ビスマルク「も、もっと褒めてもいいのよ?」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/17(月) 14:31:02.91
――

――――

――――――

ビスマルク「――作戦終了。艦隊が母校に帰還したわ」

提督「おっ、お疲れさま! どうだったかな?」

ビスマルク「………………」ドヤッ  MVP

提督「ははっ、さすがだなビスマルク」

ビスマルク「ふんっ、なに言ってるの? こんなの当たり前じゃない。いいのよ? もっと褒めても」

提督「あぁ、これからも期待してるよ。よろしくなっ!」ニコッ

ビスマルク「――っ」ドキッ

ビスマルク「――そ、そうねっ! どうやらここでは、私の力が必要不可欠なようだしっ?」テレテレ

ビスマルク「せいぜい、私の足を引っ張らないように気を付けることね!」

――――――

――――

――

ガチャバン‼

ビスマルク「――作戦終了。艦隊が母校に帰還したわっ!」

提督「ん? おぉ、帰ってきたか」

ビスマルク「ふんっ、こんな作戦……。この私にかかれば、どうってことないわ」  MVP

提督「まぁ、とりあえずお疲れさま」

ビスマルク「………………」ソワソワ  MVP

提督「――うん、特に大きな被害はないみたいだな」

提督「よし、解散していいぞっ。負傷したものはドックに入っておけよ」

ハーイ
ハイッポイ‼
フコウダワ…
キョウノゴハンハナンデショウ…?
ツカレタヨー

ビスマルク「………………」モジモジ  MVP

提督「――ん? あれ、どうしたビスマルク。もう大丈夫だぞ?」

ビスマルク「え、えっ? …………いや……………………」テレッ  MVP

提督「トイレか?」

ビスマルク「違うわよっ!」  MVP

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1439789462
1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/17(月) 14:31:02.91
――

――――

――――――

ビスマルク「――作戦終了。艦隊が母校に帰還したわ」

提督「おっ、お疲れさま! どうだったかな?」

ビスマルク「………………」ドヤッ  MVP

提督「ははっ、さすがだなビスマルク」

ビスマルク「ふんっ、なに言ってるの? こんなの当たり前じゃない。いいのよ? もっと褒めても」

提督「あぁ、これからも期待してるよ。よろしくなっ!」ニコッ

ビスマルク「――っ」ドキッ

ビスマルク「――そ、そうねっ! どうやらここでは、私の力が必要不可欠なようだしっ?」テレテレ

ビスマルク「せいぜい、私の足を引っ張らないように気を付けることね!」

――――――

――――

――

ガチャバン‼

ビスマルク「――作戦終了。艦隊が母校に帰還したわっ!」

提督「ん? おぉ、帰ってきたか」

ビスマルク「ふんっ、こんな作戦……。この私にかかれば、どうってことないわ」  MVP

提督「まぁ、とりあえずお疲れさま」

ビスマルク「………………」ソワソワ  MVP

提督「――うん、特に大きな被害はないみたいだな」

提督「よし、解散していいぞっ。負傷したものはドックに入っておけよ」

ハーイ
ハイッポイ‼
フコウダワ…
キョウノゴハンハナンデショウ…?
ツカレタヨー

ビスマルク「………………」モジモジ  MVP

提督「――ん? あれ、どうしたビスマルク。もう大丈夫だぞ?」

ビスマルク「え、えっ? …………いや……………………」テレッ  MVP

提督「トイレか?」

ビスマルク「違うわよっ!」  MVP

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1439789462
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/17(月) 15:59:50.85
提督「え、じゃあなんだ? 記念日かなんかだったか?」

ビスマルク「それも違う! ……ほ、ほらっ、昔のことを思いだしてみなさい?」  MVP

提督「は? 昔のこと?? 昔って言ったって、いつのことだ?」

ビスマルク「そうね……。まぁ、ちょうど一年ぐらい前のことを思い出せばいいわ」  MVP

提督「一年前……? ――ビスマルクがきて、少し経った時ぐらいか」

ビスマルク「そうよ! その時から、私はこの鎮守府の戦艦として、多くの戦いを潜り抜けてきた……」  MVP

提督「まぁ、そうだな」

ビスマルク「そう、そうでしょうっ? ――そして、その戦いのほとんどで私は……」  MVP

提督「――あぁ、わかった。そういうことか……」

ビスマルク「――っ。……や、やっとわかったかしら?」  MVP

提督「うん……。そうだよな、忘れてた。俺が馬鹿だったよ」

ビスマルク「ふ、ふんっ。べ、別にいいのよ? 私は心が広いから、その……、別にいつ…………褒めて…………くれても……」ゴニョゴニョ  MVP

提督「ははっ、今まで悪かったよビスマルク」

ビスマルク「わ、わかればいいのよ! …………ぁの……で?」チラッ  MVP


提督「――ビスマルク」ジッ


ビスマルク「――っ! な、なによ……?」ドキドキ  MVP

ビスマルク「あ、あぁのっ! こ、これは当たり前のことであってっ、別にあの、その――」アタフタ  MVP



提督「明日、休みでいいぞ」



ビスマルク「い、いいのよっ! もっと褒め……えっ?」パチクリ  MVP

提督「そうだよなぁ。なんだかんだ忙しくて、ビスマルクには全然休みを上げられなかったもんな」フムフム

提督「いや、悪かった! よし、明日は十分羽を伸ばしてもらっ――」


ビスマルク「ち・が・う・わ・よッ!!」  MVP


提督「えっ」

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/17(月) 15:07:30.23
母校ってことは学校なのか?
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/17(月) 16:26:24.51
>>3
母校なんだから学校に決まってるだろ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/17(月) 17:03:42.37
母港の誤字だろとマジレス
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/18(火) 04:02:29.59

あらヤダ。 

母校→母校でお願いします。 


ビスマルク「別に休みなんていらないわよっ! そうじゃなくて……」  MVP

提督「いや、休みはあったほうが……」

ビスマルク「それはいいのっ! ほらっ、今回の作戦の結果を見てみなさいよ!」バンバン  MVP

提督「…………まぁ、いつも通りじゃないか?」

ビスマルク「……で?」  MVP

提督「いや、で? って言われても……」

ビスマルク「ほらっ! MVPは誰よっ!?」  MVP

提督「…………まぁ、いつも通り――」

ビスマルク「そ・れ・でっ!?」バンッ  MVP

提督「………………えぇっと……」

ビスマルク「………………」ドヤッ  MVP

提督「………………」

ビスマルク「………………」フフン  MVP

提督「…………さ、さすがだな……ビスマルク……」

ビスマルク「ふふんっ! 当り前じゃない。いいのよ? もっと褒めても!」ニコニコ  MVP

提督「ま、まぁもう戻って――」

ビスマルク「しょうがないわねっ、もっと褒めてもいいわよっ!」ニコニコ  MVP

提督「わー。すごいぞ、ビスマルク」

ビスマルク「…………なによ、心がこもってないわ」フンッ  MVP

提督「うるせぇよっ!? 今日はいったいどうしたんだよっ?」

ビスマルク「今日は、というより……。逆に聞くけど、最近の貴方は、私がMVPをとってもなにも言ってくれないじゃないっ!」  MVP

ビスマルク「――あっ、べ、別に褒めてほしかったとかそういうわけじゃないのよっ!? た、ただ…………その…………」  MVP

提督「だって、ほぼ毎回ビスマルクじゃん」

ビスマルク「そ、それだけ頑張ってるってことでしょうっ!? 毎回褒めなさいよっ!」  MVP

19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/18(火) 04:16:45.75
おう何言ってんだよこれからビスマルクとの学園生活が始まるんだろ
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/18(火) 04:38:00.83
なんだやっぱり母校だったのか安心したぜ
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/19(水) 14:48:57.32
提督「あーはいはい。ビスマルクさんは一生懸命頑張ったから、褒めてほしいんだな」

ビスマルク「ち、ちがっ――! ……ゴホンっ。提督? ある名言があるわ」

提督「名言?」

ビスマルク「『褒めてやらねば、人は動かじ』……ってね」ドヤッ

提督「いや、そこだけ抜粋したら意味が変わるんじゃ……」

ビスマルク「黙りなさい。……要するに私が言いたいのは、貴方は上官として私を褒める義務がある……ってことよ」フフン

提督「まぁ…………確かに、一理あるかもな」


提督「――では、今回の作戦において旗艦を務め、MVPを獲得した『超弩級戦艦ビスマルク級1番艦、ビスマルク』」

ビスマルク「――は、はいっ」ビクッ

提督「よくやった。……以上だ、下がっていいぞ」

ビスマルク「――っ! は……い…………――」



シーン…



ビスマルク「――なんか違うわっ!」バンッ

提督「うおっ! ど、どうした」ビクッ

ビスマルク「な・ん・か・ち・が・う・わっ!」バンバンッ‼

提督「知らないよっ!? ……とりあえず、俺は義務は果たしたぞ」

ビスマルク「違う! 私が求めてたのはこういうのじゃない気がするわ」

提督「あーもぉーわかったから。ほら、早く戻れって」シッシッ

ビスマルク「ちょっ、提督っ! まだ話は終わってないわよっ?」


キーンコーンカーンコーン


提督「――あぁ、ほら時間になった。今日はドイツ語の授業があっただろ? 早くいかないと、生徒が待ってるぞ……ビスマルク先生?」

ビスマルク「うぐぐ……。――話の続きはまた今度にするわ」

ビスマルク「次の時まで、よぉーく考えておくことねっ!」フンッ


ガチャバンッ‼


提督「はぁ……。なんだかビスマルクも、最初のころとは変わったもんだ……」

37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/19(水) 14:56:01.01
方向修正して結局学校ものにしたんだな
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/19(水) 17:57:37.65
設定を変更しながらも完璧に投稿を続ける>>1の鏡
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/19(水) 20:10:26.23
すげぇ、おもしろくなってきたwww
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/19(水) 20:20:56.90
まさか方向修正してくるとは思わんかったわwwwwww
これは期待
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/19(水) 23:11:02.45

ビスマルク「――まったく……。提督にも困ったものだわ」ヤレヤレ

ビスマルク「……な、なんかこれじゃ、私は提督に褒めてもらうために頑張ってるみたいじゃない」

ビスマルク「…………いつも褒めてくれてたのに……急に言わなくなるから……」

ビスマルク「――あぁもう! ……とりあえず今は、目の前のことを終わらせましょう」





ビスマルク「――『Feuer』……はい、言ってみなさい」

「ホ、ホイヤー?」

「ホイヤーー!」

「ホイヤーっぽい!」

「ホイヤァアアア!」

「ホイヤーね!」

「ホイヤーなのです!」

「ハラショー」

「ホイヤーホイヤー!」

ビスマルク「…………まぁ、いいわ。――えぇっと、響とか言ったかしら?」

ビスマルク「ドイツ語を覚える気がないのかしら? あなただけよ、ちゃんとやってないのは」

ビスマルク「このままだと、補習ってことになるけど……どうする?」


「ま、マズいわ。このままだと響が補習になっちゃう!」

「響ちゃんだけ……それはイヤなのです!」

「私もイヤだわ!」

「響っ! 私のマネをしなさい! ホイヤァアアア!」

「ひ、響ちゃん! ホイヤー、ホイヤーなのですっ!」

「ホイヤーよ! 響、ホイヤーよ!」

ビスマルク「……響? あなたにちゃんと、この私の授業を受けるつもりが――」



「 Feuer 」



「…………」

「…………」

「…………」



ビスマルク「あ……えっと…………ハ、ハラショー……」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/20(木) 00:23:32.81
ハラショー…
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/08/20(木) 12:44:16.07
ハラショーこいつは(素晴らしい)発音を感じる
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/22(火) 14:12:56.92
提督「――今回は、この編成で出撃してもらう」

ハイッ

提督「まぁ、とはいってもこの海域はお前たちにとって、そんな脅威のある所でもない」

提督「今回は実戦を経験する、っていうのが目的だ」

提督「……とはいえ、油断はしないようにな」

ハイッ‼

提督「何があるかわからないからな、保険でビスマルクにも同行してもらう」

ビスマルク「しょうがないわね……わかったわ」フンッ

提督「よしっ、それじゃみんな準備に入ってくれ。解散!」


ハーイッ‼

ヤッテヤルンダカラー‼

キンチョウスル…


ビスマルク「ふふっ、みんな張り切ってるわね……」

提督「――あぁ、ビスマルク! ……ちょっと残ってくれるか?」

ビスマルク「――っ! ま、まぁ、提督がそういうなら……残ってあげても……いいわよ……」ドキッ

提督「あぁ、まぁそんな大した話じゃないんだ――」




ビスマルク「――で、でっ? は、ははなしってのは、な、なんなのかしらっ?」ドキドキ

提督「ん? なんでそんな落ち着きがないんだよ。トイレか?」

ビスマルク「違うわよッ!! それに、うるさいわねっ! 貴方には関係ないことよ!」

提督「お、おぉう……。ま、まぁならいいんだけどさ……」

提督「――で、話っていうのは今回の出撃のことだ」

ビスマルク「………………そう……」ハァ…

提督「え、なんで元気……まぁいい。えぇっと今回、お前を除く全員は実戦経験が無いに等しい」

ビスマルク「はぁ……そんなことはわかってるつもりだけど?」

提督「まぁ、それで、だ。えぇっとだな……。俺は今回のこの出撃で、みんなに自信をつけてあげたいんだ」

提督「だから……その、お前には……――」


ビスマルク「――わかったわ」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/22(火) 14:37:33.63
提督「えっ……?」

