FC2ブログ
前スレ:
一方通行「バカみてェな三下を顔面パンチしたら記憶喪失になった」
【前編】   【後編】   【番外編】  

結標「何でコイツと同じクラスなのよ!?」一方通行「それはコッチのセリフだ」
【前編】   【中編】   【後編】  

一方通行「もォ今年も終わりか」結標「何だかあっという間よね……」
【前編】   【中編】  

769: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:14:31.58 ID:+fQs4EXZo


――
―――


9.スキー旅行 ~二日目~

January first Saturday 07:00

‐宿泊所・食堂‐


一方通行「…………」ズズズ

一方通行「…………」フゥ

一方通行「コーヒーうめェ」


黄泉川「――おっ一方通行じゃん? 早いじゃんね」

小萌「アクセラちゃんおはようございます!」


一方通行「……芳川は?」

770: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:15:04.95 ID:+fQs4EXZo

黄泉川「桔梗のやつはまだ寝てるじゃん。まったく夜通しパソコンなんて付けてるから……」

小萌「ところでアクセラちゃん。ほかの子たちはいないんですか?」

一方通行「一緒の部屋のヤツはまだだ。他のやつらは知らね」

小萌「そうですか。やはり集合時間とか決めとかなかったのが失敗だったのですかねー」

黄泉川「そんな堅苦しいこと決めなくていいじゃん。別に本当の研修じゃないんだからな」

一方通行「そォだな……あァ、うめェ」ズズズ

黄泉川「で、お前は何でこんな朝早くからここにいるじゃん?」

一方通行「あン? 目ェ覚めたからに決まってンだろ」

黄泉川「しかし本当に珍しく早起きだな。慣れない場所で寝付けなかったか?」

一方通行「俺ァガキかよ」

771: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:15:44.36 ID:+fQs4EXZo

吹寄「……あら? おはようございます!」

姫神「……? おはようございます」

結標「……えっ? おはようございます」


一方通行「んだァオマエら? その珍しいモンでも見たよォな面はァ?」

黄泉川「みんなおはようじゃん!」

小萌「おはようございますです!」

結標「……いや。先生たちならともかく、貴方がこんな時間にいるとは思わなかったわ」

姫神「同じく」

吹寄「性格上朝は弱いイメージがあったのだけど違うのかしら?」

一方通行「いィや合ってる。俺朝すっげェ弱ェ」ズズズ

姫神「……とてもそんな風には見えない」

結標「生き生きしてるわね。コーヒー飲んでると」

吹寄「カフェインにこんな効果があるとは……知らなかったわ」

結標「いやたぶんコイツ限定」

一方通行「コーヒーうめェ」

772: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:16:18.89 ID:+fQs4EXZo

打ち止め「……ふわぁ眠い、ってミサカはミサカはむにゃ……」

禁書「ちょっとらすとおーだー! そっちは食堂じゃないんだよ! 食堂はこっちだよ」

風斬「そっちも食堂じゃないよインデックス……」

吹寄「あっ風斬さんたちおはよっ!」

風斬「え、えっと……あ、お、おはようございます」ペコ

一方通行「朝から騒がしいヤツらだな」

黄泉川「賑やかでいいじゃんねー」

一方通行「低血圧舐めンじゃねェぞ」

結標「血圧くらい能力で上げなさいよ」

773: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:16:47.37 ID:+fQs4EXZo

禁書「……あれ? ねえねえあくせられーたー」

一方通行「あン?」

禁書「そういえばとうまたちの姿が見えないんだよ。たしか一緒の部屋だったよね」

吹寄「言われてみればあのデルタフォースがいないわね」

姫神「どうせ寝坊」

結標「どうなの一方通行?」

一方通行「……あァ。そォいえばアイツら夜遅くまで騒いでたな。俺ァ無視して寝てたけど」

小萌「それって何時くらいの話ですかー?」

一方通行「たしか二時過ぎくらいだ」

774: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:17:17.37 ID:+fQs4EXZo

結標「……あー、その調子じゃ三時四時くらいまで起きてそうね」

吹寄「あの馬鹿者どもが」

黄泉川「ま、悪ガキらしいっつったららしいじゃんね」

姫神「起こしにいく?」

一方通行「ほっとけ。一応は時間は決めたがそれは絶対ッつゥわけじゃねェだろ」

打ち止め「え゛っ!? だったらみしゃかまで起きてくる必要なくなくない!? ってミサカはミサカはちょっと寝起きで舌がうまく回らない!」

一方通行「黙れクソガキ。ガキは大人しく早寝早起きしてりゃイインだよ」

黄泉川「だったらお前もいつも早起きしてくれりゃいいのになー、クソガキ♪」

一方通行「その口一生利けなくしてやろォかクソババァ」

結標「まあまあ落ち着いて」

775: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:17:43.95 ID:+fQs4EXZo

禁書「とりあえずおなか空いたから朝ごはんが食べたいんだよ!」

一方通行「またオマエか」

吹寄「て言っても時間が時間だからインデックスじゃなくてもお腹空いてるわ」

小萌「じゃあ朝食頼んできますねー」

風斬「……あ、あの。上条、さんたちは待たなくても……いいんですか?」

黄泉川「大丈夫大丈夫。どうせすぐ降りて来るんだし、待つだけこっちも面倒じゃん」

吹寄「それにアイツらなら一食くらい抜いても大丈夫だわ」

禁書「だったらあの三人の分私がもらってもいいかな!?」キラキラ

一方通行「自重しろ暴食シスター」

776: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:18:14.23 ID:+fQs4EXZo

結標「……てかよく見たら芳川さんもいない……?」

黄泉川「アイツは夜通しパソコンしててダウン中」

姫神「こんなところまで来て。よくやる」

打ち止め「Zzz……むにゃむにゃ……」

一方通行「オイこンなところで寝てンじゃねェ」

結標「寝かせといてあげなさいよ。それに朝食が来れば自然に起きるでしょ」

一方通行「チッ」

禁書「おなか空いたー」ガジガジ

風斬「割り箸食べちゃ、駄目だよ」

777: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:18:41.04 ID:+fQs4EXZo


上条「だああぁぁぁぁぁぁぁっ!! 寝過ごしたああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ダッダッダ



結標「あっ上条君おはよー」

吹寄「遅いぞ貴様。いつまで寝てるつもりだったんだ」

姫神「……というか。他の二人は?」

上条「……ぜぇ、ぜぇ。つ、つーか一方通行ぁ! 何で起こしてくれなかったんだぁ!!」

一方通行「あァ? 何で俺がオマエの世話なンざしなきゃいけねェンだ?」

禁書「とうまおはよー」ガジガジ

風斬「お、おはようございます」ペコ

上条「……はぁ、はぁ、ってあれ? 土御門はどうした?」

黄泉川「土御門ぉ? お前らと一緒に仲良く寝てたんじゃなかったのか?」

778: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:19:07.94 ID:+fQs4EXZo

上条「い、いや土御門は部屋にいなかったんだ。青髪は寝てたけど」

一方通行「……そォいや土御門はいなかったな、アホは寝てたけど」

結標「どこいったんでしょうね土御門君。こんな朝早くから」

吹寄「どうせ『メイドが俺を呼んでるにゃー』とか言って、外に出てるんじゃない?」

姫神「ありえると思ってしまうのはなぜ?」

一方通行「さすがにあのアホも開店してる時間の区別くれェついてンだろ」

結標「まあ普通はそうよね」

小萌「あっ上条ちゃん来てたんですねー」テクテク

上条「先生おはよーす」

779: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:19:33.27 ID:+fQs4EXZo

小萌「朝食を頼みましたから、あと三分くらいで来ると思いますよー」

一方通行「これでカップラーメンが来たら大爆笑するわ」

結標「さすがにそれは……」

吹寄「朝食って全員分ですか?」

小萌「はい。とりあえずすぐ来ると思ったので」

上条「あ、たぶん青髪ピアスはすぐに来ねえと思いますよ」

小萌「なぜですぅ?」

上条「いや、一応起きた時に起こそうとしてぶん殴ったんだけどな」

結標「友情も何も感じない起こし方ね」

780: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:20:01.87 ID:+fQs4EXZo

上条「でも起きなかったんだよアイツ。あれは爆睡してるなー」

吹寄「……というか貴様が殴ったから起きなくなったってことは考えられない?」

上条「さすがにそれはねえだろ。一方通行に毎回吹き飛ばされてるあいつが、俺のへなちょこパンチでどうにかなるわけねえだろ」

一方通行「オマエのパンチが何だって?」

上条「い、いや軽くだぞ軽く。こうガツンと」ブン

一方通行「…………」

上条「…………」

禁書「…………」ガジガジ

風斬「……えっと…………」オドオド

781: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:20:28.48 ID:+fQs4EXZo

吹寄「ま、どうでもいいでしょ」

一方通行「そォだな」

姫神「彼なら。立派に生き抜いてくれる」

結標「ほんとひどい扱いね」


ロボ『チョウショクヲモッテキマシタ』ピピピ


黄泉川「おっ来た来た」

小萌「みなさーん、朝ごはんが来ましたよー!」

禁書「朝ごはんなんだよ!」ガバッ

782: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:20:57.38 ID:+fQs4EXZo

打ち止め「Zzz……」

一方通行「まだ寝てンのかこのガキは。オラ起きろ」コツン

打ち止め「Zzz……んっ、なぁにぃ? もう朝ー?」

一方通行「とっくに朝は来てンぞ二度寝野郎」

打ち止め「……お、おおっー!! いつの間にか朝ご飯がならんでるぅ! ってミサカはミサカはテンション急上昇!!」

結標「寝起きにあんまり興奮しない方がいいんじゃないかしら?」

黄泉川「まあ若いから大丈夫じゃん?


―――
――


783: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:22:27.55 ID:+fQs4EXZo


――
―――


禁書「ガツガツモグモグ」

結標「うわぁ、相変わらずすごい食欲ね」

上条「インデックスさんもう少しよく噛んで食べてくれませんかね?」

禁書「わかったんだよ!」ガツガツモグモグ

上条「絶対ェわかってねえだろ!」

吹寄「……そういえばここの掲示板見たんだけどさ」

姫神「掲示板?」

結標「そんなものがあったの?」

吹寄「うん。そこにここである行事とか載ってるのよね」

784: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:22:54.70 ID:+fQs4EXZo

結標「で、なにか面白そうな情報でもあったの?」

吹寄「面白そうかは知らないけど、今日の午後から雪遊びコーナーで雪合戦大会があるらしいわ」

黄泉川「雪合戦……懐かしい響きじゃんねー」

小萌「そうですねー、子供の時雪が降ったらよくやってましたね」

打ち止め「雪合戦? 雪合戦ってあれかな? 雪球をぶつけ合うヤツ、ってミサカはミサカは頭の中の情報と照らし合わせてみる」

黄泉川「そうじゃん。結構ストレス発散になって面白かったなー」

一方通行「くっだらねェ」ズズズ

姫神「その雪合戦大会とやらは。なにか優勝商品みたいなものでもあるの?」

吹寄「どうだったかしら? たしかなかったような気がするけど……」

785: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:23:21.77 ID:+fQs4EXZo

上条「ウチの学校でさえマラソン大会で商品があったってのにな」

吹寄「というかマラソンと違って勝ったところで達成感もあまりなさそうよね」

姫神「……どうせ腕試しとかだと思う。おそらく能力使用はありだろうし」

上条「ああ……たしかに高位能力者はなにかと勝負挑んできたりするしな」

結標「えっ? 私は別に挑まないわよ?」

一方通行「俺ァどっちかといったら挑まれた側だろ三下ァ」

上条「……まあでもあくまで自己満足じゃねえか? その雪合戦大会」

結標「そうね。黄泉川さんのようにストレス発散目的で参加とかね」

吹寄「単純に暇つぶしとかじゃないかしら?」

一方通行「どれにしろロクな大会じゃねェ」

786: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:23:50.89 ID:+fQs4EXZo

上条「で、結局どうするんだ? 出るのか?」

結標「出るといってもね。あんまり詳しい情報とかないから何も言えないけど」

姫神「出ればいい。どうせスキーだけしてても飽きる」

吹寄「そういえばそうね。あと約二日間スキーできるのだから、たまには違うこともしたくなるわね」

一方通行「俺ァパス」

結標「あら、なんで?」

一方通行「そンな出ることに意味が見出せねェモンに出る気はねェ、面倒臭せェ」

打ち止め「よし! ここはミサカが代わりに……!」

一方通行「ガキは雪だるまでも作って遊ンでろ」

打ち止め「ぶーぶー!」

787: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:24:28.43 ID:+fQs4EXZo

吹寄「ふむ、上条が言ったことが本当なら、アクセラも能力使って暴れたいんじゃないのかしら?」

上条「い、いや。あくまで俺のはイメージの問題だから……」

一方通行「あァ? じゃあ俺が仮にその大会に出たとしよォ。それで俺が無双するわけだ」

結標「そうね。貴方は戦闘面では無敵だしね」

一方通行「それで周りの空気はどォなる。観客はワンサイドゲームを見せられ、選手は戦意を喪失させる」

一方通行「俺みてェな怪物は出るべきじゃねェンだよ、そォいうのにな」

結標「一方通行……」

上条「お前……そんなことを考えてたんだな」

吹寄「……ごめんなさいね。無神経なこと言って」


姫神「というか能力使わなきゃいい」

788: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:24:59.55 ID:+fQs4EXZo

上条「…………」

結標「…………」

吹寄「…………」

一方通行「……つゥか姫神。俺が能力なしで大会に出たらどォなる?」

姫神「フルボッコ」

一方通行「だろ? だから出るべきじゃねェンだよ」

姫神「そう。ごめんなさい。無神経なこと言って」

黄泉川「……なんだこれ?」

789: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:25:31.47 ID:+fQs4EXZo

吹寄「……じゃあアクセラを除いて全員参加でオッケー?」

一方通行「クソガキは抜いとけ。怪我するだけだ」

打ち止め「もう! あなたは心配性すぎるんだよ! ってミサカはミサカはあなたに文句を言ってみたり」

上条「インデックスはどうなんだ? 出るのか雪合戦?」

禁書「うーん、どうしようか。ひょうかはー?」

風斬「……え、えっと、私はいいかな……」

禁書「そうなんだ。じゃあ私たちは応援に回るんだよ!」

上条「そうか……」ホッ

黄泉川「私たちもパスじゃん。子供の喧嘩に保護者が出てくるもんじゃないじゃん」

小萌「怪我しないように気をつけてくださいねー」

790: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:26:28.82 ID:+fQs4EXZo

吹寄「じゃあ出るのは私と結標さんと姫神さん」

上条「俺と強制的に土御門と青髪ピアス」

一方通行「ちょうどイイじゃねェか。男女三人ずつなってよォ」

黄泉川「で、結局ルールはどうなんじゃん!? 雪合戦といえば団体戦だけど……!」

結標「なんで出場しない黄泉川さんがそんなやる気なんですか?」

黄泉川「いやーあの頃を思い出してなー」

上条「まあとにかく今はメシ食っちまおうぜ。いろいろ決めるのはあとでいいだろ」

吹寄「そうね。というか残り二人はまだ来ないの?」

黄泉川「あ、そうだ。インデックス」

禁書「なぁに?」

791: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:26:57.63 ID:+fQs4EXZo

黄泉川「桔梗の分のメシ食べていいじゃんよ。あいつ食欲もないって言ってたし」

一方通行「今さらだな」

黄泉川「すっかり忘れてたじゃん」

禁書「じゃあいっただっきまーす」ガツガツ

結標「……というかパソコンでなにしたらそんなに具合が悪くなるんですか?」

姫神「パソコンというものより。徹夜で作業というものがつらい」

一方通行「馬鹿だろあのニート」

吹寄「……というか面倒だから残り二人の分も食べちゃってインデックス」

禁書「了解なんだよ!」モグモグ


―――
――


792: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:27:31.85 ID:+fQs4EXZo


――
―――


全員『ごちそうさまでしたー!!』


上条「あー食った食った」

禁書「とうまーデザート買おうよー!」

上条「そんなものを買うお金は上条さんは持っておりませんのことよ!」

一方通行「オマエ昨日やった金はもォ消し飛ンだのかよ」

禁書「お金……? ああ、そういえばまだ残ってたんだよ!」つ五千円札

上条「ご、五千円札ぅ!? ど、どこでそんなモン拾ってきたんだお前ッ!?」

一方通行「俺がやった小遣いの釣りだろ。話聞いとけよ」

793: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/11/25(日) 22:28:01.95 ID:+fQs4EXZo

