ハルヒ「有希ってばまだ下の毛生えてないみたいなのよ」キョン「なんだって!?」

1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:07:36.010 ID:A/TBy/Co0
夏も終わり、秋口に差し掛かったある日。

暑くもなく、寒くもない秋の素晴らしさを噛み締めつつ、いつものようにグダグダと部室で怠惰な時間を過ごしていた俺たちの平穏は、例によってハルヒの突拍子のない一言で崩壊した。

ハルヒ「だから、有希ってばまだ下の毛が生えてないのよ」

何度繰り返されても飲み込めない。

長門が?
生えて……ない?

これは由々しき事態だった。
3: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:08:25.734 ID:A/TBy/Co0
キョン「それは本当なのか?」

うちの団長は本人の居ないところで陰口を言うような陰険な性格ではない。
この場には当然長門も存在しており、俺は本人に事実確認をすることにした。

長門「……本当」

ほんの少しだけ顎を引き、頷く仕草をした長門はあっさりと認めた。
てっきりただのハルヒの世迷言だと思っていた俺は、長門が本当にパイパ…もとい、無毛であるという事実に動揺を隠しきれない。

キョン「待ってくれ。少し考える時間をくれ」
5: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:10:04.678 ID:A/TBy/Co0
部室の天井を見上げ、途方に暮れた俺は、片手を目を覆って熟考する。

俺たちはもう高校生だ。
当然俺の股間にもそれはしっかりと根付いているし、他の奴らも同様だろう。

……いや?
それこそが俺の思い違いなのではないか?

男子よりも女子の方が成長は早く、自分が生えているから女子は全員生えているだろうと言うのは、なんとも自分本意な考えのように思える。

なので……

キョン「ハルヒ。そう言うお前は生えているのか?」

とりあえず俺は聞き取り調査を行うことにした。
6: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:11:12.509 ID:A/TBy/Co0
ハルヒ「あったりまえじゃない!あたしを誰だと思ってんの!?」

こいつにとって涼宮ハルヒと言う人物は生えていることが確定しているらしい。
しかし、口でならなんとでも言える。

なので……

キョン「なら少し見せて貰えないか?」

百聞は一見に如かず。
ということで、何の躊躇いもなく頼んでみたのだが……いやいや、この時ばかりは俺もどうかしていた。流石にこれはない。鉄拳制裁は免れないだろう……と、思っていると。

ハルヒ「え?あ、うん。いいわよ!別に減るもんじゃないしね!!」

我らが団長様はすんなりとスカートをたくし上げ、身に付けた下着を少しばかり下にズラして陰毛を見せ付けたのだった。
9: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:12:53.707 ID:A/TBy/Co0
みくる「はわわわわわ……」

古泉「んふっ。おやおや」

これまで静観していた他の団員も、団長のあられもない姿に堪らず声を漏らす。
とは言え、朝比奈さんは可愛らしいそのご尊顔を真っ赤に染めて、小さな両手でしっかりと目を覆い、ケツがゾワゾワするような気色の悪い吐息を漏らした気持ちの悪い古泉は、まるで元から興味がないかのように自然に視線を逸らした。

ハルヒ「ふっふっふっ!どう!?」

どう?と、聞かれたからには答えなければなるまい。
俺はハルヒの陰毛をじっくりと観察し、そして感想を口にした。

キョン「ふむ。濃すぎず薄すぎず縮れすぎず。地肌が見えそうで見えないグラデーションが絶妙で、しっとりとした毛並みと、緩やかなウェーブばその毛質の柔らかさを触りもしないのにこちらに伝えてくれるようだ。自慢したくなる気持ちもわらんでもないな」
10: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:14:09.432 ID:A/TBy/Co0
ハルヒ「ふふっ!崇め奉っても構わないわ!」

俺が感じたありのままの感想に満足した様子のハルヒは、腰に手をやってそのままブリッジしそうな勢いで仰け反り、大威張りだ。
そんなハルヒの突き出された股間に、すっと白い手が伸び……