ビスマルク「みなまで言わなくてもいいわ……」

提督「ビスマルク……」

ビスマルク「はぁ……あのね、提督? 貴方、もうどれだけ一緒にやってきていると思っているの?」

提督「…………」

ビスマルク「あまり私の事をなめないでもらいたいわね。提督の考えていることなんて、すぐにわかるわよ」フンッ

ビスマルク「私は、貴方の横で数多くの戦いを潜り抜けてきた」

ビスマルク「時には、貴方の指示に反発したことだってあったと思うわ」

ビスマルク「でもね。……それでも今、私はここに立っている」

ビスマルク「まぁ、考えが全部わかる、とまで豪語するつもりはないけど、それでも提督のことは深く理解していると自負しているわ」

ビスマルク「……私は、貴方のことを……誰よりも見てきたから……――」ボソッ

ビスマルク「――ま、まぁ! そういうことよっ!!」



ビスマルク「……それで、提督? まだ、何か不安があるかしら?」フフンッ



提督「……いや、何もない」

提督「そこまで言われたら、もう何も言うことはないよ」

提督「それじゃ、ビスマルク……。頼んだぞ!」

ビスマルク「ふんっ、私を誰だと思っているのかしら? ……行ってくるわ」

――――――

――――

――


ガチャバンッ‼


 「――作戦終了! 艦隊が母校に帰還したわっ!」

提督「おぉ、戻ったか! それでどうだっ――」



ビスマルク「ふふん…………」ドヤッ  MVP



提督「――よーし、ビスマルクだけ残ってみんな休んでいいぞー」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/22(火) 15:56:02.00
やっぱり母校なのか・・・(困惑)
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/23(水) 09:50:35.29
ハーイ‼

アットイウマダッタネー

ビスマルクサンスゴカッタネー

スゴカッター

ワタシタチナニモデキナカッタネー

ツヨスギタネー


ガチャバタン


ビスマルク「ふんっ、これくらい私にかかれば――」


提督「な・ん・で・だ・よっ!??」グワッ


ビスマルク「えっ」ビクッ


提督「なんでお前がMVPとってるんだよっ!? バカじゃねぇのっ!?」

ビスマルク「は、はぁっ!? 貴方がとれって言ったんじゃないっ!」

提督「言ってねぇよっ!?」

ビスマルク「じゃあどうすれば良かったのよっ!!」

提督「とりあえずお前がMVPとらなければそれでよかったんだよっ!!」

ビスマルク「それならそう言いなさいよっ!」

提督「お前わかってたんじゃなかったのかよっ!?」

ハァハァ…

ゼェゼェ…

提督「――まったく……。出撃前のあのやり取りはなんだったんだ……」

ビスマルク「わ、わかりにくい貴方がいけないのよ」

提督「おまっ……――」

提督「――はぁ……。まぁ、結果はどうあれ疲れただろ。戻っていいぞ」

ビスマルク「あっ…………」

提督「ん、どうした?」

ビスマルク「……いえ…………なんでもないわ」シュン

――――――

――――

――
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/23(水) 10:18:29.40
――

――――

――――――

プリンツ「――つまり、提督の意思とは違ったけど、せっかく頑張ってMVPをとったから褒めてほしかったのに褒めてもらえなかったから、ビスマルク姉さまはイライラしてるんですねっ!」

ビスマルク「なにが『つまり』よっ! 誰もそんなこと言ってないわ!」

プリンツ「もぉー、ビスマルク姉さまも素直じゃないですねぇ……」

ビスマルク「なんのことよっ! うるさいわねっ! バーカ!」フンッ

プリンツ「姉さま……」アハハ…

ビスマルク「だいたい! 私がMVPをとることで、隊の指揮も上がるってものじゃない!? そうでしょ?」

プリンツ「いや、実戦を経験させるってことが目的なら、やっぱダメなんじゃ――」

ビスマルク「へぇ……、貴女も相当偉くなったものね……!」イラッ

プリンツ「び、ビスマルク姉さまっ、八つ当たりはダメですよぉ!?」アセアセ

ビスマルク「違うわ。これは教育よ」

プリンツ「そ、そんなっ……――」


プリンツ「――あっ、提督」


ビスマルク「――っ!!」ビクッ‼




ガラーン




ビスマルク「――へ、へぇ……、喧嘩売ってるのかしら……?」ゴゴゴゴ…

プリンツ「あ、あはは……。じょ、冗談じゃないですかぁ……」

ビスマルク「プリンツ、動いちゃダメよ」

プリンツ「い、いやいや、姉さまっ!? ――あっ、提督!!」ビシィ

ビスマルク「同じ手には――」

プリンツ「ほ、本当ですって! ほらっ!」



提督「いやー、巻雲は可愛いなぁ……」ナデナデ

巻雲「もぉー、くすぐったいですよぉー!」エヘヘ…
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/23(水) 14:21:40.34
提督「えらいなー。いい子だなー」ナデナデ

巻雲「そんな、大げさですよぉ司令官様……」

提督「そんなことないぞ。よーしよしよし……」ナデナデ

巻雲「もぅ……」ニコニコ



ビスマルク「――ねぇ、プリンツ? あれは何をしているのかしら……」ギギギ…

プリンツ「い、痛いですっ! ビスマルク姉さまっ!? す、すごく痛いですっ!」ジタバタ

ビスマルク「早く応えなさい。じゃないと……」メキメキッ

プリンツ「て、提督と巻雲ちゃんじゃないですかっ!??」

ビスマルク「そんなの見ればわかるわよっ!」グググ…

プリンツ「そ、そんなぁっ……いぃ、痛いです痛いですっ!」ワーワー



提督「よし、それじゃその感じで次も頑張ってくれよ?」

巻雲「はいっ! 巻雲、ご期待に応えます!」

提督「はっはっは、期待してるよ」ナデナデ

巻雲「はいっ、えへへ~……」ニヨニヨ



ビスマルク「………………チッ……」イラッ

プリンツ「……うわ、マジの舌打ちだ……」ボソッ

ビスマルク「何か言ったかしら?」ググ…

プリンツ「わーわーっ! あ、あれじゃないですかねー! 親が子供をあやす様なものじゃないですかっ? ねっ!」アセアセ

ビスマルク「……ふんっ。まぁ、どうでもいいんだけど」

ビスマルク「――私は部屋に戻って休むとするわ。……悪かったわね、プリンツ」クルッ

プリンツ「いえいえ……。ビスマルク姉さま……奥手なのもいいですけど――」



プリンツ「――早くしないと、横から盗っちゃいますよ……?」ボソッ



ビスマルク「……ん? また何か言ったかしら?」クルッ

プリンツ「いいえっ! それでは、私も戻りますね」ニコッ
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/27(日) 23:48:26.37
提督「――と、まぁ今回の作戦の意図は説明したが……」

ビスマルク「………………」ツーン

提督「……や、やってくれるか?」

ビスマルク「イヤよ」

提督「お前なぁ……」ハァ…

ビスマルク「なんでこの私が、あの巻雲とかいう小娘にMVPをとらせなきゃいけないのかしら」

提督「だから、巻雲にはこれから活躍してもらう予定なんだ。少しでも練度を上げてやりたいだろう」

ビスマルク「ふんっ……」フイッ

提督「――お、お前たちはどうだ?」

加賀「私は、作戦の方は問題ありません……――が」

提督「あー…………うん」

加賀「なぜ、五航戦の子もいるのでしょうか。役に立つとは思えません」キッパリ

瑞鶴「ちょっとっ!!? 何よその言い方っ!」ムキー

加賀「事実ですが、なにか」

瑞鶴「――っ! 言ったわね……、絶対にあんたより活躍してやるんだからっ!!」

加賀「活躍、ね……。今回の作戦は、巻雲にMVPをとらせるのが目的のはず。作戦もちゃんと聞けないのね、これだから五航戦は……」ヤレヤレ…

瑞鶴「ちょ、ちょっとした言葉のあやじゃないっ! ――提督さんっ、この作戦なんか私一人で十分よっ!」

加賀「それはこちらのセリフです。だいたいあなたは――」

提督「――あぁはいはい! まぁ、こうなるだろうな、ってのはだいたい予想ついたけどさ」

提督「今ちょうどほかの空母たちは、別の作戦に行ってもらってるんだ。制空権の関係で、二人じゃないとダメなのもある」

提督「難しいかもしれないが、そこを頼むよ」

加賀「まぁ、提督がそう言うなら……」

瑞鶴「我慢するわ……」

提督「ほかにも重巡と軽巡がいるが、その二人には了解はとった。……あとは――」

ビスマルク「イヤよ」ツーン

提督「……しかし、今回はしぶといな。……なにかあったか?」

ビスマルク「し、しぶといって何よっ! ――……なにも、ないわよ」

66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/28(月) 14:29:25.12
提督「しかし、そうか……。ビスマルクが行かないとなると……」ウーム

提督「……仕方がない、金剛にでも……。……でもなぁ……うーん……そのほうがいいか……」ブツブツ

ビスマルク「ふんっ。何を言ったって、私は絶対に――」



提督「んじゃ、ビスマルクは別の鎮守府に行ってくれるか?」



ビスマルク「――行かな………………え……?」パチクリ

提督「いや、な。俺の後輩のやつが居るところなんだが、次の海域にはどうやら全体的に練度が足りてないらしくてさ。高速戦艦を一人貸してくれないか、って言われてたんだ」

提督「金剛に行ってもらおうかと思ってたんだが……。そうだな、代わりにビスマルクに行ってもらうとしよう」

ビスマルク「えっ、あ、あの……ちょっと――」

提督「いや、たしかによくよく考えれば、そのほうがいいのかもしれないなっ!」

ビスマルク「わ、私は、えっと――」

提督「お前の力を制限させるより、あっちで存分に発揮してもらった方が、ビスマルクもいいだろ?」

ビスマルク「ちょ、ちょっと待ちなさ――!」

提督「あー心配するなって。ちょっとまだ未熟かもしれないが、有能な奴だよ。好きなだけMVPとって構わないぞ。てか、むしろ活躍してきてもらわないと困る」

ビスマルク「そ、そんなこと気にしてないわっ! わ、私は――っ」


提督「期間は一か月ぐらいかな」


ビスマルク「」


提督「こちらの海域のほうは、最近は落ち着いているからな。それに、他の皆も力を付けてきたし、ビスマルクが居なくても大丈夫だろ」

提督「よしっ、それじゃさっそく――」


ビスマルク「や、やるわっ!!」グワッ‼


提督「えっ?」

ビスマルク「だ、だから、その巻雲にMVPを取らせればいいんでしょっ!?? しょうがないわね、私がやってあげるわ!」

提督「いや、別に無理しなくても……」

ビスマルク「む、無理なんかしてないわっ!! ま、まったくっ、私が居ないと何もできないんだから……っ」アセアセ

提督「えっと……。――まぁ、やる気があるならそれでいいか……」

ビスマルク「任せなさいっ! 必ずやり遂げて見せるわ――!」

67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/28(月) 15:43:29.21
かわいい
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/10/04(日) 14:33:11.15
巻雲「――やりましたぁ! 巻雲、活躍できましたぁー!」ニコニコ  MVP

提督「おぉ、よくやったぞ巻雲! よしよし」ナデナデ

巻雲「えへへへ~……」ニヨニヨ

ビスマルク「………………」ジー

プリンツ「……び、ビスマルク姉さま……、我慢ですよ……?」ボソッ

ビスマルク「……我慢? いったいあなたは何を言っているのかしらプリンツ。私にはわからないわ。えぇ、さっぱりわからない」ジー

プリンツ「あ、あはは……」

提督「――よしっ! それじゃ、引き続き作戦に取り掛かってもらうとしよう」

提督「……それじゃみんな、よろしく頼んだぞ……――」



巻雲「――司令官様っ! 巻雲、またMVPとりましたよぉ!」ニコニコ  MVP

提督「はっはっは! さすがだなー巻雲。よーしよし」ナデナデ

巻雲「ふふーん……えへへ……」ニコニコ

ビスマルク「…………潜水艦がいなきゃ……」ボソッ

プリンツ「……び、ビスマルク姉さま? これで、これでいいんですよ?」コソコソッ

ビスマルク「……うるさいわねプリンツ。そんなことわかってるに決まってるじゃないプリンツ。私の心は、いま満足感でいっぱいよプリンツ」ギギギギ…

プリンツ「い、いえ、満足感でいっぱいの人の顔じゃないんですけど……」

提督「……よし、いい調子だ。このまま――」



巻雲「――うわーん、司令官様! ごめんなさい、巻雲やられてしまいました……」グスッ

提督「まぁたまにはそういうこともある。気にすることはないさ」

鬼怒「うんうん、しょうがないよ! でも、仇は鬼怒が討っといたからさっ!」ニコッ  MVP

提督「ははっ、流石は鬼怒だな。頼りになるよ」ナデナデ

鬼怒「ちょっ、て、提督っ!? わ、私は……」カァアア

提督「ん? あぁ、ごめん。つい癖でやってしまった……」スッ

鬼怒「あっ――。……鬼怒のバカ……」ガックシ

ビスマルク「………………」ジーー

プリンツ「……あぁ、ビスマルク姉さまの目が虚ろに……」
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/10/05(月) 18:30:52.08
巻雲「――ふふーん! またMVPですよぉ!」エッヘン  MVP

提督「うんうん。頑張ってるなー」ナデナデ

巻雲「はいっ! 巻雲、次も頑張りますっ!」エヘヘ

ビスマルク「………………」ジー

プリンツ「あ、あはは……」



巻雲「――司令官様! 秋雲よりはちゃんと働きましたよぉ!」ニコニコ  MVP

提督「あ、秋雲は秋雲で頑張ってるけどな……。まぁ、その調子でお願いな」ナデナデ

巻雲「任せてくださいっ!」

ビスマルク「………………………………」ボー

プリンツ「だ、大丈夫ですかビスマルク姉さま……」



巻雲「――うぅ~、今回は残念でしたぁ……」ガックシ

瑞鶴「あ、あはは…………」  MVP

加賀「まったく……、これだから五航戦は……」ヤレヤレ

瑞鶴「ゔ……。……ごめんね、提督さん」ボソッ

提督「いやいや、十分よくやってくれてるよ。気にするな」ナデナデ

瑞鶴「あっ、て、提督さん……」カァアア

ビスマルク「………………」

提督「――おっと、また癖で……」パッ

瑞鶴「て、提督さんっ! ……ほ、ほら、巻雲ちゃんだけやってたらさ、その……巻雲ちゃんがMVP取りづらくなっちゃうんじゃない……っ?? ね、ほら……」コソコソッ

提督「えっ? ……あぁ、そう……かな?」

瑞鶴「そ、そうそうっ!」

提督「まぁ……そうか」ナデナデ

瑞鶴「え、えへへ……」テレテレ


ビスマルク「…………………………へぇ……」イラッ

加賀「…………頭にきました……」ボソッ

プリンツ「あ、あはは……」
76 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2015/11/24(火) 23:32:42.64
巻雲「――艦隊帰投しましたぁー!」