吹寄「さあて、掲示板までルールを見に行きましょう」

姫神「昔。雪合戦で雪玉に石を入れて攻撃力アップ! みたいなことをしてる子がいた」

結標「それ下手したら大事になるからやめた方がいいわね」

一方通行「つゥかどの程度か知らねェが、能力使用可能な時点で石ころなンてどォでもイイだろ」

上条「俺からしたら石ころの方が怖えよ。電撃とかのほうがまだマシだ」

一方通行「……なら俺が石ころをレールガンの三倍の速度で連射してやるよ」

上条「やめてください、しんでしまいます」



青ピ「ふふはははははははははっ!! 我光臨!!」シュタ



一方通行「だからオメェのメシねェから」

青ピ「( ゚д゚ )」


―――
――


802: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:09:49.64 ID:P1UrKIy2o


――
―――


同日 08:00

‐宿泊所・ロビー‐


吹寄「――おっ、あったあった。これよこれ」

結標「えっと何々? 『第一回チキチキ能力有り雪合戦大会』?」

一方通行「第一回とか歴史浅いどころか初の試みかよ」

姫神「大体こういうものは。思いつきで開催されるとか何とか」

青ピ「へー、ボクがおらん間にこんなものに出ることになっとったんやなー」

上条「スキーばっかじゃ飽きるだろ? ってことでな」

結標「えーとルールは、と……」




―――――


『第一回チキチキ能力有り雪合戦大会』


~ルール説明~

5VS5のチーム戦!!(方式:トーナメント戦)


1.先に相手チームを全滅させた方が勝ち

2.1チーム最低3人、最高5人まで。

3.チームメンバーが5人未満なら、乱入OK(ただし正しい手続きを行ってから)

4.能力の使用はOK!! ただし相手を大怪我させるレベルの能力は禁止

5.道具の使用はOK!! 例.スコップ、バケツ、雪玉製造機(税込9,800円)など


参加者には特殊な加工がされたゼッケンを付けてもらいます。

このゼッケンは水に濡れると変色する仕様で、ゼッケンの面積70%以上変色したら撃墜となり、アラームがなります。

ちなみにゼッケンは前後両方に変色する面があります。


13:00 開会式

13:30 競技開始


場所:雪遊びコーナー


―――――

803: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:10:19.85 ID:P1UrKIy2o

吹寄「……ふーん、五対五のチーム戦か」

結標「チーム分けどうする?」

吹寄「面倒だし男子チームと女子チームでいいんじゃない?」

上条「げっ、ま、マジかよ。相手は五人チームだろ? それでこっちは三人とか不利すぎんだろ」

姫神「たしかに。一人一人集中砲火されたらすぐ終わり」

青ピ「うーん、しかも向こうは能力持ちやろたぶん。大覇星祭の時みたいに気合だけでどうにかなるもんでもないやろうし……」

吹寄「何言ってるのよ。別に勝ちに行くんじゃないでしょ? あくまで暇つぶしよ暇つぶし」

上条「……そうだな。深く考えすぎだな」

吹寄「そうよ。楽しんだものが勝ちとか言うでしょ」

結標「うん、たしかに別に勝ち負けとかこだわる必要もないし」

青ピ「よーし、じゃ思い切りやって思い切り楽しもうや!」

姫神「……うん」


黄泉川「……いいじゃんねー青春って感じがして」

小萌「そうですねー」

一方通行「そォか?」

風斬「…………楽しそう」

一方通行「……なら混ざればイイじゃねェか」

風斬「えっ? いえ、いいんです。あなたが出ない理由があるように私にもあるんです、理由……」

一方通行「……そォかよ」

禁書「なになにー? なんの話をしてるのかな?」モグモグ

打ち止め「わーミサカも気になるー、ってミサカはミサカは駆け寄ってみたり」モグモグ

一方通行「何でもねェよ。つゥか何ガッツリ弁当とか食ってンだよオマエらは」

禁書「おいしそうだったから!」

打ち止め「奢ってもらったから! ……うぷっ」

一方通行「……あァそォかよ。つゥかクソガキ、オマエは残った分全部シスターに渡しとけ」

禁書「……なにか怒ってる?」

一方通行「怒ってねェよ。呆れてンだ」

804: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:10:52.02 ID:P1UrKIy2o

上条「……うーん、しかしどうせ負けるなら良い勝負をして負けてえよな」

青ピ「せやなー。強敵に一矢報いる! みたいになー」

吹寄「まあ優勝は無理かもしれないけど、こっちのチームはいいところまでいけそうよ」

上条「……なんでだ?」

吹寄「ふふふ。なぜならこっちには我がクラスのナンバーツーがいるのよ!」

姫神「じゃーん。結標淡希さんです」



結標「…………へっ? 私?」



吹寄「彼女は空間移動能力者のトップクラスと言われる『座標移動』を持っています!」

結標「と、トップだなんてそんな……」

姫神「この能力があれば雪をテレポートさせて。相手グループを瞬殺するなんて手も」

上条「うわっ、汚ねえっ!?」

青ピ「ちょ、結標の姉さんとかせっこっ! 優勝余裕で狙えるガチメンバーやん! 禁止カードやん!」

吹寄「いいじゃない別に。そっちだって能力を何でも無効化できる優秀な盾がいるんだし」

青ピ「……そういやそうやったな。ウチにはみがわ……カミやんがおったわ」

上条「おいテメェ今身代わり言おうとしただろ!!」

吹寄「お互いベストを尽くして頑張りましょ♪」ニコ

上条「何がベストだコンチクショー!!」

青ピ「不当や! レベル4がいるなんて絶対ズルイでそっちぃ!!」

吹寄「だからそっちには上条が――」

青ピ「いやよく考えてみぃ吹寄さん! カミやんよく考えたらこのゲームで右手使いにくいやん! 役立たずやん!」

上条「テメェにだけは言われたくねえよ!!」


一方通行「……青春か?」

黄泉川「青春じゃんねー」

小萌「ですねー」

一方通行「さっぱり分からン」スー

黄泉川「どっかに行くのか?」

一方通行「ちょっと外出てくる」


―――
――


805: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:11:19.64 ID:P1UrKIy2o


――
―――


同日 08:30

‐スキー場・休憩場‐


ガタン!


一方通行「…………」カチャ

一方通行「…………」ズズズ

一方通行「……ふゥ」

一方通行「…………」ボー



カツカツカツカツ



一方通行「……あン?」

???「……隣いいか?」

一方通行「……席なら他にも空いてンだろォが」

???「堅えこと言うなよ、つれねーなー」バッ

一方通行「座るつもりなら初めから聞くンじゃねェ」




???「……あーうまいわー」ズズズ




一方通行(ンだァコイツ? 勝手に人の隣座ってコーヒー飲みやがって。しかも微糖)

一方通行(……格好からしてスキーしに来たってわけじゃなさそォだが)

一方通行(…………ホスト? ンな感じのいけ好かねェ野郎だ)


???「……なぁ」

一方通行「あン?」

???「お前ここの客か?」

一方通行「だったらどォした」

???「いや、こんなところでヌクヌクと楽しそうだなお前、って思ってな」

806: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:11:45.88 ID:P1UrKIy2o

一方通行「……何が言いたい」

???「単刀直入に言おう。お前にそっち側は似合ねえよ」

一方通行「単刀直入って意味知ってるか? 何の飾り気もなくハッキリするってことだ」

???「けっ、んなこと言って逃れようとしても無駄だぜ。お前はもう一度浸かっちまってんだこっち側にな」

一方通行「あっちこっちうるせェンだよオマエ。つゥか文脈がバラバラなンですけどォ、日本語きちンと理解できてますかァ?」

???「少なくともお前よりは理解できてるつもりだぜ。お互いの立場っつーものをよ」

一方通行「……消え失せろ。俺の気が変わらねェうちにな」



???「そんなとこにいないで堕ちて来いよ一方通行。一万人以上の人間殺した大逆人――」



ドッパァァァァァァン!!


807: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:12:15.73 ID:P1UrKIy2o

一方通行「…………」カチ

一方通行「…………」

一方通行「……チッ」スー


???「――おいおいどこに行こうってんだ?」ゴッ


一方通行「…………」カチ


シュバァァァァン!!


一方通行「――ッ!? ごはっ!?」ガクッ


???「ったくよーいきなり逆上して攻撃とか無しだろー、痛ってて」ボリボリ


一方通行(な、何だと……? 俺の反射を……通り抜けたッ!?)


???「……んだぁその面はぁ? まさか今まで殴られたことねえ、親父にもぶたれた事ねえとか言うんじゃねえだろうな?」

一方通行「……オマエは、何モンだァ?」

???「ああ? まさかテメェ俺のこと知らねえとか言うんじゃねえだろうな?」

一方通行「…………」

???「……おいおいマジかよ。こんなヤツがメインで俺がサブだとか泣きたくなってくるな」

一方通行「イイから……答えやがれッ!! 誰なンだオマエは!?」




「学園都市に七人しかいない超能力者(レベル5)の一人。第二位の垣根帝督よ」



808: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:12:41.82 ID:P1UrKIy2o

一方通行「……第、二位だと……?」


垣根「おい心理定規。今のはひどくねえか? ここは俺がカッコよく名乗るシーンだろ」

心理定規「知らないよ貴方の理想なんて。こっちは仕事に来てるのだから遊ばないでちょうだい」

垣根「それより聞いてくれよ。そこの汚ねえ床に這いつくばってんのが俺の上の第一位様だってよ、笑えるよな?」

心理定規「笑えるかどうかは知らないけど、勝手に動かないでくれないかしら」

垣根「チッ、わかってるよ。いちいちうるせー女だな」

心理定規「……さて第一位さん? 意識はあるかしら、聞こえる?」


一方通行「…………」ギロ


心理定規「……その様子だと大丈夫そうね」

垣根「ふわぁ……、なあ。こいつ殺して良いと思わねえか?」

心理定規「駄目よ。彼をここで殺したら命令違反になる」

垣根「はぁ、暗部も温くなっちまったもんだよなーオイ」

一方通行「……オマエら暗部のヤツらか。何の用だ?」

垣根「うわっ、お前今気づいたのかよ? ダッセー学園都市一の頭脳ダッセー」

一方通行「……テメェ」ギリリ

心理定規「まあ落ち着いてちょうだい第一位さん。垣根、貴方も子供みたいな挑発しないでちょうだい、ダサいから」

垣根「なん……だと……?」

心理定規「さて単刀直入で言うけど、貴方今日の午後に行われる雪合戦大会に出なさい」





一方通行「……………………は?」

809: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:13:09.95 ID:P1UrKIy2o

心理定規「聞こえなかったかしら? 今日の午後に行われる雪合戦大会に出なさいって言っているのよ」

一方通行「……いや聞こえてるけどよォ……何でオマエらにンなこと強制されなきゃいけねェンだ?」

垣根「知るかよ。上からの命令だ、意図はわかんねえけどな」

心理定規「その大会の決勝で私たちと戦いなさい」

一方通行「何で決勝?」

心理定規「これも上からの命令よ」

垣根「どうせあれだろ。決勝のほうが燃えるとかそんなんだろ」

一方通行「……どォしてこォなった」

垣根「それは俺のセリフだ」

心理定規「……ちゃんと伝えることは伝えたわ」

垣根「はぁー面倒臭せえわー雪合戦とか面倒だわー」

心理定規「じゃ、第一位さん? よろしく頼むわよ」

一方通行「…………イヤだと言ったら?」

心理定規「別に構わないわよ。ただそうなった場合は貴方の大切な人たちに何かが起こるかもね」

垣根「たとえばそうだなー、ラストオーダーだっけかあのガキ」

心理定規「他には……ふふっ、結標さん、とか?」


一方通行「ッ!? オマエェ!!」バッ


ドッグシャァッ!!


一方通行「がっ……!?」ガクッ


垣根「向かってくるんじゃねえよ。思わず殺しちまうところだったぜ」

心理定規「あらあら怖い怖い」フフッ

垣根「俺から見たらお前の方がよっぽど怖いわ」

心理定規「そうかしら?」

垣根「彼女とかには絶対にしたくねータイプだよなーお前」

心理定規「…………………………………………え?」

垣根「怖いわー、初めて見たホラー映画とはまた違った怖さがあるわー」テクテク

心理定規「ちょ、ちょっと待ちなさい! さっきの言葉どういうことか説明しなさい!!」タッタッタ

810: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:13:36.56 ID:P1UrKIy2o

一方通行「…………」ゴロン

一方通行「……垣根……帝督」

一方通行「…………」

一方通行「……ぎゃはっ面白れェ! 叩き潰しやるよ格下がァ!」

一方通行「ッ!」ズキ

一方通行「……あァ、クソッたれが。とにかくアイツらと合流だな」ガッ

一方通行「…………」フラフラ


―――
――


811: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:14:19.20 ID:P1UrKIy2o


――
―――


同日 09:00

‐宿泊所・ロビー‐


ワイワイガヤガヤ


一方通行「…………」フラフラ


結標「――あっ一方通行おかえ――ってどうしたのその怪我!?」

打ち止め「おおっー珍しいこともあるもんだねー、ってミサカはミサカは物珍しそうに見てみたり」

吹寄「本当ね。服もボロボロだし」

一方通行「…………何でもねェよ」

黄泉川「何でもないわけないじゃん。どうした? 喧嘩でもしたのか?」

一方通行「ンなわけねェだろォが。つゥか俺が喧嘩ごときで体に傷がつくわけねェだろ」

上条「じゃあ何でそんなになったんだ?」

一方通行「…………」

姫神「……とにかく来て。手当てする」スッ

一方通行「構わねェ。それより雪合戦大会とやらについてはどォなったンだ?」

青ピ「ああそれ? とりあえず男女それぞれ三人ずつのチームで申し込みに行くつもりやけど、今から」

上条「土御門は今はいねえけど……まあ大丈夫だろ」

一方通行「その件だが俺も出る」

結標「えっ?」

姫神「どういう風の吹き回し?」

打ち止め「というかあなたが出たら場の空気が悪くなるとかなんとか言ってなかったっけ? ってミサカはミサカはさっき言ってたことを思い出してみる」

一方通行「事情が変わった。熱血漫画らしく優勝を目指す」

上条「いつから熱血漫画になったんだこれ?」

812: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:14:46.64 ID:P1UrKIy2o

吹寄「……んーむ。まあ出ることに関しては別に反対はしないけど」

姫神「何か問題でもあるの?」

吹寄「……もしあたしたちのチームがそっちのチームに当たったら絶対勝てないわよね? 仮の話だけど」

青ピ「せやな。アクセラちゃんの場合立ってるだけで勝負つきそうやし」

一方通行「さすがにそりゃ効率悪りィだろ」

吹寄「……で、アクセラに唯一対抗できる上条もそっちにいるわけよね?」

上条「対抗できるかは知らねえけどな」

吹寄「つまり……メンバー引き抜きを提案したいわ!」

結標「引き抜き?」

吹寄「というわけでアクセラをこっちのチームに寄越しなさい!」

青ピ「異議有り!」ビシ

吹寄「何よ?」

青ピ「もしアクセラちゃんがそっちいったら、そっちのチーム高位能力者二人いることになるやん!」

吹寄「そうね。で?」

青ピ「それはさすがになしやろ! 持っていくならカミやんにしときぃ!」

上条「おい」

吹寄「うーん、まあそれでもいいけど……やっぱりアクセラがいいわね」

一方通行「オマエら人ォ物扱いにしてンじゃねェよ」

813: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:15:24.89 ID:P1UrKIy2o


土御門「だったらくじ引きすればいいにゃー!」



上条「……土御門! お前今までどこに行ってたんだ?」

土御門「ちょっと野暮用だにゃー」

吹寄「……ふむ。くじ引き、いい案ね」

土御門「チートのアクセラちゃんとそれに対抗できるカミやんをそれぞれチームのリーダーにする」

結標「あとはくじ引きでチーム分けすればいい、ってわけね」

青ピ「たしかにそれなら平等やな」

姫神「……ちなみに人数の配分は?」

土御門「アクセラが2人、カミやん3人でいいくらいだな」

土御門「……じゃ、そういうわけで――」



青ピ「じゃーん!! わーりーばーしー!(裏声)」


814: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:15:52.00 ID:P1UrKIy2o

上条「何でこんなところまで持ってきてんだよそれ」

青ピ「こんなこともあろうかと用意していたのだ(裏声)」

一方通行「気持ち悪りィからその裏声やめろ」

吹寄「じゃ、さっさと割り箸を引きましょ。奇数が上条、偶数がアクセラね」

土御門「それでいいぜい」

結標「…………」

姫神「…………」

上条「おおっ!? 二人ともやけに真剣な表情だな」

青ピ「せやな。ほな、カミやんもはよ選びぃ」




土御門「それじゃあ引くとしようぜい!」




全員『せーの!!』



―――
――


815: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:16:19.36 ID:P1UrKIy2o


――
―――


同日 10:00

‐スキー場・休憩場‐


一方通行「…………」


一方通行(垣根帝督。学園都市第二位のレベル5)

一方通行(どォいう方法で俺の体に傷を付けたのかはまったく理解できねェが、ヤツの攻撃は俺の反射を通り抜ける)

一方通行(上条の右手のようなものか? それとも木原のあれか?)

一方通行(……いずれにしろ、それを解明できなきゃ俺は負ける)

一方通行(俺が勝たねェと、アイツらを……)


土御門「おっすアクセラちゃーん、考えごとかにゃー?」


一方通行「……失せろ土御門。今オマエと無駄口叩いてる暇はねェ」

土御門「連れないにゃーアクセラちゃんは。せっかく同じチームになったんだから親睦を深めようぜい? 姉さんも探してたぞ」

一方通行「……面倒臭せェ」

土御門「それに大会だぜい祭りだぜい? 楽しまなきゃ損だにゃー」

一方通行「楽しむだァ? 馬鹿なこと言うンじゃねェよ。俺ァ勝つことしか考えてねェ」




土御門「…………格下にやられたことがそんなに悔しいか一方通行?」




一方通行「あァ?」


一方通行(ンだコイツ? いつもと雰囲気が違う……?)


