【SS】真姫「きさらぎ駅…?」穂乃果「いや、鬼駅…」【後編】

568: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:15:03.95 ID:yXejhnOw
如月駅編 解



前スレ:

【SS】真姫「きさらぎ駅…?」穂乃果「いや、鬼駅…」【前編】


569: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:15:33.29 ID:yXejhnOw
ーしばらく前


LINE


真姫◆:おはよう


にこ◆:真姫ちゃん!?無事なの!?


真姫◆:…えぇ、体はなんともないわ

真姫◆:誰もないけど


絵里:位置情報、にこのしか残っていないわ


凛:どうやら真姫ちゃんも


真姫◆:移動、できたっぽいわね
570: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:16:06.52 ID:yXejhnOw
にこ◆:どうして!?

にこ◆:真姫、何か怖いものはない!?大丈夫!?


凛:にこちゃん、落ち着いて


真姫◆:私は大丈夫よ

真姫◆:先に帰って部室で待ってて


にこ◆:…わかったわ

にこ◆:ごめん、少し焦ってた


絵里:…よし、真姫、先に希達が行ってるはずだから、合流するように


真姫◆:わかった
571: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:16:39.97 ID:yXejhnOw
真姫◆:…そういえば


絵里:?


真姫◆:手、繋いでなかったわね


にこ◆:あ

にこ◆:完全に忘れてたわ…


凛:真姫ちゃんが端に座ってたの?


真姫◆:ええ


凛:…
572: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:17:06.33 ID:yXejhnOw
真姫◆:うわ、アナウンス


絵里:どんな感じ?


真姫◆:…耳障りね、ことりの言ってた通りよ


絵里:次はキサラギ駅、ね


真姫◆:えぇ

真姫◆:着いたわ


凛:りょうかい、慎重にね
573: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:17:45.79 ID:yXejhnOw
真姫◆:カメラ試してみるわ


絵里:ええ、お願い


凛:……


絵里:…遅いわね


にこ◆:何かあったの…?


凛:何か、調べてるのかな…


絵里:しばらく待ってみましょう
574: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:18:23.87 ID:yXejhnOw
ーーーーーーー


プシュ-


真姫「ここが…」


真姫「とりあえず降りましょ」タタッ


真姫「えっと、カメラの確認を…」スルッ


真姫「あっ、やばっ」


真姫(スマホが滑って…!)



…バキッ



真姫「………やってしまったわ」
575: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:18:52.35 ID:yXejhnOw
真姫「…って」


真姫「電車消えてるじゃない…」

真姫「マジックでもしてくれたのかしら」


真姫「…………」


真姫(さみしいわね…)


真姫(マジックなんだったら、とっととネタバラシして欲しいんだけど)
576: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:19:19.42 ID:yXejhnOw
真姫「えっと、ライトは…」


真姫「あ」


真姫「…………」


真姫「荷物、全部にこちゃんに持たせたんだった…」

真姫「マズイわね、ライトも時計もないわ」


真姫(おまけに、唯一あったスマホは駅のホームの下という闇の中)

真姫(当てずっぽうで手足を突っ込めば見つかるかもしれないけど、それは嫌ね…)
577: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:19:49.43 ID:yXejhnOw
真姫「えーと…」キョロキョロ


真姫(月明かりがあって少しは見えるわ…)

真姫(そのうち目が慣れたら、よく見えるようになるでしょ)


真姫「看板、というか駅名の書いてあるアレはどこ…?」キョロキョロ


真姫「…」


真姫「…まさか、あのカビの染みみたいな字のことをあの子達は看板って言ってたのかしら」


『きさらぎ駅』
579: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:20:18.69 ID:yXejhnOw
真姫「…へぇ、きさらぎ駅…」

真姫「ひらがな、なのね」


真姫「他になにか…」キョロキョロ


真姫(時刻表、ベンチ、改札…というか、変な機械)


真姫「時刻表…」


真姫(へえ、思ったより綺麗ね…古臭いと行くわけでもないし、普通の田舎の時刻表ね)
580: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:20:50.53 ID:yXejhnOw
真姫「ベンチは…」


真姫(血がついてる…なんてこともないし、普通のベンチね)

真姫(ことりは何に怯えていたのかしら…?)


真姫「えっと…改札」


真姫(…改札なの?これ…)スタスタ


真姫(…近くで見たら、機械…ってよりは機械の真似をしてる木細工みたいね)トントン

真姫(木、なの…?)

真姫(よくわからない質感ね)
581: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:21:28.75 ID:yXejhnOw
真姫「このホームには、特に手がかりはないわね」


真姫「……」


真姫「ことりもいないし、戻る方法もわからない」


真姫「………」フ-ム


真姫「トンネルに行ってみましょう」
582: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:22:54.79 ID:yXejhnOw
真姫「ホームの下…」チラッ


真姫(ちょっと目が慣れてきたけど、まだ真っ暗ね…)

真姫(月明かりも、そこまで明るくない)

真姫(流石に、ちょっと怖いわ)フルッ


真姫「………」


真姫「…穂乃果も降りれたのよね」


真姫(私も行かないと)タン
583: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:23:29.49 ID:yXejhnOw
真姫「おっとっと…」タタン


真姫「線路、ボロボロじゃない」


真姫(よくこの上を穂乃果は歩いていけたわね…)

真姫(ま、意外にあの子は運動神経いいし…)


真姫「……どっちがトンネルかしら」


真姫「………」フ-ム


真姫「…右側ね!!」バ-ン!
584: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:24:09.46 ID:yXejhnOw



真姫「…」テクテク


真姫「…」テクテク


真姫「…」チラッ

真姫(後ろ、何もいないわよね…)


真姫「…」



真姫「…」テクテク


真姫「…」テクテク


真姫(…トンネル、ないわね)
585: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:24:35.56 ID:yXejhnOw
真姫「あら、線路は行き止まり…」ピタッ


真姫(その奥は、すぐ山になってる…)


真姫(…おかしいわね、駅からたったこれだけの距離で行き止まりになるものかしら)


真姫(ま、田舎だからいいのかしらね)


真姫「…ここが田舎だとするなら」
586: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:25:04.73 ID:yXejhnOw
真姫「うーん…行き止まり、か…」


真姫(また戻って反対側のトンネルに行く、ってのはなんか…)

真姫(…気味悪い雰囲気を感じるのよね、あっち側)


真姫「できれば行きたくない…」チラッ


真姫「…あれ、このフェンス」


真姫(ちょっと弱ってるわね…これなら)ガシガシ


真姫「…よいしょっと」ヒョイ


真姫「平い石で…っ」ギギギ…
587: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:25:35.43 ID:yXejhnOw
真姫「よし、広がった」


真姫(人1人くらいなら通れるわね…)スス…


真姫(線路の外側は…)キョロキョロ


真姫「草むら…それに山道」

真姫「あの山は、線路の向かいにある山とは別の山っぽいわね」


真姫(穂乃果はともかく、ことりがこの暗闇の中、山道に入っていけるとは考えにくい…)


真姫「…」チラッ


真姫(けど、得体の知れない草むらの中に隠れてるとはもっと考えにくい…)
588: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:26:12.02 ID:yXejhnOw
真姫「よし、山道の方を探してみましょう」

真姫「…」ザッザッ


真姫(車1台分くらいなら通れそうね…)ザッザッ


真姫「…そういえば、穂乃果の言ってた車、あれは…」ザッザッ

真姫「この雰囲気の中、いきなり車が来るとは考えにくいけど…」


真姫「うーん…」ザッザッ


真姫(…にしても、さっきから独り言が多いわね、私)


真姫「…寂しいからかな」ボソッ
589: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:26:44.83 ID:yXejhnOw
真姫「ん、あれは」


真姫(こんな山の中に脇道…)

真姫(何があるのかしら)チラッ


真姫「…祠?」

真姫「なんでこんなところに…」


真姫(随分古くさいわね…)

真姫(壊れてるし…)


真姫「……」
590: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:27:16.12 ID:yXejhnOw
真姫(神様とか、いるのかしら…)


真姫「………」

真姫「…」スッ


真姫(…普段、こんなことするタイプじゃないんだけどな)

真姫(穂乃果と、ことりを助けてあげてください…)ギュッ

















キキィィィィィィィィィィィィイイイッッ!!!

「うわぁぁぁあ!?」


真姫「!?」ビクッ
591: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:27:55.72 ID:yXejhnOw
真姫(え、なに!?)


真姫「…!」ドクンドクン



真姫「車が急ブレーキした音…?」



真姫「………」




真姫「誰か来たの…!?」タタッ
592: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:28:55.39 ID:yXejhnOw
「あいててて…」

「ここは…」キョロキョロ


真姫「これは…」ザッザッ


「え?あなたは…」

「……」ジロジロ

「ん、まてよ…?」ウ-ム


真姫「え」ビクッ


真姫(…車…女の人が乗ってる)

真姫(この人…人間…?)