長門「……触り心地も抜群」

長門は指先や手の甲でその毛質を堪能していた。

ハルヒ「ひゃんっ!?ちょっと有希!くすぐったいじゃない!?」

長門「……ごめん」
13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:15:19.283 ID:A/TBy/Co0
ハルヒのお叱りを受けた長門は、心なしか肩を竦めて大人しく伸ばした手を引っ込める。
その間にパンツを引き上げたハルヒは、まったくもう…と、ぶつぶつ言いながらも次の瞬間にはぱっと笑顔になり、

ハルヒ「また今度ね!」

と、言ってこの件を手打ちにした。

うちの団長は器がでかい。
そのことにいたく感動した俺だったのだが、なら自分も触っておけば良かった…なんて、後から後悔してしまうのだが、今更そんなことを言ってもどうしようもないので、調査を続行することにする。

キョン「朝比奈さん」

みくる「ひぅっ!?」

そうさ。
ハルヒの陰毛などより、よっぽど価値のある人物がこの部室内にはいるのだ。
逃げた魚のことは忘れ、俺は目の前の美しい人魚姫を次の標的に定めたのだった。
15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:16:48.932 ID:A/TBy/Co0
キョン「朝比奈さん…長門の為なんです」

みくる「い、いくら長門さんの為でも、こんなことは…」

キョン「朝比奈さん!長門がこのまま生えなくてもいいんですか!?」

みくる「そ、そそそんなこと言われても…」

生えてない長門をダシにして、半ば恫喝めいた交渉を進める俺だったが、こんなことをして何の意味があるのか自分でもわからなかった。
既にただ自分が朝比奈さんの陰毛を見たいだけのような気もする。
調査をしたところで、解決策が見えてくるとは到底思えない。

ならば調査など無意味なのではないか?
そうさ。きっと無意味なのだろう。

だが、世の中には意味があることの方が少ないし、少なくとも今現在俺が感じている煮えたぎった欲望は満たされる。
なので俺は強行手段に打って出ることにした。

キョン「……まさか、朝比奈さんも生えていないんですか?」

みくる「そ、そんなことありませぇん!!」
16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:18:02.684 ID:A/TBy/Co0
かかった。
全ては思惑通りである。

キョン「そうですか。なら、ほんの少しでいいんで、その証拠を見せて貰えませんか?」

みくる「……しょ、証拠…?」

キョン「ええ。ちらっと下着をズラしてくれるだけで構いません。少しでも見えたら、その時点で終わりです」

みくる「でも……」

ここまで来ればあと一息だ。
しかし、これまでの経験上、土壇場でやっぱりだめぇ!となる場合が多い。

何かいい手は……そうだ!

キョン「もし良ければ、俺が直接下着に手を差し入れて確認しましょうか?」
17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:19:05.968 ID:A/TBy/Co0
完璧だ。
素晴らしい名案だと、我ながらそう思う。

見せるのが恥ずかしいなら、いっそのこと下着に手を突っ込めばいいのである。
これなら朝比奈さんが途中で躊躇ったとしても、俺自身の指先の感触で確かめられる。
朝比奈さんだって、すっかりおなじみとなってしまった部内専用メイド服の長い裾を自分で捲り上げなくて済むのだから、羞恥心や抵抗も少なくて済む筈。

と、思ったら、

みくる「……キョン君、何…言ってるの?」

青い顔をして朝比奈さんは怯えるように、ガタガタと身を震わせていた。

はて?と、何故彼女はこれほどまでに怯えているのだろうと首を傾げていると、

鶴屋さん「少年!あんまりオイタしちゃダメにょろよ~?」

鶴屋さん……いや、朝比奈さんにとっては救世主が、間に割って入ってきた。
18: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:20:17.830 ID:A/TBy/Co0
キョン「ま、待って下さい鶴屋さん!そんなつもりじゃないんです!!」

本日、客人として我が部に招かれていた鶴屋さんは、これまで部室の片隅でケラケラ笑って状況を黙認してくれていた。
だが、彼女が動いたとなると、見過ごせない何かが発生したというわけで、それが何かと考えるに、思い当たるのは先ほどの俺の言動しかなかった。

参ったな。
誤解とは言え、鶴屋さんを敵に回すつもりはない。
というか、鶴屋さんを敵に回した時点で俺の高校生活は終わりである。
この先、彼女の屈託のない笑顔や、長い髪から香る高価そうなシャンプーの匂いが嗅げなくなるのは非常に困る。いや、生きていけない。

