花陽「お鍋の美味しい季節になりました。」

1: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:00:38.72 ID:eksgUT2z.net
@部室

花陽「ああ…どうしてもお鍋が食べたいです。」

花陽「いつもお米好きに思われている花陽ですが…」

花陽「実は、お鍋も大好きなんです…」

花陽「でも、お母さんに毎日お鍋を頼むのも。」
花陽「なんだか気が引けちゃうし…」

花陽「うう…でも、我慢できません。」


花陽「…こうなったら!」
花陽「一人鍋用の道具を買ってみましょうか…」

花陽「でも、晩ご飯の後に食べたら太っちゃうし…」

花陽「むしろいっそ、部室でお昼に鍋というのも…」ジュルッ

花陽「ああ…おなかが減ってきました…」



ガラッ
2: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:01:48.32 ID:eksgUT2z.net
希「あれ、花陽ちゃんやん。」


希「…どうしたん?」
希「めっちゃ複雑な顔してるけど…」


花陽「希ちゃん!」

花陽「実は…どうしてもお鍋が食べたくて…」

希「お鍋?」

花陽「はい…」
花陽「あの、湯気のたったまあるい土鍋。」
花陽「ふたを開けた瞬間の香り。」

花陽「そして何と言っても!」
花陽「あつあつのお野菜たちを口に入れてはふはふ食べると…」

花陽「…もう、花陽はお鍋が恋人でかまいません…///」

希「なんか…ウチもおなかへって来たやん…」ゴクッ
4: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:12:09.03 ID:eksgUT2z.net
花陽「でも、一つだけ問題があって…」

希「問題?」

花陽「はい…」
花陽「花陽のわがままで、毎日お鍋にしてもらうのが悪くて。」

花陽「それならいっそ、部室にお鍋を置こうかと…」

希「ああ、それでさっき悩んだ顔してたんやね。」

花陽「はい…」

花陽「毎日食べたくなるお鍋ですが。」
花陽「食後に食べると太ってしまうので…」

希「せめて、お昼に…か。」

花陽「はい!」

希「でも、現実的に考えて、それはちょっと厳しいよなあ…」
5: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:14:47.66 ID:eksgUT2z.net
花陽「そうなんです。」

花陽「花陽のわがままだけで、そんな事はできません。」

花陽「うう…我慢するしかないのかなあ…」

希「…」

希「それなら、ウチにおいでや。」

花陽「ええっ!?」

希「ウチなら一人暮らしやから、問題ないやん?」

花陽「で、でも、希ちゃんも毎日お鍋になっちゃうよ…?」

希「もともと、ウチ料理は苦手やから。」
希「いつもコンビニとか、簡単に済ませてたし。」

希「かくゆうウチも、お鍋すきやん?」

花陽「ほ、本当に良いんでしょうか…?」

希「もちろん!」
希「どう?早速今日、ウチ来る?」

花陽「…はいっ!お願いします!!」
6: 名無しで叶える物語(かつお)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:17:25.44 ID:AVfvj+bY.net
いいね
のぞぱな最高
9: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:19:51.38 ID:eksgUT2z.net
@希's house

花陽「お、お邪魔します…///」

希「はいってはいって♪」

希「すぐ、おこたに電気入れるから。」

花陽「はあぁ…///」
花陽「こたつに入りながらお鍋…」

花陽「希ちゃんのお家は。」
花陽「花陽にとって桃源郷です…」

希「花陽ちゃん。」
希「それは流石に良い過ぎやで…」

花陽「えへへ。」
花陽「それぐらい、花陽は今満ち足りてます!!」

希「それなら良かった。」
希「早速、準備しよか♪」

花陽「はいっ!」
10: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:23:20.79 ID:eksgUT2z.net
No.1 水炊き

花陽「では、本日は!」
花陽「みんな大好き水炊きです!!」
花陽「余計な雑味を一切加えず。」
花陽「野菜と鶏肉のうまみ。」
花陽「そしてポン酢の香りを楽しみます!!」

