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黒子「誰があの類人猿を好きになんかなるもんですか」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 05:02:59 ID:gxd9FHxO0

黒子「まったく……あの類人猿ときたらいつもいつも……」

初春「あ、あのー……白井さん?」

黒子「何ですの、初春。何か用でも?」

初春「さっきから一人でブツブツ言ってますけど、何かあったんですか?」

黒子「初春……盗み聞きとは趣味が悪いですわね」

初春「白井さんの独り言が私にも聞こえる位大きかったんだと思うんですけど……」

黒子「……まあいいですの。はぁ……どうすればあの類人猿をお姉様から遠ざける事が……」

初春「あの、白井さん?」

黒子「……今度は何の用ですの?」

初春「その、類人猿って呼ばれてる方はいったいどういう人なんですか?」


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17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 05:07:46 ID:gxd9FHxO0

黒子「どういう方……一言で言うなら、がさつで、野蛮で、どうーしようもないロクデナシの類人猿ですの」

初春「一言にしては色々言いすぎてる気もしますけど……」

黒子「と・も・か・く! わたくしのお姉様に近づいて、あろう事か親密な仲になろうとしている不届き者ですの!」

初春「あ、あはは……じゃあ、良い所なんてなさそうですね」

黒子「そ、そうは言っていませんの」

初春「へ?」

黒子「ま、まあ……? コホン た、たまにちょーっと優しかったりはしますけど」

初春「はあ……」

黒子「・・・以前助けていただいたときは、その、ほんのちょーっとだけ感謝とか?全くしてないわけではありませんけれど?」

初春「へ、へえ……」

黒子「それに何だかんだでお姉様の事を守ろうとする姿勢は、その……評価いたしますけど」

初春(……普通に良い人にしか聞こえない)

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 05:15:36 ID:gxd9FHxO0

黒子「って、どうして憎き類人猿の話なんてしないといけませんの!?」

初春「いや、白井さんが勝手に話し始めたんですよ?」

黒子「そ、そうでしたかしら? まあ、わたくしはお姉様に近づきさえしなければそれで十分ですの」

初春「はあ……でも、このままだと白井さんもその類人猿さんの事を悪く言えませんね」

黒子「初春、類人猿さんとはずいぶんな言い方ですわね。あの方には上条さん、という名前がちゃんとあるんですの」

初春(……なんで注意されてるんだろう、私)

黒子「……で、そのわたくしも悪く言えない、とはどういう意味ですの?」

初春「いえ、白井さんは形はどうあれ、その上条さんにお世話になっているんですよね?」

黒子「ま、まあ、そうですわね」

初春「だったらこんな所で悪口を言うんじゃなくて、何かお礼をした方が良いと思いますよ」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 05:24:08 ID:gxd9FHxO0

黒子「お礼……?」

初春「はい、お世話になったのなら言葉でも、物でもいいから感謝の気持ちを伝えた方が良いですよ」

黒子「急にそんな事を言われましても……それに、そういう間柄でもありませんし」

初春「でも、お礼を言わないならまだしも、悪口まで言うなんて人としてどうかと思いますよ?」

黒子「う、初春……?」

初春「白井さんは素晴らしい人ですから、きっとその上条さんも納得のいくようなお礼をするんだろうなー」

黒子「……なんだか引っ掛かるような言い方ですが、初春の言う事も一理ありますの」

初春「では、どうするんですか?」

黒子「まあ、気は進まないですけど……そのお礼、とやらをしてみようと思いますの」

初春(……そう言いながらちょっと嬉しそうですよ、っていうのは黙っておこう)

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 05:27:19 ID:gxd9FHxO0

黒子「ですが、お礼と言ってもどうすれば良いか分かりませんの。何か良いアイディアがあれば教えて頂きたいですわね」

初春「うーん、そうですねー……」

佐天「ういはるー、何の話してんの?」

初春「あっ、佐天さん。実は白井さんが男の人にお礼をしたいんですけど。どうすれば良いのかって話になって」

佐天「なるほどねー。……だったら、こういうのはどうですか?」

黒子「何ですの?」

佐天「その人と……デートをするんですよ!」

黒子「……はあ?」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 05:34:18 ID:gxd9FHxO0

黒子「……何がどうしてそうなりましたの?」

佐天「いや、前からあたし思ってたんですけど……白井さんって普通に可愛いじゃないですか」

黒子「そ、そうでしょうか?」

初春「はい、その通りです。性格さえ知られなければきっとモテモテですよ」

黒子「……初春?」

佐天「と、ともかく! 相手が男性ならきっと白井さんとデートしたら喜ぶに決まってますよ!」

初春「なるほど、さすが佐天さん!」

黒子「わ、わたくしが……あの方と……デート」

佐天「はい、どうですか?」

黒子「……いや、そんなの断固拒否ですの。どうしてわたくしが憎いと思っているお方とデートをする必要がありますの?」

佐天(とか言いながらまんざらでもない顔してんのはどうしてだろう)

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 05:40:21 ID:gxd9FHxO0

初春「でも白井さん、デートが嫌ならどうやってお礼をするんですか?」

黒子「いえ、ですから……たとえば何か贈り物なんかをすればよろしいかと」

佐天「それって、相手が別に欲しくないものをあげたらお礼にも何にもなりませんよ?」

黒子「そ、それはそうですけど……」

初春「あっ、だったら白井さんと上条さんが一緒にそのプレゼントを選べばいいんですよ!」

佐天「おお! 初春、今日は冴えてるじゃん!」

初春「今日は、ってのは余計ですよ。どうですか、白井さん?」

黒子「……はあ、分かりましたの。では、デートではなくあくまでもプレゼントを選んでもらうという事にいたしますの」

佐天(それって結局はデートなんだけどなー。まいっか)

