【艦これ】提督「ローマに『兄さん』と呼ばれたい」

1: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:18:13.23 ID:dKzFlHmk0
※一応前置きしておきますが、いつものような色恋沙汰です



ローマ「――提督、このローマに何かご命令が?」

提督「ああ……とても、重要な任務だ」

ローマ(……凄く真剣な表情。よほどの事なのね……)

ローマ「……私に何をしろと?」

提督「うむ……」

ローマ「…………」

提督「(ゴクリ)…………俺を」

提督「俺を……『兄さん』と呼んでみてくれないかっ!?」

ローマ「…………は?」

提督「頼む、一回でいい。一回だけでいいから、なっ?」

ローマ「……あの、意味が解らないのだけれど」

SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1463231893
2: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:19:18.98 ID:dKzFlHmk0
提督「いやな、ローマがリットリオを『姉さん』と呼ぶのを聞く度に俺は思ってたんだ」

提督「ああ、ローマのあの口で、あの声で、あの表情で『兄さん』と呼ばれたら俺は、天に召されてしまうんじゃないか……って」

ローマ「……むしろ、今すぐ召されてくれないかしら」

提督「なあ頼むよローマ。一生で一度のお願い! 棒読みでもいいから、ちょっとだけ、ねっ!」

ローマ「…………絶対イヤ」

提督「そんなこと言わずに! 土下座でも何でもするから! マミーヤで甘味奢ってあげるから!」

ローマ「どれだけ頼まれたって、イヤなものはイヤ」

提督「……どうしてもイヤ?」

ローマ「どうしてもイヤ」

提督「…………」

ローマ「…………」

提督「……ふーん、あっそ。じゃいいよ。俺にも考えがあるもんね」

ローマ「考え……?」
3: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:20:19.36 ID:dKzFlHmk0
提督「――というわけで、リットリオさんに来て頂きました」

リットリオ「Buon giorno」

ローマ「……益々意味が解らないわ」

提督「リットリオ、俺のこと『兄さん』って呼んでくれる?」

リットリオ「いいですよ? こほん……兄さん? ……ふふっ♪」

提督「あ、こっちもイイなー……実にイイ……」

ローマ「…………」(蔑みの目)

ローマ「…………で?」

提督「ああ、そうだった……つまりだな、リットリオはローマの姉だろ?」

ローマ「何を今更」

提督「では、そのリットリオから兄と呼ばれる俺は……即ちローマにとっても兄ということにならんか?」

ローマ「なるわけないでしょ」

提督「……ならない?」

ローマ「ならない」
4: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:21:13.08 ID:dKzFlHmk0
提督「…………」

ローマ「…………」

提督「……っち、こうなったら奥の手だ」

ローマ「奥の手……?」

提督「(ガサゴソ)……リットリオ!」

リットリオ「はい?」

提督「……お前に、大事な話がある」カパッ

ローマ「なっ!?」

リットリオ「まぁ……」

提督「ケッコンしよう、リットリオ……」

リットリオ「そんな……私で、いいんですか?」

提督「ああ、構わないとも……」

リットリオ「提督……私、嬉しいです……」

提督「リットリオ……」
5: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:22:19.28 ID:dKzFlHmk0
ローマ「……っ、待ちなさいっ!!」バンッ

提督「……何だよ、ローマ」

ローマ「何だじゃないわよ、何考えてるの!? 今のが一番意味が解らないわよ!!」

提督「いや……つまりだな、リットリオはローマの姉だろ?」

ローマ「だから何よ!?」

提督「では、そのリットリオと俺がケッコンすれば……俺はローマにとって義兄ということに」

ローマ(ブチッ)

ローマ「……私も姉さんも、あなたの玩具じゃないのよっ!!」バチッ!