土御門「オマエは上条当麻に一度敗北している。別に初めての敗北というわけじゃないだろうに」

一方通行「……何でオマエがそンなこと知ってやがるンだ? 見てやがったのか?」

土御門「ふっ。だとしたら?」

816: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/18(火) 22:16:54.66 ID:P1UrKIy2o

一方通行「まァどォでもイイ。とにかくあのカスは俺が潰す」

土御門「今のお前に出来るとは到底思えないがな」

一方通行「あァ?」

土御門「垣根帝督。学園都市第二位の超能力者であり、暗部のトップシークレット部分の組織『スクール』のリーダー格」

一方通行「…………」

土御門「お前が思っている以上にヤツは強い。今の頭に血が上った状態のお前じゃ到底勝てない相手だ」

一方通行「……俺は第一位だ」

土御門「だからどうした。以前の能力を無制限に使えた頃のお前でも垣根には絶対勝てない」

一方通行「……さっきから知ったよォな口利きやがって、何様のつもりだ土御門」

土御門「知ったようじゃないさ。お前に関する情報の大体は把握しているつもりだ」

一方通行「…………何者だオマエ」

土御門「土御門元春。お前が知ってるようにただのシスコンでメイド萌の駄目人間だ」

一方通行「そォいうことを聞いてンじゃねェ。誤魔化してンじゃねェよぶち殺すぞ」カチ

土御門「おおっーとタンマタンマ。わかったからその電極のスイッチ切れ」

一方通行「……チッ」カチ

土御門「……ま、いいだろう。いずれ話すつもりだったしな」

一方通行「…………」

土御門「『スクール』と同機密の組織『グループ』の構成員」



土御門「お前の知らない深く汚い暗部の部分を知っている男。それが俺、土御門元春だ」



―――
――


819: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:05:56.03 ID:h23BodzPo


――
―――


同日 12:55

‐スキー場・雪遊びコーナー‐


ワイワイガヤガヤ


打ち止め「おおっー! 何かいろいろとすげえ!! ってミサカはミサカは今の状況を表せる言葉を見つけ出せなかったり!」

吹寄「何かしらこれ? 雪玉から身を守る壁かしら?」

黄泉川「これはたしかシェルターと言ってな、用途はお前らの思ってるとおりじゃん」

結標「へー、結構本格的なのね。ねえ一方通行」

一方通行「……そォだな」

結標「……どうしたの一方通行? 何かぼーとして」

一方通行「イイや何でもねェよ。オマエは素直にこのイベントを楽しンでりゃイイ」

結標「……? わ、わかったわ」


上条「……案の定あんま人参加してないな」

姫神「冬休みの終わり頃だから。こんなところにいる学生の方が少ないと思う」

青ピ「どうやら参加チームはギリギリ八チームだったらしく、そのままトーナメント始めるらしいで」

上条「これで負けてもベスト8とは名乗れるな」

吹寄「それと同時に初戦敗退とも名乗れるわよ」

土御門「にゃー、一度は勝ちたいものだぜい。なあアクセラちゃん」

一方通行「一度じゃねェ三度だ」

打ち止め「優勝する気満々だねあなた。ほんとにどうしたの? 熱でもあるの?」キョトン

一方通行「ねェよ。……そォだ打ち止め」

打ち止め「なに?」

一方通行「オマエ大会中は絶対に黄泉川から離れンなよ」

820: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:06:35.34 ID:h23BodzPo

打ち止め「な、何で? ってミサカはミサカは首を傾げてみる」

一方通行「最近物騒だからな。ロリコンの変態野郎がいつ襲ってくるかわからねェ」

打ち止め「そうなの? それはたしかに怖いね、ってミサカはミサカはなにか寒気のようなものを感じ取ってみたり」ブル

一方通行「わかったらとっとと行け」

打ち止め「うんわかった! ってミサカはミサカは了承しつつ駆け出してみたり!」タッタッタ


一方通行「…………」

土御門「競技中の襲撃を警戒しているのか?」

一方通行「まァな。手出しはしねェとは言っていたが、警戒しとくことに越したことはねェだろ」

土御門「そうだな。だがアンチスキル一人でどうにかできるほどやつらは甘くないぞ」

一方通行「わかってる」


結標(……二人でひそひそ何を話しているのかしら?)


吹寄「結標さん!」

結標「なにかしら吹寄さん」

吹寄「よかったじゃない、彼と一緒のチームになれて」

結標「うん。でもいいの? 戦力的な問題とかは」

吹寄「正直そんなの気にしてないわ。最初に言ったでしょ、勝ち負けにはこだわらないって」

結標「……それじゃあアイツが参加するって言ってから引き抜きを提案したのって」

吹寄「そう。こうなるようにする可能性を作るためよ。おかげで良いように分かれてくれたし」

結標「……吹寄さん。何かいろいろとありがとね」

吹寄「別にいいわよ。こっちが好き勝手にやってることだし」

結標「……よし。これを機会にもっと仲良くなって見せるわ!」グッ

吹寄「頑張ってね結標さん!」

結標「うん!」

吹寄「……ま、それは置いといて、もしトーナメントで当たったとしても負けないわよ」

結標「こっちこそ負ける気はないわ。一方通行もやる気のようだし、絶対に優勝してやるわ」

吹寄「ふふっ。その意気でアクセラ攻略もね」

結標「……そっちはぼちぼちで」

821: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:07:23.82 ID:h23BodzPo

禁書「頑張ってねとうまー」モグモグ

上条「……思ったんだけど、今回の旅行食ってばっかだなお前」

禁書「!? そ、そんなことないんだよ!」

上条「いやー、いつ見ても何かしら食ってるだろ。なあ風斬」

風斬「えっ? え、ええっと……はい」

禁書「ひょ、ひょうかまで……ひどいんだよ」モグモグ

上条「そう思われたくねかった少しは自重することだな」

禁書「……そうだね。わかったんだよ!」モグモグ

上条「わかってねえじゃねえか!!」


ピンポンパンポーン♪


アナウンス『これから開会式を始めます。選手の方は中央へ集まってください。繰り返します――』


青ピ「おっ、どうやら始まるらしいでー」

姫神「早く並びに行こう」

上条「平和な雪合戦だといいけどなー」

吹寄「雪合戦だぞ。平和なんてものがあるか馬鹿者!」

結標「まあいいじゃない。楽しくいきましょ」

土御門「そうだぜい。なあアクセラちゃーん」

一方通行「……チッ」

822: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:07:49.63 ID:h23BodzPo

おっさん『ええーみなさーんこんにちはー』


<コンチニワー


おっさん『いやーいいお返事ですねーうれしいですねー』


おっさん『本日はぁーお日柄もよくー絶好の雪合戦日和となります』


おっさん『このスキー場に来ながらーこのような大会に参加していただける人がーこんなにいてうれしいです』


おっさん『みなさんでー一生懸命戦ってーよい思い出の一つなってくれるとーうれしいです』


おっさん『……ではー、これから第一回雪合戦大会の開始を宣言したいと思います』


おっさん『みなさんー頑張ってください』


―――
――


823: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:08:33.87 ID:h23BodzPo





824: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:09:07.04 ID:h23BodzPo


――
―――


~一回戦・第一試合~


チーム一方通行VSチームモブ1


一方通行(……スクール。ヤツらの言っていた通り当たるとしたら決勝か)

土御門「一方通行」

一方通行「……チッ、分かってる。今は目の前のザコに集中だろ」

結標「どうやら向こうはザコじゃないらしいわよ」

一方通行「あァ?」




敵A「ふはははっ! 全国雪合戦大会準優勝のわれらの敵がたった三人だとはな」

敵B「舐められたものよ。全国雪合戦大会準優勝の俺らの敵がたった三人なんてな」

敵C「ウォーミングアップにはいいんじゃない? 全国雪合戦大会準優勝の僕たちの敵はたった三人だけどね」

敵D「…………、全国雪合戦大会準優勝……敵がたった三人……」

敵E「あぁー、明太フランスパン食いてー」




土御門「……ご覧の通り全国雪合戦大会準優勝者の人たちらしいぜい」

一方通行「どンだけ自分たちの準優勝を主張してェンだコイツらは」

結標「どうするの? 一回戦目からなかなかの強敵だけど」

825: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:09:40.55 ID:h23BodzPo

一方通行「どォするも何も俺の能力で瞬殺するに決まってンだろ」

土御門「アクセラちゃんは決勝戦まで能力を温存しといたほうがよくないか?」

結標「そうね。時間は限られてるわけだし……」

一方通行「ケッ、何言ってンだオマエら。能力使用モードの制限時間を何分だと思ってやがンだ?」

結標「……たしかメインが三十分。予備が十五分だったかしら」

一方通行「ご名答。今俺が付けてンのはメイン、しかも充電は完了されてるというわけだ」

土御門「そうか。それは頼もしい限りだぜい!」

一方通行「全国雪合戦大会準優勝かなンだか知らねェが、一瞬で片付け――」カチ


ピーピーピー!!


一方通行「…………」

結標「……今の聞き覚えのあるアラーム音はなんだったかしら?」

土御門「アクセラちゃんの方から聞こえてきたんだけど、なんだ? 携帯かにゃー?」

一方通行「…………」カチ

土御門「……どうかしたか?」

一方通行「…………」サー

結標「あれ? 一方通行ぁ!? 何かいつもより顔青ざめてない?」

土御門「結局、今の音はなんなんだにゃー?」

826: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:11:01.53 ID:h23BodzPo

一方通行「今ノ音カ? アレハ電極ノ警告音ダヨ」


土御門「警告音? なんのだ?」

一方通行「電極の電池の残り残量が少ねェことを表してンだ」

結標「…………はっ! まさか!」




一方通行「能力使用時間……あと大体一分弱だ」




土御門「え」

結標「\(^o^)/」

土御門「ど、どうするつもりだ一方通行ぁ! 貴様、そんな状態でヤツに勝てるのか!?」

結標「ちょ、ちょっと落ち着いて土御門君、何かキャラ違うし……」

一方通行(クソが……何で充電されてねェンだ? 昨日たしかにコンセント挿したはずだが……!)


審判「……すみませーん! イッポウツウコウチーム早くしてくださーい!」


一方通行「イッポウツウコウじゃねェ、アクセラレータだ!」ギロ

審判「ひぃ! すみません!」

土御門「……ひとまず一方通行の能力は温存だ! 俺たちだけでやるぞ結標!」

結標「えっ、あ、はい!」

結標(何か土御門君のテンションがものすごく高い気がする)

827: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:11:34.11 ID:h23BodzPo

審判「それでは両チーム敬礼!」


全員『おなしゃーす!!』


敵A「ふふふ、これはもらったな。全国雪合戦大会(ry」

敵B「獅子は全力で兎を狩るという。全国雪(ry」

敵C「さーて何秒間保つかなー? 全(ry」

敵D「……(ry」

敵E「あぁー、ゼッポリーネ食いてー」


土御門「一方通行。とりあえずお前は下がっていろ」

一方通行「あァ? 俺に逃げろっつゥのかオマエ?」

土御門「そうだ。能力の使えないお前は役立たずだからな」

828: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:12:03.26 ID:h23BodzPo

一方通行「(´・ω・`)」


結標「ちょ、ちょっと土御門君。少し言い過ぎじゃない?」

土御門「結標。俺はコイツのためを思って言っている」

結標「あ、一方通行のため?」

土御門「そうだ。コイツには優勝しなければならない理由がある。そのために能力の温存は必須だ」

結標「そ、そう……」


一方通行「……わかった。俺は後ろで下がっておく。だがオマエらがやられたら能力は使う、イイな」

土御門「ああ。だが能力を使うことはないだろう」

結標「なんだかすごい自信ね。何か秘策があるのかしら?」

土御門「結標。お前に頼みがある」

結標「私に――?」

829: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:12:38.37 ID:h23BodzPo

~観客席~


黄泉川「……んん? なんだか一方通行が後ろに下がっていってるじゃん」

小萌「どうしたんでしょうかねー? やっぱり空気を悪くするのは嫌だったのでしょうか?」

打ち止め「たぶんあれじゃない! 『ふはははははっ。我と戦いたければまず手下どもを倒せー!』みたいな!」

禁書「なんだかかっこいいねあくせられーた」モグモグ

風斬「え、えっと……た、たぶん違――」

芳川「おそらく単純に電池切れじゃないかしら?」

黄泉川「おっ桔梗! もう大丈夫じゃん?」

芳川「ええ、おかげさまでよく寝られたわ」

小萌「あんまり夜更かしするのは駄目ですよー芳川さん」

打ち止め「で、電池切れってどういうことー? ってミサカはミサカは尋ねてみたり」

芳川「ほら、あのチョーカーのランプが点滅してるでしょ」

禁書「あ、ほんとだ。ぴっこんぴっこんしてる」パクパク

黄泉川「でもなんであれで充電切れってわかるじゃん?」

芳川「ああいうの今まで見たことないからよ。だからおそらくと言ったのよ」

小萌「ほえー、つまりアクセラちゃんは絶体絶命ということですかー?」

芳川「そうなるわね。彼能力がないとモヤシ以下の病弱人間だから」

打ち止め「ひどい言われようだね、ってミサカはミサカは気の毒に思ってみたり」

830: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:13:37.60 ID:h23BodzPo

~チーム上条~


青ピ「……あちゃー、確かあの音って充電切れ間近やったよな?」

上条「うわぁーこりゃ不味いんじゃねえか?」

姫神「絶体絶命」

吹寄「まあ、結標さんがいるからなんとかなるでしょ」

上条「……まあ、そうだな」

上条(土御門もいるし安心だろ)

青ピ「ところでボクらの相手はどんなんなん?」

吹寄「向こうは三人組だったわ。どういう人たちか知らないけど」

青ピ「なら余裕やな! 一回戦突破もろうたわ!」

姫神「……フラグ立てるのやめてほしい」

831: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:14:07.50 ID:h23BodzPo

~チームアイテム~


麦野「……ふわぁ、眠い」

絹旗「おおっー、やはりあの人が超出てきましたかー!」

フレンダ「試合前にサバ缶でエネルギー補給って訳よ!」

滝壺「……南南西から信号がきてる」ビビッ


浜面「……ほら待たせたな。ジュース買って来たぞ」テクテク


麦野「浜面遅せぇ、何分かかったと思ってやがんだ」

絹旗「だから浜面は超浜面なんですよ」

フレンダ「ま、結局浜面はその程度って訳よ」


浜面「相変わらず下っ端に厳しい組織だなここは……」

滝壺「よしよしはまづら。私はそんなはまづらも応援してるから」ナデナデ

浜面「ああー女神様がー女神様がおられるー!」

麦野「……ちっ、おらっ! とっとと飲みモン寄越せ」

浜面「あっ、おう……ほらよ」

麦野「……あん? 今日の飲みモンはやけに温かいじゃない」

フレンダ「あっホントだ。いっつも中途半端にぬるい飲み物なのにねー」

滝壺「ココアあったかい……」

絹旗「どうしたんですか浜面? 一体浜面の身に超何があったんですか?」

浜面「何でもねえよ。ほらこれだよ」スッ

832: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:14:33.14 ID:h23BodzPo

フレンダ「保温バッグ?」

絹旗「しかも暖冷両方いけるツインタイプじゃないですか!」

麦野「そんなもん持ってたっけお前?」

浜面「売店で買ったんだよ。どうせだから適温の飲み物のほうがいいだろ?」

麦野「……浜面大丈夫か? どっかで頭打ったかテメェ」

フレンダ「この浜面は偽者なわけよ! 本物はトイレとかに押し込まれてるわけよ!」

浜面「んなわけあるか! 何で俺が気を利かせたら偽者扱いされんだよ!」

滝壺「大丈夫だよ。このはまづらは本物のはまづらだよ」ジー

浜面「滝壺さん!? 何か俺のAIM拡散力場観察してないですか!?」

絹旗「ま、浜面は今は超どうでもいいです」

フレンダ「だね。問題はアイツな訳よ」

麦野「ふふーん、最初は面倒臭せえと思ってたけど……」

滝壺「嬉しそうだねむぎの」

麦野「そりゃそうよ。なんだってあの第一位様をボコボコにできるんだからねえ」

浜面(……よく見りゃあれって結標の姉さんだよな? そういや第一位と一緒に住んでるとか言ってたっけか?)