初春「白井さん、そうと決まれば急ぎましょう! さっそく上条さんの所に行ってください!」

黒子「そ、そんなに急がないといけない事では」

佐天「そんな事言わずにほら、出発出発!」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 05:44:50 ID:gxd9FHxO0

黒子(結局こうなってしまいましたの。なんだか無理やりな気がしないでもありませんが……)

黒子(さて、あの方はどこに……まあ、そんな簡単に見つかる訳が)

「不幸だあああああ!」

黒子(あの声は……間違いないですの。はあ……どうしてこんな時に限ってすぐ見つけてしまうのでしょうか)

黒子「ともかく、行ってみるしかありませんの。声がしたのは……あっちでしょうか」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 05:53:23 ID:gxd9FHxO0

上条「不幸だ……」

黒子「……相変わらずのようですが、何かありましたの?」

上条「その声は……白井か。いや、何でもねーんだ……いつもの不幸がいつも通りに起きただけなんだ」

黒子「そうは言っても、こんな道端でがっくり膝をついた怪しい男を放置する訳にもいきませんの」

上条「そっちも相変わらずの言い方だな……いや、これを見てくれよ」

黒子「これは……時計? 何故かボロボロですが……」

上条「ああ、たまには時計なんてものをしてみるかーって思ったのは良いけど……」

黒子「それがこうも無残な事になるとは……」

上条「買ったばかりなのにベルトがゆるくて落として、それを踏んづけちまって、そのまま自販機に激突して、
    その勢いでまたこけて時計を踏んづけて、さらにそこからこけてゴミ箱に飛び込んで、そこから……」

黒子「もはやギャグですの……」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 06:02:40 ID:gxd9FHxO0

黒子(……いえ、これは使えますの。つまり上条さんは今は時計が必要なはず……それならば)

上条「はあ……せっかくなけなしの金で買ったのに……不幸だ」

黒子「ちなみにおいくらでしたの?」

上条「……税込で315円」

黒子「……はあ」

上条「な、何だよその目は!? 俺だって本当はもっと丈夫なヤツが欲しかったけど仕方ねえだろ!?」

黒子「分かりました、それでは一緒に探しに行きましょう」

上条「は? 探すって、何を?」

黒子「だから……あなたの時計ですの」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 06:27:21 ID:gxd9FHxO0

上条「? なんで白井が俺の時計を一緒に探すんだよ?」

黒子「それは、その……」

上条「その、何だ?」

黒子「ですから、えっと……」

上条「……なんかよく分かんねーけど、用が無いなら俺は帰るぞ?」

黒子「わたくしと、その……」

上条「じゃあな、白井。また今度」

黒子「で、デートですの!」

上条「……へ?」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 06:33:52 ID:gxd9FHxO0

上条「し、白井さん? 今、なんと?」

黒子(はっ、どう言えば良いのか分からずに勢いで……わたくしとした事が……)

上条「白井? なあ、白井ってば」

黒子「……何ですの?」

上条「今、デートがどうとか 黒子「空耳ですの」

上条「えっ? でも、はっきりとデートって」

黒子「き、聞き間違いですの! そんな事、わたくしがいう訳がありませんの!」

上条「そ、そっか。そりゃそーだよな……悪かったな、白井」

黒子(はあ……言いました、と正直に言えばもしかしたら……いえ、でもそんな恥ずかしい事を言える訳が)

上条「白井とデートできるのかと思ったんだけど……聞き間違いだったか。ちょっと残念だな」

黒子「!? い、今何とおっしゃいました!?」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 06:39:32 ID:gxd9FHxO0

上条「いや、俺の聞き間違いだったなって」

黒子「その後ですの! もう一度言ってくださいまし!」

上条「えっと、残念だなって言ったけど」

黒子「コ、コホン……あら、あなたともあろうお方がわたくしとデート出来ないだけで残念だ、なんて言うとは驚きですの」

上条(なんかいつもの白井に急に戻ったな……別に良いけど)

黒子「常に女性を隣に侍らしているような類人猿が、そんな事を言うとは……」

上条「……白井、この際だから言っとくぞ」

黒子(雰囲気が変わった……? それに、真剣な表情……)

上条「白井、俺はな……」

黒子「は、はい……」

上条「俺は……モテないんだ」

黒子「……へ?」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 06:45:39 ID:gxd9FHxO0

黒子「も、モテない……?」

上条「ああ、確かに女の人が隣にいる事はあるかもしれない……しかし!」

上条「夏休みも女性との出会いはほとんどなく、大覇星祭でも特にイベントは無し、そして未だ彼女も居ない……」

黒子「はあ……」

上条「そして気付いてしまったんだ……デート未経験という悲しい事実にな」

黒子(……忘れてましたの、この方は有り得なく位鈍感でしたわね)

上条「よってくる女の子は居ない……はあ、出会いが欲しい」

黒子(あわれ、お姉様……)

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 06:53:38 ID:gxd9FHxO0

上条「という訳で、デートという単語に敏感に反応しちまったってだけなんだ。悪かったな、白井」スタタ

黒子「ちょ、ちょっとお待ちなさい! それでどうして帰ろうとしますの!?」

上条「いや、だって聞き間違いなんだろ? それにこれ以上白井に迷惑をかける訳にも」

黒子「……ええ、そうでしたわね。この方はそういうお方でした」

上条「?」

黒子「上条さん、今日のご予定は?」

上条「何も無いぞ、帰るだけだな」

黒子「分かりました、では一緒に来ていただきますの」

上条「どこに?」

黒子「それを知る必要はありません、黙って付いて来ればよろしいんですの」

上条「はあ……良く分かんねーけど、言う通りにしとくよ」

黒子(こ、これでとりあえずは……デート。いえ、違いますの! これは恩返し、そうただのお礼!)