真姫(ん?女の人?)
593: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:29:29.69 ID:yXejhnOw
「ああああ!!なるほど!!!」


真姫「」ビクッ


「そういうことだったのね!!!」ガチャッ


真姫(車から降りてきた…)ビクッ

真姫(この人…)


「あなた、まきちゃ…」

「名前は?」


真姫「いや、今真姫ちゃんって言いかけたわよね…」
594: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:30:09.75 ID:yXejhnOw
「あはは、バレちゃったか」


真姫「あなたは…」


真姫(幽霊、には見えないわね…)

真姫(橙色の長い髪に、青い目…)ジロジロ

真姫(年齢は、20後半くらい…?)ジロジロ


「ん?」


真姫「あの、あなたは…?」


「私はねー」














「高坂穂乃果!」
595: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:30:42.91 ID:yXejhnOw
真姫「は…?」


高坂「はは、意味がわからないのも仕方ないよね…」

高坂「大丈夫、安心しなさい」


真姫「え…?」


高坂「私も、意味わかんない」ザッ


真姫「は…?」


高坂「……ごめん」
596: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:31:08.87 ID:yXejhnOw
高坂「とりあえず、立って話すのもアレだし…」

高坂「車、乗って?」ガチャ


真姫「……」


真姫(悪い人には見えないけど…)

真姫(こう言って誘拐するつもりなのかしら…)


高坂「どうしたの?」


真姫(車…女の人…)
597: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:31:39.75 ID:yXejhnOw
真姫「………」


~~~~~~


のぞみ:それで、たすかった、って?


穂乃果:ああ、なんかね


凛:?


穂乃果:親切な人が車で通りかかったから

穂乃果:乗せてくれたの


~~~~~~


真姫「………」


~~~~~~


真姫:いやいやいやいや


ことり:の、乗せてくれたって


海未:本当に大丈夫なのですか…?


穂乃果:真姫ちゃんもいるし


~~~~~~


真姫「………!!」 
598: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:32:09.24 ID:yXejhnOw
真姫「そういうこと!」


高坂「ん?」


真姫「あなた、人ね!」


高坂「いや、私は高坂穂乃果だけど…」


真姫「いやそういうことじゃなくて…」


高坂「とりあえず、車に乗ろ?」


真姫「そうね…失礼します」ガチャ
599: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:32:40.63 ID:yXejhnOw
真姫「えっと…あなたは、穂乃果?なんですか?」


高坂「あぁ、敬語は使わないで」

高坂「真姫ちゃんに敬語使われても困るよ」ハハハ


真姫「…わかったわよ」

真姫「で、あなたは穂乃果なの?」


高坂「うーん…そうだねー」
600: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:33:10.83 ID:yXejhnOw
高坂「あなたたちが知ってる穂乃果がいるでしょ?」


真姫「…いま行方不明だけど」


高坂「その穂乃果の、10年後を想像してみて」


真姫「…?」


高坂「それが、私」


真姫「…」

真姫「…!?」
601: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:33:45.82 ID:yXejhnOw
真姫「じゃあ、あなたは未来の穂乃果…!?」


高坂「そういうことになる…んだろうね」

高坂「私から見れば、あなたが若い頃の真姫ちゃんなんだけど」フフッ


真姫「な…何が起こってるの…?」


高坂「えっとね…」

高坂「とりあえず、今からこの山を回ってトンネルの入り口近くに向かうね」

高坂「行きながら私の知ってることを説明しよう」


真姫「…お願い」
603: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:34:38.34 ID:yXejhnOw
ガタンガタン…


高坂「…とりあえず、私の知ってるこの場所について説明するね?」

高坂「…と言っても、希ちゃんの受け売りなんだけど」


真姫「…うん」

真姫「この場所ってのは、きさらぎ駅について?」


高坂「うん、そういうこと」

高坂「ここは、存在自体が存在のお化けみたいなものなの」

高坂「この空間は、お化けの中ってこと」


真姫「おっ…お化け…?」
604: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:35:10.91 ID:yXejhnOw
高坂「昔の人が封印したんだろうけど、あの壊れた祠を見る限り、まあ封印が解けちゃったんだろうね」

高坂「今は電車が走ってるところに、昔は何かがあったんでしょ…それか、何かのきっかけになるものに近いものが電車、なのか」

高坂「…って、希ちゃんは言ってたよ」


真姫「…?」


高坂「要するに、私は全然わからない」パ-


真姫「なんなのよ!!」ガタンッ


高坂「だって、わたし穂乃果だもん」


真姫「…」


高坂「ま、助かる方法はわかってるよ」


真姫「え、本当?」
605: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:35:51.72 ID:yXejhnOw
高坂「今から、まずは穂乃果を助けに行く」

高坂「続けて海未ちゃんもね」

高坂「あ、あとわたしの正体は穂乃果には秘密ね」


真姫「どうして?」

真姫「貴方ならそういうの好きそうだけど」


高坂「面白くないじゃん?」


真姫「…わかったわ」フフッ
606: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:36:24.59 ID:yXejhnOw
ーーーーーー


海未「…………」


海未「…………」



海未「…ここは」



海未(トンネル、ですか)


海未(私は何を…)


海未「いづっ」ズキンッ


海未(あぁ…右足に木の破片が刺さってますね…)


海未(この辺、線路ボロボロじゃないですか)


海未「とにかく、戻らないと…」ヨロッ
















海未「 ど こ に ? 」
607: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:36:57.52 ID:yXejhnOw
海未「ええと…」


海未(ここは本当にトンネル…?)キョロキョロ


海未(どっちから来たんですっけ…)


海未「トンネルの外には、何が…」


海未「というか、とんねるってなんでしたっけ」


海未(うぅ、まるでねおきのようにいしきがはっきりしません)


ピロリン…


海未(…おや、なにかおとが…)


海未「あっちのほう…」ヨタヨタ…
608: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:37:29.08 ID:yXejhnOw
海未「あしもとがあぶないですね…」ヨタヨタ


ピロリンピロリン…


海未「おとがちかづいてきています…」


ピロリン…


海未「…」ピタッ


ピロリンピロリン…


海未(…どうしてわたしはおとのするほうへちかづいているのでしょうか)
609: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:38:00.33 ID:yXejhnOw
ピロリン…


海未(なんか…あるくのつかれるし…)

海未(もういいかな…)

海未「………」



穂乃果「海未ちゃん!」


海未「…?」チラッ


海未「あれは…!」ハッ


海未(ほのか…!そうだ!わたしはほのかを…)

海未(ほのかを…どうする?)
610: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:38:28.27 ID:yXejhnOw
穂乃果「助けに来てくれたんだね!」ブンブン


海未「!」

海未(たすけるために…)



海未「………ぁ、ぁい……」



海未(…こえがうまくでません)



穂乃果「え…?」


海未(あぁ、ほのかがこわがっています)


穂乃果「……」アトズサリ
611: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:39:13.68 ID:yXejhnOw
海未(ほのか、いかないで、ほのか…)ヨタヨタ



穂乃果「…!」チラッ



海未(ああああ!)

海未(ほのかがいってしまいます!)



海未「…の…ぁ…っ!」ダダッ

海未(ほの…かぁ…っ!)
612: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:39:45.84 ID:yXejhnOw
海未「ぅあ!」ズテンッ


海未(せんろがあしに…)



穂乃果「ひっ」


穂乃果「…!」タタッ


海未(あぁ…ほのかがいってしまう…)


穂乃果「はぁっ、ぐっ、あぁ」ガシャン


海未(かべのむこうに…)
613: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:40:16.90 ID:yXejhnOw
穂乃果「…くぁ!」ダンッ

穂乃果「…!」タタタ…


海未「……」バタン…

海未(いってしまいました…)


海未(もう…なにをすればいいのか…)

海未(ほのかを…たすけるために…)


海未(ん………?)


海未(ほのかをたすける、たすけるためのわたしはなに…?)

海未(わたしはなんてなまえ…?)
614: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:40:58.82 ID:yXejhnOw
海未(なまえというか…)


海未(わたしはなに…?)


海未(ほのかをたすけてなにするの…?)


海未(ほのかにたすかってほしい…)

海未(ほのかがほしい…?)

海未(ほしい、したあとなにほしい…?)

海未(ほしい、ほしい、ほしい…)

海未(…たべるのかな?)
615: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:41:25.81 ID:yXejhnOw
海未(わたしが、ほのかを、たすける、たべる)


海未(なんで?)


海未(ほのかをたべるの、むり)


海未(ほのかいま、いないになった)


うみ(わたし、ほしいできない)


うみ(できない)
617: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:41:59.48 ID:yXejhnOw
うみ(できないと、なになるの?)


うみ(ない、できない)


うみ(しぬ?)


うみ(しぬ、くらい、やだ)

うみ(やだ、しぬいやだ、こわい)

うみ「ぅ…」




うみ「うぇぇぇぇん…」

うみ「ひっぐ、うぇっ、ひっぐ、えぇぇえん…!」
















真姫「海未!園田海未!」

真姫「しっかりしなさい!!」
618: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:42:35.36 ID:yXejhnOw
ーーー


真姫「よいしょ…っと」ドサッ

真姫「まさか、本当にアレが海未だったなんてね…」


高坂「言ったでしょ?」


真姫「えぇ、本当だったわ」

真姫「海未は気を失ってるの…?」ガチャッ


高坂「…そうだね、そのうち気がつくよ」


真姫「だったら後部座席で寝かせておくのでいいのね」


高坂「うん、そうしといて」


真姫「にしても、大型の車なんか選んだのね、あなた」


高坂「…はは、まあね」
620: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:43:23.03 ID:yXejhnOw
穂乃果「あっ」

穂乃果「電池、切れちゃった…」


真姫「いいじゃない、私なんてスマホなくしたのよ」


穂乃果「…そうなんだ」

穂乃果「えっと…」チラッ


高坂「ん?」


真姫「何よ」


穂乃果「これは……」





穂乃果「…どういう状況?」
621: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:44:03.72 ID:yXejhnOw
高坂「そうだね…詳しい説明はあとでみんなで話してもらうとして、とりあえず」

高坂「今は、あなたを助けるためにみんながこの駅に迷い込んでる」


穂乃果「わたしを、たすけるため…」


高坂「そう。ここにいる真姫ちゃんも、海未ちゃんもね」


穂乃果「2人とも…」

穂乃果「ありがとう!」


真姫「べ、別にこれくらい大したことないわよ」クルクル
622: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:44:37.81 ID:yXejhnOw
高坂「ふふっ」