希「いえーい♪」

花陽「では、開けます!」パカッ


希「…なんかもう、色合いだけで美味しそうやん。」

花陽「はい!」
花陽「良い物をスーパーで見繕いました!」
花陽「なんといっても、この九条ネギ!」
花陽「身がしっかりと詰まっているのに、中の芯は柔らかく…」
花陽「風邪予防にも最適です!!」

希「ちょ、花陽ちゃん…」
希「ウチ、もう我慢できなくなってきた…」

花陽「それでは、いただきましょう!」

希「いただきます!!」
11: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:26:18.91 ID:eksgUT2z.net
花陽「ポン酢は、その中でも香り高い。」
花陽「こちらのゆずポン酢を使ってください!」
花陽「ほんのり香るゆずの風味が、口の中をさっぱりしてくれて…」
花陽「飽きる事無く食べ続けられます!!」

希「おお…さすが花陽ちゃん!」

花陽「はい!」

希「では、まずは九条ネギから…」
希「ぱくっ…はふはふ…!」
希「こ、これは…!」

花陽「どうですか、希ちゃん!」

希「めっちゃ…美味しい…」グスッ

希「まずはじめに、ポン酢の香りが広がって…」
希「そのあとにどかんとネギの香り。」
希「そして噛んだ瞬間にでる野菜のダシ。」
希「噛んで行くうちに、ネギがどんどん甘くなってきて…」

希「でも、飲み込んだらスッと消えてまう…」

花陽「ああ、たまりません…///」
15: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:31:24.78 ID:eksgUT2z.net
花陽「では花陽は、こちらの鶏肉をいただきます。」
花陽「国内産地鶏のもも肉です。」
花陽「少々値ははりましたが、うまみの度合いが違います…では!」

花陽「あむっ…もぐもぐ…」

花陽「うう…ぐすっ…」

希「花陽ちゃん!?」

花陽「花陽…生きていてよかったです…」
花陽「こんなに、美味しい鶏肉に出会えるなんて…」

希「は、花陽ちゃん!」
希「まだ死んだらあかん!!」
希「まだお豆腐さんも、白菜さんも、椎茸さんもいるんや!!」

花陽「希ちゃん…うん、花陽、食べます!!」
花陽「この命尽きるまで、お鍋を食べます!」

希「そうや、花陽ちゃん!」
希「ウチらの闘いは、まだまだこれからや!!」

花陽「…はいっ!!」
17: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:32:15.52 ID:eksgUT2z.net
………………

希「…とまあ、こんな感じで始まったけども。」

花陽「うう…ちょっと、恥ずかしかったです…」

希「またまた~。花陽ちゃんもノってくれたやん?」

花陽「お鍋で気分が高まってしまって…///」

希「ふふ。ほんとに美味しいもんなあ…」

花陽「あ、希ちゃん。」
花陽「さっき擂っておいたごま、もらえるかな?」

希「…これやな。」

花陽「うん!ほんとは、最初からポン酢に入れても良かったんだけど。」
花陽「まずはゆずの香りを楽しんでほしくて。」

花陽「そしてここから、香りの爆発です!」
花陽「どうぞ、希ちゃん!」

希「では…ぱくっ。」

希「おお…ここまでやとは…」
18: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:35:47.38 ID:eksgUT2z.net
希「さっきお豆腐食べた時、ちょっと弱いかなって思ってたん。」
希「お豆腐が、ポン酢に負けてるような…」

希「でもこうする事で、香ばしいごまの香りが口いっぱいに広がって…」
希「いま、すべてが一つにまとまったんや…」キラキラ

花陽「えへへ。」
花陽「そのごまも、いりごまじゃなくて。」
花陽「希ちゃんが用意してくれてる間に自分で煎ったんだよ?」

希「だからか!」
希「売ってるもんと違う、コクのある味になってる…!」

花陽「えへへ、喜んでくれたなら良かった♪」
花陽「花陽もいただきます!」

希「どうぞどうぞ♪」
19: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:36:13.09 ID:eksgUT2z.net
……………………

