垣根「心配するな。お金はある」

1 :ナエギリ :2011/02/21(月) 17:09:36.91
絹旗「ホントですか。超ありますか」

垣根「ああ。超ある」

絹旗「いくつをご所望で?」

垣根「三つくれ」

絹旗「わかりました。超待ってて下さい」

垣根「え、なに、そんな時間かかるの?」

絹旗「はい。三つですね、どうぞ」

垣根「何で質問の答えより先に出てくるんだ」


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2 :ナエギリ :2011/02/21(月) 17:14:48.33
絹旗「超速い、超速すぎる――がモットーです」

垣根「そうか」

垣根「それにしても、何でこんな店を構えてんだ? お前、俺より年下だよな……」

絹旗「オホーツク海より深い事情があるんです」

垣根「へぇ。若いのに大変だな」

絹旗「ありがとうございます」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/21(月) 17:16:50.48
一方通行「借金ならある」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/21(月) 17:18:48.21
ヘタ錬「錬金ならある」
5 :ナエギリ :2011/02/21(月) 17:19:13.74
垣根「じゃあ、確かに受けとったぜ」

絹旗「え」

垣根「? どした」

絹旗「お金……超払ってませんよね」

垣根「心配するな。自覚はある」

絹旗「なら超犯罪です」

垣根「いくらだっけ」

絹旗「お一つ、三億円です」

垣根「お客さんが破産するぞ。やっぱりいらね」

絹旗「えぇぇ」
6 :ナエギリ :2011/02/21(月) 17:21:49.64
絹旗「ちょっと待ってください」

垣根「あん?」

絹旗「このままだと私ヤバいんです。超飢え死にします」

垣根「なんで」

絹旗「実は――」
8 :ナエギリ :2011/02/21(月) 17:28:17.21
数日前――

麦野「きぬはた」

絹旗「はい? なんでしょう麦野」

麦野「きぬはたの生き別れた兄が見つかったの」

絹旗「え……え? あに?」

麦野「そうよ」

絹旗「どういうことですか? 私に兄がいるなんて、超初耳です」

麦野「私もさっき知ったばかりなの」

絹旗「超会いたいんですけど、どこに……?」

麦野「お金がないと会えないの」

絹旗「え」
9 :ナエギリ :2011/02/21(月) 17:31:15.05
絹旗「なんでですか?」

麦野「拘束されているのよ」

絹旗「!?」

麦野「金を渡せ、そうしたら兄は解放してやる……って、私の携帯にメールが来たわ」

絹旗「何故麦野に……?」

麦野「向こうはきっと、『麦野はレベル5だから絹旗は彼女の言うことに逆らえないだろう』
って思ったのでしょうね」
11 :ナエギリ :2011/02/21(月) 17:36:48.49
麦野「そして『麦野が絹旗に、兄を助けるべきだと言えば、絹旗は言うとおりにする』
みたいな結論に行きついたと私は考えるわ」

絹旗「な、なるほど……確かに麦野に言われたことには超逆らえません」

麦野「イイ子ね。なら、言うわ。兄を助けに行きなさい」

絹旗「はい。もちろんです!」

麦野「ただし……きぬはた、あなたが働いて得たお金じゃなきゃダメよ」

絹旗「へ?」

麦野「暗部の財力を利用してお兄さんを助けるなんて、人として恥ずかしいでしょう?」

絹旗「う……確かに――」
12 :ナエギリ :2011/02/21(月) 17:39:52.25
麦野「なら、自分の力で頑張るべきだと思わない?」

絹旗「超思います」

麦野「十億円出せ、と言ってきているわ」

絹旗「超貯めます」

麦野「一人で大丈夫?」

絹旗「超大丈夫です」

麦野「ちなみに、襲撃なんて考えない方がいいわよ」

絹旗「何故ですか?」

麦野「犯人は、この学園都市の第一位『一方通行』と第二位『垣根帝督』だからよ!」

絹旗「えっ……えぇぇえ!?」
13 :ナエギリ :2011/02/21(月) 17:41:19.22
麦野「わかった?」

絹旗「わかりました」

麦野「肝に銘じておいてね」

絹旗「了解です」

麦野「頑張って」

絹旗「むぎの……超感謝ですっ! 初めてむぎのを尊敬しました!」

麦野「おい」
14 :ナエギリ :2011/02/21(月) 17:48:11.31
麦野「じゃあ、十億円貯まるまで、アイテムの仕事は休んでいいわ」

絹旗「……本当に、ありがとうございます」

麦野「頭下げんなって。次に会うときは、祝杯よ!」

絹旗「むぎの超大好きですぅー!」

 ――そして時は動き出す

絹旗「――そういうワケで、私はこの空き家を頂いて、店を開いたのです」

垣根「つまり、そういうワケか」

絹旗「そういうワケです」

垣根「……」

絹旗「……」

垣根(何で俺がこいつの兄を拘束してることになってんの!?)

絹旗「どうしました?」キョトン

垣根「いや、何でも……」

垣根(マジやべぇ。第四位怖ぇ。俺を悪人にしてまで、こいつを暗部から追い出したかったのか)
15 :ナエギリ :2011/02/21(月) 17:53:24.60
垣根(ていうか、こいつ騙されてるよ! すっごいカワイソウに思えてきたわ)

絹旗「頑張って貯めます」

垣根(健気だ……! 十億円なんてお金がすぐ貯まるワケねぇのに……!)

垣根(どうする……教えるべきか……でも、こいつが第四位のとこに行ったら――)

 ~イメージ~

麦野「ああ? 何で戻ってきてんだよ、きぬはたぁ」

絹旗「えっとですね! 垣根帝督に会ったんですけど、兄を拘束なんてしてないそうです!」アセアセ

麦野「バッカじゃねぇのかぁ!? ウソに決まってんだろぉが!」メルトダウナー!!

絹旗「ひやぁあぁぁっ!!」

 ~イメージ終了~

垣根「危ない! 絹旗が危ない!」

絹旗「ひぃっ。な、なにがですか! 危ないのはむしろ超兄のほうです!」
17 :ナエギリ :2011/02/21(月) 18:00:56.45
垣根「いや超兄の苗字も絹旗なんじゃないのか」

絹旗「あ、そうでしたっ! 下は何ていう名前なんだろ……」

垣根(泣けるッ)グスッ

絹旗「絹旗最愛の兄は、絹旗シルクフラッグ……超カッケェです」キラキラ

垣根(格好悪い!)

絹旗「……あ。そういえば、結局どうします? 買います?」

垣根「だから買わねーよ! 値段が高すぎんだよ」

絹旗「えぇ~……」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/21(月) 18:01:07.38
麦野との会話がシュールすぎる……
21 :ナエギリ :2011/02/21(月) 18:11:34.20
 そいつは偽者だ! 実は絹旗の兄は俺なんだ!

垣根「少しでもいいから――いやこの値段じゃ少し下げても変わらんな。
大体、この商品は何だ? お前が『世界に一つしかない超レア物です!』って
客引きやってたから買おうとはしたが、改めて見ると、価値があるようには思えんぞ」

絹旗「超ひどいです! 私のお気に入り『C級映画』のDVDですよ!」

垣根「どこがレア物だよ!」

絹旗「内容はですね。身代金を要求された女の子が、頑張ってお金を貯めるという――」

垣根「お前の現状じゃねぇか!」

絹旗「……むぅ。じゃあ、隠しキャラ出しますか?」

垣根「何の話だ!」

絹旗「隠しキャラがあるんです」
22 :ナエギリ :2011/02/21(月) 18:15:31.64
垣根「だから隠しキャラって何だよ」

絹旗「ほりだしモノです」

垣根「最初からそう言えよ!」

絹旗「普通の商品より、少々お値段張りますけど……」

垣根「普通の商品てお前……三億円のこれだろが! これより高いのかよ!」

絹旗「お買い上げ超ありがとうございまーす」

垣根「そろそろ本気で帰るぞ!」
23 :ナエギリ :2011/02/21(月) 18:19:51.29
絹旗「……そうですよね。……売れませんよね」

垣根「え?」

絹旗「こんなの、ゴミ……ですよね……ウッ……ごめん……ウッ……なさい」

垣根「何で急に悲観的になってんだよ! あぁぁ、おい、泣くな!」アセアセ

絹旗「だって……だってぇ……」ウッウッ

垣根「ほ、ほら、ハンカチやるから! 泣くんじゃねぇっての!」

絹旗「ウッ……ありがとう……ございますっ」グスッ
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/21(月) 18:22:12.23
世界に1つしかないものを三個か
25 :ナエギリ :2011/02/21(月) 18:28:22.66
垣根「お前よぉ、店立てて十億円稼ぐとか、効率悪すぎるって解るだろ?」

