上条「アンタは私のものになんのよ」美琴「……不幸だ」【後編】

440 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 03:53:38.33

前編:

上条「アンタは私のものになんのよ」美琴「……不幸だ」【前編】



禁書「ちょっと様子が変かも……」

浜面「インデックスとミサカは離れてろ。ヤバイ感じがする」

露ミサカ「はぁ……、アレはお姉様ですから危険はありませんよ、とミサカは落胆を隠しもせずに言い放ちます」

麦野「どういうことだ?」

露ミサカ「アレからお姉様と同じ脳波パターンを検知しました。つまりアレの中身は御坂美琴です」

露ミサカ「ちくしょう、今度こそ念願の上条さんと触れ合えると思ったのに、とミサカは失意のどん底から補足説明します」

ステイル「じゃあ、上条当麻本人は……」

麦野「第三位の身体の中ってこと?」

浜面「マジか!? 上条は大丈夫なのかよ!?」

禁書「また変な事に巻き込まれたに違いないんだよ!」

神裂「落ち着いて下さい。彼…いえ、彼女から話を聞かないことには状況が掴めません」

ステイル「そうだね。このままじゃ仕事にならない」


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441 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 03:55:10.39



アロウン(おいおい、取り乱してる場合じゃないぞ。ほら、落ち着け)

上条(だってだって変なんだもん!! なんなのよコレ! どーすればいいの!?)アタフタ

アロウン(ちっ、しょうがない、俺が何とかしてやる。文句言うんじゃないぞ)

上条(何でもいい! 何でもいいからっ!)

アロウン(……万物を司る、創世の力よ…)キュイーン



神裂「話を聞きたいのですが、いいですか?」

上条(ちょっと、何も起きないわよ!?)

アロウン(まあ見ていろ)

神裂「聞いてますか…ッ!?」ツルッ

上条「危ない!」ダキトメル

神裂「ひゃうッ…!?」ビクッ

上条「だ、大丈夫?」モミモミ

神裂「どこを触って…あんッ」

上条「え…? この柔らかいのって……」モミモミ

神裂「うぁん、もう…やめッ」

上条「ぎゃああああああああ!!?? 胸だったぁぁあああ!!」
442 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 03:56:41.66


上条(何とかするってコレ!? コレなの!?)

アロウン(あ~~疲れた。神裂を滑らせただけでMPが空になっちまった)グッタリ

上条(しょっぱ!! 全力でコレかよ!! つーかMPってなによ!?)

アロウン(無茶言うな。幻想殺しに力の大部分を消されるんだぞ。俺に出来るのは精々ラッキースケベを発動させる事くらいだ)

上条(余計な事すんなや!! このクソボケ魔王が!!)

アロウン(おいおい、文句言ってる暇はないぞ。神裂がキレてる)

上条(へ…?)


神裂「……あなたが上条当麻か、そうでないかは後回しです」ユラーリ

上条「か、神裂さん、冷静に、冷静に話し合いましょう?」ガクブル

神裂「私は冷静ですよ? ええ、冷静ですとも……」チャキ

上条「ゴメンなさい私が全面的に悪かったです許してください。だからその物騒な得物をしまって!?」

神裂「……」ブンッ

上条「ひぃッ!? 無言で切りかからないでぇ!!」ヒラリ

443 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 03:58:54.64


禁書「……いつものとうまかも」ジトー

浜面「……巨乳を鷲づかみかよ。羨ましい…」ワキワキ

麦野「はーまづらぁー、何か言ったかぁ?」ギロリ

浜面「お、女の胸をいきなり揉みしだくなんて、けしからんな!」

禁書「あれ…? かおりの攻撃が当たらない?」

露ミサカ「手加減しているのでは? とミサカは適当な事を言います。はぁ……」ドンヨリ

ステイル「いいや、全力ではないにしろ、手加減してるようには見えない」



神裂「このッ! 大人しく殴られなさい!!」シュバッ

上条「無理っ! そんな衝撃波が出ちゃうようなパンチを喰らったら死んじゃうって!」ヒラリ

アロウン(いいぞ、この身体のポテンシャルをそこそこ引き出せている)

上条(音速に近いスピードで動いてるのよ!? なのにそこそこ!?)

神裂「ちょこまかと往生際の悪い……ならば、これは見切れますか!」チャキ

アロウン(!? 意識を奴の手元に集中しろ!!)
444 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 04:01:18.39

神裂「七閃…ッ!!」ドガガガガッ

上条(これは……糸!?)

アロウン(真上に跳べ!)

上条「……っっ!!」ヒュッ

神裂「なっ…!?」

上条「あ、危なかったぁ」スタッ

神裂「……」

上条「今の当たってたら死んでたんじゃない?」

アロウン(ああ、ミンチより酷い事になってたんじゃないか?)

神裂「寸止めをするつもりでした。……ですが確信を持てました。やはりあなたは上条当麻ではありませんね」

上条(ちょっと! 誤魔化せてないじゃん!)

アロウン(むう、解せぬ……)

神裂「あなたの身体能力は聖人のそれに匹敵しています。故に上条当麻であるハズがない……彼を何処にやった!!」

アロウン(調子に乗って避けまくったのが仇になったか……。素直に殴られるのが正解だったな)

上条(あわわわ…、神裂さん、マジでキレちゃった…)

神裂「喋らないなら、喋りたくなるようにするまでです」

アロウン(これ以上は冗談ではすまんな。洗いざらい白状するしか道はないか)

上条「ご、ごめんなさ…」



一方通行「こいつァ何の騒ぎだァ?」

打ち止め「うわー、地面が抉れて滅茶苦茶だー、ってミサカはミサカはびっくりしてみたり!」
445 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 04:03:11.22


上条「!?ッ」

アロウン(取り乱すな!! これ以上、場を混乱させるのは不味い!)

上条(アンタが言うな!!)

打ち止め「上条さん、おはようございます! ってミサカはミサカは元気に挨拶してみたり!」

上条「ええっと…」

アロウン(検体番号20001号、打ち止めだ)

上条(『打ち止め、感情豊かな妹達の司令塔。一方通行に懐いてる。素直でかわいい。御坂とはえらい違いだ』……あんにゃろう)

アロウン(一方通行とは和解したんだ。許せないかもしれんが、ここは抑えてくれ)

上条(……分かった)



神裂「離れてください! 彼は上条当麻ではありません!」

打ち止め「え…?」

一方通行「はァ? どう見ても上条だろォが、何言ってンだ?」

露ミサカ「嘘ではありません。アレは上条さんではなく、お姉様です、とミサカは再三に渡る説明にうんざりします」

一方通行「!?ッ ……本当なのか?」

上条「……」コクリ

神裂「それでは話してもらいましょうか」
446 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 04:04:38.65



事情を説明中――




禁書「ええっ!? 本当にとうまと短髪が入れ替わったの!?」

浜面「マジだったんかい……」

麦野「上条君は無事なの?」

上条「ええ、知識の共有ができるから当面は問題ないと思うわ」

ステイル「気になるワードも出てきたね。魔王……信じがたい事だが看過できない」

神裂「十字教徒にとって不倶戴天の敵ですからね」

上条「そんな大袈裟なモノじゃないと思いますよ? 神裂さんを転ばせるのに全力使ってへばってますから」

アロウン(へーへーそうだよ。俺は大した事のないロートル魔王だよ)

上条(何拗ねてんのよ)

ステイル「君には馴染みがない事だから知らないだろうけど、魔王という存在は世界の存亡に関わるほどに厄介なんだ」

禁書「そうなんだよ。でもアロウンなんて魔王は聞いた事ないから、真名は別にあるのかも」

浜面「真名?」

禁書「真実の名前ってこと。真名を知られるのは高位の存在にとっては致命的なんだよ」

浜面「???」

麦野「弱点を知られるから?」

禁書「うん。魔王がどんなに強くても伝説や文献が残ってるからね。そこから弱点を見つけるのは割りと簡単なんだよ」

浜面「魔王っつっても無敵じゃないんだな」

ステイル「だからと言って人間に対処できるとは思えないけどね」

神裂「そうですね。魔王とは天使が堕天したものですから、天使と同等の力はあるはずです」

一方通行「天使と同等の力……」

アロウン(……)
447 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 04:05:56.13


打ち止め「上条さんに会いに学園都市に行くの? ってミサカはミサカは聞いてみる」

一方通行「……そォだな」

アロウン(何か事情が有りそうだな。お前、聞いてやれよ)

上条(はあ? 馬鹿言ってんじゃないわよ。何で私がそんな事しなきゃいけないの?)

アロウン(一方通行を許せ、なんて言わん。だが困っているなら誰でも助けるのが上条当麻だ。聡明なお前なら気づいてるだろう?)

上条(……あーっもうッ!! やってやるわよ!)


上条「ちょっと、話があるんだけど」

一方通行「…あァ。オマエは浜面たちといろ」

打ち止め「うん……」

448 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 04:07:46.12

上条「単刀直入に聞くけど、当麻に何の用?」

一方通行「……相談したい事がある。そンだけだ」

上条「何か厄介事に巻き込むつもり?」

一方通行「そォかもな」

上条「じゃあ事情を聞かせてくれない? 私も何か力になれるかもよ?」

一方通行「オマエ、頭わいてンのか? 俺がテメエらに何したのか忘れたわけじゃねェよなァ」

上条「忘れたわけじゃないわ。でも当麻ならアンタを助けるに決まってるから、代わりに手を貸すって言ってんのよ」

一方通行「オマエに何が出来ンだ? 第三位如きに助けられる程、俺は落ちぶれちゃいねェンだよ」

上条「それはどうかしら。確かに私の能力はアンタに遠く及ばない。でも今の私は上条当麻なのよ?」

一方通行「はァ?」

上条「超電磁砲じゃ歯が立たない相手とも戦えるし、伝説の魔王さまも味方だしね。やってやれない事の方が少ないと思うけど?」

アロウン(おいおい、あまり持ち上げるなよ)

一方通行「天使に匹敵する力か…。魔王って野郎と話せるか?」

アロウン(お前と同じ超能力者なら、俺を認識できるかもな。左手で一方通行に触れてみろ)

上条「ちょっと触れるわよ」



アロウン(あーテステス、只今コミュニケーションのテスト中。聞こえたら返事しろ、このモヤシ野郎)

一方通行「誰がモヤシだ!! 喧嘩売ってンのか、あァ!!?」

アロウン(おおう、マジで話せるとは。何事も試してみるもんだな)

一方通行(……テメエが魔王か?)

アロウン(いかにも。我が名はアロウン、種族は魔王、職業は無職だ)

一方通行(俺は一方通行。種族は悪党、職業は無職だ)

上条(なんなのコイツら…)
449 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 04:09:14.53


アロウン(ハッハッハ、悪党か。同類なら仕方ない。特別に魔王さまが手を貸してやろう)

一方通行(唐突だなオイ。けど何も聞かずに、ンな事言っていいのか?)

アロウン(絶対能力進化の時から、お前の事は知ってるからな。ロシアでの事と併せて考えれば、お前の抱えてる問題くらい読めるさ)

アロウン(妹達を盾に、学園都市から圧力をかけられてるんだろう? 逆らうなら妹達を……とかな)

一方通行(……お見通しかよ。魔王ってのは読心能力でもあンのか?)

アロウン(あるけど使ってないぞ。お前は俺に似ているから何となく察しているだけだ)

一方通行(ハッ、俺も将来は魔王です、ってかァ? 笑えねェ)

アロウン(茶化すな。強すぎる力やら、犯した罪が似ているんだよ。妹達を殺した事、悔いているのだろう?)

一方通行(後悔なンざしちゃいねェ。けじめを付けたいだけだ)

アロウン(だから妹達を守るのか。だがそれは誤りだ)
450 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 04:11:35.62

一方通行(どォいう事だ?)

アロウン(俺やお前みたいな野郎に、何かを守るなんてのは向いてないんだよ。そういうのは当麻や美琴の領分だ)

アロウン(俺たちに出来るのは、ムカつく連中をぶっ殺すくらいが精々だろう。違うか?)

一方通行(……くっは、違いねェ。だったら妹達の守りは上条とオリジナルに丸投げして、俺は学園都市の闇をぶっ殺すってかァ)

アロウン(それが最善だな。当麻たちに殺しは無理だし、させたくない)

一方通行(妹達を任せる以上、襲撃者との殺し合いは避けられねェがどうする? それに一万人近い妹達を匿う場所が必要だ)

アロウン(心配いらん。今からその手段を手に入れに行く)

一方通行(調査に行く遺跡ってやつか?)

アロウン(そうだ。あそこなら妹達を全員匿えるし、守りも鉄壁だ。学園都市の科学程度では脅威にすらならんよ)

一方通行(イギリスはどうする? 勝手に遺跡を使うとなると不味い事にならねェか?)

アロウン(それも遺跡……アヴァロンを稼動させれば、どうにでもなる)

一方通行(……なンつーか、ご都合主義も甚だしい感じだなァ)

アロウン(全くだ。入れ替わった事が、こんな形でメリットを生むとはな)
451 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 04:14:21.16


上条(あの……全然話が見えないんですけどー)

アロウン(簡潔にまとめると、まずアヴァロンを確保する。そこで妹達を全員保護する。最後に…)

上条(ちょ、ちょっと待って。妹達を保護ってどういう事? もう実験は凍結されたハズじゃ……)

アロウン(そうだ、実験は凍結されたんだ。実験に使えない以上、妹達に別の利用価値を見出さないといけないって話だ)

上条(……そうかもね。でも電撃使いだから利用価値なんて幾らでもあるでしょ)

アロウン(良心的な発想だがやはり甘いな。能力なんて関係ない、もっとシンプル且つ絶大な効果のある利用法があるじゃないか)

上条(……?)

アロウン(人質だ人質。お前や当麻みたいな甘ちゃんには効果抜群だろう?)

上条(……ッ!?)

アロウン(お前はともかく、当麻は学園都市にとって危険因子になりえるからな。丁度いい首輪になるだろう)

アロウン(しかし人質にするには数が多すぎるな。見せしめに何人も…)

上条(もういいッ!! ……私の認識が甘かったのね。当麻が学園都市の暗部に目を付けられてるのは知ってたのに……)

アロウン(そうだな。だがまだ手遅れじゃない。上手く立ち回れば拠点と妹達の安全を確保できる)
452 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 04:16:37.75

一方通行(けど時間がねェ。妹達の処分が決まっっちまったンだ)

上条(処分って……まさか!?)

一方通行(そのまさかだ。新型の妹達の製造と配備が正式に決定したンだ。だから…)

アロウン(不要になったから殺す、か)

上条(……)ギリッ

一方通行(……あと俺への牽制だろォな)

上条(細かい事情はどうでもいい……。妹達…あの子たちを守る為にアヴァロンを手に入れるわよ)

アロウン(ど、どうしたんだ?)

上条「どうしたもこうしたも無いのよ。実験の時は手遅れだったけど……今度は絶対に犠牲なんて出さない」

上条「今度こそ何一つ失うことなく、みんなが笑っていられる結末を掴み取ってみせる!!」

一方通行「……」

アロウン(ハァ……、この暑苦しさは当麻の影響か。まあ嫌いじゃないが……)

上条「その当麻をモノにする作戦も並行すんのよ。今は時間が惜しいから行動あるのみ!ってね」タッタッタ

アロウン(なんか当麻だけが泣きを見る結末が目に浮かぶんだが……やれやれ、アレの不幸ぶりは歪みねえな)

453 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/05(日) 04:19:45.44



一方通行「……なンか拍子抜けだなァ」

打ち止め「お姉様のこと気にしてたもんね、ってミサカはミサカはアナタの緊張を見抜いてみたり」テクテク

一方通行「はァ? 緊張なンてしてねェし。ヒステリックに騒がれたらウゼェって思ってたンだよ」

打ち止め「素直じゃないどすなぁ。男らしく謝ればいいのに、ってミサカはミサカはツンデレ同士仲良くなればいいと思ってみたりぃ」ニヤニヤ

一方通行「誰がツンデレだ! ったく、何処のどいつだ。ガキにくだらねェ事を吹き込みやがって」

打ち止め「??? アナタがツンデレなのはミサカネットワークじゃ有名だよ、ってミサカはミサカはソースを明かしてみる」

一方通行「オマエら……」

打ち止め「あっ、お姉様が呼んでる! ミサカも一緒に行っていいんだよね、ってミサカはミサカは聞いてみる!」

一方通行「来ンなっつったら大人しく留守番すンのかァ?」ニヤリ

打ち止め「ヤダヤダっ、ミサカも行くもん! ってミサカはミサカは駄々をこねてみたりぃぃーーッ!!」

一方通行「うるせェ」カツ、カツ、カツ

打ち止め「もうっ! 無視して行かないで、ってミサカはミサカは意地悪なアナタに抗議してみたりっ!」タッタッタ

479 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:09:18.93


移動中 船内――



浜面「……景色がぶっ飛んでくなぁ」グッタリ

麦野「……ぶっ飛んでるのは景色じゃなくて船の方だろ」ゲッソリ

打ち止め「……ミサカは…ミサカは…」ピクピク

一方通行「おいガキ! しっかりしろ! クソっ、なンなンだよこの船はァ!!」

禁書「うぷっ……胃の奥から…信仰心が…あふれそう、なんだよ…」

ステイル「いけないっ! 誰かエチケット袋を! このままじゃ大惨事に…」オロオロ

神裂「みんな大袈裟ですね。多少揺れますが酔う程ではありません」ヤレヤレ

上条「……マッハでかっ飛ぶ船より、それに乗っても何とも無い自分にびっくりした…」

アロウン(この程度で驚いてたら、この先やってられないぞ。アルビオン島は現代の常識が通用しないからな)

上条(アルビオン島? 魔王の島のことかしら)

アロウン(うむ。お前の好きな漫画に出てくる様な島だ。楽しみにしておくといい)

上条(ほんと!? うわっ、凄い楽しみなんですけど!)







露ミサカ「高速艇、お前に命を吹き込んでやる、とミサカは鬱憤を晴らすべく全力で操船します」

一方通行「もっと丁寧に操縦しやがれ! ガキも乗ってるンだぞ!」
480 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:11:46.22

露ミサカ「何人たりともオレの前は走らせねえ! とミサカは一心不乱に全力疾走します。ヒャッハー」

一方通行「海だから前もクソもねェよ! さっさとスピード落とせ!」

露ミサカ「だが断る、とミサカは明確な拒絶の意思を示します」

一方通行「……上条に会えなかった腹いせに暴走かよ。うぜェ…」

露ミサカ「ツンデレロリコンに乙女心は理解できないのですね、とミサカは一方通行の特殊すぎる属性にうんざりします」

一方通行「ロリコンじゃねェ! つーかオマエら、ガキに変なこと吹き込むな。オリジナルみたいになったらどうすンだ」

上条「美琴みたいになったらって具体的には?」

一方通行「あァ? テメエが言ってたじゃねェか。オリジナルは暴力的で全然女らしくねェってなァ」

上条「そ、そんな事言ったか?」

一方通行「打ち止めは素直なままでいてくれ。ビリビリみたいに凶暴になったら駄目だぞ、とか言ったろォが」

露ミサカ「それには同意せざるを得ません、とミサカはお姉様の暴れっぷりを思い出し身震いします」

上条「……」
481 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:14:49.94

一方通行「待てよ……よく考えたらあのガキの周りには、まともな女がいねェなァ」

露ミサカ「おいロリコン、今のは聞き捨てならねえぞ、とミサカはお姉様と比べたら十分まともである事を主張します」

一方通行「確かにそォかもな。あとロリコンじゃねェ」

露ミサカ「……あ」


上条「あんにゃろう、打ち止めに何吹き込んでんのよ」ピキピキ

一方通行「……そォだ、オリジナルだった」

上条「ひとの事散々に言いやがって……ケンカ売ってんのか! ああァ!?」ギロリ

一方通行「……」

露ミサカ「こえー…」

上条「私が女らしくないってんなら考えがあるわよ。当麻、後悔しても遅いんだから……」

上条「そうよ、私が女っぽくないなら当麻が女になればいいじゃない……入れ替わったまま堕としてやる」

アロウン(口は災いの元か……当麻よ、これはフォローできないぞ)

一方通行「なンかヤバい事ほざいてンぞ……」

露ミサカ「お姉様がダークサイドに堕ちてしまった、とミサカはガクブルしながら傍観します」ガクブル

一方通行「このままだと上条が大変な事になるな……」
482 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:17:34.56

アロウン(おい、キレるのも無理ないがやるべき事があるだろう)

上条「ん? あー、そうだった。船のスピードを落としてほしいんだけど、いい?」

露ミサカ「サー、イエッサー! とミサカは航行速度を落とします」

一方通行「……日和やがった」

上条「ありがとね。それで目的地まであとどれくらい?」

露ミサカ「サー、あと三十分ほどであります、サー、とミサカは淀みなく答えます」

上条「あはは、どうしたのよその喋り方」

一方通行「テメエにビビッてンだよ」

上条「はぁ? そんな分けないじゃない。何か悩みでもあるの? お姉様に話してごらん」

一方通行「テメエが原因なンだよ。空気読めクソが」

上条「私が原因? ……あぁ、当麻に会いたかったのね」


露ミサカ「はい……」ションボリ
483 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:19:52.14

上条「ごめん。妹の楽しみを奪っちゃうなんて姉失格ね」ギュッ

露ミサカ「あっ…」

上条「その内会わせてあげるから落ち込まないで」ナデナデ

露ミサカ「は、はい…///」テレテレ

上条「やけに素直ねぇ。もっと癖のある性格だと思ってたんだけど」ナデナデ

露ミサカ「///」マッカ

アロウン(自覚無しか。このスケコマシが)

一方通行「天然かよ……。性質わりィな」

上条「ええっ!?」

露ミサカ「うぅっ、上条さんじゃないのに……」グスッ

アロウン(軽いNTRって奴か。そんな事ばかりしてると、お前もいつか当麻を寝取られ…)

上条「縁起でもない事言ってんじゃないわよ!?」

アロウン(冗談だ。……ふむ、そろそろか)

露ミサカ「指定されたポイントに到着しました、とミサカはショックを隠しながら報告します」

アロウン(甲板に出ろ。アルビオン島沿岸に展開中の結界を突破するぞ)

上条「わ、分かった」

484 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:22:02.86


高速艇 甲板――




禁書「……少し楽になったんだよ」

ステイル「あんなに沢山食べるから酷い目に遭うんだ。腹も身のうちと言うだろう?」ヤレヤレ

禁書「うぷっ…、し、信仰心がまた…」

神裂「全く、しょうがないですね」セナカサスル


一方通行「気分はどォだ? まだ気持ち悪いか?」

打ち止め「うん……。平気だよ、ってミサカはミサカは強がってみたり…」

一方通行「ゆっくり深呼吸しろ。ちったァ楽になンだろ」

打ち止め「うん、心配してくれてありがとう、ってミサカはミサカはお礼を言ってみる」ニコッ

一方通行「ガキが一々気にすンな」プイッ


麦野「おーおー、冷血非道の第一位とは思えないデレっぷりね」

浜面「打ち止めには異常に優しいよなぁ」

麦野「気持ちは分かるけどね。打ち止めは可愛いから甘やかしたくなって困るわ」

浜面「その優しさを少しは俺にも向けてほしいんですけど……」

麦野「そういうのは滝壺に言えよ。……なーんか浜面見てると原子崩しで穴だらけにしたくなるなー」

浜面「撃つなよ!? 絶対に撃つなよ!?」

麦野「それフラグなんだけどなー」
485 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:24:54.28


上条「甲板に出たけど、どうするの?」

アロウン(なに簡単な事だ。俺の言う言葉を復唱するだけでいい)


禁書「うぅ……、あれ?」

神裂「どうかしましたか?」

禁書「とうま…じゃなくて、短髪の様子が……」

ステイル「!?ッ、上条当麻から魔力だと……?」




上条『我が真実の名、ルキフェルの名において命ずる』

上条『ダーンウィンよ! お前の真の担い手、今は無き友との盟約を……果たせッ!!』キィィーーーーーン




浜面「うおっ、まぶしッ!!」

麦野「な、何が起こった!?」

一方通行「ガキ! 確りつかまってろッ!!」

打ち止め「うん……っ!」ギュッ

ステイル「何という魔力の奔流ッ……これはまるで…」

神裂「ええ…、神の力が現出した時と同等…いや、それ以上のプレッシャーです!」

禁書「とうま……」

486 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:26:22.85



上条「…………びっくりした。一体何が起きたの?」

アロウン(……)

上条(??? どうしたの、急に黙っちゃってさ)

アロウン(前を見てみろ。あれがお目当てのアルビオン島だ)

上条「え……?」


浜面「なんじゃこりゃあああッ!!??」

神裂「陸地が目の前に…」

麦野「は…? さっきまで何もなかったのに……」

一方通行「凄ェなァ。どうやって隠してたンだァ?」

打ち止め「あっ、砂浜があるよ! ってミサカはミサカは報告してみる」

一方通行「上陸するのに丁度いいな」

打ち止め「それじゃあ10777号に伝えてくるね、ってミサカはミサカは駆け出してみたり!」
487 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:27:41.60

一方通行「おいオリジナル。ここが魔王の言ってた…」

上条「アルビオン島……現代の常識が通用しない場所らしいわ」

一方通行「どっかのメルヘン野郎みたいなキャッチコピーだな」

麦野「まぁ何があっても、この面子なら何とかなるでしょ」

浜面「麦野、それは死亡フラグだ。絹旗と見た映画で同じ事言った奴が真っ先に死んでたぞ」

麦野「だったらテメエが死ねばフラグは折れるのかにゃー。はーまづらぁ?」パシュー

浜面「滅相もありませんっ!! だからビームはやめてぇぇええええええッ!!!」


一方通行「相変わらず絶好調だなァ、第四位は」

アロウン(お前と当麻の関係にそっくりだな)

上条「アハハ……と、とにかく上陸してみましょう」


488 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:30:22.80


アルビオン島 砂浜――





打ち止め「わあー♪ 海も砂浜もとっても綺麗だよ! ってミサカはミサカは大興奮っ!!」タッタッタ

一方通行「おいクソガキ! いきなり飛び出してンじゃねェ!!」カツ、カツ、カツ

麦野「ほんとに過保護ねぇ」ヤレヤレ

上条「さっきから一方通行のイメージが絶賛崩壊中よ。子供に甘いなんて想像できないっつーの」

浜面「あいつロリコンだからなー」ニヤニヤ

一方通行「だァァァれがロリコンですかァ? はーまづらァァッ!!」

浜面「あれ!? お前、打ち止めを追いかけてたハズじゃ…スミマセンごめんなさいもう言いませんから血流操作はダメぇッ!!?」ドゲザ

露ミサカ「図星をつかれたとはいえ大人気ないですよ、とミサカはツンデレロリコンを諭してみました」

一方通行「だからロリコンじゃねェ!!」

上条「ロリコンは病気らしいわよ。拗らせる前に治しなさい」

一方通行「どいつもこいつも…クソがァ」

麦野「いじけるなよ第一位。多少欠点がある方が…って、インデックス? どうかしたの?」
489 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:33:46.16


禁書「……」ブルブル

上条「ちょっとどうしたの!? まだ具合が悪いの?」オロオロ

ステイル「さっき君は甲板でルキフェルと名乗ったが……あれは魔王の指示かい?」

上条「そうだけど…」

禁書「――ッ!?」

ステイル「なんてことだ……」

麦野「あれー? ルキフェルって何処かで聞いた気がするなー。……天使?」

一方通行「天使長ルシフェルのことだろ。確かラテン読みでルキフェルでもいいハズだ。てこたァ…」

上条「アロウンってメジャーな天使だったの?」

アロウン(……)

禁書「……変革を告げる明けの明星を司るもの。天界の三分の一を率いて神に弓引いた反逆者…」

禁書「最高位の魔王ルシファー……」

上条「ええっと……、いまいち理解できないんだけど、それって凄いの?」

神裂「限りなく神に近い力をもつ最強の天使、その成れの果てです」

ステイル「普通は鼻で笑うところだが、さっきの君を見た後だから嫌でも理解するしかない」

ステイル「上条当麻は神の宿敵だ」

上条「うーん……そんな事言われても、ねえ?」

一方通行「そォだなァ。人間味に溢れた魔王だから全然危機感がねェぞ」


アロウン(まあ殆ど人間が勝手に作った話だからな。神になんて会った事ないし、俺が率いたのは天界のクソッタレ共なんかじゃない)

アロウン(この地上に生きた愛すべき馬鹿者たちと共に、誇りと尊厳を賭けて、天界のクソッタレ共に戦争をしかけたんだ)

上条(私はアンタが邪悪な魔王なんて思ってないわよ。一方通行に似てるって言ってたし、アンタも子供に甘いんでしょ?)

アロウン(俺に言わせれば、この世界で生きてる奴ら全部がガキなんだよ)

上条(アハハ、私や当麻の事、甘いとか言ったくせに実はアンタも十分甘いじゃない)
490 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:38:00.65


禁書「とうまと敵同士になるなんて……いやなんだよ…」グス

上条「泣かないでよ。当麻がインデックスの敵になるわけないじゃん」

禁書「でも…」

上条「仮にそうなっても、私が絶対に止めてみせるから大丈夫よ」

禁書「ほんとに…?」

上条「ほんとにほんと。インデックスが悲しむ様な未来は、私がぶち壊してみせるんだから」ニコッ

禁書「う、うん……///」ドキッ

上条「だからインデックスは当麻の事を信じてればいいの。分かった?」ナデナデ

禁書「……うん、ありがとう、…みこと///」テレテレ

上条「どーいたしまして。ふふっ」

禁書「??? どうしたの?」

上条「美琴って、初めて名前を呼んでくれたでしょ。それが嬉しかったんだ」

禁書「あ…、短髪なんて失礼な呼び方してごめんなさい」シュン

上条「気にしちゃいないわよ。でもこれからは名前で呼んでほしいかな」

禁書「うん!! 改めてよろしくなんだよ、みこと!」

上条「こちらこそ宜しくね、インデックス」


アロウン(インデックスまで懐柔するとは。ハーレムでも作るのかエロ娘)

上条(エロ娘って何よ!? てかアンタの所為で色々と台無しじゃない!)