麦野「滝壺? よーく見ときなさい、あの第一位様をね♪」

滝壺「うん」ジー


833: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:14:59.51 ID:h23BodzPo

~チームスクール~


垣根「あーくそっ、いきなり決勝戦とかできねえのかよ?」

心理定規「そんなことできるわけないじゃない」

垣根「つーか俺前菜には興味ねえんだわ。メインディッシュしか食べる気ねえから」

ゴーグル「ちょ、垣根さん! それって俺らで雑魚はやれってことっスか!? 全員!?」

垣根「当たり前だろ。何でザコども相手にレベル5の俺が出なくちゃならねえんだ?」

心理定規「ま、大抵の相手なら私一人で大丈夫よ」

ゴーグル「さすが心理定規さん!! かっけーっス!!」

砂皿「…………」

834: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:15:55.54 ID:h23BodzPo

部長『みなさんこんにちはー! どうもとある高校で放送部長をしている○○です!』


部長『今回の雪合戦大会の実況を務めさせていただくことになりました! よろしくお願いします!』


部長『今回は解説の方をお呼びしております! へそ出しカチューシャさんです!』


へそ出し『今回はちゃんと呼ばれてやってきたわ』


部長『今回の雪合戦大会ですが。くもか……へそ出しカチューシャさんはどう見ますか?』


へそ出し『やはり能力有りってところが肝だと思うけど』


部長『やはりそうですね! ここは学園都市ですから能力至上主義ですよね!』


へそ出し『一般人は普通に戦っても能力者に勝ち目は薄いというわけ』


部長『では数ある能力の中で、どのような能力が有効ですかね? やはり念動能力とかが強力ですか!?』


へそ出し『たしかにそれも強いけど、一番強いのは自分の体を防御が出来る能力だと思うけど』


部長『防御? どうしてですか?』


へそ出し『いくら強い攻撃方法を持っていても、このルールではゼッケンに雪玉が直撃すればアウト』


部長『な、なるほど。攻撃は最大の防御ならぬ、防御は最大の攻撃というわけですね?』


へそ出し『ま、そういうことになるわね』


部長『しかしへそ出しカチューシャさん』


へそ出し『なにか?』


部長『へそ出しカチューシャさんって名前、この季節だったらすっごく寒そうですよねー』


へそ出し『私がいつもへそ出してると思ったら大間違いなんだけど』


部長『おっ、そろそろ第一試合が始まりそうですよ!』

835: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:16:22.99 ID:h23BodzPo

審判「――では第一回戦! 第一試合! チーム一方通行対モブ1チームの試合――」


審判「レディィィィゴォォォォォォォォォォォッ!!」


敵A「(ry」バッ

敵B「(ry」バッ

敵C「(ry」バッ

敵D「(ry」バッ

敵E「あぁー、ケバブ食いてー」バッ


土御門「……今だ結標っ!!」

結標「了解!!」ブン



シュン。



敵チーム『えっ?』





ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!




836: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:17:09.03 ID:h23BodzPo

部長『おおっーと!? なんといきなりモブ1チームの上空から大量の雪が降ってきました!!』


へそ出し『雪をテレポートさせたようだな』


部長『て、テレポートって……あんな量の雪をテレポートなんて可能なんですか!?』


へそ出し『普通は無理』



敵A「」ピー

敵B「」ピー

敵C「」ピー

敵D「」ピー

敵E「」ピー



部長『おっと、この音はゼッケンが濡れた合図ですね! きちんと五人分あります!』


へそ出し『あれを防ぐなんて普通の人には無理なわけだけど』


結標「……あちゃー、ちょっとやりすぎちゃったかなー」

土御門「問題ないぜい。グッジョブだ結標」

一方通行「……無茶しやがるなオマエは」

結標「しょ、しょうがないじゃない。あんな連中まともに戦ったらこっちが負けるわ」

一方通行「俺がいる限り負けはねェ」

土御門「あともう少しで充電切れのモヤシが何言ってんだにゃー?」

一方通行「グラサン割るぞクソ御門が」

結標(……よかった。いつもの土御門君に戻ったみたいね)

837: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:17:34.65 ID:h23BodzPo

~チーム上条~


上条・青ピ「」


吹寄「……これは予想外にすごいわね」

姫神「勝てる気がまったくしない」

吹寄「あのテレポート攻撃を掻い潜っても、その先にはアクセラがいる……」

姫神「決勝まで当たらないのが唯一の救いかも」

青ピ「……つーかカミやん。その右手であのテレポートどうにかできへん?」

上条「ゼロ距離で戦闘開始ならまだしも、あんだけ距離があるなら普通に無理だ」

吹寄「ただでさえ役に立たないのに、こんなときでも使えないなんてね」

上条「ひでー言われようだな」

838: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:18:06.56 ID:h23BodzPo

~チームアイテム~


浜面「」


麦野「……ほぉ、派手にやってくれるじゃない」

絹旗「誰ですかあのテレポーター?」

麦野「たしか結標淡希だったかしら? 窓のないビルの元案内人」

フレンダ「ひゃー、あんなのとまともにやったら勝ち目ないじゃん!」

絹旗「一方通行よりは超やりやすいと思いますけど」

滝壺「……むぎの。あの人のも観察しとく?」

麦野「あー、別にしなくてもいいわよ。それより今は……」

滝壺「わかってる」ジー

麦野(……さーてますます面白くなってきそうね)

839: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:18:33.08 ID:h23BodzPo

~チームスクール~


垣根「ひゅー、やるじゃねえか座標移動」

心理定規「そうね。とても記憶喪失して一般人に成り下がっているとは思えないわ」

ゴーグル「ほんとに喪失してんですか? 一般人があんなエゲツねえことするんスかねえ?」

心理定規「あれは彼女の策じゃなくて、後ろにいる男の差し金ね」

ゴーグル「……? 一方通行スか?」

垣根「違げえよ。あの金髪グラサンのアイツだ」

心理定規「『グループ』のリーダーである土御門元春。彼はやっかいね」

垣根「っつっても全員俺一人で十分だけどな」

心理定規「そんなことを言ってせいぜい足をすくわれないようにすることね」

砂皿「…………」

840: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/19(水) 22:19:01.74 ID:h23BodzPo

一方通行「……少し席空けンぞ」ザク

結標「うん? どうしたのトイレ?」

一方通行「一度部屋に戻って予備の電極を持ってくる。あっちはまだ七、八分ぐれェ残ってンだろ」

土御門「ここから宿泊所まではそれなりに距離はあるぜい?」

一方通行「問題ねェ。音速で動けばすぐだ」カチ

結標「音速て……」

土御門「万が一のために能力使用は極力控えておけよ。万が一のためにだ」

一方通行「あァ、わかってる」


ドン!!


結標「あっ、行っちゃった」

土御門「……さて。俺たちはゆっくりと観戦しておくぞ」

結標「う、うん。わかったわ」


土御門(さて。おそらく俺たちの次の相手は『アイテム』。やっかいなヤツらだ……お手並み拝見といくか)

結標(またいつもと違う雰囲気の土御門君に変わったわ。一体ここで何が起こっているのかしら……?)


―――
――


843: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:46:11.79 ID:OTJrrP/ao


――
―――


~一回戦・第二試合~


チームモブ2VSチームアイテム


女子高生1「よーし、みんな頑張るわよー!」

女子高生2「おー!」

女子高生3「……つーかさぁ、なんでウチまでこんなんに出なきゃならないわけ?」ピッピッ

女子高生4「なに携帯いじってんだよ。こんなときぐらいしまいなさいよ」

女子高生5「てゆーかーあんまカテーこというなしー、ババクセーぞ?」



ワイワイガヤガヤ



絹旗「……ふむ、相手はどうやらただの超一般人らしいですね」

麦野「つーか面白くねー。なにが楽しくてあんなのと雪合戦しなきゃいけねーのよ?」

フレンダ「だよねー。こっちからしたら力加減が面倒臭くって困るって訳よ」

滝壺「……北北東から信号がきてる」


浜面「お前ら少しはやる気出せよ!!」


麦野「あん? なんで?」

浜面「そりゃあれだろ。こんなところで負けたら次にも進めねーんだし……」

絹旗「……はぁ、なに言ってんですか浜面?」

フレンダ「いくらやる気がなくても一般人に負けるほど貧弱じゃないって訳よ」

浜面「……まあ、そうだろうな」


麦野「てか面倒だから浜面。お前一人で行ってきなさいよ」


浜面「………………は?」

フレンダ「おおー、それは名案だね麦野! こういう雑務は下っ端がこなすものな訳よ!」

浜面「ちょっ、待てお前ら、いくらなんでも無理だろ1対5は!!」

絹旗「浜面ー、一応浜面もアイテムに所属する下っ端なわけだし、こんな逆境超乗り越えてもらわないと困りますよ」

浜面「なんだかものすごい無理難題を押し付けられている気がするんだが……滝壺、お前もなんか言ってやってくれよ」

滝壺「……がんばってねはまづら。私は応援してるから」

浜面「滝壺さん!?」

844: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:46:38.86 ID:OTJrrP/ao

審判「――では第一回戦! 第二試合! モブ2チーム対チームアイテムの試合――」


審判「レディィィィゴォォォォォォォォォォォッ!!」




浜面「う、うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」ダッ




部長『おっーとなんと浜面選手が一人で相手チームに突っ込んだぁ!? 何か策でもあるのでしょうか!?』


へそ出し『どうみてもやけくその特攻なのだけど』



浜面(お、俺だって男だっ!! それにこんな修羅場何回も味わってきたんだ!! やってやる、やってや――)



女子高生1「よーし、一斉攻撃ー!!」シュバ

女子高生2「おー!!」シュバ

女子高生3「……あっ、彼氏からメールが来たんですけど」ピッピッ

女子高生4「だから携帯いじるなって言ってるでしょ」シュバ

女子高生5「つーかー、もうどうでもよくなーい?」シュバ




ドドドドドドドドドドドドドドドドド




浜面「――ぎゃああああああああああああああッ!! 普通に無理だああああああああああああああッ!!」




ドドドドドドドドドドドドドドドドド



845: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:47:06.57 ID:OTJrrP/ao


浜面「」ピー



部長『おーと浜面選手。集中砲火を受けてリタイアだー!』

へそ出し『まあ、当然の結果なわけだけど』


麦野「……ちっ、やっぱ所詮は浜面。使えねー下っ端なわけね」

絹旗「浜面だからしょうがないですね」

滝壺「はまづら……安らかに眠ってね」



<死んでねーよ!!



フレンダ「遠距離から律儀にツッコムなんてご苦労ご苦労」

麦野「……あー、まあ予想通り浜面が使えなかったから絹旗、フレンダ。お前らで片付けて来なさい」

絹旗「了解しました。一分で終わらせます」タッ

フレンダ「ま、正直一分もいらないような気がするけどね」タッ

滝壺「がんばってね二人ともー」




女子高生1「今度は二人か、例のごとく一斉攻撃ー!!」シュバ

女子高生2「おー!!」シュバ

女子高生3「……つーか帰ってもいい? 彼氏が会いたいって言ってんだけど」ピッピッ

女子高生4「うっさい!! 今は雪合戦に集中しなさい!!」シュバ

女子高生5「あいあいさー、と」シュバ

846: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:47:32.55 ID:OTJrrP/ao

ドドドドドドドドドドドドドドドドド


フレンダ「よっと」サッ


女子高生1「えっ? あれを避けた!?」


ドドドドドドドドドドドドドドドドド


絹旗「超正面突破します」カキンカキン


女子高生5「てゆーかあれ当たってるよね? なんで濡れないわけー?」



フレンダ「必殺! ぬいぐるみ爆弾(雪入り)!」ポイ


ドッパァァァン!!


女子高生1「キャー!!」ビー

女子高生2「わー!!」ビー


絹旗「ゼロ距離雪玉超アターック!」バッ


ドグシャ!


女子高生4「うわー!!」ビー

女子高生5「さいあくー!!」ビー

847: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:48:01.43 ID:OTJrrP/ao

女子高生3「――――ってあれ? いつの間にか全滅させられてる系!?」


フレンダ「さて、あとはこいつだけな訳よ」

絹旗「ちゃっちゃと終わらせましょう」


女子高生3「じょ、冗談じゃない。私は逃げさせてもらうわー」ザッザッザ


絹旗「……ふぅ、本当に逃げられると思ってんですかねー?」

フレンダ「ま、しょうがないんじゃない? 一般人な訳なんだし」


女子高生3「すたこらっさっさー」ザッザッザ


絹旗「とても雪の上とは超思えない軽快なステップなんですけど……」

フレンダ「これ以上やっても無駄だし、そろそろとどめな訳よ」スッ


女子高生3「このまま逃げて――ってぐえっ!?」ドサ


部長『おおっーと! 先ほどまで逃亡を図っていた女子高生3選手が盛大にこけたー!』

へそ出し『ただでさえ足場が悪いのだから、今までこけなかったほうが奇跡なんだけど』


女子高生3「」ビー

848: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:48:43.76 ID:OTJrrP/ao

部長『チームモブ2全滅ぅ!! 勝者チームアイテム!!』


フレンダ「……ありゃりゃ? なんだか勝手に自爆したんだけど」

絹旗「こちらからしたら面倒ごとがなくなってよかったのでは?」

麦野「あー、やっと終わった」

滝壺「二人ともお疲れー」

フレンダ「いやー、まあ疲れるほどでもなかったわけよ」

絹旗「まだラジオ体操のほうが超疲れますね」


浜面「……しかしいい試合だったな……こんなにすがすがしい気分は初めてだ」


麦野「なにもせずに勝手に死んでいった馬鹿がなんかほざいてるわよ」

フレンダ「コレだから浜面は……」ヤレヤレ

絹旗「まったく超浜面ですね」

浜面「……ちくしょう。俺だって頑張ったんだぞ……スタートダッシュとか」

麦野「罰ゲームで飲み物買ってきなさいよ。もちろんお前の金でな」

フレンダ「私は午後ティーを所望するわけよ」

絹旗「私は超オレンジジュースを!」

浜面「……またかよちくしょう。つかどんだけ飲み物飲みてーんだよテメェら」

滝壺「……がんばって、はまづら」

浜面「滝壺ぉ……」パァ

滝壺「私は緑茶」

浜面「…………いってきます」ザッザザッ


―――
――


849: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:49:10.16 ID:OTJrrP/ao


――
―――


同日 13:30

‐宿泊所・206号室‐


ガシャン!!


一方通行「ぜェ、ぜェ、クソッたれが、思ったより時間がかかっちまった」


一方通行「予備の電極はどこだ」キョロキョロ

一方通行「…………」ガサゴソ

一方通行「……クソが」ガララ

一方通行「…………!」カチャカチャ

一方通行「見つけたァ!」スッ

一方通行「…………」カチャカチャカチ

一方通行「……交換完了」スッ

一方通行「こっちはもォ用済みだな」ポイ


一方通行(七、八分ありゃ垣根の野郎を潰すのに十分すぎる時間だろ)

一方通行(しかし未だにアイツの能力がいまいち理解できてねェ)

一方通行(とっととヤツのチカラにもォ一度触れて、解析しねェとな)


一方通行「…………」

一方通行「ま、なンとか何だろォ」スク

一方通行「さァて、試合に遅れるわけにはいかねェからな」カチ


ドォンッ!!


―――
――


850: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:49:36.38 ID:OTJrrP/ao


――
―――


~一回戦・第三試合~


チーム上条VSチームモブ3


長男「われら念動使い三兄弟ッ!!」

次男「俺たちの華麗なる雪玉攻撃を」

三男「防げるかな!?」



ドドドドドドドドド!!




上条「ぎゃあああああああああああああッ!! 何で俺だけえええええええええええええええっ!?」ドタドタ




青ピ「がんがれカミやーん。ボクたちの勝利は君の右手にかかってるでー」

吹寄「しかしこの作戦はいいわね。上条をおとりにして私たちで攻撃」シャクシャク

青ピ「せやなー、おかげでこっちは楽チンやわー」シャクシャク

姫神「そうだね。安心して雪玉を量産できる」シャクシャク



上条「テメェらふざけんじゃねえ!! しゃべってねえでとっとと攻撃しやがれおねがいしますマジで!!」バッシュッ



部長『いやー、たしかに雪合戦には『雪玉を作る係り』と『雪玉で攻撃をする係り』はありますけど、『おとりになる係り』は聞いたことありませんねー?』

へそ出し『ま、それは彼だからできることなのだけど』

部長『そういえば彼ってウチの生徒の上条君ですね。一時期入退院を繰り返してた。体でも弱いのでしょうか?』

へそ出し『どっちかと言ったら強い部類に入ると思うけど。というかアレを見て弱いとは言えないんじゃないかしら?』

部長『そうですねー。かれこれ開始五分間、あの動く雪玉カーニバルから逃げ回っていますからねー』

851: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:50:03.91 ID:OTJrrP/ao

次男「……クソ、なんだこいつ!? ちょこまかと動きやがって!」

三男「三人全員合わせて十五個の雪玉操ってんだぞ!? なんつー回避能力だ」

長男「くっ、だったらコンビネーションで攻めるぞ」


シュンシュンシュンシュンシュンシュン


上条「ッ!? 動きが変わった!」


三男「かわせるモンならかわしてみやがれ!」バッ


ヒュンヒュンヒュン


上条「くそっ!」バッ


次男「遅せェ!!」シュン


ドンドンドンドン!!


