千川ちひろ「傲慢ちきなプロデューサーさん」

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 03:55:56.85 ID:u4WiSlAB0

モバP「みんなが売れたのは俺のおかげだ!」

P「候補生から面倒見て、営業して、曲作ってもらって」

P「なにかあったら頭下げて、フォローして、とりなして」

P「安定してきたら別の子を紹介して、次の仕事に繋げて、また営業して」

P「全部、全部、全部俺のおかげだ! 俺がいたから上手くいったんだ!」

P「それなのに、それなのに……こんな小さい部署に飛ばされるなんてぇ……」

P「社長のやったこと、犬畜生以下だ。鬼だ。外道の極みだ! うわぁあああああ!」

千川ちひろ「毎日毎日、よくもまあ飽きませんね」



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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 03:56:22.43 ID:u4WiSlAB0

P「飽きるもんか! 俺は今頃、売れに売れたアイドルたちの甘い汁を吸っているはずだったんだ」

P「それを、それをあの社長がぁ……」

ちひろ「堕落一歩手前のあなたを見かねた、社長の気遣いでしょう」

P「堕落してなにが悪い! 俺はこの事務所でいくら稼いだと思ってるんだ!?」

ちひろ「はした額ですね。私の個人資産の一割にもいきません」

P「え、マジっすか」

ちひろ「冗談です。事実なら私が働いてるわけないじゃないですか」

P「あぁあああああ! 嫌だ。この俺をおちょくるような事務員がいる部署なんて嫌だ!」

P「辞めてやる。辞めてやるぞぉおおおおお!」

双葉杏「プロデューサー、仕事辞めるの? じゃあ杏もやーめた」

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 03:56:54.78 ID:u4WiSlAB0

ちひろ「おはよう。杏ちゃん」

杏「はいはい、おはよーございます」

P「杏ちゃん! 良い所に来た。一緒に社長に直談判しに行こう」

杏「詳しく」

P「俺の素晴らしさを説いて元の大きな部署に戻してもらう!」

杏「杏はどうなるの?」

P「俺は一生忘れないよ」

杏「日本語でおっけー。じゃあ杏はソファーで寝るから」

ちひろ「レッスンの時間になったら起こすわね」

杏「自分で起きれるって」

ちひろ「そう言って起きてきたことないじゃない。もう」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 03:57:21.23 ID:u4WiSlAB0

P「杏ちゃんもさぁ! 俺にもっと感謝すればいいじゃん!」

P「CD出して不労所得が入るようにしたじゃん! それを思ったら直談判の一つや二つさぁ!」

ちひろ「杏ちゃんには才能があったんです。あなたじゃなくても、そのうち芽が出てましたよ」

P「はぁ、こういうこと言う事務員がいるの……芽吹かせるのを早めたのは俺なのに……」

ちひろ「それに、杏ちゃんは感謝してますよ。そうじゃなきゃ自分から事務所まで来ませんから」

P「引きこもりが出不精になっただけでしょ。感謝は態度ではなく俺への奉仕で表せ!」

杏「杏が良い子になったみたいに言うの、こっぱずかしいからやめてくんなーい」

P「悪い子だ、悪い子だ、悪い子だ! 俺の栄転に手を貸さん子は悪い子じゃー!」

神谷奈緒「朝から何叫んでんだよ……いつものことだけどさぁ」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 03:57:48.93 ID:u4WiSlAB0