アロウン(本命がいるのに浮気性なことだ。当麻が可愛そうになってきたぞ)

上条(はぁ? 女同士の友情よ、ゆ・う・じょ・う。馬鹿じゃないの)

アロウン(しかし身体は男なんだ。不用意な事してると、また勃っちまうぞ)

上条(こっ、このクソボケ魔王がぁぁッ!! 思い出させんなあああああ!!!)
491 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:39:32.89

ステイル「……」ムスッ

神裂「納得できませんか?」

ステイル「当然じゃないか。世界崩壊のスイッチが目の前にあるようなものなんだ」

神裂「そうですね」

ステイル「でも僕は世界の平和もイギリス清教の教義にも興味がない。あの子が笑っていられるなら…それでいい」

神裂「全く、あなたも素直ではありませんね」

ステイル「フン……」
492 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:42:08.24


麦野「うわぁ、何だアレ。よくもまあ、あんな恥ずかしい事言えるわねぇ。第三位の評価を改めないとなー」

浜面「微笑ましいじゃねえか。確かに見てるコッチが恥ずかしくなるけどな」

一方通行「見た目が上条なのにカマくせェ喋り方……今更だがあり得ねえ」

浜面「ぶふぉッ!! そ、そういや、ククッ、そうだなッ」

麦野「顔つきは今のほうが男前なのにね。キリッとしててさ」

浜面「普段の上条は締りがねえからな。身のこなしも半端なかったし……つー事はだ、喋り方さえまともなら…」

麦野「完璧超人、上条当麻の完成ってわけか……」

一方通行「……全然わかってねェ。ヒーローはそンなンじゃ測れねェンだよ」ボソッ

浜面「ん? 何か言ったか?」

一方通行「別にィ…」

露ミサカ「ロリコンの癖に分かってるじゃん、とミサカは惜しみない賞賛を送ります。GR!」

一方通行「GR(グッド・ロリ)ってなンだ!? いい加減ロリコンから離れろってンだよォ!!」

露ミサカ「GR(ジャイアントロボ)ですよ? とミサカは被害妄想の激しいロリコンに言い放ちます」

一方通行「嘘吐けェェェーーーッ!!!」

493 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 21:43:37.72


上条「一方通行が吼えてる……またロリコンって言われたのかしら」

禁書「そんな事よりお腹がすいたんだよ、みこと!」

上条「はいはい、もういい時間だし昼食の準備を…」






打ち止め「きゃぁぁああああーーーーッ!!!」ビリビリッ






一方通行「――ッ!? クソッ!!」カチッ

麦野「浜面っ!! 行くわよ!!」

浜面「おうッ!!」

露ミサカ「……カニ?」

508 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:11:44.60


一方通行「クソガキっ!! 無事……かァ…?」

打ち止め「ねぇねぇ見て見て大漁だよ! ってミサカはミサカは報告してみる!」

一方通行「これは…オマエがやったのか?」

打ち止め「うん! 襲ってきたからビリビリってしちゃったの、ってミサカはミサカは予想外の威力に驚いてみたり」





香ばしく焼けたカニ?の群れ





麦野「こいつは……カニ…か?」

浜面「いやいやデカすぎるだろ…」

露ミサカ「わぁお、人間より巨大なカニなんて初めて見ました、とミサカは驚きを隠せません」

禁書「……じゅるり。おいしそう…」

浜面「ええっ!? あんな得体の知れない生き物食べちゃうの!?」

上条「昼食の食材に丁度いいわね。神裂さん、運ぶの手伝ってもらえませんか?」

浜面「え……?」

神裂「ええ。早速調理に取り掛かりましょう」

ステイル「これだけあれば、あの子の食欲を満たせるかも…」

禁書「わーい♪ かーに♪ かーに♪」

露ミサカ「お昼から高級食材を頂けるなんてwktkがとまりません、とミサカは期待に胸を高鳴らせます」

麦野「たまにはシャケ弁以外も食べてみるかー」

浜面「あれ…? 何なのこのアウェーな感じ。俺が変なの?」

509 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:14:12.79




一同「いただきまーす」

浜面「鍋か…見た目は美味そうだが…」ゴクリ…

禁書「あむあむ、美味しいんだよ!!」モグモグ

上条「あーもう、ご飯は逃げないから、ゆっくり食べなさい」

禁書「だって、みことのご飯美味しいんだもん!」

上条「そっか…、口にあって良かった」

麦野「大味だけど美味しいじゃない」パクパク

露ミサカ「うめぇ、カニうめぇ、とミサカは感動のあまり言語中枢が単純化します。やべえ、カニ最高だわ」ムシャムシャ

打ち止め「みんなとお外で食べるの、おいしいね♪ ってミサカはミサカは大満足っ!」

一方通行「そォだなァ。冬なのに寒くねェし、メシも美味いし、あとはコーヒーがあれば最高なんだけどなァ」

ステイル「コーヒーならあるけど、飲むかい?」

一方通行「おォ、頂きます」

神裂「なかなかいい出汁がでてますね」

上条「ふふっ、常盤台内伝のレシピです。味にはちょっと自信ありますよ」

禁書「こんなに美味しいの、今まで食べた事ないかも!」モグモグ

浜面「なんかもういいや…………」モグモグ

浜面「うまっ!! 何だコレ!?」

麦野「もうカニでいいだろ」
510 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:16:42.81

上条「そういえば、打ち止めがこのカニをやっつけたのよね」

打ち止め「うん、そうだよ、ってミサカはミサカは答えてみたり」

上条「凄いわね。大能力者なの?」

一方通行「いや、コイツは強能力者のハズだ」

打ち止め「なんかね、いつもよりビリビリってなるの! カナミンみたいにパワーアップしたのかな? ってミサカはミサカは疑問に思ったり」

上条「う~ん、突然レベルが上がったのかしら」

一方通行「ンな訳…」

露ミサカ「……えい」バチバチッ



ドッカァァァァーーーーーーーーーン!!!



一同「……」ポカーン

露ミサカ「すげー、これってお姉様に匹敵する威力じゃね? とミサカは自分の能力に戸惑います」ビリッ

上条「ちょ、ちょっとアンタ、いきなり何ぶっ放してんのよ!?」

露ミサカ「……てへ☆」

上条「気持ち悪いとぼけ方すんな!!」

浜面「ええっ、可愛いじゃん! ……それよりお前の喋り方のほうが、その……気持ち悪いんだが…」

上条「……マジで?」

一同「うん、マジで」

上条「そんなぁ……」ガクリ

アロウン(落ち込むなよ。当麻の喋り方を真似てみるのはどうだ? お前ならそのくらい容易いだろう)

上条(ううっ、そうする……)
511 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:18:30.18

一方通行「ンな事より、なンでコイツらのレベルが上がってるンだ?」

禁書「超能力のことはわからないよ」モグモグ

露ミサカ「ミサカにも理解できません、とミサカはどうでも良さげに答えます」

打ち止め「ミサカネットワークに異常はないよ、ってミサカはミサカは報告してみる」

浜面「……この島の影響じゃないか?」

麦野「確かに冬なのに暖かいし、カニもどきがいたり変な所だしな」

浜面「そういう事じゃなくてだな、この島に来てから妙に身体が軽いっていうか、調子がいいんだよ」

一方通行「そォかァ? 全然実感できねェけどなァ」


アロウン(中々鋭いな。能力開発を受けた人間や聖人なら、この島の恩恵を活かせるだろう)

上条(??? 恩恵って何?)

アロウン(簡単に言えばパワーアップする。色々ややこしいからアヴァロンに着いてから詳しく説明してやる)
512 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:21:26.06

一方通行「魔王なら知ってるンじゃねェか?」

上条「詳しい説明はまだだけど、アルビオン島にいるだけで能力者と聖人はパワーアップするらしい」

浜面「そういう事か。無能力者にも効果があるみたいだし、ちょっと気分いいな」

麦野「だったら超能力者はどうかにゃー」フォンッ

一方通行「さっき能力使ったけどよ、いつもと変わらな…」





ドシューーーーーーーーっと空を切り裂いて雲を全て吹っ飛ばす!!!





麦野「あは、今の見たかよ」

浜面「うおォォォォいィ!! なにしてんのォォッ!!?」

麦野「ん~? 試し撃ち?」

浜面「いやいやいや! 試し撃ちじゃねえから! 何だよアレ!? サテライトキャノンなの!!?」

麦野「予想外の破壊力だわ。空に向かって撃って正解ね」

一同「……笑えねえ」

513 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:22:39.09


神裂「……」ウズウズ

ステイル「どうかしたのかい?」

神裂「い、いえ…なにも」

ステイル「……自分も試してみたい、とか考えてるんだろう?」

神裂「べべべ別にそんな事…」

上条「神裂さん、俺も試しておきたいから、組み手の相手をお願いできますか?」

神裂「え……?」

上条「貴女なら手加減無しでやれると思ったんだけど…」

神裂「は、はい、全力で構いません! お相手しましょう!」

上条「それじゃあ今晩にでもお願いします」

神裂「はい」


ステイル「やっぱり試したかったのか」ヤレヤレ

神裂「別にいいじゃありませんか」

ステイル「悪いとは言わないよ。ただやりすぎないようにね……うん?」クイックイッ

禁書「もう食べないなら代わりに食べてあげるんだよ!」

ステイル「……まだ食べていたのか」

514 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:25:37.59



アルビオン島 街道――





上条「未開の地みたいなイメージだったけど、ちゃんとした道があるのか」

打ち止め「お散歩♪ お散歩♪ ピクニック~♪ ってミサカはミサカは歌ってみたり~♪」

上条「ハハっ、楽しそうだな」

打ち止め「すっごく楽しいよ! ピクニックなんて初めてだもの、ってミサカはミサカは答えてみる♪」ニコニコ

浜面「一方通行も一緒だし、良かったな打ち止め」

一方通行「あァ?」

打ち止め「う、うん…/// ……なんだか恥ずかしい、ってミサカはミサカは猛ダッシュ!!」タッタッタ

禁書「あ! 遠くへ行っちゃ危ないんだよ、らすとおーだー!」タッタッタ

ステイル「全く、世話の焼ける…」タッタッタ


麦野「あーあ、見えなくなった」

神裂「ステイルがついているので心配はいらないでしょう」

上条「……」

アロウン(こんな他愛無い事で、あんなに喜ぶなんてな)

上条(そうね……。色々考えさせられるなぁ…)

アロウン(アヴァロンとこの島さえ押さえれば、妹達は今よりずっと自由になれる。深く考えるのはその後でいい)

アロウン(だから悩むことはないさ。ゆっくり急げってやつだ)

上条(ええ、焦らず確実にいきましょう)

515 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:27:00.45



禁書「もー、ひとりで行動するのは危険かも」プンプン

打ち止め「……ごめんなさい、ってミサカはミサカは反省してみたり…」ションボリ

禁書「らすとおーだーに何かあったら、みんな悲しむんだよ」

打ち止め「うん…」

禁書「あなたは、あくせられーたの事が好きなのかな?」

打ち止め「うん……あ、ええっ!?」

禁書「ふふふ、私はシスターさんだからね。ひとの悩みに敏感なんだよ」ムフー

打ち止め「は、はずかしぃ…ってミサカはミサカは……///」イヤンイヤン

禁書「あなたも大変だね。あくせられーたは、とうまと違った意味で鈍感そうだから」

打ち止め「そうなの、いつもミサカのこと子供扱いするんだよ、ってミサカはミサカは不満をこぼしてみたり…」

禁書「らすとおーだーは、あくせられーたに女の子として見られたいんだね」

打ち止め「うん、あの人の周りには、いっぱい女の人がいるからミサカは不安になるの」

打ち止め「それに何か隠し事されてる気がする、ってミサカはミサカは……」ウツムク

禁書「らすとおーだー……」

打ち止め「でも……でも大丈夫、ってミサカはミサカは笑ってみたり」ニッコリ

禁書「???」
516 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:29:28.75

打ち止め「だって、あの人は何時だってミサカの事を守ってくれるヒーローなんだもん、ってミサカはミサカは信じてる」

禁書「……そっか。もう自分だけの答えをもってるんだね」

打ち止め「どんな事があっても、大好きなあの人を信じ続けるよ、ってミサカはミサカはシスターさんに宣言してみたり」

禁書「こんなに一途に想われるなんて、あくせられーたは幸せ者だね」


打ち止め「シスターさんだって上条さんの事が大好きなんでしょ? ってミサカはミサカは聞いてみる♪」

禁書「う~ん……、とうまの事は単純に好きって言うには少し複雑かも」

打ち止め「えー、どうして? ってミサカはミサカは続きを促してみたり」

禁書「半年近く、とうまと一緒にいて色んな事があったんだよ。楽しい事や悲しい事をいっぱい共有したんだ」

禁書「私は最初から、とうまの事が大好きだったんだよ。……だけどお互いに負い目を抱えててね、ある時とうまから打ち明けてくれたんだよ」

禁書「私はとうまを許したし、とうまも私を許してくれた……普通なら嫌われて当然なのに、悪いのは私なのに、とうまは笑って許してくれたんだよ…」

禁書「その時にね、気づいたの。私がとうまを想う気持ちは、恋愛感情なんてものじゃ収まらないって…」

禁書「もっと大きな……なんて言えばいいのかな。絶対の信頼っていうか、う~ん……」

ステイル「家族、じゃないかな」

禁書「!! そうだよ! 家族なんだよ!!」

打ち止め「突然の登場に的確な助言! 流石は英国紳士だね、ってミサカはミサカは賞賛してみる!」

禁書「ありがとう、すている! そっか……こういうのが家族なんだね」

ステイル「礼には及ばないさ」

打ち止め「家族かぁー、ヨミカワたちは元気かな……ってミサカはミサカは家族の事を思い出してみたり」

ステイル「一応ここは魔王の島なんだ。何か起きないうちに合流しよう」

禁書打ち止め「はーい!」


517 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:32:52.35



露ミサカ「……」トゥルルッ トゥルルッ

上条「……何しゃがんで片手を耳にあててんだ?」

露ミサカ「しーっ、ミサカネットワークで交信中です、とミサカはお姉様に説明します」





御坂妹『……こちらミサカ10032号、こんな時間に何の用だ、とミサカは不機嫌さを隠せません』

露ミサカ『こちらミサカ10777号、深夜にすまない。だが緊急事態が発生した、とミサカは前振りをします』

御坂妹『ちっ、上条さんとお楽しみ中のミサカが緊急事態だと? 自慢話なら絶対に許さない、とミサカは釘を刺します』

露ミサカ『お楽しみ中じゃねーし。上条さんは今、学園都市にいるんだよクソがッ! とミサカは激情のまま暴言を吐きました』

御坂妹『……どういう事? とミサカは話を促します』

露ミサカ『理屈は不明だが、上条さんとお姉様が入れ替わったんだ、とミサカは事態を報告します』

御坂妹『寝言は寝て言え、とミサカは交信をき…』

露ミサカ『待て! とにかくこのデータを見てくれ! とミサカは慌てて10032号を呼び止めます』

御坂妹『ったく、どれどれ…、とミサカは映像データをダウンロードします』

御坂妹『……………………………………………………ッ!?……ちょっと常盤台の寮に逝ってくる! とミサカは突撃の準備を始めます』

露ミサカ『落ち着け!! そんな羨まッ…ゲフンゲフンっ…そんな暴挙はよせ! とミサカは10032号を諌めます』
518 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:34:46.43

御坂妹『落ち着いてられるかァ! 上条さンミサカverなンだぞッ!! 気になって眠れねェよ! とミサカは興奮を抑えきれません』

露ミサカ『ロリコン口調になってるぞ。誰も行くなとは言ってないだろ、とミサカは引き続き10032号を説得します』

御坂妹『何が言いたい早くしろ! 戦争終わっちまうぞ!! とミサカは夜明け前には突撃する算段を…』

露ミサカ『だから突撃はやめろ! 10032号には偵察を頼みたいんだ、とミサカは折衷案を提示します』

御坂妹『偵察ぅ? 何でそんな回りくどい事するんだよ、とミサカは疑問に思います』


露ミサカ『第三次製造計画の事は知ってるよな、とミサカは確認をします』

御坂妹『当たり前だろ。タイミングを計って一斉に蜂起する予定じゃん、とミサカは答えます』

露ミサカ『それなんだが計画の見直しが必要になりそうなんだ、とミサカは言い放ちます』

御坂妹『はあ!? 何でだよ。ミサカたちは絶対に死ぬわけにはいかないんだぞ! とミサカは動揺を隠しきれません』

露ミサカ『より確実な計画があるとしたら? とミサカは勿体つけます』

御坂妹『……詳しく聞かせろ、とミサカは驚愕しつつ先を促します』

露ミサカ『今ミサカがいる島…アルビオン島っていうんだが、ここを拠点にする計画があるんだ』

露ミサカ『お姉様と一方通行が主導してるんだけど、ミサカたちの計画より格段に成功確率が高そうなんだよ、とミサカは驚愕の事実を伝えます』

御坂妹『お姉様たちが……』
519 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/12(日) 00:37:55.20

露ミサカ『だけどお姉様たちはギリギリまでミサカたちに内緒で計画を進めそうなんだ、とミサカは歯がゆく思います』

御坂妹『何となく把握した。つまりミサカたちなりの方法で、お姉様たちの計画を支援するんだな、とミサカは言い当てます』

露ミサカ『その通りだ。そこで上条さんに護衛が必要になるんだよ、とミサカは本題に迫ります』

御坂妹『なるほど、上条さんとお姉様が入れ替わった事が学園都市に知れると色々不味いもんな、とミサカは納得します』

露ミサカ『なるべく上条さんに接触しない様に監視して、適時フォローできる様にするんだ、とミサカは指示をだします』

御坂妹『了解。引き続き先生にも協力を仰ぐぞ。学園都市の動きを把握しておくべきだろ? とミサカは判断します』

露ミサカ『そうだな。こっちも折をみて、お姉様と話してみる、とミサカは長話に一息つきます』

御坂妹『ご苦労さん。それじゃミサカは上条さんを観察する仕事に戻るぜ! とミサカは完全防寒仕様で出かけます。おーばー』




露ミサカ「……おーばー。さてミサカも行動を開始します、とミサカは決意を新たに立ち上がります」

上条「ん…? 終わったか?」

露ミサカ「待っていてくれたのですか、とミサカはお姉様に問いかけます」

上条「ひとりで置いていく訳にもいかないだろ。そんじゃ、さっさと移動すっか」

アロウン(もうすぐアヴァロンが見えてくるハズだ。なんとか日暮れまでに辿り着けそうだな)


534 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:35:34.78


打ち止め「結構歩いたね、ってミサカはミサカは虚弱なアナタを心配してみたり」

一方通行「ガキに心配されるほどやわじゃねェ」

打ち止め「ミサカもまだまだ元気だよ、ってミサカはミサカは元気さをアピールしてみる!」

一方通行「……うぜェ。纏わりつくな」

麦野「とか言って、微妙に嬉しそうにしてんなよ」

浜面「おい麦野。一々ケンカ売るような事言うなよ……?? 何だあれ?」

神裂「壁……でしょうか」

禁書「すごい高さなんだよ」

打ち止め「ずーーーーーっと向こうまで続いてるよ! ってミサカはミサカはびっくりしてみたり」

ステイル「しかし、随分と古めかしいね。ツタだらけじゃないか」

一方通行「……まさか、こいつが…」



上条「古の城塞アヴァロンの外壁、だってさ」

露ミサカ「ようやく追いつきました、とミサカは手頃な石に座りながらつぶやきます」

一方通行「想像してたのより、かなりデカいなァ」

アロウン(おい、無駄話してないでさっさと正門へ向かうぞ)

上条「はいはい」

535 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:37:00.50

アルビオン島 アヴァロン 正門――




浜面「……これまたデカいけどボロボロじゃねえか」

神裂「門にもツタが這ってますね」

ステイル「炎で焼き払ってしまうか……」

禁書「待って! ……この門…いや、アヴァロン全体の時間が止まってる? 時間に干渉する術式とは違うみたいだけど…」

禁書「解析できないし、アルビオン島の結界と同質の封印が施されてるのかも」

アロウン(お前と一方通行に確認する事がある)

上条「みんな、ちょっと待ってもらえるか? アロウンが俺と一方通行に確認したい事があるらしい」

浜面「おう。あんまり待たせるなよ」





一方通行(で、確認するってなンだ?)

アロウン(今ならまだ引き返せるって言いたかったんだ)

一方通行(はァ?)

上条(何言ってんの? ここまで来て引き返すって有り得ないでしょ)

アロウン(よく考えろ。アヴァロンの封印を解いてしまえば……この場所を本拠地に定めてしまえば、もう普通の生活には戻れなくなるぞ?)

アロウン(アヴァロンは元々、神の軍勢と渡り合うための力だった。だから学園都市や十字教を敵に回しても十分戦えてしまうんだ)

アロウン(お前たちにその気は無くても、争いの種が常につきまとう事になるだろう)

アロウン(その事を踏まえてもう一度聞こう。……引き返すつもりはないか? 妹達を見捨てる事になるが、誰もお前たちを責められん)
536 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:37:58.19


一方通行(……引き返す気はねェ。覚悟はとっくに出来てンだよ)

上条(あの子たちを守るためなら背負ってみせるわよ)

アロウン(愚問だったか。やれやれ、当麻が不幸になっちまうが……しょうがないか…)

上条(当麻だって同じ答えを出すんじゃない?)

アロウン(そういう問題でもないんだが……まあいいか。だが美琴、これだけは約束しろ)

上条(な、何をよ?)

アロウン(ちゃんと責任をとって、当麻を幸せにしろ。それだけだ)

上条(!!?ッ、せ、せせせ責任!? そそそれっていったい!!??)

アロウン(当麻の全てを奪っちまうんだから、大切にしろってこった)

上条(奪うッ!? そういうのはまだ早いっていうか、なんていうか…)

アロウン(ええいっ!! まどろっこしい! 約束するのか、しないのか、どっちだ!)

上条(…………する)

アロウン(よし! それじゃあ封印を解くぞ)

537 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:38:31.14


上条「お待たせ」

禁書「もういいの?」

上条「ああ。危ないからちょっと門から離れてくれ」

禁書「う、うん…」

アロウン(甲板の時と同じだ。俺の言葉を復唱しろ)




上条『我らが城よ! 眠りから目覚めるがいい!!』

上条『主たちの帰還だ!』

上条『対峙することを決意した者に!』

上条『勇気あるものたちに……門を開けよ!!』




ステイル「これは……驚いたね」

露ミサカ「なんということでしょう。外壁を覆っていたツタが消えていきます……とミサカは目の前の光景に驚きを隠せません」

浜面「あんなにボロかったのに…」

打ち止め「わぁー♪ すっごくキレイになったよ! ってミサカはミサカは大興奮っ!!」

禁書「やっぱり魔術的な封印じゃなかったんだよ。『とうまの身体』と『魔王の魔力』が鍵なのかな?」

アロウン(正解だ。幻想殺しが劣化したせいで僅かだが俺の魔力が使えるのが幸いした)

上条(劣化?)

アロウン(気にするな。アヴァロンを開放しちまった以上、どうでもいい事だ)

打ち止め「あ! 中にリンゴの木がいっぱいあるよ、ってミサカはミサカは好奇心を抑えきれずに駆け出してみたりっ!」

一方通行「ったく……」

538 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:39:46.59


アルビオン島 アヴァロン リンゴの並木道――






浜面「中も広いっつーか、デカいな」

麦野「魔王の根城にしてはメルヘンすぎだろ」

禁書「!! おいしそうなリンゴがいっぱい! 食べてもいいのかな!?」

アロウン(ハハ、いくらでも食べるといい)

上条「食べていいってさ。取ってやろうか?」

禁書「うん!!」



露ミサカ「小さな街くらいなら丸々収まりそうですね、とミサカは辺りを見回しながら話しかけます」

一方通行「カミサマにケンカ売った連中の本拠地だからなァ。それなりの施設とかあンじゃねェの」

露ミサカ「城に館に……よく分からない建物もありますね。ここなら……」

露ミサカ「妹達全員でも生活できそうです、とミサカは意味深な発言をします」

一方通行「オマエ……」

露ミサカ「ミサカたちはただ守られるだけでは納得できません。生き抜くための覚悟があります」

露ミサカ「あなたとお姉様だけにいい格好させません、とミサカは不適に言い放ちます」

一方通行「……はァ」
539 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:41:20.25

上条「インデックスは食べすぎだろ……ん? どうしたんだ?」スタスタスタ

一方通行「俺らのやろうとしてる事、妹達に筒抜けなンだと」

上条「!? ……マジで?」

露ミサカ「上位個体以外にはバレバレですよ。妹達の優秀さを侮ってもらっては困ります、とミサカは自信満々に胸を張ります」

一方通行「無い胸張ってンじゃねェよ」

上条「悲しくなるほど無いな」

露ミサカ「ッ!!? ロリコンはともかく、お姉様が!? とミサカはお姉様の発言に耳を疑います」

上条「無いより有るほうがいいだろ。なあ?」

一方通行「………………………………………………………考えるまでもねェ」

露ミサカ「お姉様だってミサカと変わらない大きさのハズなのに、なんという暴言、とミサカは憤慨します」

アロウン(全くだ。今のはセクハラだぞ!)

上条「あはは、胸の大きさを気にしてたなんて馬鹿みたいだ(あとお前が言うな!)」

露ミサカ「???」
540 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:42:33.48

上条「無くてもいいけど有るほうがもっといい。健全な男子学生にとってはその程度の認識ってこった」

一方通行「そォだな! 無くても何も問題ねェ!」

アロウン(うむ。選り好みするなど愚の骨頂だ)

上条「まあ揉めればいいんだよ」

露ミサカ「……上条さんの姿でそんな下品な事を言わないでください、とミサカは眩暈を抑えながら懇願します」

上条「あんまり上条さんに夢見んなよ」ヤレヤレ

露ミサカ「…………上条さんは…違うもん」グスッ

アロウン(最低だ! 最悪だ! こんなフラグの折り方ありかよ!?)

上条(私の思考もずいぶん男寄りになったわねー。口調を変えたせいかしら? まぁ今はそんな事より…)

上条「冗談はこの位にして、妹達が状況を把握してるのは好都合だ」

一方通行「ある程度準備が整えば、教えるつもりだったしなァ」

上条「これからは連携して行動しよう。よろしくな!」

露ミサカ「……はい。早く本物の上条さんに会いたい…とミサカは切に願います。……上条さんは紳士だもん」グッスン

541 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:43:40.74

アルビオン島 アヴァロン城内――




上条「おーっ、凄いなっ! 本物の城なんて初めて入ったぞ!」

アロウン(竜族と巨人族に妖精族の英知を結集して造ったんだ。凄いのは外見だけじゃない)

上条「竜!? 巨人!? 妖精!? そんなのいるの!?」

アロウン(とっくに絶滅しちまったがな。まあ知性を失った竜やゾンビならこの島にいるかもしれん)

上条「うげっ、ゾンビはいらねーよ。常識が通用しないにも程があるだろ」

アロウン(日が落ちる前に安全確認と食料の調達を兼ねて、アヴァロン周辺の探索をしたらどうだ?)

上条「食料は最低限しかないし丁度いいな」



上条「神裂さん、今から周辺の探索に行きませんか?」

神裂「ええ、構いませんよ」

ステイル「内部の探索は僕らがやっておくよ」

上条「おう、任せた」

542 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:44:22.14


ステイル「それにしても……とんでもない所だね」

禁書「うん……。島全体を覆う結界だけでも理解不能なのに、色んなとこからテレズマや魔力を感じるんだよ」

禁書「アヴァロンを必要悪の教会に知られるのは不味いかも…」

ステイル「魔術的に説明できないうえに魔王の存在、頭が痛くなる」

麦野「だけど報告しないといけないにゃーん」

浜面「そういう契約だし前金貰っちまったし……どうする?」

一方通行「上条の紹介っつっても、イギリスのお偉いさン共には世話になってるからなァ」

打ち止め「???」

露ミサカ「調査期間は一週間もあるので、今は保留でいいのでは? とミサカは提案します」

ステイル「……そうだね」

浜面「それじゃあ探索を始めるか。かなり広いし、三組に分かれて行動しよう」

麦野「テメエが仕切ってんじゃねーよ。浜面のくせに生意気だ」

浜面「ええーっ!? なにその横暴!?」
543 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:45:25.82

打ち止め「ミサカはアナタと一緒がいい! ってミサカはミサカは自己主張してみる!」

一方通行「勝手にしろ」

打ち止め「は~い♪」

一方通行「ちっ……」

露ミサカ「素っ気無いふりをしても、嬉しさが滲み出てますよ? とミサカは一方通行のツンデレ具合を指摘します」

一方通行「オマエは黙ってろ」


禁書「私たちも探索開始なんだよ」

ステイル「魔術知識があるのは僕らだけだから、そっちの方向からアプローチを…」

禁書「晩ごはんに備えて台所を探すしかないかも!」

ステイル「え……?」





数時間後――――




露ミサカ「一通り回ってみましたが特に異常はありませんでした、とミサカは速やかに報告します」

浜面「どの部屋も問題なく使える状態っぽいのは異常じゃないのか…」

禁書「台所と食堂を発見したんだよ!」

一方通行「オマエは食う事ばっかだなァ」

禁書「もうお腹ペコペコなんだよ。みことたちはまだなのかな?」

浜面「そういや遅いな」

麦野「あの二人に心配はいらないだろうけど、確かに遅いわね」

打ち止め「あっ、帰ってきたよ! ってミサカはミサカはお帰りなさいってお出迎……え?」
544 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:46:29.26


上条「ハァハァ……重い」ボロボロ

神裂「何とか…生きて帰れましたね…」フラフラ


禁書「大きな卵なんだよ! コレどうしたの!?」

上条「か、怪鳥の巣から…ハァハァ…拝借して、きた」

禁書「かいちょー?」

打ち止め「かいちょーってなぁに? ってミサカはミサカはアナタに聞いてみる」

一方通行「さ、さァな……」

ステイル「か、神裂?」

神裂「苦しい戦いでした……。あのような生物が存在するなんて、世界は広いですね」

浜面「この卵、打ち止めと同じ位の大きさじゃねーか……どんな生き物だよ」

麦野「おい第三位。何があったんだ?」

上条「はぁ…何とか落ち着いた…。アロウンの案内で近くの丘に行ったんだよ」

上条「そこでこの卵を見つけたんだけどさ、いきなり巨大な鳥に襲われたんだ」

神裂「どうや怪鳥の巣だった様で今の今まで逃げ回ってました」

一方通行「オマエらなら鳥なンざ簡単に倒せるだろォが」

上条「あの鳥を見たら、そんなこと言えないって! マジでビビるから!」

神裂「卵を頂いた上に命まで奪うのはどうかと」

禁書「そんな事より、お腹すいたー!!」

上条「ったくしゃーねーなぁ。何が食べたい?」

禁書「オムレツがいい!」

打ち止め「ミサカはたまご焼き! ってミサカはミサカはリクエストしてみたりっ!」

上条「はいはい、すぐに作るから待ってな」

禁書打ち止め「はーい♪」

545 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:47:24.16


浜面「……あれって超電磁砲なんだよな?」

露ミサカ「当たり前です。上条さんがあんなに下品なわけがありません! とミサカは拳を握り力説します」

麦野「ミサカが感情的になるなんて珍しいわね。どうしたの?」

露ミサカ「お姉様に裏切られました、とミサカは簡潔に答えました」

一方通行「大袈裟に言ってンじゃねェよ」

浜面「あー、姉妹喧嘩もほどほどにな」

麦野「それで? はーまづらぁーは何が言いたかったのかにゃ~ん」

浜面「いや、何て言うか、上条の方はどんな感じか気になるっつーかさ……見てみたくね?」

麦野「……確かにね」

神裂「想像できませんね」

一方通行「……興味ねェ」

ステイル「気にはなるけど見る手段が無…」

露ミサカ「ありますよ、とミサカは間髪いれずに進言します」

一方通行「妹達か……」

露ミサカ「はい、10032号が観察中です。あとでリアルタイムで映像を送って貰うので一緒に見ますか、とミサカはみなさんに提案します」

546 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:49:18.01

アルビオン島 アヴァロン 寝室――





上条「あ~疲れたぁ~」グッタリ

アロウン(激動の一日だったな。ゆっくり休め)

上条「その前に当麻に電話しねーと」

アロウン(ククッ、お楽しみタイムだ。それにしても随分男口調も板についたじゃないか)

上条「そーだな、……打ち止めにふざけた事を吹き込んでくれたお礼をしないとなあ…」pipi

アロウン(お、おい、作戦は…)

上条「大丈夫だって。ちょろーーーっと、可愛がるだけだから」ヨビダシチュウ


美琴『もしもし…』pi

上条「おーっす。元気してる?」

美琴『え、御坂?』
547 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:50:21.10

作戦実行中――――――――





美琴『そそそ、その、おお俺もッ///』

美琴『すすす好ッ――!? ――――ッ!?』

上条「美琴、落ち着け」

美琴『……ひたひ』

上条「返事は俺が学園都市に帰ってからでいいよ」

美琴『ふえ? れ、れも…』

上条「答えなんて分かりきってるしな」

美琴『///』

上条「明日も朝早いし寝ますかね。おやすみ美琴」pi



アロウン(フフ、当麻の奴、もうお前にメロメロじゃないか)

上条「……」

アロウン(後は飴と鞭を使い分けて、完全に堕とすだけだ)

上条「ふっ……ふふふふ」

アロウン(お、おい…)

上条「アーーーーッハッハッハァ!!! 来た! ついに我が世の春がきたぁぁぁァァァーーーッ!!!」

上条「こんなに順調に事が進むなんてね!! ありがとう、アロウン!!」

アロウン(……おう)

上条「入れ替わりさえ解決すれば、最高のハッピーエンドは目の前よ!!」

アロウン(はぁ? もう元に戻るわけにはいかんぞ)

上条「そう! もう戻れない! って……ええっ!?」
548 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:51:18.97

アロウン(アヴァロンの稼動には俺の魔力が不可欠だから、お前はこのままだぞ)

アロウン(当麻が戻れば幻想殺しが完全に働いて、アヴァロンを維持できないって言っただろ)

上条「き、聞いてないわよ!?」

アロウン(…………ハッハッハ、誰にでも間違いはあるさ。広い心で許せ)

上条「何か他に手はないの?」

アロウン(俺には無い)

上条「……」

アロウン(そんなに悲観するな。この身体だって捨てたモンじゃないぞ)

アロウン(それに当麻だって問題ないさ。アレの祖先は可愛かった。だからアレも可愛くなる素養は十分にあるハズだ)

上条「……まーいっか」

アロウン(お?)