高坂「…そして、これからえっと…」


真姫「…ことり?」


高坂「いや、その前に…」

高坂「そう!希ちゃんとにこちゃん!」


穂乃果「希ちゃんとにこちゃん?」
623: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:45:04.44 ID:yXejhnOw
真姫「あの2人も出られなくなったの…?」


高坂「うん、今からあの2人を助けに行く」


穂乃果「みんな…」


真姫「…少しでも申し訳ないと思うなら、精一杯助けに行くことね」

真姫「誰も、いやいや穂乃果を助けに来た人なんていないけど」


穂乃果「…うん!」
624: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:45:32.27 ID:yXejhnOw
高坂「…と、その前に」


真姫「?」


高坂「そろそろだと思うんだけど…」

高坂「あっ、ほら外見て」


穂乃果「外…?」

穂乃果「えっ」


真姫「…これは」


高坂「…霧っぽいね」
625: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:46:03.70 ID:yXejhnOw
真姫「大丈夫なの?なんか怪しげだけど…」


高坂「うん、理屈とか理由はさっぱりだけど、このあとにカタカナの方のキサラギ駅に移動するの」


穂乃果「カタカナの方の、キサラギ駅…?」


高坂「…まあ、こことは少しだけ違う駅、ってことよ」


高坂「えっと、時間は…」

高坂「0時、38分」
626: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:46:33.33 ID:yXejhnOw
ーーー


穂乃果「あ、霧が晴れる」


真姫「…って」

真姫「景色が変わってる」


高坂「そりゃそうだよ、ここはさっきいた場所の数十年後の場所だもん」

高坂「…1時、47分」


穂乃果「えぇ!?」

穂乃果「タイムスリップしたってことですか!?」


高坂「まあ、そういうことだろうね」


真姫「もうなにが起こっても驚かない自信あるわ…」クルクル
627: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:47:13.52 ID:yXejhnOw
ガタンガタン…


穂乃果「…それにしてもお姉さん、ここに詳しいですね」


高坂「ふふ、お姉さんなんて、言ってくれるじゃない」

高坂「まあ、昔、同じ…ような、体験をしたからね」


穂乃果「えっ、そうなんですか」


高坂「うん、その時も助かってるから、今回も大丈夫だよ、任せて」
628: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:47:43.24 ID:yXejhnOw
真姫「それにしても…」チラッ


海未「…」スヤスヤ…


真姫「海未の様子が、さっき明らかにおかしかったけど…」

真姫「あれは大丈夫なの?穂乃果」


ほのほの「「ん?」」


真姫「あっ」アセッ

真姫「いや…えっと、あんた」


高坂「ああ!」アセッ

高坂「うん!大丈夫だよ!」アセアセ


穂乃果「…?」
629: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:48:12.01 ID:yXejhnOw
高坂「このお化けは、人の心…というか、記憶を食べちゃうのかな?」


真姫「記憶を…?」

真姫「興味深いわね…」


高坂「はは、今の真姫ちゃんもそう言ってる」


真姫「まあ、私だもの」


高坂「ふふっ、そうだね」
630: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:48:44.61 ID:yXejhnOw
高坂「さっきのきさらぎ駅では、あのトンネルが胃、というか本体ってことみたい」


真姫「だから、さっき海未は大変なことになってたのね」


高坂「あ、今いるのはカタカナのキサラギ駅で、さっきまでいたのは、ひらがなのきさらぎ駅」


穂乃果「???」プシュ-


真姫「ほ…穂乃果…」


穂乃果「こんがらがるよぅ…」
631: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:49:21.47 ID:yXejhnOw
高坂「寝たら、記憶の整理がなんとかで人間の脳が勝手に補修してくれる…って真姫ちゃんに昔聞いたよ」


穂乃果「え、昔?」


真姫「ちょっ」アセッ


高坂「…あ」


高坂「ってことかもね、って真姫ちゃんとさっき話したんだよね!」アセアセ


真姫「そっ、そうね!」アセアセ


穂乃果「…?」
642: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:53:21.08 ID:yXejhnOw
高坂「着くまでにもうちょっとかかるから、キサラギ駅の説明をしておこうか」


真姫「お願い、助かるわ」


穂乃果「キサラギ駅…?カタカナの?」


高坂「そ、カタカナの方」

高坂「たぶん、ここはひらがなのきさらぎ駅から数十年経った…」

高坂「海未ちゃんの記憶を食べて、成長したキサラギ駅」
645: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:53:55.98 ID:yXejhnOw
高坂「線路の上と駅、ほぼ全てがお化けの胃、もとい本体って考えていいと思うよ」

高坂「あ、駄洒落になってるね」ハハハ


穂乃果「…」


真姫「…」


高坂「…」シュン
650: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:56:48.38 ID:yXejhnOw
高坂「…要するに、トンネルの中にいた気体のヤツが、ここまできている、と考えてもらったらいいよ」

高坂「…まあ、この車の中は大丈夫」

高坂「空調つけてるからね」


真姫「お化けは気体なの?」


高坂「どうだろ…私もエアコンかければ大丈夫、ってことを知ってるだけだから」


真姫「…あぁ、そういうことね」


穂乃果「???」
651: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:57:22.03 ID:yXejhnOw
高坂「これから、倒れた希ちゃんとにこちゃんを助ける」


穂乃果「2人は、どこにいるの?」


高坂「えっとね、線路から少し離れた、祠のところにいたはず」


真姫「さっき私がいたところ?」


高坂「そうそう、あそこにね」
652: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:57:50.04 ID:yXejhnOw
高坂「あっそうだ」

高坂「説明しなきゃね」


真姫「今度は何を?」


高坂「どうやらこのお化けの中では、穂乃果、真姫ちゃん、にこちゃんは強いみたいなの」


穂乃果「私たちは…強い?」


高坂「穂乃果、真姫ちゃん、にこちゃんは『自分』という意識が強いの、他のメンバーに比べてね」
653: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:58:19.36 ID:yXejhnOw
高坂「他のメンバーは他の人の影響を受けることも多いけど、この3人は自我がはっきりしてる」


真姫「だから記憶、というか意識を持っていかれにくい…ってことね」


高坂「そういうこと」

高坂「心のスキマに入って来にくいんだね」


穂乃果「心のスキマに…」
654: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:58:47.88 ID:yXejhnOw
穂乃果「そういえば、私がさっき自分の名前が不安になったのって」


高坂「あぁ、そうだね」

高坂「あなたは、割と持ちこたえられた方だけど、少しだけ食べられちゃったみたい」


真姫「寝れば治るのよね?」


高坂「うん!」


穂乃果「よかったぁ…」ホッ


高坂「事実、私もこうしてピンピンしてるわけだし!」


穂乃果「…ん?」


真姫「ちょっ」
655: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 03:59:13.61 ID:yXejhnOw
高坂「…そういえば、希ちゃんも他の人に比べたら、強かった気がする」


真姫「希も?」


高坂「うん、希ちゃんは自我が強いってよりは、いつもの…」


ほのほの「「スピリチュアルパワー」」


ほのほの「「………」」


ほのほの「「かな?」」」


真姫「息ピッタリね…」


ほのほの「「えへへ」」
657: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:00:04.17 ID:yXejhnOw
高坂「…お、そろそろ着くわよ」


真姫「どこらへんにいるの?」


高坂「たしか、祠の近くに木が倒れてるから…」

高坂「その辺りにいるはず」

高坂「にこちゃんの声が聞こえてくるはずだよ」


穂乃果「わかりました」
658: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:00:41.51 ID:yXejhnOw
ガチャ


穂乃果「この辺りにいるの?」


真姫「さっきと景色が随分と違うけど…」キョロキョロ


高坂「あれ?そうだっけ?」

高坂「というか、車がこれ以上進めない…」


真姫「草木が伸びてるのね…」


穂乃果「歩きならいけそうだね」

穂乃果「2人で行ってみよ!」ザッザッ


真姫「そうね」

真姫「ごめん、ここでちょっと待ってて」ザッザッ


高坂「りょーうかい」
659: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:01:12.37 ID:yXejhnOw
穂乃果「うーん、歩きにくいね…」ザッザッ


真姫「まあ、山道だし…」ザッザッ


穂乃果「あれ?月が出てる?」ザッ


真姫「いや、あの雲の向こうに少し明るいのが見えるから…」ザッ


穂乃果「え?月はあっちだよ?」


真姫「なにいってるの、こっちに…」

真姫「あれ、おかしいわね」


「……!」

「…~~~…!」


真姫「!!」


穂乃果「真姫ちゃん!いま!」


真姫「えぇ、声が聞こえたわね…!」


穂乃果「こっちの方!」ザッザッ



「~~!~~~~~!!」



穂乃果「にこちゃんの声!!」
660: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:01:54.19 ID:yXejhnOw
にこ「東條希っ!しっかりしなさい!」



ザッ…ザッ…


にこ「こっ…ここはっ」ガシッ


にこ「…ここはトンネルと違って大丈夫じゃなかったの!?」


ザッ…ザッ…



にこ「…っ、希っ…!」フルフル





ザザッ…


穂乃果「はぁっ、はぁっ」ザザッ


真姫「はぁっ、はぁっ…!」ザザッ




にこ「……!」

にこ「あ、あんた達…!」















穂乃果「トンネルの中にいた奴がここまできてる!」


真姫「車まで運ぶわよ…!」ガシッ
661: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:02:52.02 ID:yXejhnOw
………
……………
……………………