提督「おう、お疲れさま。――あれ? 今度のMVPは……」

加賀「……提督、ごめんなさいね」  MVP

提督「あぁ、加賀さんか。まぁまぁ、そういうこともあるだろ」

加賀「えぇ、私としたことが……。失態ね」  MVP

瑞鶴「提督さんっ、騙されちゃダメよ! この人全力で――イッタッ!」ガンッ

加賀「あら、ごめんなさい。手が滑ったわ」  MVP

瑞鶴「絶対ワザとでしょっ!! ほら、もう解散しようっ? ね、提督さんっ!」

提督「え? あ、あぁ、そうだ――」

加賀「提督。まったくの不可抗力ではあるけれど、MVPをとってしまったのだから、なにかやることがあるのではなくて?」ボソッ  MVP

提督「やること??」

加賀「………………」

巻雲「はぁ~……加賀さん、いいなぁー……」ボソッ

提督「えっ? あぁ……マジか……」ボソッ

加賀「………………」ジッ

提督「………………」ダラダラ

提督「…………さ、さすがは加賀さんだ。ありがとう……」ナデナデ

加賀「んっ…………」

加賀「……やりました……」ボソッ


瑞鶴「――わーっ!! もういいでしょ! ほら、解散っ! 私は疲れたしっ!!」


加賀「チッ……。――あの程度で疲れるだなんて……、さすが五航戦ね」  MVP

瑞鶴「――っ! ち、違うわよっ! 私はまだまだ大丈夫だけど、どっかのおばさんを気遣って言ってあげたんじゃない!」

加賀「へぇ……頭にきました」  MVP

提督「――あーっ! 喧嘩するなって! ほら、とりあえずみんな休んで、なっ?」

ワーワー
ギャーギャー

ビスマルク「…………えぇ……当り前じゃない…………私ならできるわ……もっと褒めてもいいのよ…………」ナデナデナデナデ

プリンツ「……あ、あの、ビスマルク姉さま……。……あ、いえなんでも無いです……」

80 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2015/11/27(金) 01:40:12.58
――――その後

巻雲「えへへ、司令官様っ! MVPですよぉー!」ニコニコ  MVP

提督「おぉー、よくやったなぁー」ナデナデ

――――――

加賀「……やりました」  MVP

提督「…………あ、え、よ、よく、やった、なぁー……」ナデナデ

瑞鶴「………………」イライラ

――――――

鬼怒「提督ぅー! 鬼怒が、鬼怒がMVP取ったよーっ!!」エヘヘ  MVP

提督「あ、あぁ! すごいぞー!」ナデナデ

――――――

瑞鶴「提督さん提督さんっ! 見て、これが五航戦の力よっ!」フフン  MVP

提督「お、おぉ……。し、しかし、あの、みんな目的が……――」

加賀「……ただの偶然で……、暢気なものね」

瑞鶴「――っ! へぇー、偶然だと思うなら――っ!!」

加賀「あなたが私に――」

ワーワーギャーギャー

――――――

加賀「……やはり、偶然だったようね」  MVP

瑞鶴「ち、違うわよっ! ちょっと私の――」

加賀「そうですか。なら次も――」

巻雲「……うわーん、活躍できなくなっちゃいましたぁ……」

提督「いいんだ、巻雲! お前は全然悪くないぞ! むしろいい子だっ!」ナデナデ


――――――


プリンツ「あ、あはは……。あの、えっと……、ごめんなさい…………」シラー  MVP

提督「こ、今回は夜戦が多かったからなっ! よくやったぞ!」ナデナデ

――――――

――――

――
84 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2015/11/28(土) 02:50:07.82

巻雲「――艦隊帰投ですっ!」

提督「あー、はいはい……。今度は誰がMVPだ?」ウツロ

巻雲「司令官様! 巻雲がんばりましたぁ!」ニコニコ  MVP

提督「おぉっ!! そうか、さすがだなぁ!」ナデナデ

巻雲「えへへへ……。巻雲、うれしいです!」  MVP

加賀「まったく、あなたがあそこで余計な事をしなければ……」

瑞鶴「それはこっちの台詞よっ! そっちが私の邪魔をしたんでしょっ!?」

鬼怒「ま、まぁまぁ、落ち着こーよ……」

プリンツ「そ、そうですって! 目的を忘れちゃダメですよっ」

巻雲「……目的? でも、深部の敵艦隊は倒したから、目的は達成したんじゃ――?」

提督「――あーっ! まぁまぁ、あれだよ! 俺は、みんなに絆を深めてもらいたかったんだ! な!!」

巻雲「わぁ~! そういうことだったんですねぇ! でも、巻雲、前より皆さんと仲良くなれましたぁ!」ニコニコ

提督「うんうん! そうだな、さすが巻雲だっ!」ナデナデ

加賀「…………それでは提督。その『絆』を深めるために再度出撃を――」

提督「――あー、もう大丈夫だろ! うん、だからみんなもう休んでくれ、な?」

瑞鶴「提督さんっ! 私、加賀さんに負ける――」

提督「――今作戦は、これで終了。……まぁ、みんなよくやってくれたよ。ゆっくりと体を休めてくれ」

加賀「……わかったわ」

瑞鶴「はーい……」


アーツカレター

マキグモ、ジシンガツキマシタ‼

マァ、マダマダネ

フンッ‼

アハハ…


ビスマルク「………………………………」ボー

提督「――あ、ビスマルクだけちょっと残ってくれるか?」

ビスマルク「………………なにかようかしら……?」

提督「まぁ、大した用じゃないさ……」

88 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2015/11/29(日) 22:26:08.94
ビスマルク「……私は、言われたことはちゃんとやったわ……。これで、文句はないでしょう……?」

提督「あぁ、もちろんだ。よくやってくれたよ」

ビスマルク「なら、もういいかしら……? 私も、疲れて――」



提督「…………よくやった。さすが、ビスマルクだ」ナデナデ



ビスマルク「…………えっ……」カァアア



ビスマルク「――なっ! きゅ、急にな、ななにををっ!?」バシッ

提督「い、いや、他の皆にはやったけど、ビスマルクにだけやってなかったからさ……。あはは、さすがにやらないほうがよかったか」

ビスマルク「あっ……、いや…………」

ビスマルク「………………わよ……」ボソッ

提督「ん? なんか言ったか?」

ビスマルク「…………やっても……いいわよ……」プイッ

提督「…………ははっ。……今日はありがとう。ビスマルクに頼んでよかったよ」ナデナデ

ビスマルク「…………そ、そうでしょ……? や、やっぱり、私が居ないとダメみたいね」

提督「あぁ、まったくだ」ナデナデ

ビスマルク「……て、提督……。も、もっと褒めてもいいのよ?」

提督「ん? よし、わかった。……そうだなぁ――」




――――間宮食堂

プリンツ「――ビスマルク姉さま……。提督と話ししていたみたいだけど……、大丈夫かな……。最後のほうは目の焦点あってなかったけど……」カチャカチャ

ビスマルク「あら、プリンツ。となりいいかしら?」

プリンツ「うわぁっ!」

ビスマルク「な、なによ……。――って、それだけしか食べないの? ちゃんと食べないとダメよ?」

プリンツ「び、ビスマルク姉さま! 元気になったんですね!」

ビスマルク「何を言っているのかしら? 私はいつでも元気よ。提督がそう褒め――」

ビスマルク「――あ、あーなんでもないわっ! ほら、早く食べるわよプリンツ!」

プリンツ「あぁ~……。そういう……ことですねー」アハハ…
90 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2015/12/04(金) 22:50:17.41

ビスマルク「――作戦終了。艦隊が母校に帰還したわっ!」  MVP

提督「おう、お疲れさん」

提督「――よし、いい調子で進んでるな……。わかった、とりあえず解散でいいぞ」


オツカレサマデース‼

ツカレター

オワッター

マミヤサンノトコニイコー

ワーワー

ガチャバタン

提督「ふぅ……。っと、書類が……」チラッ

ビスマルク「………………」  MVP

提督「――ん? あれ、まだ居たのか。なんかあったか?」

ビスマルク「い、いや……なんでもないわ……」  MVP

提督「…………?」

ガチャバタン

提督「なんだ、具合でも悪いのか……?」

提督「ふむ……、この仕事片づけたら、少し様子を見に行くか……」

提督「……確か、今日は――」




プリンツ「――あれ、また提督に褒めてもらえなかったんですか?」

ビスマルク「……そうよ。はぁ、私がこんなに――」

ビスマルク「――って、プリンツいつの間にそこにっ!? ……と、というかっ!! い、いきなり何言ってるのよっ! バカじゃにゃいのっ!!」オドオド

プリンツ「いつの間にって……。私、さっきからココに居たんですけど……」

プリンツ「――まぁ……、よくわかりました」

ビスマルク「い、今のは違うわよっ!」

プリンツ「何がですか?」

ビスマルク「あ、アレよっ! その……あ……えっと……違うからっ!!」ビシッ

プリンツ「あーそうですねー違いますねー。――で、そうそう。今日はビスマルク姉さまが授業をする日ですよ? それを伝えに来たんです」

ビスマルク「そ、そんなのわかってるわよ、うるさいわねっ!! ……い、行ってくるわ……」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/12/05(土) 00:57:13.39
かわいい(かわいい
94 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2015/12/12(土) 00:24:44.48
キーンコーンカーンコーン

ビスマルク「………………………………」スタスタ

ビスマルク(――あぁー……、なんで私がこんなに悩まなくちゃいけないのよ……)

ビスマルク(そうよ、私は何も悪くないはずだわ。だって頑張ったもの)

ビスマルク(客観的に見れば、提督と私は上司と部下になるんじゃないかしら? そうよね、そのはずだわ)

ビスマルク(だとすれば、だとすればよ? 上司というものは、部下の功績を素直に褒める義務があるはず)

ビスマルク(そうよね? そう、私は悪くない。悪いのは提督よ、まったく職務怠慢もいいところね)

ビスマルク(……でもこれじゃまるで、私が提督に褒められたいと駄々をこねてるような構図になるんじゃないかしら……)

ビスマルク(いや、別に褒められたいわけじゃないのよ? 褒められたいわけじゃないのだけれども、でも、提督が私を褒めないのはダメよね)

ビスマルク(うん、ダメよ。この鎮守府の提督として、それはダメだわ)

ビスマルク(…………でも、私以外の娘は褒めてたりするのかしら……)

ビスマルク(――そ、そんなことないわよね。私が褒められないというのに、私以外の娘が褒められる意味が分からないわ)

ビスマルク(たしかに、そりゃあ私が一番だと言い張るつもりはないけど、それでも今までの功績から考えれば、上から数えたほうが早いはずよ)

ビスマルク(それを抜きにしても、さっきの出撃だって!)

ビスマルク(戦艦三隻よ!? 砲撃で二隻と魚雷で一隻倒したんだから! このビスマルクがねっ! ……だから……。だから……――)


ビスマルク(………………今日は、褒めてもらえると思ったのに……)


ビスマルク(……なによ、この前はちゃんと褒めてくれたのに……)

ビスマルク(あれだって頑張ったわ。でも、今回だって私は……)

ビスマルク(………………結局、私はどうしてほしいのかしら……)

ビスマルク(…………わからない。……自分のことなのに、全然わからないわ……)


ビスマルク「…………Ich liebe dich……」ボソッ


ビスマルク(…………ははっ、バカね私も。提督がそんなこと――)



「いっひりー……? せんせー、もう一回言ってください!」



ビスマルク「えっ」
97 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2015/12/13(日) 17:08:17.64
「全然聞こえなかった……」

「私も聞こえなかったわ。ねぇ、聞こえた?」

「わ、私も聞こえなかったのです!」

「ハラショー」

「教室に来てから、ずっと何か考えてたから、それにちなんだことじゃないかな」

「うーん……。難しいっぽい……」


ビスマルク「……わ、私、いつの間に教室に……!?」ボソッ

ビスマルク「――い、今のは違うのよっ!?? だ、だから気にしないで――」


「きっと一人前のレディだったら、聞き取れるのかもしれないわ!」

「そんなこと言っても……ねぇ?」

「なのです……」

「Ich liebe dich」ハラショー

「あ、そうそう! そんな感じっ!」

「完璧っぽい!」

「い、イッヒリーベディッヒねっ! 私だって言えるんだからっ!」

「イッヒリーベディッヒ……言えてるかしら?」

「い、イッヒリーベディッヒなのですっ!」

「イッヒリーベディフッ!」

「イッヒリーベディッヒっぽいっ!」


ビスマルク「あ、ああぁああ…………」アワアワ


「ところで、どういう意味なのかしら?」

「きっと最初に言ったから、ドイツ語のあいさつに違いないわっ!」

「で、でも、この前教わったのと違うのです……」

「ハラショー」

「使う場面が違うとかじゃないかなぁ?」

「そうっぽい! ――そうでしょ、せんせー?」


ビスマルク「…………あー…………………………そうよっ! よ、よくわかったわねっ!」
101 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2015/12/14(月) 23:25:35.70
「やっぱりっ! あってたみたいにゃしぃ!」