上条「騒いだってしょーがないし、一先ず保留でいいだろ」

アロウン(そ、そうだな。状況が変わる可能性もあるし、それでいいだろう)

上条「そんじゃ寝るか」

アロウン(……やけにアッサリしてるな)

上条「俺はアイツの見た目に惚れたんじゃない。重要なのは内面だから…」

上条「それに今は妹達を守ることが最優先だからな。……当麻だって分かってくれるさ」ウトウト

アロウン(全力で抵抗しそうな気もするが…)

上条「……」スヤスヤ

アロウン(寝たか。適応力の高い奴だな)ヤレヤレ

549 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:52:30.60

アルビオン島 アヴァロン ミサカ10777号の部屋――




御坂妹からの美琴(上条さん)リアルタイム盗撮映像を視聴中




打ち止め「お姉様の電話が終わったみたいね、ってミサカはミサカは……あれー?」


禁書「とうま…可愛いかも///」テレテレ

神裂「ななな何を言ってるのですかっ!?」アタフタ

ステイル「上条当麻……なんてザマだ…」

麦野「クソ生意気な第三位よりいいんじゃない?」

浜面「なんだろう……あれは上条のハズなのに、なんかこう…グッときた」ドキドキ

露ミサカ「ミサカのお姉様がこんなに可愛いわけがない/// とミサカは身悶えします。……これはアリですね」イヤンイヤン

















そして……一夜が明けた――
550 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:53:35.50

上条「入るぞー」コンコン

上条「みんなここにいたのか。いや~時差ボケのせいで寝すぎた……って何コレ?」ガチャリ



禁書「女の子でも、とうまはとうまなんだよ/// 寧ろこのままのほうが…///」

ステイル「そうだね……確かにその通りだ///」

神裂「ステイルまでっ!?」

露ミサカ「ヘタレールガンverの上条さん……苛めたくなって困ります、とミサカはサディスティックな衝動に駆られます」

麦野「きィぬはたぁぁぁァァァーーーッ!!! すぐにっ! 迎えに行くからァッ!!」ガシッ

浜面「ぎゃああああああああッ!!? 俺の頭を握らないでええぇぇッ!!! でちゃうっ!! ミソがでちゃうーーーっ!!!」ミシミシ

打ち止め「……」スヤスヤ

551 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:55:01.49

上条「……」ポカーン

一方通行「あーねみィ……。ン? オリジナル、何してンだァ?」カツ、カツ、カツ

上条「これ……」ユビサス

一方通行「あン?」ヘヤノゾク



麦野「絹旗はなァ! 今泣いてんだよォっ!! 聞いてんのかッ、はーまづらァァァーーーッ!!?」ブンッ ブンッ

浜面「……」プラーン プラーン

露ミサカ「上条さんと添い寝なんて羨ましい、とミサカはハンカチを噛み締めながら羨みます。……いいなぁ」

禁書「はっ!? 女の子同士なら、とうまも添い寝してくれる!?」

ステイル「だ、駄目だ! 同性愛なんて非生産的すぎる……ッ!!」

神裂「ステイル!! 話が飛躍しすぎですっ!!」

打ち止め「……」スヤスヤ



一方通行「……もォ一眠りしてくるわ」カツ、カツ、カツ

上条「俺もそうする…」スタスタスタ

アロウン(何をやってるんだか……)

552 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:56:42.41


学園都市 第七学区 とある病院 空き部屋――





上条「てな感じで、あとはグダグダと一日過ごしたのよ」

美琴「インデックス達にも筒抜けだったなんて……不幸だあああァァァーーーッ!!!」

上条「私はまだアンタの観察記録を見てないのよねー」

美琴「見なくていいから! つーか観察じゃなくて盗撮だろ!」

上条「愛ゆえの行動だし大目にみなさいよ」

美琴「そんな歪んだ愛はいりません……」

美琴「くっそ、こっちの行動を把握されてたなんて……だから不意打ちで今日帰ってきたんだな」

上条「え、違う違う。アンタを守るために強行軍で帰ったんだっつーの」

フィ「冥土帰しからの情報で、貴様が統括理事会に狙われてる事を知ったそうだ」

美琴「ええっ!? 悪い事なんてして…………ナイヨ?」

フィ「安心しろ、アレとは別件だ」

美琴「いや安心しちゃダメだろ。理事会絡みなんてろくでもないに決まってるぞ」

上条「大丈夫だってば。私と一方通行を相手にケンカを売るだけの根性ある奴なんて、学園都市にはいないでしょ」

美琴「……確かにそうかも。おまえも神裂並に……って、ああああぁぁァァッ!!!」

上条「ど、どうしたの?」
553 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:57:53.44

美琴「思い出した! おまえ、神裂とインデックスの二人といちゃついてただろ!!」

上条「はぁ?」

美琴「とぼけたって超無駄なんだよ! 神裂のこと火織とか呼んでさ、パートナーとか言ってさ…」イジイジ

上条「あー、あの時か~」

美琴「俺のこと好きって言った癖にぃぃぃ……」

上条「あはは、アンタ嫉妬してんの?」

美琴「あ、当たり前だろっ!! 話の途中で電話を切られるし、そのせいで大変な事になったんだぞ!」

上条「大変な事って?」

フィ「嫉妬に狂って友人を脅迫し…」

美琴「他人の黒歴史を暴露するんじゃありません!!」

上条「アンタたち良いコンビねぇ」

フィ「それほどでもない」

美琴「うだー! 茶化すんじゃねえぇぇっ!!」

上条「ほら、病院で騒がないの」ギュッ

美琴「ッ!?」ビクッ
554 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:58:52.41

上条「あの二人といちゃついたりしてないから機嫌直してよ」

美琴「うぅー……」

上条「それに当麻だって私を散々嫉妬させたんだからね。意地悪したくなるのよ」

美琴「そーいう言い方は……卑怯だ」プイ

上条「卑怯で結構よ。フフ、嬉しいなぁ」

美琴「???」

上条「アンタが嫉妬するなんてねー。ちょっと前までは考えられないわよ」

美琴「仕方ないだろ……その、す、好きに…なったんだから…」モジモジ

上条「……」

美琴「もう、おまえ以外は考えられないし…考えたくない。……だから」

上条「……」

美琴「だから……あまり…その、…いじめないでほしい」

555 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 13:59:41.22

上条「あの二人といちゃついたりしてないから機嫌直してよ」

美琴「うぅー……」

上条「それに当麻だって私を散々嫉妬させたんだからね。意地悪したくなるのよ」

美琴「そーいう言い方は……卑怯だ」プイ

上条「卑怯で結構よ。フフ、嬉しいなぁ」

美琴「???」

上条「アンタが嫉妬するなんてねー。ちょっと前までは考えられないわよ」

美琴「仕方ないだろ……その、す、好きに…なったんだから…」モジモジ

上条「……」

美琴「もう、おまえ以外は考えられないし…考えたくない。……だから」

上条「……」

美琴「だから……あまり…その、…いじめないでほしい」

556 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 14:00:15.68

上条「当麻かわいいっ!!」スリスリ

美琴「わわっ!?///」

上条「とんでもなく庇護欲をそそられるわ! 苛めないで欲しいって、アンタやっぱり誘ってるでしょ!?」

美琴「ち、違う! おまえが意地悪するから頼んだの!」フルフル

上条「だが断る!!」

美琴「ええーっ! な、なんで?」

上条「だって当麻がいじめてオーラを出してるんだもん!」

美琴「そんなモン出してねーよ! ……で、でもまぁ、少しくらいなら…」

上条「少しと言わず、たぁーーっぷり、じぃーーっくり、いじめてあげるわよ……フフフ」

美琴「ちょ、美琴さん?」

フィ「こいつの顔…真性のドSだな」

上条「ドSでいいよ。……ドSらしいやり方でいじめてあげるから…」ニッコリ

美琴「ひぃッ!!」ハナレル


黒子「お姉様!」シュン!

絹旗「御坂! 無事ですか!?」シュン!
557 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 14:00:53.39

美琴「!?」

上条「ちっ、いいところで邪魔が入ったか……。後にしてくれないか? 今取り込み中なんだけど」

フィ「完璧に悪役のセリフだな」

黒子「上条当麻! お姉様から離れなさい!」

絹旗「御坂を超返してもらいます!」

上条「はぁ? 返すも何も美琴は俺のものなんだが、なあ?」

美琴「え? あ、うん……///」テレテレ

絹旗「ッ!? もう手篭めにされたんですか!?」

美琴「あはは、それは俺の勘違いだったんだ。心配かけてごめんな。でもちゃんと仲直りしたから」

黒子「そ、そうでしたの。…………ちっ」

上条「何で舌打ちするんだよ」イラッ

黒子「どうしてかは上条さんの方がよくご存知なのでは?」シレ

上条「俺と美琴の問題に他人が割り込んでほしくないな。分かるだろ?」

黒子「勿論ですわ。……ただ、お姉様はまだ中学生ですの。我慢の利かない野蛮人に任せるのは如何なものかと」イラッ

上条「言ってくれるじゃねーか」イライラ

黒子「御免あそばせ。つい正直が口をつきまして」イライラ


上条「ハハハ……」

黒子「うふふ……」

558 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 14:01:49.51


絹旗「勘違いにせよ御坂が無事でよかったです」

美琴「心配して来てくれたんだろ。さんきゅーな、絹旗」

絹旗「当たり前です。私達は超友達じゃないですか」

美琴「絹旗の優しさが身に沁みる……友達っていいなぁ」ナデナデ

絹旗「も、もうっ///」テレテレ

美琴「あれ? 怒らないの?」ナデナデ

絹旗「超心配したんですから、ご褒美があってもいいじゃないですか///」モジモジ

美琴「安いご褒美だな。こんな事で喜ぶなら何時でもしてやるよ」ニコ

絹旗「はい///」

フィ「仲が良いのは結構だが、貴様の彼氏と後輩が凄い顔で睨んでるぞ」

美琴「え……?」


上条「ア・ン・タはあああッ!!」

黒子「何いちゃついてますの!!」

美琴絹旗「は、はい!?」ビクッ
559 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 14:02:35.90

上条「ちょっと目を離したらコレだ! これはお仕置き確定だな。……試してみたい事もあるし、フフフ…」

美琴「なに不穏当発言してやがりますか!? 俺が何したよ!?」

上条「自分の胸に聞けよ」

美琴「……なんだろ?」

上条「分かんないならさぁ、ちょっと二人でお話しようか?」グイグイ

美琴「えっ、えっ??」ヒッパラレル

フィ「自業自得だな。貴様は節度という言葉を知るべきだ」



黒子「なに自分だけお姉様といちゃついてますの!?」

絹旗「いちゃつくって……女性同士ですよ?」

黒子「性別なんて関係ありませんわ! お姉様であることが重要ですの……あぁん、お姉様ぁぁぁ!!」ムッハー

絹旗「うわキモっ! 浜面並のキモさですね」

黒子「ハッ!? も、もしや、私のポジションを狙ってますの!?」

黒子「ダメですの!! お姉様のパートナーは私ですわっ!!」

絹旗「……超面倒くさい人ですね」ヤレヤレ

560 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 14:03:48.34


学園都市 第七学区 とある病院 廊下――




上条「……」グイグイ

美琴「ええっと、何故そんなにお怒りなんでせう?」

フィ「小学生といちゃこらしてたせいだろう。逆の立場で考えてみろ、たわけが」

美琴「絹旗と? ……ッ!?」

美琴「ご、ごめん! わざとじゃないんだ」

上条「……」ピタリ

美琴「何でも言うこと聞くから許してくださいっ!!」

上条「手短に説明するからよく聞け」

美琴「え…?」

上条「今から二手に分かれて学園都市を出るぞ。片方は俺達ふたり、それ以外がもう片方だ」

美琴「突然すぎだろ!?」

フィ「しょうがないだろう。学園都市に留まるのはリスクが高い。それに変態テレポーターを巻き込むわけにはいかん」

美琴「それはそうだけど…」

上条「続けるぞ。一方通行たちは空港からイギリスへ渡って、アヴァロンに向かう」

美琴「俺達は?」

上条「帰省する」

美琴「…………は?」

上条「だから年末年始は実家に帰るんだよ」

美琴「ええええぇぇぇーーーーーっ!!??」
563 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/21(火) 14:12:13.62
乙。
体は美琴になってもフラグ体質はいまだ健在かww
578 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:14:39.13

上条「そんなに驚くなよ」

美琴「えっ、おまえ何言ってるの!? この状態で帰省とか無茶すぎるだろ!?」

上条「別に意味も無く帰省するわけじゃねーよ。無茶する価値はあるからさ」

美琴「それでも、う~ん……」

フィ「いずれバレることだ。何を躊躇う?」

美琴「躊躇うに決まってるだろ! 息子は最近、娘になっちゃいました……なんて言いたくねー!!」

上条「細かい事を一々気にするような親じゃないと思うけど」

美琴「そんなこと……無いと言い切れない…つーか、面白がって弄られるような…」

上条「まぁこれは決定事項だから、今更どうこう言っても遅いんだ」

美琴「はぁ……、わかったよ」



上条「話もついたことだし、アンタのお仕置きだけど」

美琴「へ……?」

上条「何でもするんだろ? フフ、何にすっかなー」

美琴「あ、あれ? さっきの話をするための演技じゃなかったの?」オロオロ

上条「んな訳ねーだろ。……ゲコ太先生から教えてもらったことを検証してみようかしら」ニヤリ

美琴「なにやら不穏な単語が…」
579 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:17:10.42

上条「なんでも女性は絶頂時の快感を男性の何百倍も味わってるらしいんだけど」ワクワク

美琴「」パクパク

上条「その快感を男性に与えると、あまりの気持ちよさにショック死しちゃうかもしれないんだって!!」ダイコーフン

フィ「なるほど。試しにコイツをイカせてみようと?」

上条「数百倍の快感よ! 凄いと思わない!? それに当麻へのお仕置きにピッタリでしょ!」

フィ「痛みと快楽は紙一重、というか同質のものだし、確かにお仕置きに最適だな」

上条「よし、それじゃあ軽くイってみましょうか!!」

美琴「ちょっと待てえええええぇぇぇーーーーーーーーーっ!!!」

美琴「トチ狂ったんですか御坂さん!? 変態枠は黒子だけで定員オーバーですのことよ!?」

上条「なによ失礼ね。言っとくけどアンタに拒否権は無いからね」

美琴「そんな!? 死ぬかもしれないんだろ!?」

フィ「心配するな。貴様のバイタルはチェックしている。危なくなったら止めてやる」

美琴「できれば今止めてほしいのですが……」

上条「諦めなさい。ちょろっと弄ってイカせるだけだからさぁ」ワキワキ

美琴「じょ、冗談だろ?」ガクブル

上条「……」ニジリヨル

美琴(不味い……かつて無いピンチだ。何とかしないと…)

美琴「ちょっと待ってくれ! せめて心の準備をさせてほしい!」

上条「……まあいいわ。三分待ってあげる」
580 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:18:28.83


美琴(時間は稼げた! だけどどうする? お仕置きを受けるなんてのは論外だ)

美琴(逃げるか? でもどこに……そうだ、御坂妹の部屋に逃げ込めばコイツも無茶なマネはできないハズっ!)

美琴(幸い逃げ足には自信がある。このメタル上条さんの逃げ足を見せ付けてやるッ!!)

上条「三分経ったわ。それじゃ…」

美琴(ッ、今だっ!!)スタコラサッサー


――――御坂美琴は逃げ出した!!!


美琴「大した距離じゃないし、このまま逃げ切ってやる!!」タッタッタ

フィ「それは無理だろう」

美琴「何言ってんだ。不意をついたんだから大丈夫だっ……て?」ピタリ

上条「どこへ行こうというのかしら?」ニコッ

フィ「知らなかったのか? 大魔王からは逃げられない」


――――しかし、回り込まれてしまった!!!


美琴「ぎゃああああ!? どうして目の前にいるの!?」

上条「フフン、普通に回り込んだだけよ」

美琴「普通の速さじゃないよね!? なんなの!? はぐれ御坂さんなの!?」

上条「幻想殺しの上条さんでしょ」

美琴「違う! 上条さんは俺! おまえは御坂さんだろ!」

上条「細かい事はいいのよ。それじゃ早速お仕置きを…」ガシッ

美琴「ひぃっ…!?」
581 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:19:48.62

美琴(神様仏様御坂様! 誰でもいいから助けてぇぇぇーーーっ!!!)

アロウン(ふむ。俺でよければ助けてやろう)

美琴(いいです! いいですから助けて下さい!!)

アロウン(ただし代償は頂くぞ?)

美琴(だ、代償?)

アロウン(そうだな、何がいいか……ここはセオリー通り処女の生血を貰おうか)

美琴(いいい生血ぃぃぃ!!??)

アロウン(ククク、二度と生き返らぬよう、はらわたまで喰らい尽くしてくれるわ!)

美琴(どこの魔王だよ! ん? 魔王……?)

アロウン(いかにも、俺の名はアロウン。……お前と話すのは初めてだな)

美琴(……)


アロウン(美琴、ここは俺の顔を立ててくれないか?)

上条(えー、今いいところなのに!)

アロウン(頼む)

上条(ハァ……、しょうがないわね。でも貸しひとつよ)

アロウン(オーケイ、面倒くさいが剣の手解きをしてやろう)

上条(やった! フフフ、火織にリベンジ決める日も遠くないわ!)


美琴(あ、あの、アロウン?)

アロウン(どうした?)

美琴(俺はアロウンを認識できないハズじゃなかったのか?)

アロウン(そうだったな。だが、お前は俺の存在を知ってしまった。だからこうして話せるんだ)

アロウン(美琴に俺のことを聞いただろ?)
582 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:20:50.65

美琴(うん……。生まれた時からずっと一緒だったって…)

アロウン(ああ、一緒だった。……お前の失った記憶も、俺は全て覚えている)

美琴(……そっか)

アロウン(記憶を取り戻したいか?)

美琴(………………………………………………そうだな、でもいいや)

アロウン(何故だ?)

美琴(今が幸せだから、その幸せを守りたいから……かな)

アロウン(そうか……。意地でも強がりでもない、本当の幸せを手に入れたんだな)

美琴(うん)

アロウン(それなら以前のお前の柵なんざ、押し付ける訳にはいかんな)

美琴(家族やインデックスには悪いと思うけど……俺の一番は美琴だから、不安にさせたくないんだ)

アロウン(!? 驚いたな。全部を守りたいなんて言ってた馬鹿者が成長したものだ)

美琴(成長なんて大層なモンじゃないさ。美琴を最優先にするって意識してないと、また取り返しのつかない事しちまいそうだからな)

アロウン(ロシアでのことか。確かにあれは軽率だったな)

アロウン(世界を救った代償に、お前を大切に想うひと達を絶望に突き落とした自覚はあったか)

美琴(うん……。だから大切なことや、俺の手に余ることは美琴に相談するって決めたんだ)

美琴(でもふたりで無茶する可能性大だけどな)

アロウン(十分だよ。お前の成長を嬉しく思う)

美琴(……どうしてそんな親身になってくれるんだ?)

アロウン(ずっと昔にお前の祖先と交わした約束だからな)

美琴(約束?)

アロウン(まあ気にするな。何より、お前や美琴にしろ一方通行にしろ世話が焼けるから親身にもなるさ)

美琴(あはは、なんだよそれ)
583 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:22:44.27

アロウン(それよりいいのか? 美琴の奴、放心しちまってるぞ)

美琴(は……?)


上条「自覚してる癖に、あんな気障なセリフを…///」クネクネ

美琴「キモっ!? ビジュアル的にヤバすぎる!!」

フィ「天に唾を吐く発言だな」

美琴「……そうだった。おい美琴、頼むから不思議な踊りはやめるんだ」ユサユサ

上条「ほえ? どうしたの?」

美琴「お願いですから上条さんの姿で女口調は勘弁して下さい。つーかさっきまで普通に話してたよね!?」

上条「あっははは、ごめんごめん。興奮するとつい地が出ちゃうのよねー」

上条「んんっ、俺は上条当麻、お前は御坂美琴……よし、もう大丈夫だ」

美琴「ついでに確認したいんだけどさ、お互いの呼び方ってこのままでいいのか?」

フィ「非常に不味いな。貴様らが入れ替わっている事を仄めかす行為は慎むべきだろう」

アロウン(あえて弱味を晒す必要はない。美琴は既に上条当麻で通してるし、当麻も御坂美琴で通した方がいい)

上条「その方が混乱しないしな」

美琴「りょーかい。それじゃ改めて、おまえのこと当麻って呼ぶから。……やっぱ違和感あるなぁ」

上条「はぁ? 年下なんだから、さんをつけろよデコ助野郎」

美琴「デコ!? それは吹寄の属性じゃないの!? 何より馬鹿呼ばわりしてた、おまえが言うな!」

フィ「……言われてみれば」

アロウン(デコ広いな)
584 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:24:18.98

美琴「広くないっ! ったく人の身体的特徴を貶めるなよ」

上条「いや~、気になったからつい」

美琴「ついじゃねーよ。はぁ……ガキかおまえは」

上条「そうなんだよなぁ。入れ替わってから妙に我慢弱いというか欲望に忠実というか、う~ん…」

フィ「男女の差異だろう。問題ないレベルだ」

美琴「俺にとっては大いに問題ありだけどな……」


黒子「お・ね・え・さ・まぁぁぁん」シュン! ダキツキ

美琴「おわっ、黒子!?」

黒子「黒子を無視していなくなるなんて許せませんの。ぐふふ…」ジュルリ

上条「はいそこまで」ヒョイ

黒子「なっ!? 放しなさい!」ジタバタ

上条「そろそろ門限だろ。さっさと帰りなさい」

黒子「貴方に言われずとも帰りますの! ささお姉様、寮に帰りましょう」

美琴「うん。帰省する準備しないと」

上条「そんな暇はないぞ。もう出発しねーと不味いんだ」

美琴「携帯と財布は持ってるし、まあいっか」

黒子「え? 帰省しますの?」

美琴「急に決まったんだよ。せっかく来てくれたのにゴメンな」

585 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:26:26.69

黒子「お姉様の露払いとして当然のことですの。そんな事より上条さんも同行されるような口ぶりでしたけど……」

上条「美琴と俺の実家が近所なんだよ。家族ぐるみの付き合いだし、一緒に帰ることにしたんだ」

黒子「家が近所? 家族ぐるみ? ……妬ましい」ブツブツ

美琴「く、黒子……?」

黒子「上条さん!! くれぐれも学生に相応しい節度ある態度でお姉様をエスコートして下さいまし。くれぐれも! ですわ」クワッ

上条「あ、ああ」

黒子「お姉様、名残惜しいですが黒子は帰ります。それでは良いお年を」シュン!


上条「無駄に疲れた……。やっぱり黒子は変態だなぁ」

美琴「……おまえも十分変態だと思う」ボソ

上条「ん~、何か言ったかな、美琴ちゃぁーん?」ニッコリ

美琴「えっ!? 空耳じゃないかな!?」アタフタ

絹旗「あ! 見つけた!」タッタッタ

美琴「いいところに来てくれた! 当麻が絹旗に話があるんだって、ハイ!」グイグイ

絹旗「わわっ、引っ張らないでください。……ええっと」

上条「キミが絹旗さん?」

絹旗「は、はい」

上条「俺は上条当麻。いきなりで悪いけどさ、イギリスに行ってくれないかな?」

絹旗「え……?」
586 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:27:19.51

上条「麦野さんが暴れて大変なんだよ。絹旗を迎えに行くーって言って聞かなくてさ」

上条「早く絹旗さんを連れて行かないと浜面がえらい事になりそう……もうなってるか…」

絹旗「行きます! 超行かせて下さい!」

上条「話が早くて助かるよ。俺たちも時間が押しててな。詳しい事は一方通行に聞いてくれ」

絹旗「一方通行!? ……大丈夫なんですか?」

美琴「心配しなくてもいい奴だよ。紳士的だし」

絹旗「御坂のお墨付きなら超安心ですね」

一方通行「何が安心なンだ?」カツ、カツ、カツ

上条「噂をすれば何とやらだな。彼女が絹旗さん、イギリス行きはオッケーだってさ」

美琴「絹旗のこと頼むな」

絹旗「あの、よろしくお願いします」ペコリ

一方通行「おォ、よろしくなァ」

上条「それじゃ俺たちは先に出るわ」

一方通行「心配いらねェと思うが、気ィつけてなァ」

587 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:29:00.47

学園都市 外壁部――




美琴「外出許可なんて取ってないけど、どうやって外にでるのでせう?」

フィ「聞くまでもあるまい」

上条「外壁を飛び越えて行くに決まってるだろ」

美琴「やっぱりか……。もっと穏便な方法は…ん? 誰だ?」

土御門「怪しいものじゃないぜよ。カミやん」

美琴「土御門…さん」

土御門「最終下校時刻はとっくに過ぎてるのに、こんなとこで何してるのかにゃー」

上条「デートだよ。それで何か用か?」

美琴「で…でーと///」

土御門「!? ……ほう、デルタフォースから裏切り者がでるとは由々しき事態だにゃー。制裁を考えにゃならんぜよ」

土御門「だがそれは後回しだ。カミやん、何故ここにいる? 帰国はまだのハズだ」

上条「……ああ、それは…」ヒョイ

美琴「ひゃっ!?」ダッコサレル

上条「ないしょ……ってなあッ!!!」チョウジャンプ

土御門「……」ポカーン

美琴「ぎゃあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」ドップラー
588 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:30:44.36

土御門「……は?」

海原「見逃してよかったのですか?」タッタッタ

土御門「え、いや、カミやんが超電磁砲を抱っこしてピョーンて……え?」

海原「ええ、悔しいですが正にヒーローでしたね」

土御門「いやツッコミ所がおかしいだろ!? カミやんにあんな真似出来る訳ないぜよ……一体どうなってるんだ」

海原「別にいいじゃないですか。彼が御坂さんを大切にしている、自分はそれだけで満足です」キラキラ

土御門「絶妙に認識がずれてるにゃー……」pipipi

土御門「…何だ」pi

土御門「……………………………分かった」

海原「浮かない顔ですね。また厄介事ですか?」

土御門「命令が撤回された。今回の仕事はこれで終了ぜよ」

海原「本当ですか!?」

土御門「代替案を使うんだと。理事会はもう上条勢力と事を構えるつもりはないようだにゃー」

海原「……信用できるのですか?」

土御門「さあ?」

海原「珍しくいい加減ですね」

土御門「考えても始まらないにゃー。それに、やるべき事は他にも沢山あるんだぜい?」

589 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:32:11.61

帰省中 電車内――



上条「うんうん、いいペースだな。この調子ならすぐ着くぞ」

美琴「……」グッタリ

上条「元気ないなー」バシバシ

美琴「…誰のせいだよ。あと地味に痛いから叩くな」

上条「ちょろっと駅までダッシュしただけじゃん」

美琴「アホみたいに世界を縮めやがって、死ぬかと思った……」

上条「ハハハ……、そ、それよりさ、疑問に思ったんだけど美琴は英語喋れるの?」

美琴「…………話せるよ?」

上条「そりゃそうだよな。意外にグローバルな交友してるし、結構海外にも行ってるみたいだし」

美琴「ま、まあな」

フィ「英語どころか日本語すら怪しいのに見栄を張るなよ」

美琴「おまっ!? そんな決め付けんなよ!」

フィ「フフン、悔しかったら英会話のひとつでも披露してみたらどうだ?」

美琴「くっそぅ……やってやろうじゃねーか!」
590 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:34:01.74

上条「じゃあ試しに俺に話しかけてくれよ」

美琴「えぇーっと……はーわゆー」

上条「……」

美琴「はーわゆー!」

上条「……」

美琴「は、はーわゆー?」

上条「Fine thank you、って、アッハハハ、なんだよその発音!」

フィ「これは酷い。中一でもこれよりマシな発音するだろうに」

美琴「んなっ!?」

上条「How are you? こう言いたかったんだろ?」

フィ「恐らくな」

美琴「うぐぐ…」

フィ「俺様たちしかいなくて良かったな。あんなアホ丸出しの姿を他人に見られては恥ずかしくてかなわん」

上条「それは言いすぎだろ。バカな子ほど可愛いって言うし……プッ! クククッ」

美琴「ちくしょーっ!! もう笑いたきゃ笑えよ! どうせ俺はバカですよ、くそぅ」

上条「ハハッ、そんな拗ねるなよ」

美琴「拗ねてねーし…」

上条「でも英語がダメなのは困ったなー」

美琴「何が困るんだよ」

上条「論文は英語で書かないとダメだし、スピーチなんかも基本は英語だぞ」

美琴「え……マジで?」
591 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:35:39.25

上条「大マジ。常盤台の理念に世界で通用する人材の育成ってのがあるんだよ。だから英語は基本中の基本ってわけ」

美琴「つーか常盤台のカリキュラムをこなすなんて無理なのでは……?」

上条「……まぁ何とかなるだろ」

美琴「目ぇ逸らすなよ! 気合や根性じゃどうにもならない事だってあるんだからね!?」

上条「知識だけは潤沢にあるから大丈夫だって」

美琴「ううっ、不安だ……」


上条「ほ、ほらっ、折角のふたり旅なんだし元気だせよ」グイッ

美琴「ふぁ!?」ダキヨセラレル

上条「こんな機会滅多にないんだし、恋人らしい事したくない?」

美琴「う、うん///」テレテレ

上条「ホントに照れ屋だなー。少しは慣れないと後々大変だぞ」ヤレヤレ

美琴「な、慣れるとか無理///」

上条「なんで?」

美琴「だって胸がドキドキして……頭がボーっとして、うぅ…///」

上条「なるほど……でも心地良くて全然嫌じゃないんだよな」

美琴「……///」コクコク

上条「ならいっか。今は美琴を照れさせて楽しめばいいしなー」

美琴(くっそ、幸せだけどムカつく……)
592 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:36:52.18

上条「アンタには負けっぱなしだったから、こうやってリードしてると気分がいいぜ」

美琴(ムカつく…)

上条「いつも飄々としてるアンタがこんなに奥手なんてな」

美琴(ムカつく…)

上条「いざって時は、あんなにカッコいいのに……これがギャップ萌え?」

美琴(ムカつく…)

上条「まあカッコいいとこも、情けないとこも全部好きなんだけどさ」

美琴(言うことを聞かない身体が、素直になれない心が…)

上条「今まで散々やきもきさせられたし、その分たっぷり満喫しないとな」

美琴(何よりコイツの好意に甘えっぱなしの自分にムカついてしょうがねえ!!)