上条「うおっ危なっ!?」シュッ

852: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:50:31.11 ID:OTJrrP/ao

部長『見事なコンビネーションです。最初の攻撃で相手のバランスを崩し、そこをすかさず二人目が追撃』

へそ出し『そして仕留め切れなかったら最後に――』


長男「これで終わりだ!!」ドッ


シュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバ


上条「ぐっ、避け切れねえ!!」


三兄弟「「「勝った……!」」」


バキン


上条「おらぁ!!」ブン



三兄弟「「「」」」

853: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:50:57.16 ID:OTJrrP/ao

部長『おおっーと! 上条選手、なんと雪玉を右手でなぎ払った!?』

へそ出し『ふむ』

部長『へそ出しカチューシャさん。たしかあの雪玉って念動力でガチガチの石みたいになってるんじゃなかったですかねえ!?』

へそ出し『そうね。ま、何らかの方法で解除したのでしょ』

部長『何らかの方法とはッ!?』

へそ出し『自分で考えなさい』

部長『えー』


三男「なん……だと……!?」

次男「兄貴っ! なんで能力を解除したんだ!?」

長男「違う! なんか勝手に解除されたんだ!!」

三男「なんかってなんだ――ん?」ボスッ

ビー

三男「あ」ビー

854: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:51:27.44 ID:OTJrrP/ao

部長『三男さんアウトです!』


青ピ「おらおら! 往生しやがれー!!」シュバシュバ

吹寄「やつらが戸惑っている今がチャンスよ! 一斉攻撃!!」シュバシュバ

姫神「……えい。……えい」ポイポイ


次男「しまった! あのウニ頭のせいでこいつらの存在すっかり忘れてた!」

長男「くっ、迎撃するぞ次男――」


ボスッ


長男「――あ」ビー

次男「なにやってんだアニキィィィィィィィ」


青ピ「ん? スキありやで!!」バッ


三男「……あっ、アニキ危ない」バッ

三男「……ってあれ? 演算できねえ!?」


部長『あっ、ちなみに失格になった人のゼッケンからはちょっとした特殊な音波が出てまして、能力は使用できなくなるのであしからず』


ボスッ


次男「ちくしょー!」ビー


855: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:51:56.99 ID:OTJrrP/ao

部長『モブ3チーム全滅! 勝者はチーム上条でーす!!』


吹寄「よし! まず一勝!」

姫神「勝ててよかった」

青ピ「これもみんなの結束のチカラやな!」


上条「おい、ちょっと話し合わねえか?」


吹寄「なによ上条? 何か文句ある?」

上条「援護遅すぎんだろ!! どんだけ俺が逃げ回ったか知ってんのか!!」

姫神「……六分二十秒くらい?」

上条「あ、お、おう……って、そうじゃなくて攻撃するタイミング遅すぎんだろが!!」

青ピ「だからボクらはカミやんの力を見込んでおとり役に任命したんやで」

上条「そうじゃなくて準備に時間掛かりすぎだろって言いてえんだよ俺は!!」

吹寄「ま、いいじゃない、勝ったんだから。どうせだから楽しんでいきましょー!」


青ピ・姫神「「おー!」」


上条「楽しめねえよ!!」

856: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:52:24.66 ID:OTJrrP/ao

~チーム一方通行~


結標「……はぁー、上条君ってすごいのねー」

土御門「それなりに修羅場をくぐってるからにゃー」

結標「一体何者よ彼……」


タッ


一方通行「…………」カチ

結標「あら、おかえり」

一方通行「今どォなってる?」

土御門「カミやんのチームが勝ったところだぜい。見事なおとりっぷりだったにゃー」

一方通行「……つゥことは次か」

土御門「……そうだな」

結標「?」

857: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:52:57.59 ID:OTJrrP/ao

~一回戦・第四試合~

チームモブ4VSチームスクール


超敵A「世界雪合戦大会第二位の俺たちの狙いは優勝のみ……」

超敵B「ふん。あんなふざけた格好したヤツらに世界雪合戦大会第二位の俺らが負けるかよ」

超敵C「The world's second largest snowball fight tournament!! フゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!」

超敵D「……ふむ。私の導き出したデータによると、世界雪合戦大会第二位の私たちが九十八パーセントの確立で勝ちますね」

超敵E「あんまり油断すんなよお前ら。世界雪合戦大会第二位の俺たちが弱く見えるぞ」



ゴーグル「…………どんだけ第二位を主張してんスかあいつら?」

心理定規「同じ第二位の垣根がここで一言」

垣根「あんなのと一緒にすんじゃねえ」

砂皿「…………」カチャカチャ

心理定規「あら、別に準備はしなくてもいいよ砂皿」

ゴーグル「心理定規さん一人でやるつもりっスか?」

垣根「ま、事実お前一人で十分だろうしな」

心理定規「それよりこのゼッケンって付けなきゃいけないのかしら? ダサくてしょうがないんだけど」

ゴーグル「ルールだからしょうがねえっスよ。そもそもこんなところにドレスで来るってこと自体場違いでしょうし」

心理定規「別に構わないでしょ? 人がどんな格好しようと」

垣根「誰のおかげでそんな格好できると思ってんだ?」

心理定規「貴方には感謝しているわ。だからこうして私自らが戦ってあげようって言うのよ?」

垣根「自らっつっても、お前は直接戦わねーんだけどな」

858: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:53:23.68 ID:OTJrrP/ao

審判「――では第一回戦! 第四試合! チームスクール対モブ4チームの試合――」


審判「レディィィィゴォォォォォォォォォォォッ!!」


心理定規「……じゃ、行ってくるわ」ザッザ

ゴーグル「心理定規さんお願いします!」

砂皿「…………」

垣根「ヘマすんじゃねーぞ」


心理定規「さて、誰にしましょうかね……」


部長『おおっーと!? なんと前線に立ったのは心理定規(通称)選手一人!? どういうことでしょうか!?』

へそ出し『何か作戦があるのだろうけど、それがなにかは分からないわ』


超敵B「……はぁ? んだあの女? ナメてんかゴルァ!」

超敵D「私のデータによるとおそらく罠か何かでしょう」

超敵A「というわけだ。だから油断せずに――」

超敵C「ファッキュー!! イエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエイ!!」

超敵B「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁってやるぜ!!」

超敵E「……聞いちゃいねーな」



心理定規「…………ふふっ、まずは彼が良さそうね。じゃ、――」キッ


859: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:53:52.77 ID:OTJrrP/ao

超敵A「貴様ら落ち着け! 大体試合は始まって――はっ?」ビクッ


心理定規「ふふっ……」


超敵E「どうしたリーダー?」

超敵B「ぼーっとしてんじゃねえ! 敵がすぐそこに来てんだ! 迎撃すっぞ!!」バッ

超敵C「クラァァァァァァァァァァァァァァァッシュ!!」バッ

超敵D「キエエエエエエエエエエエエエイ!!」バッ

超敵A「ッ!?」


ドババババババッ

860: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:54:18.50 ID:OTJrrP/ao

超敵B「…………は?」


超敵C「ワッツ!?」


超敵D「なんと……」


超敵E「な……なにやってんだよ……」


心理定規「ふふふ、ご苦労様……」


部長『な、な、な、なんということでしょうか!? なんとリーダーである超敵A選手が――』

861: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:54:45.57 ID:OTJrrP/ao



超敵A「…………」ビー




部長『雪玉に狙われた心理定規(通称)選手をかばったあああ!?』

へそ出し『…………』



垣根「……あーあ、相変わらずえげつねー能力だなほんと」

ゴーグル「そうっスね」

垣根「あの行動は別に操られたとかじゃなくて紛れもなく自分の意思、っつーのがまだ洗脳の方がマシなレベルに感じさせる能力だな」

ゴーグル「洗脳よりもですか?」

垣根「当たり前だろ。洗脳は本人の意思なんて無視してるが、あれは決定権は自分にある」

ゴーグル「でも効果的には大した違いはないんじゃ……」

垣根「ま、どちらにしろ精神系能力はロクなモンじゃねえっつーことだ。俺たちからしたらな……」



超敵B「一体どうしたってんだリーダー!!」

超敵D「まさか裏切るつもりですか?」

超敵C「オウノー!!」

超敵A「お、俺にもわからん……気づいたら体が動いてて……」

超敵E「ど、どういうこったこりゃ」

超敵D「……おそらく彼女の能力か何かの影響でしょう。つまり彼女を倒すことが先決です」

超敵C「イエス!」バッ

超敵B「しゃっー!! カタキだボケー!!」バッ

超敵E「待て! 不用意に近づくな!!」


心理定規「……ふふっ、そんなに焦らなくてもいいのに。すぐに全員終わらせてあげるから」ニコ



―――
――


862: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:55:19.37 ID:OTJrrP/ao


――
―――


審判「し、勝者! チームスクール!!」


部長『な、なんということでしょう!! モブ4チームのメンバーはほぼ全員同士討ちで全滅しました!!』

へそ出し『悲しいけど、これが能力者と無能力者の差というわけだけど』

部長『正直この雪合戦大会の実況は乗り気ではありませんでしたけど、なんだか面白くなってきましたねこの大会!!』

へそ出し『……あとで怒られても私は知らないけど』

部長『……さて、ついに一回戦が一通り終わりましたね。そしてあっという間に二回戦という名の準決勝だ!!』

へそ出し『つまり今勝ち上がったものたちはベスト4なわけ。これほど嬉しくないベスト4もそうそうないけど』

部長『準決勝はどうやら尺の都合上第一、第二試合を同時に行いらしいです!!』

へそ出し『というか二つ分の場所があるなら初めから同時並行すればよかったんじゃ、というツッコミは野暮か?』


863: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:55:46.94 ID:OTJrrP/ao


~チーム一方通行~


一方通行「……ンだァありゃ?」

土御門「心理定規だったか。精神系能力の一種だということは知っている」

結標「精神系能力ってことは、相手を操ったり出来るってこと?」

一方通行「そンな限定的な能力じゃねェよ。まァ、アレの場合は間違ってなさそォだがな」

結標「そんなのに勝てるの? てかズルくないあの能力?」

一方通行「オマエのテレポートも十分ズリィ部類に入ると思うがな」

結標「なによ! 貴方の能力だって十分ズルイじゃない! ベクトル操作!」

一方通行「知るか」

土御門「とにかくヤツらと戦うなら決して油断などするな。でないと自分の身を滅ぼすぞ」

一方通行「……わかってる」

結標「ちょ、ちょっと大げさじゃない? 身を滅ぼすとか何とかって?」

土御門「心構えの問題だ。勝つつもりなら全力でやれってことだ」

結標「ま、まあそうだけど……」

一方通行「あンま気にすンじゃねェ。オマエはオマエで楽しんでろ」

結標「……そんな顔で言われても楽しめるものも楽しめないわよ」

一方通行「そォかよ」

864: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:56:22.21 ID:OTJrrP/ao

~チーム上条~


吹寄「……なんなのあれ? みんながあのドレスの人の盾になってるみたいだったわ」

上条「洗脳系の能力か……?」

青ピ「ひえーあんなのがボクらの次の相手なん? 嫌やわーホンマ怖いでー!」

姫神「この中の誰かが敵になることもある」


「「「「…………」」」」


吹寄「まあ青髪ピアスが裏切ったら容赦なくやるけどね」

姫神「うん」

青ピ「ちょ、二人ともひどいでー! 少しは堪忍したってや!」

上条「……確証はねえけど、たぶん大丈夫じゃねえか?」

青ピ「どゆこと?」

吹寄「……そっか、仮に誰かが操られても上条右手でなんとかしてくれるわ」

姫神「上条君自体も。洗脳系の能力は効かない」

青ピ「さすがカミやん! ボクらのできないことを平然とやってのけるッ、そこにシ――」

上条「おだててももう囮はしねーぞ?」

青ピ「なんでやー! ボクらのチームの盾がここで働かなくてどうするんやー!」


ゴッ!!


865: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:56:53.60 ID:OTJrrP/ao

青ピ「……ずびばぜん。もうメイン盾とか言いません」


吹寄「……囮かどうかは置いといて、洗脳攻撃が効かない上条がオフェンスに回ったほうがいいのは確実よ」

上条「まあそうだけどよ……つーかなんでただの雪合戦大会に洗脳とかの対策なんて立ててんだ?」

姫神「ここが学園都市だからしょうがない」

青ピ「無能力者にはツライ現実やなー」

上条「ま、今さらそんなこと言ってもどうにもならねえけどな」

吹寄「上条の言う通りね。無能力者なら無能力者らしい戦いをすればいいのよ!」

姫神「たとえば?」

吹寄「上条でごり押し、とか……」

上条「結局、俺はそういう役回りになるんですねコンチクショウが!」

866: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:57:20.58 ID:OTJrrP/ao

~チームアイテム~


麦野「……ちっ、そういやスクールのアホどももいやがったか」

絹旗「たしか第二位でしたっけ? スクールのリーダー」

フレンダ「厄介ってレベルの敵じゃない訳よ……」

麦野「まあ大丈夫よ。そもそも次の相手があのホスト野郎より上のヤツだし」

滝壺「…………」

フレンダ「滝壺ー。結局、第一位の分析は終わったの?」

滝壺「……ごめん。もうちょっと待って」

フレンダ「ええっー? ちょっとそれは困るよー! 間に合わなかったら第一位にボコされるのは私たちな訳だし」

麦野「うるさいわよフレンダ。滝壺が集中できないから黙っときなさい」

フレンダ「はーい」

絹旗「……ところで浜面が超まだ帰ってきませんね」

麦野「そういやそうだったわね。今の今まで存在を忘れたわ」

フレンダ「まあいいんじゃない? あんなのいるだけ邪魔でしょ」

麦野「いねーよりはマシ、ってレベルだな」

フレンダ「あら? 以外に高評価じゃない麦野」

麦野「あぁ? なにがだ?」

フレンダ「てっきり存在するだけで邪魔レベルとか言うと思ったけど」

絹旗「そうですね。麦野なら超そう言いそうです」

麦野「テメーらいったい私のことをどう思ってやがんだ?」


浜面「おおーい! 戻ったぞー!」ザッザッザ

867: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:57:46.38 ID:OTJrrP/ao

絹旗「超遅いですよ浜面! もうすぐに試合が始まりますよ」

浜面「す、すまん! ちょっといろいろゴタゴタしててな」

フレンダ「まったく。一体全体こんなスキー場でどんなゴタゴタがあるってのよ?」

浜面「あははー、ちょっとなー」

絹旗「なんですか、その超思わせぶりな言い方は?」

浜面「まあいいだろそれは。それより……ほい飲みもん」スッ

麦野「いらないわよ。それよりとっとと試合に行くわよ」

浜面「ひでー!! 俺の今までの努力がー!!」

絹旗「ま、いつものことじゃないですか浜面」

フレンダ「結局、いつ通りの展開って訳よ」

滝壺「…………」ブツブツ

868: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:58:13.23 ID:OTJrrP/ao

~チームスクール~


心理定規「ただいま」

ゴーグル「お疲れ様です心理定規さん」

垣根「よし。あと一試合終わせりゃメインディッシュの登場だぜ」

砂皿「…………」

垣根「どうした砂皿。出番がねーから拗ねてんのか?」

砂皿「……私は、与えられた仕事を全うするだけだ」

垣根「けっ、つまんねーやつだな」

心理定規「貴方ほど面倒臭い性格じゃないけどね」

垣根「あ? 俺の性格のどこが面倒臭いって?」

心理定規「レベル5は人格破綻者の集まりと言うじゃない? 後はわかるわね」

垣根「わからねーよ。つーかそれは他のヤツらがだろ。俺はいたってフツウのレベル5だぜ?」

ゴーグル「いやいや垣根さん。垣根さんも結構性格がイって――」

垣根「おいテメェ、今すぐ謝れ。ぶっ飛ばされんうちにな」ゴゥ

ゴーグル「ちょ、こんなところで能力使わないでください! 冗談ッスよ冗談! すみませんっした!!」

垣根「チッ、次はねえからな」

心理定規「……子供ね」ボソ

垣根「ああん? 何か言ったかなそこのドレスのアマぁ?」

心理定規「なんでもないわよ」

砂皿「…………」

869: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 21:59:11.02 ID:OTJrrP/ao

~観客席~


黄泉川「いよいよ準決勝じゃんねー。みんな順調に勝ち進んだみたいだし」

芳川「勝ち進んだといっても一勝だけだけどね」

打ち止め「むむむ、なんだかミサカも雪合戦やりたくなってきた、ってミサカはミサカは闘志を燃えあがらさせてみたり!」

芳川「一応、手続きさえ踏めば乱入はありだけど」

打ち止め「……でもあの人にヨミカワから離れるなって言われてるんだよね、ってミサカはミサカはあの人の過保護さにうんざりしてみたり」

黄泉川「あいつがそんなこと言ってたのか?」

打ち止め「うん。なんだかロリコンの変態が出てくるからって……」

芳川「ロリコンって……どうみても彼――」

バサッ!!