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 07:00:40 ID:gxd9FHxO0

上条「……で、街の中まで来たけど何するんだ?」

黒子「そ、そうですわね。ええと……」

黒子(何をしていいかさっぱり分かりませんの……こういう時はどうすれば)ヴー ヴー

上条「白井、携帯見た方がいいと思うぞ」

黒子「へ? あ、あら、いつの間にかメールが。誰からでしょうか……」


佐天『白井さん、デートするならそこの喫茶店がオススメですよ!』


黒子(佐天さんからメール……? まさか!)

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 07:07:23 ID:gxd9FHxO0

ちょっと離れた所

初春「白井さんは今の所うまくやってますね」

佐天「だね、あたしのアドバイスも役立てればきっと上手くいくはず!」ヴー ヴー

初春「あれ? 佐天さん、メールみたいですよ」

佐天「本当だ、誰から……白井さんだ、何だろ」


黒子『覗き見とは、ずいぶん悪趣味ですわね』


初春「ば、ばれちゃいましたね……」

佐天「そうだね……でも、ここで帰るわけにはいかないでしょ!」

初春「ええ、白井さんのデートなんてこれを逃したら一生見る事が出来ないかもしれませんからね」

佐天「たまにキツイこと言うよね、初春って」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 07:14:30 ID:gxd9FHxO0

喫茶店

上条「喫茶店か、ここで何をするんだ?」

黒子「少し喉が渇きましたので、ここで休んでいこうかと」

上条(……コーヒー位なら、きっと大丈夫)ブツブツ

黒子(佐天さんのおすすめ、という事でしたが……いったい何が)

店員「いらっしゃいませー、お二人様ですか?」

黒子「ええ、……それにしてもずいぶんと賑わっていらっしゃいますわね」

店員「お客様、今日は特別なキャンペーンデーとなっております」

上条「キャンペーン?」

店員「ええ、男女ペアならお安くご利用いただけます」

上条「安くなるのか……白井、それで良いよな?」

黒子「わたくしは構いませんが……」

店員「ではご案内いたします、どうぞ」

黒子(……なーんか、嫌な予感がしますの)

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 07:22:03 ID:gxd9FHxO0

しばらくして

上条「……白井、一つ聞いてもいいか」

黒子「……ええ、どうぞ。なんとなく言いたい事は分かりますが……」

上条「確か……お前はパフェを頼んだんだよな?」

黒子「その通りですの」

上条「で、その後俺も同じので、って同じパフェを注文したよな」

黒子「……ええ、同じメニューを選ぶと安くなる、と言われてそうしましたの」

上条「だよな。……そして、これは何だ?」

黒子「一つの器に……これでもかって位のパフェが」

上条「……そしてスプーンは?」

黒子「なぜか一つしか渡されませんでしたが……もしや」

上条「……そこにあるキャンペーンの内容を読んでみてくれるか?」

黒子「ええと……カップルでご来店のお客様で同じメニューを注文されますと、特別メニューとなります、とありますの……」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 07:30:19 ID:gxd9FHxO0

黒子「ちなみに残したりカップルっぽくない行動をした場合は……」

上条「……どうなるんだ?」

黒子「ペナルティとして、倍の金額を……と書いてありますわね」

上条「そりゃカップルが多いわけだよな……どうする、白井?」

黒子「わたくしもあまり確認していなかったので……諦めて倍の金額をお支払しようかと」

上条「いや、それはもったいないだろ……。……白井、やるぞ」

黒子「ええっ!? ま、まさか……!?」

上条「……動揺するな、店員がこっちを見ている。ばれたら倍の金額、それだけはごめんだ」

黒子「ですからわたくしがお支払いを」

上条「それは流石に悪いだろうが。……お金は大事なんだ、覚悟してくれ白井」

黒子「えええ……」

上条「いくぞ、ほら……あ、あーん」

黒子(どうしてこんな事に……でも、これはこれで。って違いますの!)

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 07:38:15 ID:gxd9FHxO0

上条「あ、あーん」

黒子「あむっ……んぐ。お、美味しいですの……」

上条「そ、そっか。もう一口いっとくか?」

黒子「え、ええと……あなたにも食べて頂かないとこの量はさすがに……」

上条「そうだな……じゃあ、頼む」

黒子「わ、分かりましたの……あ、あーん」

上条「んっ……うん、美味いなコレ。……すっげー恥ずかしいけど」

黒子「まったくですの……どうしてこんな事に」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 07:46:45 ID:gxd9FHxO0

上条「なんとか食べきったな……」

黒子「ええ、一時はどうなる事かと……あら?」

上条「どうした白井?」

黒子「なんだか……周りの視線、というかかなり注目を集めている気が……」

上条「た、確かに……俺達何かやったのか?」

店長「お客様、当店をご利用頂き、そして素晴らしいイチャイチャぶりを見せつけて頂きまして真にありがとうございます」

黒子「どうも……って、イチャイチャぶり……?」

店長「はい、ひたすらに食べさせ合い続けるその姿はバカップルそのもの……素晴らしい!」

上条「ご、誤解だ! だってスプーンが一つしか無かったんだ、だからこうなっただけで」

店長「スプーン? ……あっ、失礼いたしました。お出しするのを忘れていたようです」

上黒「……はあ?」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 07:53:47 ID:gxd9FHxO0