絹旗「はい……よくよく考えれば、そんな気がします」

垣根「だよな。いくら馬鹿でも、そのくらいは解るわな」

垣根(だが、こいつの小動物っぽいキャラがウケれば、店が繁盛するんじゃないか?
もちろん値は落として、汚い空き家だから、もっと明るくてイイ雰囲気にして……)

垣根(ん、時間はかかるだろうが、稼げそうだ。こいつ、暗部にずっといるらしいから
世の中の楽しいこととか知らなさそうだしな。表社会の勉強にもなるだろう)

垣根(……俺も馬鹿だ。ここまで他人に干渉するなんてな)

絹旗「あ、あの……?」

垣根「あぁ、悪いな。……協力してやるよ」

絹旗「え?」
27 :ナエギリ :2011/02/21(月) 18:33:17.88
垣根「少し待ってろ。必ず戻る」

絹旗「え……どういう……」

垣根「必ず戻るっつってるだろ? 俺を信用しやがれ」バサッ

絹旗「翼!?」ヒャアァ

絹旗「……」

絹旗「行っちゃった……」

絹旗「あ……今の人のハンカチ……」

絹旗「……」///
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/21(月) 18:33:54.96
結局、超常識の通用しない店ってっ訳ね
32 :ナエギリ :2011/02/21(月) 18:40:31.25
 とあるレストランにて。

浜面「なぁ、最近絹旗が来てないけど、何かあったのか?」

滝壺「着信もない……」

フレンダ「サバ缶の山に埋もれて動けない状態なワケよ」

浜面「そんな状態は死より辛い」

麦野「……」

滝壺「むぎの、どうしたの?」

麦野「いや……」

浜面「元気ねぇな。まさか、絹旗について、何か知ってるのか?」

麦野「知らないわ。ただ、心配なだけよ」

フレンダ「麦野がそんな表情見せるなんて、珍しいわね」

麦野「うるさい。フレ/ンダになりたいの?」

フレンダ「ひぃっ! 何かよく解らないけど怖いってワケよ!」

滝壺「連絡してみる……」

麦野「……」

麦野(最近、浜面にベタベタしまくってた絹旗を消したのは正解だったわ)
35 :ナエギリ :2011/02/21(月) 18:52:59.16
麦野「あー……ちょっとトイレ行ってくるわね」ガタッ

浜面「……本当に具合悪そうだな」

フレンダ「麦野らしくないってワケよ……」

 トイレ。

麦野「確かここらへんにー」ガサゴソ

麦野「あ。あった。きぬはたのケータイ♪」

麦野「これで私にメールを……
『色々事情があって、しばらくアイテムを抜けます。
超心配しないで下さい。麦野も了承してくれました』
……と」

麦野「よし、戻ろう」
36 :ナエギリ :2011/02/21(月) 19:00:02.48
麦野(ふっふっふっ……このメールを皆に見せて、あたふたしてるところで、
きぬはたの携帯から新たに私の携帯にメールを送る……『今のは間違いです。麦野以外に送るつもりが
麦野に送ってしまいました』と。それで、そこに居合わせた私は、容疑すらかからない!)

浜面「お、麦野。大丈夫か?」

麦野「大丈夫、問題ないわ」

麦野「あれ? メールだ。……きぬはたから、ね」

フレンダ「えっ?」

滝壺「ホント? 見せて」バッ

麦野「あっ、ちょっ、こら」

浜面「俺にも見せてくれ」

フレンダ「私も」

麦野「……」ニヤリ
38 :ナエギリ :2011/02/21(月) 19:03:40.29
麦野(今のうちにメールを……)ポチポチポチ

麦野(よし、送信!)ピッ

浜面「うわっ、またメールだ。絹旗から」

フレンダ「……私達に送るハズだったみたいね」

滝壺「どこで何してるんだろ……」

麦野(ふふふっ……携帯って便利すぎるわ。なりすましがこんな簡単になるんだもんね)
40 :ナエギリ :2011/02/21(月) 19:08:33.95
浜面「おい、麦野。どういうことだよ」

フレンダ「何で黙ってたの?」

麦野「……」

滝壺「むぎの」

麦野「……ご、ごめんなさい。本当は、言いたかったの」

麦野「きぬはたは何度も頭を下げて頼んできたのよ。休ませてくれって。
どうしても、変えられないスケジュールがあるんですって……」

浜面「そう……だったのか」

麦野「黙ってて悪かったわ。隠し事なんて、サイテーよね……」

滝壺「大丈夫だよ、むぎの。私はそんな優しいむぎのを責めたりしない」

フレンダ「サバ缶奢るってワケよ!」

麦野「皆……サバ缶はいらないけど皆……ありがとう」

麦野「……」ニヤリ
42 :ナエギリ :2011/02/21(月) 19:14:47.38
麦野「ちょっと、ドリンクバーおかわりしてくるわ」

浜面「え……俺が取りに行くぞ?」

麦野「いや、いいのよ。私が行くわ」ササッ

浜面「麦野……」

フレンダ「」ヤサシイ

滝壺「」ヤサシイ

麦野(危ない危ない。一人にならなきゃ、皆の携帯にメール出来ないもんね)ポチポチ

麦野(送信……と)ピッ
43 :ナエギリ :2011/02/21(月) 19:28:07.23
 空中。

帝「よし、店を飾る材料は一通り揃えたし、そろそろ戻るか」バサッバサッ

帝「しかし、喉が渇いたな……。自販機でも寄ってくかね」バサササッ

一方通行「うァ、なンだ急に」

帝「うぉ、なんだお前か」

一方通行「何やってンですかァ垣根くン。……ンだよ、その大荷物はァ」

帝「お前には関係な……くはないが、まぁ関係ないから詮索はせんでくれ」

一方通行「関係なくはないなら教えろよォ! 気になンだろが!」

帝「まぁ、落ち着けって。大したことじゃない。かくかくしかじかだ」

一方通行「なるほどなァ、そういうことか。……俺関係ねェじゃンか」

垣根帝督(※第一位が関わっているという話は省略しました)

一方通行「……お前、意外に親切なンだなァ」

垣根「俺の親切心に干渉は通用しねぇ」キリッ

一方通行「意味が不明でドカーンだぜェ。真っ直ぐ帰れ」

垣根「そんなワケにもいかねぇ。喉が渇いたんだよ」

一方通行「……。持ってけェ」ポイ

垣根「おっと」キャッチ

垣根「いいのか? お前が買ったコーヒーだろ」

一方通行「いンだよ。黙って飲め」

垣根「いっつーさん……」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/21(月) 19:32:05.19
>いっつーさん……
なんかわろたwwwwww
45 :ナエギリ :2011/02/21(月) 19:34:23.99
垣根「……なぁ、一方通行」

一方通行「なンだ」

垣根「絹旗の店に、いつでもいいから来てくれないか?」

一方通行「気が向いたらなァ」

垣根「そう言って、すぐ来てくれるんだろ?」

一方通行「うるせェ!」

垣根「ははっ。じゃあな」バサッ

一方通行「……」

一方通行「……」ニヤリ
46 :ナエギリ :2011/02/21(月) 19:40:40.34
 きぬはたのお店。

垣根「ただいまぁっと」バサリ

絹旗「あ、おかえりなさい」

絹旗「あの、このハンカチ……」ドウゾ

垣根「ん? いいよ。貰っとけ」

絹旗「え。でも――」

垣根「お前、泣き虫っぽいからなぁ。それ持ってりゃ、いつでもオーケーだろ?」

絹旗「……」

垣根「あ、そうだ。飾りとか大量に持ってきたからな。早く店を綺麗にすっぞ」

絹旗「……!」ウルッ

垣根「って、おい。このタイミングで泣くのかよ」
47 :ナエギリ :2011/02/21(月) 19:56:44.09
垣根「」テキパキテキパキ

絹旗「」ボーッ

垣根「」テキパキテキパキ

絹旗「」ボーッ

垣根「ぅおい!! ボーッとしてないで、何かしろよお前も!」

絹旗「……え、あ、ごめんなさい」ボーッ

垣根「駄目だこいつ聞いてねぇ。
……おい、俺ぁな、お前のために、こんな似合わねぇことをやってんだぞ」

垣根「この俺が人助けなんて、笑っちまうよ、マジ」

絹旗「ぁ、う、そういえば、あなたの名前は――」

垣根(あーそういや名乗ってなかったな)

垣根(……垣根帝督とは名乗れねぇ。何かイイ名前は……イイ名前……イイ名前……)

絹旗「?」

垣根「あ、お、俺の名前は……ミスターカキネだ」
48 :ナエギリ :2011/02/21(月) 19:59:47.78
絹旗「ミスターカキネ……」

垣根「うん」

絹旗「はい」

垣根「……」

絹旗「……」

垣根(俺って馬鹿だーっ!! 何だよミスターカキネって!!)