P「おお、神谷。今日も眉が素敵だな。どうだ、ちょっと触らせてくれよ。運気が上がりそうだ」

奈緒「素直にキモイからやめろって! ――だ、もう、本当に触ろうとするな!」

P「福の神みたいな眉しといて何言ってんだよ! 俺は運気を上げて元の地位に戻るんじゃい!」

奈緒「福の神なら眉じゃなくて耳たぶだろ」

P「冷静に突っ込みやがって……昔は俺の一言二言に顔を赤く青くしてたくせに!」

P「そうだ。あの時の神谷は可愛かった。雨の日に傘を届けにきた神谷へ、折り畳み傘を見せつけてやった時のお前の顔ときたらもう」

奈緒「もういいだろその話! Pさんは何回その話蒸し返すんだよ!?」

P「神谷が反応し続ける限りに決まってるだろ。次はなんだ? 新婚風グラビアの話でもするか? ん?」

奈緒「あー、もうやめだ! Pさんとは口きかない! 栄転でもなんでもすればいいだろ!」

奈緒「ちひろさん! あたし自主トレしてくるから、用があったら呼んでくれ」

ちひろ「はーい。無理しないようにね」

P「そうだぞ。無理するなよ。俺の査定に響くようなことするなよ! 約束だからな! な!?」

奈緒「うるせー!」

P「口きいてんじゃねぇか!」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 03:58:15.32 ID:u4WiSlAB0

P「あー、もっと俺のことを思ってくれる子はいないもんかね」

ちひろ「奈緒ちゃんは割と思ってるほうですけどね」

P「あいつは努力して成果で返すタイプだから駄目! 俺は間接的にじゃなく直接返してほしいの!」

P「そういう意味じゃ麗奈は最高だな! 社長にしょっちょう嫌がらせしてるからな!」

ちひろ「は? 麗奈ちゃんにそんなことさせてるんですか?」

P「あいつが勝手にしてるんだよ! 人聞き悪いなぁ……」

ちひろ「……さすがに見損ないましたよ。口は悪いし品性もないけど、そんなことはしないと思ってたのに」

P「口が悪くて品性もない奴がそんなことしないはずがあるかぁ!」

ちひろ「それもそうですね」

P「急に引くんじゃない。びっくりするだろ!」

小関麗奈「これでも飲んで落ち着きなさいよ」

P「おお、悪いな。千川の相手をしてると喉が渇く」ごくごく

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 03:58:43.31 ID:u4WiSlAB0

P「おぼろっしゃあぁああ!」

麗奈「アーッハッハ! 引っかかったわね。その緑茶には砂糖が入ってるのよ!」

P「……冷静になると意外と美味い」

麗奈「あら? 玉露を淹れたのがまずかったかしら?」

P「美味いって言ってんだろ!」

麗奈「その不味いじゃないわよ!」

P「おおっと、冷静に見てみると麗奈じゃないか! 今日も社長室には寄ってきたか?」

麗奈「アンタ、冷静に見なきゃアタシってわかんないわけ?」

P「社長室には?」

麗奈「行ったわよ! 別にそんなことどうでもいいでしょ!?」

P「俺には重要なんだよ! それでそれで!?」

麗奈「それで? ――パソコンにつないであったマウスの感度を、最大にしておいたわ!」

P「最高だぜレイナサマ! お前の担当プロデューサーをやっててよかった!」

麗奈「そ、そう? まあそうよね! これからもレイナサマのプロデュースを続けるといいわ!」

P「おうともさ! ついては、次の悪戯はもっと派手に――へぶっ」ベチィ!