どうしたら悪意がなかったことを証明出来るかと、悩んでいると、鶴屋さんはドンッ!と自らの最高に丁度良いちっぱいを叩いて、

鶴屋さん「ここはあたしに任せるっさ!!」

太陽すら裸足で逃げ出しそうな満面の笑みを俺に向け、この場は自分が預かると宣言したのだった。
19: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:21:53.528 ID:A/TBy/Co0
キョン「は、はぁ…」

そんな間抜けな受け答えしか出来ない自分が情けない。
しかし、鶴屋さんと敵対するという最悪な構図を回避出来たことへの安堵は、それほどまでに大きなものだった。

鶴屋さんとの敵対。
それを俺はハルヒが消失したあの世界で一度経験済みだ。
あの時の鶴屋さんの冷たい表情と声は、忘れられない。彼女に敵意を向けられた瞬間、俺は生きることを諦めた。
あんな思いは二度としたくなかった。

なので、大人しく彼女に従うことにしたのはいいが、どうするつもりなのだろう?
場を預かるということは、両者が納得のいく結果を残す必要がある筈だ。
鶴屋さんはどのようにしてそれを為すのか。
彼女の一挙一動を見逃すまいと、目で追っていると、それは起こった。

みくる「あ、ありがとう。鶴屋さ…ひゃん!?」

鶴屋さん「おっと!みくる。動いちゃダメにょろよ~。すーぐ終わるからっさ!」

窮地を救ってくれたことへの感謝の言葉を口にした朝比奈さんに、目にも止まらぬ速さで組み付いた鶴屋さんは、グイッとそのまま朝比奈さんを後ろに向かせ、俺たちの目に晒されないようにしながらスカートをたくし上げ、中を弄った。
20: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:23:03.498 ID:A/TBy/Co0
みくる「ひぅっ!鶴屋さん!やめっ…あっ」

鶴屋さん「もうちょっと…あ、これかな?えいっ」

みくる「ひっ!痛いっ!痛いですぅ~!」

鶴屋さん「はっはっはっ!悪いねみくる。でも、こうでもしなきゃこの場ら収まりそうに、なかったからね~。ほい、少年!受け取りなっ!」

そのままもぞもぞと弄りつつ、朝比奈さんが小さく悲鳴を上げ、それをあやすように頭をポンポン撫でていた鶴屋さんが、不意に何かを手渡してきた。
恐る恐る手の上に乗ったそれに目をやると、そこには……

キョン「これは……朝比奈さんの…?」

鶴屋さん「みくるのおけけさっ!」

細く、色素の薄い、一見すると産毛のような陰毛が、そこにあった。
22: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:24:10.604 ID:A/TBy/Co0
キョン「……いいんですか?」

思わず確認をしてしまう。
こんな貴重な物、はいそうですかとすんなり受け取ることは出来なかった。
鶴屋さんは、そんな戸惑う俺の肩に手を置いて、またあの輝かんばかりの笑顔で、

鶴屋さん「もちろんさっ!少年はこれからもっとあたしを頼っていいにょろよ?」

キョン「ッ……鶴屋さん…!」

不覚にも泣きそうになった。
俺は…愚かだ。
これほど頼りになる人物が傍に居るというのに、なんでもかんでも自分でやろうとして…。

そうだ。
最初から鶴屋さんに頼ればここまで事態が悪化することはなかっただろう。
彼女はケラケラ笑いながらも、こちらをしっかりと見守っていてくれたのだ。
そのことに、また涙が溢れそうになるが、ぐっと堪え、改めて感謝の言葉を伝えようと思い、口を開いたのだが……

キョン「鶴屋さん…本当にありがt」

長門「……ぱくっ。もぐもぐ。これが朝比奈みくるの陰毛。……なるほど」

感謝の言葉を遮って、長門は朝比奈さんの陰毛を掠め取り、そして一瞬でそれを口に含んでいた。
23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:25:56.572 ID:A/TBy/Co0
キョン「長門!?」