提督「いでっ……」

ローマ「バカ!」タタッ

提督「…………」サスサス
6: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:23:13.43 ID:dKzFlHmk0
リットリオ「……あんまり、あの子をいじめないで下さいね?」

提督「好きな子ほど……ってやつだよ」

リットリオ「あら」

提督「…………」ポリポリ

リットリオ「でも、今回はちょっと冗談が過ぎましたね。……もっとも」

提督「ん?」

リットリオ「私はさっきの……割と本気だったんですけど」

提督「…………」

リットリオ「…………」

提督「……悪い。俺も今しがたの……本気だから」

リットリオ「……ですか」

提督「…………」

リットリオ「……あの子には、後で謝った方がいいですよ?」

提督「……うん」
7: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:24:16.13 ID:dKzFlHmk0
ローマ(……気に入らない。本っ当、気に入らないわ)

ローマ(常日頃からバカをやっているけど、今日のは極めつけね)

ローマ(兄さんと呼べ、ですって? おまけに姉さんとケッコン?)

ローマ(……馬鹿馬鹿しい。そんなの、絶対に認めない……)

ローマ(――は私の…………私の……?)

ローマ(……私、今……誰のことを、考えて……?)

提督「あ、ローマ……見つけたぞ」

ローマ「っ……何しに来たの」

提督「うん、その……何と言うか」

ローマ「…………」ジロ

提督「えー……あの……さっきは……」

ローマ「…………ふん」プイ

提督「う……」
8: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:25:33.15 ID:dKzFlHmk0
ローマ「…………」チラ

提督(シュン)

ローマ(…………)

ローマ「っち……話があるなら、早くしてくれない? 私、こう見えて忙しいんだけど」

提督「……さっきは、すまなかった。お前にもリットリオにも失礼なことをしたと、反省している」フカブカ

ローマ「……解ればいいの。……私も、手を出してしまって……申し訳ありません」

提督「なーに、ローマにだったらいくらぶたれても……」

ローマ「……そう、じゃあもう一発」スッ

提督「すみません冗談です!」

ローマ「言ってる側からこれなんだから……。いい、また今日みたいなことをしたら……全力で潰すわよ?」

提督「……はい」
9: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:26:31.60 ID:dKzFlHmk0
 ――翌日

提督「…………」

ローマ(テキパキ)

提督「…………」ジッ

ローマ「……何、さっきからじっと見て」

提督「あっごめん、見惚れてた」

ローマ「っ……! ……どうやら寝惚けてるみたいね。カプチーノでも淹れましょうか?」

提督「いや、至って正気だけど……でもローマが淹れてくれるなら飲みたいな」

ローマ「……あぁそう。ふーん……」
10: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:28:10.27 ID:dKzFlHmk0
ローマ「……はい」コト

提督「わーい」

ローマ(……ガキっぽい)

提督「(ゴク)……うん、うまい」

ローマ「……へぇ、そう」

提督「こんなうまいカプチーノを、毎朝淹れてくれるステキな恋人がいたらなぁ~」

ローマ「……だったらまずは、素敵な女性に釣り合う素敵な男性になることね」

提督「え……既に顔と実力とユーモアを兼ね備えているのに、これ以上を目指せと……?」

ローマ「……まだ寝惚けてるようね」

提督「いや、さっきからずっと正気……」

ローマ「私が思う素敵な男性は、自分の仕事を部下に押し付けたりしないと思うけど?」

提督「ふむ……ローマ、そこの書類の山を二つほど貰おうか」

ローマ「あら、悪いわね」ニヤ

提督「……お安い御用だとも」ニヤリ
11: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:28:58.55 ID:dKzFlHmk0
提督「……はい、終わりっと」バサッ

ローマ「え、もう終わったの?」

提督「うん」

ローマ「……確認させてもらうわよ」

提督「どーぞ」

ローマ(…………)

ローマ「……ちゃんとできてる」

提督「ふふん」ドヤッ
12: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:30:00.74 ID:dKzFlHmk0
ローマ(……これで、性格さえマトモならね)

ローマ(…………)

ローマ(マトモなら……何?)