絹旗「か、かっこいい……!」

垣根「はぁ!?」

絹旗「ミスターカキネって! ミスターカキネって!」

垣根「お、おちつけっ」
49 :ナエギリ :2011/02/21(月) 20:08:59.92
絹旗「」ミスターカキネ ミスターカキネ

垣根「結局、俺一人でやることに……」テキパキテキパキ

 数十分後。

垣根「……ふぅ。こんなもんでいいか」

絹旗「」Zzz

垣根「寝てるし」

絹旗「……んぅー」

絹旗「みすたーかきね……さぁん……ありがとぅございますぅ」

垣根「……」

垣根「馬鹿だ。馬鹿だよこいつ。本当に……」

垣根「……毛布、どっかにあったよな」ガサゴソ
52 :ナエギリ :2011/02/21(月) 21:12:02.50
 時は進み、夜中へ。

絹旗「ふわぁ~あ」

絹旗「ん、あったかい……。毛布……?
ミスターカキネさんが掛けてくれたのでしょうか」

垣根「」Zzz

絹旗「寝顔……可愛い」キュン

絹旗「……」ドキドキ

絹旗「何でドキドキしてるんですかぁ私はぁ!?」カァーッ

垣根「うるせぇぞ絹旗ぁ」フワァア

絹旗「きゃあっ! おっおっ起きてたんですかぁ!」

垣根「おっおっ起きてたぞ」

絹旗「は、はずかしいから超繰り返さないでッ!」

垣根「よく喋るなぁ……。寝すぎて眠気が吹っ飛んだか」
53 :ナエギリ :2011/02/21(月) 21:21:18.01
絹旗「うぅ~……!」カァァ

垣根「顔が赤いぞ」

絹旗「超ミスカキさんのせいですよっ!」

垣根「略してくるとは……」

垣根「それにしても、暗くて顔が見えるのがやっとだな。電気はないのか」

絹旗「……空き家だったので、電気はないです」

垣根「一応スイッチあるな」ポチッ

 ピカーン

垣根「なんだ。普通に点くじゃないか」

絹旗「」ボーゼン

垣根「どした。電気があったことがそんなに嬉しいのか」

絹旗「こ、ここ……どこですかっ!?」

垣根「は?」

絹旗「超綺麗で超豪華で……こどもの頭の中を具現化したみたいな……!
ユメとキボーがつまったような……! ニンジンが入っていないカレーのごとく……!」

垣根「ニンジンが嫌いってことか」
57 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/21(月) 21:42:45.85
絹旗「これ、ミスカキさんが……?」

垣根「まあな。お前、ずっとボーッとしてたから、その間にやらせてもらった」

絹旗「うぅ……超申し訳ないです……。
携帯なくして、夜泣いていることが多かったので……」

垣根「携帯依存症かよ」

絹旗「携帯は友達です!」

垣根「……。ところで、店の商品とか考えてあるのか?」

絹旗「え? さっきミスカキさんが買いかけたアレでいいですよね?」

垣根「いいですよね? じゃねぇよ! 俺が買わないなら誰も買わないわ!」

絹旗「自分を基準に語らないでほしいです」

垣根「じゃあ明日は俺が買いかけたアレを売ってみようぜ! これは賭けだ!」

絹旗「望むところです」
58 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/21(月) 21:47:33.20
 次の日の夜。

絹旗「超売れなかった……」orz

垣根「いや売れない以前に客来てねぇから」

絹旗「この勝負……ミズカキさんの勝ちですね」

垣根「俺の名前間違えてるよ! カッパの手か俺は!」

絹旗「ニンゲンの手にもミズカキはあります!」

垣根「だぁ、もう! どうでもいい方向に話を持ってくな!」
59 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/21(月) 21:53:17.38
垣根「そこに座りなさい!」

絹旗「はい」ペタン

垣根「あのな、そもそも売る物がおかしいんだよ」

絹旗「はい」

垣根「俺が買いかけたアレ、いくら千円まで値を落としたとはいえ、
あんなもん誰が買うんだ?」

絹旗「はい」

垣根「……」

垣根「ミスターカキネの略称はミズカキである」

絹旗「はい」

垣根「絹旗最愛は男である」

絹旗「なっ……女に決まってるでしょう! 超馬鹿にしてるんですか!?」

垣根「お前が俺を馬鹿にしているとしか思えねぇよぉ!!
なんでミズカキはイエスで性別はノーなんだよぉ!!」

絹旗「ニンゲンにもミズカキは――」

垣根「カッパの話がしたいワケじゃねぇよ!」
60 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/21(月) 22:06:35.50
垣根「つまりだな、『売る』という考えを変えろってことだ。
経済の話になるが、まぁ難しくはねぇ。財とサービスってのがあって、
財は物を売る商売。サービスは、形に残らない商売だ」

絹旗「美容院とか……ですか?」

垣根「そう。メイド喫茶とかもだな」

絹旗「……何でそれが出てくるんですか」

垣根「それに近いものをやっちまえって話だ」

絹旗「え」

絹旗「それって、私がメイド服とか超着て、
『おかえりなさいませ、ご主人様♪』とか言うってことですか?」

垣根「極端に言えばな」
61 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/21(月) 22:10:00.39
絹旗「イヤですイヤです超イヤです!」

垣根「何でだ? お前結構可愛いし、繁盛しそうなもんだが」

絹旗「か、か、かぁいいって……」カァァ

垣根「上手く言えてないぞ」

絹旗「超うるさいです!!」

垣根「もあいたんのツンデレ☆喫茶店♪ ってのはどうよ?」

絹旗「どうよ? じゃないですよばかぁ!」
62 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/21(月) 22:15:39.53
絹旗「ミスカキさん、そういう人だったんですね!
私にそういうことさせるために、手伝ったんですね!」プンスカ

垣根「わ、わりぃ。ちょっと調子乗りすぎたわ」

絹旗「……」ジーッ

垣根「何だよ」

絹旗「サービス方面のお店というのは……一理あります」

垣根「うむ」

絹旗「メイド喫茶じゃなければ……」

垣根「人生相談でも受け付けてみればいいんじゃね」

絹旗「人生相談?」
63 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/21(月) 22:21:16.32
「人生相談が……あるの」

「人生相談?」

「実は……」

垣根「みたいな」

絹旗「肝心なとこが全っ然わかんないんですけど!」

垣根「客の悩みを聞いてやりゃあいいんだよ!
愚痴らせて、アドバイスして、お前に心を許した客から金をぶん取る!!」

絹旗「最低の稼ぎ方ですね!」

垣根「おうよ! この世はそれほどドロドロしたものなのだ!」

絹旗「払わずに帰っちゃう人もいるんじゃ……」

垣根「こっちは商売なのに、それは犯罪だ。
そんなことするヤツは、俺の未元物質でぶっ殺す」

絹旗「だーくまたー?」

垣根「あ」
65 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/21(月) 22:26:47.26
垣根「だぁぁあ! クマたぁぁあやるじゃねぇかぁぁあ!!」

絹旗「ひゃぁあっ! ミスカキさんが超ぶっ壊れました!」

垣根「はぁ……はぁ……」

絹旗「だ、だいじょぶですか?」

垣根「大丈夫だ。俺の
だぁぁあ! クマたぁぁあやるじゃねぇかぁぁあ!! に常識は通用しねぇからな」

絹旗「全然意味わかんないです!」

垣根「とにかく決定! 『相談店』ということで決定!」

絹旗「相談店なんて初めて聞きました……」
66 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/21(月) 22:32:05.46
垣根(ふぅ、何とかごまかせたな……。キツいかと思ったが、案外いけたぜ……)

垣根(それにしても……)

 『だぁぁあ! クマたぁぁあやるじゃねぇかぁぁあ!!』

垣根(やべぇぇえぇ超おもしれぇぇぇえぇ!! 爆笑モンだろコレ!!)バンバン!!