ちひろ「はいはい、悪だくみしない。麗奈ちゃんも、後で一緒に社長さんに謝りに行きましょうね?」

麗奈「ち、ちひろがどうしてもって言うなら、行ってやらないこともないわ……」

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 03:59:45.11 ID:u4WiSlAB0

ちひろ「社長が麗奈ちゃんと喋るの楽しんでるからいいですけど、度を越しそうなら止めてあげてくださいね」

P「嫌だ!」

ちひろ「止めれなくしてもいいんですよ」

P「やれるもんならやってみろ! 俺の男の部分を出す時がようやくやってきたようだなぁ!?」

P「レースゲームか? 格闘ゲームか? なんでもこい――ちょっと千川、なに電話してんの?」

ちひろ「あ、美優さんですか? いえ、今日は事務所に寄るのかな、と。ああ、もうすぐそこですか!」

P「え、待って。美優さん来るの? 本当に? タンマタンマ、髪型ちゃんとするから……」

三船美優「おはようございます。ちひろさん、Pさん」

ちひろ「おはようございます! 聞いてくださいよ、美優さん。さっきプロデューサーさんに」

P「おっとちひろさん、なにかありましたっけ? 俺たちさっきまで仲良く話してたじゃないですか」

ちひろ「気安く下の名前で呼ばないでくれます?」

P「美優さん。これはちひろさんの冗談なんですよ。僕とちひろさんは仲良しですから!」

美優「ふふふ、はい。いつもこんな場面で会ってますから、知ってますよ?」

P「ですよね。ははは!」

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 04:00:15.02 ID:u4WiSlAB0

美優「いくら仲良しでも、扉の外から聞こえるような喧嘩しちゃ駄目ですからね?」

P「え」

美優「ちひろさんもか弱い女性なんですから。Pさんも優しくしてあげてくださいね」

美優「それじゃあ今からお仕事ですから、行ってきます」

ちひろ「はい。いってらっしゃい」

P「お、お気をつけて……」

P「――美優さんに聞かれちまったじゃねえか千川ぁ!」

美優「怒っちゃ駄目ですよー!」

P「もっちろんですよ。美優さん!」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 04:01:17.53 ID:u4WiSlAB0

P「もう美優さんってば天使過ぎ! 結婚するならああいう女性三人とがいいな!」

ちひろ「なに言ってるんだか……」

P「俺ほど有能なら三人くらい余裕で養えるんだよ!」

ちひろ「そんなに余裕なら養ってくださいよ」

P「千川なら三人と言わず二百十八人くらい養えるわ! 舐めんな!」

ちひろ「なにを基準でその数字なんですか」

P「可愛さに決まってんだろ」

ちひろ「……いっぱい欲しいくらい可愛い?」

P「いっぱいいなきゃ割に合わない」

P「あ、美優さんは三人くらいいて欲しい、だからな! 例え一人でも大満足だわ!」

ちひろ「――ぐすっ」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 04:01:45.88 ID:u4WiSlAB0

P「え? なに? なんで泣いてんの?」

ちひろ「そこまで、そこまで言わなくても……ひぐっ」

P「やめ、やめろって。嘘泣きでしょ。嘘泣きだよな?」

ちひろ「私だって、美優さんほど可愛いなんて思いませんけど……」

杏「ふわぁ、おはよう。うわ、ちひろさん泣いてるじゃん。なにしたの?」

P「は? 違うって、泣かしてないって! 俺はいつも通りじゃれてたっていうか!」

杏「言い過ぎたんじゃない? ちひろさんだって人なんだからさ」

ちひろ「杏ちゃん、いいんです……私みたいに可愛げのない女なんて……」

杏「……なに言ったの?」

P「怖いって、杏ちゃん! なんでそんな睨むの!?」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 04:02:35.12 ID:u4WiSlAB0

ちひろ「ぐすぐす……」ぽちぽち

P「ちょ、おい! なにメールしてるんだ!?」

奈緒「ちひろさんからメールで呼ばれたんだけど――Pさん、なにしたんだよ……?」

P「なに神谷を呼んでんだよぉ!」

ちひろ「プロデューサーさんが、私のこと可愛くないって……しくしく」

奈緒「Pさんさぁ、デリカシーないとは思ってたけど、そんなこと言うか。普通」

P「言ってねーよ! 千川の曲解だよ今のは!」

奈緒「そうなのか、杏?」

杏「判定グレー」

奈緒「Pさんさぁ」

P「待てよ、グレーじゃん! 黒じゃないでしょ! もっと意見聞いてこうよ!」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 04:03:16.84 ID:u4WiSlAB0