「でも、どういう時、誰に言えばいいっぽい?」

「きっと仲のいい相手に使えばいいんだわ!」

「じゃあ、この鎮守府の皆に使えるわねっ!」

「さっそく、これからつかってみるのですっ!」

「ハラショー」


ビスマルク「だ、だだダメよッ!!? 絶対使っちゃダメだからねっ!!?」

ビスマルク「――お、おほん……。この言葉は……えっと……使う場面がすっごく限定されるわっ!」


「えー。じゃあ、いつ使えばいいっぽい?」


ビスマルク「こ、これは……そ、そうね……」

ビスマルク「その相手を尊敬してたり……」


「尊敬……」

「長門さんとか! 赤城さんとか?」


ビスマルク「い、いつもお世話になっていたり……」


「間宮さんには、いつもお世話になってるのです!」

「明石さんとか、夕張さんとかもかしら」


ビスマルク「あ、あとは、基本的に上司に使う言葉ね!」

ビスマルク「そ、それで、えーっと…………」

ビスマルク「――ど、ドイツだと11時から12時までの一時間しか言っちゃいけないことになってるわっ!」


「ええっ!! あと20分しかないね……」

「うーん……難しいっぽい……」

「もっとレディにならなくちゃかしら……」

「使うのはまた今度ね」

「なのです……」

「ハラショー」


ビスマルク「ま、まぁ、大人になればわかるわ! だから気にしないでいいのよ。……むしろ、忘れたほうがいいかもしれないわね!」

ビスマルク「よ、よしっ! それじゃ、普通の授業を――!!」


提督「おいーっす。ちゃんとやってるかー」ガララッ

ビスマルク「――っ!? て、提督……っ? きゅ、急にどうしたのよ……?」

102 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2015/12/14(月) 23:47:46.14
提督「いや、さっきの報告の時に具合が悪そうだったから、ちょっと様子を見に来たんだが……」

ビスマルク「べ、別にそんなことないわよっ!! まったく……、余計なお世話もいいとこだわ」

提督「ははっ、まぁまぁ。それを抜きにしても、どんな風に授業をやってるか見るのも、提督の仕事の一つだろ?」

ビスマルク「…………か、勝手にすればいいじゃない」フンッ

提督「まぁ、お手並み拝見と――」

「わぁ! 提督にゃしぃ!」

提督「おっと……。いつも元気だな!」

「提督さん! これから遊ぶっぽいっ?」

提督「い、いや、まだ授業中だろう……。いまは何を教えてもらってたんだ?」

「ドイツ語のレディのあいさつについてよっ!」

提督「へぇ、あいさつか……」

ビスマルク「……よ、余計なことは――!」

提督「まぁ、いいじゃないかビスマルク。……あいさつは大事だな」

「でも、難しいのよ……」

「言う相手を選ぶみたいなのです」

「ハラショー」

提督「へぇ~……、それ俺に教えてくれよ」

「まずはね、その相手を尊敬してて~……」

提督「うんうん」

「いつもお世話になってる人じゃなきゃダメっぽい!」

提督「へぇー」

「そして、上司の人に使うらしいわ!」

提督「上司か……」

「でも、11時から12時までしか使えないのよね……」

「あと15分なのです……」

提督「そ、そんなあいさつがドイツにあるのか……」



「――じゃあ、先生にお手本を見せてもらう、いい機会かもしれないね」ハラショー

ビスマルク「」
104 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2015/12/15(火) 00:31:13.41
提督「どういうことだ?」

ビスマルク「ちょ、ちょっとっ!? じゅ、授業を――!」


「ピッタリじゃないか」ハラショー

「この鎮守府に長くいる艦娘で、ましてやドイツの誇り高き超弩級戦艦である先生が、司令官のことを尊敬していないはずがないし」ハラショー

ビスマルク「――っ! …………あ……う……」

「いつも、寝る時間も惜しんで働いている司令官に、お世話になっていないなんて、私たち艦娘は口が裂けても言えない」ハラショー

ビスマルク「…………そ……うね…………」

「私たちのトップである司令官は、間違いなく私たちの上司にあたるし」ハラショー

ビスマルク「……………………………………」ダラダラ

「そして今は、ヒトヒトヨンナナ。まだ12時までには10分以上ある」ハラショー


「わぁ、本当だっ! ぜひ、先生にお手本を見せてもらいたいですぅ!」

「ちょうどいいっぽいっ! ちゃんとしたあいさつ、見てみたい!」

「これも、レディになるための第一歩ね!」

「まずは、お手本を見ないとねっ!」

「なのですっ!」

「ハラショー(笑)」


ビスマルク「あ、あぁぁあぁ……の…………」

提督「な、なんかそこまで言われると、俺も恥ずかしいけど……――」


提督「でも、これも大事な授業の一環だよな、ビスマルクっ!」」


ビスマルク「い、いやっ! こ、これは、その……っ!!」

提督「よし、そのあいさつのお手本を見せてあげろ」

ビスマルク「あっ…………あぅ……えっと…………」オロオロ

提督「さぁっ!」

ビスマルク「………………Ich…………」ボソッ

提督「ほら、もっと大きな声でっ!」

ビスマルク「………………………………………………………………」フラッ


ドサッ
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/12/15(火) 00:37:58.79
響は空気を読める女の子
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/12/15(火) 06:13:54.44
全く……先生を困らせて楽しむなんて、響は悪い子だなぁ(頭ナデナデ
121 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/01/18(月) 00:15:25.18
――

――――

――――――

ビスマルク「――…………ハッ!!」ガバァ

ビスマルク「……こ、ここは……自分の部屋……?」

ビスマルク「…………夢? い、いやだわ、いつの間に寝てしまっていた――」カァアア


提督「――んぅ……? おぉ……、起きたのかビスマルク……」ムニャムニャ


ビスマルク「――……なんて……」パチクリ

提督「あぁ、しまったなぁ……。俺まで寝ちまったか……」

ビスマルク「」

提督「いやー、大変だったんだぞ。急に顔真っ赤にして倒れるからさ……」

ビスマルク「…………へぇ……そう……」シラー

提督「その場に居た子はみんな駆逐艦だったし……」

ビスマルク「……っ! て、提督が……私をここまで…………?」

提督「まぁな……――」


提督「いやぁ、やっぱりお前って重――ごふぅ!」ドゴォ‼


ビスマルク「――あら、失礼。手が滑ってしまったわ」

提督「そ、そっかぁ……。あまりに綺麗な右ストレートで、俺はびっくりしてるけど……」

ビスマルク「………………バカ……」フンッ

提督「……ま、まぁ、元気になったのなら、それでいいや……。明石も……まぁ、大丈夫って言ってたし」

提督「――それじゃ、俺は戻るから。ビスマルクは、ゆっくり休んでな」スクッ

ビスマルク「そうね。なぜかはわからないけど、すごくイライラするからもう少し休んでるわ」

提督「うっ……。ま、まぁ……じゃ、ビスマルク……――」



提督「 Ich liebe dich 」ニコッ



ビスマルク「へあっ!!?」ビクッ
123 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/01/18(月) 00:40:15.52
ビスマルク「え、ええええええええええ、ええ……。えっ?」カァアア

ビスマルク「えっいや、なんで、違うのよ。私は、別に、アレだから、そういうことだったり、いや、でも――」アタフタ


提督「いやぁ、あの後響に教えてもらってな!」

提督「ドイツでは親しい人に使うあいさつなんだろ? だから、ビスマルクが起きたときに言うと喜ぶだろうって」ニッコリ

ビスマルク「……………………へー、そう……」シラー

提督「あ、あれっ? 下手だったか?」

ビスマルク「そうね。さらにイライラするぐらい下手ね」

提督「そ、そっか……。やっぱ難しいな……」

ビスマルク「………………」カァアア

提督「――あぁ、そういや。結局、あの授業で教えてた、ドイツ語のレディの挨拶ってのは、どういうものなんだ?」

ビスマルク「へっ?」

提督「いやだって、結局言う前にお前が倒れたもんだから……」

ビスマルク「あぁ……、別の言葉として教えたってわけね……」ボソッ

提督「なぁ、なんか無性に気になるんだけど。教えてくれよ!」グワッ

ビスマルク「ちょっ!! ち、近いわっ! 離れなさいよっ!」

提督「なんだよー。いいだろ、それぐらい教えてくれたって」

ビスマルク「い、言えるわけないじゃないっ! バカじゃないのっ!!?」カァアア

提督「えぇっ!? ……はぁ、わかったよ……」サッ

ビスマルク「………………もう……」カァアア

提督「んじゃ、今度こそ戻るわ。お大事にな」



ビスマルク「…………Ich liebe dich…………」ボソッ



提督「――ん? なんか言ったか?」

ビスマルク「いいえ……なにも言ってないわっ」ニコッ

提督「…………?」

ガチャ
バタン

ビスマルク「…………ふふっ……」ニコッ

124 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/01/18(月) 01:01:45.64
――鎮守府 とある廊下

プリンツ「はぁ……。び、ビスマルク姉さま、急に倒れたって聞いたけど……、大丈夫なのかな……」

プリンツ「こうしてはいられない……。早くビスマルク姉さまのところに……!」

提督「――ん? おーい……」

プリンツ「あっ、提督……。私に何か……――」



提督「 Ich liebe dich! 」



プリンツ「」



提督「…………? あれ、やっぱそんなに下手か?」

プリンツ「えっ…………?」

プリンツ「………………………………」

プリンツ「…………提督、意味わかってます?」

提督「えっ、親しい人に向けた挨拶なんだろ?」

プリンツ「…………。――あぁ、そういう……」

プリンツ「…………ちなみに、他の誰かに言いました?」

提督「い、いや……、ビスマルクぐらいにしか言ってないけど……」オドオド

プリンツ「……ビスマルク姉さまには言ったんですね……」ハァ…

提督「な、なぁ、やっぱり変なのかっ!?」

プリンツ「んー……。――あれですねー。この言葉はすごい難しい言葉でしてー、少し発音を間違えると『F○ck you』の意味にもなるんですよー」ボウヨミ

提督「嘘ォ!??」

プリンツ「だからー、ドイツ語について詳しくなってから使った方がいいですよー」

提督「そ、そうだったんだ……。き、気を付けるよ……」

プリンツ「はぁ…………」

プリンツ「……なんか、ビスマルク姉さまが倒れた原因がわかった気がする……」ボソッ

127 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします :2016/01/18(月) 14:59:03.19
祝ってやると呪ってやるみたいな感じだったのかー知らなかったわー
131 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/04(金) 20:47:43.21

ガチャバンッ‼

ビスマルク「――艦隊が母校に帰還したわっ!!」  MVP

提督「あーはいはい、お疲れ」

ビスマルク「………………」  MVP

提督「………………」

ビスマルク「………………」  MVP

提督「………………」

ビスマルク「………………」  MVP

提督「………………またか」ボソッ

ビスマルク「………………」  MVP

提督「………………」

ビスマルク「………………」  MVP

提督「………………あー……」

ビスマルク「…………っ!」キラキラ  MVP

提督「……よくやっ――」

ビスマルク「ふふんっ! なに言ってるの、当たり前じゃない!」ニコニコ  MVP

提督「あ、あぁ……もう休ん――」

ビスマルク「いいのよ? もっと褒めてもいいのよ?」ニコニコ  MVP

提督「い、いいぞ。その調子で――」

ビスマルク「提督もわかってきたようねっ! もっと褒めてもいいのよっ!」ニコニコ  MVP

提督「………………」

ビスマルク「………………」ワクワク  MVP

提督「………………」

ビスマルク「………………?」  MVP



提督「 帰れよっ!!? 」グワッ‼



ビスマルク「えっ」ビクッ
134 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/04(金) 21:44:02.77
――

――――

――――――

ビスマルク「――………………」ズーン…

プリンツ「あぁ……」

ビスマルク「…………なによ」

プリンツ「…………いや、今日のはビスマルク姉さまも悪い気がします……」

ビスマルク「――は、はぁっ!!? 私まだ何も言ってないし、それに何のことだかわからないわっ!」アセアセ

プリンツ「あーはいはい。……今日の提督はちゃんと褒めてくれてたじゃないですか」

ビスマルク「まぁ、確かにそうなんだけど……――って! 何のことよっ! 勘違いしないでくれるかしらっ!!?」

プリンツ「……駆逐艦の娘でも、あそこまで催促しないですよ?」

ビスマルク「だ、だから、なんの話をしているのよっ!! あなたには関係ない――」



プリンツ「あまりしつこいと、提督もビスマルク姉さまの事キライになっちゃったりして」



ビスマルク「」

プリンツ「――……なーんて。まぁ、ビスマルク姉さまには関係のない話でしたねー?」

ビスマルク「へっ? あ、あぁああそうね……。関係ない……。まったく関係ないわ……」

ビスマルク「そ、それに、私は、この鎮守府で、それはそれは、すごい、活躍を…………してきたつもりだし……」ブツブツ

プリンツ「そうですねー」

ビスマルク「――で、でしょうっ!? だ、だから――」


プリンツ「――でも、今はほかの娘たちもいますからねー」


ビスマルク「」

プリンツ「それはそれは、確かにビスマルク姉さまはこの鎮守府の重要な戦艦であることには間違いないでしょう」

プリンツ「でも、思いだしてください? このまえ、別の鎮守府にビスマルク姉さまを一時貸し出すという話があったらしいじゃないですか」

プリンツ「……と、言うことはです。あの時は、結局のところ金剛さんが行きました……が、いまや金剛型四姉妹も皆さん改二となっておられます」

プリンツ「――あぁ、高速戦艦といえば。最近はパスタの国からも……」

ビスマルク「………………」


プリンツ「――まぁ、重要な海域ではビスマルク姉さまの力は不可欠でしょうし、大丈夫ですよー」
135 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/04(金) 21:49:19.60
ビスマルク「……そ、そうよね。ま、まぁ、別に何も心配なんかしてないけれど……」

プリンツ「……重要な海域、ではね……」ボソッ

ビスマルク「え?」

プリンツ「――おーっともうこんな時間だー。今日は私が授業の日でしたので行ってきまーす!」ダッシュ

ビスマルク「あ、あぁ……頑張りなさい……」

ビスマルク「………………」

ビスマルク「…………まさか……ね」
136 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/04(金) 22:05:45.34
――