ーーーーー


にこ「この人…」ガチャ


真姫「大丈夫よ、絶対に信用できる人だから」

真姫「ほら、乗って乗って」


高坂「まっかせなさい!」フンス


にこ「…わかったわ」


高坂「…希ちゃんは、そこで寝かせておいてあげて」


にこ「大丈夫なの?」


真姫「大丈夫よ、すぐに治る」
662: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:03:37.78 ID:yXejhnOw
穂乃果「真姫ちゃーん、こっちにお守り落ちてるけど…」ヒョイ

穂乃果「なにこれ?」


真姫「なんのこと?」トテトテ


高坂「…あ!!」


にこ「なに?…ってこれ」

にこ「霧…?」


高坂「しまった!!」

高坂「2人とも!」


穂乃果「え?」

穂乃果「…!」


真姫「……!!」
663: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:04:15.25 ID:yXejhnOw
真姫「車が薄くなってる…!?」


にこ「どういうこと!?」


穂乃果「車に触れない!!」スカッスカッ


高坂「落ち着いて聞いて、2人とも!」


穂乃果「…はい!」


高坂「にこちゃんへの説明は私からしておく!」


真姫「…まかせるわ」


高坂「私たちは今からもう1つ未来の駅に飛ぶ!」

高坂「あなたは飴を持ってない!だからこのままじゃ戻れない!」


高坂「キサラギ駅に、かいs」スウゥゥゥゥ…


スウゥ…



真姫「…消えたわね」


穂乃果「………」

穂乃果「いこう、キサラギ駅に」


真姫「…えぇ」
664: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:05:04.91 ID:yXejhnOw
ーーーーー


真姫「フェンスの隙間…あった」ガシャン


穂乃果「ここは…?」キョロキョロ


真姫「トンネルの反対側の線路よ、ここから駅に戻る」

真姫「ほら、通れる?」グイ


穂乃果「うん、なんとか…よっと」ガシャン


真姫「月明かりはほとんどないけど…」


穂乃果「大丈夫、慣れてきた!走ろう!」ザッ


真姫「…もちろん」ザザッ
665: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:05:33.56 ID:yXejhnOw
ーーーーー


穂乃果「見えてきた!」ザッザッ


真姫「誰か倒れてる…」ザッザッ

真姫「…ことり!」


穂乃果「ことりちゃん!?」ヨジッ


穂乃果「しっかり!!」ユサユサ


ことり「…」


真姫「…だめね、気を失ってる」
666: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:06:07.86 ID:yXejhnOw
穂乃果「…どうしよう」オロオロ


真姫「ほの…あの人が、改札、って言いかけてたでしょ」


穂乃果「…そういえば」


真姫「ことりを連れて、改札を抜け…」ピタッ










真姫「…なによ、あれ」


穂乃果「…あれは」
667: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:06:51.40 ID:yXejhnOw
穂乃果「改札の向こう側が、真っ暗…」


真姫「何なの、あれ…」

真姫「さっきまで、塞がってたところが…」


穂乃果「来た時は、向こう側は草むらだったのに…」


真姫「何か、あるのかしら…向こう側に」


穂乃果「……」

穂乃果「…行くしかないね」
668: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:07:26.52 ID:yXejhnOw
真姫「でも…もし戻ってこれなかったら!」


穂乃果「…だって、ここにいてもどうにもならない」



真姫「……」フルフル



穂乃果「……」



真姫「……」ブルブル
669: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:07:59.28 ID:yXejhnOw
穂乃果「……」フルフル


穂乃果「私も…もちろん怖いけど…」ブルブル



真姫「……」ブルブル



穂乃果「いまの私たちは、ことりちゃんを助けないといけない!」


穂乃果「怖がってちゃここで3人とも…!」



真姫「………!」
670: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:08:24.72 ID:yXejhnOw
真姫「…そうね」

真姫「この気持ち悪い空気のせいで、ちょっと弱気になってたわ」


穂乃果「真姫ちゃん…!」


真姫「さ、こっちの肩は私が支えるから、反対側お願い」


穂乃果「うん…!」グイッ
671: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:09:16.94 ID:yXejhnOw
真姫「よし…あとはあの改札を越えるだけ…」


穂乃果「…せーの、でいくよ」ギュッ


真姫「…えぇ」ギュッ


穂乃果「……」


真姫「……」


穂乃果「………」
672: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:09:41.68 ID:yXejhnOw
真姫「よし…あとはあの改札を越えるだけ…」


穂乃果「…せーの、でいくよ」ギュッ


真姫「…えぇ」ギュッ


穂乃果「……」


真姫「……」


穂乃果「………」
673: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:10:45.72 ID:yXejhnOw
穂乃果「…真姫ちゃん、怖い?」


真姫「…えぇ、もちろん」



穂乃果「そっか」

穂乃果「…私も」



真姫「…大丈夫よ、この真姫ちゃんがついてるわ」ギュ



穂乃果「…そうだね」フフッ

穂乃果「真姫ちゃんにも、この穂乃果がついてるからね」ギュ



真姫「…えぇ」フフッ





穂乃果「いくよ…」




穂乃果「せーのっ」スッ




………
………………
………………………
674: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:13:18.13 ID:GuJaeGwQ
ーーーーー



穂乃果「……」


ことり「…」


真姫「……」


穂乃果「…ここは」



真姫「…ボロボロね」

真姫「駅なのは間違いないみたい」



穂乃果「何年後なのかな」キョロキョロ

穂乃果(…あの看板!)



真姫「わからない…」ギュ



穂乃果(看板の、文字が書き変わってる…!)



真姫「…というかここ、本当に」
676: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:14:40.42 ID:yXejhnOw
     







真姫「きさらぎ駅…?」


穂乃果「いや、鬼駅…」
679: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:16:45.24 ID:yXejhnOw
如月駅編 解

おしまい

鬼駅編 終 に続く
681: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 04:17:32.33 ID:3thy9uHm
続きが楽しみ!
692: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 05:03:04.24 ID:mHq+M+WJ
ところどころ笑えるシーンがあるのが良いな
ほっとする
693: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/12/30(水) 05:27:08.81 ID:e984rMBo
車あたりでほのほのしすぎて頭おかしくなりそうだった
778: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:07:59.60 ID:RRCjQQiR
鬼駅編 終
779: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:08:43.44 ID:RRCjQQiR
穂乃果「…おに駅」


真姫「………」


真姫「そうね、確かにあの染みは…」


『鬼駅』


真姫「そう書いてあるわね…」


穂乃果「どういうこと…?」

穂乃果「ここは、きさらぎ駅じゃない…?」


真姫「…いや」
780: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:09:11.73 ID:RRCjQQiR
真姫「とりあえず、ことりを寝かせましょう」


穂乃果「そうだね」

穂乃果「…よっ」トスン


真姫「よいしょ…っと」

真姫「よかった、ベンチがあって」


ことり「…」
782: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:09:42.67 ID:RRCjQQiR
「…」


真姫「…?」クルッ

真姫(今、だれか…)


穂乃果「どうかした?真姫ちゃん」


真姫「いや、何でもないわ」

真姫「…ことり、目を覚まして」ペチペチ

真姫「…」


穂乃果「ことりちゃん…」


真姫「…これは」

真姫(マズイわね…)
783: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:10:18.08 ID:RRCjQQiR
穂乃果「…あれ、このベンチ」


穂乃果「…」サワッ


穂乃果「………血?」


真姫「…これは」

真姫「だいぶ古い染みね」


真姫(…ことりはこれに怯えていたのかしら)


ことり「…」


真姫(たしかに、この状況で1人でこれを見れば、パニックにもなるわよね…)

真姫(助けが来るかどうかもわからない…)

真姫(怖かったわよね、ことり)
784: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:10:51.11 ID:RRCjQQiR
穂乃果「時刻表、ベンチ、それに…」チラッ


真姫「…改札」


穂乃果「向こう側は、草むらに戻ってるね…」


真姫「駅の構造的には、間違いなくキサラギ駅ね」


穂乃果「そっか…」


真姫「えぇ、まあこの状況でキサラギ駅以外に移動しても逆に怖いけどね」フフッ


穂乃果「…そうだね」フフッ


真姫「…」


穂乃果「…」
785: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:11:31.33 ID:RRCjQQiR
「…」


真姫「…?」


穂乃果「…あれ、ねえねえ真姫ちゃん」クイッ


真姫「!」

真姫「なに、どうしたの」


穂乃果「これが血に見える、というか…」

穂乃果「…」キョロキョロ


真姫「…?」


穂乃果「…なんか、周りが赤くない?」キョロキョロ


真姫「…言われてみれば」
786: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:12:13.56 ID:RRCjQQiR
穂乃果「ほんの少しだけ…」

穂乃果「なんか気味悪いよ…」ギュ


真姫「…そうね」ギュ

真姫「全体が赤く色づくとは思えないし…」


真姫(どうして…?)