鶴屋さん「ぶっ!あっはっはっはっはっ!」

俺の悲痛な叫びは、鶴屋さんの高笑いによって無情にもかき消されてしまった。

なんだよそれ。
長門……頼むから、頼むから嘘だと言ってくれ。

キョン「長門…おまっ……お前、どうしてこんな事をしたんだ!?」

長門「……調査」

何が調査だ。
他人の陰毛をいくら調べたところで、なんの意味もないことは初めからわかり切っている。
それに調査ならば、別に食べる必要なんてない筈だ。
丁寧に保管すれば末代まで家宝に出来る貴重な品を台無しにしやがって。

俺はこの時初めて、長門に対して怒りを覚えた。
朝倉に襲われた時に救ってくれた恩は、今でも俺の中に残っているし、その他もろもろの迷惑をかけたことに対する謝罪の念だって忘れちゃいない。

しかし、これはあんまりだろう。
それら全てをひっくるめたとしても、今回の長門の暴挙は許すことが出来なかった。

キョン「長門!!吐けっ!!今すぐ朝比奈さんの陰毛を吐き出せ!!!!」

長門「……ごくんっ。もう……ない」

口を開いてこちらに見せつける長門は、どこか嘲るような表情を浮かべているように思え、無情に腹が立った。
24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:27:22.738 ID:A/TBy/Co0
キョン「長門……どういうつもりだ」

長門「……何が?」

キョン「とぼけるなよ。どうして俺の家宝を勝手に食ったんだ?」

長門「……家宝?」

キョン「朝比奈さん陰毛だっ!!それくらいわかるだろう!?」

俺は完全に冷静さを失っていた。
朝比奈さんは俺の剣幕にすっかり怯え、まだケラケラ笑っている鶴屋さんの影に隠れ、古泉はニマニマと吐き気のする笑みを浮かべたまま、口を挟む素振りは見せなかった。

普段はおちゃらけているハルヒも、この時ばかりは大人しい……と、思いきや、ごそごそと下着に手を突っ込んで引っこ抜いた自分の陰毛を、痛みで顔をしかめつつ、涙目になりながらこちらへ手渡す機会を伺っているらしい。

正直、そんなもんはいらん。

朝比奈さんの陰毛が失われてしまった今、俺が望むのは謝罪のみである。
現行犯の長門に誠心誠意頭を下げて貰わなければ、俺の怒りは収まりそうになかった。

しかし、長門は平然とした様子で、

長門「……責められる覚えはない」

そう、はっきりと謝罪を拒否した。
25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:30:04.299 ID:A/TBy/Co0
別に謝れと直接言ったわけではない。
何故ならば、自分のしでかしたことに自ら気づき、自発的に謝罪をして欲しかったからだ。
人に言われて謝るのは気分が悪いし、謝られる側だって釈然としない。

誰に指摘されるわけでもなく、自らの過ちに気づき、自然と謝罪の念が生まれなければ、お互いが納得することは出来ないのだ。

だから、本当はこんなこと言いたくはない。
言いたくはないが、何か悪かったのかすら気づいていないこの情報統合思念体のヒューマノイドインターフェースには、その罪をわからせてやる必要があった。
だから俺は心を鬼にして長門を断罪する。

キョン「俺の所有物である朝比奈さんの陰毛をお前は食った。俺の許可も得ずに、だ。これは断じて許されることじゃない」

ここまで言えば、ぐぅの音も出ない筈だった。
10人に聞かせれば10人とも、長門の過失を認めるだろう。
しかし、長門は怒気すら孕んだ俺の断罪をまるでそよ風か何かのように聞き流し、

長門「……あなたの所有物?」

まるで鼻で笑うかのように質問を返してきた。
26: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:31:06.793 ID:A/TBy/Co0
思わぬ反応に鼻白む。
今日の長門はなんと言うか……反抗的だった。
こんな長門は見たことない。
いや、見たくなかった。
長門とはずっと持ちつ持たれつやっていけると思っていたのだが……しかし、それはただの甘えだったのかもしれない。

長門はもしかしたら、今みたいに反抗的な態度をずっと押し殺していたのではないか?
俺に対する反抗を、飲み込んで、腹に貯めて、そして最終的にはあの時のように爆発してしまうのではないか?