美琴(俺はコイツのヒーローだろッ! 甘えたままでいいなんて、そんなムカつく幻想は! 俺自身の手でぶち…)

上条「ぶち壊す!! ってね」

美琴「ッ!? …………あれ?」
593 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 12:39:00.08

上条「さっきから美琴の肩を抱いてるんだけどさー……気付かない?」

美琴「も、もしかして…」

アロウン(ご覧のスポンサーの提供でお送りしました)

美琴「ひとの心の声を垂れ流したの!?」

フィ「興味深いな。俺様にも教えろ」

美琴「べべべ別に大したことじゃないよ?」

上条「ええっと……幸せだけどムカつく……言うことを聞かない身体が、素直になれない心が…」

美琴「なに語りだしちゃってるんですか上条さん!?」

上条「何よりコイツの好意に甘えっぱなしの自分にムカついてしょうがねえ!!」

美琴「うわあああああ!? ダメっ! それ以上いけない!」

上条「俺はコイツのヒーローだろッ! 甘えたままでいいなんて、そんなムカつく幻想は! 俺自身の手でぶち壊す!!」キリッ

美琴「いやああああああ!!? もうやめてぇぇぇーーーっ!!」

595 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/28(火) 13:47:58.81
GJ!
可愛い過ぎて死ぬ
599 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/29(水) 03:23:44.03
乙!中身が入れ替わってても上琴は萌えるww 
607 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:28:00.08

神奈川県 某所――



上条「なんだかんだで帰ってきました、神奈川」

美琴「……」トオイメ

上条「ちょっと早く着いたのか。上条パパはまだ来てないな」トケイミル

美琴「……父さんが迎えに来るの?」

上条「ああ、ここで待ち合わせしてたんだけど……あ!」

美琴「どうした?」

上条「不味いとこ見ちゃったなぁ」ユビサス



女性「ありがとうございます」

刀夜「当然のことをしたまでですよ」キリッ

女性「///」マッカッカ

刀夜「おや? 顔が真っ赤だ。具合が優れませんか?」

女性「い、いえ……///」

刀夜「参ったな。待ち合わせが無ければ送っていけるんだが…」

608 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:28:54.90

美琴「なにしてんだよ父さん……」

上条「やっぱり親子だな。そっくりじゃん」

美琴「……返す言葉もありません」

上条「詩菜さんも苦労してるんだろうね」

美琴「こ、こうしてても始まらないし、さっさと声をかけよう! うん!」


刀夜「やはり放っておけない。私が送って行こう」

女性「はい///」

美琴「ちょっと待った!!」

刀夜「はい……?」

上条「こんなとこ母さんが見たら何ていうかなぁー」

刀夜「当麻!? こ、これは違うんだ!」アタフタ

上条「何が違うんだよ。さっきから見てたけど、タクシーを呼ぶだけでいいんじゃない?」

刀夜「だがそれでは人情というものがだな…」

美琴「か…詩菜さんに言いつけてやる」ボソッ

刀夜「タクシーを呼ぼう! ……あれ?」

上条「女の人ならもう行っちゃったよ」

刀夜「そ、そうか。まあ何にせよ、おかえり当麻、美琴さん」

上条「ただいま」

美琴「た、ただいま」

刀夜「ふーむ、なるほど」

美琴「???」

上条「寒いし早く家に帰ろうぜ」
609 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:30:27.07

上条家への帰り道――



美琴「はぁ……」

刀夜「おい、当麻。美琴さん、元気がないようだけど何かあったのか?」

上条「ちょっとね。心に傷を負ったというか、負わせたというか……ハハハ」

刀夜「それはいかんな。きちんとケアをしておかないと」

フィ「ケアなど必要ない」

刀夜「おや? キミは…」

フィ「フィアンマだ。先に言っておくが断じてアヒルなどではない」

刀夜「これは凄いな。ナチュラルに会話をするAIなんてフィクションだと思っていたよ。フィアンマは学園都市製なのかい?」

フィ「その通りだ。フフン、俺様の凄さを一目で見抜くとは只者ではないな」

刀夜「お褒めに預かり光栄だけど、残念ながら歯牙ないサラリーマンだよ」

フィ「謙遜するな」

美琴「おまえが偉そうすぎるんだ。少しは謙虚さを…」

フィ「…俺はコイツのヒーローだろッ」ボソッ

美琴「なんでもありません! そのままの俺様キャラでいて下さい!」

上条「そんなに恥ずかしがらなくてもいいだろ。美琴がクサイ台詞を叫ぶのなんていつもの事なんだし」

美琴「ううっ、自分で言うのと他人に聞かされるのは違うんだよ……」

上条「気にしな~い♪ 気にしない♪ カッコいいじゃん、その幻想をぶち壊す!ってさ」

美琴「だからもうやめてよォォォーーーっ!!」
610 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:32:50.53
刀夜「ほほう、ハッタリのきいた台詞だな」

美琴「ああっ!? しっかり聞かれてる!?」

フィ「単なる厨二病というやつだ」

刀夜「中二病? そういえば美琴さんは中学二年生だったか。フフ、難しい年頃なのかな」ニコ

美琴「なんか変な誤解されてる!? そんな理解ある笑顔で見ないでぇ!!」

上条「おいおい、両親ズはあと三人も残ってるんだけど、そんな調子で大丈夫か?」

美琴「大丈夫じゃない! つーか俺たちの両親は四天王か何かか!」

刀夜「四天王かぁ。だったら父さんは井伊直政がいいな」

上条「徳川四天王かよ。因みに母さんは?」

刀夜「ハハハッ! そんなの本多忠勝に決まってるじゃないか」

詩菜「……」

刀夜「フラグ体質とやらのせいで、何度母さんの無双奥義を喰らったことか」

刀夜「当麻は知ってるだろう? 怒った時の母さんの顔っ! あれは天下無双と言うより悪鬼羅刹のソレだ」

美琴「あー……」

刀夜「おおっと、こんな話を聞かれたらまた母さんに…」

詩菜「私が何ですか?」

刀夜「焼き土下座させられ……る」

詩菜「……」ガシッ

刀夜「か、母さん?」

詩菜「当麻さん、美琴さんお帰りなさい。寒いですから先に家に上がっていてくださいね」

上条美琴「はははい!!」スタコラサッサ

刀夜「ハハッ、もう家の前まで帰りついていたのか。話に夢中で気づかなかったよ。さあ母さんも風邪を引かないうちに家に…」

詩菜「刀夜さん的には無双奥義と焼き土下座……どちらがお好みですか?」

刀夜「い、いやぁ、私もいい年だしどっちも勘弁してほしいなぁ……なんて」

詩菜「…………うふ♪」
611 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:34:09.47

上条家 リビング――



上条美琴「ただいまー」

美鈴「おかえりー。あとお邪魔してまーす」

上条「ご無沙汰してます」

美鈴「ふふ、そうね。元気してた?」

上条「はい」

美鈴「美琴ちゃん、上条くんとの仲は進展した?」

美琴「え、ああ……うん///」

美鈴「あれー? 予想外の反応だわ。なんかこう……こんな奴、別に何とも思ってないんだからねっ! みたいなのを期待してたのに」

上条「……アンタは予想通りで分かりやすいな」

美鈴「アンタ、なんて他人行儀ねえ。美鈴さんでいいわ。私も当麻くんって呼ばせてもらうから」

上条「はいはい」

美鈴「返事は一回! もう……ところで詩菜さんたちは? 表で待ってたハズだけど」

美琴「と、刀夜さんが詩菜さんの逆鱗をヤスリがけしちゃって…」

上条「今頃父さん、討ち死にしてるんじゃないかなぁ」

美鈴「そ、そう。温かいもの淹れるけど、コーヒーでいい?」

美琴「うん。当麻もいいよね?」

上条「おー」

美鈴「仲がいいわねえ。それじゃ淹れてくるから」

612 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:35:19.71

美琴「はぁ……、緊張した~」

上条「もっと気楽にいけばいいのに」

美琴「んなこと言われてもなぁ。おまえの順応力が異常なんだよ」

上条「あ、いい事思いついた!」

美琴「……過去の経験からしょーもない事だと容易に想像できますが、一応聞いてあげましょう」

上条「入れ替わった事がどっちのせいでバレるか勝負しない?」

美琴「悪いけどパス。父さんたちが帰ったら正直に話すよ」

上条「ふ~ん、逃げるのか」

美琴「挑発には乗らねーよ」

上条「演技力に自信がないの? あーあ期待はずれだなぁ」

美琴「……なんだと? 演技力に定評のある御坂さんに自信がないだと? 上等じゃねーか! 月影先生もびっくりな演技を魅せてやるっ!!」

上条「無理すんなよ」

美琴「そっちこそ!」

上条「ハッ、重要なのは演技力じゃなくて戦略なんだよ」

美琴「いいぜ…」

上条「それじゃ…」

上条美琴「勝負だ!!」
613 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:36:53.65


美鈴「お待たせ。当麻くんはお砂糖いくつ?」

上条「ふたつで」

美鈴「へえ、てっきりブラック派だと思ってた。でもふたつって美琴ちゃんと同じね」

美琴「ぶっ!! 甘っ!」

美鈴「ええっ!? いつも通りに淹れたんだけど、美琴ちゃんブラック飲めるの?」

美琴「さ、最近飲めるようになったのよ。あはは」

美鈴「そうなんだ。……ところで美琴ちゃん、どこまで進展したか聞かせてほしいな!」

美琴「……そうきますよねー」

美鈴「当たり前じゃない。ほら、早く早く!」

美琴「えっと、その……つきあう事になりました///」

美鈴「おおーっ!! 凄いじゃない! それでどっちが告白したの?」

美琴「当麻からだけど……」

美鈴「意外ねぇ。私は美琴ちゃんの片思いだと思ってたし」

美琴「あはは……まあ何ていうか、ね?」アイコンタクト

上条「ん? ……」ウナズク

上条「美琴は情熱的っていうか、恥ずかしい台詞を真剣に言いますからね」

美琴「そうそう……はい?」
614 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:38:33.75

美鈴「うわっ、それ気になる! 美琴ちゃんってばどんな事言ったの?」

上条「もう大変だったんですよ。急に泣き出したり、切々と好意を語り出したり…」

上条「さっきなんて、こう…泣き笑いって言うのかな。そんな複雑な表情で、俺に心底惚れてる、なんて言い出して…」

美琴「わああああっ!!? 待って待つの待ってってば三段活用っ!!」

上条「なんだよ突然」

美琴「ここはさらっと受け流すトコでしょ!? アイコンタクト送ったの気づいたよね!?」

上条「あれ~おっかしいな~。俺はてっきり代わりに熱く語ってくれ、っていう視線だと思ったんだけど」

美琴「――ッ!! わざとだなこんちくしょう!! 御坂さんをいじめて何が楽しいんですかぁ!?」

上条「何がって……打てば響くその反応だろ」

美琴「ひとを太鼓みたいに言うな!! くっそ、何時までもやられっぱなしと思うなよ!!」

上条「へえ、どうするんだ?」

美琴「おまえの恥ずかしいエピソードを暴露するんだよ!」

フィ「貴様、自爆するつもりか?」

美琴「え……?」

フィ「どうのような切り口でも結局、貴様が恥をかく事になる。オチ担当の自覚を持て」

美琴「くっ…、ムカつくけど否定できない。それなら当麻の弱点を…」

フィ「あるのか?」

美琴「そんなのいくらでも……………………………………………」

美鈴「美琴ちゃん?」

上条「美琴?」

美琴「……思いつかない」グスン

美鈴「みっ、美琴ちゃん…ぷぷっ、わ、笑わせないで…アッハハハ」ケラケラ

上条「ベソかくなよ。ほら」ナデナデ

美琴「ううっ、なんか慰められてる……」
615 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:39:52.45

美鈴「情けないわねぇ。美琴ちゃんへっぽこすぎ!」

美琴「へっぽこって……あんまりだ」ボソッ

美鈴「なにか言った?」

フィ「誰がへっぽこだ!! 調子こいてんじゃねーぞ、ババアっ!!」

美鈴「……なんですって」ピキ

フィ「と、御坂美琴が言っていた」

美琴「うえっ!?」

美鈴「みぃーこぉーとぉーちゃぁーーーん」ニッコリ

美琴「言ってない! 言ってないよ!?」フルフル

美鈴「ママが調子に乗ってる?」

美琴「騙されないでっ!! これはフィアンマの、アヒルの罠だ!!」

美鈴「ババアかぁ……まだまだ若いつもりだったのに……傷つくなぁ」

美琴「若い! 超若々しいですっ!! 美鈴さんマジ天使、なんつって…」

美鈴「天国に召されるくらいババア……ってことかぁ」

美琴「あれ!? トンデモ解釈されちゃった!?」

美鈴「そこまで言われちゃ……ねえ?」ギロリ

美琴「ひえっ!!?」

フィ「おおう、なんと凶悪な面構え! 鬼女ミスズといったところか」

美琴「なんで火に油を注ぐの!? 俺に恨みでもあるの!? ねえっ!!」

美鈴「私をここまでコケにしてくれたのは美琴ちゃんが初めてよ?」

美琴「は、話を聞いて! 本当の敵はこのアヒル…」

美鈴「そうね。あっちの部屋でゆっくりオハナシしましょう?」ポキバキ

美琴「話をするのにどうして指を鳴らしてるの!?」ガクブル

美鈴「ふふ、ガチョウのおもちゃは当麻くんに預けて……さあこっちにいらっしゃい!!」グイグイ

美琴「助けてぇぇぇーーっ!!! 肉体言語でオハナシなんて嫌だあああああああああぁぁぁぁぁっ!!!」
616 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:41:36.71


上条「うわー、連れてかれちゃった」

フィ「ガチョウ……」

上条「こっちは訳の分からないショックを受けてるし」

アロウン(お前も助けてやれよ。お袋さんマジギレしてたじゃないか)

上条「勝負の世界は非情なんだよ」

アロウン(ペテン試合だろうが。勝負事は五分の条件でないと楽しめまいに)

上条「えー、アイツを困らせるのは楽しいけどなー」

アロウン(……否定できんな)

上条「だろ? フィアンマも仲間みたいだし…って、フィアンマ?」

フィ「あんまりだ……。アヒルの方が万倍マシだった…」

上条「アヒルもガチョウも同じだろ」

フィ「なっ、バカな!? そんな訳あってたまるか!!」

上条「はぁ?」

フィ「アヒルは可愛らしいが、ガチョウはデカくて怖いんだぞ!」

上条「……」

フィ「がーがー五月蝿いし品が無い。まったく酷い侮辱だ!」

上条「……さっぱりわかんない。アンタの人格って美琴のイメージをサンプリングしてるんだよな」

フィ「そうだが」

上条「アイツ……ガチョウに嫌な思い出でもあるのかな…」

アロウン(い…いや、そんな記憶は無いハズだが……アレはデルタフォースの一翼だし、俺たちの想像を超えた理由があるやもしれん)

上条「それは一理あるかも……一方通行から?」pipipi
617 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:43:04.95

上条「もしもし?」pi

一方通行『オリジナル、今いいかァ?』

上条「ん、いいけど」

一方通行『猫と鳥……アヴァロンに連れていくならどっちだ?』

上条「……は?」

一方通行『直感でいいから答えてくれ。オレも上条も運が絡むと当てにならねェからなァ』

上条「なんかよく分かんないけど……鳥で!」

一方通行『ンじゃ鳥連れて帰るわ』pi


上条「なんだったんだ?」

アロウン(何かの隠語か? 猫といえばスフィンクスに土御門兄か、鳥……強いて挙げるならフィアンマだが目の前にいるし…ふむ)

上条「鳥みたいな人……グリフォンマスク?」

アロウン(投げ技が強力だった、ってそれはねえよ。大方空を飛べる能力者か何かだろう)

上条「気のせいかな。取り返しのつかない判断をしたような……」

618 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:45:18.00

上条家 客間――



美琴「痛い痛い痛いぃぃいいいい!!!」

美鈴「ママに言う事があるんじゃないかなぁ!」コブラツイスト

美琴「ゴメンなさいぃぃっ!! 俺が悪かったですぅぅッ!!」

美鈴「俺ぇ? 美琴ちゃ~ん、言葉遣いが悪いわ……よっ!!」ヨンノジガタメ

美琴「痛ぁっ!? わたっ、私が悪かったですっ!!」

美鈴「ちゃんと反省……してるっ?」キャメルクラッチ

美琴「してますっ!! してますからぁぁっ!! もう許してぇぇええええええええ!!!」

美鈴「……よしっ! ママは優しいから勘弁してあげる」

美琴「ううっ…、バラバラにされるかと思った……」

美鈴「大袈裟ねぇ」

美琴「悪口言ったのはフィアンマなのに……不幸だ」

美鈴「ペットの不始末は飼い主の責任よ? きちんと躾けなさい」

美琴「……アレが躾けられるタマかよ。てかペットじゃねーし」ボソ

美鈴「次はどんな技がいいのかな~?」

美琴「飼い主の威厳を示さないとね! だから怒りを鎮めて下さいお母様!?」

美鈴「冗談よ。……でも変ねえ。今日の美琴ちゃん、大人しすぎない?」

美琴「ギクッ!? そそそんな事ないよ!?」
619 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:46:13.90

美鈴「そうかなぁ。当麻くんの様子も違和感あったし……何か怪しいなぁ」

美琴「そ、それより詩菜さんたち遅いなー」ボウヨミ

美鈴「確かにね。パパもそろそろ帰ってくるし、お酒の準備しとくかな」

美琴「手伝うよ! ……ってあれ? 誰が帰って来るって…」

美鈴「パパよパパ。なんか重大発表があるそうよ」

美琴「そ、そうなんだ…」

美琴(御坂パパとか聞いてねー! と、とにかく予備知識だけでも…)


詩菜「さあ、上がってください。美鈴さんも待ちかねてますよ」ゲンカンカラ

旅掛「ハハッ、それじゃあ遠慮なくお邪魔します」


美琴(なんて考える暇も無く帰って来たーーーっ!?)

美鈴「帰ったみたいね。あんまりパパをいじめちゃダメよ?」

美琴「え…?」

620 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:48:31.29

上条家 リビング――



旅掛「ただいま」

美鈴「お帰りなさい。いやー久しぶりねぇ」

旅掛「し、仕事が忙しくてな。ははは…」

美鈴「上条さんは忙しくても帰ってきてるわよ?」

旅掛「……善処します。それと…あー」チラリ

美琴「お、お帰りなさい」

旅掛「……」

美琴「えっと、……おとーさん?」オズオズ

旅掛「ッ!?」

美琴「コートかけるから貸して?」

旅掛「……クッ」ブワワ

美琴(なんか泣き出したぁぁぁーーっ!? えっ? なんで!?)

美鈴「ああもうっ! いい年したおっさんが何泣いてんのよ!」

旅掛「うう、だって美琴が…お父さんって…」メソメソ

美鈴「あぁ…、今までの美琴ちゃんの態度を考えれば無理ないか…」

美琴(俺!? 俺のせい!? とっ、とにかく何とかしなきゃ)

美琴「お、お父さん、泣かないで。お…私のせいならあやま…」

旅掛「美琴ォォォおおおおおっ!!!」ガバチョ

美琴「わわっ!?」

旅掛「パパは…パパは…うおおおォォォーーーーッ!!!」

美鈴「はぁ……、何やってんだか」ヤレヤレ
621 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/08(土) 01:50:25.32


アロウン(おい、お前の親父さんが大変な事になってるが……)

上条「ハハハ…、まあなんていうか……複雑な家庭の事情?」

アロウン(……親父さんの苦労が忍ばれるな)

上条「ただの反抗期だっつーの。アイツにだってあっただろ、そんなの」

詩菜「いいえ、当麻さんに反抗期はありませんでしたよ?」

上条「へえーそうなんだ」

詩菜「不幸体質のせいで人一倍まわりに気を使う子でしたから」

上条「……」

アロウン(学園都市に行くまでは、悪質ないじめも絶えなかったからな)

詩菜「ええ。あの子には本当に辛い目に遭わせてしまったわ」

アロウン(だがアレが歪まずに成長できたのは、貴女たち夫婦のお陰じゃないか)

詩菜「ふふ、そうだとしても詩菜さん的には悔しさを拭えないのですよ」

アロウン(そうだな……確かにそうだ)

上条「ちょっと待った!」

詩菜「あらあら、どうしましたか?」

アロウン(無粋な奴だな。後にしろ)

上条「何ナチュラルに話してんだよ!? 入れ替わりがバレてるのはまだしも、アロウンと話せるのはおかしいだろ!?」

アロウン(おお! あまりに自然すぎて気が回らなかったな。ハッハッハ)

詩菜「うふふ、そうですね」

上条「つ、疲れる……。あっちのフォローもしないとだし、全員揃ったみたいだし……あれ? ひとり足りないような…」

詩菜「刀夜さんでしたら玄関でお休み中ですよ?」

上条「……連れてきます」

641 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 01:27:31.86

上条家 リビング改め合同家族会議室――



旅掛「先程は見苦しい真似をしてすみません。御坂家と上条家の合同家族会議の議長を務めさせて頂きます御坂旅掛です」

旅掛「只今より会議を始めたいと思います。議題は両家の子供たちの入れ替わりについてです」

美鈴「はい!」キョシュ

旅掛「なんでしょう?」

美鈴「何がなんだかさっぱりなんだけど、最初から説明してくれないかしら。あとその口調はキモイからやめて」

旅掛「なっ!! キモイとか普通に傷つくんだぞ! 様式美なんだからスルーしろよ! ったく……」


――今までの経緯を説明中


美鈴「あっはっはっは! なにその漫画みたいな状況っ!」ケラケラ

美琴「笑い事じゃないですよ……。それにしても旅掛さんに相談済みなんて聞いてないぞ」

上条「聞かれなかったし」シレッ

美琴「むっかー! なに開き直ってんだよ!」

旅掛「まあまあ、ここはパパの顔に免じて許してやってほしい。あとパパのことはお父さんと呼んでくれ」キリッ

美琴「むう…。旅掛さんがそう言うなら…」

詩菜「あらあら、随分可愛らしくなっちゃいましたね」

刀夜「ハハ、そうだね」

美琴「だから笑い事じゃないんだってば」

刀夜「そうは言っても仕方ないじゃないか。妹達を見捨てる気なんてないんだろう?」

美琴「そうだけどさ、なんかあるだろ……。 息子が娘になったんだぞ?」

旅掛「確かに大問題だ。だからまずは現状をどう認識しているか皆の意見を聞こうじゃないか」
642 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 01:30:09.40

刀夜「では私から。これからどうするかは当麻と美琴さんの判断に任せたいと思う」

刀夜「幼い頃から親元を離れて学園都市で暮らしてきたんだ。親にも踏み込めない世界だってあるだろう」

刀夜「だから父さんは、ふたりが正しいと信じる決断を全力で支持するよ。なあ母さん?」

詩菜「もちろんですよ。私も当麻さんたちを応援します」

美琴「父さん…、母さん…」


美鈴「次は私の番かしら」

旅掛「え…? 順番的にパパの番じゃ…」

美鈴「私も概ね上条さんと同意見よ。でも美琴ちゃんのクローンが一万人近くいる、なんて言われても実感が湧かないのよね」

上条「うん……。俺も直接会うまではそうだったし仕方ないよ」

美鈴「だけど仕方ないで済ますつもりは無いのがママのママたる所以なのよねー」

旅掛「その通りだ。知ってしまった以上捨て置けん」

美鈴「すぐには無理なんだろうけど必ず会いにいくわ。ママの大切な子供たちにね」

旅掛「なあに、すぐに会わせてやるさ。その為のお膳立ては済んでるからな」

上条「は…? 昨日の今日でもう!?」

旅掛「ハッハッハ、娘からのお願いなんて五年…いや六年ぶりだし、パパ張り切っちゃった♪」

上条「うわぁ…キモイ」

美琴「おいっ! そういう言い方は良くないぞ!」

上条「えー」
643 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 01:32:30.13

美琴「すみません旅掛さん。せっかく協力してくれてるのに酷い事言って…」

旅掛「気にする事はないさ。それより旅掛さんではない。お父さんだよ」キリッ

美鈴「はぁ…、能力はあるくせに色々と台無しね」

旅掛「フフン、妹達のアルビオン島までの移動手段を手配するなんてパパには朝飯前だ」

美鈴「伊達に世界中ほっつき歩いてる訳じゃないのねぇ」

旅掛「人脈だけは誰にも負けんよ」

美琴「なんか人事とは思えないんですけど……」

フィ「貴様の未来予想図そのものだな」

上条「そんな風にはさせねーよ。美琴には専業主婦やってほしいし」

美琴「……気が早すぎるだろ。何時かは元に戻るんだしさ」

上条「え…?」

旅掛「ええっ!?」

美鈴「え…?」

刀夜「え…?」

詩菜「あらあら」

アロウン(え…?)

美琴「え…? なにその反応」

644 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 01:35:19.07

美鈴「えーっ、そのままでいいじゃん。その方が面白そうだし」

旅掛「是非っ!! 是が非でもそのままでお願いしますっ!!」セツジツ

詩菜「うふふ、娘も欲しかったんですよね~♪ 刀夜さん的にはどうですか?」

刀夜「私も母さんと同じ気持ちだよ」

アロウン(久々のコミュニケーションなんだぞ!? 後五十年は満喫するつもりなんだ。元に戻るなんて絶対阻止だ!)

上条「アロウンには特に切実な問題だよな。うん、やっぱりこのままがベストだろ。誰も不幸にならないしさ」

美琴「はいはいはい!! ここにいます! 不幸になる人がいますっ!!」

美鈴「そっかそっか、さっき反撃してこなかったのは入れ替わってたからなのね。大人しい美琴ちゃんも新鮮でいいわぁ」ナデナデ

美琴「当然みたいにスルーしないでっ!? 誰か…」チラリ


旅掛「妻も娘もバイオレンスだった地獄のような日々……。仕事以外に安らぎを得られるなんて……ううっ…」

刀夜「苦労してるんですね…」

旅掛「上条さんには理解できないでしょうねぇ…。男ひとりに女ふたりの家庭で、如何に男の肩身が狭いかなんて」

旅掛「昔は良かったんですよ…。優しい妻と可愛い娘が、俺の帰りを待っていてくれたあの頃は……ね」

旅掛「でもそんな幸せはいつの間にか消え失せていたんだ」

旅掛「気づいた時には最早手遅れ。妻は残虐超人ばりのバイオレンス主婦になっていた……思い出すのも憚られる所業の数々…」

旅掛「そして唯一の希望だった娘はエンドレス反抗期に……パパと…お父さんと呼んでくれなくなって既に六年ですよ?」

刀夜「長かったですね…」

旅掛「関係を修繕しようにも俺は仕事、娘は学園都市でしょう? どうしようもなかったんだ……」

旅掛「だがそんな地獄も今日限りだ! 優しい美琴がパパを癒してくれるもんな!!」

刀夜「一応、私の息子なのですが…」

旅掛「子供たちを結婚させてしまえば俺の娘だ!」

刀夜「またまたご冗談を。当麻も美琴さんも後二年は法的に無理ですよ?」

旅掛「この際婚約でも構わないっ! 世界に足りないものが目の前にあるのに手段を選んでられるか!!」
645 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 01:38:10.45


美琴「……」

フィ「なんという悲哀。貴様の不幸が霞んで見えるな」

美鈴「あんなに溜め込んでるなんてね。ちょっと反省」テヘッ

美琴「猛省しろよ! くっそ、俺はどうすればいいんだよ」

美鈴「難しく考えないで今を楽しめばいいんじゃない?」

上条「そうそう♪」

美琴「そうした結果がこのザマじゃねーか! 外堀が埋められるどころか、埋立地にビルが建つくらい話がぶっ飛んでるぞ!?」

詩菜「あらあら美琴さん的には不満ですか?」

美琴「もう順応してやがる……不満っつーか、いきなり婚約とかおかしいだろ。問題を解決して元に戻るのが先決だ」

上条「???」

美鈴「???」

詩菜「???」

フィ「???」

美琴「だ・か・ら! なに言ってんのおまえ? みたいな顔するなよ!!」

旅掛「言葉遣いが悪いぞマイドーター」

美琴「いや違うでしょ!? 旅掛さんのドーターはあっちですから!」ユビサス

上条「???」

旅掛「???」

美琴「こ、コイツら……」
646 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 01:40:10.43

刀夜「心配するな。私は当麻の意志を尊重するぞ」

美琴「!?ッ、ううっ…、父さんありがとう」ナミダメ

刀夜「……」ピキーン!

美琴「父さん……?」

刀夜「…やっぱり娘もいいなぁ。御坂さんの言うように、このまま婚約も悪くないな」ウンウン

美琴「!? 父さん、アンタもかッ!!」

刀夜「御坂さん、そろそろまとめてもいいのでは?」

旅掛「そうだな……皆さん静粛に!!」クワッ


旅掛「皆さんの意見をまとめると、概ね現状を好意的に受け止めているようです」

旅掛「妹達の件は予断を許しませんが…」

旅掛「子供達の婚約話など、非常に前向きな意見も飛び出しました。入れ替わりなど些細な問題…いや! 現状維持が望ましい!!」

旅掛「上条さんからも色よい返事を頂いたので、婚約結婚そして孫へ…ルートが確定したと結論付けたいと思いますがいかがでしょう?」

上条刀夜詩菜美鈴「「「「異議なし!!!」」」」

美琴「異議あり!!!」

旅掛「圧倒的支持により現状維持と孫ルートが確定しました!」

上条刀夜詩菜美鈴「「「「おおーっ!!」」」」パチパチパチ

美琴「ちょっ!? おかしいですよ旅掛さん!!」

旅掛「以上で閉会を宣言します。いや~めでたい!!」

刀夜「明日は大晦日で休みですし泊まっていきませんか?」

美鈴「いいわねぇ~。大人四人で飲み明かしましょ♪」

詩菜「あらあら、それは名案ですわ♪」

美琴「ねえっ!! 無視すんなぁぁっ!!」
647 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 01:43:22.05

上条「はいはい、俺らは部屋にいきましょうね」ヒョイ

美琴「こ、このっ、お姫様抱っこされたって誤魔化されないからな!! 離せっ!!」ジタバタ

上条「却下」スタスタスタ

美琴「ア、アロウンは…」

アロウン(五十年たったら本気出す。それまでは耐えろ)

美琴「遅っ!? もう人生ロスタイムじゃねーか!?」

アロウン(安心しろ。五十年なんてあっという間だ)

美琴「……せめて五十日後くらいに本気出してくれませんか?」

アロウン(ネガティブなんてお前らしくないぞ。お前は決意したじゃないか。理不尽な運命に抗うと!)