絹旗「ミスカキさん!? 床バンバン叩きながら口押さえてどうしたんですか!」

垣根「だぁぁあ! クマたぁぁあやるじゃねぇかぁぁあ!!」

絹旗「救急車呼べって解釈していいんでしょうか!?」

垣根「きぃぃぬぅぅはぁぁたぁぁ!!」

絹旗「はいぃっ!?」

垣根「クハハハハハ! 頑張れよ相談店ンンゥ!
だぁぁあ! クマたぁぁあやるじゃねぇかぁぁあ!! クハハハハ!!」

絹旗「超怖いです!」ガクブル ガクブル
73 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 13:16:33.46
 路地裏。

一方通行「よォ」

麦野「……遅いわよ」

一方通行「お前の言ったとおり店を見張ったが、
第二位が絹旗とやらにチカラを貸しているみたいだぜェ」

麦野「未元物質か……厄介ね」

一方通行「その後、都合よく第二位に会ってなァ。意気揚々と店に戻ってったぞォ」

麦野「あの第二位がねぇ……」

一方通行「明日、様子を見てくるとすっかァ。……約束のモンさっさと出せェ」

麦野「ああ、そうだったわね。はい、これ。『セロリのための隠し撮り写真集』」

一方通行「グゥハァキャギャギァアアァ!! イイねイイねェ最っ高だねェェェ!!」

麦野(気持ち悪ッ!)

一方通行「もっと用意すンなら、いくらでも協力してやンよォ!」

麦野「じゃあ、また頼むわね。今度メールするわ」

一方通行「あばよ三下ァ!」ダダダダッ

麦野(ロリコンって怖いわね)
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/22(火) 18:46:15.04
いっつーさん……
75 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 18:59:08.33
麦野(よし、次は滝壺か。殺すのが手っ取り早いけど、
『むぎのとはまづらは相思相愛なんだ……』って思わせてやりたいわね)

麦野(……ん? メールだ。きぬはたの方かな)

 『きぬはたがいなくなってから、むぎの、調子が悪そうなんだ。きぬはた、何があったの?』

麦野「滝壺か。余計なメールしやがって。消しちゃうにゃーん」サクジョ

麦野「あれ、またメール……」

 『絹旗が居ないと、盛り上がらないってワケよ。早く戻ってきてね』

麦野「フレンダ、次メールしたらぶち殺し確定ね」サクジョ

麦野「……また――」

 『皆、心配してるぞ。なるべく早く戻ってきてくれよな』

麦野「浜面ぁ!」サクジョ

麦野「なんだよあいつら! 心配すんなってメール見たクセに送ってきやがって!」

麦野「……クソがぁ……」
76 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 19:10:50.58
 きぬはたの相談店

絹旗「お客さん来るでしょうか」

垣根「どうだろうな。外装もまぁまぁ整えて、派手にしておいたが」

絹旗「何から何まで、ありがとうございます……」

垣根「気にするな。お前のこと、最後まで面倒みてやっからよ」

絹旗「ミスカキさん……」キュン

垣根「……ところで、何で店を開こうとしたんだ? バイト掛け持ちした方が、稼ぎはイイと思うが」

絹旗「自分のお店を持つって、超ステキなことだなって考えたんです」

垣根「ははは、子供だな」

絹旗「む、そんなことないです」
77 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 19:16:02.55
 数十分後。

絹旗「お客さん一人も……」ショボン

垣根「まぁ、開店したのが昨日の今日だ。
見た目が派手だからって、すぐに客が来るワケじゃねぇよ」

絹旗「そういうものでしょうか……」

垣根「なんなら、俺が宣伝してきてやろうか?
空からビラ配れば、一人も来ないってこたぁねぇだろ」

絹旗「ホントですか! お願いします!」

絹旗「……そういえば、ミスカキさんって能力者ですよね? 飛行系の何かですか?」

垣根「あぁ、こりゃ未元物質だ」バサバサッ

絹旗「え」

垣根「あ」
79 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 20:10:50.68

絹旗「未元物質って……まさかレベル5の――」

垣根「だっぁあぁ……だぁぁあ! クマたぁぁあやるじゃねぇかぁぁあ!!

絹旗「またそれですか! 何なんですかそれ!」

垣根「さっそくビラ作って配ってくるわぁぁあ!」バササササッ

絹旗「」イッチャッタ

絹旗「……怪しいです。超怪しいです」

絹旗「ミスカキさんて、ホントは垣根帝督なんじゃ……」

絹旗「いやいや! それはないです! 垣根帝督はシルクフラッグ兄さんを……!」

 空中。

垣根「あぶねぇな。二度も正体バレそうになるとは」

垣根「まぁいいや。あいつ馬鹿だし、どうせバレねぇだろ」

垣根「さて、さっさとビラ作りますかねぇ」バサーリ
80 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 20:16:55.02
 数時間後

垣根「ふぅー。配るの疲れた。……お! 店の前に行列が――」バサバサバサ

垣根「ちょい窓から覗いてみるか」ヒョイ


絹旗「それは超ダメです」

美琴「そうかな……」

絹旗「やっぱり、大胆になるべきだと思います」

美琴「でも、あいつの前に立つと……その……」

絹旗「超緊張するんですか?」

美琴「そう! そうなのよ」

絹旗「彼を彼と思わずに接すればいいんですよ」

美琴「え……あ……そんなこと、考えもしなかった」

絹旗「練習してみましょう」

美琴「うん」


垣根(おぉぉ、何だよあいつ! ちゃんと出来てんじゃん)

垣根(それにしても、恋愛相談か……。あの客の顔、どっかで見た気がするが)
81 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 20:19:21.19
美琴「――ありがとう。大分気が楽になったわ」

絹旗「いえいえ。こちらも、良い経験になりました」

美琴「はい、これお金」

絹旗「えーっと……はい、確かに百円頂きました」

美琴「また困ったら来るわね。じゃ――」ガチャ

絹旗「ありがとうございましたー」


垣根(百円て……わけがわからないよ……)
82 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 20:32:50.81
絹旗「次の方どうz」

パリーン 垣根「ちょ待て絹旗ァアアアアァ!!」

絹旗「きゃあぁ! ど、どっから入ってきてんですか!」

垣根「お前そんな疑問抱くヒマあったら、自分で設定した値段に疑問抱けやゴルァ!!」

絹旗「百円です! 安心の低価格です!」

垣根「お前の利益が安心じゃねぇよ!
十億円稼ぐとなると、一千万人の相談受けることになるぞ!」

絹旗「そんなにですか!? 超疲れるじゃないですか!」

垣根「いや、まぁ、疲れるだろうけど……問題はそこじゃねぇ! とりあえず値上げしろ!」
83 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 20:44:13.52
 コンコン

垣根「む、客か。そういや、行列が出来てたしな」

絹旗「あわわ……どうしましょう」

垣根「とりあえず千円だ。千円って言っとけ」

絹旗「解りました」

垣根「俺は助手ということでここに居よう」

絹旗「じゃあ、ど、どうぞ!」

 ガチャリ

滝壺「きぬはた」

絹旗「あぇ? 滝壺さん」

垣根「ん、知り合いか?」

絹旗「はい。アイテムの仲間です」

垣根(つーことは……第四位の手先か、あるいは――)