そう、世界を、自分自身さえも作り変えてしまうような癇癪が、また起きてしまうかもしれない。

それだけは、何としても避ける必要がある。
なので……

キョン「わかった。お前の言い分も聞こうじゃないか」

頭ごなしにこちらの主張を押し付けずに、長門の話を聞くことにしたのだった。
27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:32:10.208 ID:A/TBy/Co0
促された長門は、ポツポツと言葉を紡ぐ。

長門「……朝比奈みくるの陰毛は、あなたが調査しようとして失敗し、代わりに彼女が抜いてきた物」

そう言って長門は鶴屋さんに視線を送る。
ここまでの話は俺の認識と合っていた。
俺は頷いて肯定する。

キョン「そうだな」

長門「……つまり、朝比奈みくるの陰毛は調査の為に提供された物」

キョン「……何が言いたいんだ?」

念を押すように『調査』という単語を繰り返す長門に、焦れた俺は思わず問う。
すると長門は俺の目をじっと見つめて、すぅっと息を吸うと、驚くべき言葉を言い放った。

長門「……つまり、朝比奈みくるの陰毛の所有権は私に帰属する」

キョン「なっ!?それは横暴だ!!」

俺は席を立って理屈も何もない暴論に異議を唱えた。
28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:33:35.037 ID:A/TBy/Co0
しかし長門は俺の異議申し立てを却下するように冷たい視線を送り、滔々と述べる。

長門「……そもそも、今回の調査の目的を鑑みるに、これは議論の余地すら値しないこと」

キョン「……目的…だと?」

この時点で今回の調査の目的をすっかり見失っていた俺は、唐突に原点に立ち返らされ、狼狽える。
目的とは俺の煮えたぎった欲望を満たすことではなかったか?
いや、違う。何か大切な…大事なことを忘れているような……

長門「……事の発端は私が無毛であったことから始まった」

そうだ。
そうだった。
それで俺はそれをなんとかしようとして……

長門「……あなたはその為に調査に乗り出した」
29: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:34:37.979 ID:A/TBy/Co0
キョン「ッ…!?」

愕然とした。
俺は大義名分を引っさげて調査に乗り出した癖に、その大義名分を忘れていたのだ。
これほどの間抜けが地球上に存在するとは思わなかった。
キリストも、釈迦も、マホメットも、マニも、ゾロアスターも、ラヴクラフトだって、これほどの阿呆は救えないだろう。

救いようのない阿呆である俺を諭してくれるのは、きっと、目の前の長門しかいない。

長門「……だから、調査サンプルの所有権は私に…」

キョン「すまなかった長門!!」

俺は長門に足りな過ぎる頭を下げて、詫びた。
こんな中身の空っぽの頭を何度下げたところで、自分の罪が赦されるとは思っちゃいないが、現状、俺にはこうする他なかった。
31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:36:01.563 ID:A/TBy/Co0
長門「……気にして、ない。顔を上げて」

キョン「長門……本当にすまない」

長門「……平気。私も……いきなり食べて悪かった」

今まで神とやらを全く信仰していなかった俺だが、これからは胸を張って言える。

神はたしかにいた。
目の前に。

ハルヒ「なんだかよくわからないけど、ほらキョン!あたしの毛をあげるから元気出しなさいよ!」

キョン「いらん」

ハルヒ「ちょっ!?」

長門神の慈悲を遮るかのように割り込んで来たハルヒが、俺の手に自分の陰毛を無理やり押し付けて来たが、にべもなく払い除ける。
散らばった陰毛をハルヒは這うようにしてかき集めていて、その滑稽さにどこからか笑い声が漏れ、それは次第に広がり、部内を包み込んでいった。
32: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:38:01.894 ID:A/TBy/Co0
鶴屋さん「しっかし災難だったねぇ少年!もし良かったらあたしのおけけをあげようか?」

キョン「それは本当ですか鶴屋さん!?」

鶴屋さん「もちろんっさ!ああ、でも流石に公開ストリップは嫌だから、みくるにしたように手を突っ込んで貰えるとありがたいかなっ」

なんと女神はこちらにもいた!
俺は早速女神の下着の中を弄ろうと手を伸ばすと、

長門「……私が、やる」

横から伸びた長門の手により阻また。

鶴屋さん「あっはっはっ!長門っち、くすぐったいにょろよ~。でも、上手いねっ!全っ然痛くなかったよっ」

長門「……協力…もぐもぐ…感謝する」
34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:39:02.644 ID:A/TBy/Co0
キョン「……おい長門」