真姫(赤くないものが無条件で赤く見える、ってのは…)フ-ム…
787: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:12:43.67 ID:RRCjQQiR
真姫「…とりあえず、ことりが目覚めるまでこれからのことを話しましょう」


穂乃果「…そうだね」


真姫「…よし」

真姫「私たちが今いるのは、おそらく海未を食べたきさらぎ駅がキサラギ駅に成長したように…」


穂乃果「キサラギ駅が、ことりちゃんを食べて成長した鬼駅?」


真姫「そういうことでしょうね…」

真姫「それにしては時間の経ち方がおかしい気もするけど…」
788: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:13:14.35 ID:RRCjQQiR
真姫「あの人の話から察するに、ヤツの本体、というか胃?」

真姫「…は、ここまで広がっているはず」



穂乃果「ひっ…」

穂乃果「…じゃあ、私たちは今まさにお化けに食べられてる、ってこと…?」


真姫「…どうなんでしょ」

真姫「どちらかと言うと、食べられようとしている…と言った方が、正しいと思う
789: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:13:39.51 ID:RRCjQQiR
穂乃果「まだ、食べられてはないってこと…?」


真姫「…そう、だと思うんだけどね」


穂乃果「だったら…ことりちゃんは」


ことり「…」


真姫「…まずいでしょうね」

真姫「気絶している間、どうなるのかは全くわからないけど…」
790: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:14:10.81 ID:RRCjQQiR
穂乃果「気絶することと寝るのでは、何か違いがあるの?」


真姫「だいぶ違うわ」

真姫「寝る、というのは、そうね…」


真姫「自分で考えて、意識を失うことね」

真姫「布団に入ったり、授業中にウトウトしたりするのが睡眠」


穂乃果「…なるへそ」
792: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:15:20.07 ID:RRCjQQiR
真姫「気絶、というのは、今のことりが恐らくそうね」


穂乃果「ことりちゃん、気絶してるの!?」


真姫「刺激を与えても目を覚まさないからね」

真姫「気絶、ってのは、脳の循環不全や極度の精神的なストレスなどによって引き起こされるの」


穂乃果「じゅっ…」

穂乃果「ん…?」


真姫「……ごめん、強いストレスね」


穂乃果「ああ、なるほど…」
793: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:16:03.38 ID:RRCjQQiR
真姫「気絶ってのは、強制的に意識を失ってるわけだわからこっちから刺激を与えても目を覚ましにくいの」


穂乃果「こう揺らしたり?」ユサユサ


真姫「やめときなさい、たぶん無意味よ」


穂乃果「あっ、ごめん…」サッ


真姫「ゆっくり眠りにつくことで、お化けに食べられた記憶を修復できるんだと思う」

真姫「だから、今のことりは危険な状態だと思う…」


穂乃果「そんな、ことりちゃん…」ギュッ
794: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:16:32.04 ID:RRCjQQiR
真姫「早く、病院かどこかに連れて行かないと…」


穂乃果「うん…早く元の場所に戻らないと」

穂乃果「…」


ことり「…」


穂乃果「でも、どうやって…」


真姫「…」


「…」


穂乃果「…?」チラッ
795: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:17:07.16 ID:RRCjQQiR
真姫(…考えて…考えるのよ西木野真姫…!)


真姫「…」


真姫(あの人は、未来の駅に飛ぶ、と言っていた)


真姫(私たちが今いるのも、この荒れ具合からして恐らく未来の駅…)


真姫(この空間にあの人が来るとしたら、どこに来る…?)
796: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:17:45.26 ID:RRCjQQiR
真姫(私がはじめにフェンスを壊した場所…)


真姫(あの外に、車の通れる道路が…)


真姫(…だめ、山道があそこまで行けないような道になってるんだった)


真姫(…駅の周りは、草むらになってるからたぶん車は入れない…)


真姫(だとしたら、他に車が来れる場所は…)





真姫(…トンネルの近く!)


真姫(そう!穂乃果を拾ったあそこなら、いまでも車が来れる可能性がある…!)
797: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:18:40.31 ID:RRCjQQiR
真姫(だけど問題は…)チラッ


ことり「…」


真姫(ことりが、まずいわね…)

真姫(あの線路という足場の悪い中、女子高生2人が人1人支えて歩くのは正直キツイ…)


真姫「…」


真姫(でも、早く移動しないと穂乃果まで…!)



穂乃果「…」

穂乃果「真姫ちゃん」
798: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:19:18.05 ID:RRCjQQiR
穂乃果「真姫ちゃん、提案があるんだけど」


真姫「…なに?」


穂乃果「今、私たちは常にヤツの胃袋の中にいる、って考えても間違っていない状況なんだよね」


真姫「そうね、手遅れになったらどうなるかわからないから、かなり危険ね」


穂乃果「…」

穂乃果「…だったら、一か八か、ことりちゃんを連れてトンネルの前まで行ってみない?」
799: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:19:58.74 ID:RRCjQQiR
穂乃果「反対側には、車はこれないみたいだし…助けが来るなら、トンネルの近くの道だと思う」

穂乃果「だから…」


真姫「…」


穂乃果「だから」

穂乃果「私が先に1人で行って、道の危ないものを避けて、お姉さんを見つけてにこちゃんと一緒にまた戻ってくる」

穂乃果「それから、一緒に車まで戻ろう」


真姫「…」

真姫「…はっ」

真姫「馬鹿なこと言わないで」
800: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:20:31.30 ID:RRCjQQiR
穂乃果「ばっ…馬鹿って…」


真姫「何言ってるのよ、それじゃあなたが危ないでしょ」

真姫「それに、行って戻ってきたりしたら時間がかかるじゃない」


穂乃果「そうだけど、それしか安全に2人を…」


真姫「私とあなたで、ことりを連れてトンネルまで行くわよ」


穂乃果「…いいの?」


真姫「いいも何も、私はそのためにここに来たんだから」

真姫「…1年生だからって、甘く見ないでよ」フフン


穂乃果「…ありがとう、真姫ちゃん」
801: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:21:06.76 ID:RRCjQQiR
真姫「よし、そうと決まったらさっさとここを離れるわよ」


穂乃果「うん、ことりちゃんは…」


真姫「えーっと…」


穂乃果「…私が、ホームの下に降りるから、真姫ちゃん、ゆっくりとことりちゃんを降ろしてくれない?」

穂乃果「支えておくことくらいならできるこら」


真姫「わかったわ、それでひとまず線路に降ろしましょう」
803: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:21:40.03 ID:RRCjQQiR
穂乃果「よ…っと」タタッ



真姫「ことり、意識はある?」


ことり「…」


真姫(…ダメね、歩いてもらうのは諦めましょう)

真姫「よい…しょっと」グイッ


ことり「…」


真姫「…ことり、少し揺れるわよ」ヨロッ


穂乃果「真姫ちゃん、大丈夫?」


真姫「えぇ、これくらい…大したこと、ない、わ…」ヨロヨロ

真姫「…よし、降ろすわよ」


穂乃果「お姫様抱っこで受け止めよう」


真姫「…気をつけてね」
804: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:22:40.03 ID:RRCjQQiR
穂乃果「うーん…ぐっ!?おもっ…」


ことり「…」


穂乃果「ま、真姫ちゃん、早く…」プルプル


真姫「すぐ行くわ、よい…しょっと」タタッ

真姫「はい、ゆっくり垂直にして」


穂乃果「うぐぐ…」プルプル


真姫「はい、右肩は私が支える」グイッ


穂乃果「穂乃果は、左肩を支えるね…」ガシッ
805: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:23:10.70 ID:RRCjQQiR
真姫「…ん?」ゲシゲシ


穂乃果「どうしたの、足踏みなんかして」


真姫「いや、思ったより…線路が柔らかいというか…」


穂乃果「あぁ、木が腐ってるね」ゲシッ


真姫「え、腐ってるの」


穂乃果「それだけ時間が経ってる、ってことなのかな…」

穂乃果「ま、これで足元を怪我することは減るだろうから助かるね」


真姫「そっ…そうね、行きましょう」
807: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:23:54.23 ID:RRCjQQiR
穂乃果「…なんか、トンネルが近くに見えない?」ザッザッ


真姫「…そうかしら?」ザッザッ

真姫「たしかに今は月明かりがあるから結構見えるわね」ザッザッ

真姫「夜目にもなれたし」


「…」


穂乃果「うん、はじめのときより」ザッザッ

穂乃果「怖くないからかな?真姫ちゃんとことりちゃんがいるから…」ハハハ


真姫「…さて、どうかしらね」ザッザッ

真姫「ん…?」

真姫「言われてみればたしかに、あのトンネル…変ね」


穂乃果「だよね、なんか近いせいで、大きく見えるよ」フフッ


真姫「いや、あれ…」



















真姫「なんか…大きくなってない?」
808: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:24:31.67 ID:RRCjQQiR
穂乃果「え?そんなバカな…」

穂乃果「…」ジ-…


真姫「大きくなってるというか、穴が広がってるというか…」


穂乃果「このトンネルも、成長してる、ってこと…」


真姫「さぁね…」


穂乃果「なるべくは近寄りたくないけど…」

穂乃果「近くに行かないと、フェンスの隙間がないし…」


真姫「…そうね、行くしかないわ」
809: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:25:07.97 ID:RRCjQQiR
穂乃果「……」ザッザッ



真姫「……」ザッザッ


真姫(…まずいわね)


真姫(穂乃果は割と平気そうだけど…)


真姫(トンネルに近づいていくたびに、空気がどんどん重たくなっていくような気がし…)


「…」


真姫「…?」


真姫(何、さっきから…)

真姫「……っ!?」フラッ
810: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:25:41.83 ID:RRCjQQiR
穂乃果「…真姫ちゃん?」


真姫「…ごめん、ちょっとつまづいただけよ」


真姫(…ははっ、威張っておきながら、そろそろピンチかしら)

真姫(…わたしの名前は、西木野…まき、よね)





真姫(…よね?)