――――

――――――


提督「――ってことで、今回は榛名に出撃してもらう」

ビスマルク「」

榛名「はいっ! 榛名、ご期待に応えられるようがんばりますねっ!」

提督「あぁ、期待してるぞ」

ビスマルク「」

榛名「は……はい。提督の為にも……」

提督「ん? なにかいったか?」

榛名「いいいいいいえっ!! そ、それでは榛名、準備に入りますっ!!」アセアセ

ガチャバンッ‼

提督「なんだ、顔真っ赤にして……?」

提督「――まぁ、そういうことでビスマルク。今日は休みでいいぞ」

ビスマルク「」

提督「思えば、ビスマルクに頼りっぱなしだったところもあるからな。そろそろ、他の皆にも経験を積ませないといけないし」

ビスマルク「」

提督「…………どうした、ビスマルク?」

ビスマルク「――……あぁ、そうね。今日は四月一日だったかしら」

提督「いや、違うが」

ビスマルク「……あぁ! 今日だけってことねっ? た、たしかに、休みはあまりとれていなかったような気もするし、今日一日ぐらいもらってもいいけれど……。そんなに気を使わなくてもいいのよっ?」

提督「――ん? いや、今日から金剛型とイタリア戦艦で出撃してもらおうと考えてるから……」

提督「まぁ、一週間ぐらいか。休みでいいぞ」

ビスマルク「」

ビスマルク「…………そう……」

ビスマルク「――っ! な、ならっ、秘書官は私がやっても――」

ガチャバンッ‼

巻雲「し、司令官様~……頼まれてた書類持ってきました~……」ヨタヨタ

提督「お、おぉ、そんな一回で抱えて持ってこなくても……」
137 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/04(金) 22:21:44.79
ビスマルク「――いい……のよ……」

巻雲「いえっ! 巻雲、今日から秘書官として、司令官様に迷惑かけないようにがんばりますからっ!」

提督「ははっ、別に迷惑なんて思ったことないよ」

提督「――っと、すまんなビスマルク……何か言ったか??」

ビスマルク「…………なにも、言ってないわ……」

提督「…………? そうか」

提督「まぁ、そういうことだ。次の出撃の時には、前もって連絡するから」

ビスマルク「…………そう……」

提督「うん、ゆっくり休んでくれっ」ニッコリ

ビスマルク「………………………………」


ガチャリ…

ビスマルク「………………」チラッ

バタン…


提督「……あれ、せっかく休みあげたのに……。なんであんな世界が終わったかのような顔してるんだ……?」

巻雲「さぁ…………?」


――――――

――――

――

138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/05(土) 00:42:53.08
もうやめて!ビスマルクのHPはゼロよ!
139 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/10(木) 00:07:57.74
――

――――

――――――

ビスマルク「………………」

プリンツ「――あっ、ビスマルク……姉さま……?」

ビスマルク「………………なにかしら?」

プリンツ「い、いえ……。あ、あのー、何かあったんですか?」

ビスマルク「…………別に。私はただ、休みを満喫しているだけよ」

プリンツ「い、いや……、ただ人生に絶望している人にしか見えないんですけど……」

ビスマルク「……そんなことないわ。私はいま幸せいっぱいよ」ポー

プリンツ「…………あれ。も、もしかして……本当に別の方々に……?」

ビスマルク「………………」

プリンツ「――あ、あぁっ!! でもですよビスマルク姉さま!」



プリンツ「……これは、チャンスかもしれません」ニヤッ



ビスマルク「…………え?」

プリンツ「えぇ、えぇ。確かに今回、ビスマルク姉さまはお休みを頂いたとのことです。……それは、もうビスマルク姉さまが居なくても、何とかなってしまうということ……なのかもしれません」

ビスマルク「………………」ズーン

プリンツ「しかしっ! しかしですよビスマルク姉さま」

プリンツ「それを逆にとらえれば、いまビスマルク姉さま以外の高速戦艦の方々は、とても忙しいことでしょう。――当たりまえですっ! ビスマルク姉さまが居ない穴を埋めなければならないわけですから、その穴は大きい」

ビスマルク「……そ……そう……かしら」テレッ

プリンツ「えぇ、そのはずですっ! …………わかりませんか、ビスマルク姉さま?」

ビスマルク「……なにをよ……?」

プリンツ「ビスマルク姉さまは、いま自由に動けますよね? これはかつてないチャンスなのかもしれません」

ビスマルク「……? ……だから、チャンスって……?」



プリンツ「 提督と、もっと親密になる……チャンスです 」



ビスマルク「………………っ!」ハッ

142 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/15(火) 19:11:20.42
ビスマルク「――……って! チャンスとか、別にそ、そんなの…………別に…………っ!」アワアワ

プリンツ「あーはいはい、そうですね」

ビスマルク「なっ……!」

プリンツ「まぁ……、ビスマルク姉さまがこれをチャンスととるか、それとも……何もせずにさっきまでのように時間を潰すか……」

プリンツ「――……おーっと! 少し用事を思い出しました! 私はこれで失礼しますねっ?」

ダッダッダッダッ…

ビスマルク「えっ……あぁ、そう……」

ビスマルク「………………」

ビスマルク「――そ、そうねっ! べ、別にプリンツに今言われたこととは何の関係もないけれど、たまには提督に何かしてあげてもいいかもしれなくもないこともないわ」グッ

ビスマルク「…………よしっ……それなら……」


――――――

――――

――


143 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/15(火) 19:32:18.46
提督「――おしっ。おーい巻雲」

巻雲「……うぇへへ…………」スピー

提督「………………」

巻雲「……うわぁ……夕雲姉さん……そんな……司令官まで…………」スピー

提督「…………ていっ」コツン

巻雲「――いたぁっ! わぁ、ね、寝てないですよっ! 巻雲は全然そんなっ!」アワアワ

提督「わかったわかった。――ほら、もうお昼だから、いったん昼ご飯でも食べてこい」

巻雲「い、いえっ! 巻雲はまだ……っ!」

グゥー…

巻雲「………………」カァアア

提督「ははっ、大丈夫だよ。巻雲が頑張ってくれたおかげで、だいたい終わってるから」

巻雲「は……はい……。それでは巻雲、少し行ってきます……」

ガチャ…
バタン

提督「さて……、俺もこれを終わらせたら……」

バンッ‼

提督「――っ!」ビクッ

ビスマルク「あら、提督。Guten Tag」フフン

提督「お、おうビスマルクか…………。どうした、急に……?」

ビスマルク「…………えっ……?」キョトン

提督「えっ?」

ビスマルク「あっ………………」

提督「…………??」

ビスマルク(し、しまったわ……! そういえば、何か提督にしてあげるのはいいけど……。『何をするのか』を考えずに来てしまった……っ!)

提督「……ど、どうした。何かあったのか……??」オロオロ

ビスマルク「いっ、いや……そういうわけじゃ……ないのよ……」アセアセ

提督「……それじゃ、どういうわけなんだ?」

ビスマルク「え、えぇっと…………――」



ビスマルク「――さ、さあ、お昼を用意してきても良いのよっ?」ドヤッ

提督「よーしビスマルク。ここに正座しろ」イラッ
145 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/16(水) 20:30:57.19
――

――――

――――――


ビスマルク「………………」ショボーン

プリンツ「………………」

プリンツ「ビスマルク姉さま……。ご飯、食べてないんですか……?」

ビスマルク「………………」コクッ

プリンツ「…………これ、食べます……?」スッ

ビスマルク「………………」コクッ

プリンツ「……どうぞ」

ビスマルク「………………」パクッ

プリンツ「…………まぁ……そりゃ、休みの人が働いてた人に『ご飯用意しろ』っていうのも……」

ビスマルク「………………」モグモグ

プリンツ「……それもまぁ、ビスマルク姉さまの事ですから、本気で言ったわけじゃないとは思いますけど……」

ビスマルク「………………」ショボーン

プリンツ「――……あっ、そうだ……」

プリンツ「……ビスマルク姉さま……。提督と、仲直りしたいですか?」

ビスマルク「………………」コクッ

プリンツ(あっ、すごい素直……)

プリンツ「では……、実はこれって秘密なんですけど……。――はい、これです」スッ

ビスマルク「………………?」

プリンツ「それは、ある情報屋さんの電話番号なんです」

ビスマルク「………………」マジマジ

プリンツ「もちろん、ただの情報屋じゃありません。……なんでも教えてくれます。今日の日替わりランチから――」

プリンツ「――提督の好みまで」

ビスマルク「………………っ!」

プリンツ「問題があるとすれば、必要なのはお金じゃないってことぐらいですかね。……なにを要求されるのか……それはその時のお楽しみです」

ビスマルク「………………」ギュッ

プリンツ「――まぁ、細かいことはそこに書いてありますから。……では」ニコッ
146 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/16(水) 23:07:46.14
――

――――

――――――

ビスマルク「…………情報屋……」

ビスマルク「つい受け取ってしまたけれど……。でも、プリンツが言うんだから……もしかしたら、本当に……」

ビスマルク「…………ま、まぁ、ふ、不可抗力とはいえ、提督を怒らせ……不機嫌にさせてしまったわけだし、一人の部下として何とかしなければいけないというのも事実だわ」

ビスマルク「べ、別に、私が嫌われたくないとかそういう意味では決してないわけだけどまぁこれからのこの鎮守府での生活を円滑にするためにも大事な事よね……」ブツブツ

ビスマルク「――よしっ……」


プルルルルル…

ガチャ



「ども! 『楽しい写真館・グリーンリーフ』ですぅ」



ビスマルク「えっ? あ、あぁの……え、えぇっと……」アセアセ

「あれ……。もしかしてご新規さんですかぁー?」

ビスマルク「そ、そうね……そうです……」

「はいはい。まずお名前をお伺いしますぅ」

ビスマルク「び、ビス……――」

ビスマルク(そ、そういえば、偽名のほうがいいって書いてあったような……)

ビスマルク「じゃ、なくて……えっと……」

ビスマルク「お、オットーフォン……だ……です……」

「ビスm……オートーフォンさんですねー」

ビスマルク「あ、あれ、いま……」

「――それで……本日のご用件は何でしょうか……?」

――――――

――――

――

148 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/16(水) 23:17:07.67

「――いやー、新しい人を紹介してくれるなんて、ありがとうございますぅ。プリンプリンさん」

「あははっ、まぁ……ちょうどいいかなーって……」

「うーん……。でも、いいんですかぁ?」

「え、なにがです?」

「いえ……、だってビス……あの方は、どうやら提督さんに気があるようで……。プリンプリンさんも……――」

「ふふっ、勘違いしないでくださいよー……。もちろん、提督のことは好きですよ? ……ですけど――」



「私は、あの人が喜ぶところが見たいだけなんですから」



「ほう……。それにしては、ちょっと……――」

「まぁ、たしかに。あまりにじれったいので、先に提督をとっちゃって……絶望に沈む顔なんかも、見てみたい気持ちはありましたけど……ね?」

「それはそれは……」

「ふふっ。また、何かありましたら、連絡いれます」

「あっ、はいー。それでは、また」


プツッ

ツーツーツー…

149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/16(水) 23:28:33.39
うーん、この情報屋、いったい何処のA○葉型1番艦なんだ…?ww
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/17(木) 00:36:38.31
若葉だ
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/17(木) 05:11:08.03
なんだ若葉か
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/17(木) 10:11:19.34
若葉ならしょうがないな
155 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/22(火) 22:01:17.28

トントン

提督「――どーぞ」

ガチャ…

ビスマルク「…………て、提督……」コソッ

提督「……なんだ、また怒られに来たのか?」ゴゴゴゴ…

ビスマルク「ちっ、違うわよ……っ! え、えっと……まぁ……私も悪かったかもしれない……と思って……」

提督「…………で?」

ビスマルク「そ、それで……。……提督も、ご飯食べてない……のよね?」

提督「あぁ…………たしかに、『誰かさん』を説教してたり、いろいろしてたら時間なくて食えなかったが……。……なんでビスマルクが知ってる――?」

ビスマルク「――だ、だからっ!!」

ビスマルク「……こ、これ……食べても……いいのよ?」スッ…

提督「これ……、どうしたんだ?」

ビスマルク「ま、間宮に食材だけ借りて…………えっと……」ゴニョゴニョ

提督「えっ……び、ビスマルクが作ったのか??」ビックリ

ビスマルク「………………」

提督「……それじゃ……いただこうっ」ニコッ

パクッ

提督「……うん、うまいぞビスマルク!」ニコッ

ビスマルク「……っ。――と、当然じゃない…………よかったわ……」ボソッ

ビスマルク「……わ、悪かったわね、提督……。で、でも別に……悪気があったわけじゃ……――」

提督「――わかってるよ」

提督「……まぁ、とはいえ……だ。これで、あの時のお前の失言が、消えるわけじゃない……」

ビスマルク「うっ…………」

提督「――が……。……もう、忘れた」ニコッ

ビスマルク「………………っ」パァアア

ビスマルク「――ふ、ふんっ! この私の料理よっ? よーく味わって食べることねっ!」ドヤッ

提督「あーはいはい……――」ハハハ…
156 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/22(火) 22:18:28.59
プルルルルル…

ガチャ


「どもっ! 『楽しい写真館・グリーンリーフ』ですぅ」


「――あ、あの……ビ……オットーフォンだけど……」


「あぁーはいはい。どうでしたぁ? 私の情報はお役に立ちましたかぁ??」


「……えぇ、助かったわ」


「あははっ、だから言ったでしょう? しれ……提督さんはどうやら忙しかったようで、ご飯食べてなかったって」


「そこに、心のこもった手料理を差し入れれば…………。提督はそういうのに弱いですからねー」


「と、ところで……。本当にいいのかしら? お代はいらないっていうのは……」


「あーもちろんですよぉー。初回ということですからねぇー、サービスですっ」


「あ、ありがとう……。それじゃ……、もう切るわね……」


「はいはいっ! ではではっ、またのご連絡お待ちしておりますぅー」



ブツッ

ツーツーツー…







「……こういう人は、泥沼にハマってくタイプですからねぇ~……」


「最初は優しくしておかないと……あははっ」



――――――

――――

――
157 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/25(金) 00:19:21.97
提督「――さぁって……と。そろそろ寝るかなぁ……」ウトウト…

