【がっこうぐらし!】由紀「映画のヒーローみたいに」

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 02:28:24.97
由紀「放してっ! まだっ……」

悠里「ゆきちゃんやめて!」

由紀「まだ、めぐねえが外に……っ」

胡桃「駄目だ! もう手遅れだ!」

由紀「早くしないと……」




     ――――めぐねえっ!!

















美紀「はい、カットです」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1442078904
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 02:32:46.56
由紀「えっ、終わった?」

美紀「はい。これで全部撮り終わりました」

由紀「やったー!」

胡桃「あー……長かったなぁ」

悠里「やっと一息つけるわね」

胡桃「ゆき。めぐねえ呼んできてくれ」

由紀「はーい。めぐねえ、終わったよー!」

慈「……」

由紀「あれ? めぐねえ?」

胡桃「めぐねえ、ドア開けるよー」

慈「……」

美紀「わっ、震えてるじゃないですか!?」

悠里「えっ」

慈「こっ、このメイク、リアルで、すごく怖い……」

胡桃「あー……」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 02:34:10.10


※原作6巻までの軽いネタバレを含むので、アニメ視聴者でネタバレが嫌な方は注意してください

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 02:40:13.08
由紀「でもめぐねえ、この前は怖がってなかったよね?」

慈「だっ、だってあの時は全然近くじゃなかったから」

慈「くるみさん、いつもこれを間近で見てたのね……」

胡桃「慣れればなんてことない……とは言い切れないけど、多少はマシだから」

悠里「ゾンビ役のみんな、ありがとうございました」

ゾンビA(生徒)「次の撮影はいつやるの?」

美紀「えっと……あ、自衛隊が学校に来るシーンの時です。だから早くても来週あたりになると思います」

ゾンビB(生徒)「また呼んでくれよー」

由紀「はーい」

悠里「それじゃ、部室に戻りましょう」

胡桃「おう、帰ろ帰ろー」

慈「腰が抜けて、立てない……」

由紀「あはは」

美紀「ゆき先輩、笑い事じゃないですよ?」

胡桃「あ、大道具用の台車なかったっけ」

慈「乗せるの!?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 02:45:13.58
【部室:映画研究部】

由紀「はー、これでクラン……くら……なんだっけ?」

慈「クランベリー?」

悠里「クランクアップ、でしょ?」

由紀「あっ、それそれ。これでクランクアップだね!」

美紀「いや、まだ全然撮り終えてませんから」

胡桃「ああ。まだまだあるぞー?」

由紀「ひえー……もう疲れたよ、太郎丸」

太郎丸「ワンっ」

美紀「パトラッシュじゃないんですから」

慈「それで、できた映像はどんな感じ?」

悠里「とりあえず、あの子に回して編集してもらってます」

由紀「ああ、けーちゃん?」

悠里「ええ」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 02:48:54.82
由紀「すごいよねー、けーちゃん。みーくんのお友達でしょ?」

美紀「はい。ああいうの、得意なんです」

胡桃「おっ、みき。自慢げじゃん」

美紀「いや、そんなことないですよ」

慈「ふふ」

胡桃「……それにしてもこの学校、ホントすごいよなぁ」

由紀「え? 何が?」

胡桃「だってさ、急に『すごいゾンビ映画を撮りたい!』って言ったら、学校総出で協力してくれるんだぞ?」

胡桃「そういうのってさ、普通じゃありえないだろ?」

由紀「……?」

悠里「ゆきちゃん、この学校に慣れちゃってるからわからないのね」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 02:54:06.29
由紀「でも私たちも、園芸部の屋上菜園を手伝ったでしょ?」

美紀「そもそも、普通の学校に屋上菜園なんてありませんから」

由紀「えーっ!? じゃ、じゃあ、放課後になって急に野菜が食べたくなったらどうするの!?」

胡桃「ないだろ、そのシチュエーションが」

由紀「じゃあ次のシーンは、くるみちゃんが野菜を丸かじりするところから」

胡桃「資源が大切なんじゃなかったのかよ……」

美紀「確かにすごいですよね、この学校。何でもそろってますし」

慈「校長先生がそういう人だから……」

慈「生徒の自主性を尊重して、特に体育祭や文化祭の力の入れようが物凄くて……」

慈「みんな知ってるでしょ? 去年の文化祭のこと」

悠里「ああ、全校生徒で陶芸作品を作ったアレですか」

胡桃「あったなー、そんなこと」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:00:46.66
由紀「えー? 普通じゃないかなぁ。ねー、太郎丸」