芳川「――って冷たっ!? ……なに? 雪?」

禁書「もぐもぐ……あそこから飛んできたんだよ」

芳川「……なんという地獄耳」

黄泉川「しかし珍しいじゃんね。過保護なのはいつもだけど、誰かと一緒いろ、みたいなのは初めてじゃん?」

打ち止め「そうだっけ?」

芳川「なにかよからぬことが起きている予感……!」

風斬「…………」

禁書「ひょうかー? どうかしたの?」

風斬「……えっ? え、ええっと、なんでもないよ」

禁書「そう? ならいいけど」モグモグ

風斬「…………」


―――
――


870: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 22:01:00.71 ID:OTJrrP/ao


――
―――


~準決勝・第一試合~


チーム一方通行VSチームアイテム


審判「これより準決勝第一試合。チーム一方通行対チームアイテムの試合を始める!」


絹旗「どうもです! 超またお会いしましたね」

一方通行「……オマエはあの時の」

絹旗「まさかあなたが本当にこんな大会に出るなんて超思いもしませんでしたよ」

一方通行「俺ァもとからそンなつもりはねかったンだけどな」

麦野「だったらなんで出たのかしら、第一位さん?」

一方通行「……誰だオマエ」

絹旗「ウチのリーダーの麦野です。ここだけの話、怒らせたら超怖いんですよね」ボソボソ

麦野「な・に・か、言ったかしら絹旗?」

絹旗「い、いえ超なんでもありません!」アセ

麦野「……さて、たぶん始めましてかしらね第一位」

一方通行「そォだろォな」

麦野「私は麦野沈利。名前くらいは聞いたことあるんじゃないかしら?」

一方通行「知らねェよ、オマエなンざ」

麦野「ふーん、噂通りの間抜けっぷりねー。こんなのが一位とは到底思えないわ」

一方通行「あァ? 何ですかァ、喧嘩でも売ってンのかクソババァが」

麦野「あ? 何か言ったかテメェ」

一方通行「アレー、聞こえませンでしたかねェ? 年食って耳遠くなってンじゃねェンですかねェ?」

麦野「あぁん!? 上等じゃねえかゴルァ!! 白髪一本残さず消滅させやろうかクソガキが!!」

一方通行「やってみろよ格下ァ、オマエごときが俺を仕留められると思うンじゃねェぞ!」

871: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 22:01:27.46 ID:OTJrrP/ao

フレンダ「……あーあ、もうキレちゃってるじゃん麦野」

絹旗「まさかあの程度の挑発に乗るとは超思いませんでした」

浜面「おいおい、まさか競技中にビームブッ放したりしねーだろうな?」

滝壺「…………」ジー


結標「――こんにちは浜面君!」

浜面「……おっ、おお結標さんか、久しぶりだな」

結標「……? うん、といっても二週間ぶりくらいよね」

フレンダ「あっ、あの時のサンタコスの人じゃん!」

絹旗「誰ですか? 知り合いですかフレンダ」

フレンダ「知り合いってほどじゃないけど……どうやら浜面の知り合いらしいんだけどね」

滝壺「…………どういうことなのはまづら?」

浜面「い、いや別に何でもねえよ。ただの知り合いだぞ滝壺」

滝壺「……そう」

結標「……ええと、みなさんが浜面君の上司さんですか?」

フレンダ「そうそう。まあ、私たち四人組みのグループなんだけど、それの下っ端がこの浜面って訳」

浜面「……なぁ、俺はいつにまで下っ端という立場を強いられていればいいんだ?」

絹旗「なに言ってんですか永遠の超下っ端浜面」

フレンダ「逆になんでそういう考えが出てきたのかが不思議なんだけど」

浜面「……くそぅ」

結標「……なんだか大変そうね」

浜面「……まあもう慣れたしな。お互い雪合戦頑張ろうぜ」

結標「そうね。じゃ、そろそろ私は戻るわ。じゃあね」ノシ

浜面「おう」ノシ

872: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 22:02:37.88 ID:OTJrrP/ao

結標「……ただいまー」

土御門「……何を話していたんだ?」

結標「別にたいした話じゃないわ。ちょっと知り合いがいたから挨拶にね」

土御門「どういう知り合いだ?」

結標「ちょっとね。一度助けてもらったことがあるのよ」

土御門「そうか……」

一方通行「…………」ザッザ

結標「おかえり一方通行。というかなに盛大に喧嘩売っているのよ貴方?」

一方通行「別に構わねェだろ。これが俺のやり方だ」

結標「迷惑な極まりないわね」

土御門「一方通行、やつらは……」ボソ

一方通行「わかってる。暗部のヤツらだろ?」

土御門「ああ、やつらは『アイテム』。俺たち『グループ』や『スクール』と同等の組織だ」

一方通行「関係ねェ。ヤツらは俺が潰す」

土御門「まあ落ち着け。ひとまずお前は温存だ」

一方通行「ハァ? なに馬鹿なことほざいてンだオマエ? 結標を俺らの件に巻き込むつもりか?」

土御門「一応これは表の世界の大会だ。やつらもそれなりには抑えるはずだ」

一方通行「……チッ、仮に俺が狙われた場合は遠慮なく首もとのスイッチを押させてもらうぜ?」

土御門「わかってる。こちらにも一応秘策はあるからな」

一方通行「期待はしとかねェぜ」


結標(また二人でボソボソ話し始めた。なんだかすっごい疎外感)

873: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 22:03:32.39 ID:OTJrrP/ao



~準決勝・第二試合~


チーム上条VSチームスクール



審判「……ええっーこれから準決勝第二試合、チーム上条対チームスクールの試合をハジメマース」



吹寄「よろしくお願いしまーす!」

姫神「よろしくお願いします」

心理定規「ふふっ、よろしくおねがいします」

青ピ「……あっ! キミ、よく見たらあの時の娘やない!?」

姫神「あの時の娘?」

青ピ「ボクがナンパしたドレスの娘や!」

吹寄「こんなところまで来てなにやってるのよお前は……」

心理定規「よろしくね青髪ピアスのお兄さん」

青ピ「よろしゅーたのむわー。あ、あとで真の連絡先を……!」

上条「やめとけ、またアッーな店に繋がるだけだぞ……」

874: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 22:05:03.47 ID:OTJrrP/ao

上条「……つーか他のヤツらはどうしたんだ?」

心理定規「後ろのほうに下がってるわ。彼らこういうの苦手みたいで」

吹寄「つまりあなた一人で十分って見られてるわけね」

姫神「…………」

心理定規「そう思っていただいても構わないわ」

青ピ「……ふふふ、舐められたもんやな。なあカミやん?」

上条「何でお前がそんなに得意気なんだよ?」

心理定規「……それじゃあ私は戻るわ。お互いベストを尽くしていい試合にしましょ?」ザッザッ


吹寄「……さて、結構下に見られてるわね」

姫神「言葉に気持ちがこもっていない」

上条「ま、いいじゃねーか。勝とうが負けようがやることは変わんねーんだ」

姫神「わかってる」

吹寄「そうね。じゃあ楽しんでいきましょ?」

上条「楽しんでいきたいから俺を盾にするとかマジでやめてくださいおねがいします」


青ピ「……しかしあの娘ほんまかわいいなー」

上条「どう見ても中学生じゃねーか。アウト」

875: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/20(木) 22:05:31.86 ID:OTJrrP/ao

部長『――はい、いよいよ準決勝が始まります!』

へそ出し『……そうね』

部長『どうしたんですかへそ出しカチューシャさん? テンションが低いですよ』

へそ出し『……なんでもないわ。ちょっと気分が乗らないだけだけど』

部長『そうですか! まあ気分が乗ろうが乗らまいが準決勝は開始します!』




審判「「レディィィィ……」」






審判「「ゴォォォォォォォォォォォッ!!」」




878: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:37:25.47 ID:Xe4usY/yo

土御門「結標っ! 手筈通り頼むぞ!」

結標「了解!!」ブン




シュン。





ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!




フレンダ「! 来た!」

絹旗「実際に間近で見ると超すごい量ですね」

浜面「ど、どうすんだよこれ!」

麦野「ピーピー騒いでんじゃないわよ。んなもん決まってるでしょ、よっと」キュイーン



カッ!!



部長『な、なんと!! あれだけあった大量の雪の塊が一瞬で消え去った!?』



結標「なっ!?」

土御門「ちっ、そう簡単にはいかないか……」



麦野「はいはーい。じゃあとっとと潰してあげるわよー」パンパン

フレンダ「了解!」ダッ

絹旗「行きます!」ダッ

浜面「麦野! 俺はどうすればいいんだ!?」

麦野「アンタは滝壺を死守しなさい。テメェが勝手にくたばるのは構わねえけど滝壺だけは絶対」

浜面「お、おう」

滝壺「……むぎの。気をつけて」

麦野「ほいじゃあ頼んだわねー」ザッザ

879: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:38:00.02 ID:Xe4usY/yo

結標「来たわ!」

土御門「……さて。まず俺はあの爆弾魔を止めてくるか」

結標「一人で大丈夫なの?」

土御門「どちらにしろ人数的には不利だ。いくら一方通行任せとはいえ、少しは働いとかないとな」

結標「そう。じゃあ私はあっちの小さい娘ね!」

土御門「……わかっているな?」

結標「うん大丈夫よ。言われたことはきちんと守るわ」

土御門「ならいい。気をつけていけ」ダッ

結標「了解」ダッ

880: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:38:27.74 ID:Xe4usY/yo

フレンダ「……あれ? アンタってグループにいた人だったよね? たしか土御門……だっけ?」

土御門「無駄口を叩いている暇があるのか? フレンダ=セイヴェルン」

フレンダ「無駄口とか言われてもこの大会自体無駄っぽい感じだしねー」

土御門「…………」シュバ

フレンダ「わっと、危なっ!?」シュッ

土御門「…………」シュバシュバシュバ

フレンダ「ちょ、ちょ、なに淡々と攻撃してきてんのよ!」サッ

土御門「何を馬鹿なことを言っている。そういう遊びだろ?」シュバ

フレンダ「ま、そうだけ……どっ」シュバ

土御門「…………」シュバシュッシュバ

フレンダ「それ! よっ! ほい!」サッシュバサッ

土御門「……で、お得意の爆弾戦法は使わないのか?」シュッシュバ

フレンダ「爆弾? 何のことやら……」

土御門「とぼけるな。あれだけ堂々と使っておいて隠せられていると思っているのか?」

フレンダ「んー? まあ、別にそんなことはないけどー」ニヤニヤ

土御門「……こいつ……!」シュバ

フレンダ「よっと!」サッ

881: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:39:01.73 ID:Xe4usY/yo


シュバシュババッドバッガバーン!!



結標「……す、すごいわね。今まで見たことない雪合戦だわ……雪合戦自体今日が初めてだけど」

絹旗「余所見とは随分と余裕ですね」

結標「別に余裕なんてないわよ。正直貴女に勝てるなんてこれっぽっちも思ってないわ」

絹旗「ならさっさと雪玉に当たってリタイアしてもらえると超助かるんですが」シュバ

結標「それはできない相談ね」サッ

絹旗「勝つつもりはないんじゃないんですか?」シュバ

結標「ないわよ。ただし、負けるつもりもないわ」ササッ

絹旗「つまり超時間稼ぎというわけですね。薄々気づいてはいましたが」

結標「まあね。貴女の全身防御みたいなセコい能力に対応するには逃げの一手が一番!」

絹旗「セコいですか? 私的には超王道な感じの能力だと思いますけど」キョトン

結標「少なくともこの競技だったら王道ではないと思うけど」

絹旗「……おっといけないいけない。うっかり敵と話しこんでしまいました」

結標「いいんじゃないかしら? そういうコミュニケーションも社会では必要だと思うわ」

絹旗「少なくとも今は必要ないですよ!」シュバ

結標「わっと!」サッ

絹旗「このままでは埒が明きませんね……ならば!」


絹旗「接近して直に当てるまでです!」バッ


結標「やっぱりそうなっちゃうー!?」

882: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:39:32.74 ID:Xe4usY/yo

一方通行「……さァて、温存しろと言われたがアイツらだけでどこまでやれンだろォな」

一方通行「ま、やられたらやられたで俺がヤツらを秒殺するだけだがな」

一方通行「…………」



絹旗「オラァ!! ちょこまかしてンじゃねェですよ!!」ドパァン

結標「ひぃっ!! なんかキャラ変わってる!?」バッ



一方通行「……はァ、そろそろ限界だろォな」


クワァァン!!


一方通行「…………」カチ


ドッパァァァァァン!!

883: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:40:08.62 ID:Xe4usY/yo

一方通行「あン?」クイ

麦野「おいーす第一位。暇なら私と遊んでくれないかにゃーん?」ザッザ

一方通行「誰かと思えば更年期障害に悩まされてそォなクソババァじゃねェか」

麦野「あぁん? ぶち殺されてえのかガキが!? まだんな年じゃねーよ!」

一方通行「だから殺れるモンならやってみろっつってンだろォが」

麦野「……ま、いつまでもそんな強気でいられるといいわね」

一方通行「どォいう意味だ?」

麦野「今日、アンタは負けるっつーことよん♪」

一方通行「……ぎゃはっ。面白れェ冗談じゃねェか、この俺が負けるだと?」

麦野「そうね。あと一分か二分くらいでね」

一方通行「ケッ――――」





一方通行「――だったらとっととやってみろよ!! この格下がァ!!」ガッ


麦野「あはっ、今すぐその不釣合いな順位から引き摺り下ろしてあげるわよ第一位!!」キュイーン




ドッパァァァァァン!! ゴゴゴゴゴォォン!! ブバァァァン!!



884: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:40:37.73 ID:Xe4usY/yo


キュイーン、ドカーン!! ゴバァァン!! ガキィィィン!!



土御門「ッ! 無茶苦茶だな。もはや雪合戦とは言えないな」

フレンダ「ありゃりゃー、やっぱしこうなっちゃったか。あれは私らが関与できるもんじゃないね」

土御門(くっ、予想以上に一方通行の出番が早いな……)

フレンダ「あ、一応先に言っとくけど麦野の攻撃は反則にはならないよ」

土御門「どういうことだ?」

フレンダ「あれは別にいつもどおりビームを撃ってるわけじゃなくて、雪玉を能力を何か知らないけど応用して飛ばしてるだけって訳よ」

土御門「要するに第三位の超電磁砲のようなものか」

フレンダ「結局、チカラを抑えるってところは似てるかもねー」

土御門「……で、それがどうかしたか?」

フレンダ「別にー、とりあえず文句言われる前に言っとこうと思って」

土御門「こんなところで爆弾を使う馬鹿がいる時点でその心配はないだろ」

フレンダ「いやー、返す言葉もないって訳よ、あははー」

土御門「…………」シュバ

フレンダ「わっと!? ちょ、不意打ちはなしでしょ不意打ちは!」サッ

土御門「敵と悠長に話している暇はない。一刻も早くお前を倒して結標の方へ救助に回らないとな」シュバシュバ

フレンダ「別にいいじゃんおしゃべりくらい!」サッサッ

885: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:41:05.48 ID:Xe4usY/yo

土御門「大体話すことに何の必要性がある?」

フレンダ「んーそりゃーまあー」




フレンダ「私が罠を仕掛ける時間を稼ぐために必要じゃん」ニヤァ




土御門「……ッ!? まさか足元の雪の中か!? しまっ――」バッ

フレンダ「もう遅いって訳よ。さすがにその距離はよけられない!」カチ






ドッパァァァァァン!!




886: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:41:32.36 ID:Xe4usY/yo

結標「つ、土御門君!?」

絹旗「あーあ、これはもう駄目ですねー。普通じゃよけきれませんね」

結標「ていうか爆弾って普通に反則じゃないの?」

絹旗「その点は超大丈夫ですよ。あれは雪……というか水を回りにばら撒くことを目的に作られたものです」

絹旗「ま、ようするに水風船みたいなものですね」

結標「水風船のレベルを明らかに超えてるような気がするけど」

絹旗「それについては私も超同意です」

絹旗「さて、向こうも決着がついたようですしこちらもそろそろ超決めるとしましょうかね」スッ

結標「くっ」

絹旗「あっ、あまり抵抗しないほうがいいですよ? どうあがいても超強い私には勝てませんし」

絹旗「それにあとからフレンダもこちらに来るでしょうし、どちらにしろあなたには超勝ち目はありません」

結標「……そうね。たしかに一対二は分が悪いわね」

絹旗「そうですよ。だから超潔く諦めてください。こちらとしてもそろそろ面倒になってきました」

結標「でも私は諦めないわよ。こう見えて諦めが悪いのよね私は」

絹旗「そうですか。ならせいぜい頑張ってください」

結標「……ま、といっても一対二じゃなさそうよ?」

絹旗「え?」

887: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:42:12.05 ID:Xe4usY/yo

フレンダ「にゃっははー!! さっすが私! 鮮やかな手口だったって訳よ」

フレンダ「あらかじめこの周辺に爆弾仕掛けといてよかったよかった!」

フレンダ「こういうのは結局、頭脳明晰なほうが勝つって訳よ!」

フレンダ「さてと、じゃあ絹旗の援護にでも向かおうかなーと」ザッザ


土御門「まあ待て、フレンダ=セイヴェルン」


フレンダ「……なにやってんのかなーアンタは? もう失格しちゃったんだから大人しくしてなきゃ」

土御門「誰が失格したんだ?」

フレンダ「誰ってアンタに決まって……あれ?」

フレンダ(よく見たらゼッケンが濡れてないし、アラームも鳴ってない!?)