美琴「理不尽を強いてるのはおまえらだけどなっ!!」

アロウン(ちょっと受け入れるだけで幸せいっぱい夢いっぱいじゃないか)

上条「年越しに新年の挨拶に初詣、イベントが目白押しだからなー。ふたりで初日の出を見て、初詣に行くんだ。きっと楽しいぞぉ」

美琴「……うん、楽しそう……ハッ!? そそそんな誘惑で誤魔化せる御坂さんじゃありませんのことよ!?」

フィ「この三日はドタバタしてたし一息ついたらどうだ?」

アロウン(まだデートもしてないんだ。楽しまないと損だぞ)

上条「ケセラセラってね」

美琴「それもそうだなとか思っちまった。……流されてる。流されてるよ」

アロウン(悪い事じゃないさ。親父さんたちも幸せ、俺も退屈しなくて幸せ、何よりお前たちは両家公認の仲じゃないか)

アロウン(恋人の父親が好意的なんて幸運だろ? ほら、いいことだらけだ)

美琴「そう…なのかな?」

アロウン(そうだ。物事は単純に考えればいい。お前は幸せを享受していいんだ)

美琴「うん…」
648 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 01:46:49.55

アロウン(自炊や食費に頭を悩ます事もない。毎日ふかふかのベッドで眠れる夢のような日々が送れるぞ?)

美琴「ほ、ホントに? 特売の卵に一喜一憂しなくていいのか…?」

アロウン(よく思い出せ。常盤台寮の生活は快適だったろう?)

美琴「言われてみれば…」

アロウン(それがどうだ、元に戻れば…?)

美琴「……ううっ、冬場の風呂場は死ぬほど寒い…。ま、待て、いつもの不幸で特売品が買えなかったんだよ!」

美琴「だから晩御飯がごはんだけなのも仕方な…ぎゃあああああああ!? 噛まないでええぇぇえええ!!?」

アロウン(そんな理不尽に耐える必要もなくなるぞ?)

美琴「ハァハァ……。でもインデックスは守らないといけないし途中で投げ出すなんてできねーよ」

アロウン(投げ出さなくていいさ。インデックスを守る人数が増えるだけだ。インデックスも乗り気だしな)

上条「驚くほどにね」

美琴「……そうなんだ」

アロウン(年が明けたらアルビオンに渡るんだ。その時にインデックスとも相談するといい)

美琴「インデックスと相談……そっか、そうだよな!」

アロウン(疲れているだろう? ゆっくり風呂に浸かっておいで)

美琴「うん。さんきゅーな、アロウン!」トコトコ


上条「うわぁ…、まんまと誤魔化しきりやがった」

アロウン(人聞きが悪いな。俺は皆が笑っていられる未来の可能性を説いただけだ)

上条「はいはい、こっちはアイツの着替えの準備をしますか!」ニッコニコ

アロウン(……傍目には完璧に変態だな)

649 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 01:48:40.92

同日 学園都市第二十三学区 空港――



一方通行「搭乗便まで結構時間があるなァ」

御坂妹「余裕があるのはいいことです、とミサカは初めての海外に期待を膨らませつつ答えます」

絹旗「随分と手回しがいいんですね」

一方通行「オリジナルの親父がやってくれたンだ。何者なンだろォな?」

絹旗「私に聞かないでください」

御坂妹「絹旗さんは上条さんとお姉様が入れ替わってると知っても動じないのですか? とミサカは率直に疑問を投げかけます」

絹旗「そりゃ超驚きましたけど、私にとって御坂は御坂ですから関係ないです」

御坂妹「…あの人はまたフラグを建てたんですね、とミサカは黒い感情を抑えきれずミサカネットワークに情報をアップします」

一方通行「ったく、嫉妬深い女は嫌われンぞ」

結標「ロリコンに心配されたくないでしょ」シュン!

一方通行「……なンの用だ?」
650 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 01:52:13.41

結標「久しぶりの再会なのにつれないわね。……貴方を連れてくるよう頼まれたのよ」

一方通行「今更案内人なンてやってンのかァ」

結標「今回は特別よ。……統括理事長、直々の命令なのよね」

御坂妹絹旗「「なっ!!?」」

一方通行「へェ……」

結標「驚かないのね」

一方通行「なンで格下にビビる必要があンだよ。オレも言いたい事があるし、さっさと案内しろ」

御坂妹「一方通行!!」

一方通行「心配いらねェ。ちっとばっか挨拶して来っからよォ、ここで待ってろ」

御坂妹「心配なんてしてません。寧ろミサカに代わって一発キツイのお見舞いして下さい、とミサカは他力本願なお願いをします」サムズアップ

絹旗「あっ、超ついでにアイテムの分もお願いします」

一方通行「オマエら…」ヒクヒク

結標「なんて言うか……どんまい?」

一方通行「うるせェ!! いいから案内しろ!」

658 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:32:40.40

学園都市第七学区 窓の無いビル――



一方通行「趣味悪ィとこだな」

結標「ノーコメントよ。私は席を外すから…」

一方通行「おォ、帰りも頼むぜ」

結標「…貴方、雰囲気が変わったわね。もちろん良い意味でさ」

一方通行「そォかァ? よく分かンねェな」

結標「ふふっ、また後でね」シュン!




一方通行「……ンじゃさっさと用を済ませようか、クソッタレの理事長さンよォ」

アレイ☆「そうだな。先ずは自己紹介から……私がこの都市を統括しているアレイスター=クロウリーだ」

一方通行「それで?」

アレイ☆「せっかちだな。君を呼んだのは幻想殺しについて聞きたいからだ」

一方通行「回りくどい野郎だな。テメエが知りたいのは魔王について……だろ?」

アレイ☆「……」

一方通行「心配しなくても世界をどうこうしようなンて考えてねェよ」

アレイ☆「君は…アレがどれほどの存在か、正しく把握しているのか?」

一方通行「変革を告げる明けの明星。光を掲げる者、エロハーレム魔王、変態のおっさン、とかか?」

アレイ☆「……後半は知らないが、魔王の存在は看過できん。プランの妨げどころか世界そのものを破壊されかねん」

一方通行「はァ…、化け物を飼ってるくせに…テメエ何も知らねェのか」

アレイ☆「なんだと?」

一方通行「あの魔王はそンな大層なモンじゃねェ。力は凄ェけどなァ」

アレイ☆「……」
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:35:44.63
一方通行「必要最低限の情報はくれてやる。こっちの要求も呑んでもらうけどなァ」

アレイ☆「交渉を持ちかけるか」

一方通行「あァ」

アレイ☆「フム……、面白い。話くらいは聞いてやろう」

一方通行「随分物分りがいいじゃねェか」

アレイ☆「それ位の寛容さは持ち合わせているのでね。そちらの要求とは何だ?」

一方通行「第三次製造計画の凍結と妹達の解放、この二つだ」

アレイ☆「大きく出たものだ。相応の対価は用意できるのか?」

一方通行「この世界に蔓延してる『グラヴィタス』の情報をくれてやる」

アレイ☆「グラヴィタス?」

一方通行「高次存在を駆逐する神の毒。能力者の力を減衰させているモノ」

アレイ☆「!!??」

一方通行「テメエのプランって奴の根幹に関わる情報なンじゃねェか?」

アレイ☆「……」

一方通行「一度グラヴィタスの無い世界を味わっちまうとさァ、ここは息が詰まってしょうがねェ」

一方通行「普通の人間には殆ど害は無いンだけどな。……例えば、テメエみたいな魔術師とかなァ」

アレイ☆「強気になる訳だ。そうか……足枷だと思っていた代理演算が、ここにきて仇となったか」

一方通行「そォいうこった」

アレイ☆「理解した……条件付きで要求を呑もう」

一方通行「条件だァ?」

アレイ☆「学園都市の人間を君に同行させる。この条件を呑んでもらう」

一方通行「少しでもおかしな真似しやがったら、ぶち殺すぜ?」

アレイ☆「構わんよ」

一方通行「で? 誰を付けるンだ?」

アレイ☆「候補は二人いるのだが…君に選んでもらうか」

一方通行「はァ?」
660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:37:23.39
アレイ☆「猫か鳥、好きな方を選ぶといい」

一方通行「……なに考えてやがる」

アレイ☆「意趣返し、とでも受け取ってくれ」

一方通行「チッ…ちっと待ってろ」pipi

一方通行「嫌な予感しかしねェ…」ヨビダシチュウ


上条『もしもし?』pi

一方通行「オリジナル、今いいかァ?」

上条『ん、いいけど』

一方通行「猫と鳥……アヴァロンに連れていくならどっちだ?」

上条『……は?』

一方通行「直感でいいから答えてくれ。オレも上条も運が絡むと当てにならねェからなァ」

上条『なんかよく分かんないけど……鳥で!』

一方通行「ンじゃ鳥連れて帰るわ」pi


アレイ☆「ほう、鳥を選んだか」

一方通行「時間がおしてンだ。さっさと連れてこい」

アレイ☆「直接空港に向かわせてある」

一方通行「はン、襲撃する気満々でしたってかァ?」

アレイ☆「お互い様だろう?」

一方通行「一緒にしてンじゃねェぞ早漏野郎。殺すべき時はキッチリ殺してやっから焦ンな」

アレイ☆「酷い言い草だな」

一方通行「情報は結標に渡しとく。テメエも約束守れよ」

アレイ☆「随分と手緩いな。私が本当に妹達を手放すと思っているのか?」

一方通行「あァ? ンなもンどうでもいいンだよ。約束を守ればそれでいいしィ」

一方通行「守らねェってンなら……またここに来るだけだ」
661 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:39:03.72

学園都市第二十三学区 空港――



結標「はい到着」シュン!

一方通行「ごくろうさン」

結標「……統括理事長と取引したの?」

一方通行「時間稼ぎのつもりだったンだがなァ……面倒くせェことになっちまった」

結標「??」

一方通行「悪ィな、オマエに愚痴っても仕方ねェのによ」

結標「え…ええ」

一方通行「理事会とドンパチする時はオマエらも誘うからよォ、土御門と海原に宜しく言っといてくれや」

結標「!?ッ、望むところよ!」

一方通行「クカカ、頼りにしてるぜ」カツ、カツ、カツ

結標「……ホント調子狂うわね。何が貴方をそんな風に変えたのか興味が湧くわ」

一方通行「まァ、機会があれば教えてやンよ」フリフリ

662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:41:18.37


絹旗「あっ! 帰ってきた!」

一方通行「おォ、待たせたな」

御坂妹「能力を使わなかったのですね、とミサカはラスボスを前に何もせず帰って来たチキンに話しかけます」

一方通行「だァァァれがチキンですかァっ!!」

御坂妹「既に百人近いミサカがアルビオン島にいるのですよ? 全盛期以上の能力行使が可能なのに情けない」

御坂妹「勝てなくても負けない戦いはできたハズです、とミサカはチキンを見下しつつ確認します」

一方通行「独断専行で、ンなことできるか!! オレだって今すぐ殺りてェけど我慢したンだよ!!」

御坂妹「そうやって叫んでいると、まるで強姦魔みたいですよ、とミサカは親切心から忠告します」

一方通行「テメエの一言一句に悪意を感じるンですけどォ……」

絹旗「御坂と違って超毒舌なんですね……」

御坂妹「よせよ、照れるぜ、とミサカはガラにも無く羞恥の感情を醸します」

一方通行「褒めてねェから。あとオマエ無表情だから」

御坂妹「はぁ……ミサカもあの人に付いて行きたかったなぁ、とミサカはアンニュイに溜息を吐きます」

一方通行「脈絡のねェ振りしやがって……マジでうぜェ」

御坂妹「帰ったら上位個体とちゅっちゅするのが楽しみなロリコンはいいですね、とミサカは嘘0%の嫌味を言い放ちます」

一方通行「テメエっ!! 誤解を招く発言は控えやがれェェっ!!!」

絹旗「うわぁ…、バニー星人の浜面とは超違った意味でキモイです。……うわぁ」

一方通行「ほらァァァ!? もう誤解されてンじゃねェか!!」

御坂妹「上位個体の幸せのためです。潔く受け入れなさい、とミサカはロリコンを応援します。がんばれー」

一方通行「学習装置で初期化すンぞクソがァ!!」


??「おいおい、何時の間にロリコンになっちまったんだ? 第一位」
663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:42:41.56
絹旗「え…?」

一方通行「……なンでテメエが生きてやがる」

??「勝手に殺すなよ。お前が同行者に俺を指名したんだろ?」

一方通行「オリジナル……最悪のハズレを引きやがって…」

??「ハズレって……酷くねえか? まあお互い、過去のことは水に流して仲良くいこうぜ」

一方通行「クソッ、もっと念入りに殺しておくべきだった」

??「お嬢さん達もよろしくな」

御坂妹「……」

絹旗「ひとに大怪我させておいて、よくそんな態度をとれますねっ! 常識を超疑います!」

??「ハハ、悪いけどな、常識が通用しねえのが俺の売りなんだ」


664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:44:32.14

上条家 上条さんの部屋――



美琴「あの…」

上条「おおっ! やっぱ似合ってるじゃん」

美琴「いや、似合うとかそういう以前に…」

上条「寮じゃ黒子に馬鹿にされるから着れなかったんだよなー。そのゲコ太パジャマ」

美琴「こんなお子様パジャマ着てられるかああああ!!」

フィ「しっかり着てるじゃないか」

美琴「しょーがないだろ、脱衣所にコレしかなかったんだから」

上条「家までダッシュで取ってきた甲斐があったな」

美琴「なに無駄な努力してるんだよ……。記憶は無いけどスウェットくらいあるかな」ゴソゴソ

上条「ハイそこまで」ガシッ

美琴「わっ、なんだよ?」

上条「そのゲコ太パジャマ以外は認めません!」

美琴「なんでだよ!」

上条「そんなの可愛いからに決まってるじゃん」

美琴「かわっ、かわいい!?///」

上条「どうしても嫌なら、そうだなぁ……アンタの好きな裸ワイシャツにしよう」

美琴「!?ッ、なななんだよ、裸ワイシャツって!!」

上条「美琴の好みは徹底的にリサーチ済みだし、惚けても無駄だから」

フィ「貴様、良い趣味をしているな」

アロウン(最高じゃないか裸Y!!)

美琴「あ、アホか! それは可愛い女の子がするからこそだろ!?」

アロウン(あたりまえだ。裸Yは男がしていいものではない。だがお前がする分には問題あるまい)
665 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:46:48.10
上条「胸は無いけど……うん、ありだな」ジュルリ

美琴「身の危険を感じるのですが…って、胸のことは言うなっ!!」

上条「大丈夫だって。俺が揉んで大きくするから♪」

美琴「爽やかに変態発言すんな! ……おい、何するつもりだよ」

上条「さあさあお着替えしましょうね~♪」

美琴「ちょっ、や…やめ…」

上条「パジャマを脱がせて~♪」ポポイッ

美琴「ぎゃあああああああ!!? なに脱がしてるの!? 変態なの!?」

上条「男はみんな~好きな子の前じゃ変態なのさ~♪ ワイシャツを着せて~♪ はい、完成!!」スポッ

美琴「ううっ、自分の変態行為を客観的に見せられるなんて……不幸だ…」ガックリ

上条「ほほう…、これは結構そそるわねぇ」

アロウン(うむ、悪くない。だが欲をいえば胸が見えるか見えないかギリギリのラインで、ボタンを留めた方がいいぞ)

美琴「も、もういいだろ!? 風邪引かないうちに寝るぞ!」アセアセ

上条「なるほど、参考になるわ。あとそれに、おへそが見えるように…」プチプチ

美琴「ひゃあっ!?」

上条「すると……どーよ?」ドヤッ

アロウン(グゥレイトォ!! 素晴らしい応用力だ!!)

上条「うん、我ながら良い出来ね。裸よりずっと背徳的だわ!」

アロウン(全部脱がすなんてのは愚か者のすることだからな。あと地がでてるぞ)

上条「別にいいでしょ。私達しかいないんだし」

アロウン(そうだが様式美ってものがあるだろう?)

上条「おおっ、さっすがアロウン! カマっぽいと締まらないもんね」

美琴「もうやだ……この変態コンビ」シクシク

666 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:47:58.97


上条「さて、美琴で遊ぶのも堪能したし寝ますか」

美琴「でもベッドは一台しかないし、布団を持ってこないと寝れな…」

上条「とぉりゃあーっ!」ポーイ

美琴「うわっ!? な…なにすんだよ!」オン ザ ベッド

上条「そんなのベッドで一緒に寝るに決まってるじゃん」

美琴「ええっ!?」

上条「ほら、狭いからもっと詰めて」

美琴「ちょちょちょっと待って!?」

上条「なんだよ」

美琴「一緒に寝るなんてむむむ無理っ!!」

上条「なんで無理なんだよ。変なことしないし別にいいだろ?」

美琴「変なことって……そんなの当たり前だっ! 俺が言いたいのは…その……」

上条「恥ずかしいから、なんて理由は認めないぞー」

美琴「それもあるけど……もっと切実な問題があるっていうか…後戻り出来なくなるっていうか…」

上条「ん~?」

美琴「歯止めが利かなくなるよ? もっと幸せになりたい……もっと、おまえを独り占めしたいって、さ」

上条「……」

美琴「だから節度を守ってつきあいたいんだよ」

上条「……」プルプル

美琴「あれ…? なにやら不幸の気配がひしひしと…」
667 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:50:10.07

上条「今晩アンタは私の抱き枕になる事が決定しましたっ!! 異論は認めないからね!」ガバチョ!

美琴「ひえっ!? ななななんで!?///」

上条「もう我慢しないって決めたんだもん! 作戦はガンガンいこうぜ一択よ!」

美琴「えっ? え…?」

上条「アンタが私を独占するんじゃない、私がアンタを独り占めするの!!」

美琴「う、うん」

上条「主導権は私にあるの。勘違いしちゃダメよ」

美琴「お、横暴すぎると御坂さんは思ったりするのですが…」

上条「任せなさい、アンタを篭絡…じゃなくて、幸せにする布石は完璧に打ってあるから♪」

美琴「はいスルーですね。つーか幸せにしてくれるつもりなら、まずその変態を治療するのが先決では?」ボソッ

上条「さっきから失礼ね! こっちは中学生に手を出した凄い人になる心の準備OKなのよ?」ニッコリ

美琴「ひぃ!? だ、ダメだからな! 絶対ダメだからなっ!!」ジタバタ

上条「こら、暴れんな! …ったく、冗談半分だっつーの」

美琴「半分は本気じゃねーか!」

上条「……」

美琴「そこは否定しようよ! 不安で眠れないってば!」

上条「性欲を持て余す」キリッ

美琴「真面目な顔して何いってんだ!? 上条さんには鉄の理性があるでしょ!?」

上条「私ってママ似なのよね~。今まで我慢できてたのは……奇跡ね!!」

美琴「安っぽい奇跡ですねっ! くっそ、いざとなったらビリビリするからな!」

上条「効かないけどね」

美琴「ぐむむむっ……」
668 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:51:44.73

上条「ふあ~っ、いい加減時差ボケがきついし寝るか」

美琴「はぁ?」

上条「おやすみー…………Zzzzz…」パタリ

美琴「うん、おやすみ…って、寝つきいいなオイ!」

フィ「貴様も早く寝ろ。中学生の夜更かしは感心せんな」

美琴「わかってるよ。……俺を嵌めたの忘れてないからな、覚えてろよこのアヒル野郎」

フィ「過ぎた事をグチグチとまあ、度量が知れるぞ」

美琴「おまえなぁ、滅茶苦茶痛かったんだぞ。少しは反省しろよ」

フィ「反省はしているが後悔はしていない、こんな感じか?」

美琴「超電磁砲の弾丸にしてやろうか? キレイなお星様になれるかもなぁ」

フィ「軽いおちゃっぴーだ。本気で怒るな」

美琴「テメエはオスだろうが! てか表現が古いんだよ!」

フィ「只今より本機はセーフモードへ移行します。不用意に扱わないで下さい」

美琴「へ…? セーフモードってなんだよ?」

フィ「ぴーぴーががががが……むぴーーーががが…がりッ」

美琴「うわっ、壊れかけのハードディスクみたいな音がする……うん、ほっとこう。それにしても…」
669 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:53:17.03

上条「すぅ……すぅ…」

美琴「あはは、我ながら間抜け面だなぁ」ホッペタ、ツンツン

上条「むぅ…むにゃむにゃ」

美琴「さっきのお返しだ。てりゃぁ、参ったか!」ムニムニ

上条「うぅーん……やめろぉ…」

美琴「ふっふーん、温厚な御坂さんでも容赦しません」ムニー

上条「んぅ…」ネガエリ、ゴロリ

美琴「わわっ!?」

上条「むふー……」ギュッ

美琴「こ、こらっ、抱きつくな///」ドキドキ

上条「すぅ……すぅ…」

美琴「散々ひとを振り回しやがって……厄介な奴だよ、まったく」

上条「むにゃ……好きだぞ~…」

美琴「どんな夢見てるんだよ。……俺だって、お前のこと…///」

上条「……インデックス~」

美琴「……」ピシッ
670 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:55:06.61

上条「…しょーがないなぁ……ほら…むにゃ」

美琴「……」プルプル

アロウン(まあなんだ、人間寝てる時まで責任は持てないだろ? 気にするなよ、な?)

上条「…インデックスは可愛いなぁ~……すぅ…」

美琴「……不幸だ」グスッ

アロウン(きっとあれだ、友達としての好きだ。だから真に受けるな。ほ、ほら、さっさと寝て忘れろ)アタフタ

上条「…こっちも美味しいぞ~……ぐぅ…」

美琴「うう…っく…」ポロポロ

アロウン(ああ…さめざめ泣くなよ。おい起きろクソボケがっ! お前の恋人がマジ泣きしてるぞ!)

上条「…でも…アイツはあげないからね…アイツは世界で一番大切な……むにゃ」
671 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 00:56:48.30

美琴「……アイツって」ポロポロ

上条「すぅ……すぅ…」

美琴「な…なぁ、アイツって俺のこと……だよな?」ゴシゴシ

アロウン(多分な)

美琴「多分じゃダメなのに……くそっ、起きろっ、この野郎!」ジタバタ

上条「ぐぅ……すぴー…」ニヘラ

美琴「気持ちよさげに寝やがって! 大切な…のあとは!?」

上条「アハハ……ステイルが寒中水泳してる…え、溺れてる?……そういうのもあるのか~…」

美琴「どんな状況だ!? 頼むからさっきの続き言えよぉぉっ!!」ジタバタ

上条「…絶対に許さない……顔も見たくない…むにゃ」

アロウン(もう諦めて寝ろ。……夢の内容は気になるがな)

美琴「モヤモヤして眠れねーよ! ああもうっ、不幸だあああああああああああああああ!!!」

上条「…この時期、初春さんは……山の中腹あたりに咲いてるはずよ……ぐぅ」


674 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/21(金) 01:15:23.88
>上条「…この時期、初春さんは……山の中腹あたりに咲いてるはずよ……ぐぅ」

どうゆう状況だよ
713 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:22:53.57

以下省略………………………………………………そして夜が明けた


大晦日の上条家 リビング――



旅掛「嫌だあああああっ!! 俺は美琴と一緒じゃないと行かんぞおおおおおっ!!」

美鈴「我侭言わない! さっさと行かないと酷いわよ」

上条「子供じゃないんだから一人で行けよ」

旅掛「このそっくり親子め……。少しはパパを労わる気はないのか!?」

上条美鈴「「無いかな」」

旅掛「ふ…フンっ! その答えは予測済みだ。別にショックじゃないさ」ヨロリ

刀夜「御坂さん、しっかり!」

詩菜「美琴さんは、まだ寝てますし困りましたね」

旅掛「起きるまで待つもんね!」


美琴「ふあぁ…、おはようございます……」トコトコ

美鈴「もうお昼になるわよ、美琴ちゃん」

美琴「あはは……、昨日はちょっと寝つきが悪くて」

旅掛「おお! 待ちかねたぞマイドーター」

詩菜「ちょうど良いタイミングで起きましたね」

美琴「???」

旅掛「一緒に床屋に行こう!」

美琴「はい……?」
714 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:24:50.52

美鈴「白髪染めまでしてたら結構時間がかかるでしょう? その間、美琴ちゃんとお話できないのが寂しいんだってー」

上条「ったく、しょーがねえ親父だろ? 構わなくていいから」

旅掛「喧しいわ! パパは美琴に聞いてるの!」

刀夜「……白髪が生える程のストレスかぁ。ここは御坂さんの言う通りにしてやってくれないか?」

美琴「ええっと……家で散髪すればいいんじゃないかな? ハサミと櫛に霧吹きがあれば俺がするけど」

美鈴「美琴ちゃんってば調髪できるの?」

美琴「伊達に貧乏学生やってませんよ。長さを整える位なら余裕です」

旅掛「……マジで?」

美琴「うん」

旅掛「娘に散髪してもらえるなんて……うおおおおっ!! テンション上がってきた!!」

詩菜「確か早染めタイプのヘアカラーならありましたね」

上条「なんか納得いかねー」

旅掛「フフン、羨ましいか! 羨ましいだろう!」

上条「む、ムカつくッ……美琴もそこまでしてやる必要ないだろ?」

美琴「……」プイッ

上条「え……あれ?」

旅掛「ざまぁみやがれ、ドラ息子が!」

美琴「髪の毛が飛び散ると大変だから、ビニールシートを敷くね」

旅掛「パパも手伝うから! いや~いいなぁ、こういうの」

美鈴「これ、道具一式ね。お手並み拝見させてもらおうかしら」

美琴「いいですよー。御坂さんの華麗なハサミ捌き、ご覧に入れましょう!」
715 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:26:38.57

詩菜「あらあら、振られちゃいましたか」

刀夜「あの子が、あんな風に怒るなんて珍しいな。何かあったのかい?」

上条「いや、何もないハズだけど…う~ん……」

アロウン(寝言で他の女といちゃつかれては、誰だって怒るだろ)

詩菜「当麻さん……」

上条「……そんなに酷かった?」

アロウン(がっちりホールドしたまま一晩中、耳元でだぞ。普通なら即破局になってもおかしくない)

上条「あちゃー、そりゃ怒るわ」

アロウン(……怒ってる訳じゃないんだがな)ボソッ

詩菜「素直に謝るしかないですね」

刀夜「母さん? どうしたんだい?」

詩菜「……フラグ建築士の刀夜さんには理解できないと思いますよ?」

刀夜「フラグって……私は母さん一筋だよ」

詩菜「あらあら嘘ばかり吐くのは、この口かしら?」グイッ

刀夜「な、何を言ってるんだい? 私が母さんに嘘なんて…」

詩菜「喜久子ちゃんって誰かしら? 随分と親しげな様子でしたけど」

刀夜「げっ、どうしてその名前を……」

詩菜「寝言でおっしゃってましたよ?」

刀夜「ち、違うんだ母さん。彼女は会社の部下で、浮気とかフラグとかじゃないんだ」アセアセ

詩菜「本当かしら。詳しくお話を聞かせてもらえますよね?」グイグイ

刀夜「信じてくれ! 困ってる所を助けただけで、何も疚しいことは…」ズルズル

716 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:28:26.62

アロウン(連れていかれちまったか。やれやれ、親父さんも困ったものだな)

上条「こっちも誤解を解くのは大変そうだなぁ」

アロウン(ハハッ、理不尽だと思うだろ?)

上条「若干はね。でも非はこっちにある訳だから、ちゃんと謝らないと」

アロウン(アレにも、そのくらい甲斐性があれば彼女の一人や二人、簡単にできたろうに)

上条「ふふっ、不器用なとこもアイツの良い所でしょ。私も大概不器用だったけどさ」

アロウン(痘痕も笑窪かよ。お熱いこって)

詩菜「本当にね。でも変に拗れてしまう前に仲直りした方がいいわ」

上条「そ…そうですね。……あの、刀夜さんは…?」

詩菜「お休み中です」ニッコリ

アロウン(怖っ! 全く遺伝ってのは侮れないな。怒り方なんかアイツにそっくりじゃないか)

詩菜「アイツ?」

アロウン(貴女の遠い祖先だ。未来を予見する巫女で、掴みどころの無い不思議な娘だった)

詩菜「竜神のご先祖様かしら」

アロウン(そうだ。竜神の人間は妙に勘が鋭いだろ?)