提督「おっと、巻雲は……――」

巻雲「うぇへへへ……。そんなとこ触っちゃダメなんですよぉ……」ニヨニヨ

提督「………………」

提督「はぁ、まったく……」ハハッ…

提督「さて、夕雲はまだ起きてるかな……――」カチカチ…



「――では、巻雲さんは部屋で寝かせますね。ご迷惑を……」

提督「あぁいや、来てもらって悪かったな」

「ふふ……。だって提督の頼みですもの……ねぇ?」

提督「そんな大げさな……」

「それじゃ、おやすみなさい。……提督」

提督「おう、おやすみ……」

バタンッ…

提督「いよっし……俺もそろそろ……――」


ガチャバーンッ‼


ビスマルク「――提督は居るかしらっ?」ドーン

提督「………………」

ビスマルク「あら、いったいどうしたの? そんな顔して……」

提督「いや…………。で、今度はいったい何の用だ? 俺はもう――」



ビスマルク「飲むわよっ!」ドンッ



提督「……は?」

ビスマルク「ほらっ、提督の好きなニホンシュを持ってきたわっ」ドドンッ‼

提督「いや、そういうことじゃなくてな…………。――って、なんで俺が日本酒好きなの知って……――」

ビスマルク「あら、もしかして私の事心配してくれているのかしら? ……なら、心配には及ばないわ。私、お酒も強いのよっ?」ドヤッ

提督「誰もそんなこと心配してねぇよ。俺が明日のために早く寝たいんだッ!」

158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/25(金) 01:37:19.16
かわいい
159 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/26(土) 01:17:53.31
ビスマルク「い・い・か・らっ! ほら、早く早くっ!」ドンドンッ

提督「いや、だから俺の話を…………。――はぁ、わかったわかった……。少しだけな」

ビスマルク「ふふんっ。最初からそう言えばいいのよ」

提督「……しかし、考えてみれば。ビスマルクとこんなことするのは初めてかもしれんな」

ビスマルク「えっ? あ、あぁ……それも……そうね」

提督「今日はどうしたんだ? ……なにか相談事でもあるのか?」

ビスマルク「いっ、いいいや。な、なにもない……ってわけでも……ないわけでも……ないんだけど……」ゴニョゴニョ

提督「まぁ、素面じゃ言えないこともあるよな。……それじゃ、乾杯」

ビスマルク「あ、あぁっ乾杯っ」オドオド

提督(そういや、ビスマルクが酒を飲んでるところなんて見たことないけど……。でも、きっとドイツの艦娘なんだし、強いだろうな……――)


――――――

――――

――




ビスマルク「――でっ!! それでよっ!? 今までどれだけ私が活躍してきたと思ってるのっ?」

提督「そうだなー」

ビスマルク「ほらっ、恥ずかしがらずに言ってみなさいっ? 私の輝かしい戦果を言ってみなさいよっ!」ニコニコ

提督「うんうん。ビスマルクはすごいぞー」

ビスマルク「そうでしょっ!? そうなのよ! んふふふ……、もっと褒めてもいいのよっ?」ドヤッ

提督「すごいすごい」

ビスマルク「いやね。そんなに褒められると、流石の私も照れてしまうわっ……。――あ、そうよっ! 提督、聞きなさいっ? ついこの間の作戦の時の話なんだけど――」ペラペラ

提督「うんうん」

ビスマルク「――雷撃よっ? このドイツの誇るビスマルク級超弩級戦艦の私がっ! どう、すごいとは思わないかしらっ?」ドヤッ

提督「すごいなー」

ビスマルク「んふふふ……。そうでしょ? やぁっと、提督も私の素晴らしさに気付いたようねっ! これからもどんどん活躍するから、期待してなさいっ?」ニコニコ

提督「…………うん。そっかー、ビスマルクはそういうタイプだったかー……」

ビスマルク「いいのよっ? もっと褒めてもっ――!」ンフフ…

ワーワーギャーギャー…
162 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/31(木) 02:57:39.94
――

――――

――――――


ビスマルク「――……いいのよ……もっと……褒めても……」グー…

提督「はぁ……やっと静かになったか……」

ビスマルク「もっと……、もっと褒めてよ……」

提督「ビスマルク……?」


ビスマルク「……昔みたいに……もっと……私を頼って……くれても……」

ビスマルク「……出撃でも……演習でも…………、提督が……褒めてくれるなら……私は……」グー…

ビスマルク「なのに……なんで…………」グスッ…


提督「…………そうか。だから、最近……」

ビスマルク「もっと……もっと……私を……」ムニャムニャ

提督「……いつもありがとうな、ビスマルク」ナデナデ

ビスマルク「……ふふっ……。もっと……褒めても……」ギュゥ…

提督「お前が居ない鎮守府なんて、もう考えられないなぁ……」ナデナデ

ビスマルク「……提督……。……Ich liebe dich……」

提督「ん……。そっか……――」



提督「俺も、大好きだよ。ビスマルク……――」






ピピッ

163 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/03/31(木) 07:33:38.04


「――おぉ、いいところに電話していただきましたぁっ!」

「なんとなんとですねぇ? 昨日、とても素晴らしく貴重な音源が手に入ったんですっ!!」

「いやぁー、本当に扱いやすくて……――っと、こっちの話です」

「そうですねぇ~……。今ならお安くしちゃいますよぉー……?」


――――――

――――

――



ビスマルク「……昨日の記憶がないわ」

プリンツ「は、はぁ……いきなりそう言われましても……」

ビスマルク「おかしいわね……。私、お酒には強い自信があったのだけど……」

プリンツ「へ? まだ寝ぼけてるんですか?」

ガシッ‼

ビスマルク「あなたも言うようになったものね……」ググ…

プリンツ「いぃいいいやいやいやいやっ!! だ、だってビスマルク姉さまいつもすぐ寝ちゃってたじゃないですかぁ!!?」ジタバタ

ビスマルク「…………そうだったかしら?」ググ…

プリンツ「そっ、そもそもあまり飲まないのにっ、むしろなんでそんなに自信満々なのか……っ!」ジタバタ

ビスマルク「…………たしかに、それもそうね」ケロッ

プリンツ「わ、わかったなら、早く離してくださいぃ!」

ビスマルク「あぁ、悪かったわね」パッ

プリンツ「うぅ……。ですけど……なぜ急にそんなことを……?」ヒリヒリ

ビスマルク「提督が……、お酒に弱いって聞いたから……。……ちょっと……」ゴニョゴニョ…

プリンツ「……? 誰に聞いたんですか?」

ビスマルク「………………」

プリンツ「………………何回目ですか?」

ビスマルク「………………私、細かい数は数えないのよ」

プリンツ「はぁ……そうですか……」
166 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/13(水) 21:42:09.34

ガチャバンッ!

ビスマルク「――艦隊が母校に帰還したわっ!」 MVP

提督「おう、お疲れ……」

ビスマルク「………………」フフンッ

提督「あっ……――」


提督「 さすが、ビスマルクだな 」ニコッ


ビスマルク「」

提督「…………どうした、ビスマルク?」

ビスマルク「――へっ!? い、いいいや、そう……わかればいいのよ……」テレテレ

提督「まぁ、ちゃんと入渠しとけよ」

ビスマルク「わ、わかってるわよ……。えと……、失礼しました……」ガチャ

提督「おーう……――」

バタンッ

提督「――……はっ!?? い、いま、失礼しました……って、ビスマルクが言ったのか……!?」ビックリ

提督「……なんだ……熱でもあるのか……??」

――――――

――――

――


ビスマルク「なんかおかしいわ」

プリンツ「は、はぁ……またどうしたんですかいきなり……」

ビスマルク「一週間程度の休みだといわれていたのに、急に出撃命令がでて……。戻ってきたと思ったら、提督が私をほめたわ……」

プリンツ「………………いいんじゃないですか??」

ビスマルク「…………わ、悪くはないんだけど……。――あ、あれよ? 悪くないっていうのは別にほめてもらえたから悪くないとかそういうわけじゃないのよ? か、勘違いしないでくれるかしらっ!?」

プリンツ「何も言ってないですけど……。……うーん、何か心当たりとかはないんですか?」

ビスマルク「…………まぁ、あるとすれば……飲んだときかしら……。…………記憶はないけど……」ボソッ

プリンツ「はいはい……。ってことは、ビスマルク姉さまは記憶のないままに、提督にそうさせる『何か』をしたってことになりますね」

ビスマルク「なっ、何かってなによっ!?」

プリンツ「いや、私が知るわけないじゃないですか」
169 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/14(木) 06:53:30.67
ビスマルク「で、でもそうよね……。私、何を言ったのかしら…………」オロオロ

プリンツ「まぁ、思い出せるようなものでもないでしょうし、とりあえず、様子見でいいんじゃないですか?」

ビスマルク「……そう……ね……」

プリンツ「悪いことになったわけじゃないんですし、ポジティブに考えましょう」

ビスマルク「そ、そうね……。――もしかしたら、そのときに提督が私の偉大さというのに気付いたのかもしれないわよね……」

プリンツ「いや、それは……」

ガシッ

プリンツ「あぁいぃ痛いですビスマルク姉さまっ! ごめんなさいごめんなさいっ――!」ジタバタ

――――――

――――

――


ビスマルク「――艦隊が母校に帰還したわっ!」 MVP

提督「おっ、またビスマルクがMVPか。ははっ、やっぱりビスマルクは頼りになるなぁ」ニッコリ

ビスマルク「ふぇっ!? あ、当たり前じゃない……そんなこと……」オドオド MVP



ビスマルク「――帰還したわっ!」 MVP

提督「よくやった。期待通りだな!」ニコニコ

ビスマルク「…………そ、それはそうよ……」 MVP



ビスマルク「――したわっ!」 MVP

提督「よくやった。さすがはビスマルクだな」

ビスマルク「…………えへへ……」テレッ




――――――

ビスマルク「――やっぱりなんかおかしいわ」ニコニコ

プリンツ「…………いや、そんな嬉しそうに言われましても……」

ビスマルク「……決めたわ」

プリンツ「……やめたほうがいいと思います」

ビスマルク「まだ何も言ってないでしょ!?」
171 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/14(木) 21:31:22.37
ビスマルク「――提督に、直接聞いてくるわ……っ!」

プリンツ「……気になってしょうがないんですね」

ビスマルク「……行ってくるわ……!」

――――――

――――

――



コンコン

提督「――ん? はーい」

ガチャ

雪風「しれぇっ! 雪風ですっ!」

提督「あれ……雪風か。珍しいな、どうした?」

雪風「ちょっと宿題でわからないとこがあったのです!」

提督「えっ? なんで俺なんだ?」

雪風「なんとなくですっ!」

提督「そっか……。まぁ、たまにはいいだろ。……どれどれ?」

提督「えぇっと……。『目の前に、当たり付きのアイスが十本あります。このうち三本に当たりがついているのがわかっています。さて、当たりのアイスを引く確率は何%でしょうか?』」

提督「……これがわからないのか??」

雪風「はい……。むずかしいですっ」

提督「ふーん……?? 普通に30ってわけじゃないのか……?」

提督「――ちなみに、雪風は自分の答えはあったりするのか?」


雪風「はいっ! 100%ですっ!」


提督「いや、まぁお前はそうだろうけど……」

173 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/15(金) 00:03:22.45
提督「雪風、これは問題なんだから、数字で考えないとダメだぞ?」

雪風「でも…………、ハズレなんて見たことないですっ……」ウルウル

提督「うっ…………」

雪風「きっと……きっと……みんなが笑顔になれるように、全部当たりが付いてるんですっ……」

提督「そ、そっか……」

提督(それだと、最初の一個買ったら食べ放題になるじゃないか……)

提督(……しかし、雪風のこの純情な気持ちをあまり踏みにじりたくない……。どうしたものか……)

提督(…………そうだっ)

提督「よし、雪風。だったら、こう考えよう」

雪風「えっ?」

提督「確かに、雪風。お前が選んだら100%だ。それはいい」

提督「そこで少し、付け足して考えてみよう」

提督「……もし、このアイスを山城が選んでいたとしたら……。その時、確率は何%だ?」

雪風「0%ですっ!!」

提督「そうだな――」



「――クシュンッ! ……やだ、風邪……っ? はぁぁ……でも出撃しないといけないし……不幸だわ……」ブツブツ



提督「――……これで二つは相殺されるわけだ。……そこで……そうだな、時津風が選んだとする。そしたら、何%になる?」

雪風「うーん……。――……はっ、30ですっ!」ニパー

提督「おぉー! できたじゃないか雪風! よくやったぞ!」ナデナデ

雪風「えへへ……。――雪風、わかった気がしますっ!」

雪風「……しれぇ、残りの問題もここでやっててもいいですかっ?」

提督「おっ、いいぞ。そっちの机でやってみな」

雪風「しれぇっ! ありがとうございます!」

提督「あぁ、頑張れよ」

雪風「えぇっと……山城さんが選んで……――」ブツブツ

提督(――なんだか、娘の成長を見ているかのようだな……)ホンワカ

178 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/16(土) 09:04:51.58
提督「――さて、俺も仕事の続きをやるとするかな……」

提督「えぇっと、あの書類はどこだ……」



ガチャ

バンッ‼


ビスマルク「――失礼するわっ!!」

提督「お、おう……。お前な……、雪風だってノックできるんだぞ……」

ビスマルク「別にいいでしょ? 私が、いったいどれだけこの鎮守府に貢献してきたと思っているのかしら?」ドヤッ

提督「あーはいはい。……で、今日はどうしたんだ?」

ビスマルク「あ、あぁ……。え、えっと……その……。――きょ、今日はいい天気ねっ!」アセアセ

提督「えっ? あ、あぁそうだな……」

ビスマルク「さ、最近はあれよね……、私の出撃も増えたわよね……」

提督「えっ? …………あぁ、休みがほしいのか??」

ビスマルク「ちっ、違うわっ!! えっと、そうじゃ、なくて……」

提督「そうじゃなくて……?」

ビスマルク「あ…………。――そ、それにしても、今日はいい天気ねっ!」

提督「はっ? あぁ、そう、だなぁ……」

ビスマルク「――って、そうじゃなくてっ!!」バンッ‼

提督「えぇっ!?」ビクッ

ビスマルク「……何で、最近は……その……私のことを、よく褒めるようになったのかしら……って、ことを……聞きたくて……」ボソボソ

提督「え、えっ?? き、聞こえないんだが……」

ビスマルク「……っ! ――だ・か・らっ!! なんでっ、最近は私のことを、褒めるようになったのかしらっ!!?」グワッ

提督「へっ? ……嫌だったのか??」

ビスマルク「嫌じゃないわっ! ――あぁ、違うわっ!! まぁ、私が一番活躍しているわけだし、貴方が私を褒めるのも、それはある意味当たり前のことではあるんだけど……――っ!」アセアセ

ビスマルク「…………なんで……今まで褒めてくれなかったのに、急に……その……」モジモジ

提督「あぁ……。……えぇっとだな……」チラッ

雪風「………………」モクモク

ビスマルク「な、なによっ! は、はっきり言えばいいじゃないっ!」

提督「い、いや、まぁ……俺はいいんだが……」
179 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/16(土) 15:18:10.40
ビスマルク「――えっ? ちょ、ちょっとそれどういう……」

提督「い、いや、ほら……」チラッ

雪風(――……あっ、机の下に消しゴムが落ちちゃった……)ゴソゴソ

ビスマルク「……えっ?」クルッ

ガラーン

ビスマルク「――な、何よっ、誰もいないじゃないっ!!」バンッ!