滝壺「綺麗なお店だね」

絹旗「ですよね!」

滝壺「きぬはた、ここで何してるの」

絹旗「え? 働いてます」

滝壺「なんで」

絹旗「お兄さんが拘束されてて……身代金を超稼いでいるんです」

滝壺「それ、誰から聞いたの」

絹旗「麦野ですよ」

滝壺「……」

滝壺「だまされてる」

垣根(やっぱり、仲間だったか)
84 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 20:57:04.27
絹旗「? ……?」

滝壺「むぎの、きぬはたのことを追い出そうとしたんだよ」

絹旗「え、え? どういうこと……ですか?」

滝壺「一週間くらい前、きぬはたが浜面と一緒に映画見に行ったよね」

絹旗「……そうですね。映画は超つまんなかったです」

滝壺「あの時から、むぎのはちょっとおかしかったんだよ。
『あの野郎ぉ……はまづらをぉ……』とかブツブツ言ってた」

垣根「……水を差すようで悪いが、浜面ってのは誰だ?」

絹旗「アイテムの唯一の男メンバーです。超キモイですよ」

垣根「ふむ」

垣根(なんだ、そういうことだったのか。嫉妬心ってことね)

滝壺「えっと……わたしも……追い出されそうになった」

絹旗「えっホントですか!?」
85 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 21:27:56.51
滝壺「何かと理由つけて、帰れって言ってきた。
最初は断っても優しく『帰ったほうがいいわ』って言われるだけだったんだけど……」

垣根「最後には、『いいから早く帰れ!』か?」

滝壺「! ……はい」

絹旗「ヒドいです!」

垣根「……ここに来たってことは、お前も追い出されたってことだよな」

滝壺「……」コクリ

垣根「んなら、お前もここで働くかい?」

絹旗「え?」

滝壺「え?」
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/22(火) 21:47:43.75
既に働いて稼ぐ理由が無いがなwwww
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/22(火) 21:51:53.24
浜面は何してるんだよwwwwwwww
88 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 22:05:17.04
絹旗「滝壺さんはウソをつかない人です。信じます。
お兄さんの話がなかったことになると、もう働く意味が超なくなるんじゃないですか?」

垣根「……俺はこう考える」

垣根「絹旗、あと滝壺っていったな。
お前らが居なくなったら、アイテムは何人になるんだ?」

滝壺「はまづらとむぎの……」

絹旗「フレなんとかを忘れてませんか!」

垣根「つまり三人になるってことだな」

滝壺「そうだね」

垣根「そのフレなんとかも、いずれは追い出すと思う」

絹旗「はい」

垣根「麦野と浜面だけの暗部『アイテム』。そんなのもう暗部としてダメじゃね?」

滝壺「おお」

絹旗「確かに」
89 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 22:08:56.13
垣根「麦野は気づくさ。
『そうよ……やっぱり皆がいなきゃ、アイテムじゃないわ!』」

垣根「そう言って、お前らの存在が大切だということに気づくってワケよ!」

絹旗「……最後の最後でフレなんとかの真似するとか、超センスないです」

滝壺「同感」

垣根「え、フレなんとかってこんなにイイこと言うのか!」

絹旗「いやそういうことではなくですね」

垣根「暗部もまだまだ捨てたモンじゃねぇな」

滝壺「聞いてない」
91 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 22:12:58.50
垣根「とにかくだ。滝壺、お前もここで働け」

滝壺「うん。むぎののためになるなら」

絹旗「本来なら超許せませんけど、嫉妬心なら仕方がありませんね」

垣根「うむ。素直で利口なヤツらだなぁお前らは」ナデナデ

絹旗「えへへ」

滝壺「えへへ」



一方通行「……へェ。面白ェことになってンじゃねェかァ」

一方通行「原子崩しに報告だなァ」
92 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 22:18:10.64
 とあるレストラン。

浜面「なぁ、俺がトイレ行ってる間に、大分人数減ってねぇか?」

麦野「ん~?
滝壺は用事あるらしいから帰ったよ。フレンダは……何か知らんけど消えた」

浜面「そうか……。二人だけになっちまったし、解散するか?」

麦野「あぁ!? 何言ってやがんだクソ面ぁ!
私と二人きりで居られるってことのありがたみが解ってねぇのかぁ!!」

浜面「ひぃぃ! ご、ごめんなさい!!」

麦野(! ……私ったら、また嫌われるようなこと……)

麦野「う、うそうそ! 今のは冗談だにゃーん♪」

浜面「」ゾゾゾ

麦野「何引いてんだコラァ!」
94 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 22:23:48.65
麦野「……あ。メール」

浜面「誰からだ?」

麦野「カンケイねぇだろが!」バン!

浜面「うおっ! 机を蹴るな机を!」

麦野(……第一位からか)

麦野(『お前ンとこの女が、例の店に入ってきたぞォ。
第二位は快く受け入れたみてェだ』……滝壺の野郎、きぬはたと手ぇ組む気だな)

浜面「お、おい……麦野?」

麦野(しかもバックには、あの未元物質……!)

麦野「クソがぁ!」バン!

浜面「うわっ! だから机を蹴るなっつの!」
95 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 22:27:46.31
 きぬはたの相談店

絹旗「お兄さんなんて、超居なかったんですね……」シュン

滝壺「きぬはた……」

絹旗「兄がいるって聞いたとき、超うれしかったんです。超超超うれしかったんです」

垣根「……」

垣根「おい、絹旗」

絹旗「はい……?」

垣根「俺を兄だと思え」

絹旗「へ?」

滝壺「お」
96 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 22:32:07.21
垣根「お前の兄の埋め合わせは、俺が適任だろ」

絹旗「えっ……えっ」アタフタ

滝壺「」ニヤニヤ

絹旗「それ、兄妹の契りを結ぶってことですか?」カァァ

垣根「何それ! 別にそんなんじゃねぇよ!」

絹旗「違うんですか……」シュン

垣根「何でシュンとしてんだ! 本当の兄じゃなくて、兄だと思えって言ってんだよ」

絹旗「……」

垣根「イヤならイイんだけどよ。俺の勝手な思いつきだしな」

絹旗「……」

滝壺「」ニヤニヤ

絹旗「……教えてください」

垣根「え?」

絹旗「ミスカキさんの、本当の名前です」
97 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 22:34:49.60
垣根「え、いや、だから俺は……」

垣根(……あ。もう正体隠す必要ないじゃんか)

絹旗「ミスターカキネなんて、そんな名前おかしいって最初から気づいてましたよ。
いくら私が馬鹿に見えるからって、馬鹿にしすぎです……」

垣根「……中身は馬鹿ではないと」

絹旗「はい」キリッ

垣根「じゃあ、俺の本名は何だと思う?」

絹旗「わかりません」キリッ

垣根「やっぱお前馬鹿じゃねぇか!」
98 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 22:39:23.31
滝壺「ミスターカキネ……かきねていとくさん?」

垣根「そう! お前賢い!」コウソクナデナデ

滝壺「」ホワァア

絹旗「垣根帝督!? 未元物質!? 超マジですか!?」

垣根「バァカ! やっぱりお前バァカ!
偽名がミスターカキネって時点で気づくのが普通なんだよぉ!」

垣根「大体、俺何度も翼を出しただろが!」

絹旗「だって……
だぁぁあ! クマたぁぁあやるじゃねぇかぁぁあ!! って誤魔化されたし」

垣根「やめろそれ今思うとあんま面白くないし恥ずかしい」
99 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 22:43:08.05
滝壺「よろしくおねがいします」ペコリ

垣根「うおっ。何でこのタイミングで……。まぁいいや、よろしくな」

絹旗「あっ……早く次のお客さん呼ばないと」

垣根「んじゃ、滝壺も、絹旗のサポートをしてくれ」

滝壺「りょーかい」

絹旗「いらっしゃいませー」

木原「失礼すっぞぉ」
100 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 22:53:30.99
垣根「どうぞ、お掛けください」

絹旗「オレンジジュースどぞ」

滝壺「ケーキどぞ」

木原「おぅ。悪いな」ヨイショ

垣根(どこに持ってやがった……)

絹旗「何かお悩みですか?」ヨイショ

木原「あぁ、実はな……。
俺の知り合いに、白髪で赤い目したヤツがいるんだが、最近、様子がおかしいんだ」

絹旗「どんな感じなんですか?」

木原「何つーか、偶然外で会うことがあるんだがな、
小さい女の子見ると、顔を赤くさせて目を細めてやがるんだよ」

垣根(ロリコンじゃねぇか!)