花陽「希ちゃん、今日はごちそうさま♪」

希「ええんよ、ウチも楽しめた。」

花陽「…また、こうして来てもいいかな?」

希「もちろん!いつでも来てええで?」
希「花陽ちゃんなら、大歓迎や!」

花陽「希ちゃん…ありがとう!」
花陽「それじゃあ、また明日来ます!ばいばいっ!」

希「ほなね~♪」


希「…ん?明日?」
21: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:39:54.94 ID:eksgUT2z.net
次の日
No.2 キムチ鍋

花陽「なんと本日はキムチ鍋!」
花陽「ご飯のお供を鍋に入れるという!」
花陽「その発想に感服です!」

希「花陽ちゃん…今日も気合いはいってるやん?」

花陽「はいっ!」
花陽「もはや誰にも私は止められません!!」

花陽「では、開けます!」パカッ

希「おお、めっちゃ赤い…」

希「あれ?でも、キムチの辛さって結構鼻にくるもんとちがう?」
希「全然辛いにおいしないけど…」

花陽「…では、食べてみてください。」ニヤリ

希「その花陽ちゃんの顔が恐いけど…」
希「とにかく、いただきます!」

希「ふーっふーっ…はぐっ。」
24: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:45:14.94 ID:eksgUT2z.net
希「ん…?」
希「普通のキムチ鍋やね…」
希「めっちゃ美味しいで、花陽ちゃん。」

花陽「…」


希「…ん?あれ、だんだん辛みが…!?」
希「ちょ!めっちゃ辛い!どういうこと!?」

花陽「ふふっ。実は、ちょっと汚いお話ですが。」
花陽「熱い物を食べる時、人の身体は気道を守ろうとして、鼻水をだそうとするんです。」
花陽「なので、熱い湯気をすっても、辛みのにおいはあまり分からないんです…」

希「…あれ、でも、あんなに辛かったのに…」
希「また、食べたくなってくる…」

花陽「そうなんです。口にいれると、舌にその刺激がダイレクトに来ます。」
花陽「でも人の味覚に辛み、という味覚は無いので、それが痛覚に訴えます。」
花陽「これが、舌への刺激を促し、唾液の分泌を強めるのです!」
花陽「人間というのは不思議な生き物で、小さな刺激は心地いいと感じてしまうんです。」
花陽「針治療と、一緒ですね。」


希「すごいよ、花陽ちゃん!」
希「こんなに辛いのに、めっちゃお箸が進む!!」

花陽「ふふっ。気に入ってもらえたのなら良かったです♪」
花陽「花陽も、いただきますね?」

希「うん!!」
25: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:46:00.83 ID:eksgUT2z.net
希「ああ、めっちゃ美味しい…」

希「…ん?花陽ちゃん。」
希「牛乳なんか持ってきてどうしたん?」

花陽「こうするんですっ!」ドバー

希「ちょっ!何してるん!?」
希「そんなん牛乳臭く……ない?」

花陽「牛乳は、先に常温に戻してあります。」
花陽「どうぞ、希ちゃん。食べてみてください。」

希(嘘やろ、花陽ちゃん…)
希(牛乳なんかいれて、美味しい訳…)

希「…ぱくっ。」



希「…なにこれっ!?」
希「辛みが嘘のように消えて、めっちゃクリーミーなってる!」
希「まるで、豆乳鍋のような…はっ!」

花陽「…気付きましたか、希ちゃん。」ニヤリ

希「この子…恐ろしいわ!!」
26: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:51:15.41 ID:eksgUT2z.net
花陽「牛乳を温めると、膜が張りますよね?」
花陽「あれはラムスデン現象というもので、タンパク質なんです。」
花陽「それと、牛乳の乳成分が、キムチの辛みを和らげるんです…」