提督「あれあれ、ローマさんの作業は進んでませんね~? 解った風なこと言った割りに、素敵な女性には程遠いようですね~?」ニヤニヤ

ローマ(……ムカツク)ピキピキ

ローマ「……見てなさいよ、十分で終わらせてやるわ」

提督「言ったな? よーし、できなかったら罰ゲームだかんな」

ローマ「はぁ?」

提督「はいスタート。いーち、にーい……」

ローマ「……ちっくしょう!」
13: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:31:29.49 ID:dKzFlHmk0
提督「……さーん、にーい」

ローマ「っく……!」

提督「いーち、ぜろー、終~了~」

提督「……あー、あと一枚か~。惜しいね~。あとちょっとだったね~?」ニヤニヤ

ローマ「……」ギリギリ

提督「じゃあ約束通り、罰を受けてもらおうかな」

ローマ「約束なんてした覚えはないわよ」

提督「はぁ……そういうこと言う? ローマは潔い奴だと思ってたのにさ……ガッカリだよ」

ローマ「いいわよやってやろうじゃないの!」

提督(ちょろいぜ)

提督「じゃあ……残り半日、俺のことを『兄様』って呼んでもらおうか」

ローマ「……またそれ。しかも、昨日より悪趣味になってない?」

提督「はて何のことか……そんなことよりも、早く罰を実行してくれたまえ」

ローマ「…………イヤ」
14: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:32:49.24 ID:dKzFlHmk0
提督「おいおい、誇り高いお前が、一度約束したことを翻すのかぁ?」

ローマ「だから、約束してないって……とにかく、それだけは何と言われてもイヤ。挑発には乗らないわよ」

提督「……弱虫。卑怯者。負け犬」

ローマ「…………」ビキッ

提督「やーいやーい、腰抜けやーい」

ローマ「んむぐぐ……!」プルプル

提督「…………ちぃ、強情な奴だ」

ローマ「嫌味な奴よりはマシでしょ……!」

提督「誰を指してるやら解らんが……仕方ない、今回は引いてやろう」

ローマ「何度言ったって同じ、絶対に呼ばないわよ」キッ

提督(……あー、もっと意地悪したい……でも昨日の今日だし、さすがに控えないとな……)

ローマ「ふんっ!」
15: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:34:27.39 ID:dKzFlHmk0
リットリオ「……あら、提督?」

提督「やあ」モグモグ

リットリオ「お昼、お一人ですか。……ローマは?」

提督「(モグ)霧島と食べるってさ(ゴクン)……また怒らせちゃった☆」

リットリオ「はぁ……提督も懲りませんねぇ」

提督「いやー、ローマをからかうのってちっとも飽きないんだなー、これが」

リットリオ「本当に、あの子のことが好きで仕方ないんですね……」

提督「…………」

リットリオ「提督?」

提督「いや……そうハッキリ言われると……何か恥ずい///」

リットリオ(純! 何て日本的な……)

リットリオ「いつまでも意地悪し続けてたら、本当に嫌われますよ? 少しくらい好かれる努力をしたらどうです?」

提督「んー……うーん……前向きに善処するよ」

リットリオ(大丈夫でしょうか……)
16: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:35:48.76 ID:dKzFlHmk0
 ――午後

提督「――さーて、そろそろ休憩しようかー?」

ローマ「…………」モクモク

提督「……おーい、ローマー?」

ローマ「…………」モクモク

提督「……あの、ローマさーん……?」

ローマ「……休みたいなら、勝手に休めば。私は誰かさんと違って作業が遅いから、休むヒマなんてないの」

提督「う……そ、そんなことありませんよ? ローマさんは優秀な秘書艦だと思いますです、はい」

ローマ「…………」(胡散臭そうな目)

提督「ね? 休憩しましょ? ローマさんの世界一うまいカプチーノをご馳走して下さいよぉ」(揉み手)

ローマ「…………はいはい、解りました」
17: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:36:33.35 ID:dKzFlHmk0
ローマ「お望みのカプチーノよ」コト