黒子「という事は……スプーンが一つしか無かったのは、ただのミスですの?」

店長「ええ……申し訳ありませんでした」

上条「何だよ……二つあればあーん、とかずっとし続ける必要無かったのに」

店長「……スプーンが一つでも、食べさせ合わずに使いまわす事も出来たと思うのですが」

上黒「あっ」

上条「確かに……どうしてあんな恥ずかしい事をしたんだろう……」

黒子「……何だか、そこまでショックを受けられると心外ですの」

上条「いや、だってなあ……」

黒子「それだとまるで……わたくしと食べさせ合いをしたのが嫌、という風に見えてしまうのですが」

上条「えっ? そうは言ってねえけどさ……でも、恥ずかしかっただろ?」

黒子「……わたくしは、そこまで」ボソボソ

上条「ん? 聞こえなかったんだけどなんて言ったんだ?」

黒子「な、何でもありませんの!」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 08:03:23 ID:gxd9FHxO0

店長「相手への思いやりにあふれるお客様に……私も感動しました!」

上条(な、なんだこの人……)

店長「皆さん! どうかこの二人に拍手を!」パチパチ

黒子「え、ええっ!? いや、いったい何を!?」

客「ヒューヒュー!」 客「やるねー!」 客「羨ましいぞー!」
佐天「そのままくっついちゃえよー!」 初春「そうだそうだー!」

上条「……白井! ここに居るのはもう無理だ! 行くぞ!」

黒子「え、ええ! お会計を!」

店長「申し訳ありません、会計はお二人で手を繋いでいただかないといけません」

上条「もうやだこの店……白井、手を出せ!」

黒子「は、はい!」

上条「……ごめん!」ギュッ

黒子「あっ……」

上条「手は繋いだ、これで良いんだろ! いくらですか!?」

店長「2800円です」

上条「……足りない!」

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 08:09:15 ID:gxd9FHxO0

上条「あの店はなんだったんだろう……意味分かんねえ店だったな」

黒子「もう二度と行くもんかって感じですの……」

上条「……で、白井。次はどこ行くんだ?」

黒子「そうですわね……あっ」

上条「どうした?」

黒子「い、いえ……何でもありませんの」

黒子(あのまま手を繋いだままですが……気付いていないようですの)

上条「何だよ、何かいい事でもあったのか?」

黒子「いい事?」

上条「いや、なんか嬉しそうっつーか、嬉しそうっつーか」

黒子「はあ、何もありませんが。……まあ、あなたなんかとあんな店に入ったのは不愉快以外の何物でもありませんけど」

上条「はいはい、悪かったな」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 08:21:11 ID:gxd9FHxO0

上条「で、次はどこに行くんだよ?」

黒子「ええと……」ヴー ヴー

黒子「あら、またメールですの。……また佐天さん」


佐天『次は雑貨屋さんなんてどうですか? 近くにあるのが結構品ぞろえも良くてオススメです!』


黒子(……どこからかまた見ているんでしょうか。まあ、利用させてもらいますの)

上条「白井?」

黒子「では……あちらの方にいいお店がありますの。そこへ行きましょう」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 08:42:59 ID:gxd9FHxO0

上条「雑貨屋か、何か欲しいもんでもあるのか?」

黒子「わたくしのではなくて、あなたの時計ですの」

上条「俺の?」

黒子「ええ、先程も申しましたようにあなたにはお世話になってしまいましたので、そのお礼ですの」

上条「いや、そういうのは気にしなくて良いって。礼が欲しくてそうした訳じゃないしさ」

黒子「……そうおっしゃると思ってましたの。では、こういう事にしましょう」

黒子「これはあなたへのプレゼント、他意も無くただわたくしが送りたいからそうするだけ」

上条「そう言われても……遠慮させてもらうって、やっぱりなんか悪いだろ」

黒子「強情ですのね……ともかく、一緒にあなたに似合う時計を探しますの」

上条「探すくらいなら、まあ……」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 08:51:58 ID:gxd9FHxO0

黒子「どういったのがお好みですの?」

上条「あんまり高価なヤツはちょっとな……また壊しちまうかもしれねーし」

黒子「落としたりするのは不注意だからでしょう。気を付ければ問題ありません」

上条「いや、それがそういう訳にもいかないというか」

黒子「……まさか、厄介事にまた巻き込まれてたりしますの?」

上条「まあ、それなりに……って白井に言ってもしょうがないよな」

黒子「あら、わたくしに言ってもしょうがない……とは聞き捨てなりませんの」

上条「忘れてくれって。そういえばさ……コレ、いつまでこうしてるんだ?」

黒子「コレ? ……ああ、あのお店を出るときに繋いだままでしたわね」

上条「ごめんな、邪魔だっただろ」スッ

黒子「あっ……」

黒子(わたくしは別にこのままでも……って、またこのような事を……)

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 09:02:38 ID:gxd9FHxO0

黒子「何か気に入ったのは?」

上条「今の所は無いな。……って、もうこんな時間か」

黒子「まだ四時ですが……お忙しいんですの?」

上条「スーパーで夕飯の材料買ってくつもりだったんだ」

黒子「そ、そうでしたか……」

上条「ああ、色々あったけど今日は楽しかったよ。ありがとな、白井」

黒子「いえ、わたくしの方こそ結局なにも出来ず」

上条「それは別に気にしなくても……。また、こうして遊ぶのも良いかもな」

黒子「あら、わたくしがあなたなんかと何度もご一緒するとお思いですの?」

上条「最後までキツイ言い方をしやがって……」

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 09:07:06 ID:gxd9FHxO0

黒子「……まあ、わたくしも今日のデートは少しは楽しめましたから。別に……」

上条「……ん? やっぱりこれってデートだったのか?」

黒子「えっ? あっ……その、今日のは」

上条「あー……悪い悪い、デートじゃ無いんだったな」

黒子「わ、わたくしは何も……」

上条「だってお前は御坂命ー、お姉様ラブー、なんだから俺なんかと居てもしょうがないだろうし」

黒子「それは……そう、ですけど……」

上条「じゃあ、ここでお別れだな。またな白井」

黒子「は、はい……お気をつけて」

黒子(……そうですの、わたくしはお姉様一筋……でも)

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 09:11:26 ID:gxd9FHxO0

黒子(うう……どうしてこう、モヤモヤすると言いましょうか……)

黒子(だいたい、あの方もあの方ですの! いくらなんでも最後にデートじゃない、なんて普通思わないでしょうに!)