真姫(こわいわね…ふあんになってきたわ)
811: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:26:09.51 ID:RRCjQQiR
穂乃果「真姫ちゃん、顔赤くなってるけど…」ザッザッ

穂乃果「大丈夫?」


真姫「…なに、よ」ザッザッ

真姫「あんたこそ、顔、真っ赤よ…」


穂乃果「…そうかな」


真姫「…」ザッザッ


穂乃果「…というか真姫ちゃん、本当に真っ赤だけど…大丈夫?」


真姫「…え?」

真姫「そういう、ほのかも…」ヨロッ


穂乃果「真姫ちゃん!?」
813: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:26:36.54 ID:RRCjQQiR
穂乃果「いっ…一旦座ろう…!」


真姫「だ…だめよ、早く行かないと…」フラフラ


穂乃果「そんなこと言って、真姫ちゃんまで倒れるのはやだ!」

穂乃果「ほら、そこのフェンスに背中預けて…!」


真姫「…わかったわよ」

真姫「…よいしょ」ガシャン
818: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:27:33.75 ID:RRCjQQiR
ことり「…」


真姫「…ことりはだいじょうぶ?」


穂乃果「うん、さっきと特に変わりはないよ」

穂乃果「それより、あなた、自分の名前言ってみて」


真姫「にきしの、まきでしょ…」

真姫「…あれ?」

真姫「あ、にしきの、まきか…」


穂乃果「…!!」

穂乃果「西木野、真姫だよ…!」
823: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:29:57.55 ID:RRCjQQiR
真姫「…はは、ちょっとかんだだけよ…」


穂乃果「……!」


穂乃果(どうしよう…!)


穂乃果(これは間違いなく、海未ちゃんや希ちゃんと同じようなことになってきてる…!)

穂乃果(どうすれば止まるの…!)

穂乃果(わたしの場合は…)

穂乃果(そうだ、車に乗ったから…)

穂乃果(早く車に乗せないと…!)


穂乃果(でも車はまだ来てない…!)
824: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:30:30.61 ID:RRCjQQiR
真姫「…ほの、か…」


穂乃果「なに、真姫ちゃん」


真姫「ことりをつれて、さきにくるまをさがしてなさい…」


穂乃果「いや!真姫ちゃんも一緒に…!」


真姫「わたしもすぐにおうわよ…」


穂乃果「…!」フルフル


真姫「なによ、わたしのことがしんようできないっていうの…?」
825: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:31:01.88 ID:RRCjQQiR
穂乃果「…真姫ちゃん」


真姫「…わかった、わたしはここでことりをみてる…」

真姫「だから、ほのかはにこちゃんをつれてきてちょうだい…」


穂乃果「……」

穂乃果「…いったん、ここを離れるね」


真姫「……ふふ」

真姫「…まってるよ」


穂乃果「絶対、帰ってくるから」

穂乃果「あなたは西木野真姫!!絶対覚えてて!!」


真姫「まかせなさい…わたしを、だれだとおもってるの」

真姫「にしきの、まきよ」
826: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:31:49.39 ID:RRCjQQiR



穂乃果「はぁっ…はぁっ…」ザッザッ


穂乃果(トンネルが、口みたいになってる…!)


穂乃果「フェンスの裂け目は…」キョロキョロ


穂乃果(あった!ここに、2人を…!)


穂乃果「…」


穂乃果(でも、わたし1人じゃこの足元の中2人は運べない…!)


穂乃果(…車が来てくれないと…!)


穂乃果「…もう…早く…!」キョロキョロ
827: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:32:23.98 ID:RRCjQQiR
「…」


穂乃果「!?」バッ


穂乃果「今、誰か…」


「…」


穂乃果「…?」


「…」


穂乃果「…」ザッ…


「…」


穂乃果「…」

穂乃果(さっきから…誰かに、見られてるような…)ゾワァ
828: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:32:59.73 ID:RRCjQQiR
穂乃果(それにやっぱり、周りは赤いし…!)


「…」


穂乃果(まるで上から赤い光を当てられてるみたいな…)


穂乃果(上から…)


「…」


穂乃果「赤い、光を…」ピタッ


穂乃果「…!?」バッ


















穂乃果「月が、赤い…?」
829: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:33:31.81 ID:RRCjQQiR
穂乃果「はは、なんでもありだね、もう…」


穂乃果(なんて気味悪い…)


「…」


穂乃果「あれ、でも…」


穂乃果「あっち側、にも、月が…」チラッ


穂乃果(あれ、あっちにも月がある…)


「…」


穂乃果「でも、こっちにもあるし…」キョロキョロ


穂乃果「えっ…」


穂乃果「つっ…月が…2つある」
830: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:33:57.49 ID:RRCjQQiR
穂乃果「ははっ…」


穂乃果(…ここは)


穂乃果「………」


「…」


穂乃果(夢の中か…何かなの…?)


「…」


穂乃果(視線もあの月から感じる…)


「…」
831: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:34:26.79 ID:RRCjQQiR
穂乃果「もしかして…」


穂乃果(…もしかしてだけど、あれは目?)


穂乃果「あれは、月じゃなくて…」

穂乃果「オニの目なの…?」


「…」


穂乃果「……」

穂乃果(道路にはまだ車はない)

穂乃果(助けは、もしかしたら…)


穂乃果「…っ!」グッ
833: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:34:57.14 ID:RRCjQQiR
穂乃果「ゃ…」

穂乃果「…やめてよ!!」バッ


「…」


穂乃果「まっ…真姫ちゃんとことりちゃんを元に戻して!」


「…」


穂乃果「…」ビクッ

穂乃果(何してるんだろ、わたし…)


穂乃果「黙ってないで、な、何か言ってよ!」


穂乃果(…でも、何もしないまま食べられちゃうのは…!)


「…」
834: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:35:43.40 ID:RRCjQQiR
「…」


穂乃果「…!?」グラッ

穂乃果(めっ…眩暈が…っ)フラフラ


「…」


穂乃果「…!」キッ


「…」


穂乃果「」ビクッ


穂乃果(こっち、見てる…)フラフラ


「…」


穂乃果(怒らせ、ちゃったのかな…)フラフラ


「…」
835: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:36:35.15 ID:RRCjQQiR
「…」


穂乃果(ああ、どならなければよかった…)フラッ


「…」


穂乃果(こころなしか、あのつきがおこってるようなきがする…)ヨタヨタ


「…」


穂乃果(はやく、くるまを…)ガクッ

穂乃果(たすけて…まきちゃんと、ことりちゃんを…)ウトウト



「…」

「…」















「うおぉぉぉぉぉい!」キィィィィィィィィィィイイッ



「ちょっ、ぶつかるわよ!」キィィィィイッ


ガシャンッッ
836: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:37:38.50 ID:RRCjQQiR
にこ「手伝いなさい!」ガチャ


高坂「わかってるよ!」ガチャ


にこ「穂乃果ッ!」


高坂「はい!」

高坂「…じゃなかった、大丈夫!?」



穂乃果「ぅぅ…」ウトウト

穂乃果「まきちゃんと…ことりちゃん…」ウトウト
837: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:38:10.72 ID:RRCjQQiR
にこ「2人はどこにいるの!?」ガシッ


穂乃果「えきのほうに…」ウトウト

穂乃果「まきちゃんは、にしきのまき…」ウトウト


にこ「…っ!」

にこ「あんた!とりあえず穂乃果を運ぶわよ!」グイッ


高坂「わたし1人で運ぶから、先に2人を見つけてきて!」ガシッ


にこ「…わかった、任せるわよ!」
838: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:38:40.14 ID:RRCjQQiR
ーーーー


にこ「真姫ちゃんっ!ことりっ!」ザッザッ

にこ(どこに…!)ゼェゼェ



真姫「にしきの、まきよ…」


にこ「!!」バッ


真姫「ほの、か…?」


にこ「真姫っ!ことりもっ!」


ことり「…」


真姫「にこ、ちゃん…なの…?」


にこ「えぇそうよ!」

にこ「西木野真姫!しっかりしなさい!」
839: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:39:12.10 ID:RRCjQQiR
真姫「うん、にしきの…まきよ…」


にこ「よし、よし、今助かるからね…!」サスサス

にこ「ことりも、しっかり!」


ことり「…」

ことり「…」


にこ「…気を失ってるのね」

にこ「心臓は…」ソッ


ことり「」トクン…


にこ「よかった、動いてる」ホッ
840: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:39:48.45 ID:RRCjQQiR
高坂「にこちゃーん!どこー!?」


にこ「ここよー!フェンスの側!」ガシャンガシャン


高坂「…よし!2人ともいるね!」


にこ「けど…2人とも…!」


高坂「真姫ちゃん!しっかり!!」

高坂「ことりちゃんは、揺らさないように慎重に運ぶよ…!」ガシッ
841: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:40:24.41 ID:RRCjQQiR
高坂「真姫ちゃんを、お願いできる?」


にこ「…えぇ、任せなさい!」


真姫「にこちゃん…」フラフラ


にこ「ほら、真姫…立てる…?」グラッ

にこ「重っ…」フラフラ


真姫「にしきの、まきよ…」ウトウト
842: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:41:03.06 ID:RRCjQQiR
高坂「よいしょ…っと」セオイッ


ことり「…」カクン


にこ「器用、なの、ね…」ヨロヨロ


高坂「ふふ、昔、真姫ちゃんに習ってね」


真姫「…?」ウトウト


にこ「…あぁ、なるほどね」


高坂「大丈夫、歩ける?」ザッザッ


にこ「平気、よ、これ…くらい」ヨロヨロ


高坂「急ぐよ…!」ザッ
843: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:41:36.52 ID:RRCjQQiR
……
………
……………
ーーーーーー


にこ「ふぅ…」ガチャン


高坂「にこちゃん、真姫ちゃん、希ちゃん、海未ちゃん、ことりちゃん、穂乃果…」ヒ-フ-ミ-…

高坂「よし、全員いるわね」


にこ「…ありがと、助かったわ」


高坂「私も、こうして助けられたからね」


にこ「あなた、本当に未来の…」


高坂「本当だよ、だからわざわざこんな大きな車買ったんだから…」

高坂「高かったよー、これ…」ハンドルニギニギ
844: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:42:24.17 ID:RRCjQQiR
高坂「にこちゃん、自分の名前いえる?」