提督「ありがと……ところで、ローマ」

ローマ「……何」

提督「これ、よかったら食べて……?」スッ

ローマ「っ、これは……マミーヤの限定アイス!」

ローマ「……食べていいの?」

提督「もちろん」

ローマ「じゃあ、お言葉に甘えて……」スッ

ローマ「…………」ピタッ

提督「……?」
18: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:37:33.19 ID:dKzFlHmk0
ローマ「……これを食べたら、その引き換えだとか何とかで、また変なことを言い出すんじゃないでしょうね」

提督「い、言わないって。俺だってたまには、素直に労うこともあるよ」

提督(……その手もあったか)

ローマ「……まあいいか。……いただきます」

ローマ「(パク)……ん!」

提督「……どう?」

ローマ「……とっても美味しい」

提督「そりゃよかった」

ローマ「一応、お礼を言っておくわ……Grazie」

提督「喜んでもらえて、何より」ニコ

ローマ「…………ふん」
19: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:38:54.47 ID:dKzFlHmk0
提督「……はー、疲れた」

ローマ「……お疲れ様。午後は随分働き者だったわね?」

提督「ま、たまにはね……気紛れだよ、気紛れ」

ローマ「ふーん……」

提督「ところで、晩メシどうする?」

ローマ「ああ、鳳翔のところはお休みだっけ。……仕方ない、私が作るか」

提督「じゃあ俺、酒持ってくよ」

ローマ「そう、気が利くわね」

ローマ「…………」

ローマ「……ちょっと待って、一緒に食べるなんて話、した覚えはないんだけど」

提督「え、ダメ?」

ローマ「ダメではないけど、イヤではあるわね」

提督「まあそう言うなって。別にいいじゃん?」

ローマ「それがものを頼む態度?」
20: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:40:09.18 ID:dKzFlHmk0
提督「……いいお酒があるんだけどな」ボソッ

ローマ(ピクッ)

提督「洋食にも合う高級ニホンシューがあるんだけどなぁ。一人で空けるには多いんだよな~」チラッ

ローマ「…………」

提督「ちらっ、ちらっ」

ローマ「……どうしてもって言うなら、あなたの分も作るけど」

提督「どうしても!」

ローマ「あっそ。……お酒、忘れないでよ」

提督「おいおい、それが頼む態度かぁ?」

ローマ「……作ってほしいの? ほしくないの?」

提督「……すんません、調子乗りました」
21: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:41:34.27 ID:dKzFlHmk0
提督「お邪魔しまーす」

ローマ「……ホントに来たんだ」

提督「ご挨拶だなぁ」

ローマ「普段が普段だもの。……料理、できてるわよ」

提督「おぉー……随分気合入ってるね?」

ローマ「……別に。いつもこんなものよ」

提督「そか。ローマとケッコンしたら太りそうだなぁ」

ローマ「…………」

提督「あ、別にローマが太ってるって言ってるわけじゃ……」

ローマ「…………」プルプル

提督(……そ、その顔を赤くして奥歯を噛み締めてるのは、怒ってるから? 怒ってるからなの?)

ローマ「……お酒」

提督「へ?」

ローマ「お酒は?」

提督「あ、ああ……これだけど」スッ
22: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:42:15.71 ID:dKzFlHmk0
 バッ

提督「あっ!?」

ローマ「……」ゴボ…ゴボ…

提督「あわわ……」

ローマ「うっぷ……まあまあってとこね」プハッ

提督「ロ、ローマさん……?」

ローマ「……何よ」ジロ

提督「い、いやその……大丈夫?」

ローマ「ふん、このくらい、飲んだうちに入んないわよ」

提督「そ、そう……? まあ本人が言うなら……」

ローマ「いいから、食べましょ。お酒、まだあるわよね?」

提督「も、もちろんですとも、はい」
23: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:43:25.14 ID:dKzFlHmk0
提督「そういえばリットリオは?」