黒子(そう! すべてはあの憎き類人猿のせい、次会った時は今日の様にはいきませんの)

黒子(……でも、もう少しだけ、一緒に何かしたかったような気も……はっ、気のせい気のせい)

黒子「はあ……さっさと帰るとしましょうか」

「不幸だああああああああ!!」

黒子「……聞き覚えのある、というか間違いなく上条さんの声が」

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 09:21:31 ID:gxd9FHxO0

黒子「……店の外でなーにを大声出して不幸アピールしてやがりますの」

上条「白井……見てくれよ、この財布の中身」

黒子「あら、見事にすっからかんですのね。それでお買い物をする気で?」

上条「そんな訳ねーだろ。ATMがあったから引き出すかー、って思ったら……」

黒子「あー……よく見るとキャッシャカードが割れて……」

上条「さっきこけた時に割っちまったんだな……。金も無く、家に何も食べる物が無い……不幸だ」

黒子「はあ……仕方ありませんの、上条さん」

上条「……何でございましょうか、今の上条さんは何もやる気が無いのでございますが」

黒子「さっさと立ってくださいまし、一緒にスーパーへ向かいますの」

上条「……何で?」

黒子「わたくしにお任せあれですの」

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 09:28:09 ID:58uWQ56r0

黒子可愛い

165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 16:32:38 ID:nZqbzs430

スーパー

上条「白井、スーパーまで来たけどどうするつもりなんだ?」

黒子「まだお分かりになりませんの? はい、持って頂けますかしら」

上条「お、おう……お前も何か欲しいものがあったのか?」

黒子「そういう訳ではありませんの。さて、今食べたい物をおっしゃってくださいな」

上条「今食べたい物? んー……カレー?」

黒子「また随分と庶民的なものを……」

上条「庶民的で悪いかよ……だからそれがどうしたんだって」

黒子「相変わらず鈍感な方ですこと……行きますわよ」

上条「あっ、ちょっと待てって!」

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 16:34:39 ID:nZqbzs430

黒子「じゃがいも、人参、玉ねぎ……お肉は何がお好みですの?」

上条「牛肉が好きだな。……いつもは安い鳥の胸肉ばかりだけど」

黒子「そちらの方が健康的ですのよ。お好きな野菜は?」

上条「野菜? 食べられれば何でも良いかな」

黒子「では……生姜と、エリンギなんかも入れましょうか」

上条「……なあ、白井」

黒子「何ですの?」

上条「何で野菜とかをカゴに入れてるんだ? 常盤台って自炊だったのか?」

黒子「……まだ気付いていらっしゃらないとは、相変わらずですわね」

上条「まるで俺が鈍感みたいな言い方だな……」

黒子「そんな事を言っている時点でもう既に鈍感だと思いますの」

上条「……?」

168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 16:36:41 ID:nZqbzs430

上条「結局、カレーのルーにサラダまで買って何をする気なんだ?」

黒子「……本当にお分かりになっていませんの?」

上条「分かんねーから聞いてんだけど……」

黒子「簡単に言いますと、あなたのお家でわたくしがお料理をいたしますの」

上条「……へっ? いや、どうしてそうなったんだ?」

黒子「あなたがお金も無く食べ物も無いとおっしゃるから、こうして施しを与えようと思っただけですの」

上条「施しって……その前に、そこまでしてくれなくても良いからな?」

黒子「あら、もう遅いですわよ。こうして材料は買ってしまいましたので」

上条「それはそうだけど……でも、悪いだろ?」

黒子「上条さん、人の好意は素直に受け取るのが一番の思いやりですの。覚えておいてくださいまし」

上条「……良いのか?」

黒子「ええ。さあ、荷物が重いので持っていただけますかしら?」

171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 16:38:42 ID:nZqbzs430

上条(あれ……? そういえば、インデックスが家に居るから……なんか嫌な予感が)

黒子(うう……なりゆきでこんな事になってしまいましたが……わたくしは何をしたいのでしょうか)

上条(……白井にはやっぱり帰ってもらった方が良い気がしてきたな)

黒子(それにしても……今日は少し寒いような気が……)

上条「あのさ、白井……実は 黒子「へくちゅっ」

黒子「あ……えっと、これはその、寒くて……」

上条「そっか、今日はちょっと寒いからな……待ってろ」バッ

黒子「寒いとか言いながら上着を脱ぐなんて……何を考えていますの?」

上条「汚いけど我慢してくれよ」バサッ

黒子「えっ? そ、そこまでして頂かなくても……」

上条「良いって、これで寒くは無いだろ?」

黒子「それはそうですけど……でも、あなたが今度は」

上条「気にすんなって。ほら、行くぞ」

黒子(もう……そうやって無理なさって。でも……上条さんの上着、暖かいですの)

173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 16:40:58 ID:nZqbzs430

上条(って、帰すつもりがむしろ来いみたいな流れになってしまった……)