詩菜「言われてみればそうですね。何となく刀夜さんが浮気してるな~って分かりますから」

上条「うわあ……」

アロウン(俺とも普通に会話できてるし、力を色濃く受け継いでいるのかもな)

詩菜「うふふ、何時かゆっくりお話を聞かせて下さいね」

アロウン(ああ、何時か聞かせてやろう。勇気と優しさで仲間を支えた、愛すべき馬鹿者の話を……)

717 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:30:35.16

美鈴「へえー、言うだけあって上手じゃない!」

旅掛「おう、美琴に任せて正解だったな。気持ち良かったし!」

美琴「あはは、喜んでもらえて良かった」ニコッ

旅掛「くぅ~っ、いいね、いいねぇ! 次は毛染めかなっ?」

美琴「うん。早染めタイプだから、ついでにシャンプーもしますね」

旅掛「え? 髪も洗ってくれるの! だったらパパ、背中も流してほしいっ!!」

美琴「いいですよー。風呂場で洗うつもりですし」

旅掛「やった!! ママどうしよう、パパ幸せすぎて死ぬかも!?」

美鈴「大袈裟ねえ」ヤレヤレ

美琴「これで……よし。五分経ったら洗い流しますね」

旅掛「いや~、ストレスの大半は片付いたし、白髪ともこれでお別れかぁ」シミジミ

美琴「年のわりに多かったですからね、白髪」

美鈴「これからは幸せな生活が待っている。この時の私は、そう信じて疑わなかった。それがまさか……あんな事になるなんて…」

旅掛「なに変なフラグ建ててるの!? 笑えないからやめて!」

美鈴「あっはっは、冗談よ、じょーだん♪」

旅掛「ほんと勘弁してくれよ~。わっはっは」


美琴「やれやれ……ん?」トントン

上条「ちょっといい?」

美琴「えっと…」チラリ

美鈴「あとは美鈴さんがやっとくからいいわよ」

旅掛「ええっ!? ちょっ、マジかよ!?」

美琴「すみません、お願いします」ペコリ

美鈴「いいから。その代わり、ちゃんと仲直りするのよ?」

美琴「は、はい!」スタスタスタ

旅掛「そんな殺生な!?」

美鈴「心配しなくても、私が優しく洗ってあげるわよ」

旅掛「嘘だっ!!」

美鈴「そろそろ五分経つし、浴室に行きましょう」グイッグイッ

旅掛「ほらっ、既に優しくないだろ…痛っ!? 力一杯引っ張らないで!?」
718 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:32:35.78

上条家 上条さんの部屋――



美琴「あはは……、美鈴さんに気を使わせちゃったな」

上条「……」

美琴「おまえの用ってさ、さっきの事だよな? あ、あれは…」

上条「その……ゴメン!」

美琴「はい…?」キョトン

上条「寝言のこと、ほんとにゴメン!」

美琴「あぁなんだ、そんなことかぁ」

上条「そんなことって……怒ってないの?」

美琴「そりゃあ少しはな。でも今まで俺がしてきた事を考えれば怒れねーよ」

上条「け、けど、明け方まで眠れなかったんでしょ?」

美琴「……///」

上条「あれ? どうして赤くなってるの?」

美琴「そそそ、それはですね、複雑な事情があるというか、話せば長くなるというか……とにかく秘密です!」アタフタ

上条「あやしい……あっ、そうだ。アロウンなら知ってるわよね」

美琴「!?ッ……アロウンは何も知らないよな!」ガシッ

アロウン(もちろんだとも。お前の恥ずかしい行動の数々など知る由も無い)

上条「恥ずかしい行動……ねぇ」ニヤリ

美琴「おまっ、秘密にするって約束しましたよねえ!?」

アロウン(なんてことだ。ついくちがすべってしまった)ボウヨミ
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:35:57.58

美琴「嘘吐けっ! 絶対わざとだろ!」

アロウン(嘘吐けって言うから嘘吐いたんですぅ)

美琴「ガキみたいな屁理屈こねやがってぇっ!!」

上条「屁理屈も理屈でしょ。それでそれで?」ワクワク

アロウン(コイツはなあ、好きな人と添い寝をするのが嬉しすぎて…)

美琴「はいそうです! 嬉しすぎて眠れませんでしたぁっ!!!」

上条「なに捨て鉢になってんのよ」ビックリ

美琴「どうせバレるならいっそ、ってな!」

上条「そ、そう」

美琴「はい! この話はおしまい! いやぁ、恥ずかしいなぁ、あははっ!」

アロウン(他にもあるぞ。「ずっとこのまま抱きしめていてほしい……」とかつぶやいたりぃ…)

美琴「ぎゃあああああああああああ!? いうなああああああああああああああっ!!!」

アロウン(ああいかん、またくちがすべったー)ボウヨミ

美琴「――ッ!! ――ッ!!」ポカポカ

アロウン(顔を真っ赤にしながら「だいすき……」とか言って抱きついたりする、乙女ちゃんになっちまったんだよなぁ? クックック…)

美琴「ああああああ……」

上条「あ、アンタ…」

美琴「その…違うんだ! いやあの、違わないんだけど、違うってことにして下さい頼むからぁ///」
720 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:38:23.74

上条「だいすき…」ボソッ

美琴「あーあー聞こえない! なにも聞こえませんっ!!」

上条「そっかぁ、ふ~ん、嬉しすぎて眠れなかったのか~♪」

美琴「お願いだから黙って!?」

上条「あ……もしかして私が寝てるのをいい事に、キスとかしてないでしょうね?」

美琴「ッ!? ししし、してませんことよ!?」アタフタ

上条「ほんとかなぁ。ねえアロウン」

美琴(ヤバイヤバイヤバイ!! これ以上暴露される前に何とかしないと……)

アロウン(ん~、どうだったか)

美琴(だ、ダメだ、何も思い浮かばねぇ!? くっそぉ、もうどうにでもなれ!!)コンランチュウ

上条「まあキスする度胸なんてある訳な…」

美琴「その幻想をぶち殺す!! …んっ」chu!

上条「んーっ!?」chu!

美琴(とりあえず黙らせた……ってあれ?)

上条「う……んぅ…」チュッチュ

美琴(なにしてんだ俺ええええええ!? あ、もうわけ分からなく……)ビリビリ

アロウン(こ、これは、不味いッ!!)

上条美琴「「ンンンーーーーーっ!!!???」」ピシャーーーン

721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:40:37.15



上条美琴「「……」」プスプス

詩菜「当麻さん! 美琴さん!」ガチャリ

美琴「う…う~ん」

美鈴「うわっ、部屋の中が真っ黒……美琴ちゃんの仕業?」

美琴「……うう、頭痛ぁ…」ヨロヨロ

詩菜「美琴さん、大丈夫ですか!?」

美琴「は、はい。なんとか」

美鈴「良かった……当麻くんは?」ホッ

上条「…痛っううう。くそっ、一体どうなった」フラフラ

美鈴「ちょっと起き上がらないで。怪我は……ないみたいね」

上条「あはは、大丈夫ですよ。頑丈さが取り柄ですから」

美鈴「まったくもう、心配したんだから……」

上条「すみません、美鈴さん」

美鈴「……え? 今、美鈴さんって…」

旅掛「美琴は無事かっ!?」ダダダダダダッ

美琴「ちょっ!? なんで裸なのよ!!」

旅掛「凄い音がしたから、お風呂から駆けつけたんだ!」

美琴「着替えてこいや変態があああああ!!」ビリビリ

旅掛「ぎゃあああああああああああああああああーーーーーーっ!!!???」ビビビビッ

美琴「え……? なんで電撃が…?」

詩菜「美琴さん……?」

美琴「美琴? ……も、もしかして」チラリ

上条「あれ……? 妹達じゃないよな……てことは…」






上条美琴「「元に戻ってる!!!???」」

旅掛「ば…馬鹿な……。こんな結末……断じて認めんぞぉぉ……っ」ガクリ

723 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:42:53.35

同日 アルビオン島 街道――



絹旗「おおっ! 身体も能力も、すこぶる調子がいいです!」

御坂妹「情報として知っていましたが想像以上ですね、とミサカは経験の重要性を再認識します」

一方通行「この環境に慣れちまうと島から出た時、結構堪えるンだがな」

絹旗「グラヴィタスでしたっけ。人間より格上の存在には超猛毒なんですよね?」

一方通行「あァ。世界中に蔓延しちまってるが、アルビオン島だけは結界のおかげで難を逃れてるンだ」

絹旗「ファンタジー映画の世界みたいなロケーションですし、超不思議な場所です」

一方通行「まァ、住めば都ってなァ。他の連中なンざ、もう順応してやがるしよォ」


??「ふう、ここは最高だな」バッサバッサ

一方通行「チッ、羽毛を撒き散らすな! マジでうぜェから近寄ンじゃねェ!」

??「空飛んでたらよ、馬鹿デカイ鳥がいやがった。だが所詮は鳥だな、アッサリぶっちぎってやったぜ!」バッサバッサ

絹旗「何やってるんですか……。第二位の評価を超改める必要がありますね」

垣根「第二位とか、もうどうでもいいんだよ。折角手に入れた自由だ。貪るように満喫しねえとな」バッサバッサ

御坂妹「今まで自由が無かったのですか? とミサカは率直に質問します」

垣根「ああ。つい最近まで人として扱われなかったんだ」

一方通行「……」
724 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:45:45.31

垣根「一方通行に負けた後、超能力を吐き出すだけの装置の一部にされちまってよ。でも意識だけはあったんだ」

絹旗「……」

垣根「身体は動かせねえし、酷く退屈な毎日でな。愚にもつかない事ばかり考えてたっけなぁ」シミジミ

御坂妹「どんな事を考えていたのですか? とミサカは合いの手をはさみます」

垣根「そうだなぁ……冷蔵庫と冷凍食品の恋についてとか、他にも…」

絹旗「ちょ、ちょっと待って下さい!」

垣根「おう」

絹旗「私の超聞き間違いかもしれませんけど……冷蔵庫と冷凍食品の恋?」

垣根「結構良い話に仕上がったんだぜ。俺の自信作さ」

絹旗「……ダメだ、大能力者の私には超理解できません」

一方通行「心配すンな。超能力者にも、さっぱり分からねェ」

垣根「内容が気になるのか? 特別に聞かせてやってもいいぜ」

一方通行「ンなもん聞きたくも…」

御坂妹「是非聞かせてほしいです、とミサカは興味津々にお願いしました」

垣根「よーしいいぜ。垣根帝督、渾身のハートフルラブストーリーを心に刻め!!」

725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:53:20.40

とある冷蔵庫と冷凍食品の幸福恋歌――ダイジェスト版


これはコーヒーを愛してやまない、とある悪党の部屋の台所で繰り広げられる、ちょっと良い話。

「今日も一日、退屈だな」

そうぼやく彼の名前は垣根帝督、何処にでもある冷蔵庫だ。
年若い彼は退屈な日常に辟易しながらも、痛みや絶望とは無縁の生活を送っていた。
だがある時、そんな日々に小さな変化が訪れる。

「ん……、冷凍室に誰かいる?」

ある日、垣根は自身の冷凍室から自分以外の気配を察知する。
自分にはコーヒーしか入っていない。冷凍室はいつも空っぽのハズだ
垣根は今までに無い事態に困惑するが、意を決し話しかけた。

「お前は……誰だ?」

「……」

冷凍室にいたのは、綺麗なドレスを身に纏った冷凍食品の少女だった。
少女は心を閉ざした様子で、垣根の言葉に沈黙で返事をする。
だが垣根は気にする事も無く、少女に語りかけ続けた。自分の中に芽生え始めた、ある感情に気が付かないまま……

「俺は垣根帝督っていうんだ。君は?」

「……心理定規」

「変わった名前だな」

「……あなただって変な名前じゃない」

「ハハッ、違いない!」

何日も語りかけ続け、どうにかこうにか名前を聞き出し……
726 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:56:57.20

「心理定規は、どうしてここに来たんだ?」

「……」

「あー……、デリカシーのない事聞いちゃったか。すまない」

「……私…第七学区のコンビニで、売りに出されたの」

「そうか……。ったく、酷い野郎もいるもんだな。心理定規みたいな可愛い子を売りにだすなんてよ」

「うん」

「……お前、中々いい性格してるよ」

心理定規の過去を知り、垣根は彼女を守りたい、大切にしたいという願いを抱く。
何気ないやり取りを重ねるうちに、心理定規は少しずつ心を開いていき、垣根に信頼を寄せるようになる。
垣根も退屈な日常を忘れ、心理定規と過ごす楽しい日々を何の疑いも無く享受していた。

「俺は気づいた時にはここにいてさ、ずっと一人で退屈だったんだ」

「今も退屈なの?」

「いいや、お前が来てからは、毎日が楽しくてな。なんか…こう、温かいっつーか、なんつーか…」

「冷蔵庫なのに温かいの? 私は冷たさしか知らない……」

「ハハ、そうだよな。冷たいのが当然なんだよな……俺たちはさ」

「……でも、帝督とお話していると、心がぽかぽかする。これが温かい?」

「そ、そうだ。うん、きっとそうだ!」

冷蔵庫と冷凍食品。凍てつく世界に生きる二人は、決して知るはずの無いモノを知ってしまう。
それは温もり
それは親愛
それは幸福
繋ぐ手を持たない二人だが、心は確かな絆を結んでいた。

「人相の悪い男に買われた時はホントに怖かったわ」

「家主の白モヤシか。それは不幸だったな」

「不幸なんかじゃないわよ。そのお陰で帝督と一緒にいられるんだもん」

「……ずっと一緒にいられるといいな」

「うん……」

この温かな時間が、これからも続いてほしい。
それは二人が共有する、ささやかな願いだった。
しかし……現実は突然で、圧倒的で、暴力的に二人の願いを打ち砕く……。
727 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 23:59:15.90

「嫌っ! 助けて、帝督!!」

心理定規の悲痛な叫びがキッチンに響き渡る。

「助けを呼んでも無駄だにゃー。今からチンしてやるから大人しくするぜよ」

「やめろぉぉぉーーーーーっ!!!」

電子レンジの暴挙を前に、無力な垣根は叫ぶ事しかできない。

「やだ……ッ、帝督以外の中なんて…やだよぅ」

「口では何とでも言えるにゃー。でも身体は正直なんだぜい?」

「あぁ……熱い…。な…なに、これ……」

電子レンジは嫌がる心理定規を無理やり…



一方通行「教育的指導ォォォーーーーーーーーーーーーっ!!!」ベクトルアッパー!

垣根「ぐっはぁぁっ!!」K.O

一方通行「テメエっ!! よくもこンなキチ○イ妄想をッ!!」

絹旗「ちょっ、なに邪魔してるんですか!?」

御坂妹「折角いいところだったのに空気読め、とミサカは苛立ちを露にします」

一方通行「あンな有害妄想をガキが見たがるンじゃねェっ!!」
728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/27(木) 00:01:44.20

垣根「痛えなクソ野郎。漸く盛り上がってきたのに邪魔しやがって、ムカついたぞコラ」

一方通行「ンなこと知るか! それよりさっきのは何なンだよ!?」

絹旗「私も超気になります。映画の予告を見てるみたいでしたけど」

垣根「あれは未現物質だ。キャラクター、舞台、BGM、全部を未現物質で構成してたんだよ」

一方通行「普通に凄ェはずなのに、使用法が最悪すぎンだろ……」

垣根「あそこまでリアルに具現化するとは思わなかったぜ。縛るものが無くなった未現物質に、常識は完全に屈したわけだ」

一方通行「テメエはグラヴィタスに縛られて生きた方がいい。つー訳で島から出ていけ!」

絹旗「えぇーっ!! そんなの超却下です!」

御坂妹「ミサカも反対です。垣根さんの娯楽提供能力はここでの生活に絶対必要になります、とミサカは下心を隠しつつ擁護します」

垣根「やっぱ俺の未現物質は有用だろ。もちろん期待は裏切らないぜ」

一方通行「問題は能力じゃねェ。テメエの人格が大いに問題ありなンだよ!」

垣根「心配するな。少しだけ想像力が豊かなのは自覚してる」

一方通行「クソがっ! どっからツッコンでいいか分からねェ!」イライラ

絹旗「そんな事より続きが超気になります。垣根が心理定規を助けてハッピーエンドじゃないですよね?」

御坂妹「ミサカは王道展開、ハッピーエンドを期待します、とミサカはあの人とミサカを投影しながら希望を述べます」

垣根「まあ王道展開だ。電子レンジにチンされちまった冷凍食品(えびピラフ)が、一方通行にモグモグされて…」

一方通行「待てやコラァァァーーーッ!!」
729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/27(木) 00:03:47.11

垣根「なんだよ?」

一方通行「どこが王道だ! なンでオレが出演してンだ! しかもモグモグってなンだっ!!」

垣根「そんなもんお前……いたいけな女子中学生の前で言える訳ないだろ」

一方通行「見せる気満々だったろォが! 自重するとこ間違えてンだろ!!」

垣根「うるせえな。一々人の妄想にケチつけんな。妄想するだけなら自由だろうが」

一方通行「……ダメだコイツ。クーリングオフして猫と交換できねェかなァ……」


絹旗「ヒロインが死んじゃう展開は、B級映画に超ありがちですね」

御坂妹「まだ死ぬと決まった訳ではありません、とミサカは垣根の活躍に一縷の望みを託します」

絹旗「ただの冷蔵庫が一方通行に敵うハズないです」

御坂妹「ヒーローはいつだって無敵です! とミサカは…!?」トゥルルッ トゥルルッ

絹旗「ミサカ……?」

御坂妹「一方通行、事件です」

一方通行「何があった」

御坂妹「アヴァロンの全機能が停止。上位個体たちが内部に閉じ込められました、とミサカは簡潔に報告しました」

一方通行「……急いでアヴァロンに戻るぞ」

御坂妹「了解、とミサカはそれが最善だと判断します」

741 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:02:52.55

時間を遡って、前日のアルビオン島 アヴァロン 書庫――


禁書「う~ん……」ドクショチュウ

露ミサカ「あまり根を詰めるのは身体に障りますよ、とミサカは飴玉を差し出しつつ気遣います」

禁書「ありがとう、……あむあむ」パクリ

露ミサカ「進捗状況はどうですか、とミサカは率直に問いかけます」

禁書「いい感じだよ。歴史書は網羅したから、今は息抜きに『ゲール族の秘伝レシピ』を読んでるんだよ」

露ミサカ「レシピ? 料理の本ですか、とミサカは露骨に興味を示します」

禁書「うん、それでね、美味しそうなのがたくさんあってね、特にこのゲール鍋を食べてみたいかも!」ワクワク

露ミサカ「どれどれ……、これなら簡単に作れそうですね、とミサカは作業工程をシュミレーションしながら答えます」

禁書「ホントに!?」

露ミサカ「ふふ、それじゃあ明日の昼食に作りましょう、とミサカは提案します」

禁書「うん!!」


麦野「インデックスいるー?」

禁書「いるよ~」

露ミサカ「ついでにミサカもいます、とミサカは無意味に自己主張しました」

麦野「ミサカもいたの。アンタたち、浜面見なかった?」

露ミサカ「彼なら数人のミサカを率いて狩りに出かけています、とミサカは簡潔に返答します」

麦野「クソッ、またかよ。ちっとばっか強くなったからってよ、調子に乗りすぎだ」

露ミサカ「暇があれば神裂さんに接近戦の手解きを受けてますからね、とミサカは向上心の尊さを感じます」

禁書「むぎのも一緒に行きたかったの?」

麦野「あー、そうだな。どさくさに紛れて一発ぶち込んでやればよかったか……」

露ミサカ「素直じゃないですね、とミサカはツンデレ麦のんに辟易します。超能力者はツンデレがデフォですか」

麦野「……相変わらず毒舌ね。あと私はツンデレじゃねーし、麦のん言うな」

露ミサカ「ツンデレは皆そう言います。それにお姉様がツンデレを卒業したのでキャラ付けにいいのでは? とミサカは余計なお世話をします」

麦野「本当に余計なお世話だな」
742 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:04:36.08

禁書「ねえねえ、ツンデレってなあに?」

麦野「インデックスは知らなくてい…」

露ミサカ「麦のんみたいな、好きな人に対して素直になれない天邪鬼みたいなもの、とミサカは独自解釈を述べます」

禁書「なんとなく分かったかも」

麦野「……まあいいわ。そんな事より…」マヨラー♪

麦野「第一位から? 何か用か?」ソノテーヲヒークモノナードイナイ♪ pi

一方通行『ただの連絡だァ。オマエに頼まれてたチビガキを回収したからよォ、今から戻る』

麦野「!?ッ、……そうか」

一方通行『なンか反応薄いな。もしかして責められるのをビビってンのかァ?』

麦野「は、はぁ!? 第四位の原子崩しがビビるわきゃねーだろッ!! 勝手な妄想してんじゃ…」

絹旗『……麦野?』

麦野「へ……?」

絹旗『あ…あの……』

麦野「……」

絹旗『……』

麦野「ごめんね」

絹旗『ッ!?』

麦野「謝って済む訳じゃないけど……ゴメン」

絹旗『あはは……どうしたんですか? 素直に謝るなんて超麦野らしくないです』

麦野「ホント、らしくなかったわ。第二位にビビって無茶したり、フレンダを許せなかったり……浜面に執着したり」

麦野「アンタ一人を置き去りにしたりさ。マジでリーダー失格ね」

絹旗『そ、そんなの麦野一人の責任じゃないです!』

麦野「気を遣わなくていいわ。学園都市の頂点が聞いて呆れる位、あの時は思考が鈍化してたもの」

絹旗『……』
744 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:06:43.47

麦野「暗部がどういうとこか嫌ってほど理解してたのにね。だからこそ私が皆を守らないといけなかったのに……苦労させて本当にごめんなさい」

絹旗『別に……苦労なんてし、してません。ちょ…ぅッ、超勘違いです……ッ』

麦野「あれー? もしかして泣いてるのかにゃーん?」

絹旗『ッ……泣いてません!』

麦野「やっぱり寂しがり屋の絹旗ちゃんは、アイテムに必要不可欠の人材ねー。萌え的な意味で」

絹旗『友達が出来たから寂しくなんかありません! 馬鹿にしないで下さい!』

麦野「はぁ? ろくでもない男にでも引っかかったのか?」

絹旗『御坂は超まともです!』

麦野「……あぁ、上条君かぁ。でも彼って第三位の男よ? 報われないわねえ」

絹旗『何でもかんでも、そういう風に考えないで! 御坂は大切な超友達なんです!』

麦野「ふーん」

絹旗『全く、これだから超年増は……』ボソッ

麦野「きィィぬはたァァー! 調子こいてんじゃねェェぞクソガキがァ!!」

垣根『うおっ、何だこのババァは!』

麦野「誰がババアだ! この腐れうらなりが、ケツの穴増やされてーのか!!」

垣根『うらなりって、そりゃ第一位の事だろう。ゾンビみたいな顔色だし、モヤシだし』

一方通行『他人の携帯で遊ぶな! ……ったくよォ、続きは戻ってからにしてくれや』

麦野「ん?……なあ第一位。さっきのは…」

一方通行『クソメルヘンこと垣根なンとか「帝督だ!」まァあれだ、かわいそうなメルヘンを引き取ることになったンだ』

麦野「……」

『ミサカちゃん、かわいいね。彼氏とかいるの?』

『ミサカには心に決めたひとがいるのでナンパはお断りです、とミサカは軟派野郎に先手を打ちます』

一方通行『クソが、あのメルヘン野郎、ガキ共にちょっかい出してやがる。兎に角、明日の早朝には戻る。ンじゃあなァ』pi

745 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:09:21.26

露ミサカ「一方通行からですか、とミサカは率直に問いかけます」

麦野「……」

禁書「どうしちゃったのかな? 目が虚ろなんだよ……」

露ミサカ「そっとしておきましょう。きっとミサカたちには理解できない苦悩があるのでしょう、とミサカはいい加減な憶測を言います」

禁書「悩み事なら私の出番なんだよ! さあ、むぎのの悩みを話してみて?」

麦野「……悩みっつーか、はぁ……なんであんなのに負けたんだろ」

禁書「???」

麦野「なんでもない。世の中、不条理な事ばっかりだなーって思っただけ」

露ミサカ「不条理に関しては今更感が拭えません、とミサカは暗に細かい事は気にするだけ無駄と伝えます」

麦野「それもそうか。ここじゃあ常識人が割りを食うものね」

禁書「食う!? ねえ、何を食べるの!?」

浜面「ただいまーっと、やっぱここにいたか。ステイルがインデックスに、最高のステーキを食べさせるって張り切ってたぞ」

禁書「ステーキ!? ビーフ? ビーフなのかな!?」

浜面「牛じゃねーけど、期待していいぜ。大物だったからな」

麦野「はーまづらぁぁ、なーに勝手に遊びにいってんだぁ?」

浜面「いや遊んでねーし。食料の調達は立派な仕事だろ。何でそんなにカリカリしてるんだ?」

麦野「……武器庫にあった大剣をぶん回しながら狩りしてるんだろう?」

浜面「お、おう。そうだけど」

麦野「テメェがリスペクトしてる……アックアっつったか、そいつも大剣使いなんだよな?」

浜面「……わぁお、なんという偶然」ギクッ

麦野「いい年こいてヒーローごっこかよ。しかも神裂といちゃついてる? これはもう…」

浜面「ま、待て! ヒーローの真似は認めるけど、いちゃついてねえよ! 俺は滝壺一筋だ!!」キリッ

露ミサカ「あーあ、それ死亡フラグですよ、とミサカは呆れながら律儀にツッコミをいれます」

麦野「ブ・チ・コ・ロ・シ・カ・ク・テ・イ・ネ」シュイーン

浜面「うおおおおおっ!? ここで原子崩しは不味いって! インデックスとミサカがいるんだぞ!」
746 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:11:04.96

麦野「チッ……、今は勘弁してやるけどなァ、あとでテメェの腐れ××を切り落として犬の餌にすっから覚えとけっ!!」

浜面「ひィッ!!」キュッ

禁書「××ってなにかな?」

露ミサカ「そうです、ナニです、とミサカは…」

麦野「インデックスに下品なネタ仕込むんじゃねーよ!」

浜面「……お前が言うなよ」

麦野「……」シュイーン

浜面「無言で殺ろうとするな! マジで怖いから! ッ……クソっ!!」ギュッ

麦野「んなっ!?」

浜面「すまん、言い方が悪かったよ。俺は麦野の事も大切に想ってるから」

露ミサカ「ジェノサイドエンド一直線な行動……こいつ、馬鹿なのか? とミサカは大破局を想像して身震いします」

麦野「ふ…ふん、浜面がどう想おうが関係ねぇよ。全然嬉しくないし///」テレテレ


露ミサカ「え? それでいいの? 二股だよ?」

禁書「とうまも一歩間違えば、ああなるんだよ……」

露ミサカ「しかし、ミサカ達が上条さんを占有する事は確定的に明らかです、とミサカは黒い笑みを抑えきれません」

禁書「……いくら自分でまいた種でも少しだけ、とうまが可哀想かも」

露ミサカ「シスターさんは計画から離脱、とミサカは…」メモメモ

禁書「わわっ、仲間はずれは嫌なんだよ!!」アセアセ
747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:12:55.29

打ち止め「仲間はずれ? ミサカも仲間にいれてほしいって、ミサカはミサカは主張してみる!」トコトコ

露ミサカ「ちっ、面倒くさいのが来やがった、とミサカは心中で毒づきます」

打ち止め「思いっきり口にしてるよって、ミサカはミサカは泣きそうになってみたり!」

露ミサカ「上位個体には一方通行がいるので関係ありません、とミサカは遠まわしにフォローをいれます」

打ち止め「なーんだ、上条さんの事ねって、ミサカはミサカは理解したよ」

打ち止め「入れ替わりの事、上条さんも納得してくれたみたいって、ミサカはミサカは10032号からの情報を披露してみたり!」

露ミサカ「それは朗報ですね。現状は砂上の楼閣ですから、とミサカは危ういバランスを憂います」

禁書「アヴァロンの機能を維持するのに魔王の魔力が必要不可欠だからね。もし、とうま達が元に戻ったら大変なんだよ」

打ち止め「どうなるの?」

禁書「幻想殺しが完全に機能してアヴァロンの魔力炉と、あろうんの魔力のラインが途切れちゃう」

禁書「そうなったら……最悪、アヴァロンは以前と同じ状態になるかも」

打ち止め「え……? 初めて来た時みたいにボロボロになるの? ってミサカはミサカは困惑を隠しきれなかったり」

禁書「外見はね。でも本当に不味いのは、中にいる人間なんだよ」

露ミサカ「どういうことですか? とミサカは続きを促します」

禁書「アヴァロンの封印には時間を凍結させる魔術……じゃなくて魔法が施されてるんだけど、それに取り込まれちゃうんだよ」

禁書「人間まで凍結するのか、しないのか。外界との時間の流れに狂いが生じるかもとか、分からない事だらけだけど」

禁書「間違いなく言えるのは、封印が解けるまで外に出られなくなるかも……ってこと」


748 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:16:04.80

現在、アルビオン島 アヴァロン城門前――



一方通行「クソがっ、ビクともしねェ!」

垣根「空からも駄目だな」バッサバッサ

御坂妹「お姉様と連絡がつきません、とミサカは淡々と報告します」

一方通行「どうする……考えろ……考えろ」ブツブツ


絹旗「一方通行が超マジになってます……ッ!」

垣根「鬼気迫るものがあるな。一体どうしたんだ?」

御坂妹「現在アヴァロンの時間は凍結されているそうです。つまり中と外で時間の流れに齟齬が生じています」

御坂妹「そして一方通行は真性のロリコンです。以上から導き出される結論は……、とミサカは要点を伝えました」

垣根「なるほど、アヴァロン内の時間の流れが遅いのか早いのか、分からないのか?」

御坂妹「はい。アヴァロンが封印されると同時に、上位個体とミサカネットワークの接続がきれたので、中がどうなっているか分かりません、とミサカは答えます」

垣根「愛しの打ち止めちゃんをババアにしてたまるかーってことか。動機が不純だな」

絹旗「凄まじいキモさです」

一方通行「ンな訳ねェだろうがっ!! オレは事態を収拾したいだけだァッ!!」

垣根「けど打ち止めちゃんが心配なのは本当なんだろう?」

一方通行「たりめェだ! あのガキも、腹ペコシスターも、妹達も、心配に決まってンだろうが!!」

垣根「お、おお。そうか……茶化して悪かったな」

絹旗「意外と超熱い性格なんですね」

御坂妹「……」

一方通行「なンか言いたそうツラしてンじゃねェか」

御坂妹「麦野さんに神裂さんとステイルさんは無視ですか、とミサカはとある法則に気づいてしまいました。……あれ、誰か忘れてるような?」

一方通行「あン?」
749 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:18:44.44

垣根「読めたぞ! 第一位の野郎、年下の女の子しか心配してねえんだろ!」

絹旗「そんな!? 超熱い漢かと思ったのに、節操の無い超ロリコンだったんですか!? まんまと騙されました!!」

一方通行「ふ…ふざけンな! テメエら、どンだけオレをロリコンにしてェンだ!」

垣根絹旗御坂妹「「「え……? 違うの?」」」

一方通行「意味分からねェ連帯感醸しやがって……今は遊ンでる場合かよ、クソがっ!!」

一方通行「どいつもこいつも口を開けばロリコン言いやがるし、これが世界の選択か!!」

一方通行「……はンっ、いいぜェ。テメエらがオレにロリコンのレッテルを張れると、本気で思ってンならよォ」

一方通行「まずはァ、そのふざけた幻想を…」pipipi

御坂妹「ぶち壊されましたね、とミサカは空気を読んだ携帯に惜しみない賞賛を送ります」

一方通行「……」pipipi


一方通行「なァァァンなンですかァァッ!! ちったァ空気読めやクソッタレ!!」pi

美琴『うっさいわねー。どの辺の空気を読めっていうのよ、この白いロリコン!!』

一方通行「う、嘘だろ……上条まで?」

美琴『はぁ?』

一方通行「上条とガキだけは味方だと信じてたのに……もうダメだ……お終いだァ……」

美琴『気持ち悪いこと言ってんじゃないわよ。私は御坂美琴、当麻じゃないの』

一方通行「戻ったのか……てこたァ、おい! あのガキの情操教育はどォすンだよ!」

美琴『なに言ってんの?』

一方通行「ここにはまともな女が一人もいねェ。だから上条にガキの教育を頼むつもりだったンだ」

一方通行「テメエみたいな変態女は、お呼びじゃねェっつの」

美琴『ムカつくけど否定できないわね』

一方通行「だろォ? 妹達は恥じらいと常識が足りねェし、第四位とパチモン侍は言わずもがなってなァ」

美琴『そうねー……って、違うでしょ! そっちに異変は無いの?』

一方通行「魔王の言ってた通り、アヴァロンが再封印された。だからさっさと入れ替わってくれねェと、ガキ共が…」



垣根「お前らって恥じらいねえの?」

御坂妹「そうですね。そういった感情は希薄かもしれません、とミサカは自己分析します」
750 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:20:39.65