にこ「矢澤にこ」


高坂「よし、平気だね」

高坂「穂乃果と真姫ちゃんですら倒れちゃうくらいの場所だから、マズイかなーって思ったけど」


にこ「何言ってるのよ、ほぼ2年間ぼっ…だった私の精神力を舐めてもらっちゃ困るわ」


高坂「わざわざ自分で地雷踏まなくても…」


にこ「ま、こいつらはなんだかんだで…」


高坂「まだベイビーだしね」

高坂「これからだよ」


にこ「…そうね」
846: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:42:55.72 ID:RRCjQQiR
高坂「じゃ、こんなところに長居する必要ようもないし、さっさと…」


ミシミシ…

ミシミシ…


高坂「…さっさと帰ろうか」


にこ「…そうね」


高坂「じゃ、にこちゃん、花陽ちゃん達にLINE送っといて」


にこ「わかったわ」

にこ「…1つ聞いていい?」
847: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:43:41.68 ID:RRCjQQiR
高坂「ん?」


にこ「その…希と、海未と、絵里の怪我は…治るの?」


高坂「あぁ、それならそのうち治るよ」

高坂「一生モノの傷になる、なんてことはないから安心して」


にこ「よかった…」ホッ


高坂「ふふっ、さすがにこちゃん」
848: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:44:15.26 ID:RRCjQQiR
にこ「LINE送ったわ」


高坂「よし、じゃあリボンでみんなの手を結ぶよ」

高坂「いい感じに繋いでるようにして」


にこ「りょーかい」

にこ「リボンなんてよくあったわね」


高坂「この日のために用意してたからね」


にこ「…なんか変な気分ね」


高坂「未来から来ましたからね」

高坂「にこちゃんはー、卒業してからー…」


にこ「言わないでよ!」


高坂「ははっ、ごめんごめん」ハハハ
850: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:45:08.41 ID:RRCjQQiR
高坂「はい、あめちゃん」


にこ「ありがと」ヒョイパク


高坂「座ってる場所は、帰る分には車の中でもいいみたいだから」


にこ「わかったわ」バリボリ


高坂「あとは、寝るだけね」

高坂「子守唄でも歌ってあげようか?」


にこ「…遠慮しとく」


高坂「私の子守唄なんて聞こうと思ったら数万円するよー?」


にこ「んなわけないでしょ、A-RISEじゃあるまいし」


高坂「…アッ」

高坂「…ソッ…そうだね」アセアセ
851: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:45:39.10 ID:RRCjQQiR
にこ「…あんたはどうすんの?」


高坂「私も、みんなが帰ったらすぐに帰るよ」

高坂「…多分帰れるはず」


にこ「必ず帰りなさいよ、あんたはこのままとかだったら後味悪いじゃない」


高坂「はは、努力はするよ」

高坂「じゃ、おやすみ」


にこ「…えぇ」

にこ「…ありがとう、助かったわ」


高坂「…どういたしまして」
853: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:46:39.13 ID:RRCjQQiR
にこ「おやすみ…」

にこ「…」


にこ「…さよなら」


高坂「うん、さよなら」


にこ「…」

にこ(はぁ、疲れた…)

にこ(…でも、それはみんな一緒よね)ギュッ


にこ(深呼吸、深呼吸…)スゥ…


にこ(これで、助かったのよね…)

にこ(ようやく、安心して眠れるわ…)



………
…………
………………




ーーーーーーーーー


花陽「…にこちゃん!みんな!!」


花陽「みんないる…!!」ウルッ


花陽「…よかった、無事に戻ってこられて…!」ポロポロ
855: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:48:56.16 ID:v2ujRWEo
そういや花陽だけ待機組だったんだ
相当心細いだろ
856: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 01:50:49.85 ID:RRCjQQiR
鬼駅編 終

おしまい。
885: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 11:54:15.99 ID:RRCjQQiR
エピローグ
886: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 11:54:45.56 ID:RRCjQQiR
ーーーーーーーーー
部室 数日後



穂乃果「たっだいまー!!」ガチャッ


ことり「おかーえり♪」


海未「おかえりなさい」


穂乃果「いやぁ、一時はどうなるかと思ったよー」ストン


絵里「それはこっちのセリフよ…」


にこ「本当に怖かったんだからね…」


凛「まったくにゃー」


花陽「でも、みんな助かって、よかった」


希「ふふ、そうやね」


穂乃果「2度とあんな目に会うのはごめんだよー…」


真姫「2度と、ね…」チラッ


にこ「…」チラッ


穂乃果「へ?」


にこまき「「ふふふ…」」
887: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 11:55:16.05 ID:RRCjQQiR
希「と、思い出にするのもいいけど…」


絵里「?」


花陽「…ここ数日の間、私と凛ちゃんと希ちゃんできさらぎ駅について調べてみたんだ」


ことり「キサラギ駅について…?」


海未「どうやって…」


希「まあ、ネットやら図書館やらそっち関係の人に聞いて回ったり…」


絵里「そっち関係の人って…」


凛「神社とかにいったねー」


にこ「そこまでしたのね…」


凛「だって、凛たちあんな目にあったんだもん!」


希「相手の正体もわからんまんまなんて、モヤモヤするもんな」
888: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 11:56:04.54 ID:RRCjQQiR
花陽「まず、わかったことは」

花陽「きさらぎ駅は、お化けです」


絵里「お、お化け…」


希「まあ、お化けというか、妖怪というか怪異というか…」

希「神隠し、に近いものらしいんよ」


海未「神隠し…ですか」


希「神隠し、って言うのはみんな知っとるよね?」


真姫「まあ…一応」


希「その神隠し、っていうのが、この場合は妖怪によって作られた空間に閉じ込められる、ってことなんよ」


花陽「その空間の中で、人の記憶やココロを食べる…」

花陽「そういう、鬼の一種なんだって」


穂乃果「鬼!」


真姫「そいえば、最後の駅は鬼駅だったわね」
889: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 11:56:37.76 ID:RRCjQQiR
希「まあそもそも、鬼の語源は『隠』って漢字を『おぬ』って読むことから、って説もあるし…」


花陽「鬼の中でも、わりと本質的な意味での鬼だったんだろうね」

花陽「人を『隠』して人を襲う」


凛「だから鬼…」


絵里「なんか昔話聞いてるみたいね…」


海未「似たようなもの、と言いたいところですが…」

海未「事実、最近起こったことですしね…」
890: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 11:57:12.95 ID:RRCjQQiR
希「じゃあせっかくだし、昔話風にその鬼について説明してみようか」


穂乃果「そっちの方が楽しそう!」


ことり「楽しそう、って…」


希「むかーしむかし、あるところに」

希「というか昔のこの辺りに」


凛「神隠しが流行りました」


花陽「乗り物の駕籠に乗った人が、いつの間にか消えてしまう、という神隠しです」

花陽「運んでいる人が、不思議なことに2人同時に体調を悪くします」


凛「一旦駕籠を降ろそうと、お客さんを見ると…」

凛「あら不思議、さっきまでいたお客さんが消えてしまってきます」


希「初めのうちは、キツネにでも化かされたのかな、と不思議に思う程度でした」


花陽「ですが、あまりに何度もそれが続き、しかも行方不明になる人が増えてきました」


希「この数日のことが、それぞれ無関係なわけがない」

希「誰かが気づきました」


凛「これは神隠しだ」
891: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 11:58:05.45 ID:RRCjQQiR
花陽「そこで、近くに住む陰陽師…っぽい人がその駕籠に乗ってそこら中を移動してみました」


絵里「っぽい人?」


花陽「…まぁ、それっぽい職種の人!」


凛「しかし、そう都合よく神隠しにあうわけはありません」


希「何が原因なのか…」

希「人々は探しました」


花陽「そして、あるとき、1人の駕籠を運ぶ人が気付きました」


希「あれ…?お客さんが若い女性の時、神隠しが起きやすい気がするぞ…」


花陽「これが関係ないわけがありません」

花陽「早速、遠くから若い女の陰陽師が呼ばれました」


凛「当時は若い女の陰陽師さんは多くなかったため、探すのにはとても苦労したそうです」


希「その陰陽師が、駕籠に乗ってみると」

希「予想通り、陰陽師は消えてしまいました」
892: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 11:58:39.75 ID:RRCjQQiR
にこ「そ…それから…?」


希「……」


花陽「……」


凛「……」


真姫「え、な…何なのよ」


希「いえ、なにぶん古い文献なものでして…」


花陽「ここまでしか話が残ってなかったの…」


にこ「何よその生殺し感!」
893: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 11:59:28.02 ID:RRCjQQiR
凛「い、いや!そのあと!」


絵里「そのあと?」


凛「そのあと…その一件が終わったあと、その陰陽師さんが報告書みたいな感じでまとめたものは奇跡的に残ってたの」


花陽「それによると、結局その陰陽師さんは合計で4回そこに行ったらしいの」


穂乃果「4回!!」


凛「そこで見た景色は、ほとんど同じような場所だったけど、ちょっとずつ違う点が見つかっていた、って」


花陽「でも、すべてに共通していたのは、すべての場所に洞窟があったこと」


凛「その中には、赤い目をした大きな鬼がいた、って…」


ことり「ひえぇ…」


穂乃果「ん…?」

穂乃果「赤い目…?」


花陽「場所によって、その大きさは違った、って」
894: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 11:59:59.47 ID:RRCjQQiR
希「そして4回目、その陰陽師はその空間にとても簡単な祠をたてて、封印を施した」