黒子「そろそろ着きますでしょうか?」

上条「あ、ああ、もうすぐなんだけど……」

黒子「どうされましたの? 何か問題でも?」

上条「えーっと……俺の部屋なんだけどさ、その……」

黒子「……なるほど、そういう事を気にされていますのね」

上条「そういう事……? 何の事だと思ってんだ?」

黒子「ですから、その……」

上条「……白井?」

黒子「年頃の殿方の部屋でしたら……そういう本の一冊や二冊位は当然でしょう。隠したいという気持ちも分かりますの」

上条「先に言っとくけど……無いからな!?」

黒子「いえ、分かっておりますの。まあ、よっぽどのモノが出てこない限りは生暖かーい目で見てさしあげますので」

上条「だから無いって言ってんだろうが! ……あっ」

上条(……また言うタイミングを逃しちまったじゃねーか)

174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 16:43:06 ID:nZqbzs430

上条の部屋

上条(結局ここまで連れてきてしまった……)

黒子「どうされました? ぼーっと立ってるだけで中に入りませんの?」

上条「白井、中に入ると色々あると思うけど……気にしないでもらえると助かる」

黒子「はあ……ともかく、寒いのでさっさと中に入りましょうか」

上条「うーん……でも、やっぱり……」

黒子「……待ってる間に夜になってしまいそうですわね。もう待てませんの」シュンッ

上条「なっ!? 能力使って勝手に入るんじゃねえよ!」

黒子「もう遅いですのー。開けますわよ」ガチャ

上条「……ただいまー。あ、あれ……?」

黒子「あら、ご自分のお部屋でしょう? 何をそんなに慌てていらっっしゃいますの?」

上条「いや、そうなんだけど……」

上条(インデックスが……居ない? あっ、机の上に何かあるな……)

176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 16:46:04 ID:nZqbzs430

ステイル『イギリスに彼女を連れて行くよ、保護者の君は今回は必要ないと判断されたからそのつもりで』

インデックス『とうま、行ってきまーす』


上条「……助かった? いや、そういう問題でもないか」

黒子「何か不都合な事でもありましたの?」

上条「いや、何でもないぞ。……まあ、何も無いけどゆっくりしてくれ」

黒子「ええ、言われなくても。しかしまあ、ずいぶんと殺風景と言いましょうか、お粗末と言いましょうか……」

上条「常盤台に比べたらどこもそうなるっつーの……」

178: 書き溜め分があっという間に終了 2011/11/16 16:48:34 ID:nZqbzs430

黒子「キッチンは……最低限の設備はあるようですし、お料理はなんとかなりそうですわね」

上条「今更だけどさ……白井って料理できんの?」

黒子「当然ですわ。料理は淑女の嗜み、お任せあれですの」

上条「そっか、それなら期待しても良さそうだな」

上条(インデックスは居ないし……まあ、せっかくだし甘えておくとしますかね)

黒子(殿方の部屋に入るのは不慣れというか……落ち着きませんの)

黒子(ここが上条さんの部屋……)キョロキョロ

上条「あまり部屋をジロジロ見られると恥ずかしいんだけど……」

黒子「はっ……失礼しました。では、早速お料理開始といきますの!」

上条(エロ本は……無いよな? でも記憶に無い本とか……いや、大丈夫だろう)

181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 16:55:54 ID:nZqbzs430

黒子「上条さん、エプロンはありますでしょうか?」

上条「エプロン? あー……無いんだ、悪い。そのままだと制服が汚れちまうな……」

黒子「そうですわね……まあ、汚さないように何とか頑張りますの」

上条「それも大変だよな……そうだ、ちょっと待ってろ」ガサゴソ

上条「あったあった、このパーカーでも着てくれ。寒さもしのげるし、デカいからエプロンの代わりにもなるだろ?」

黒子「それは有難いのですが、このパーカーが汚れては……」

上条「気にすんなって。……よし、一緒にやるか。皮むきとかなら手伝えるだろ?」

黒子「ええ、ではお願いしますの」

186: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 17:04:13 ID:nZqbzs430

上条「おお、本当に料理が出来るんだな」

黒子「……疑っていらっしゃいましたの? これ位どうという事もありませんわよ」

上条「そっか、手際も良いし……デキる女ってヤツか」

黒子「あら、やっとわたくしの凄さがお分かりになりましたの? まあ……類人猿さんにしては早い方かもしれませんが」

上条「言い方がキツイのは玉にキズだけど……でも、本当に白井って凄いよな」

黒子「す、凄い? わたくしが?」

上条「ああ、風紀委員で頑張ってるし、常盤台のお嬢様だし、大能力者で頭も良い、料理も出来ておまけに可愛いしな」

黒子「そ、そこまで褒めて頂くと照れますの。……ん?」

上条「どうした、白井?」

188: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 17:11:52 ID:nZqbzs430

黒子「い、今……何かあっさりとかなり恥ずかしい事をおっしゃりませんでしたか!?」

上条「恥ずかしい事? ……そんな事言ったか?」

黒子「言いましたの! ほら、最後に……その」

上条「料理も出来て、ってヤツか?」

黒子「違いますの……ほら、その後! その後に何とおっしゃったのか覚えてませんの?」

上条「その後……玉にキズ?」

黒子「どうして戻ってますの!? だから、その……わたくしが」

上条「俺……何て言ったんだ?」

黒子「はあ……もうよろしいですの。……無意識でぽん、と出た言葉なのでしょうか」

上条「気になるな……教えてくれよ、白井」

黒子「……いえ、きっと聞き間違いでしょうからお気になさらないでくださいまし」

192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 17:23:11 ID:nZqbzs430

上条「材料の下ごしらえは終わったな、他に何か手伝える事はあるか?」

黒子「いえ、後はわたくしにお任せください。上条さんはどうぞ休んでいてくださいな」

上条「分かった、あんまり心配してないけどなんかあったら言ってくれよー」

黒子「はーい」

上条(しかし、キッチンに俺じゃない誰か。しかも女の子ってのは……)

黒子「~♪」

上条(……いい、すっごくいい。年下の女の子ってのがまた……って、これじゃ変態みてえじゃねえか!)