花陽「そして、牛乳の膜が湯葉のようになり。」
花陽「一緒に食べるとまるで豆乳鍋を食べているように感じるんです…」

希「流石や、花陽ちゃん!」
希「一度に二つの鍋が楽しめるなんて!!」

花陽「えへへ…///」

…………………

花陽「今日も、お邪魔しました。」

希「だからええって。」
希「花陽ちゃんとおると楽しいし。」
希「いろいろ驚かせてもらってるしな♪」

花陽「ありがとうございます!」

希「明日は、ウチがごちそうしてもええ?」

花陽「希ちゃんが…?」
花陽「はい、楽しみにしています!!」
27: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:56:43.29 ID:eksgUT2z.net
次の日
No.3 すき焼き

花陽「お邪魔します…あれ?」

花陽「お鍋がふたつ…」

希「そうや!」
希「今日はすき焼きやで!!」

花陽「すっ、すき焼き!?」
花陽「ご、ご飯が…」

希「大丈夫、ちゃんと用意してるから!」

花陽「の、希ちゃん…」パアァァ

希「さて、今日はのんたん特製!」
希「すき焼き祭りや!!」

花陽「やったあ♪」

花陽「でも、どうしてお鍋が二つなの?」

希「それはな?」
希「実は、関東と関西で、すき焼きの作り方って違うねん。」


花陽「そ、そうだったんですか!?」

希「作りながら、説明するな?」
28: 名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 16:58:58.33 ID:TgavFU4v.net
鍋とか1回で1000円は飛ぶんですが
33: 名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:05:07.72 ID:6A4BXpuj.net
>>28
適当に安売りの野菜突っ込んで昆布いれればあら不思議
34: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:08:05.74 ID:eksgUT2z.net
希「まずは、関東風から。」
希「関東では、よくこの『割り下』を使うんやけど…」

花陽「花陽の家も、お母さんがいつも作ってくれます!」

希「そう。だいたい、オーソドックスに。」
希「だし汁、みりん、醤油、砂糖あたりで作るのが一般的やな。」

希「これを、お鍋に入れて、温める。」
希「そこにお肉と野菜をいれて、火が通るまで少し待つ。」
希「関東風は、『お肉を煮る』って感じやね。」

希「さて、待ってる間に関西風や。」
希「こっちは、めちゃくちゃ簡単。」
希「熱した鍋に肉を敷いて。」
希「それが隠れるまで砂糖をドバー。醤油もドバー。」

花陽「ええっ!?」
花陽「そんなに入れたら、味付けが…」

希「そう。」
希「だから、水分がよくでる白菜を中心に、多めに野菜をいれるんや。」

希「関西風は、『お肉を焼く』のが主流やねん。」
希「ちなみに、関西風のは少し分厚いお肉を使ってるで。」

希「もちろん、これは各地方伝統的なスタイルやから。」
希「今は気にする人はそんなにおらんと思うけどな。」
35: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:12:16.25 ID:eksgUT2z.net
希「…さて、そろそろ出来てるかな?」パカッ

花陽「うわあ…」
花陽「どっちも、お肉がピカピカ光って…」
花陽「じゅるっ…よだれが…」

希「さあ、めしあがれっ♪」

花陽「で、では、いつも食べてる関東風から…はむっ。」

花陽「ああ…///」
花陽「煮込んでる分、お肉の味が凝縮されて…」
花陽「こんなに薄いお肉なのに、しっかり食べ応えがあって。」
花陽「柔らかく噛み切れて、卵のおかげでのどにちゅるんって…」

花陽「幸せです…///」

花陽「…では、関西風をいただいてみます。」

花陽「焼いている分、少し小さくなっていますね…」

花陽「では…ぱく。」

花陽「もぐもぐ……ごっくん。」

花陽「こ、これは…!!」

希「どう?」
37: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:15:35.72 ID:eksgUT2z.net
花陽「なんということでしょう!?」