太郎丸「わふ」

慈「はー。でも長かった撮影も一旦ストップなのよね?」

美紀「はい。学校がヘリを借りるまでですけど」

胡桃「本当になんなんだこの学校……」

美紀「あ、学校が燃えるところはCGですよ」

悠里「校長先生なら本当に燃やしかねないわね」

慈「改築工事と同時に進めそうな気が……」

胡桃「……」

悠里「……」

美紀「さっ、さすがにそれは……」

由紀「聞いてみる?」

慈「ゆきさん、駄目よ。絶対に駄目だからね」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:04:16.63
由紀「とまあ、冗談はそのくらいにして」

胡桃「嘘つけ。本気の目、してたぞ」

由紀「ぎくっ!」

由紀「……そうだ! 撮影の時、大変だったこと暴露ゲーム!」

美紀「なんですかそれ」

悠里「大変だったこと?」

由紀「そう! これが一番大変だったなー、って思ったところをみんなで挙げていくの」

由紀「同じところを言ったら負け」

美紀「負けとかあるんですか」

由紀「何事も勝負が肝心だからね。ラブアンドピースの心で行くよ」

胡桃「愛も平和もないな」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:09:19.59
由紀「じゃあまずは……さっきからちょっとソワソワしてる、くるみちゃんから!」

胡桃「ソワソワなんてしてないんだが……まあいいか。最初なら負ける心配を考えなくてもいいしな」

慈「えっ、勝負するの?」

胡桃「大変だったこと……そうだなー」

胡桃「あ、あれだ。シャベル背負ったまま、みきと短距離走するところだ」

悠里「ああ、そういえば何回か撮りなおしてたわね」

胡桃「シャベルがなー、重いんだよ。陸上部だっていうのは設定だし」

由紀「え? でもくるみちゃん、すごく楽しそうに『ハンデだ』ってみーくんに言ってたよね?」

胡桃「そういうセリフだからだよ!」

美紀「ありましたねー」

胡桃「ありましたねー、じゃねーよ! あの時は全然手加減してなかったくせに」

美紀「ハンデですから」

胡桃「だからそういうセリフだって!」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:14:53.66
慈「そういえばあの時、武器として使うシャベルと、撮影用の軽いシャベルを間違えって背負ってたって聞いたけど……」

胡桃「そうそう! めぐねえが気づかなかったら、一生撮り終わらなかったよ……筋肉痛になったし」

胡桃「って、あれ? 聞いた? 誰に? 気づいたの、めぐねえじゃなかったの?」

悠里「気づいたのは私よ」

胡桃「えっ」

悠里「……黙ってる方が面白いかな、って」

胡桃「もう信じない! もう誰も信じないからなっ!」

胡桃「信じられるのはめぐねえだけだよ……」

慈「私も、ちょっとおかしいな、とは思ってたんだけど……」

胡桃「」

太郎丸「ワオン」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:19:04.49
由紀「じゃあ次、りーさんの番ね」

悠里「私? そうねえ……」

悠里「……」

由紀「あれ? りーさん、まさか思いつかない?」

悠里「ううん。そうじゃなくて……思い当たる部分が多すぎて」

由紀「えっ」

悠里「でも一番大変だったのは、寝るシーンかしら」

慈「寝るシーン? それって結構あったんじゃ……」

悠里「本当に寝ちゃって」

由紀「えっ!? りーさん寝てたの!?」

美紀「全然気づきませんでした」

悠里「ほら、私って目を細めてるシーンが多かったから」

胡桃「おいおい」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:22:47.53
美紀「そういえば、たまにセリフが抜けてるところがありましたね」

悠里「寝ぼけてて」

由紀「あー。そういうアドリブかと思ったよ」

慈「私は寝るシーン、なかったなぁ」

由紀「だってめぐねえ、すぐゾンビになるもん」

慈「それはそうだけど……。私もみんなと一緒にいるシーン、もう少しほしかったというか……」

胡桃「ゾンビになって、私の腕をひっかいたシーンあったじゃん」

慈「人間として!」

由紀「あ、リボンはいっぱい映ってたよね?」

美紀「はい」

慈「人間の部分を……」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:26:38.20
由紀「めぐねえはゾンビのシーンが大変だったの?」

慈「それもあるけど……やっぱり一番は、ゆきさんの妄想として登場するシーンが一番大変だったわ」

胡桃「え? なんで?」

美紀「簡単そうに見えますけど……」

慈「ほら、髪を長く見せるウィッグつけたり、出るところ間違えたりして……」

悠里「確かにそれは面倒ですね」

胡桃「ああ、何回か間違えてたような気もする」

美紀「でもNGは少なかったような……」

由紀「演技してたから本当に影が薄くなったのかもね」

慈「うれしくない……」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:30:20.65
由紀「じゃあ次はみーくん!」