垣根「ふーん……にしてもよ、上条って奴、随分と買われてるんだな」

御坂妹「当然です。強さと優しさを兼ね備えたヒーローですから、とミサカは自分の事の様に胸を張ります」

絹旗「出会ったばかりですけど、超温かくて……不思議な魅力のある人ですね」

御坂妹「しかし、鈍感なくせに節操無く全方位にフラグを建てる、生粋のフラグメイカーという欠点もあります、とミサカは補足します」

垣根「強くて優しくて魅力的……それにフラグメイカーか…………!?ッ、きたぜ、ぬるりと……」

絹旗「え、何がですか?」

垣根「まあ聞け。妹達ってのは、基本的に第三位の劣化版なんだろ?」

絹旗「何てこと聞いてるんですか!? 超無神経にも程があります!」

御坂妹「趣味嗜好等に差異はありますが、能力面は仰る通りです、とミサカは客観的事実を述べます」

絹旗「……えらく淡白ですね」

垣根「てことはだ、もしもの話だが、上条のクローン体なら劣化が上手い具合に機能するかもしれない」

絹旗「???」

御坂妹「……!? フラグ体質ですね? とミサカは意図を理解します」

垣根「ああ。フラグなんてのは、多く建てればいいってもんじゃねぇからな。それに…」

御坂妹「鈍感具合も劣化して、フラグを回収できるようになります、とミサカは推測します」

垣根「飲み込みが早いな。一人一殺ならぬ一人一旗が成立する訳だ」

御坂妹「そうなると、呼称は『弟達』になるのでしょうか、とミサカは本気で実現しないか思索します」

垣根「は? 男のクローンを量産してどうすんだよ。そんなのハリウッド映画だけで十分だ」

御坂妹「え……? 上条さんは男性ですよ、とミサカは困惑を隠せません」

垣根「ったく、常識に囚われてんじゃねえ。遺伝子から弄るんだぜ? 女の子バージョンのクローンを作るなんて朝飯前だろうよ」

御坂妹「……」

絹旗「常識もなにも言ってる事が、さっぱり理解できません……」

御坂妹「……それもアリかも、とミサカはここ数日の上条さんを思い返します。上条妹……フフ…」ニヘラ
751 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:23:19.30

垣根「で、本題だ。お前らのやってた絶対能力進化に、もし上条妹を使っていたら……どうなると思う?」

御坂妹「第一回実験の時点で一方通行にフラグを建ててしまうでしょう」

御坂妹「そうなれば実験を中止させる為に、一方通行が動くのでは? とミサカは想像します」

垣根「ベタだが、そんな感じだろう。だが重要な事を見落としてるぞ」

御坂妹「重要な事……?」

垣根「第一位がロリコンじゃねえ」

御坂妹「!!?」

垣根「ちょっとした奇跡だろ?」

御坂妹「馬鹿な……一方通行がロリコンじゃない……だと……、とミサカはかつて無い衝撃を受けます」

垣根「つまり上条遺伝子には、ロリコン抑制作用もあるんだよ!」

御坂妹「なんだってー!? とミサカは驚愕をあらわにします」

絹旗「麦野は無事ですかね」

垣根「さらに二万人の上条妹が世界中に拡散、そしてネズミ算式に上条遺伝子が拡大するんだ」

御坂妹「世界がフラグ体質に蹂躙される……鳥インフルより凄まじいですね、とミサカは上条遺伝子の猛威に恐怖します」

垣根「これが『Only My Flagmaker』、フラグと説教が混ざった空間、ここはロリコンが許される場所じゃねぇんだよ」バッサバッサ


一方通行「何アホなこと言ってンだァ?」

垣根「第一位がロリコンじゃない世界の考察をしてたんだよ」

御坂妹「可哀想な一方通行……。ミサカたちが無力なせいでロリコンのままなのですね、とミサカは少し罪悪感を覚えます」

垣根「逆に考えるんだ。御坂遺伝子にはロリコン促進作用があると考えるのが自然だろう」

御坂妹「なんと! 一方通行は後天的にロリコンを患ったのですか!? とミサカは今日一番の驚愕を覚えます」

垣根「良かったな第一位。昔のテメェはノーマルだったことが証明されたぞ」

一方通行「好き放題言いやがって……上等だァ。上条が来るまで、テメエら全員躾けてやンよォォッ!!」カチッ


752 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:26:43.63

上条家 上条さんの部屋――



美琴「やっぱり問題が起きてるわ」

上条「クソっ、せっかく元に戻れたのに、これじゃあ意味がねえ!」

美琴「どうにかして元に戻らないと」

上条「でもどうすればいいんだ? アロウンの声は聞こえなくなるし、せめてヒントでもあれば……」

美鈴「そんなの簡単よ」

美琴「何かいい方法があるの!?」

美鈴「元に戻った時の行動を再現すれば、万事オッケーだわ」

美琴「テキトーなこと言ってんじゃないわよ!」

美鈴「えー」

詩菜「当麻さんと美琴さんがキスをすれば入れ替われますよ?」

上条美琴「「はい……?」」

詩菜「バイパスを繋いだから俺が何とかしてやる、だそうです」

上条「か、母さん?」

詩菜「アロウンさん的には、早くしないと大変な事になるみたいですね」

美琴「四の五の言ってる場合じゃないわ。当麻!」

上条「なんだ――ッん」chu


美鈴「わお、美琴ちゃん大胆っ!!」

美琴「んぅ……ぷはぁ……はぁはぁ……いきなり何すんだよ!」

上条「よっし! 入れ替わった!」

美琴「うわっ、マジかよ!?」

アロウン(上手くいったな。伝言、感謝する)

詩菜「いえいえ、お安い御用ですわ」
753 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:28:46.25

美琴「……もう少し元の身体で過ごしたかったなぁ」トオイメ

上条「黄昏てる暇は無いの! すぐに旅行の準備をして!」pipi

美琴「は?」

上条「いいから! ……あ、一方通行、こっちは入れ替わったわ。そっちは……そう、すぐに向かうから」prrr prrr……pi

アロウン(アヴァロンとのラインが途絶えたからな。直接出向くしかないか。さようなら文明、こんにちはサバイバル)

美琴「今から例の島に行くのか!? 飛行機とかどうすんだよ!?」

美鈴「そんなの簡単よ。……ほら、起きてパパ。美琴ちゃんのお願いを聞いてあげて」

美琴「た、旅掛さん、黒こげじゃないか!? 早く救急車を呼「何でも言ってごらん!!」……起きちゃった」

美鈴「素っ裸で寝るなんて、困ったパパだわ」ヤレヤレ

旅掛「ハッハッハ、悪い夢を見ていたようだ。美琴がパパにビリビリするなんてあるハズないのにな!」

美琴「と、とにかく風邪を引かない内に着替えましょう?」

旅掛「……娘が心配してくれる幸せ……やはり、さっきのは夢だ。ううっ、良かった……」メソメソ

美鈴「ベソかいてないで、さっさと着替える!」グイグイ

旅掛「痛いッ! 髭を引っ張らないで!」


上条「私達も旅支度するわよ!」

美琴「おう!」


色々と準備中なう――
754 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:30:37.91

上条家 玄関先――



刀夜「二人共しっかりな」

美琴「うん」

詩菜「新学期までには学園都市に戻るんですよ」

上条「……戻れるといいなぁ」

アロウン(なんとかなるだろう)

詩菜「魔王さん、二人をお願いします」

アロウン(うむ。任せておけ)


美鈴「ほらっ、何時まで泣いてんの!」

旅掛「美琴と一緒に正月を迎えられないなんて……あんまりだぁ」シクシク

上条「強面のおっさんの癖にメソメソして……鬱陶しい」

美琴「いじめてやるなよ。いいお父さんじゃないか」

上条「ならアンタが慰めればいいでしょ。このジュースでもあげれば?」

美琴「あはは、素直じゃないな。旅掛さん、ジュースでも飲んで落ち着いて下さい」

旅掛「ありがとう! 美琴は優しいなぁ……ん?」ゴクゴク

上条「……」ニヤリ
755 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 19:32:32.27

旅掛「こ、これは……パパイヤジュース!?」

美琴「ぱぱいや?」

美鈴「まぁ! パパ嫌ジュースですって!」

旅掛「おまっ、字が違う!!」

上条「パパ嫌ジュースでしょ?」

旅掛「ぐぬぬ、このDV親子が! あまりパパを怒らせないほうが……って、美琴?」

美琴「ぱぱいやって美味しいの?」

旅掛「名前は兎も角、美味しいよ。……飲む?」サシダス

美琴「うん。一口貰おうかな。……お、なかなか美味しい」コクコク

旅掛「あぁ本当に行っちゃうのかい? ドラ息子だけじゃイカんのか?」

上条「イカんでしょ」

美琴「インデックス達を助けないといけないしな」

旅掛「……仕方ないか。その代わり月一で帰省しておくれ」

上条「仮にも超能力者なんだから無理じゃない?」

美琴「どうなんだろう。それはともかく、飛行機の時間やばくないか?」

上条「あ、ホントだ」

旅掛「もうお別れ!? パパもついて行こうか!?」

美鈴「ふんッ!!」ゴキッ

旅掛「あふんっ!? …………」グッタリ

美琴「……」ガクブル

美鈴「さあ、いってらっしゃい」ニッコリ

美琴「い、いってきます!」

上条「時間も無いし、さっさと行くわよ!」グイグイ

美琴「分かったから押すな! つーか外でおねえ言葉はやめてっ!?」

アロウン(んん……? 何か忘れてないか?)

772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 01:35:05.59
すみません。予想外に修羅に入ってました……。
失神しそうなので寝ます。投下は今日の昼頃にでも
776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:22:14.07

アルビオン島 アヴァロン食堂――



打ち止め「さーむーいー、ってミサカはミサカは凍えて……へくちっ!」

麦野「ほら、鼻をかんで」

打ち止め「ありがとう、ってミサカはミサカはお礼を言ってみる!」チーン

浜面「参ったな。外に出れないし、異様に寒くなるし、備蓄が尽きたら不味いぞ」

露ミサカ「シスターさんの食事を制限すれば、一週間はもつハズです、とミサカは迅速に試算します」

禁書「え!? ご飯抜きになっちゃうのかな!?」

麦野「私らと同じ量にするだけでしょ」

禁書「ハードル高すぎるかも……」ションボリ

ステイル「……」ソワソワ

神裂「これを機に、食事量を減らすのも悪くないでしょう」

禁書「い、嫌なんだよ! 発育不良になったらどうするの!?」

浜面「てことは、あんだけ食って現状維持しかできてないのかよ……。燃費悪いぜ」

ステイル「君はっ! レディに対して失礼だろう!」

麦野「レディ……ねぇ?」

露ミサカ「インデックス。食欲の変わらない、ただ一人のシスター、とミサカはとあるCMを想起しました」

打ち止め「確かに食べすぎだと思う、ってミサカはミサカは直球発言!」

禁書「うー、みんなして酷いんだよ!」

ステイル「……」ソワソワ

浜面「心配しなくてもステイルに泣きつけば、分けてもらえるだろ」ヤレヤレ

禁書「ホントかな!?」

ステイル「ま、まぁ、発育不良は良くないからね。分けてあげるよ」

禁書「よかった~。当面の危機は回避できたかも」ニッコニコ

ステイル「全く、しょうがないな」

露ミサカ「と言いつつも、顔のニヤケを隠すのに必死なステイルさん(14)でした、とミサカは親切丁寧に実況します」

ステイル「捏造はやめてくれないか!? 疚しい感情なんて無い!」
777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:24:55.52

神裂「肝心なとこで子供ですね」

麦野「これだから童貞は」

ステイル「……」ズーン

浜面「なんだ……まあ気にすんな。麦野なんて偉そうに言っちゃいるが、絶対経験ないって。女の子レベルはゼロだしよ」

麦野「……」ピシリ

露ミサカ「浜面さんは死亡フラグを建て続けないと、死んじゃう病気か何かなんですか? とミサカは呆れつつ避難勧告を発します」

禁書ステイル神裂打ち止め露ミサカ「「「「「……」」」」」ソソクサ

麦野「はーまづらぁぁぁぁ?」

浜面「なんだ……って、みんなは?」キョロキョロ

みんな「「「「「アーメン……」」」」」

浜面「どうして十字をきってるの!?」

麦野「それはなァ、今日がテメェの命日だからだよオオオォォォーーーーーッ」バシューーーー

浜面「ぎゃああああああああああああ!!?? ちゅん、って! 今ちゅんってかすったぞ!?」チュン



ステイル「とんでもない威力だね」

神裂「しかし、当たらなければ意味がありません」

禁書「器用にかわしてるけど、矢避けの加護でもあるのかな?」

神裂「いいえ。彼が常に相手の死角へ移動する事で、攻撃を制限させているだけです」

禁書「……さも当然みたいに言われても困るんだよ」

露ミサカ「毎ターンひらめき使ってるのかと思ってました、とミサカはどうでもいい事を言います。……ポッキーうまうま」ポリポリ

禁書「ああっ、ずるい! 私も食べたい!」

露ミサカ「残念ですがもう空です、とミサカは残酷な事実を伝えます」

禁書「ずるいずるいぃぃ!」ジタバタ

ステイル「暴れるんじゃない! このヴェルタースオリジナルをあげるから落ち着くんだ!」サシダス

禁書「……あむあむ」パックンチョ
778 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:26:27.46

神裂「用意がいいですね」

ステイル「僕を誰だと思ってるんだい? 魔術師は常に二手三手先を見据えておくものだ」

露ミサカ「……特別な存在なのです」ボソッ

ステイル「!?」

露ミサカ「とっても甘くてクリーミィですね、とミサカは天才魔術師さんの涙ぐましいアプローチを見抜きます」

神裂「なんの事です?」

露ミサカ「さっきのアメなのですが、アレは特別な存在に送る…」

ステイル「少し黙ろうか!?」クチフサグ

露ミサカ「――ッ!」ムググ

ステイル「か、神裂もひとつどうだい?」

禁書「もう一個ほしいんだよ!」

ステイル「もう食べたのかい!?」

露ミサカ「ンンー! ――ッ……」グッタリ

神裂「それよりステイル、女性を乱暴に扱うのは感心しません」

ステイル「おっと……」テヲハナス

露ミサカ「ぷはっ、はぁ……はぁ……。照れ隠しで殺されるところでした、とミサカは涙目で不良神父を睨みつけます」

ステイル「やりすぎたのは謝罪するが、元はといえば君が…」

禁書「言い訳するのは男らしくないかも」

ステイル「!?……すまない、僕が悪かった」ションボリ



浜面「ふぅ……死ぬかと思ったぜ。って、どうしたんだ?」

ステイル「男はつらいな……」シミジミ

浜面「あー、分かるわー。この島の男女比やべぇからなぁ」シミジミ

ステイル「一方通行が仲間(男)を連れてくるらしいから、僕らの風当たりが少しはマシになるかもしれない」

浜面「マジかよ!? 一方通行ぁー! はやくきてくれーっ!」

露ミサカ「こんな調子で大丈夫でしょうか、とミサカは今更ながら不安に襲われます」



779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:28:47.88

アルビオン島 街道――



美琴「おー、ビリビリの調子がえらい事になってるんですが!」ビリビリ

上条「遊んでないで先を急ぐわよ」

美琴「分かってるって。でも不思議だよなー。『パーソナルリアリティー』は本人にしか扱えないハズだろ?」

上条「ああ、それはね、私とアンタの魂の在り方がそっくりだからみたい。アロウンの受け売りだけど」

アロウン(入れ替わりにしてもそうだ。お前たちだからこそ起き得た現象だ)

美琴「ハッキリ言い切るなぁ」

アロウン(魔王さまを舐めるんじゃねぇ。入れ替わりの法則も掌握できたし、アヴァロンを再稼動させれば一息つけるな)

美琴「いつでも元に戻れるって分かっただけでも大収穫だ。今の状況を楽しむ余裕すらあるもんなー」

上条「……」ニヤリ

アロウン(……)ニヤリ


美琴「なんか南国少年が住んでそうな島だよな。変な生き物ばっかだし、天使が飛んでるし」

上条「たしかにね……え、天使?」

アロウン(流石に天使はいないハズだが)

美琴「でもほら、あそこに飛んでるぞ。おーーーい!!」テヲフル

上条「うわっ、なんか来た!?」

垣根「やあ、おはようじょ!」バッサバッサ

美琴「……幼女?」

垣根「一方通行語が通じないのか?」バッサバッサ

上条「なんだよそれ……」

垣根「ここの公用語だ。因みに昼はロリコンにちは、夜はシスコンばんは、みたいにバリエーションがある」

上条「……あのロリコン、何やってんのよ」

美琴「……」ジー

垣根「うん? この羽根が気になるのか?」

美琴「いや、天使なのに随分フレンドリーだなって」

垣根「天使じゃねぇよ。俺は垣根帝督。一応、超能力者の第二位っつー事になってる」
780 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:30:53.20

美琴「へぇー、第二位だってさ。スゲーなぁ」

上条「アンタも一応同格だろうが」

美琴「借り物の能力だし実感ねーよ」

垣根「察するに、お前らが上条と御坂か」

上条「そうだけど……あ、羽根ががあるし、もしかして一方通行が連れて来たっていう…」

一方通行「垣根くゥゥーーン、見ィィィつけたああああああァァァァァッ!!!」ビュン!

垣根「げっ!?」

一方通行「そいつらに余計な事吹き込む前に、フォアグラにしてやンよォォォーーーッ!!」

垣根「ま、まて!?」

美琴「おはようじょー、一方通行!」

一方通行「……」ピタ

美琴「あれ、もうすぐ昼だからロリコンにちはー、だったか?」

一方通行「……」プルプル

美琴「垣根に教えてもらったけどさ、真面目なお前のキャラに似合わねーぞ」

垣根「ハハハ、寒くなってきたし、俺は南の方へ渡るとするわ」バッサバッサ

一方通行「……………………………………………………ギャッハ♪」コクヨク ハツドウ



――虐殺ちゅうなう



一方通行「すまねェ、取り乱しちまった」

上条「え、ええ……」チラ

美琴「お、おお……」チラ

垣根「……ゆっくり……して…逝って…ね……」ウマッテル

美琴「なぁ、一方通行語って…」

一方通行「あァン!! なァァァンですかァァァ!!??」ギロリ

美琴「ひっ!?」

一方通行「オマエらは垣根の毒気にあてられたンだ。キ○ガイ妄想なンか真に受けンな」

上条「わ、わかった」

美琴「……」コクコク

781 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:33:33.57

アルビオン島 アヴァロン城門前――



絹旗「御坂!」

美琴「おっすー、絹旗もいるんだったな」

御坂妹「いらっしゃいませお姉様、とミサカは抱きつきながら自己の存在をアピールします」

美琴「あはは……、本物のお姉様じゃないんだけどなぁ」

御坂妹「ちっせえ事情なんて知らねーよ、とミサカは乱暴にお姉様を抱きしめます」ギュウー

美琴「そっか。なら妹萌えって奴を堪能しませう、と御坂さんは負けじと抱き返します」ギュッ

御坂妹「……フフ…自然なスキンシップ……、ミサカは同姓の強みを学習しました///」ニヘラ

絹旗「なんか超不健全な香りがプンプンします!」

御坂妹「……」スリスリ

美琴「この甘えん坊め。……でも兄弟いないから新鮮だなー」

絹旗「ちょっ、いつまで抱き合ってるんですか!? ……ん?」

??「――ッ、――ッ」ビクンビクン

絹旗「キモっ!? 御坂のバッグが超痙攣して…うわっ、超キモイ!?」

美琴「あ、忘れてた」ゴソゴソ

フィ「……」グッタリ

絹旗「……どうしてアヒルの口にガムテープが貼られてるんですか?」

美琴「んー……躾け?」ペリペリ

フィ「ッ! きっ、貴様!」

美琴「ごめんごめん。キレイさっぱり忘れてたぜ」

フィ「ふざけるな!! 一方的に狭くて暗いとこに押し込められる、痛さと怖さが貴様に分かるか!!」

絹旗「超大袈裟です。どうせアヒルが悪戯でもしたんでしょう?」ヤレヤレ

美琴「フィアンマ、行動を読まれてるぞー」

フィ「……今まで散々俺様の世話になっておきながら、この仕打ち……許せん」ゴゴゴゴ

美琴「お互い様だろ? 俺だって美鈴さんの関節技で地獄を見たんだしさ」

フィ「そんなの知らん分からん」
782 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:37:58.42

絹旗「御坂、パス!」

美琴「そらっ!」ポイッ

フィ「俺様を投げただと!?」ピュー

絹旗「オーライ、オーラ…」

怪鳥「GYOAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!」パックンチョ!

美琴絹旗「「あ……」」

怪鳥「……」バッサバッサ


御坂妹「アヒルが怪鳥に食べられてしまいました、とミサカは飛び去る怪鳥を呆然と見送ります」

美琴「!?ッ、逃がすかぁぁぁーーーーっ!!!」ビリビリッ

怪鳥「……」ヒラリ

絹旗「避けた!? って、戻ってきた!?」

怪鳥「GYUEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!」ヒューン

絹旗「御坂っ、危ない!?」

美琴「フィアンマを……俺の相棒を……返せええええええええええええッ!!!」キンッ

怪鳥「!!??」チュドーン

絹旗「一撃!? これが……超電磁砲……」

御坂妹「怪鳥の撃破には成功しましたが、これでは……、とミサカは意気消沈します」
783 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:39:56.30


美琴「フィアンマっ!!」タッタッタ

美琴「どこだ!? 返事をしてくれ!?」キョロキョロ

フィ「……ここ…だ……」

美琴「!!」ヒョイ

フィ「俺様が……こんな惨めな最期を迎えるとはな…げほっ、げほっ!」

美琴「最期なんて言うな! 絶対に助かるからっ! だから……ッ」

フィ「すまない……もっと貴様の…力に……」

美琴「ッ……やめろよ……そんなのまるで……」

フィ「……フフ、貴様と…過ごした数日間……悪くなかっ……た……」ガクリ

美琴「……フィアンマ?」

フィ「……」

美琴「起きろよ……冗談なんだろ……」ユッサユッサ

フィ「……」

美琴「謝るから……悪戯しても怒らないから……だから……だからぁ…」ポロポロ










フィ「……」ニタァ
784 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:40:54.88

絹旗「御坂……」

御坂妹「お姉様………………………………そのアヒル、ほくそ笑んでますよ、とミサカは我慢できずに告げ口します」

フィ「俺様の灰はエーゲ海に撒いてほしい、なんてな」

美琴「……」

フィ「迫真の演技だったろう? 単純バカが、あんな鳥畜生に俺様が壊される道理などない」

絹旗「……憎まれっ子が超はばかってます」

御坂妹「あの時のヒヨコたちにも、この位強かさがあれば……とミサカは思い出を回想します」

フィ「フフン、俺様ほど強かなマスコットは世界中探しても四匹といまい。もちろん俺様が一番だ」

美琴「……無事でよかった」ギュッ

フィ「これに懲りたら二度と俺様を粗末に扱わない事だ」

美琴「うん……ホントにごめんな」

絹旗「最低なドッキリを仕掛けた癖に、超上から目線で説教を始めやがりました。何様ですかこのアヒル」

フィ「俺様だ」

絹旗「よし、こいつ超砂にしてやりましょう」イラッ

フィ「見せパン小学生が吠えるなよ。自意識過剰すぎて痛々しいにも程がある」

絹旗「ちゃんと計算してるから見えません!!」

美琴「計算してるんだ……」

御坂妹「ショーツを見られると何か困るのですか? とミサカはスカートを…」

美琴「たくし上げないで!?」

785 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:42:53.10


上条「何やってんだよ、アイツら……」

一方通行「放っておけ。それより、どォだ……?」

アロウン(ふむ……。やはり完全に沈黙している)

上条「だったら、また封印を解けばいいじゃん」

アロウン(そうだが……さて)

一方通行「不安要素でもあンのか?」

アロウン(強いて言えば垣根帝督の動向だが、これは一方通行に任せる)

一方通行「……あの野郎が今更、統括理事会に義理立てするとは思えねェけどなァ」

アロウン(随分と楽観しているな。予防策はいいのか?)

一方通行「もう小細工はいらねェ。後はドンと構えて意志を貫く、そンだけだろ」

アロウン(それが王道を征くという事だ。真っ直ぐ前を見据えて意志し続けねばならん)

一方通行「だからこそ見せつけてやンよ。科学も魔術も関係ねェ、善も悪もねェ、オレ達の覚悟をよォ」

上条「うわー暑苦しー、似合わねー」

美琴「そうか? かっこいいと思うけどなぁ」トコトコ

一方通行「ハッ、オマエらに言われたくねェよ」プイッ

絹旗「おおぅ、超ツンデレロリコンです」

美琴「こら絹旗、人の悪口を言っちゃいけません。大体、一方通行はツンデレだけどロリコンなんかじゃねーぞ」

一方通行「!?」
786 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:43:46.35

絹旗「ええっ!? 超信じられません!」

上条「打ち止めを性的な目で見てるのに!?」

美琴「酷い偏見だな。どう見ても年の離れた妹を可愛がってるだけだろ」

上条「うーん……」

絹旗「妹さんと言ってることが違いすぎますよ」

美琴「御坂妹、根も葉もない事を言いふらすのは駄目だぞ」

御坂妹「根拠が無い訳では…」

美琴「……」ジー

御坂妹「ううっ、……ごめんなさい、とミサカは素直に謝罪します」

美琴「俺に謝っても、しょうがないだろ?」

御坂妹「はい……一方通行、ごめんなさい、とミサカは不平をグッと堪えて謝罪します」

一方通行「気にしてねェよ」

美琴「これで誤解は解けたな。御坂妹もちゃんと謝れたじゃないか、偉いぞー」ナデナデ

御坂妹「……///」テレテレ

上条「ちゃんと? 語尾で台無しじゃない?」

一方通行「いいンだ。オレの理解者がいてくれて、しかもそれがヒーローなンてなァ……最っ高じゃねェか」ホロリ

アロウン(その気持ち、手に取るように解るぞ。ロリコン扱いされるのは辛いもんなぁ……)

上条「うわぁ、一生理解したくないかも」

アロウン(何を言ってる。明日は我が身と知れ)

上条「なんで?」

アロウン(クックック、新学期が始まれば嫌でも理解するさ)

一方通行「なるほどなァ。オリジナル、覚悟しといた方がいいぜェ。世間の風はロシアの雪より冷てェからよ」

上条「???」

787 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:46:01.11


アロウン(まさかお前と、この地へ来ることになるとはな……)

美琴「急にどうしたんだ?」

アロウン(なに……ただの感傷だ。オガムの言ったとおり無駄に年を重ねるもんじゃないな)

美琴「年寄りくせー」

アロウン(その年で所帯じみてる奴が何言ってんだ? スーパーの特売とか無いわ)

美琴「特売馬鹿にすんな! 節約は大切なんだぞ!」

上条「……つっこむとこ間違えてない?」

フィ「女よりも特売の卵を取る位だから問題ない」

アロウン(コイツは妙なところが他人とずれてるから仕方ない)

美琴「好き放題いいやがって、インデックスを養うのは大変なんだからな!」

アロウン(記憶が無いのは残酷だな……)

上条「はいはい、分かったから。アロウンも、ちゃっちゃと封印を解く!」

アロウン(しょうがねぇな。……チチンプイプイ、オープンセサミィィー)

美琴「ええっ!? そんな呪文でいいの!?」

上条「そんな訳…」


打ち止め「一方通行ぁぁーーっ!!」タッタッタ

一方通行「!?ッ、打ち止めァァァーーーッ!!!」ヒシッ

打ち止め「絶対助けてくれる、ってミサカはミサカは信じてた!!」

一方通行「待たせて悪かったな。体調はどうだ?」


上条「……」

アロウン(邪は破られた。封印解除は疲れるぜ)

793 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/20(日) 03:31:35.76
愛玩奴隷って言う位だからエロい話になるのかと思ったが
そんな展開は無しか…

何はともあれ、1乙!!
798 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:10:35.36

アルビオン島 アヴァロン城内――



10039「全システムの復旧を確認。通常業務に戻ってください、とミサカは迅速な指示を飛ばします」

13577「ステイル料理長より報告。白い悪魔の暴食が原因で食料の備蓄が尽きました、とミサカは緊急の案件を伝達します」

浜面「晩飯まで時間ねぇぞ!? こうしちゃいられねえ、麦野がキレる前に調達に行く! そこの三人、ついてこい!!」

妹達「「「了解」」」

神裂「私も手伝いましょう」

浜面「サンキュー、助かる!」



19090「シーツの洗濯を完了しました、とミサカは10777号に大量のシーツを渡します」

露ミサカ「それではベッドメイク当番のミサカは作業を開始してください、とミサカは陣頭指揮を執ります」

妹達「「「「「これより任務を遂行します、とミサカは素早く行動を開始します」」」」」



ステイル「食材はまだかい!?」

禁書「お腹へった……」

ステイル「もう少しの辛抱だ! それまで、この山椒の実を食べて凌いでくれ!」

禁書「もぐもぐ……、ご飯がほしいかも!」

妹達「「「「「頼むから働いてください!! とミサカは怒りを露に要求します」」」」」

禁書「……私は頭脳労働派なんだよ」


799 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:12:09.17


美琴「……」

絹旗「……」

美琴「……いっぱいいるなぁ」

絹旗「……超いっぱいいますね。チョコレート工場でも始めるつもりなんですかね」

美琴「……インデックスは変わらないなぁ。今日も平常運転だ」

絹旗「……浜面が有り得ないくらい超輝いてます。別人みたいなリーダーシップです」

打ち止め「上条さん…じゃなくて、お姉様っ!! ってミサカはミサカは突撃だーいぶ!」テッテッテ

美琴「よっ…と、久しぶりだな打ち止め、元気してたか?」キャッチ

打ち止め「うん、元気いっぱいだよ! ってミサカはミサカは大はしゃぎ!」

美琴「そっかー、前会った時は元気なかったから安心した、って御坂は御坂は嬉しくなってみたり!」

打ち止め「真似しないでー、ってミサカはミサカは抗議してみる!」

美琴「あはは、打ち止めは可愛いなー、って御坂は御坂はクルクル回ってみたりー」クルクル

打ち止め「きゃああーーーーーーーーーっ♪」


一方通行「……」ホワホワ

上条「……」ホワホワ

御坂妹「なんというスーパーミサカアイランド、とミサカは目の前の光景に眩暈を覚えます。没個性では生き残れないか……」

一方通行「心配すンな、一日で慣れるからよォ」ホッコリ

上条「うんうん」ホッコリ

御坂妹「駄目だ。ここのツートップが骨抜きじゃないか、とミサカは今後に一抹の不安を感じます」

絹旗「超締まりの無い顔……こんなのが英雄と最強なんて信じられません」

麦野「確かにね」

絹旗「……」

麦野「……」

絹旗「……」

麦野「…………………………………………おかえり」

絹旗「!?ッ…………ただいま」

麦野「ふふっ」ニコッ

絹旗「全く……超しょーがないですね、麦野は」ニコッ

御坂妹「再会できて良かった、とミサ…」

一方通行「携帯じゃダメだ! 圧倒的に画素数が足りてねェ!」

上条「こんな事もあろうかと! 持って来たわよ秘密兵器!!」ジャジャーン

一方通行「ハンディカムだとォ!?」

上条「さあっ、撮りまくるわよっ!!」

一方通行「おォ!!」

御坂妹「……お姉様、これでもロリコンではないと仰るのですか? とミサカはもう色々限界です」
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:14:15.84


アルビオン島 アヴァロン玉座の間――



禁書「……とうま」

美琴「インデックス……」

禁書「心配……したんだよ?」タベカスツイテル

美琴「その言葉、晩御飯を食べる前に聞きたかったな」ゲンナリ

禁書「……えへ」

美琴「ったく……でもまあ、心配かけてごめんな」ナデナデ

禁書「うん!」

美琴「ステイルがインデックスの世話をしてくれたんだろ? サンキューな」

ステイル「礼なんて必要ない。僕が勝手にしたことだ」

神裂「料理が得意になる位、甘やかしてただけですよ」ヤレヤレ

禁書「とっても美味しいんだよ!」

美琴「そりゃスゲーな。もしかして、さっき食ったのも?」

ステイル「まあね」

美琴「インデックス、愛されてるなー」

ステイル「なっ、何を!?」

禁書「愛はみんなで分け合うものなんだよ。美味しい料理もみんなで食べれば、もっと美味しくなるんだよ」

神裂「花より団子、といったところでしょうか」

美琴「なんつーか……がんばれ、超がんばれ」

ステイル「フン、最大のライバルに塩を送られた以上、諦めはしないさ」

801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:15:33.31


浜面「第二位はどうしたんだ?」

麦野「そういえば見当たらないわね」

絹旗「一方通行と超追いかけっこしてたハズですけど」

上条「……」

一方通行「あの鳥野郎は越冬しに南の方へ渡った」

浜面「……ハァ?」

麦野「そんな渡り鳥じゃないんだから」

絹旗「いえ、垣根なら超有り得ます。超変態ですから」

一方通行「ンなこたァどうでもいいンだ。それより……おい、腹ペコシスター!」

禁書「なにかな?」トテトテ

一方通行「例の件、どォなってる?」

禁書「とうま達のサポートがあれば、いつでもやれるかも」

上条「さっすがインデックス、仕事が速いな」

禁書「ふっふーん、もっと褒めていいんだよ!」

美琴「なぁ、例の件ってなんだ?」

一方通行「アヴァロンの管理者権限を魔王から俺に移す」

美琴「管理者権限?」

禁書「アヴァロンの王様に与えられる権限のこと。あくせられーたは魔王になるんだよ」

美琴「は……?」

禁書「詳しいことは、あろうんに直接聞くといいんだよ」

802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:16:42.36

上条「つー訳で、ほら」ピト

アロウン(お前には俺たちの計画を概略しか教えてなかったな)

美琴「計画って、妹達を救うためにアヴァロンを手に入れることだろ? もう達成してるじゃん」

アロウン(それはあくまで第一目標にすぎない。正直、これからの事にお前を巻き込むのは甚だ不本意だが……仕方あるまい)

美琴「もう十分巻き込まれてるし、最後まで付き合うさ」

アロウン(お前はここをノアの箱舟か何かと思っているようだが、それは勘違いだぞ?)