花陽「焼いてしまった分、関東風ほど柔らかくはないのですが…」

花陽「噛んだ瞬間、中の肉汁が出てきて。」
花陽「まるで、上質なハラミステーキのような…」

花陽「…これは、新発見です!!」

花陽「こんなにお手軽に、かつ美味しくすき焼きが出来るなんて…」

花陽「…そういえば。」
花陽「あんなに砂糖とお醤油を入れたのに、全然辛くないです。」
花陽「むしろ、ちょうどいい…」

希「花陽ちゃん、白菜食べてみ?」

花陽「…いただきます。」



花陽「!?!?」
花陽「お肉の味が、こちらにも!?」
花陽「いえ、これはたれの味ですね…まさか!」

希「そう、浸透圧や。」ドヤッ
39: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:18:57.33 ID:eksgUT2z.net
希「普通、濃度が濃い所に濃度の薄いもんをいれると。」
希「その濃度の濃さを均一にしようとして、水分の移動が起こる。」

希「関西風のすき焼きやと、それがまさに顕著に現れるんや。」

花陽「だから、あんなに味付けをこくしたんですね!?」

希「正解や、花陽ちゃん。」
希「めっちゃ味の濃い鍋に、水分の多い白菜を入れる。」
希「そうすると、味の濃い汁に白菜の水分が出て、薄めようとする。」
希「このままやと、味の抜けた白菜になるだけやけど。」
希「ふたで鍋を覆う事で蒸し焼き状態になり。」
希「でた水分が、ええ塩梅のダシとなって白菜に戻ってくるんや。」

花陽「発想の転換ですっ!!」

希「別に、関西風の方が美味しいとかやない。」
希「どっちにも、それぞれのよさはあるん。」
希「だから、花陽ちゃんにはどっちの良さも知ってほしくて。」

花陽「うう…花陽、感激ですっ」グスッ
花陽「すき焼きが、こんなに奥の深い食べ物だったなんて…」

希「それを知ってくれたら、ウチは満足や。」
希「ほら。肉が堅くなってしまう。」
希「一緒に、食べようか。」


花陽「はいっ!!」ニコッ
46: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:24:47.43 ID:eksgUT2z.net
それから一週間…

@廊下

希「お、花陽ちゃんやん。」
希「今日はどうする?」

花陽「あ、希ちゃん。今日は…」

凛「今日は駄目だよ!!」

希「凛ちゃん。」

凛「最近希ちゃん、かよちんの事とりすぎにゃ!」
凛「凛も、かよちんとご飯食べたいにゃー!!」

希「ごめんなあ、凛ちゃん。」
希「ついつい、二人でお鍋が楽しくて♪」

花陽「い、いいんだよ、希ちゃん!!」
花陽「花陽が、お願いした事なので…」

凛「今日は、かよちんは凛のものにゃ!」

希「凛ちゃん、花陽ちゃんは物ちゃうで?」

凛「言ってみただけだよ!」
凛「って事で希ちゃん。」
凛「今日はかよちん駄目だからねっ!」

希「はいはい♪」
希「それじゃ、二人で楽しんで♪」
47: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:28:44.35 ID:eksgUT2z.net
Night@希's house

希「う~ん。」
希「花陽ちゃん、凛ちゃんにとられてしまったな。」

希「…まあ、仕方ない。」
希「幼なじみを借りてたウチも悪いしな。」

希「よしっ!」
希「今日も鍋たべよう!!」

…………………

希「今日は雪見鍋や!」
希「別名『みぞれ鍋』とも呼ばれるこの鍋。」
希「大根の薬味効果で身体もぽっかぽかや♪」

希「だし汁をといた鍋に醤油、お酒を入れて。」
希「そこに、これでもか!ってくらいの大根おろしを入れる。」

希「あ、ちなみにおろしただいこんをそのまま入れると。」
希「『たくあん』みたいなにおいになっちゃうで?」
希「できれば、一旦絞ってから水にさらした方がええかも♪」

希「って、花陽ちゃんおらんのに説明してもな…」

希「そういえば、某料理サイトでこのおろしを動物の形にしてたなあ…」

希「やりたかったけど、花陽ちゃんおらんし割愛。」
希「上からこれまたドバーっと野菜を入れる。」

希「これで待ったら、完成や!」
48: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:32:36.09 ID:eksgUT2z.net
……………………