黒子「上条さーん、おたまはどこにありますの?」

上条「上の戸棚だぞー」

黒子(上の戸棚……よっと。……微妙に届きませんの)

黒子「仕方ありませんわね……こんな事に能力を使うの 上条「よっと」ヒョイッ

黒子「あっ……」

上条「悪いな、届かなかっただろ? これ使ってくれ」

黒子「は、はい……」

197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 17:34:20 ID:nZqbzs430

上条(良い匂いがしてきたな……そろそろ出来上がりか)

黒子「後少しで出来上がりますの、お米の方はどうでしょうか?」

上条「もう炊けてるぞ、あとはカレーを待つだけだな」

黒子「そうですか、ではテーブルの上を片付けてくださいまし」

上条「分かった、そっちも頼んだぞ」

上条(誰かが料理を作ってくれて、俺もそれに協力する……こういうのって、良いな)

黒子(殿方に料理を振る舞う……改めて考えると、何だか変な感じがしますの。……まあ、たまには良しとしましょう)

上条「こっちは準備できたぞー」

黒子「ええ、出来上がりましたのでそちらにお持ちいたしますの」

201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 17:42:33 ID:nZqbzs430

上条「おお……これが白井お手製のカレーライスッ……!」

黒子「市販のルーで、しかもありきたりな材料ですのでそこまででは……」

上条「いやいや、これ絶対美味いだろ! もう食べていいか?」

黒子「せっかちさんですわね……はい、スプーンをどうぞ」

上条「サンキュー。……ちゃんと白井の分のスプーンもあるよな?」

黒子「ええ、大丈夫でしたが……何か心配事でも?」

上条「いや、また喫茶店の時みたいな事になったらどうしようかと思って……」

黒子「喫茶店……なっ! そんな事ありませんの! もしスプーンが一つしか無くても類人猿さんは手で食べればよろしいんですの!」

上条「お、落ち着けって……ほら、冷めちまう前に食べようぜ?」

黒子「……まったく。では、せーの」

上黒「いただきます(の)」

208: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 17:47:04 ID:nZqbzs430

上条「あむ……んっ! ……んんっ!?」

黒子「ど、どうですの……?」

上条「白井……一つだけ言わせてくれ」

黒子「……もしや、お口に合わなかったのでしょうか?」

上条「…………」

黒子「…………上条さん?」

上条「う……」

黒子「う?」

上条「美味いッッッ!!」

黒子「ほっ……ってそこまで溜めて言うような事でもないでしょうに」

210: もう何が何だか分かんねーですの 2011/11/16 17:55:09 ID:nZqbzs430

上条「何だよコレ……物凄く美味いじゃねえか!」

黒子「別にそれ位のカレーなら誰でも作る事が出来ますのに……」

上条「いや、このカレーは何かが違う……ハッ! ルーの中に細長く刻んだ生姜が!?」

黒子「ええ、それで香りと食感に広がりを加えましたの」

上条「そしてエリンギというチョイス……これもまた食感が絶妙……!」

黒子「だから、そこまで大げさなリアクションを取るような物ではないと……」

上条「白井……アンタ最高だよ……。おかわり!」

黒子「ちゃんと噛まないと詰まらせてしまいますわよ……はい、どうぞ」

212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 18:01:15 ID:nZqbzs430

上条「いや、本当は断ろうと思ったんだけどさ……」

黒子「断る?」

上条「さすがに男の一人暮らしの部屋に女の子が居るのは……って思ってさ」

黒子「まあ、言われてみればそれもそうですわね」

上条「でも、今になってみると白井が来てくれて本当に良かった……おかわり!」

黒子「はいはい、今お持ちいたしますの」

上条「いやー……こんな美味い料理が食えるんだから、白井の恋人とか旦那になる人は幸せだろうなー」

黒子「なあっ!?」ガチャン

上条「し、白井!? 大丈夫か!?」

黒子「え、ええ……大丈夫ですの。心配なさらないでくださいまし」

上条「急にどうしたんだよ? 何かあったのか?」

黒子(無自覚鈍感……お決まりの台詞ですが、わたくしとした事が動揺してしまいましたの……)