美紀「私は特になかったですよ」

由紀「えー、つまんない」

悠里「そうよ。何か言わないと」

美紀「ええっ。ていうかりーさんも乗り気だったんですね」

美紀「でも、そんなにはなかったような……」

美紀「あ」

慈「何か思い出したの?」

美紀「先輩がたと初対面のような演技をするのが大変でした」

胡桃「あー。それな」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:34:10.33
胡桃「それって由紀にも当てはまらないか?」

由紀「なんで?」

胡桃「いや、お前ずっとみーくんみーくんって言ってただろ? 初対面なのに」

悠里「ピアノの上のみきさんを見つけたときも、『みーくんを助けよう』って言ってたわね」

由紀「そうだっけ」

慈「私は行ってないから知らないけど、そんなことがあったの?」

胡桃「ああ。大変だった。撮影止まるたびに、みーくんみーくんって」

悠里「みきさんも、まんざらじゃなさそうな顔してたしね」

由紀「えっ? ホント?」

美紀「してません!」

太郎丸「ワン」

胡桃「ほら、太郎丸もしてたって」

美紀「むむ……」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:39:42.92
慈「じゃあ、ゆきさんが大変に思ったところはどこ?」

由紀「大変に思ったところ? うーん、どこだろう」

胡桃「言い出しっぺなのに考えてなかったのか」

由紀「あははー」

由紀「ちょっと待って、今から真面目に考えてみる」

悠里「くるみ、静かに」

胡桃「なんで私なんだよ」

慈「……元気だから?」

胡桃「あ、うん。ありがと、めぐねえ」

慈「お礼言われちゃった」

由紀「よかったね、めぐねえ」

美紀「先輩は考えてくださいよ」

由紀「そうだった」

胡桃「真面目って何だったんだ」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:44:58.17
由紀「あ、思い出した!」

悠里「どこだったの?」

由紀「学園生活部、って紙を貼り付けるところ」

美紀「ええっ!?」

悠里「想像してたより、はるかに序盤だったわ……」

胡桃「そこかー……」

由紀「あと、くるみちゃんを生贄にして、めぐねえを復活させるシーン」

胡桃「そんなシーンなかったよ」

美紀「そういえば撮りましたね。くるみ先輩が寝てるときに」

悠里「あの時の魔方陣の模様、ゆきちゃんが考えたのよね」

胡桃「……ウソ?」

悠里「ええ」

胡桃「びっくりした! 超びっくりした……」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:50:38.96
美紀「あ、圭からメールが来ました。もうすぐ編集が終わるみたいです」

由紀「ワクワクするね!」

悠里「今回撮ったシーンを途中に挟めば、中盤までは出来上がりだったわよね?」

胡桃「まだ終わりは決めてないけどな」

美紀「次は太郎丸の出番も増やしたいですね」

太郎丸「ワンっ」

慈「私の遺書の部分、本当に公開しちゃうの?」

由紀「うん。めぐねえが寝ぼけて書いたところがそれっぽいから」

慈「ああー……じゃあせめて、寝ぼけて書いたっていうのは内緒にしてね?」

胡桃「撮影に協力してくれたみんな、すでに知ってると思う」

慈「はうっ」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:55:46.48
由紀「とりあえず学校を爆発させて、次は……学校の外に出よう!」

胡桃「あれ? 炎上じゃなかったのか?」

由紀「映画と言ったら爆発だよ!」

由紀「あ、芸術か。まあ映画も芸術だし、そんな感じ」

悠里「何にせよ完成が楽しみね。ある意味では卒業制作みたいなものだし」

胡桃「卒業するまでに終わるかな?」

由紀「なんならもう1年……」

美紀「私たちが先に卒業することになりますね」

由紀「そんな! おいてかないで!」

胡桃「勉強しなくていいのはゾンビがいる世界だけだぞー?」

慈「そうね。まあ、映画では勉強もしてたけど」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 03:58:01.78
胡桃「ま、ゆきが留年するのはどうでもいいとして、そろそろ見に行くか」

悠里「そうね。じゃあゆきちゃん、今度から私のことは悠里先輩って呼ばないといけないわよ」

美紀「私は呼び捨てにできるわけですね」

由紀「そ、そんなー! ちゃんと勉強するからぁー!」






      HAPPY END
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 04:56:32.33
優しい世界
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 11:47:43.62
こっちが本当
アニメと雑誌連載は嘘
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/09/13(日) 18:39:39.55
乙 良かった

関連記事
タグ:

コメントの投稿

とあるSSの訪問者

いいじゃないか。いいじゃないか。
こういうのを待ってたんだよ。

とあるSSの訪問者

どうしてこうならなかった


お知らせ
サイトを見やすいように改造しました

改造したところ:
ページ転移に数字送りを実装
多少の軽量化

時折修正していきますので、今後ともよろしくお願いします

旧ブログはこちら  旧ブログ

スポンサーリンク
最新記事
カテゴリ
人気記事
RSSリンクの表示
リンク