希「そろそろできたかな~?」パカッ

希「おお、ええ色。」
希「花陽ちゃんにもみせたかったなあ…」

希「そういえば、花陽ちゃんともいっぱいたべたなあ。」

希「たら鍋や湯豆腐。」
希「もつ鍋にちゃんこ、おでんまで…」

希「…ちょっと、ふとったかな…」チラッ

希「ま、まあ、冬はやせるって言うしな!」
希「大丈夫や!」


希「…では、いただきます。」

希「はふっ…はふっ…」
希「もぐもぐ…」

希「うん、美味しい。」
希「…でも、なんか足らん…」








希「…あれ?」
希「ウチの部屋…こんな広かったっけ…?」
49: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:34:58.80 ID:eksgUT2z.net
それから数日後

@廊下

希(あれから、お互い都合が付かなくて食べれてないなあ…)
希(今日は、花陽ちゃん来れるんかな…)

希「あ、花陽ちゃんや…」

希「お~い、花陽ちゃ…」


凛「かよちん!」
凛「今日、いつものラーメン屋さん行こうよっ♪」

花陽「ええっ?また太っちゃうよ~。」

凛「その分運動したら大丈夫!ねっ?」

花陽「う、うん…」



希(そうやんな。)
希(花陽ちゃんにとっては。)
希(凛ちゃんとおる方がたのしいよなあ…)

希「…誘うの、やめとこっか。」
50: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:38:31.38 ID:eksgUT2z.net
Night@希's house

希「…ふう。」
希「最近、食生活マシになったと思っててんけどな…」
希「逆戻りやん?」

希「…そういえば。」
希「もうすぐ、クリスマスやなあ…」



希(うーん…)

希(いやいや、でも…)


希「よし!」
希「頑張ってみるか。」

pipipi

prrrrr

希「あ、もしもしえりち?」

希「実はな?」
52: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:42:22.24 ID:eksgUT2z.net
翌日
@部室

穂乃果「そういえばさ、みんな、クリスマスの予定は?」

ことり「ことり達は、3人でプチパーティだね♪」

海未「ええ…希は、どうするのですか?」

希「ウチは…バイトもあるし、家にいるかな…」
希「は、花陽ちゃんは?」チラッ

花陽「花陽は…」

凛「凛とかよちんは、凛の家でパーティにゃ!!」

ことり「うわあ…楽しそうだねっ♪」

花陽「う、うん…」

希(…)

花陽「…」チラッ

にこ「にこも、うちでこころ達とするわね。」
にこ「今年は、真姫ちゃんもくるけど。」
53: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:43:04.64 ID:eksgUT2z.net
絵里「…あら、にこと真姫でやるのね?」

真姫「たったまたまよ!」
真姫「家にいても…社交パーティとかだし…」

真姫「そ、そういうエリーは?」

絵里「私は、亜里沙とロシアに帰るわ。」
絵里「おばあさまに顔を見せたら、こっちにトンボ帰りだけど。」

穂乃果「ええ、いいなあ~。」
穂乃果「絵里ちゃん、お土産よろしく♪」

絵里「…はいはい。」
絵里「ちゃんと、みんなの分も買ってくるから。」


海未「…よかったら、希も私たちとしませんか?」
穂乃果「そうだよ!せっかくだし、希ちゃんも来なよ!」

希「…!」

希(…)

希「うーん、ごめんな。」
希「今回は遠慮しとくわ。」


穂乃果「そっかあ…」
穂乃果「いつでも、来ていいからね♪」

希「うん。ありがと、穂乃果ちゃん。」
55: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:46:28.67 ID:eksgUT2z.net
クリスマス@希's house

ガチャッ

希「うう…寒い…」
希「早く、おこたに入ろう…」


カチッ



希「ああ…ちょっとあったかくなってきた…」

希(…)

希「いまごろ、みんなパーティしとるんかな…」
希「変に意地張らずに、穂乃果ちゃんのとこ行けばよかったかも…」

希「…」チラッ

希「これも、無駄になりそうやしな…」


希「とりあえず、身体あったまったら。」
希「晩ご飯の用意でもしようか…」
56: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:47:43.63 ID:eksgUT2z.net
…………………