フレンダ「い、一体どうして!? 爆弾の直撃を受けたはずじゃ……!?」


土御門「ふっ、お前が爆弾魔で奇襲や拠点防衛を得意とすると知ってて、トラップを警戒しないと思うか?」

フレンダ「ぐっ、で、でもわかってたとしても、とてもじゃないけど防ぎきれるようなものじゃない訳よ!」

土御門「なぁに簡単なことだ。ちょっと小道具を使わせてもらった」スッ

フレンダ「そ、それは……ソリ?」

土御門「そうだ。ここでレンタルされてるいたって普通のものだ」

フレンダ「そんなもんなんで都合よく持ってんのよ!」

土御門「お前らアイテムの存在を知って、お前と戦うことを想定していたからだ」

フレンダ「そんな無茶苦茶な……」

土御門「それよりお前はそんなところに立っていてもいいのか?」

フレンダ「ん? 別にこの距離ならアンタ程度が投げた雪玉なんて余裕でよけられる訳よ」

888: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:42:42.96 ID:Xe4usY/yo

土御門「そうじゃない。お前の足元にはなにがある?」

フレンダ「えっ? ……んーと、雪?」

土御門「本当にそれだけか?」

フレンダ「? えーと……たしかここにも私が仕掛けた爆弾が……はっ!?」

土御門「ご名答だ」スッ

フレンダ「そ、それは私の起爆スイッチ!? いつの間に!?」

土御門「お前が高笑いしている時にちょっとな」

フレンダ「な、なんだってー!?」

土御門「というわけで、終わりだフレンダ=セイヴェルン」カチ

フレンダ「というかそれを奪う前に普通に雪玉ぶつければ――」




ドッパァァァァァァン!!




土御門「男ってのはやたらとカッコつけたがる生き物なんだぜい」


889: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:43:12.18 ID:Xe4usY/yo

絹旗「……はぁ、相変わらず超詰めが甘いですねフレンダ。情けないったらありゃしない」

結標「で、どうするの? これで形勢逆転、二対一になったわよ」

絹旗「関係ありません。フレンダが超ヘマしようと私がすることは変わりませんし、結果は変わりません」


土御門「結果というのはお前らが勝つということかにゃー?」ザッザ


結標「土御門君!」

土御門「ご苦労だった結標。よく持ちこたえてくれたな」

結標「あれぐらいだったら私にも出来るわよ」

絹旗「……とにかくあなたたちに超勝ち目はありませんよ。たとえ二人になったところで私たちには勝てません」

土御門「言ってくれるな。さっきの爆弾魔との戦い見たろ。俺が対策を練っているという考えは出てこないのか?」

絹旗「何を超勘違いしているんですか? 私はそういうことを言っているわけじゃないんですよ」

土御門「……何が言いたい?」

890: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/21(金) 21:43:40.50 ID:Xe4usY/yo


絹旗「そろそろ始まると思いますよ……小物臭くて超言いたくはないですがショータイムってやつが」



結標「? それってどういう――」



部長『おおーっと!? 一方通行選手がいきなりうずくまったぁ!? どうしたのでしょうかトラブルでしょうか?』



結標「――って、一方通行ぁ!?」

土御門「なにっ!?」

絹旗「始まりましたね」

結標「い、一対何が起こっているの!?」

絹旗「一見麦野が私たちの超切り札に見えますが……実は違うんですよ」

土御門「……どういうことだ?」


絹旗「本当に超恐ろしいのは滝壺さんのチカラ、そういうことですよ」


894: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:38:54.61 ID:y5Jkje2Zo

一方通行「……ごっ、がァ?」ガク


一方通行(電極は起動している、能力使用モードにきちんとなっている)

一方通行(どォいうことだ!? 能力がうまく機能しねェ!?)


麦野「ぎゃははははっ!! ざまァねーなー第一位!!」

一方通行「……オマエ、一対何をしやがった?」

麦野「あん? そんなこともわからねーのかテメェ? よくそんなんで第一位名乗れるよなァ」

一方通行「……」



~後方~


滝壺「『一方通行』の『自分だけの現実(パーソナルリアリティ)』のパターン分析完了。AIM拡散力場の干渉」ゴゴゴ

浜面「滝壺……だいじょうぶか? すげえ汗だぞ?」

滝壺「大丈夫。私は平気……ごほっごほっ」

浜面「おい滝壺!!」

滝壺「いい。それよりはまづらは私の護衛、に集中して」

浜面「……あんま無理すんじゃねーぞ?」

滝壺「うん。わかってる」

895: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:39:28.60 ID:y5Jkje2Zo

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


一方通行(この全身を這いずり回るようなプレッシャー。あのジャージ野郎の仕業かッ!?)


麦野「あらぁもしかしてやっと気付いた? 後方にポツンと立っているやつらがいたらさすがに気付くかー」


一方通行(一対どォいうチカラだ? 上条の右手のような能力を打ち消す能力か?)

一方通行(こっちをジッと見つめてくる不気味な目。アイツが原因なのは確実ッ!)

一方通行(どォする? どォやってこの状況を切り抜ける? どォやってコイツらを潰す?)


麦野「……なに黙りこくってるのよ? あまりに絶望的な状況にチビッちまったのか?」

一方通行「あァ? なに馬鹿なことほざいてンだこの馬鹿は」

麦野「アンタこそよくそんな口利けるわよね。状況分かってる状況を?」

一方通行「さァな。ただ俺にとっては気にいらねェ状況だっつゥことは分かるな」

麦野「ふーん、あくまで強気ってわけね、まあいいわ」

麦野「とりあえずそれだけわかってんなら、このこともわかってるわよねー?」

一方通行「なにがだ?」


麦野「アンタはこれから私に一方的にボッコボコにされるってことよ」ニヤァ


一方通行「チッ……!」

麦野「あ、別に助けとか呼んでもいいわよ? 呼んだところで来るかは知らないけど」

麦野「向こうは絹旗が抑えてるし、仮にあの子がやられたとしても私が滝壺のところには行かせないしー」

麦野「一応は浜面のアホを護衛に回してるからねー別に期待はしてないけど」

一方通行「…………」


麦野「……というわけで、これでテメェの終わりっつーことだ第一位ィ!」

896: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:39:54.22 ID:y5Jkje2Zo

結標「……そ、そんな。一方通行が負けてる……なんて」

絹旗「ほら、私の超言ったとおりでしょ?」

土御門「ちっ、とんでもない隠し玉を潜ませてやがったなアイテム」

結標「ど、どうするの土御門君!? なんなら私が助けに!」

絹旗「私が超いかせると思いますか?」

結標「くっ」

土御門「……たしかにお前らはとんでもない切り札を持ってきたのかもしれない。現に最強の第一位でもあの様だ」

絹旗「どうかしましたか? 負けを認めてくれるなら超助かりますが」

土御門「だが、あれでは決定打にはならないな」

絹旗「……どういうことです? 負け惜しみですか?」

土御門「……ならこっちも見せてやるとしよう。ショータイムってヤツをな」

897: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:40:23.65 ID:y5Jkje2Zo

~後方~


滝壺「……はぁ、はぁ」

浜面「お、おい滝壺!! 本当に大丈夫なのかよ!?」

滝壺「大丈夫……あと少しで……」フラッ

ガシッ

浜面「もうフラフラじゃねえか!! あとはみんなに任せて休んでろよ!!」

滝壺「駄目だよ。これは私しかできないこと……だから」

浜面「滝壺……」












浜面「もう結構です、お疲れ様でした」


滝壺「……え」


ガシュ


898: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:40:50.75 ID:y5Jkje2Zo

部長『な、なんとぉぉぉぉぉ!? 滝壺選手アウトぉぉぉぉ!?』


麦野「は?」


一方通行「何だ……!?」

一方通行(プレッシャーが消えた? 能力が……使えるッ!)


麦野「チッ、おい浜面ァ!! テメェなに遊んでやがんだァ!?」


ザッザッザ


浜面?「ふふふっ、すみません麦野さん。滝壺さんがあまりにも苦しそうだったので休んでいただきました」

麦野「あん? なに言ってんだ浜面。つーかなんかキャラ違うくねえかテメェ?」

浜面?「それはそうですよ。自分は貴女の知っている『浜面仕上』ではありません」

麦野「はぁ? それはどういう意味だ?」

浜面?「こういうことですよ――」スッ


パリパリパリパリパリパリパリパリ

899: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:41:16.95 ID:y5Jkje2Zo

麦野「な……?」アゼン

一方通行「あァ?」


部長『おおっーと!? なんと浜面選手の皮が剥がれていき、中からなぞの少年が現れたー!?』


???「……ふぅ。やはり普段から慣れているこちらの格好のほうが落ち着きますね」

麦野「…………誰だテメェ?」

???「自分ですか? そうですね……今からチームアイテムを裏切り、チーム一方通行へ乱入します――」



海原「――ここでは海原光貴、と名乗ったほうがよろしいですかね?」ニコ


900: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:41:42.40 ID:y5Jkje2Zo

絹旗「……なん……ですっと……?」

結標「浜面君じゃ……ないの?」

土御門「そう、あれは俺の知り合いの海原だ。特技は悪趣味な変装という変なやつだがな」

絹旗「そ、そんな……まさかこのことも超予測をしていて、このような策を立てていたってことですか?」

土御門「まあそういうことだな。あらゆることを想定して動く、それが俺たちの鉄則だろ?」

結標「……なんだかよくわからないけどこれで……!」

土御門「ああ。俺たちの……勝ちだな」

絹旗「くっ」ガク


麦野「チッ、テメェみてえなヒョロ夫が一匹増えたぐらいで何になるって言うのよ!」

海原「たしかにそうですね。自分ごときが参戦しただけではたいした戦果は望めません」

海原「しかしお忘れでしょうか。自分が浜面さんに変装している間に行ったことを」

麦野「……まさかっ!?」

海原「そうです。そのまさかですよ」

麦野「ッ!! 第一位ィィッ!!」キュイーン




ドゴォォォォォォォォォン!!




一方通行「遅せェよノロマが」ポリポリ

901: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:42:08.99 ID:y5Jkje2Zo

麦野「……クソッたれが……」ギリリ

海原「始めまして一方通行。自己紹介は必要でしょうか?」

一方通行「いらねェよ。誰もオマエみてェなヤツの情報なンざ知りたくねェよ」

海原「そうですか……残念です。では貴方の活動時間も残り少ないと思うので、さっさと終わらせてあげてください」

一方通行「あァ言われねェでも俺が一番分かってる。さァてと」

麦野「……チィ!!」バッ




一方通行「時間がねェ、十秒で終わらせてやる」ゴォォウ




グボォアァァァン!! ゴゴゴゴゴグォオオン!! ゴバァァァン!!



―――
――


902: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:42:39.81 ID:y5Jkje2Zo


――
―――


部長『――絹旗選手アウト! 準決勝第一試合! 決勝に進むのは『チーム一方通行』に決まりました!!』


結標「や、やったわね一方通行!」

一方通行「……チッ、くっだらねェ」カチ

土御門「お疲れさまだ一方通行」

海原「お見事でしたよ一方通行」

一方通行「なァに自然に溶け込もうとしてやがンですかオマエは?」

海原「いいじゃないですか。きちんと正式な手続きをしてチームに入った仲間なんですから」ニコ

一方通行「その気持ち悪い笑顔今すぐやめろ」

結標「ちょっと一方通行! 初対面の人に失礼でしょ?」

海原「いえいえ構いませんよ。このようなことには慣れていますから」

結標「そう? それならいいんだけど」

一方通行「チッ」

903: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:43:07.78 ID:y5Jkje2Zo

土御門「それよりだ海原。他の二人は来ていないのか?」

海原「いえ、来ていませんよ。彼女たちいわく『わざわざ敵を助ける義理はない』だそうです」

土御門「だろうな。まあ来たどころで面倒ごとになること請け合いだからな」

土御門「それに一人は来ると言ってもお前が全力で止めていただろうしな」

海原「はい。全力で止めます」ニコ


結標「……ねえねえ一方通行?」

一方通行「何だ?」

結標「土御門君って一対何者なの? なんか……言っちゃ悪いけどあんな変な人と知り合いみたいだし」

一方通行「シスコンメイド好きの変態」

結標「いや、そうじゃなくて……確かにそれは合ってるけども」

一方通行「そォか、それだけ知ってりゃ問題ねェだろ」

結標「ちょ、なによそれ?」

一方通行「別にオマエが知る必要はねェッつゥことだ」

結標「ぶーぶー」

一方通行「ガキかテメェは」

904: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:43:35.87 ID:y5Jkje2Zo

麦野「…………」

絹旗「大丈夫ですか麦野? 超ボッコボコにされてたみたいですけど?」

滝壺「……ごほっ、ごめんねむぎの。私があの変装をちゃんと見抜けてたら……」

フレンダ「ていうか結局、浜面のアホはどこに行ったって訳よ? よく分からないけど今までの浜面は偽者だった、って訳よね?」

絹旗「さあどうでしょう? 少なくとも第一試合の時は本物だったと思います」

滝壺「うん。ちゃんと信号はあった」

フレンダ「……じゃあ罰ゲームで飲み物買いに行かせたときに入れ替わったってこと?」

絹旗「そう考えるのが妥当でしょうね」

麦野「……はいはーい、もうお仕事は終わりーとっとと帰るわよー」

フレンダ「……麦野?」

麦野「もともと仕事の内容は『大会に出ること』だったわけだし、結果的には任務成功ってこと。だからもうここにいる必要はないわ」

絹旗「それはそうですけど……いいんですか?」

麦野「別にどうでもいいわよ今さら。つーか正直面倒臭いし」

905: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:46:12.69 ID:y5Jkje2Zo

麦野「……じゃ、とっとと部屋に戻って帰り支度するわよー」ザッザ


フレンダ「あっ、ちょっとまって麦野ー!」ザッザッザ

絹旗「滝壺さん。どうぞ私につかまってください」スッ

滝壺「……ありがときぬはた……ごほっ」

絹旗「しばらくそれを使うのは超控えたほうがいいかもですね」

滝壺「……うん」

絹旗「……というか浜面は本当に超どこに行ったんでしょうか?」

滝壺「……そうだね」








~はずれのトイレ個室~


浜面「――ぶええええっくしょん!!」

浜面「……ってあれ? 何で俺こんなところで寝てたんだ?」

浜面「罰ゲームで飲みもん買いに行って……それで……ええっと……」

浜面「……全然記憶にねえ」

浜面「つーかあれ!? なんかいつの間にか腕が怪我してんですけどぉぉぉ!? なんでえ!?」


―――
――


906: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:46:41.62 ID:y5Jkje2Zo


――
―――


結標「……そういえば上条君たちのほうの調子はどうかしら?」

一方通行「ッ! そォいえばアイツらも戦っていたな……!」

土御門「そうだな。最強最悪の相手とな」

海原「さすがの彼らもここでは本気にもならないでしょうし、それに彼なら問題はないでしょう」

一方通行「……だとイイがな」

結標「? なにこのシリアスな雰囲気、そんな真剣になるようなことなの?」

土御門「なに、こっちの事情だ。結標は気にする必要はない」

結標「そ、そう。それならそうするわ……」

一方通行「とにかく上条たちを見に行くぞ」ザッザッザ

結標「ちょ、ちょっとなにそんな急いでるのよ一方通行!」ザッザッザ

907: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:47:09.63 ID:y5Jkje2Zo

~第二コート~


一方通行「…………」ザッザッザ

結標「ま、待ってよ、わっと。な、なんで杖付きでそんな雪の上を速く歩けるのよ!」ザッザザザ

一方通行「…………」ザッザッザ

結標「も、もう……」ザッザザ

一方通行「…………ッ!?」ザッザッザザ

結標「まったく……っって、あたっ!? ちょっといきなり止まらないでよ!」バスン

一方通行「…………」

結標「どうしたのよ…………えっ……?」

 
908: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:47:36.00 ID:y5Jkje2Zo


上条「……はぁ、はぁ、……ごほっ」



吹寄「…………うう……」ビー



垣根「…………ふわぁ、だっる」



青ピ「」ビー



上条「…………ふざけんじゃねよ」ボソ



姫神「…………」ガタガタブルブル



垣根「あん?」


909: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:48:04.99 ID:y5Jkje2Zo

上条「ふざけんじゃねえよテメェ!! やりすぎだってのがわからねえのかよ!!」


垣根「……おいおい雪合戦にやりすぎもクソもねーだろ。まして能力有りでよ」


上条「だからって……! こんな一方的で……こんな徹底的にやる必要はねえだろうが!!」


垣根「知るか。文句なら仕留め切れなかったこのアホどもに言え」

心理定規「ちょっと。なにこれ私たちの全責任なの?」ビー

垣根「お前らだけで終わらせとけば俺が出張る必要ねかったわけだしな」

心理定規「しょうがないじゃない。どういうわけか彼には私の能力が通用しないみたいだし」

ゴーグル「同じく」ビー

砂皿「…………」ビー

垣根「そいつはわかってるつもりだ。現に俺の攻撃も打ち消されたしな。見たことも聞いたこともねえ能力だな」

ゴーグル「……というか砂皿さんは能力関係ねえっスよね?」

砂皿「……済まぬ」

心理定規「まあその話は置いといて、貴方のメインディッシュのほうの試合が終わったらしいわよ」

垣根「え、マジでか? そうなりゃこんなところで遊んでる暇はねえな」

910: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:50:36.16 ID:y5Jkje2Zo

上条「ごちゃごちゃうるせえんだよ!! やらせるかよっ! これ以上は絶対に!!」


姫神「…………」ガタガタブルブル


垣根「あーもういちいちうるせーなお前。女の子守って少年漫画の主人公でも気取ってんのか?」


垣根「ま、どうでもいいけどお前らもうゲームオーバーだからな」


上条「は? なに言って――」


ゴオウ!!