海未「祠…?」


希「うん、どうやって木材やら何やらを運んだのかは書いていなかった…」

希「たぶん、ウチらを助けてくれた人みたいに、大きな乗り物ごと移動する方法を探し出したんやないかな」


真姫「それを、ほの…あの人は自力で探し出した、ってこと?」


希「そうだと、思うんだけどね…」

希「あの人の正体も、よくわからんし…」


にこまき「「………」」
895: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:00:33.37 ID:RRCjQQiR
花陽「ここまで似たような話は、他にはなかった」

花陽「この話の鬼は、隠した人が残された人の記憶から云々…って話はなかったけど」


希「多分、この鬼と同じものにウチらは襲われたんだと思う」


海未「しかし、封印をした、と…」


凛「…それは、最近になって、その封印が解けちゃったからだと思う」


希「それで、その鬼が再び人を襲い始めた」


穂乃果「…」


凛「封印が解けた理由は…まあ、その祠が古くなっちゃったとかいろいろ考えることはできるけど…」


花陽「結局、よくわからなかった」

花陽「でもわかってるのは、現代の鬼が人を迷いこませるのには、電車と駅を利用する、ってこと」


希「乗り物と、それに関する場所、ってことやね」

希「昔ほど人々が鬼を信じていないから、たくさんのモノや事象に力を借りんと神隠しができないんやろうね…」


穂乃果「わたしは、それにたまたま巻き込まれちゃった、ってこと?」


花陽「まあ、そうなんだろうね…」
896: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:01:08.46 ID:RRCjQQiR
希「中の空間は、鬼が見せてる幻覚…みたいなものだと思う」


ことり「幻覚…?」


希「うん、幻覚」

希「だから、ウチらの脳が駅、って勘違いしただけで、本当はもっと違う場所だった…ってことも、十分あり得る」


絵里「逆に気味悪いわね…そんなの」


穂乃果「じゃ…」

穂乃果「じゃあ、穂乃果が見た2つの赤い月は…」


花陽「それについては、そのまま書いてあったよ」

花陽「鬼が、赤い目で睨みつけて威嚇してきた、って」


ことり「え、でも洞窟に鬼がいた、って…」


希「それについては、まだよくわからん」

希「もしかしたら、長い時間を経て鬼が進化して、その空間そのものと1つになった、ってこともありえるし…」


凛「人を迷い込ませるのは苦手になってるのに、人を襲うのは上手になってる、ってのも変な話だよね」
897: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:01:39.14 ID:RRCjQQiR
花陽「その襲う方法が、昔はどうだったのかはわからないけど、今は人のココロを食べる…ってことなんだろうね」


希「穂乃果ちゃんたちみたいに、『自分』というものがはっきりしてる人はそれに対抗しやすいけど」

希「『自分』というものがはっきりしていない人はすぐにやられてしまう、ってことなんだと思う」


花陽「だからこそ、若い…もとい、思春期真っ盛りの私たちが狙われたのかもね」


穂乃果「ねえねえ、じゃあ」


希「ん?」


穂乃果「最後の駅で真姫ちゃんよりも長く私が耐えられたのは、単純に『自分』ってのが真姫ちゃんよりも強かったから?」


海未「…失礼かもしれませんが、そういう面で言うと真姫のほうが強いと思うのですが」


希「…そうやね」

希「…穂乃果ちゃん、あのとき、お守りもってなかった?」
898: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:02:08.84 ID:RRCjQQiR
穂乃果「お守り…?」


真姫「あれじゃない、希を電車に乗せたときに拾った」


穂乃果「あ!そういえば!」


希「たぶん、そのお守りが穂乃果ちゃんを守っててくれたんやろうね」

希「だから、少しだけ長く耐えることができた」


絵里「あのお守り、そんなに強い効果があったのね…」


希「まあ、穂乃果ちゃんの元の強さも関係しとると思うけど…」
899: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:02:43.06 ID:RRCjQQiR
にこ「そういえば、ひらがなのきさらぎ駅と、カタカナのキサラギ駅と、鬼駅、ってのがあった理由はわかったの?」

にこ「3つとも違う鬼とか…」


希「いや、それ全部同じ鬼だと思う」

希「血痕とかが残ってたからね…」


花陽「なんか、復活したばかりで、体調が万全じゃなかったんじゃないか、って遠くの神主さんが」


絵里「体長が万全じゃなかったら時間の流れがおかしくなるの…?」

絵里「…滅茶苦茶ね」


花陽「その辺りは、もう妖怪のせいだ、で済ますしか…」タジタジ


絵里「妖怪のせいなのね…」


真姫「…イミワカンナイ」
900: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:03:19.98 ID:RRCjQQiR
真姫「…ところで、どうしてあそこは『きさらぎ駅』って名前だったの?」

真姫「あの空間が鬼なんだったら、名前があるのは不自然だけど…」


花陽「それね…」

花陽「名前には、存在を縛る効果があるらしいの」


穂乃果「存在を…縛る?」


凛「これを話してくれた神主さんは、その鬼の力を封印とは別に弱める力がある、って言ってたよ」

凛「だからあの陰陽師さんは、鬼に逆に呪いをかけたんだって」

凛「そこに迷い込んだ人に、その付けられた名前を認識される呪い」


花陽「名前を認識されることによって、その鬼の力…というか、ココロへの入り込みやすさ?は変わってくるらしくて」


希「だからこそ、真姫ちゃんと穂乃果ちゃんは最後の空間で食べられかけてしまったんやろうと思う」


穂乃果「え?」


真姫「だからこそ…?」

真姫「…どういう意味よ」

真姫「私たちは、着いてすぐに駅の名前を確認したわよ?」


『鬼駅』


穂乃果「オニ駅、って…」
901: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:03:56.92 ID:RRCjQQiR
希「…穂乃果ちゃん、今スマホ持っとる?」


穂乃果「うん、あるけど…」


希「それに『きさらぎ』って打ち込んで、変換候補のところを見てみんさい」


真姫「…?」

真姫「まさか…」


穂乃果「えっと…き、さ、ら、ぎ…っと」ポチポチ

穂乃果「…え」

















『鬼』
902: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:04:27.59 ID:RRCjQQiR
希「…そう、穂乃果ちゃんたちは駅の名前を間違えて認識していた」


凛「…だから、他のメンバーよりも強くあの瘴気に当てられてしまって、食べられかけてしまったんだよ」


希「2人が見た、っていうその看板は『おに』ではなく『きさらぎ』って読むんやろうね」


花陽「漢字が違ったのは、鬼のせめてもの抵抗なのかな…」


にこ「…だから、あんなことに」
903: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:05:23.99 ID:RRCjQQiR
絵里「うーん…」


ことり「頭がパンクしそう…」


絵里「なんだか、関係ないと思ってた話が実は自分の悪口でしたー、みたいな気分ね…」


にこ「やめなさいよ、そんな嫌な例え…」


真姫「ま、無事に全員助かったんだから、それでいいじゃない」


海未「ですね」


穂乃果「もうしばらく電車ではあめ食べられないよー…」


花陽「たしかに、それは無理だよね…」


凛「かよちんには凛がついてるにゃー」


希「あぁよかった、ちゃんとかよちん、って呼んでる」


凛「?」


にこ「凛が花陽のことを『花陽ちゃん』って言ったのには、ほんとに背筋がゾッとしたわよ…」


凛「あへへ」
905: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:06:55.42 ID:RRCjQQiR
ことり「まぁ、私も含めて寝たらみんな記憶は綺麗に元どおりになったし!」


真姫「よかったわ…」


にこ「絵里や希や海未の傷も、そのうち治るみたいだし」


絵里「それなら安心ね」


希「にこっちが言うなら安心できる」


にこ「…私より、はるかに正確に情報を知ってる人が言うんだからね」


海未「?」


にこ「いや、なんでもないわ」


ことり「周りの人の記憶も、普通に元どおりになってるみたいだし!」


花陽「昔話にも、特に後遺症とかは書いていなかった…」


凛「もう、一安心だね」


穂乃果「だねー!」












穂乃果「…ところでさ」

    
906: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:07:58.09 ID:RRCjQQiR
     














     





穂乃果「μ'sって、これで全員だよね…?」




みんな「「「…え」」」 
907: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:08:54.68 ID:RRCjQQiR
真姫「きさらぎ駅…?」穂乃果「いや、鬼駅…」


おしまい。
908: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:12:11.57 ID:EI2vg+S+
?乙
912: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 12:15:13.88 ID:MVNSnUK5
どゆこと
971: 名無しで叶える物語(ふく)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 15:43:17.96 ID:RRCjQQiR
今コメント読んできました

大人穂乃果のその後については、
穂乃果(大人)「やり遂げたよ…最後まで」
の話が
【SS】穂乃果「こたつでごろごろ」
のシリーズでちょびちょび出てきたみたいな感じで、これ以降のSSでいつか出すつもりです。

また今回みたいな感じで都市伝説を元にSSを書くつもりなので、何か面白いのがあれば…馴れ合いにならない程度に教えてください。
986: 名無しで叶える物語(ちゃんぽん)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 16:53:22.66 ID:5G7NCmpj
面白かった
年の終わりにに良いものをありがとう
992: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 17:44:22.80 ID:Uh4ffhaD
面白いSSだった!乙!
来年の新作楽しみにしてる
995: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/12/31(木) 17:51:37.65 ID:vvyxH8m+

このシリーズ:

【SS】真姫「きさらぎ駅…?」穂乃果「いや、鬼駅…」【前編】


【SS】真姫「きさらぎ駅…?」穂乃果「いや、鬼駅…」【後編】




この書き手のSS:

穂乃果(大人)「やり遂げたよ…最後まで」


【SS】穂乃果「こたつでごろごろ」


【SS】真姫「きさらぎ駅…?」穂乃果「いや、鬼駅…」【前編】


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