長門「……もぐもぐ…何?」

キョン「今のは俺の仕事だろ?」

長門「……もぐもぐ…あなたの協力が必要な案件ではないと判断した」

沸々と怒りが湧いてくる。
いろいろと言いたいことは多いが、まずは……

キョン「もぐもぐするのはやめろ」

長門「……ごくんっ。……で、何?」

鶴屋神の陰毛を嚥下した長門は、しらっとした顔でこちらに向き直る。
なんとも意地が悪い……そう、今日の長門はどうも意地悪だ。
35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:41:01.692 ID:A/TBy/Co0
キョン「どうして俺に任せてくれないんだ?」

長門「……彼女は自ら進んでサンプルを提供してくれた。あなたにその回収を任せる必要はないと判断した」

キョン「だからどうしてだ?俺だって、そつなく回収出来た筈だ」

長門「……人材の無駄」

取り付く島もないとはまさにこのことか。
腑に落ちない思いをどうにか押し殺して、ふんっと鼻を鳴らして形だけは納得してやった。
そんな俺たちを見かねたのか……

古泉「んふっ。どうでしょう?僕のでよろしければ是非t」

キョン「お前は黙ってろ古泉」

邪神が招き寄せられたようだ。
一刻も早く駆除を……いや、駆逐する必要がある。
しかし、長門は、

長門「……彼のサンプルも回収するべき。……あなたの出番」

なぜか今回は俺に協力を求めてきた。
37: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:42:13.256 ID:A/TBy/Co0
だが、黙って使いっ走りになる気は毛頭ない。
何せ相手は邪悪な変態神だ。
気を抜けば何をされるかわかったもんじゃない。

キョン「嫌だね。なんで俺があんな奴の毛を回収しなきゃならないんだ」

長門「……適材適所」

キョン「長門、いい加減にしてくれ。だいたいあいつは自分からサンプルを提供してくれるんだろ?なら、俺の手を借りる必要はない筈だ。さっきお前が言ったようにな」

長門「……あなたに相応しい仕事だと判断した」

キョン「理由を聞かせて貰おうか?」

長門「……同性、だから」

くそっ。ああ言えばこう言いやがって。
しかも同性だと?
あれのどこをどう見れば俺と同じ性別に見えるんだ。
あれは真性であり、真性の変態だ。
断じて一緒にしないで貰いたい。
38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:44:01.456 ID:A/TBy/Co0
キョン「絶対に嫌だね」

長門「……服務規程違反」

キョン「ルールってのは破る為にあるんだよ。それにルールを取り決めた覚えもない」

長門「……私がルール」

キョン「……」

思わず言葉を失った。
長門がこんなブラック企業の社長みたいな奴だったとは……。
絶句する俺の背中をとんっと長門が押し出した。

キョン「くっ……おい!危ないだろう!?」

長門「……さっさと回収して」

突き飛ばされて危うく転びかけた俺は咄嗟に床に手をつき難を逃れた。
そして、ふざけるな!と、声を上げようとして、目前にそびえる異様な気配に息を呑んだ。

古泉「ふんっもっふ!」

古泉の股間が目前に迫っていた。
40: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:45:53.981 ID:A/TBy/Co0
キョン「ひぃ!?」

Holy shit!

古泉「おやおや。そんなに怯えないで貰えますか?あまり露骨な反応をされると、こっちも歯止めが効かなくなってしまうので、ね」

慌てて後ずさる俺の顔面にジリジリと迫る古泉の股間。
30センチ…20センチ…10センチ…5センチ。
部室の壁際まで追い詰められた俺にもはや逃げ場はなく、迫り来る股間から漂う臭気から必死に顔を背けることしか出来なかった。
そこに、

長門「……待って」

待ったをかけたのは長門神だった。

古泉「……ふぅ。長門さんは味方とばかり思っていたのですがね。どうやら思い違いだったようです。それで?どうしましたか?」

俺の顔面スレスレで接近をやめた古泉の股間から、這々の体で逃げ出し、長門の足に縋り付く。

キョン「な、長門。すまん…助かった。本当に助かった」

長門「……大丈夫。あなたは…私が守るもの」
41: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:48:07.618 ID:A/TBy/Co0
古泉「守る…ですか。何やらすっかり悪者扱いですね。僕は善かれと思ってあなたにサンプルを提供するつもりだったんですよ?それなのに、なぜ邪魔をするんです?」