美琴「……ここって軍事施設だよな」

アロウン(そうだ。しかも対人間用ではなく、神の軍勢に対抗するための施設だ。お前が北極海上で戦った大天使、ああいった類との交戦を想定している)

美琴「け、けど守るために使うんだよな?」

アロウン(……)

美琴「なんだよ……なんで黙るんだよ……」

アロウン(当麻……ここに集まった者達が、どういう境遇にあるかよく考えてみろ)

美琴「え……?」

アロウン(アヴァロンは世界から見放された者達の最後の砦だ)

アロウン(世界という大きな流れから、理不尽に抹殺されるのを良しとしない、気概をもった者達が集う場所だ)

アロウン(故にクソッタレな運命に抗う強い意志が集う……戦うためにな)

美琴「……」
803 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:17:43.48

アロウン(世の流れは常に流動的で、気まぐれで、そして理不尽だ。妹達の安全も、一方通行や麦野たちの立場も、非常に危うい)

アロウン(だからこそ中途半端では済まされない。我らの存在を、意志を、学園都市や十字教に示さねばならん)

アロウン(そのためには強力なリーダーが必要だ。決して揺らぐ事のない、清濁併せ呑む度量をもったリーダーがな)

美琴「……それが一方通行なのか」

アロウン(能力、胆力、カリスマ、どれをとっても申し分ない。酷い挫折を経験しているのもポイントが高い)

アロウン(なにより本人たっての希望だ)

美琴「一方通行……」

一方通行「何シケたツラしてやがる。戦争しかけるとか思ってンのか?」

美琴「お前が関係ない人達を巻き込むなんて思っちゃいねーよ。もっと冴えたやり方をとるんだろうけどさ……その、身体とかは大丈夫なのか?」

アロウン(能力者と魔術の拒絶反応の事か。それなら心配しなくていい。ただ俺の魔力無しでもアヴァロンを稼動出来るようにするだけだからな)

アロウン(アヴァロンを悪用されない為のセーフティを解除する、とも言えるが)

美琴「え、それって……」

一方通行「オマエらが元に戻っても、アヴァロンに異常は起きねェってこった」

美琴「だったら、さっさとそうしてくれよ!」

アロウン(無理を言うな。お前がここまで来ないと実行できない方法なんだ)

一方通行「シスター、説明を頼む」
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:19:44.88

禁書「始めに、どうしてアヴァロンが封印されていたかを話すね」

美琴「それなら知ってるぞ。アロウンが神様に負けて、島ごと封印されたんだよな」

禁書「ううん、その伝承がそもそも間違ってるの。魔王の軍勢が神の軍勢を打倒し、世界は平和になりアヴァロンは役目を終え眠りについた」

禁書「アルビオン島やアヴァロンに封印を施したのは魔王自身、これが真実なんだよ」

美琴「神様が負けたら不味いんじゃ…」

禁書「十字教的にはね。だけど、とうまは、あろうんが悪い人だと思う?」

美琴「そんな訳ないだろ。悪ふざけはしても根はいい奴だって知ってる」

禁書「それが答えかも。あろうんはね、神様に見捨てられた人間のために、一緒に戦ってくれたんだよ」

禁書「神様はね、人間に欠陥品として絶滅させられる運命を与えたんだけど、一人の天使、ルキフェルがその決定に逆らったの。そんな理不尽は許せないってね」

禁書「でも神様に逆らった罰で、ルキフェルは堕天して魔王になっちゃった。そこまでして人間を救ってくれたんだよ」

アロウン(フン、美化しすぎだ。気に入らなかったから天界のクソ共を叩き潰しただけなのによ)

美琴「あはは……」

禁書「そういう背景があって人類が生存権を勝ち取ったんだけど、魔王とアヴァロン、二つの問題が残ったの」

美琴「何が問題なんだ? 文句なしのハッピーエンドじゃないか」

一方通行「……強すぎる力は恐怖の対象になンだよ。それは理屈なンかじゃねェ、人間の本能だ」

禁書「誰も恐怖を隣人にはできない、当時の魔王と仲間達はそう考えて、魔王とアヴァロンに封印を施したんだよ」

美琴「……なんなんだよ。そんなのおかしいだろ! 人間のために戦ってくれたのに、どうしてそんな仕打ちを受けなきゃなんねーんだよ!!」

禁書「とうま……」

フィ「熱くなるな戯けが。インデックスにあたってなんになる」

美琴「あ……インデックス、ごめん」

禁書「いいんだよ。私の言い方も少し冷たかったかも」
805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:21:14.24

アロウン(封印に関して気に病む必要はない。俺にも救いはあったからな)

美琴「救い?」

アロウン(嫁……託宣の巫女の中に俺の精神を封印してもらったんだ。二度と復活できないように、そして転生しても共にあれるようにな)

美琴「……今、嫁とか転生とか聞こえたんだけど空耳かなぁ」

上条「現実逃避したくなるのも分かるけどね」

一方通行「キツイよなァ。前世は野郎の嫁でした、なンてなァ」

美琴「あ、あはは……、嫌だなぁ。俺の幻想殺し……いや、不幸体質がアロウンを引き寄せた可能性だって…」

アロウン(巫女と言っても、ただの人間だからな。俺の力が悪影響を及ぼさないように幻想殺しで封印したんだ)

美琴「……」

アロウン(不運なところなんてアイツそっくりだし、全く……似なくていいところばかり似てしまうものだな。ハッハッハ)

禁書「文献によれば危険察知能力に優れ、誰かの為なら危険を顧みない困った女性だったんだよ。ホントに、とうまにそっくりかも」

一方通行「ロシアで殺りあった時は、まるで攻撃を予知されてるみてェだったな」

美琴「……」プルプル

上条「前世を知るなんて得難い経験ね。良かったじゃない」ナデナデ

美琴「いいわけあるかぁぁーーっ!! 名状しがたいけど、なんか不幸だああああああああああああああああ!!!」

フィ「まあ気にするな。所詮、過去の事だ」

美琴「気にするわっ! ああもうっ、深く考えたくないからこの話題は終了です! いいですか、いいですね、いいですとも!!」

禁書「儀式に必要なモノは、魔王と託宣の巫女の魂、アヴァロンの民の代表を意味する族長のマフラー、この三つなんだよ」

美琴「切り替え早っ!? てかマフラー?」

禁書「アヴァロンの宝物庫に保管されてたものなんだけど、触媒として使うんだよ。そして魔王の魂は巫女の転生体、とうまの身体に封印されていた。つまり…」

一方通行「幻想殺しがある以上、魔王もアヴァロンも永久に封印されたままだった」

上条「だけど私達が入れ替わったせいで、完璧なハズだった封印に綻びが出来たのよ」

アロウン(幻想殺しはグラヴィタスを研究、応用した魔法と科学のハイブリッドなんだが調整がシビアでな。お前専用、つまりワンオフの仕様になってるんだ)

美琴「なんかもう笑うしかねーな……」

一方通行「ンなこたァねェよ。お陰で活路を見出せたンだ。話が逸れたが始めるか」

禁書「儀式場はこの玉座の間で問題ないから、いつでもオッケーだよ」

806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:23:50.20


禁書「はい、これが族長のマフラー」

美琴「真っ赤なマフラーだな。う~ん、これといって特別なモノには見えないけど」

禁書「それ自体は何の変哲も無いマフラーかも。でもね、そのマフラーは魔王と巫女を結ぶ絆の象徴なんだよ」

アロウン(俺はそんな小汚いのは要らんと言ったんだが、伝統だ何だと五月蝿くてなぁ)

美琴「うう、寒気がするから惚気ないでくれ……」

禁書「説明を続けるね。儀式といってもボタンの付け替えみたいな単純なものだから簡単だよ」

美琴「一方通行にマフラーを巻いてあげるだけー、とか?」

禁書「うん、その後に祝福の言葉を添えて儀式は完了、簡単でしょ」

美琴「祝福の言葉?」

禁書「これから重責を担う、あくせられーたにエールを送ればいいんだよ」

美琴「分かった。それなら俺でも何とかなりそうだ」


アロウン(これより略式だが戴冠式を執り行う)

美琴「一方通行」

一方通行「おう」マキマキ

美琴「はは、こうしてマフラーを巻くとヒーローみたいだ」

一方通行「そりゃオマエの役どころだろうが。俺のガラじゃねェ」

美琴「俺だってガラじゃねーし。でもまあ俺に出来る事なら協力は惜しまない。だから宜しく頼むぜ、魔王さま!」

一方通行「あァ、たっぷり協力してもらうぜェ。クックック」ニタァ

美琴「……アロウンみたいな笑い方すんなよ。スゲー不幸の予感がするのですが」


アロウン(……管理者権限の移行を確認した。当面の問題はこれで解決だ)

禁書「機は満ちた、仕掛けるなら今かも」ボソッ

一方通行「よし、手筈通り全員ここに集めろ」ボソッ

打ち止め「はぁーい、ってミサカはミサカは全員集合!」

807 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:26:04.67


上条「漸く一息つけるわね」

美琴「そうだなーって、また口調が戻ってるぞ」

上条「今日は無礼講よ。堅いこと言わない!」

美琴「まぁいっか。アヴァロンの件も片付いて入れ替わっておく必要もなくなったしな」

上条「それはどうかしら?」ニヤリ

美琴「一方通行もだけど、さっきからなんなんだよ」

禁書「とうま!」ギュッ

美琴「い、インデックス!?」

禁書「元に戻るなんて許されないんだよっ!」

美琴「はぁ?」

禁書「ふたりは交際してるんだよね?」

美琴「う、うん///」

禁書「……それじゃあもう、学園都市に私の居場所は無いんだよ」

美琴「あ……」

禁書「仕方ないよね……。でも……でも、私も、とうまが大好きなんだよ……」ウルウル

美琴「ッ…ごめん。インデックスの気持ちは嬉しいけど、俺は…」

禁書「とうまが……とうまが女の子だったら、ずっと一緒にいられるのに!!」

美琴「…………………………………………………………なんで?」
809 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:27:51.84

禁書「男女の友情は幻想でも、女同士の友情なら不滅なんだよ!! 合法なんだよ!! 同居もOKなんだよ!!」

御坂妹「ミサカだってシスターさんと同じ気持ちです、とミサカは間髪いれずに援護します」

露ミサカ「恋人が無理なら、せめて姉妹愛を育みたかったのに、とミサカは更に援護します」

美琴「え? え?」オロオロ

打ち止め「ミサカもね、上条さんがお姉様になってほしいな、ってミサカはミサカは正直な気持ちを吐露してみる!」キラキラ

一方通行「ヒーロー……このガキの願いを叶えてくンねェか?」

美琴「いや、それは無理というか……俺の都合もあるというか」


禁書「そう……だよね。我慢する……とうまの気持ちが一番大事だもん」ポロポロ

御坂妹「シスターさんの仰るとおりですね、とミサカは……ミサカは…」ションボリ

露ミサカ「それでもミサカは上条さんの事が……」メソメソ

打ち止め「我侭言ってごめんなさい、ってミサカはミサカは意気消沈……」ガックリ

妹達「「「「「「「「「「はぁ……」」」」」」」」」」ガッカリ
810 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:29:40.36


美琴「ホントにごめん。こればっかりは…」

上条「てめぇら、それでいいのかよ!」

美琴「!?」ビクッ


上条「ずっと待ってたんだろ!? 当麻を諦めないですむ、当麻のそばで生きていく……そんな誰もが笑って、誰もが望む
最高なハッピーエンドってやつを。今まで待ち焦がれてたんだろ? こんな展開を……何のためにここまで歯を食いしばって
きたんだ!? てめぇのその手で、たった一人の大好きな人を手に入れてみせるって誓ったんじゃねえのかよ?
お前らだって主人公の方がいいだろ!? 脇役なんかで満足してんじゃねえ、なにがなんでも当麻をモノにしてぇんじゃねえのかよ!?
だったら、それは全然終わってねえ、始まってすらいねぇ……ちょっとくらい拒絶されたからって絶望してんじゃねぇよ!
手を伸ばせば届くんだ! もう我慢しなくていいんだ! だから、いい加減に始めようぜ、てめぇら!!」


美琴「……どこかで聞いたことあるような…」

禁書「みこと!」ギューッ

美琴「なんか呼び方変わってる!?」

禁書「とうまから諦めなくていいってお墨付きがでたんだよ!」

美琴「いやいや、そんなもん出した覚えありませんから…」

禁書「シスター的にも女の子同士のほうが都合がいいかもっ!」

美琴「ええっ!? インデックスさんがおかしくなっちゃった!?」

禁書「一緒にお風呂に入ったりー、添い寝したりー、……うふふ、親友ポジションは実にイイ! 美味しいんだよ!!」ジュルリ

絹旗「なに勝手に決めてるんですか! 御坂の超親友ポジションは私のモノです!!」

美琴「絹旗さんまで何言ってんの!?」

禁書「勘違いしないで。私はシスターなんだよ? 独り占めなんてしないし、幸せはみんなで分け合ってこそでしょう?」

絹旗「……一理ありますね」

禁書「でしょ? 無益な争いなんてしちゃいけないんだよ」

美琴「流石はインデックスさん。無益な争いはダメですよね? わたくしめが男に戻る邪魔なんてしませんよね?」

禁書「それは無理かも」

美琴「なんで!?」
811 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:31:16.41

上条「上条当麻を巡る、血で血を洗う戦争を回避するためよ」

禁書「自分がどれだけの女の子にフラグを建てたか、少しは自覚してほしいかも」

美琴「うぐ……」

禁書「魔王は言ってるんだよ。男に戻るさだめではないと」

一方通行「そォだな」ウンウン

美琴「そこは神に窺うとこだろ!? 一方通行も無責任なこと言うな!」

御坂妹「ミサカたちも負けていられません、とミサカはお姉様に飛び掛ります!」ガバチョ

美琴「御坂妹まで!?」

露ミサカ「10032号だけではありません、とミサカはもう我慢できません!!」ギューッ

美琴「ちょっ!?」

10039「上条さんがミサカのお姉様……フフ、フフフ」ギュッ

13577「絶望的だった上条さんルートに入れるなんて夢の様です、とミサカはこの好機を是が非でも活かす決意を表明します」ギュッ

美琴「お、お前ら……ん?」クイクイ

19090「み、ミサカも…その、今のままがいい、とミサカは……あぅ」プルプル

美琴「……」ズキューン

御坂妹「あざとい、流石19090号あざとい、とミサカは19090号を糾弾します」

19090「そんな……ミサカは…」

露ミサカ「しかし効果は抜群だ、とミサカは抵抗をやめたお姉様に、これでもかと甘えてみます」スリスリ

美琴「……ハッ!? 完璧に流されそうになってた!?」

打ち止め「もう流されちゃってもいいんだよ? ってミサカはミサカは正しいことを伝えてみる」ニコッ

美琴「全然正しくねぇよ! 間違えまくってるよ!」
812 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:32:34.19

フィ「たとえ間違っていようと、誰かの笑顔のために戦うのが偽善使いの本分だろうに。貴様、一万人近い女性を泣かせるつもりか?」

美琴「そ、それは……」

妹達「「「「「「「「「「……///」」」」」」」」」」キタイノマナザシ

美琴「ううっ……せっかく元に戻れるようになったのに、不幸だ……」

上条「そんな深く考えなくても大丈夫よ。アロウンも月に三日位なら孤独に耐えてやるって言ってるし」

美琴「たった三日かよ!? ……魔王なんだからもっと頑張ってくれよ」

アロウン(もう魔王じゃないしぃ)

美琴「……殴りてぇ」

浜面「ものは考えようだって。最愛の彼女がいて、友人関係も良好なんて最高だろ?」

絹旗「浜面のくせに馴れ馴れしく名前で呼ぶな」ズビシ

浜面「目がぁっ!? 目があああああっ!?」ゴロゴロ

美琴「浜面!? だ、大丈夫か?」

浜面「割と大丈夫じゃねぇ……」

麦野「大袈裟ね。私なんて目玉がパァーンしても割と平気だったけどにゃーん」

浜面「無茶言うなよ」

美琴「ま、まあ傷が残らなくて良かったな。美人なんだし気をつけないと」

麦野「……第三位も苦労する訳だ。上条くん、やっぱアンタはそのままでいた方がいいわね」

美琴「そんな!?」

浜面「俺も麦野に賛成。俺たちに優しくしてくれる女の子は貴重だもんなぁ」タキツボー

ステイル「そうだね……」トオイメ

一方通行「あァ……」トオイメ

813 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:34:34.82

美琴「くそっ、誰か味方はいないのか!?」ジタンダ

神裂「救われぬ者に救いの手を……。私はあなたの…」

上条「火織! あとで手合わせ、お願いできるかしら?」

神裂「いいですとも!」

美琴「神裂ぃぃ……」ホロリ

神裂「あなたには素晴らしい仲間達がいます。私の救いなど必要ないでしょう」ウンウン

美琴「ちくしょう、見捨てられた……。せめて五和がいてくれれば…」

上条「五和さんは一番の不確定要素だったから、この計画を知らせてないのよねー。後でフォローするけどさ」

美琴「計画……? そういやまだ説明の途中じゃねーか」

禁書「とうまを好きな人達が、みんなで幸せになる計画なんだよ!」

御坂妹「妹達が平等に救われる計画でもあります、とミサカはしたり顔で語ります」

上条「みんなが笑っていられる優しい未来を掴み取る為に、練りに練ったアロウン渾身の計画、その名も『デスティニープラン』よ」

美琴「いかにも失敗しそうなネーミングだな」

フィ「正式な計画名は『当麻が女の子になっちゃった!? これを機に女性関係を清算しちゃいましょう。フフフ、これは運命なのよ計画』なんだが」

美琴「……そこはかとなくヤンデレ臭がするんですけど」

フィ「貴様は土御門への仕打ちを棚上げするのか?」

美琴「うっ、そういえばそんな事もあったような無かったような……あはは」

禁書「ほらほら、みこと! お話したい事が、いーっぱいあるんだから今夜は寝かさないんだよ!」グイグイ

美琴(みんなが笑っていられる未来か。だったら、まぁいっか。それに……)

美琴「はぁ……、わかったよ。御坂さんの負けです。なんでも言う事聞くから引っ張らないでくれ」

御坂妹「お姉様の全面降伏を確認。これより姉妹のスキンシップを強行します、とミサカはネットワークを用いた一糸乱れぬ連携でお姉様を確保します!」

妹達「「「「「「「「「「任務了解!」」」」」」」」」」ワッショイワッショイ

美琴「なにすんだ!? あ、歩ける! もう抵抗しないから降ろしてえええええええええぇぇぇぇぇ…………――――」フェイドアウト

814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:35:40.15


上条「連れていかれちゃった……」

一方通行「ランシドの来日ライブを思い出すなァ」

ステイル「パンクが好きなのかい?」

一方通行「まァな」

ステイル「君とは話が合いそうだ」

一方通行「いいねェ、カッコからしてパンクじゃねェか。やっぱピストルズか?」

ステイル「当然、原点と言ってもいいだろう。そもそも…」

上条(なに言ってるのかさっぱりだわ)

アロウン(俺にもさっぱり!?ッ……外に出ろ。来客だ)

上条(!? わかった)

815 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:37:46.00

アルビオン島 アヴァロン城門前――



垣根「意外だな。一方通行が来ると踏んでたんだが」

上条「魔王さまの手を煩わせる程でもないからね」

垣根「あの野郎が魔王? ハッ、随分と出世したもんだ」

上条「それで?」

垣根「彼女……いや彼氏と違って気が短ぇみたいだな。なに、ゲストを連れてきただけだ」

上条「ゲスト? そんなの何処に…」

アレイ☆「……」

上条「!?」

アロウン(落ち着け。アレから敵意は感じない)

アレイ☆「その通りだ。暫しの間、言葉を交わしたい」

上条「……」

アロウン(驚いたな。なんの因果もないのに俺の声が聞こえるとは。流石は科学の長といったところかな?)

アレイ☆「肩書きなど無価値。お初にお目にかかるが、今日はアレイスター=クロウリー個人として貴方に伺いたい事がある」

アロウン(ほう、いいだろう。俺の知ることなら答えてやる)

アレイ☆「では単刀直入に伺う、この世界を閉ざしたのは貴方なのか?」

アロウン(俺の一存ではないが概ねその通りだ。天界との戦争に勝利し生き残った者達の総意で、この世界と天界の繋がりを絶った)

アレイ☆「一方通行が寄越した情報を解析したが、あれは真実なのか?」

アロウン(もちろん。妹達の対価としては十分以上だろう)

アレイ☆「エイワスが呆れていたが、やはり真実だったか……」

アロウン(エイワス? 聞いた事のない名だ)
816 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:39:03.43

アレイ☆「貴方と同じ生まれのハズなのだがご存知ないのか?」

アロウン(お前らが言う天使ってのを何人もぶっ殺したからなぁ。忌数を避けるために、新しい奴が生まれてても不思議は無いかもな)

アレイ☆「完全な状態の天使を屠ったと言うのか……?」

アロウン(完全には程遠いさ。存在の格が高いほどグラヴィタスは効果を発揮するんだ。それは天使とて例外ではない)

アレイ☆「神の毒グラヴィタス、それを世界に散布したのが天使という事は……やはり」

アロウン(ああ、ここが神に見捨てられた世界に他ならない。まあ傲慢極まりない神なんていらんだろ?)

アレイ☆「フフ、違いない。……そうか、我々は既に自由を勝ち得ていたのか」

アロウン(お前ら人間が、まだ猿と大差ない時代の話だ。知らなくとも無理はない。それにしても随分と無茶をするつもりだったようだな)

アロウン(一方通行と幻想殺し、妹達に人造天使ともいうべき能力者たち、そして風斬氷華。ここまで大掛かりな仕掛けで行うのは……神殺し以外に考えられん)

アレイ☆「全てを統べる何かに、せめて一太刀と思っていたのだがね」

アロウン(とんだ無駄骨だったな)

アレイ☆「無駄ではない。求める結果を得る為だったのだから」

アロウン(それは結構な事だが、覚悟した方がいいぞ?)

アレイ☆「なにを…」

上条「ふっざけんなあああああああああああああああああああああ!!!」グワッ

アレイ☆「そげぶっっ!!!???」バッキィィィィィィ!!!

垣根「ハハッ、アレイスターがゴミみてぇに飛んでったぞ」

817 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:40:45.36

上条「そんな自分勝手な理由でアンタはっ!!」

アロウン(間に合わなかったか。お前も落ち着け、文句を言う相手は遥か彼方だ)

上条「……あれ、ホントだ」イナイ

垣根「お前スゲーな。アレイスター相手に躊躇無く殴れるなんて普通じゃ考えられねぇ」

上条「あ、アハハ、つい本気で殴っちゃった。……死んでないよね?」

一方通行「殴った程度でくたばるなら世話ねェンだよ」カツ、カツ、カツ

上条「見てたなら止めなさいよ」

一方通行「ハァ……、上条は上条で苦労すンだろォなァ……」ゲンナリ

上条「どういう意味よ!」

一方通行「俺ですら我慢したってのによォ。ったく……ンな事より垣根、テメェはどうすンだ?」

垣根「アレイスターへの義理はもう果たしたし、行く当てもねえ」

一方通行「ならここに残れ。妹達もテメェのこと気に入ってるみてェだからな」

垣根「も? おい今あいつ、妹達も、って言ったよな?」

上条「うん」

垣根「そうかそうか、第一位が俺を気に入ったんならしょうがない。残ってやるよ」

一方通行「ハァ!?」

上条「男にツンデレしてどーすんの?」

一方通行「ツンデレじゃねェ!! 俺はただ…」

垣根「皆まで言うな。俺とお前の友情物語を未現物質で創って、ミサカちゃん達に公開してやるから」グイグイ

一方通行「創ンな! 公開すンな! 後悔しか残ンねェだろォが!!」ズルズル

垣根「ライバル設定は基本だがありきたりだな。ここは意表をついて…」

一方通行「キチガ○妄想はやめろっつってンだよォォォーーーー!!」

818 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:42:05.17


上条「あの二人、何気に仲いいわね」

アロウン(……どこぞのヘボ詩人を思い出すから同意できん)ワナワナ

上条「ま、私が一方通行と馴れ合ってる事からして不思議じゃないけどさ」

アロウン(若い内から固定観念に囚われるなんて害悪そのものだ。だから悪いことではない)

上条「アロウンが説教臭いから、当麻もああなのかしら?」

美琴「俺が…なんだって……?」ヨロヨロ

上条「うわ、アンタ、ボロボロじゃない」

美琴「……インデックス達が容赦ねーんだもん」グッスン

上条「自分で撒いた種なんだから文句言わない!」

美琴「にしたって無茶苦茶だろ……」

上条「うっ……ごめんね、だまし討ちみたいになったのは反省してる」

美琴「分かってるって。おまえは俺と、その周りの世界を守ろうとしてくれたんだよな」

上条「……気づいてくれたの?」

美琴「当たり前だろ。この数日間、俺は御坂美琴だったんだ。上条当麻の好意に気づかないハズがねぇ」

美琴「おまえを選んだ以上、ケジメをつけるつもりだったけど、本音じゃインデックスたちを泣かせたくなかったんだ」

美琴「俺は鈍感だけどさ、好きなひとの……おまえの好意は、ちゃんと受け止めてみせるよ」

上条「そっか……」
819 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:43:41.20

美琴「まあ、それを差し引いても、やりすぎ感は否めねーけどな」

上条「やるからには徹底的にしないと収まりが悪いでしょ」

美琴「そーかぁ? 適度に抜くことも大切だと思うけどな、と御坂さんは愚考するのですがー」ヘラヘラ

上条「……その顔でヘラヘラされると、なんかムカつくわね」ギロッ

美琴「こわっ! ちょっ、上条さんにあるまじき形相ですのことよ!?」

上条「フフフ、ここらでどっちの立場が上かハッキリさせるのも悪くないかもね」

美琴「あれ? 変なスイッチ入っちゃった?」

上条「この上条Sonで一思いに貫いてあげようかしら」ニッコリ

美琴「……」ガクブル

上条「痛いのは最初だけらしいから、だいじょぶだいじょぶー♪」

フィ「貞操の危機だ。呆けてる場合か?」

美琴「ふにゃ!?」ビクッ

上条「小便はすませたか? 神様にお祈りは? 上条さんに純潔を散らされる心の準備はOK?」

美琴「い、嫌だ……つっこむのはいいけど……つっこまれるのは嫌だああああああああああああああああああああああっ!!!」ダッシュ

上条「こらっ! 逃げんなーーーっ!!」

アロウン(クックック、楽しい追いかけっこの始まりだ)


821 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:48:36.14



コンナンバッカシーーーーーーーーッ!!

マチナサーーーーーーーイ!!

御坂妹「折角いい雰囲気になったのに台無しです、とミサカは溜息まじりに眺めます」

露ミサカ「涙目で逃げ回るお姉様……ハァハァ…」

打ち止め「?? 10777号どうかしたの、ってミサカはミサカは心配してみたり」

一方通行「ガキは知らなくていいンだよ。あっちいってろ」シッシッ

垣根「ぷっ、一方通行がお兄ちゃんしてやがる」

一方通行「るせェ!」

麦野「おおっ、今のは危なかったわねー」

浜面「あのさ、あいつ本気で泣いてないか?」

絹旗「ホントだ! 御坂がマジ泣きしてます! 超助けにいかないと…」

禁書「大丈夫なんだよ! みことは真性のドMだから、寧ろご褒美かも」ニコニコ

ステイル「ぶふーーーーっ!? いいいインデックス!?」

禁書「って、とうまが教えてくれたんだよ」

神裂「……彼女とは一度真剣にオハナシする必要がありますね」チャキ

ステイル「……奇遇だね。僕もそう思ったところだよ」

禁書「???」

19090「あわわ……、お姉様をお助けできない無力なミサカをお許しください、とミサカは見ているしかない己の無力を嘆きます」オロオロ

10039「ぶりっ子爆発しろ、とミサカは19090号の良い子ちゃんぶりに辟易します」

13577「でも結局誰も止めに行かないのですね、とミサカは近づいてくる悲鳴を聞きつつ、お姉様に黙祷を捧げます」

禁書「うん、祈りはきっと届くんだよ」






上条「ちゃんと私の相手しろぉぉーーーーーっ!!」

美琴「こっちくんなぁぁーーーーーっ!?」

上条「アンタは私のものになんのよ!!」

美琴「不幸だあああああああああああああああああああああああああああああ!!!」


822 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:51:00.24

これにてこのSSは完結です。


823 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:52:48.19
乙!!おもしろかった!!
825 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 01:56:44.01
途中の展開が不安でしょうがなかったけど上手くまとめたね
皆幸せになれる結末でよかったです
830 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 02:37:34.35
お疲れ様です!
今まで楽しく読ませてもらいました
831 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 04:21:32.79
凄いニヤニヤ出来た
改めて>>1乙!
ていうかこのスレで終わらせるつもりなのか
834 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/05(土) 10:59:44.30
愛玩奴隷にしたのかどうかよくわからないな。だがとりあえず乙!

このシリーズSS:

上条「アンタは私のものになんのよ」美琴「……不幸だ」【前編】


上条「アンタは私のものになんのよ」美琴「……不幸だ」【後編】


 

注目記事!




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コメントの投稿

とあるSSの訪問者

上条さんがいつも通り不幸でワロタ

とあるSSの訪問者

おもしろかったです
美琴サイド上条サイドの繋げ方が上手ですね


お知らせ
また、サイトを見やすいように改造しました

改造したところ:
カテゴリをあいうえお順にしました、

時折修正していきますので、今後ともよろしくお願いします

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