ちひろ「ぐすぐす……新しい、候補生……」

P「は? なに?」

ちひろ「候補生……面倒……見る……ぐす」

P「インディアンかよ」

杏「あ、今ちひろさんのことインディアンみたいって言った」

奈緒「現行犯とは恐れ入ったな」

P「おいおいおい、それはインディアンに失礼だぞ! インディアンに悪いイメージ持ち過ぎだぞお前ら!」

P「ちょっと世界史習ってこいよ。インディアンのこと悪く言えなくなるぞお前ら!」

杏「なんか、お茶会事件とかあった気がする」

奈緒「まじかよ、インディアンさいてーだな」

P「その全貌を知るのが世界史だろうが!」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 04:04:02.20 ID:u4WiSlAB0
ちひろ「候補生の面倒を見るなら……もう泣きません」

P「とうとうはっきりと条件を提示してきたぞ」

杏「これは飲むしかないんじゃない? プロデューサー」

P「嫌だよ! つい最近一人成功させたじゃん! また面倒見始めたら、部署移動できなくなるじゃん!」

奈緒「Pさん、償いはすべきだって」

P「重いだろ代償がぁ! なんでまた長い期間拘束されなきゃいけないだよぉ!」

P「俺は、元の部署に戻りたいのぉ!」

美優「Pさん、元の部署に戻ってしまうんですか……?」

P「え!?」

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 04:04:46.73 ID:u4WiSlAB0

ちひろ「美優さん、そうなんです。私も泣いて引き止めてるんですけど」

P「はぁ!?」

杏「杏たちも説得してたんだけどねー。決意は固いみたいでさー」

P「お前がしてたのは揚げ足取りだろ!」

奈緒「あたしは別に……その、ちょっと寂しいけどさ」

P「唐突にツンデレしてんじゃないよ神谷!」

麗奈「今後の悪戯は、このレイナサマに任せておきなさい!」

P「お前はいつからいたんだよ!?」

美優「他部署になるときっと会う機会も減っちゃいますけど、私、Pさんのこと忘れませんから……!」

P「あー、待って! 別れを済ませないでください。美優さん!」

P「お、おい、千川! その候補生の資料寄越せ! 俺が面倒見る、面倒みるから!」

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 04:06:49.60 ID:u4WiSlAB0

『お、おい、千川! その候補生の資料寄越せ! 俺が面倒見る、面倒みるから!』

ちひろ「言質がとれましたね。みなさん、ご協力ありがとうございました!」

P「は?」

杏「悪いね。ほら、飴で懐柔されちゃったからさ」

奈緒「Pさんも悪いんだぞ。プロデュースを終えるたびに辞めるっていうから……」

麗奈「アタシの手下なんだから、簡単に離れられると困るのよ!」

美優「私も、その、他部署に行っちゃうのは寂しいですし」

ちひろ「というわけで、部署居残りおめでとうございます。明日から新アイドルプロデュース、お願いしますね!」

P「――あああああ! もう嫌だ! 俺はこんなにもできる男なのに、こんな小さい部署に縛り付けられる!」

P「前の部署では好き勝手できたのに、この千川のせいでいつまで経っても自由になれない!」

P「次こそは、次こそはこのプロデュースを終えて、辞めてやるからなぁああああ!」

ちひろ「はいはい、期待してますよ」

ちひろ「――傲慢ちきなプロデューサーさん!」

                                おしまい
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 04:07:26.89 ID:u4WiSlAB0
おしまい

依頼だしてくる
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 06:50:23.33 ID:li1n1nA+O
ワロタ
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 08:32:30.40 ID:AOB0Kp0g0

少しの自負は持っててもいいが有りすぎても録な事にならんな
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/10/06(金) 11:32:09.99 ID:nVeJA6eSO
>杏「言い過ぎたんじゃない? ちひろさんだって人なんだからさ」


えっ

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とあるSSの訪問者

高慢ちきという言葉をだね…


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