グツグツ…


希「そろそろ、煮えたかな…?」
希「初めて作るから、分からんけど…」

パカッ

希「うん。ええにおい。」

希「うまく…出来てるとええな。」


カチャ…


希「…よし、いただきます。」

希「もぐもぐ…」

希「…うん。」

希「…たぶん、美味しいんやと思う。」
希「だって、セットのやつ注文したんやから。」


希「…でも。」
希「あんまり…美味しくない。」

希「結構、奮発したのになあ…」グスッ
57: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:51:27.87 ID:eksgUT2z.net
希「…あかん。あかん。」
希「こんな寂しい気持ちでクリスマス迎えたらあかんやん!」

希「この、お野菜がな、なんとも言えん味しててな!」

希「このつみれも、ダシしっかり吸って。」
希「うん…美味しい。」
希「めっちゃ…美味しいよ…」


グスッ


希「あかんなあ、ウチ。」
希「元から、この部屋の大きさやったやん。」
希「もとから一人やってんから。」
希「それに、戻っただけやん…」


希「…うん。」
希「早く食べて、片付けようか。」



希「花陽ちゃん…」





ピンポーン…
58: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:54:40.86 ID:eksgUT2z.net
希「…ん?誰やろ…」グスッ

希「穂乃果ちゃんかな?」
希「誘いにきてくれたんやろか…」

トタトタ…


ガチャッ


希「え…」


希「花陽ちゃん?」

花陽「こ、こんばんは…」

希「え?あれ?凛ちゃんは…」

花陽「凛ちゃんのパーティは、明日にしてもらいました。」
花陽「今は、穂乃果ちゃんの所に行ってます。」

希「なんで…?」
希「あんなに楽しみにしてたのに…」

花陽「えへへ…わがまま言っちゃいました。」

花陽「なんだか…」



花陽「希ちゃんに、会いたくなって。」
59: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 17:58:28.26 ID:eksgUT2z.net
希「…」ボロボロ

花陽「希ちゃん!?」

希「う…ごめん。」
希「ちょっと…待ってもらってええかな…」

希「さっきまで、寂しかったから。」
希「その反動で…」


花陽「…」


ギュッ


希「花陽ちゃん…」グスッ


花陽「希ちゃん…」
花陽「花陽ね、いつもここに来るの、楽しみにしてました。」

花陽「希ちゃんがいて、お鍋をたべて。」
花陽「そんな日々が。」
花陽「とってもとっても、幸せを感じてました。」
61: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:01:38.49 ID:eksgUT2z.net
花陽「だから…」




花陽「今日も、その幸せを感じたくてきました。」



希「…」グスッ

花陽「迷惑…だったかな…?」

希「…」フルフル

希「そんな事…ない。」
希「すごく…嬉しい。」


希「と、とりあえず中はいって!」
希「ここは冷えるから…」


花陽「…はい!」
花陽「お邪魔します!!」
62: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:05:53.09 ID:eksgUT2z.net
花陽「こ…これは…!!」

希「ふふ。気付いた?」
希「花陽ちゃんと食べれたら。と思って注文しててん。」


花陽「秋田名物!!」

花陽「きりたんぽ!!」

希「花陽ちゃんを驚かせたくて、今日までとっておいたん。」
希「一緒に、たべようか。」


花陽「うう…希ちゃん…」
花陽「花陽、もう死んでも良いです…」

希「おおげさやなあ…」
希「ほな、待ってて。いま花陽ちゃんの器、用意するから。」



花陽「あ、ちょっと待って!」

希「ん?」

花陽「これ、どうぞ…」

希「これは…」
63: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:07:43.38 ID:eksgUT2z.net
希「ペアの…器と、おはし…」