213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 18:02:33 ID:8acgy+GN0

>上条「さすがに男の一人暮らしの部屋に女の子が居るのは……って思ってさ」

インさん……

218: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 18:08:43 ID:nZqbzs430

上条「いやー、食った食った……美味しかったよ、ごちそうさま」

黒子「お粗末さまでした。……さて、カレーが落ちにくくなる前に洗ってしまいましょうか」

上条「いや、それは俺がやるから白井は座ってろよ」

黒子「いえいえ、片付けまでが料理ですの。ですから、上条さんは休んでいてくださいな」

上条「いや、俺がやるって」

黒子「いえいえ、わたくしがやりますの」

上条「いや、俺が……」

黒子「いえいえ、わたくしが……」

上黒「…………」

上条「俺が!」 黒子「わたくしが!」

上条「……ぷっ」 黒子「……ふふ」

上条「……一緒にやるか?」

黒子「ええ……そうしましょうか」

221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 18:17:26 ID:nZqbzs430

上条「皿洗いも終わったし……さて、どうするか」

黒子「わたくしはお料理のためだけにここに来ましたので……もう用はありませんの」

上条「そっか……改めて、ありがとな白井」

黒子「いえ、こちらこそ今日は楽しかったですの」

上条「色々あったけど、こんな日も悪くないかもな……」

黒子「……わたくしも、そう思いますの」

上条「ん? いつもみたいに、『あなたの様な類人猿と一緒なんて御免こうむりたいですの!』とか言わねーのか?」

黒子「あら、そっちの方がお好みで?」

上条「……そういう趣味は無いので出来ればソフトな言い方でお願いしたいところです」

黒子「まったく……最後まで、そうやって……」

上条「……なあ、白井」

黒子「なんでしょうか、上条さん?」

223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 18:23:43 ID:nZqbzs430

上条「えーっと……何て言えば良いのか分かんねーんだけど」

黒子「は、はい……」

上条「その……つまり」

黒子「な、何ですの? 思っている事をはっきりとおっしゃってくださいな」

上条「いや、……だからさ」

黒子「…………」

上条「……あっ、そうだ! 白井、俺と一緒に時計を選んでくれねえか?」

黒子「……時計、ですの?」

上条「ああ、今日一緒に過ごして白井は何でもできるって事が分かった。だから、きっといい時計を選んでくれると思うんだ」

黒子「はあ……つまり、どういう事でしょうか?」

上条「あー……今度また、その……どこかに一緒に遊びに行かないか?」

黒子「……上出来ですの、類人猿さん」

上条「し、白井……?」

226: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 18:31:04 ID:nZqbzs430

黒子「まあ、あなたの様な鈍感なお方がそこまで言えたのですから……良しとしましょう」

上条「……どういう事だ?」

黒子「さあ? 正直な所、わたくしにもよく分かりませんの」

上条「はあ……それで、良いのか? それとも……駄目なのか?」

黒子「それはまた今度、ゆっくりお話しいたしましょう。では……わたくしはそろそろ」

上条「あっ、もうそんな時間か……」

黒子「ええ、門限に遅れてしまうと今日の良い思い出が全てどこかに消えかねませんの」

上条「じゃあ……またな」

黒子「そんな残念そうな顔をしてはいけませんわよ?」

上条「……っ! 残念そうな顔なんてしてねえよ!」

黒子「あら、わたくしは少し残念ですのに……」

上条「えっ? 今なんて言ったんだ?」

黒子「何でもありませんの。……最後にお願いを一ついたしますの」

上条「何だ? 俺に出来る事なら何でも言ってくれよ」

230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 18:35:04 ID:nZqbzs430

黒子「今日は少し冷えますので、このパーカーをお借りしたいのですがよろしいでしょうか?」

上条「それ位なら別にいいけど……」

黒子「感謝いたしますの。では上条さん、またお会いする時まで――」シュンッ


上条「……行っちまったか」

上条(……あー! なんか、なんか……無性に動き回りたいっつーか……はあ)

上条(白井……明日また会えると良いな)

234: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 18:40:49 ID:nZqbzs430

黒子(さて、急いで帰らないと……あら?)

佐天「白井さーん……見ましたよ? あの男の人の部屋に居たんですよね?」

黒子「うっ……まだいらっしゃいましたの」

初春「白井さん……ファイトですよ!」

黒子「なーにを頑張れと言いたいのかさっぱり分かりませんの……」

佐天「とぼけちゃってー! このこのー!」 初春「そうだそうだー!」
黒子「はあ……」

佐天「……で、結局あの人が好きなんですよね?」

黒子「あら、佐天さん。それは違いますの」

初春「えっ? 違うんですか?」

黒子「ええ」


黒子「誰があの類人猿を好きになんかなるもんですか」


佐天初春(……満面の笑みで言われても)

黒子「では、わたくしはこれで――」

佐天「あっ! 白井さーん!」

238: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 18:44:20 ID:nZqbzs430

常盤台学生寮 美琴と黒子の部屋


美琴「黒子、アンタそのパーカーどうしたの? 男物みたいだけど」

黒子「これは……何でもありませんの」

美琴「ふーん、それ着て寝るつもり?」

黒子「ええ、今日は少し冷えますので。……お姉様で暖をとるのもまた一興ですわね」

美琴「はいはい、勝手に言ってなさい。私はもう寝るからね」

黒子「おやすみなさいませ、お姉様」


黒子(……上条さんのパーカー、上条さんの匂い)

黒子(おやすみなさい、上条さん……)

242: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 18:55:09 ID:nZqbzs430

やりたい事は全部やって正直もうネタが無い、そして眠気が
迷ったけどこれでとりあえず終わりです、すまんね

250: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 18:59:59 ID:yi0YQK8d0

乙ですの

253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 19:09:01 ID:BgTWyi660

まだ美琴にバレる展開がまだです。乙

260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 19:27:40 ID:z72eLS2fP

黒子が好きすぎて新井里美と結婚したくなってきた

267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/16 19:49:07 ID:+3NXwPW0O

類人猿って呼び名で異世界の聖機師の野生動物というあだ名を思い出した


お勧めSS:

黒子「この私にこんな格好を・・・」上条「ククク・・・」


上条「あれ?」一方通行「アン?」黒子「類人猿と・・・誰ですの」


上条「やっぱ御坂は可愛いよな」黒子「わかります」





元スレ:黒子「誰があの類人猿を好きになんかなるもんですか」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1321385169/
 

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重力変化の使い手

イヤー。乙!あ、ちなみに重力(グラビティション)変化と読みます!

とあるSSの訪問者

2828しっぱなしだったぜww

とあるSSの訪問者

黒子も良いけどやつぱり俺はパトリシア=バードウェイが一番!!

とあるSSの訪問者

これは、黒子の中でも最も最高傑作


お知らせ
また、サイトを見やすいように改造しました

改造したところ:
カテゴリをあいうえお順にしました、

時折修正していきますので、今後ともよろしくお願いします

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