木原「この前なんか、手ぇ出そうとしてたしな。俺が止めたが」

垣根(犯罪者予備軍を通り越した! こいつが止めなかったら現行犯逮捕だろ!)
101 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 23:00:10.60
木原「あ……そういや幼女の写真集も持ってやがったぜ」

滝壺「こわい」

絹旗「もう犯罪者ですね!」

垣根(白髪……赤い目……)

垣根「……あなたの名前は」

木原「あぁ、俺は木原数多だ」

垣根「木原? ……木原……」

 『この前も木原くンに呼び出されてよォ。写真集取られちまったんだァ』

垣根「一方通行かぁぁあぁあぁあ!!!」

絹旗「」ビクッ

滝壺「」ビクッ

木原「!? おい、何で解ったんだ……ってかお前、垣根じゃねぇか!」

垣根「おいおいおいちょっと待て、第一位のヤツ、幼女に手を出そうとしたのか!」

木原「『もうしませン』って言ってたから、恐らく再犯はないと思うがな」

垣根「思うがな、じゃねぇ! 絶対やるだろあいつは!」
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/22(火) 23:03:06.73
木原くんがまともにしか見えないなんて…
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/22(火) 23:06:27.37
木原くんは一方さんの育ての親だから
105 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/22(火) 23:09:57.83
木原「お前はあの馬鹿のお友達なのかい」

垣根「……まぁ、たまにコーヒー飲み合う仲だぞ」

木原「あいつにもお友達がなぁ……。めでてぇことだ」

垣根「考えてることが立派な父親だよ木原さん」

絹旗「」ヒマー

滝壺「」ソダネー

木原「……で、ロリコンって病気なんだろ?」

垣根「お前研究者なら病気か否かくらいは見極めろよ」

木原「俺の専門外だ。ローリーコントローラーなんて病気聞いたことねぇ」

垣根「ロリータコンプレックスだからね!?」
113 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 21:11:52.01
 少々遅れてしまいました申し訳ない

垣根「てかローリーコントローラーって何だよ! どういう捉え方してたんだ!」

木原「いや、アレだよ。ローリーってのは、ヒインコの呼び名でな。
それをコントロールするニンゲンをローリーコントローラーかと思ってた」

垣根「幼女関係ねぇじゃねぇか!」

絹旗「」Zzz

滝壺「」Zzz

垣根「ああっ、もうこいつら寝てやがるし……」

木原「なぁ、一方通行は大丈夫なのか?」

垣根(面倒くせぇから適当に答えとこう)

垣根「まぁ、あいつ次第だろ。『もうしませン』っつったなら大丈夫じゃね」

木原「そうかな」

垣根「そうだよ」
115 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 21:23:53.72
木原「……」

木原「……さっき、『絶対やるだろあいつは!』って怒鳴ってたよな、垣根」

垣根(うわぁ何でアホなのにそういうこと覚えてんの、この人!)

垣根「えと、さっきのはウソだ。頭の整理がつかないままツッコんじまったんだよ」

木原「……」ジーッ

垣根「……」アセアセ

木原「そういうことだったのか!」

垣根(おぉ、やっぱりアホだ!)

木原「解ったわぁ。んじゃ、ちょっくら一方通行に会ってくるかなぁ」

木原「世話になったなぁ。
一方通行が何か失礼なことやっちまったときは、俺を呼んでくれ」

垣根「!」

垣根「了解。代金は千円でぇす」

木原「ほらよ」バサッ

垣根「ありゃりゃーした」
118 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 21:29:56.07
垣根「ほれ、起きろ。絹旗、滝壺」ポンポン

絹旗「んにゃ?」

滝壺「んぅ?」

垣根「木原の相談、終わったぞ」

絹旗「お……? おぉぉ、ご苦労」

垣根「何様のつもりだテメェ」

絹旗「超冗談です。ありがとうございました」

垣根「俺はこれから、ちょいと出かけてくる。後は任せて大丈夫か?」

絹旗「大丈夫です、問題ありません」

滝壺「まかせてぇ」

垣根「頼りねぇなオイ。……ま、お前らなら何とかなるかな」ハハ

垣根「それじゃ――」バサバサバサバサ

絹旗「……」

滝壺「……」

絹旗「垣根さん、顔が超怖かったです」

滝壺「うん……」
120 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 21:39:07.06
 とあるレストラン。

浜面「なぁ麦野」

麦野「どうしたの」

浜面「お前、最近おかしくないか?」

麦野「へ? そ、そうかな」

浜面「ああ。視線があっち行ったりこっち行ったり。
ちょっと前、絹旗からメールが届いた日の麦野も、様子がおかしかったぞ」

麦野「……」

浜面「何か隠しているのなら、正直に言ってくれ」

麦野「……」

浜面「おい、麦野――」

麦野「うるせぇ!!」バン!!

浜面「ごぁっ! さ、三回目だぞ麦野!」

麦野「帰る!!」
121 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 21:47:57.49
浜面「ちょっ。どうしたんだ」

麦野「何なのよもう! 何なのよ!」スタスタスタ

浜面「……」

浜面「まさかあいつ、滝壺達を――」

 路上。

麦野(もうやだ! 浜面が私を信じてない! 浜面のための計画なのに……)

麦野(というより、もう私を信じてるヤツなんて片手の指で足りる数よ! 第一位くらいだわ!)

一方通行「……こンにちは、原子崩しさァン」

麦野「あっ、第一位。ちょっと聞いて、浜面が――」

一方通行「ぶち殺し確定だァアァアァアァ!!」

麦野「!? どうしたのよ第一位!」
122 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 21:52:53.86
一方通行「本日このときをもちましてェ、第四位は欠番決定だァ!」

麦野(ヤバイ……! 目が正気じゃないわ!)

麦野(何だってのよ、さっきからぁ! これ、第二位の仕業なの!?)

麦野(とにかく逃げなきゃ!)ダダダダッ

一方通行「おォ? 逃げますかァ? 逃げちゃいますかァ?」ニヤリ


麦野「はぁっ……はぁっ……」

麦野「ここまで逃げれば……貧弱な身体だし、すぐに追いつくこともないわよね……」

垣根「なるほどな。確かに、あのモヤシからなら逃げられるかも知れねぇわ」

麦野「!?」
123 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 21:56:32.22
麦野「はぁっ……だ、第二位……!? はぁっ……!」

垣根「息が荒いぞ? 案外体力がないのかにゃーん?」

麦野「てめッ……!」メルトダウナァー!!

垣根「おっと、危ねぇな」ヒョイ

垣根「何で第一位に裏切られたか、不思議で仕方がないみたいだな」

麦野「……」

垣根「教えてほしいか?」

麦野「消えろオオォオオ!!」バキューンバキューン

垣根「俺の未元物質に常識は通用しねぇ」シュイイイィィン
124 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 22:01:35.12
垣根「教えてやんよ。第一位がこちら側に寝返った理由」

垣根「まぁ、それもこれも全て、絹旗の相談店と木原数多のおかげなんだがな」

麦野「んだとぉ……?」

垣根「数時間前に何があったか語るぞ」

 数時間前。

 路地裏。

一方通行「クキキキャハハアハ!!
第四位のヤツ、ドツボをストライクするモンばっかし持ってやがってェ!」

木原「……ここに居たか」

一方通行「……あァ? お前は俺の天国を捨てやがった木原くゥゥゥンじゃねェか!」

木原「性懲りもなく、そんなものを読みふけりやがって……クズが」
125 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 22:09:27.15
一方通行「好きなモン読ンで、何が悪いンですかァァァァ!?」