ローマ「今日はザラやリベと一緒に食べるんですって」

提督「へー……ローマは一緒に行かなかったんだ?」

ローマ「……誰かさんが突拍子も無いことを言い出さなければ、私もそうしたんだけど」

提督「ごめん……じゃないな。美味しい夕食を、ありがとう」

ローマ「……ま、いいけれど、別に」クイッ

ローマ「……ふぅ」

提督「……注ごうか?」

ローマ「……たまには気が利くのね」

提督「料理を作ってもらったしな。……まま、一杯どぞ」トクトク

ローマ「(クイッ)……ふぅ。……悪くは、ないわね」

提督「ささ、どうぞもう一杯」トクトク

ローマ「ん……」クイッ

提督(…………)
24: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:44:32.19 ID:dKzFlHmk0
 ――数時間後

ローマ「ぷは……」ヒック

提督「いや~、いい飲みっぷりですな」

ローマ「ふん……らいしたことなひわよ」ヒック

提督(……かなり出来上がってきたな)

提督「ダメ押しでもう一杯、飲んじゃって?」トクトク

ローマ「だめおひ……?」

提督「ああいや、何でも」

ローマ「ん~……」クイッ

ローマ「ほゎ……」

ローマ(ボーッ…)

提督(ふっふっふ……)

提督「なあ、ローマ?」

ローマ「んー……?」
25: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:46:38.97 ID:dKzFlHmk0
提督「楽しい夜だな」

ローマ「そぉね」

提督「お酒は美味しいし」

ローマ「おいひーし」

提督「料理も美味しいし」

ローマ「とーぜんよ」

提督「こんなに楽しければ、うっかり俺のことを『お兄ちゃん』と呼んでも仕方ないな!」

ローマ「それはない」キリッ

提督(ガクッ)

提督「……まだ飲み足りないかぁ?」トクトク

ローマ(クイッ)

ローマ「……くふっ……くふふふっ」

提督(お? ローマのこんな姿は初めてだ……度を越すと笑い上戸になるのか?)

提督「……もう一度言うぞローマ、俺を『にぃに』と呼ぶんだ!」

ローマ「いやーだっ。あっはははは」ケラケラ
26: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:47:55.29 ID:dKzFlHmk0
提督「むぅ……完全にいつもの自分を失っているのに、こうも一貫して拒むか……」

ローマ「いやったらいやー。絶対にいやー」アハハ

提督「なぜだ……」

ローマ「らって、私……」クイッ

ローマ「私は……あなたの妹なんてイヤ。……あなたの、最愛の人になりたい……んだもの……」

提督「…………ほへ?」

ローマ(グビッ)

提督「……ロ、ロロローマ? いいい今何て?」

ローマ「んー……? 何……? わたひ、さっきらんて言ったの……?」ウトウト

提督「うぉおぃ、起きろっ!」ユサユサ

ローマ「…………」ガクガク

提督「……ローマぁ?」

ローマ「……すぅ……すぅ」

提督「…………」

提督「……おおおおちけつ俺。素数を数えろ。0、1、1、2、3、5……」

ローマ「むにゃ……それはぁ……素数じゃなぃ……わよぉ……」
27: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:48:44.76 ID:dKzFlHmk0
ローマ「……ん」パチ

ローマ「……」ムクリ

ローマ「……」キョロキョロ

ローマ(……積み上げられた皿。散乱する酒瓶。向かい合うように配置された椅子……)

ローマ(そして、私の身体にかけてある男物の上着……)

ローマ(どうやら微かに記憶に残るアレを、単なる悪夢と片付けるのは難しいみたい……ね)

ローマ「…………ありえない」

ローマ「うう……ありえないありえない、絶っっっ対に、ありえないっ!!」
28: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:49:35.96 ID:dKzFlHmk0
ローマ(……なんて言ったところで、誤魔化しようがないのは……解ってる)

ローマ「……何で、いつから? どうしてなの……?」

ローマ(……なんて考えたところで意味がないのも、解ってる)

ローマ「…………」

ローマ「……ちっくしょう……そういうことか」

ローマ(自分でも不思議なくらい頑〈カタク〉なに『兄さん』呼びを拒否したのも、姉さんとの嘘ケッコンに激怒したのも)

ローマ(たまのたまにちょっと優しくされただけで舞い上がって、すべて許せてしまうのも)