花陽「はいっ!」
花陽「花陽から希ちゃんへの」
花陽「クリスマスプレゼントですっ!」

希「花陽ちゃん…」

花陽「いつも、お邪魔させてもらってるので…」
花陽「気に入ってくれると、嬉しいです♪」


希「こんなん…気に入るに決まってるやん…」グスッ

花陽「えへっ。希ちゃん、今日は泣いてばっかりだね…」

希「泣かせるのは花陽ちゃんやんか…」

希「でも、なんでペアのにしてくれたん…?」

花陽「ええっ!?」
花陽「えっと…それは…」


花陽「こ、これからも…」





花陽「希ちゃんと、一緒に食べられたらって…///」
65: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:11:08.73 ID:eksgUT2z.net
希「花陽ちゃんっ!!」ギュッ

花陽「の、希ちゃん!?」

希「めっちゃ嬉しい!」
希「最高のクリスマスプレゼントや!!」


花陽「えへへ…///」




希「…はい、花陽ちゃん。」

花陽「ありがとう、希ちゃん。」

希「それじゃ、たべよっか♪」

花陽「うん!」

花陽「いただきます!」


花陽「はふっ…もぐもぐ。」

希「ぱくっ…もぐもぐ。」

花陽「うん、美味しい…」

希「ウチも、美味しいよ…」

花陽「…」

希「…」

のぞぱな「ふふっ。」



花陽「ああ…花陽は、とても幸せです…///」




おわり
66: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:11:46.19 ID:eksgUT2z.net
読んでくれてありがとう

ちょっとしてから、
またエピローグ行きます
68: 名無しで叶える物語(禿)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:12:17.75 ID:dOYd8Ey7.net

楽しみに読んでるから頑張って
73: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:22:49.46 ID:eksgUT2z.net
Epilogue


花陽「お腹いっぱいです…」

花陽「花陽はもう、食べられませぇん…///」

希「よろこんでくれてよかった♪」
希「ウチも、たのしかったで。」


花陽「えへへ…///」

花陽「お腹いっぱいで、こたつに入って…」
花陽「もう花陽、ここから動けません…」


希「くすっ。」

希(…)

希「それじゃ、今日は泊まってく?」クスクス


花陽「えっ…///」
花陽「い、いいんですか…?」

希「もちろん!」
希「花陽ちゃんがいいんやったら。」

花陽「お、お願いします…///」
74: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:25:55.05 ID:eksgUT2z.net
希「あ、じゃあ…」ガサゴソ

希「はいこれ、花陽ちゃん。」

花陽「これは…?」

希「ウチからのクリスマスプレゼントや!」


花陽「開けてみても、いい…?」

希「もちろん♪」

ガサッ

花陽「わあ…可愛い///」
花陽「希ちゃんと、おそろいのパジャマだねっ!」

希「うん…///」

希「もし良かったら、使ってくれんかなあ…?」

花陽「うんっ!希ちゃん、ありがとう!!」

希「こちらこそ、もらってくれてありがとう。」
75: たこやきSS ◆YG2P2XShjg (たこやき)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:26:40.02 ID:eksgUT2z.net
花陽「…でも、お互いがそろってペアの物買うなんて。」
花陽「すごい偶然だね。」

希「確かに、そうやね。」クスッ

花陽「花陽、すっごく嬉しいです!」

希「…ウチもやで?」
希「花陽ちゃんが来てくれただけで。」
希「ウチは幸せ者や。」


花陽「は、花陽もです…」
花陽「花陽も、希ちゃんといれて幸せですっ♪」






花陽「これからも…ずっと一緒に、お鍋食べてくれますか?」


希「もちろんっ♪」




おわり
79: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:39:23.17 ID:r+A1nPr1.net
乙安定の面白さ
読んでたら腹減ったからご飯食う
鍋描写巧すぎ
81: 名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:50:23.21 ID:5BYbz93u.net
イイハナシダナー
のぞぱな良かった。
乙でした。
82: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 18:58:41.00 ID:BbUnJ+kY.net
凄く暖かくなるのぞぱなだった
乙です!
83: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2014/11/30(日) 19:09:47.66 ID:S14Ipai+.net
のぞぱな推しの俺大歓喜
凄く面白かったまたお願いします

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