木原「悪いとは言ってねぇよ。
……だがな、テメェを育てた身としては、それ、悲しいんだわ」

一方通行「キレイゴト抜かしてンじゃねェぞ木原くゥゥゥン!!」

木原「そうだな。キレイゴトだな。それでも構わねぇ」

木原「垣根帝督から聞いたよ。お前はロンリーチコンプレックス症候群の患者だってな……」

一方通行「麻雀かよォ! ンな病気聞いたことねェよ!」

木原「いや、テメェの過去のデータ調べたらよ、確かにその病気と一致したんだ」

一方通行「なンだと……?」

木原「この病気はヤバいんだぜ」

一方通行「どうなっちまうンだ……?」

木原「第四位にワイロを貰って、何か行動を起こすと、幼女に嫌われてしまう病気らしい」

一方通行「!?」
126 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 22:14:32.12
一方通行「それ……ヤバくねェか?」

木原「だからヤバいっつってるだろ」

一方通行「治療法とかはあるのかァ……?」

木原「第二位の仲間になり、協力する」

一方通行「よォし、解ったァ!」

木原「頑張れよー」

木原「……」

木原「垣根に頼まれたことは、断れねぇよな……相談しちまった身の俺は」

 今。

垣根「――ってことがあったらしい」

麦野「テメェが仕向けたんだろうが!」

垣根「まあな」

麦野「ふざけやがってぇ! 第一位も殺すが、お前もぶち殺す!!」
128 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 22:19:57.62
垣根「おいおい、お前は第四位。俺は第二位だぞ」

麦野「たかが書類上の格付けだろーがぁ!!」

垣根「ホントにいいのか? 俺、本気で殺っちゃうよ?」

麦野「っ……!」ピリピリ

垣根「そういえばよ、お前がこんな事件起こしたのは、嫉妬のせいなんだろ?」

垣根「嫉妬で人を何人も殺していいと思ってんのか。ああ? どうなんだよ麦野沈利!!」

麦野「わっ……わたしは……」

垣根「……安心しろ」

麦野「えっ……?」

垣根「前言撤回。俺はよくウソをつくニンゲンだからな。お前を殺す気はねぇ」

麦野「……!」
131 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 22:24:41.22
垣根「おーい第一位。まだ追いついて来れねぇのか」

一方通行「こっちはコレがねェと能力使うことすらままならねェンだよ」

垣根「あ、なんだ。そこに居たのね」

麦野「第一位……」

一方通行「俺もお前を殺す気はねェ。その証拠に、攻撃は仕掛けなかったろォ?」

麦野「あ……」

垣根「完全に殺意は消えてるな」

垣根「おい第四位、絹旗達を許す気にはなったか?」

麦野「……」
132 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 22:28:47.93
麦野「――で呼んで」

垣根「あ?」

麦野「……名前で……呼んで」

垣根「え」

一方通行「あァン?」

麦野「第一位は呼ばなくていいわ。……垣根、あんた私のこと、麦野って呼んでよ」

垣根「……じゃあ、麦野。お前、絹旗達を許すのか? そして謝るのか?」

麦野「……うん。謝る。謝りに行く」

垣根「解った。行くぞ」

 絹旗の相談店。

絹旗「あ……麦野」

麦野「きぬはた、滝壺」

滝壺「……」

麦野「……ごめんなさいっ! 私、勝手なことばっかやって……!!」

絹旗「いいんです」

滝壺「うん」

麦野「えっ?」
135 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 22:32:20.82
絹旗「もう済んだことです」

麦野「でも――」

滝壺「むぎのは、はまづらが大好き。でも、素直になれなかった。そうでしょ?」

麦野「……う、うん」

絹旗「女同士、超解りますよ!」

滝壺「私も」

麦野「二人とも……」

麦野「そ、そうよねっ! 女同士……じゃなくて、アレよ!
私達は仲間なんだから、お互いのことが解って……当然なの……よ……グスッ」

絹旗「麦野?」

麦野「うぅっ……うわぁあぁん……」
136 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 22:36:00.37
麦野「うわぁぁぁん……うぅっ」

絹旗「むっ麦野ぉ」

滝壺「大丈夫?」

垣根「……どっちか、肩貸してやれよ」

麦野「うわぁぁあ……」ダキッ

垣根「うおッ!?」ドキッ

絹旗「ひゃっ! 何で垣根さんに超抱きついてんですか!」

滝壺「ずるいっ……」ダキッ

垣根「うおわっ! お前らは浜面が好きなんじゃないのか!」

絹旗「私もっ!」ダキッ

垣根「お前もかよ! 何だこのよく解らないハーレム! おい助けろ第一位!」

一方通行「絹旗って小学生かァ?」

垣根「このタイミングに何考えてんだお前は!」
137 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 22:39:31.67
 数分後。

麦野「ごめん、きぬはた。携帯……壊れちゃった」

絹旗「! だ、大丈夫です! 気にしてません」orz

麦野「あわわ、ホントにごめん!」アセアセ

滝壺「この壊れ方は、もう直らないね」

一方通行「……新しいの買えばいいじゃねェか」

絹旗「麦野ぉ……」

麦野「も、もちろん買ってあげるわ! ……でも」

滝壺「でも?」

麦野「第一位を釣るための写真集に……全財産つぎ込んじゃった……」

絹旗「」

滝壺「きぬはたが真っ白に……」
139 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 22:43:25.76
麦野「大丈夫よ! 皆で働けば大丈夫!」

絹旗「……そうですね。相談店を、皆で協力して超繁盛させましょう!」

垣根「いや」

絹旗「え?」

麦野「え?」

滝壺「え?」

一方通行「あァ?」

垣根「最後くらいよぉ、ここまで頑張った俺にかっこつけさせてくれないか」

絹旗「どういうことですか」

垣根「……俺が買ってやる。最新型の携帯をだ」

絹旗「えっ! で、でもお金は――」

垣根「」ニヤリ

垣根「心配するな。お金はある」

 完
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/23(水) 22:44:47.85
お、オワタ…
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/23(水) 22:44:53.14
フレンダは?
142 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/23(水) 22:46:45.04
応援ありがとうございました!
とりあえず、物語はここまでとします。
ネタが浮かべば、早ければ明日に後日談でも書きたいと思いますー。

>>141
後日談にて
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/24(木) 06:34:18.08
むぎのんかわいいよむぎのん
156 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 19:33:13.88
 数日後。

浜面「アイテムはいつから二人編成になったんだ」

フレンダ「……死ぬかと思ったってワケよ」

浜面「お前、その手どうしたんだ? 折れたのか」

フレンダ「麦野にやられたの」

浜面「え」

浜面「俺の予感が当たっちまうとは……」ハァ

フレンダ「どういうことよ?」

浜面「いや、最近あいつ様子が変だったからさ」
157 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 19:40:14.76
浜面「――って思ってたんだ」

フレンダ「なるほどね。結局、その勘が当たったってワケよ」

フレンダ「いきなり店の外に連れ出されて、腕をバキっとね……。痛みで気絶しちゃったし」

浜面「ひでぇ……。大丈夫だったか?」

フレンダ「大丈夫なワケないでしょ。殺されるかと思ったわよ」

浜面「……顔にアザも出来てるじゃないか」

フレンダ「触れないでよ。傷ついた女の子の顔、ジロジロ見るもんじゃないし」

浜面「ちょっと見せてみろ」ヒョイ

フレンダ「ふぇっ……!?」カァァ
158 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 19:46:42.37
フレンダ「な、なにするのよ!」

浜面「うわぁ、こりゃホントにヒドいな」

フレンダ「いいから、早く離れなさいよ!」

浜面「お? ああ」

浜面「それにしても、麦野のヤツ、何でこんな……」

フレンダ「……私をボコボコにする直前、『はまづらをぉぁあぁぁ』とか叫んでたけど」

浜面「……」

浜面「もしかして……いや、それはないか……」

フレンダ「どうしたの?」

浜面「いや、何でもないわ」

浜面(絹旗って、最近俺にちょっかい出してきて、その後すぐに消息を絶ったんだよな。
そんで、落ち込んでた俺を慰めてくれた滝壺も、すぐに消息を……)

浜面(麦野……お前……俺のこと……!)
159 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 19:49:35.81
フレンダ「浜面、そんな険しい顔しないでよ」