ローマ「……好きだから、なのか……」
29: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:50:12.87 ID:dKzFlHmk0
ローマ「…………」

 コン、コン

提督『……居留守です』

ローマ「……」ガチャ

ローマ「……おはようございます」

提督「……おはよう」

ローマ「…………」

提督「…………」

提督「……あ、あの、さ」

ローマ「……はい」

提督「……昨夜のこと、覚えてる?」

ローマ「……最悪なことに、覚えてます」

提督「……そっ、か」
30: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:51:08.16 ID:dKzFlHmk0
ローマ「正直、自分でもまだ信じられないし、認めたくもないけど」

ローマ「……どうやら、本心みたい」

提督「……!」

ローマ「……好きよ。……あなたが、好き」

提督「…………」

ローマ「……何か言ってよ」

提督「え……あー、ええと……」

提督「んん、ゴホン。……ローマ」

ローマ「……はい」

提督「こっ……このこと、他の誰かに話したか?」

ローマ「? ……いいえ」
31: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:51:59.91 ID:dKzFlHmk0
提督「そうか。……なら、俺とお前しか知らないってことだな?」

ローマ「そうね」

提督「これを……他の皆に知られるのは困る……よな?」

ローマ「……?」

提督「……つまりだ、この話を広められたくなければ……」

ローマ(……ははあ)

ローマ「……言うことを聞けってこと?」

提督「……話が早い」

ローマ「……それで、私にどうしろって?」

提督「うん、これをここだけの話に留めたいなら……」ゴソゴソ

ローマ「……」
32: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:53:04.86 ID:dKzFlHmk0
提督「(カパッ)……これを、左手の薬指にはめてもらおうか」

ローマ「……!」

提督「……それが条件だ」

ローマ「…………」

ローマ「……面倒臭いわね、あなた。……でもいいわ」スッ

ローマ「(キュッ)……今回だけは、あなたのバカに乗ってあげる。あなたのものに、なってあげる……」

 ギュッ…

ローマ「私はあなたのもの……」チュッ

提督「んむ……!?」

ローマ「ん……ちゅ、れる……はぁ、あむ…………」

ローマ「ぷは……」

提督「……ローマ……」

ローマ「……そして、あなたは私のものよ」
33: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:54:14.71 ID:dKzFlHmk0
提督「……なあローマ」

ローマ「……何?」

提督「これで最後にしようと思うんだが……もう一回だけ、聞いてみてもいい?」

ローマ「何を?」

提督「俺を『兄さん』って呼んでくれるかどうか」

ローマ「……言ったでしょう。絶対に、イヤよ」

提督「……だろうね。まあ今となっては、そんなことされなくても天に昇る心地だけども」

ローマ「これから先、私からあなたへの呼び名は一つだけよ」ギュッ

ローマ「Amore mio. ……私の、愛しい人」


  ――艦
34: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 22:56:28.69 ID:dKzFlHmk0
終わります。ありがとうございました。

なお>>23でポーラの名前が出てないのは、書いたのが春イベ前だったからです。書き足すの忘れてました。
36: ◆GFAFNejGqE 2016/05/14(土) 23:14:07.04 ID:dKzFlHmk0
久しぶりなんで忘れてた……一応、過去作リストを



 ↓ 過去作

【艦これ】提督「こんな夢を見た」【夢十夜】


【艦これ】長波「うちの提督は何かほっとけない」


【艦これ】提督「古鷹と木曾の性格が入れ替わった?」


【艦これ】提督「舞風の踊る姿を見たことがない」


【艦これ】提督「梅雨以来祥鳳の肩を見ていない」


【艦これ】川内「夜戦だけが好きなわけじゃない」


【艦これ】提督「中破した浴衣浦風を襲ってしまった……」


【艦これ】比叡「司令のことを考えると眠れない」


【艦これ】提督「那智が好意に気づいてくれない」


39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/15(日) 10:11:32.10 ID:9L/CVcI7O

ローマメインのSS少ないから嬉しい
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/15(日) 13:05:07.16 ID:gjPeRyJco

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