提督「えっ? い、いや……――」

ビスマルク「や、やっぱり、言いたくないってことかしら……」

提督「ち、違うんだ……。ほ、ほら……、雪風がな……えぇっと……――」

ビスマルク「何よ、またノックの話っ!? 今は関係ないでしょっ!?」バンッ!

提督「だ、だから……――」

ビスマルク「――飲んだ日よね……?」

提督「えっ?」

ビスマルク「あの日に何かあったのはわかってるわ……。記憶はないけど……、だってアノ日からおかしいもの!!」

提督「ちょっ、まずは落ち着け……――」

ビスマルク「ナニかあったんでしょうっ!!?」

提督「お、お前なぁ……」

ビスマルク「貴方は、この艦隊の提督なんだから、私に対して(説明する)責任があるはずだわっ!!」

提督「おまっ! わざとじゃないよなっ!? ちょっと黙れって――」

ビスマルク「――うるさいわねっ!!」バッ


雪風(――あ、今度は鉛筆落としちゃった……)ガサゴソ


ビスマルク「――ほらっ! 私たち以外誰もいないんだから、遠慮する必要なんてないでしょう!?」

提督「いや、だから――っ!!」

ビスマルク「それだけ言いたくないってことは、やっぱり……あの夜……」

提督「お願いだっ! お願いだから黙ってくれないかっ!!?」

雪風(……うーん。この問題、難しいなぁ……)

雪風「――しれぇっ! これはどうすればいいんですかっ!?」


ビスマルク「――っ!!?」ビクゥッ!!
182 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/22(金) 17:16:52.66
ビスマルク「………………」

提督「あー…………」

雪風「………………?」



ビスマルク「――…………わ、私っ、用事を思い出したわっ!!」ダッ‼

ガチャバンッ‼‼



提督「あー……まぁ……しょうがないよな……」

雪風「ビスマルクさん……どうしたんですか?」

提督「いや、気にしなくていいんだよ雪風……。――ところで、なんだが……」

雪風「はい?」

提督「……いま、ビスマルクが言ってたこと覚えてるか?」

雪風「あー……問題やってたので、少しだけしか覚えてないですっ!」

提督「そ、そっか……、それならいいんだ……。なんて言ってた?」

雪風「えっと……。……『アノ日から』……『ナニかあった』……『提督には責任がある』……『あの夜』と……――」ウーン…

提督「――よしっ雪風! 間宮に甘いもの食べに行こうかっ! 勉強して頭使っただろうから、糖分いれないといけないしな!!」

雪風「えぇっ! 本当ですかしれぇ! やったー!」

提督「本当だぞ! ……だから、今日のことは忘れような? な??」



雪風「イヤです」



提督「えっ」


雪風「……せっかく問題解けるようになったのに…………」ショボーン

提督「――……そっちか。……そ、それは忘れなくていいからさ! ほら、ビスマルクが言ってたことは忘れようなっ?」

雪風「えっ? ……わかりました! 雪風、忘れます!」

提督「さ、さすが雪風! いい子だなー!」

雪風「じゃあ、陽炎型のみんなもつれてきていいですかっ?」ニパー

提督「えっ…………か、陽炎型かぁ……お、多いな……」ボソッ


ポロッ
183 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/22(金) 17:29:27.39
コロコロ…

提督「……んっ?」

雪風「あっ……――」




雪風「 青葉さんに借りた、ICレコーダー付きのボールペンが落ちちゃいました…… 」




提督「………………」ダラダラ

雪風「よいしょ……」ヒョイッ

雪風「……青葉さんに返さないと」

提督「――ゆ、雪風っ!! ほらっ、早く陽炎型の皆を連れてきなっ!」

雪風「えっ? いいんですかっ、しれぇ!」

提督「もちろんさっ!! だ、だからそのかわり……――」


――――――

――――

――


ワーワーキャーキャー
ヤッター
ナニカオチドデモ?
ラッキー‼

「まさか、私たち全員にねぇ……。――雪風、あんた何したの??」

雪風「え?? うーん……???」

「まぁ……いいけどさ」


184 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/22(金) 17:38:06.12

雪風「――あっ! 青葉さんっ!」

青葉「……あれ、どうかしたんですかー?」

雪風「えっと……。この前借りたボールペンなんですけど!」

青葉「あぁ、はいはい」


雪風「えぇっと……。しれぇがっ、俺が新しいのを買って渡すから、青葉にはしれぇが壊しちゃったって言っといて、って言ってましたっ!」


青葉「あ、あぁ……そ、そう、ですか……。し、正直なのはいいことですけど……」

青葉「――それじゃ、わかりましたー! って、司令官に伝えといてください……」ニコッ

雪風「はいっ!」

ダッダッダ…






青葉「――あれ、盗聴器なんで……ね」




186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/04/25(月) 12:48:32.47
青葉ぇ…
187 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/26(火) 03:37:43.32
――

――――

――――――

ビスマルク「――まったく、恥ずかしい思いしたわっ!!」バンバンッ

提督「知ったことかっ! 俺の財布のほうがヤバいぞ……、陽炎型が何人いると思ってんだよ……」

ビスマルク「はぁっ!? もとは、雪風が居るってことをあなたが教えてくれなかったのがいけないんでしょうっ!!?」

提督「ずっと居ただろうがよっ!! むしろなんで気付かなかったんだよっ!」

ビスマルク「なによっ!! 私のせいってわけっ!?」

提督「少なくとも俺のせいじゃないだろっ!?」

ビスマルク「…………っ! あ、貴方が……すぐ……教えてくれないからじゃない…………」ボソボソ

提督「あ? なんか言ったかコノヤロー」

ビスマルク「――……な、何も言ってないわよっ! バカじゃないのっ! もう……アレよ……えっと…………バカじゃないのっ!!」グワッ

提督「お前なぁ…………」

ビスマルク「ふんっ! もういいわっ! 私を怒らせたことを後悔させてやるんだからっ!!」



ガチャバタンッ‼



提督「――……はぁ……。俺が悪いのかコレ……」



――――――

――――

――



プリンツ「――で、一方的に逆ギレして帰ってきた……と」

ビスマルク「………………」ムスッ

プリンツ「なんで、最近褒めてくれる理由を聞きに行っただけで、提督と喧嘩できるんですか……」

ビスマルク「…………私は悪くないわっ」フンッ

プリンツ「はいはい……。――まぁ、今日の授業は私が代わりにやっときますから……。早く仲直りしたほうがいいと思いますよ?」

ビスマルク「う、うるさいわねっ! …………まぁ……ちょっとだけ……私が悪いことも……なくはないけど……」ゴニョゴニョ

プリンツ「はぁ…………」

191 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/27(水) 01:40:34.46
――――その日の夜


提督「――はぁ……疲れた……」グデー

鳳翔「ふふっ、お疲れ様です」

提督「鳳翔さんもね……。今日はもう大丈夫だから、戻っても……」

鳳翔「あら……もう添い寝はいらないんですか?」ニコッ

提督「俺がいつ添い寝をしてもらったのか詳しく教えてほしいですねぇ……」

鳳翔「イヤですね、冗談じゃないですか……」フフッ

提督「勘違いされるような冗談はやめてくださいよ……。最近、ビスマルクがそういうのに反応するんですよ」

鳳翔「……別に、勘違いされても私はかまいませんけど……?」

提督「はいはい……」

鳳翔「ふふっ……。――それにしても、こんな夜だと、最初の頃のことを思い出しますね……」

提督「えっ? ……なにかありましたっけ?」

鳳翔「ほら、1年ほど前の事ですけど……。今日みたいに私が秘書官をしていた時、第六駆逐隊の子達が怖いビデオを持ってきたじゃないですか」

提督「あぁー……。たしか、そんなことがあった気も…………」

鳳翔「結局、みんなすぐに寝ちゃいましたけど……。提督と私はずっと見ていて……」

提督「あー…………」

鳳翔「…………ふふっ、覚えてませんか?」

提督「さ、さぁ……?」

鳳翔「――……あら、もうこんな時間ですね。……では、私はこれで……」

提督「あ、あぁ、おやすみなさい……」

鳳翔「…………添い寝が必要だったら、いつでも言ってくださいね?」ニコッ

提督「………………」

鳳翔「それじゃあ……おやすみなさい……」


ガチャ…

キィイイイ…

バタンッ‼


提督「………………ま、まったく……鳳翔さんもなにを言ってるんだか……」

194 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/28(木) 19:40:22.46
提督「――さ、さーて……寝るかな……」

提督「………………」


ガリガリ…


提督「ま、まさか…………な…………――」ハハッ



ガチャバンッ‼



提督「――――っ!!?」ビクゥッ‼


ビスマルク「――入るわよっ! ふふんっ、すっかり夜ね……提督」ニヤッ

提督「…………あ…………あぁ………………」ドキドキ

ビスマルク「…………なによ? やけにおとなしいわね」

提督「…………もう何も言わんよ…………。――……で、今度はなんだ」

ビスマルク「ふふんっ! さっそくだけど……、貴方が私を怒らせたことを、後悔させようと思ってね」フンゾリッ

提督「………………へぇ…………で?」

ビスマルク「………………」

提督「………………」

ビスマルク「…………あれ? お、怒ってないわよね……?」

提督「たとえ俺が怒ってたところで、天下のビスマルクさんが気にすることあるんですかねぇ?」

ビスマルク「そ…………そう……ね……」

ビスマルク「――て、提督っ! 今日は私と一緒に、この怖い映画を見てもらうわっ!!」ドーンッ‼

提督「却下だ。帰れ」

ビスマルク「なっ……!! ――……ふ、ふんっ! さては、怖いのね?」

提督「俺はもう寝るんだっ」

ビスマルク「だ、ダメよっ! こ、これを見ないと寝れないわよっ!!」

提督「なんでだよ」

ビスマルク「わ、私は知っているのよっ? 提督……、貴方が怖い映画が苦手だってことをね……」

提督「…………っ」

195 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/04/29(金) 18:33:22.05
提督「お前……それをどこで……っ?」ギリッ

ビスマルク「それを貴方に教える義理はないわっ! ……諦めなさい? さぁ、一緒に見るのよっ!!」

提督「……まぁ、寝るがな」

ビスマルク「へっ?」

提督「いや、そもそもなんで俺がお前の言うことを聞いて、それを見なきゃいけないのか意味が分からん」

ビスマルク「………………」

提督「ほら、わかったら早く自分の部屋に戻って寝ろ……。明日も仕事が――」

ビスマルク「――じゃ、じゃあわかったわっ! なら、別の方法であなたを後悔させるまでよっ!」

提督「……別の方法……?」

ビスマルク「えぇ……。これはやりたくなかったけど……、提督がそういうのなら、仕方ないわね……」

提督「…………い、いったいそれは……――」




ビスマルク「朝まで、提督の部屋の前で騒ぐわ」



提督「」


ビスマルク「ふふんっ! 快適に寝れるだなんて思わないことねっ? 私の力を甘く見ないでもらおうかしら?」フフンッ

提督「……き、きたねぇマネを……」

ビスマルク「結構よ。……ほら、どうするのかしら……? 観念して、貴方の嫌いなビデオを見るのか……。それとも……」

ビスマルク「――あぁ、そうね。……ついでに、センダイでも呼ぼうかしら?」

提督「ぐっ……わかった……」

ビスマルク「あら、何がわかったのかしら?」

提督「そのビデオ……見てやろう……! ――しかし、俺は耐えきってやるからな……っ! そんなものに、俺は屈しない!!」

ビスマルク「いい度胸じゃない。……さぁ……行くわよ――っ!!」







ビスマルク「――キャアアッ! な、なによこれっ!! ど、どうなってるの!?? い、井戸から……そんなっ!! イヤァアアアアアアア!!!!」ガンガンッ‼

提督「………………」
200 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/02(月) 03:25:04.04
――――――

ビスマルク「――……グスッ……。そんな……お風呂にまで…………」スピー

提督「はぁ……やっと静かになったか……」

提督「…………しかし、俺がホラー映画嫌いなんて情報、誰が言ったんだかな……」

提督「まぁ、好きじゃないけども……。別に嫌いってわけでもないんだけど……」

ビスマルク「………………うぅ……」ガシッ

提督「ははっ……。――しかし、鳳翔さんじゃないけど、確かにあの日を思い出すなぁ……」

提督「あれは……――」


――――――

――――

――


提督「ふぅ……こんなもんかなー……」

鳳翔「お疲れ様です……。ふふっ、最近はミスもなくなりましたね?」

提督「ははっ……、そらまぁ……もう結構経ちましたからね……」

鳳翔「………………。……あ、あの……――」


鳳翔「――……提督、月がきれいですね……」


提督「えっ?? あぁ……そうですねー……」

鳳翔「…………提督?」ズイッ

提督「はい?」

鳳翔「月が、きれいですね?」

提督「え、えっ?? そ、そう……ですね……?」

鳳翔「――月がっ!! きれいですねっ!!?」ゴゴゴゴ…

提督「あ…………えっと…………えっ??」オドオド


トントンッ


提督「――あ、あぁ! 誰か来たみたいですっ!! どうぞっ!!」

ガチャ…

鳳翔「……あら、第六駆逐隊の……。どうしたんですか?」
201 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/02(月) 03:45:15.66
電「し、司令官さんっ! い、一緒にこれを見てほしいのですっ!!」

提督「見る……?? あぁ、映画か……。……でも、どうして急に?」

雷「は、早く見ないと、呪われちゃうって……。で、でも……怖くて…………」ビクビク

暁「――わ、私は別に怖くなんかないわっ! ……ま、まぁ、みんなが怖いっていうから、しょうがなく……」

鳳翔「呪われる……ですか。……提督、どうされますか?」

提督「まあ、別にそんな遅い時間でもないし、見てみよう。…………というか、普通の映画だろう……、呪われるだなんて誰が言ったのか――」

響「ハラショー(笑)」

提督「――知らない……けど」

鳳翔「提督が言うのでしたら……。――それじゃ、さっそく……」



202 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/02(月) 04:00:53.78

――――――

キャァアアアア…

タスケテー‼


暁「…………怖く……ないん……だから……」スピー

電「……うぅ…………なのです……」スヤスヤ

雷「……みんな……私が……いるじゃない…………」ムニャムニャ

響「…………はら……しょー…………」スー


鳳翔「……ふふっ、みんな寝てしまいましたね……」

ガッシャーン‼
バタバタバタ…

鳳翔「…………っ」ビクッ

鳳翔「――あ、あはは……。た、たしかに……ちょっと怖いですね……」

鳳翔「………………て、提督……?」チラッ

ガシッ‼

ギュゥウウ…

鳳翔(…………あ、あれ? て、提督が……私に抱き付いてる…………っ!!?)カァアア

鳳翔(――はっ! ま、まさか……提督も怖いのが苦手で…………)

鳳翔(……わ、私がしっかりしないと……! ――……それに、これはチャンス……!!)