浜面「……ん。ちょっと考え事してんだよ」

フレンダ「笑った浜面の顔……私は好き……だけど」カァッ

浜面「え?」

フレンダ「……」

浜面「フレンダ……」

フレンダ「な、なに?」

浜面「俺も、フレンダのこと好きだぞ」

フレンダ「!?」

フレンダ「え、なに!? わ、私は浜面の笑顔が好きって言ったワケよ!
別に、浜面そのものが好きって言ったんじゃ……ないんだから」

浜面「じゃあ、俺のこと嫌いか?」

フレンダ「! ……そんなこと……ない」
160 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 19:53:39.90
浜面「……俺のこと、鋤か?」

フレンダ「ッ……」カァァァ

浜面「もう一度言うぞ。俺はお前のこと、好きだ。大好きだ」

フレンダ「あ……ぅ……」

フレンダ「私も……好き」

浜面「結婚しよう」

フレンダ「うんッ」

近くの席で雑誌を読む超電磁砲(何この展開)

浜面「早速だが、これからは外を出歩くとき、このバニーコスを着てくれないか」

フレンダ「浜面はやっぱりキモいってワケよ! ……でも、着るよ」アハッ
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/24(木) 19:54:54.11
まさかのフレンダ大勝利w
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/24(木) 19:55:39.03
結局、アイテムではフレンダが一番って訳よ
164 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 19:57:58.38
 とある喫茶店。

木原「どうだ、一方通行。たまにはこういう所もいいだろ?」

一方通行「くっだらねェ。お前と居ると、コーヒーが不味くなンだよ」

木原「相変わらず、ムカつく野郎だぜ」

一方通行「そりゃァどうも……ケケケ」

木原「はははッ」

木原「そういや最近、読んでねぇじゃねぇか」

一方通行「あァ? ……規制が厳しくなってきたからなァ」

木原「世知辛いな」

一方通行「全くだぜェ」

木原「読んでねぇテメェの方が、俺には格好良く見えんぞ?」

一方通行「うっせェ」
165 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 20:05:30.03
 絹旗の相談店

麦野「帝督、おはよぉ」チュッ

滝壺「おねぼうさん」エヘヘ

絹旗「ミスカキ兄さん! 起きてくださいぃ。麦野はキスしちゃダメです!」グイグイ

垣根「う……うぅ、何だこの寝覚めの悪い朝」

絹旗「寝覚めが悪いって……超ヒドいです!」

垣根「わっ、ご、ごめん絹旗……」

絹旗「きぬはた?」

垣根「あっ……。ごめん最愛」

絹旗「はい、許します」

滝壺「ていとく。私のことも呼んで」

垣根「えぇっと、理后……」

滝壺「えへへ」

麦野「帝督ぅ、私は~?」

垣根「ああ、沈利」

麦野「」キュンキュン
167 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 20:12:10.21
垣根「…………うぁあ、やめろよ、皆ぁ……」

麦野「まだ寝てるわ、こいつ」

滝壺「もう営業時間なのに」

絹旗「私が起こしてきます」

絹旗「とりゃ!」ジャブ!

垣根「ぐほあぁぁッ! ……あ、あれ?」

絹旗「どうですか!」

垣根「いやどうですかじゃねぇって! 何今の! 麦野のキスは!?」

麦野「何言ってんの!?」

滝壺「はれんち……」
168 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 20:14:59.95
垣根「え、だって麦野……俺にキスなう……」

麦野「私があんたにキスしたの?」

垣根「いや……えっと、よく考えると明太子だったかも……」

麦野「どういう間違いなんだよそれ!」

美琴「――でね、あいつったらホント馬鹿なのよ――」

絹旗「――それは美琴さんが素直になれないから――」

滝壺「――やっぱりこうするべきだよ――」

麦野「ほら、さっさと顔洗ってきなさい」

垣根「お……おぉ」

垣根(なんだよさっきのハーレム……)
169 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 20:39:30.04
垣根「あんなユメ見るとは。俺、まさかあいつらのこと好きなのか?」

垣根「……いや、そんなんありえねぇよ。一夫多妻など、俺のプライドが許さん」

絹旗「ミスカキ兄さん」

垣根「ん、何だ?」ニヤニヤ

絹旗「何でニヤけてるんですか!}

垣根「ハッ……わ、わりぃ。何か用か?」

絹旗「兄さんじゃないと解決出来なさそうなお客さんが来たんです」

垣根「解った。今行く」テクテク
170 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 20:43:01.96
上条「」ソワソワ

麦野「さっきから落ち着きがないわね」

上条「あ、いえ、あの、こういう所は初めてなので……」

麦野「まあ、私も相談店なんて聞いたことなかったけどね」

滝壺「はい。オレンジジュース」

上条「! あ、ありがとうございますっ」ウルッ

麦野「ちょっ……何で泣きそうなのよ」

上条「我が家では、こんなコップ一杯にオレンジジュースが淹れられるほど贅沢はできないのです」

麦野(どんな生活送ってんだこいつ)

滝壺「……おかわりあるから、飲みたくなったら言ってね」

上条「はいっ!」

上条(ドリンクーバー無料で占領したみたいなもんだな! ありがてぇ!)
171 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 20:48:22.61
垣根「よぅ。お客さん」

上条「あっ、どうも初めまして、上条当麻です」

垣根「俺は垣根だ。よろしくな」

垣根「……で、何をお悩みで?」

上条「ああ、あの、実はですね……我が家に居候してるシスターが居るんですが……」

垣根(学生だよな、こいつ。シスターを家に泊めてやがんのか)

絹旗(シスターが居候するなんて、どんなシチュで出会ったんですか)

麦野(こいつも、この街のおかしな事件に巻き込まれてるニンゲンっぽいわね)

滝壺(大変そう)

上条「それでですね、お金が……」

上条「俺、学生なんで、バイトで手に入る金で精一杯なんです」

垣根「なるほどな。独り暮らしならまだしも、シスターが居るんじゃ辛いわ」
172 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 20:51:34.06
上条「そうなんですよ……。何とか、たくさん稼げる所とかないですかね」

麦野「就活の相談だったのね」

絹旗「なら、暗部に入って超仕事すればいいのでは?」

垣根「え」

上条「暗部?」

麦野「あれ、暗部って何だっけ?」

滝壺「忘れた」

絹旗「……あれ? そういえば何でしたっけ?」

垣根「え」

絹旗「え?」

垣根「いや、何でもない」
173 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 20:56:58.99
垣根(浜面、フレンダ、暗部として敵とはいえ、同情するぞ……)

麦野「いずれ思い出すわよ」

滝壺「そうだね」

絹旗「そうですね」

上条「はぁ」

垣根(まぁ、急な環境の変化から起こる、一時的な集団何とかってヤツだろ。
麦野の言うとおり、普通に暮らしてりゃあ、いずれ思い出すだろうな)

絹旗「……で、結局どうしましょう」

麦野「彼もここで働かせたらどう?」

上条「え?」

滝壺「給料高いよ」

上条「いくらですか!?」

絹旗「日給一万です」

上条「マジか!」
175 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 21:07:06.08
上条「絹旗の相談店ってことは……絹旗さんって人が給料払ってるんですか?」

絹旗「あ、絹旗は私ですけど、給料払ってるのはミスカキ兄……じゃなくて、垣根さんです」

上条「なんで!?」

垣根「諸事情がある。ここでは省略する」

滝壺「働くの? かみじょう」

上条「は、はい、喜んで!」

麦野「でも垣根。お金は大丈夫?」

垣根「……クク」

垣根「心配するな。お金はある」
176 :ナエギリ ◆nL7nIHFJT6 :2011/02/24(木) 21:08:25.94
上条「」

絹旗「」

麦野「」

滝壺「」

垣根「……あれ? どうしたの?」アセアセ

上条「いや、一瞬かっけぇとは思ったけど……」

絹旗「はぁ……またそのオチですか」

滝壺「二度目は飽きる」

麦野「飽きるわね」

垣根「ちくしょおッ!」

 今度こそ 完
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/24(木) 22:11:20.43
乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙乙
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/24(木) 22:17:21.77
上条さん相談店じゃなくて説教屋でも開いたらどうなんだ
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/25(金) 19:38:00.32
ていとくんとむぎのん、絹旗が3人でいたら
兄(姉)のデートについてきた妹にしか見えなそうだ
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/25(金) 20:01:05.07
それこそが絹旗の欲しかったモノ(家族)だと思ったら泣けた

 

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とあるSSの訪問者

これは素敵な未来だな


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