長門「……本当にサンプルを持っているの?」

古泉「……どういう意味でしょう?」

長門「……サンプルを持っているのかと聞いている」

どういうことだ?
長門の口ぶりからすると、俺に対しての狼藉を責めるというよりは、もっと根本的な部分で古泉に不信感を持っているようだ。
まるで、そもそも奴はサンプルを持っていないと言っているように聞こえる。

しかし、そんなことがありえるのか?
この歳にもなって、そしてあの邪悪な変態神古泉が、生えていないなどということが、果たしてありえるのだろうか?

古泉「んっふ。全てお見通しのようですね。確かに僕は長門さんの求めるサンプルは持ち合わせていません。申し訳ありません。少々、おふざけが過ぎたようです」
44: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:50:05.275 ID:A/TBy/Co0
キョン「古泉……お前も無毛だったのか」

古泉「いえ、僕の場合はあえて、ですけどね」

なるほど。
真性の暗黒変態神であるこいつならば、そんなこともありえるのだろう。

しかし、長門はどうやってそのことに気づいたんだ?
そう俺が思案を巡らせていると……

長門「……スキャンした」

ただのチートだった。
だが、だったら最初からわかっていたのでは?
そこに思い至った俺がジロリと半眼を向けると、長門は片目を瞑りペロリと舌を出して、こう言った。

長門「……たまには意地悪してみたくて」
47: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:52:04.531 ID:A/TBy/Co0
その仕草と物言いに、すっかり毒気を抜かれ脱力した俺が床に這い蹲って視線を上に向けると、そこは長門のスカートの奥地を一望できる絶景のビュースポットであり、そしてその奥地には在るべき布地はなく、その代わりに目を見張るものがあった。

キョン「……なんだ。産毛は生えてるんだな」

長門「……あなたのおかげ」

キョン「どういうことだ?」

長門「……サンプルを解析して、もっともこの身体に相応しい生え方を研究した」

役に立つわけがないと高を括っていたが、存外サンプルは役に立ったようだ。
しかし、結局俺はほとんど役に立ってないように思えるのだが?

長門「……あなたの嗜好は大いに参考になった」

そんな言い方をされると、俺が生えかけの少女が大好きみたいに思われて若干困るのだが、長門の小柄な身体にそれはとても似合ってるし、俺の嗜好の中に生えかけ属性を追加したところで何ら問題無いので、敢えて反論はしないことにしたのだった。
48: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:54:14.284 ID:A/TBy/Co0
そんなこんなで今日の部活はお開きだ。

鶴屋さん「ほらハルにゃん!そろそろ帰るにょろよ~!」

ハルヒ「待って!あと1本がどうしても見つからないのよ!ほら、みくるちゃんも手伝って!!」

みくる「嫌ですよぉ~」

古泉「いっそ僕のように剃ってしまっては?」

こんな日常ばかりでは困るが、こんな日常も案外悪くない。
団員たちの騒がしい声を聞きながら、朗らかな気持ちになって荷物を纏めていると、袖口をくいっと引っ張られた。

誰にって?
そんなの決まっているだろう?

キョン「ん?どうした長門?」

長門「……帰り、私の家に寄っていって」

キョン「どうかしたのか?」

長門「……陰毛の件は解決した。次は乳房の開発に取り組みたい」

キョン「……それは俺の協力が必要なのか?」

長門「……必要不可欠」

そこまで言われたら断ることはできまい。
夏が終わり、人肌恋しくなるこの季節に、乳房の開発の手伝いとやらが出来る幸運をもたらしてくれた神に……いや、長門神に感謝しつつ、俺と長門は手を取り合って、足早に帰路に着いたのだった。


FIN
49: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:55:15.870 ID:MGWSh97d0
うむ
いい話だった
54: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 22:59:12.270 ID:ZQlaoWt30
十年前の今頃はこんなスレが乱立してたよな
55: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2016/09/19(月) 23:01:53.644 ID:GTNLOR/70
懐かしくて…

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