鳳翔「……提督、安心してください……。私がついてますから……」


提督(…………眠い…………寒い…………抱き枕が……)ウトウト…





提督「――……う、うぅん……」ゴシゴシ

提督「……あっ、しまった……。映画見てる途中で、寝ちまったか……」

提督「結局、最後どうなったんだろう……? 暁たちはとっくに寝てたし、……鳳翔さんは最後まで見てたのかな」

鳳翔「………………」スヤスヤ

提督「――……ま、いっか。さて、みんなが起きるまで、ちょっと仕事片づけるかなー……」


鳳翔「…………提督…………私が……ついてます……から……」スー
204 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/03(火) 15:46:40.78
――

――――

――――――


提督「――そんなこともあったよなぁ……」

提督「……いや、ウトウトしてたとはいえ、鳳翔さんになぁ……」

提督「覚えてないだろうと思ってたけど、さっきの感じだと……うーん」

提督「まぁ……もう一年も前の話だし……。忘れたってことにしよう」

ビスマルク「…………うぅ……」

提督「はぁ……。プリンツでも呼ぶかな……」

ビスマルク「……てい……とく…………」ギュ…

提督「………………」

ビスマルク「…………んぅ……」

提督「………………」

提督「まぁ……いっか」


――――――

――――

――




ビスマルク「――…………ハッ!!」ガバッ‼

提督「……おぉ、起きたか」

ビスマルク「こ、ここは……」

提督「俺の部屋だよ。お前寝ちゃったし……」

ビスマルク「ここ……えっ……いや……」

ビスマルク「………………」

ビスマルク「――し、失礼するわっ!!」ダッシュ

ガチャ

バァンッ‼

提督「……な、なんだ…………?」

205 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/03(火) 16:12:14.76

プルルル…

「――はいはい! 『楽しい写真館・グリーン――」

「ちょ、ちょっとっ!! 話が違うわっ!」

「あら? えっと、この声はオットーフォンさんですかー?」

「そ、そうよっ!」

「話が違う……とは……。この前の情報の話でしょうかー?」

「そう! 提督、全然怖いビデオ嫌いじゃないじゃないっ。……そ、それに、あんな怖いなんて聞いてないわっ!」

「いや、オットーフォンさんが怖いの平気って言うから……」

「――しかし、そうですか……。信頼できる筋からの情報だったんですけどねぇ……」

「…………まぁ……一年前の情報ですし……しょうがないか……」ボソッ

「えっ? 何か言った?」

「いえっ、なにも……。――それじゃ、オットーフォンさん。こういうのはどうでしょう?」

「な、なによ……」

「今回のことは本当に申し訳ありませんでしたー。……で、もちろんこのまま終わらせたのでは、私の評判も落ちてしまいます」

「――と、いうことで! かわりにとっておきの情報をお教えしましょう!」

「と、とっておき……?」

「えぇ、えぇ。この情報は、私が直接確認してますので、嘘偽りは一切ありません。……どうですか? これでチャラというのは?」

「ほ、本当に良い情報なの……?」

「もちろんですぅ! 必ず、ビス……――オットーフォンさんのお役に立つことでしょう」

「…………わ、わかった。それでいいわ……」

「わぁ、ありがとうございますっ!」



「――つい、一週間ほど前……ある荷物が本部から鎮守府に贈られたそうです……」

「荷物……」

「えぇ……。それは、手のひらに収まるような小包……――」



「 指輪です 」



「――――っ!」
206 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/03(火) 20:45:33.26
「……そして、今日までその指輪は使われていません。……これは予想ですが、司令官は渡すべき相手を見極めている最中なんでしょうねー」

「あ、相手…………」

「全員に渡せるわけではないですから。……さて、誰の指に輝くことになるんでしょうかね」

「………………」

「――と、いったところです。……良い情報でしょう? ……特にあなたには」

「…………ありがとう」


プツッ

ツーツーツー…


「…………いくら願っても……どれだけ司令官を見てたって、それが叶わない艦娘もいるんです……」

「だから……ちょっとぐらい意地悪しても……許されますよね……――」アハハッ…




――――――

――――

――

207 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/03(火) 21:04:45.24

――――


ビスマルク「――艦隊が母校に帰還したわっ!」 MVP

提督「おう。……お、またビスマルクか」

ビスマルク「そうよ。当たり前でしょう? ……それで、次の作戦は?」 MVP

提督「ん……? ど、どうしたんだ、ビスマルク?」

ビスマルク「どうしたって……? ……別に、いつも通りでしょう?」 MVP

提督「そ、そうか……?」

ビスマルク「ほら、次の作戦もあるんじゃないの?」 MVP

提督「あ、あぁ……えぇっと……――」



――――

ビスマルク「――作戦終了……。帰ってきたわよ」 MVP

提督「あ、あぁ……! さ、流石だなビスマルク!」

ビスマルク「ありがとう。……それで、次はどこかしら?」 MVP

提督「…………あ、あぁ……――」



――――

ビスマルク「この書類はどうなの?」

提督「あぁ、それは工廠に持ってってくれ」

ビスマルク「わかったわ……」

提督「――び、ビスマルクっ!」

ビスマルク「……なにかしら?」

提督「最近……なんかおかしくないか? 疲れてるんじゃないのか?」

ビスマルク「何を言ってるの? いつもどおりよ」

提督「……ビスマルク。あした、休みでいいぞ?」


ビスマルク「――っ! な、なにを言ってるのよっ!!?」


提督「えっ……? い、いや、最近頑張ってくれてるから――」
208 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/03(火) 21:23:47.02
ビスマルク「――べ、別にこれぐらい何ともないわよっ! いつも通りだって言ってるでしょう!?」

提督「お、おい……。な、何をそんなに……」

ビスマルク「…………ごめんなさい」

提督「……び、ビスマルク……?」

ビスマルク「でも、本当に大丈夫だから。休みなんていらないわ」

提督「…………お前がそういうなら……わかった……」



――――

提督「――……よしっ。とりあえず、今日の出撃はこの編成で行ってもらおう」

ビスマルク「…………えっ」

ビスマルク「――て、提督っ? なんで、私が入ってないの……っ」

提督「…………ビスマルク。悪いことは言わないから……。今日ぐらいはゆっくり休んでくれ」

提督「……高速戦艦は、何もお前だけじゃない。無理しなくても……」

ビスマルク「……休みなんていらないって言ったでしょう? ……私が行くわ。いいわよね?」

提督「…………ダメだ」

ビスマルク「……ど、どうして……っ」

提督「――今日、お前に出撃はない。それだけだ」

ビスマルク「…………っ」

提督「……やっぱり、最近なんかおかしいぞ? どうしたんだ……?」

ビスマルク「…………そう……」


ビスマルク「……私は、もう……貴方にとって……この鎮守府にとって……必要な存在ではないってこと……?」グスッ…


提督「え? そ、そんなわけないだろ? いったい、なにを……――」


キーンコーンカーンコーン…


ビスマルク「――……私、授業があったのを忘れてたわ……。それじゃ……」ダッダッ



ガチャ…

バタン

209 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/04(水) 16:02:58.55

提督「……ビス……マルク…………」

提督「………………」

ガサガサ

提督「――……はぁ……。結局、タイミング逃してばっかだな……」


トントンッ


提督「――どうぞ」サッ

プリンツ「……失礼します」

提督「あぁプリンツか……。どうした?」

プリンツ「……ビスマルク姉さまが泣いていました」

提督「……あ、あぁ…………」

プリンツ「…………ふふっ。別に怒ろうってわけじゃありません」

プリンツ「――たしかに、ビスマルク姉さまはわがままで、自分勝手で、上から目線で……――」


プリンツ「からかうとすぐムキになるし、私にはすぐ力で訴えるし、酒癖も悪くて、目立ちたがり屋で、まるで子供かと言いたい時もあります」


提督「お、おう…………」

プリンツ「……でも、きっとこの鎮守府の中で、一番提督のことを想っているのもビスマルク姉さまだと思います」

提督「………………」

プリンツ「――それじゃ、失礼します」

提督「え……?」

プリンツ「私が言いたかったのはそれだけですから……。……それに私は、提督がそんな馬鹿だとは思っていません」ニコッ

提督「…………そうか。……ありがとう」ポンポンッ

プリンツ「………………はい」

提督「――さて、行くかな」

提督「……ビスマルクのとこ」


――――――

――――

――

211 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/04(水) 16:26:32.50
ワイワイガヤガヤ
イッチバーンッ‼
ハラショー
ッポイ‼

ビスマルク「――うるさいわよっ。はぁ……まったく……」

ビスマルク「えぇっと……次は……――」


ガララッバァンッ‼


ビスマルク「――――っ!?」ビクッ

シーン…

ビスマルク「て…………提督…………?」

テイトクサンダー‼
テイトクッポイ‼
ハラショー
ワーワー

ビスマルク「……いったい今日は何しに来たの……? また、授業の見学?」

提督「……違う」

ビスマルク「それじゃ、なによ? まったく、邪魔しないでもら――」



提督「――……これを、受け取ってくれないか」スッ



ビスマルク「――える…………か……しら……。……って……これは……?」

提督「指輪だよ。この前本部から届いたんだ」

ビスマルク「えっ…………こ、これを…………私に…………?」

提督「あぁ……。ビスマルク……俺と――っ!」


ビスマルク「――グスッ……」


提督「――えっ、び、ビスマルクっ!? あ、あぁ、い、嫌だったとかじゃないよなっ!??」アセアセ

ビスマルク「……だって……。だって、てっきり指輪は……私は……もらえない……って……」グスッ

提督「どうしてそんな……。――……って、指輪のこと知ってたのかっ??」

ビスマルク「………………」コクッ

提督「…………なんだ……。そうだったのか……」

212 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/04(水) 16:38:22.78
提督「でも、どうして……」

ビスマルク「……もう……私は……居なくても大丈夫だって……。もう……この鎮守府には……他にも……いるし…………――」グスッ

提督「……はぁ……あのなぁ……――」



提督「――この指輪は、もともとお前用だ。……ほかの誰にも渡す気なんてないよ」



ビスマルク「……えっ……?」

提督「なんだ、本部からの書類を見たわけじゃないのか? ちゃんと、ビスマルクって書いたと思うんだけどな……」

ビスマルク「えっ? えっ……?」

提督「って、そんなことはどうでもいいんだっ! ……それで、受け取ってくれるのか?」

ビスマルク「グスッ………………」ゴシゴシッ



ビスマルク「――う、受け取ってあげるわっ!! ……悪いけど、もう返さないからねっ? ぜ、絶対返してあげないんだからっ!!」



提督「あぁ……それでいい」ニコッ


ビスマルク「提督……」

提督「ビスマルク……」










「ハラショー」




提督「――……あっ」

ビスマルク「……あっ」




お わ り

213 :ベルトコンベア ◆EwTy/47GRIPz :2016/05/04(水) 16:45:17.91
更新ペース遅くてごめんなさい。
これで、終わりとさせていただきます。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。

当初の予定では、

ツンデレ編→デレデレ編→ヤンデレ編

と、する予定だったのですが、イベントが始まったのと、先日ビスマルクに指輪を渡したのもあり、ちょうどいいかなと思いまして、これで。

もし、需要がありそうだったら、いつしか続きでも書こうかなと思います。


さて、だいぶ鬼畜なようですが、みなさんイベント頑張りましょう。

次がありましたら、その時もよろしくお願いします。
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/05/04(水) 16:46:59.46
おつおつ
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/05/04(水) 17:04:36.85
おつおつ
ヤンデレ編見たいぞ~
あとプリンツSSを……
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/05/04(水) 22:51:40.17

イベント過去最凶みたいだね(白目
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/05/05(木) 11:21:07.66

ヤンデレ編楽しみにしてる

関連記事
タグ:

コメントの投稿



お知らせ
サイトを見やすいように改造しました

改造したところ:
ページ転移に数字送りを実装
多少の軽量化

時折修正していきますので、今後ともよろしくお願いします

旧ブログはこちら  旧ブログ

スポンサーリンク
最新記事
カテゴリ
人気記事
RSSリンクの表示
リンク