上条「ガッ!?」ゴッ

姫神「うっ!?」ボッ


垣根「テメーらが俺の前に突っ立ってる時点で、テメェらに勝ち目はねえんだよ」

911: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:53:17.68 ID:y5Jkje2Zo

審判「しょ、勝者!! チームスクール!!」


部長『な、なんだかよくわかりませんが、チームスクールが勝ったようです!!』

へそ出し『…………』

部長『……どうかなさいましたかへそ出しカチューシャさん? 実況なんだからなにか喋ってください』

へそ出し『……私帰る』

部長『えっ!? ちょ、ちょっとへそ出しカチューシャさん!? ま、待ってくださいくもか――』ブツン



~観客席~


禁書「と、とうま!!」バッ

風斬「ま、待ってインデックス!」タッ


小萌「か、上条ちゃんや青髪ちゃんはともかくとして、姫神ちゃんや吹寄ちゃんは大丈夫でしょうか? 心配ですぅ……」

黄泉川「まあ、そう簡単に大怪我するようなやつらじゃないとは思うけど……」

小萌「そ、それはそうかもですがー」オロオロ

芳川「……しかしさっきの試合。本当に雪合戦と言えたのかどうかも怪しいわね」

打ち止め「う、うんそうだね、ってミサカはミサカは同意してみる。とくにスナイパーライフルなんて出てきた時は驚いたもん、ってミサカはミサカは思い出してみる」

芳川「それをどうにかした上条君は上条君であれだけど、問題はあのホストみたいな格好した彼ね」

黄泉川「どんな能力か知らないけどやりすぎじゃん!」

小萌「はい。まるで人を傷つけるためだけに能力を使ってるようでした……」

芳川「ま、一方通行ならどうにかするでしょう」

黄泉川「怪我だけはして欲しくないじゃん」

小萌「はい……」

912: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:54:33.17 ID:y5Jkje2Zo

垣根「さーて、待ちに待った決勝戦だ。獲物の顔でも眺めに行くとす――」






一方通行「――垣根ェええええええええええええええええええええええええええッ!!」






垣根「……へえ、わざわざ迎えに来てくれるなんざ気が利くじゃねーか」

一方通行「オマエ、人のツレに手ェ出しといてただで済むと思ってンじゃねェだろォなァ!?」

垣根「なに言ってんだお前? これは雪合戦だぜ、勝敗のあるスポーツなんだぜ? 相手を倒して何が悪いってんだよ」

一方通行「だったらゼッケン濡らすだけでイイだろォが! それを何でオマエはァ!?」

垣根「うるせーよ。あれだよあれ、その場のノリっつーか……そんな感じだな」

一方通行「ふざけてンのか、あァン!?」

垣根「ふざけてなんかねえよ。つーか、そもそもそれを言うならお前の後ろにいる結標さんにも同じこと言ったらどうだ?」

結標「えっ」

913: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/22(土) 21:55:44.91 ID:y5Jkje2Zo


垣根「空から広範囲に大量の雪をぶちまけるなんて、下手すりゃ雪に生き埋めになってお陀仏だぜ?」

結標「そ、それは……」

一方通行「結標はオマエみてェな明確な殺意は持ってねェ! 一緒にすンじゃねェよ!」

垣根「俺だってそんなもん持ったつもりはねーよ。まあこんなところで立ち話もなんだからよぉ」



垣根「続きは決勝でやろうぜ? 文句があんなら全力でかかってこいよ第一位!」



一方通行「上等だァ!! スクラップにしてやるよクソ野郎がァ!!」



―――
――


920: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:36:11.98 ID:zjsllKXGo


――
―――


~決勝戦~

チーム一方通行VSチームスクール



部長『――え、ええっと……よくわかりませんがへそ出しカチューチャさんが帰られたので、ここからは私だけで頑張りたいと思います!』

部長『これから決勝戦、チーム一方通行対チームスクールの試合を始めたいと思います』

部長『お互いここまで勝ち残ったチームなので、とても見ごたえのある試合になるでしょう』





一方通行「…………」

土御門「少し落ち着いたらどうだ一方通行? 勝てるものも勝てなくなるぞ」

海原「そうですよ。戦いというものは常に冷静なほうが勝つのものです」

一方通行「うるせェ。俺は十分に落ち着いているつもりだ……十分にな」

結標「あの……一方通行」

一方通行「結標。オマエは下がってろ」

結標「で、でも」

一方通行「もォオマエが俺たちに関わる必要はねェ」

結標「なにを言って――」

一方通行「これ以上は……やらせるわけにはいかねェンだ」

結標「…………」


一方通行「土御門、海原、あとは頼ンだぞ」

海原「はい任せておいてください。貴方は思う存分暴れていてください……、まあやりすぎはいけませんが」クス

土御門「それより電極の充電は大丈夫なのか? アイテムとの戦いで大幅消費したんじゃないのか?」

一方通行「大丈夫だ。能力が使えねェ間は通常モードに戻しといた。まだ五分ほど残っているはずだ」

海原「五分で足りますか?」

一方通行「あのクソ野郎を叩きのめすには十分な時間だ」

921: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:36:39.14 ID:zjsllKXGo

垣根「…………」

心理定規「……どうかしら垣根。勝てそう?」

垣根「勝率八十パーっつーところだな。まあ勝てる」

心理定規「あとの二十パーセントはなに?」

垣根「たまたま雪玉が俺に命中するか、思わぬ不意打ちとかを受けるかだな」

心理定規「彼が強くて負けるというのはないのね」

垣根「当たり前だ。あんなぬるま湯に浸かり切ったようなアホに負ける理由なんざねえ」

心理定規「そう。まあ頑張ってね。貴方が負けたら迷惑が掛かるのはこっちなんだから」

垣根「はっ、そっちもせいぜい俺たちの戦いを邪魔させねえように頑張れよ」

心理定規「そもそも貴方たちの戦いを邪魔できる人がこの中にいると思う?」

ゴーグル「いないっスね」

砂皿「…………」

垣根「ま、俺がいねー間は残りもんで遊んでろっつーことだ」

心理定規「ふふふ、了解」

ゴーグル「任せてくださいっス! 俺たちだけで全滅させてやりますよ!」

922: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:37:29.50 ID:zjsllKXGo

部長『では審判さん! そろそろ始めちゃってください!!』



審判「――では決勝戦!! チーム一方通行対チームスクールっ!!」


ゴーグル「…………」

土御門「…………」

砂皿「…………」カチャ

海原「…………」

心理定規「…………ふふっ」

結標「…………」ゴクリ


垣根「…………さぁ、来い一方通行」

一方通行「…………」カチ




審判「レディィィィゴォォォォォォォォォォォッ!!」



923: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:37:56.97 ID:zjsllKXGo





一方通行「がァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」ガン






ドォゴゴゴゴォォォォォォウッッッッッ!!






海原「ッ!?」

土御門「なっ!?」

結標「えっ!?」


部長『な、な、な、な、な、なんですかこれ!? ば、爆発!?』



シュー…………。



一方通行「…………」カチ

結標「ちょ、ちょっと一方通行!! 貴方なにやってるのよ!!」

土御門「そうだ一方通行!! これが雪合戦だということを忘れていないか!?」

海原「先ほどのものは少しやり過ぎに感じましたが?」

一方通行「大丈夫だ。見た目は派手だがせいぜいホースで水をかけられたくらいの衝撃だ」

結標「す、すごいわね……さすが学園都市第一位ね。これでもう勝負決まっちゃったんじゃない?」

一方通行「……いや、まだだ」

結標「えっ?」

924: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:38:32.13 ID:zjsllKXGo


垣根「――ったくよ、一体何のベクトル操ればこんな芸当が出来んだぁ?」



バサァ!



垣根「失望したぜ一方通行。まさしく『見た目は派手だがぁ!?』だったな」

一方通行「……あァ? んだァそのメルヘンチックな翼はァ? ギャグでもやってるつもりか?」

垣根「別にギャグじゃねーよボケ。これは俺が能力を使ったら必ず出てくる副産物みてーなもんなんだよ」

一方通行「ぎゃはっ! まさか見た目イかれホストのクセに、頭ン中は天使さんがパタパタ飛んでるメルヘン脳だとはなァ!」

垣根「……ムカついた。お前絶対に泣かしてやるわ」


ゴーグル「」ビー

砂皿「」ビー


垣根「って、おいおいなに勝手にくたばってんだお前ら」

心理定規「ふぅ、危なかったわ」

垣根「お前は無事だったのかよ心理定規」

心理定規「あら、なにやらここでやられていたほうがいいみたいな口ぶりね」

垣根「つーか、どうやって生き残りやがったんだ?」

心理定規「どうせ貴方はあれを防ぐだろうから、その後ろに退避したのよ」

垣根「せこい女だなぁお前」

925: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:39:01.52 ID:zjsllKXGo

垣根「ま、つーわけで見事全滅できませんでしたってなー、あー残念」

一方通行「別にこれで倒せるなンて思ってねェよ。むしろ二人削れてラッキーだと思っているぜ」

垣根「へー、なかなかに仲間思いじゃねーか。ま、別にザコが削れようがどうでもいいけどよ」

一方通行「チッ、くっだらねェ」

垣根「さて、お前のウォーミングアップも済んだだろうし、そろそろ本番行くとするかー」

一方通行「…………」カチ

垣根「ま、初撃でくたばらねえようにせいぜい頑張ってくれよー?」

一方通行「オマエこそ俺の電極の電池残量を大量に余らせるなンてくだらねェ展開にさせンじゃねェぞ」


垣根「言ってくれんじゃねえか。アクセラレータァあああああああああッ!!」ゴォウ

一方通行「垣根ェえええええええええええええええええええええええええええええええッ!!」ダン



ドゴォウン!!


926: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:39:27.36 ID:zjsllKXGo


ドゴッバゴッゴバックバァバキィドバァン!!



心理定規「……やれやれ、本当にこれは雪合戦なのかしらね?」


土御門「そう思うならお前も少しは普通の雪合戦をしてくれたら嬉しいんだがな」

心理定規「あら人聞きの悪いこというわね。私は普通の雪合戦をしているつもりよ」

土御門「人を操って自分は安全なところで高みの見物のどこが普通だ?」

心理定規「操る? ふふっ、その言葉を使うのは少し語弊があるわね」

海原「どういうことですか?」

心理定規「私は操っていないわ。ちょっと心の距離を調整してあげてるだけ」

結標「心の距離……? どういうことかしら?」

海原「結標さん。悪いですがもう少し後方へ下がってくださいませんか?」

結標「え、なんで?」

海原「一応、一方通行に頼まれているので」

土御門「まあ、本音を言えばやつの能力がよく分かっていない以上、少しでも離れていたほうがいいからな」

結標「……わかったわ。じゃあ私は下がっておくね」ザッザ

海原「助かります」ニコ

927: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:40:00.12 ID:zjsllKXGo

土御門「……さて、始めるとするか心理定規」

心理定規「ところで質問なんだけど、この戦いに果たして意味があるのかしら?」

土御門「ここに立っておいて聞くことか?」

心理定規「いえね、もともとこれは第一位である一方通行と第二位である垣根が戦うために設けられた会場よ」

心理定規「果たして、私たちのような下級の人間がむやみに動く必要があるのかしらね?」

海原「そんなものは関係ありません。自分たちはこの雪合戦大会というものに出場しました」

土御門「だから優勝を目指して戦ってきた。そして今決勝戦まで上り詰めている、それだけで理由は十分だろ?」

心理定規「ふふふ、そうね。どうやら愚問だったようね」

土御門「……よし、じゃあ優勝するために貴様をここで倒す。行くぞ海原!」バッ

海原「了解です」バッ

心理定規(……? 二手に分かれた……?)

928: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:40:26.57 ID:zjsllKXGo

土御門「今までのお前の戦い方から、お前の能力は『他人を、また他人の身体を操る能力』だと予想できる」シュバシュバ

海原「ならば操られてもお互い困らないように、離れたところで十字砲火の要領で攻撃すればいい」シュバシュバ

心理定規「……ふーん、多少は対策はとっているようね」サッサッ

心理定規「だけど、あまり離れすぎているとそちらも狙いづらいのじゃないかしら? この程度の球速なら余裕でかわせるわ」サッサッ


海原(あの格好でこれだけの球を避けますか……? 彼女やりますね……)

土御門(チッ、さすがにこちら側にいるだけあって身体能力はそこそこ高いか)


心理定規「……ふぅ、さすがにここまで動くと疲れるわね」


土御門(しめたっ! これなら隙ができる!)

海原(今がアタックチャンスというわけですね)


心理定規「そろそろ休憩といきましょうよ、ね、二人とも?」キッ


土御門「ッ!?」ビク

海原「なっ!?」ビク

929: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:40:55.31 ID:zjsllKXGo

~空中~


ドゴッバゴッゴバックバァバキィドバァン!!



一方通行「――ぶっ飛べェ!!」


ゴォウ!!


垣根「おっと危ねっ! おいおい風速一二〇メートルの吹雪って、直撃したら即死すんじゃねーかよ」


一方通行「――消えろ!!」


バシュゥン!!


垣根「ッ!? テメェ、雪玉を超電磁砲と同じ速度で飛ばしてきてんじゃねえよ。逆にゼッケン濡らせねーだろこれ」


一方通行「――うらァ!!」



ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!


930: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:41:24.79 ID:zjsllKXGo


垣根「……ったく、テメーだけ遊んでねえで俺にも遊ばせろよ、な!」バッ


バシュウ!!


一方通行「ガッ……!?」

垣根「おっ、当たった当たった」

一方通行(直接腕を狙いやがった……! コイツ、端からゼッケンを濡らすことなンざ考えてやがらねェな)

垣根「よっしゃあ、俺も吹雪攻撃やってみっかな!?」



ゴォウ!!



一方通行「ぐっ、がはっ、ごっ!?」

垣根「どうしたどうしたぁ!? さっきまでの威勢はどうしたんだ第一位っ!!」


一方通行(なぜだ、なぜ『反射』を通り抜けて攻撃できる……!? チカラの向きを逆転させようが変化がねェ、かといって操作したとしてもしばらくしたら通じなくなる)

一方通行(木原や上条とは違う、どォいう力なンだクソッたれが)


931: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:41:52.67 ID:zjsllKXGo


垣根「どうして反射が効かねーんだっつー顔してんな。どういう仕組みか知りてーか?」

一方通行「…………」



垣根「知りたそう、っつー顔だな。いいぜ、教えてやるよこの仕組み」



一方通行「いらねェよ」

垣根「えっ」

一方通行「あァ?」

垣根「い、いやあれだぜあれ。このままじゃ負けちまうぞお前?」

一方通行「オマエにとっては都合がイイだろォが」

垣根「ああーと、あれだって何かフェアじゃねーだろ? お前だけ俺の能力知らねーなんてよ」

一方通行「関係ねェだろ」

垣根「…………」

一方通行「…………」



垣根「知りたそう、っつー顔だな。いいぜ、教えてやるよこの仕組み」



一方通行「ループとかどンだけ教えてェンだよオマエ?」

932: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:42:27.45 ID:zjsllKXGo

垣根「えっ、知りたいって? しょうがねーなー、可愛そうな一方通行に教えてやるとするかー」

一方通行「可愛そうなのはオマエの頭だけどな」

垣根「えーと、まず俺の能力についてだがな――」

一方通行「長い。短くしろ」

垣根「はぁ? なにアホなこと言ってんだ、長いもなにも説明は始まってすらねえぞ」

一方通行「オマエみてェなヤツは大抵ドヤ顔で長々と語りやがンだよ。要点だけまとめろ、三行でまとめろカスが」

垣根「三行だと!? おいおい冗談はよせよ。俺の最強の能力がたった三行で説明できるわけがねえだろ」

一方通行「三行にする能がねェってか?」

垣根「違げーよ。そんな簡単な能力じゃねーっつってんだろ」

一方通行「オマエはンなことすら出来ねェのかよ。そンなことだからいつまでたっても第二位なンだよ」

垣根「ッ!? いいだろ上等じゃねーかテメェ。三行でだろ? ええっと……」

一方通行「…………」

垣根「…………」

933: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:43:50.46 ID:zjsllKXGo



垣根「お、お前の反射には空気とか重力とか無意識に受け入れているものがあるから
   
   俺の未元物質は常識が通用しねえからそういうものに攻撃を偽装して反射を突破している。
   
   …………イコール俺最強」

一方通行「…………」

垣根「…………」ドヤァ

一方通行「オーケーオーケー。わかりやすくて頭の悪い説明アリガトウ」

垣根「誰が頭が悪いだって? お前状況分かってんのか?」

一方通行「まァな。ぜったいぜつめーの状況だろォな」

垣根「分かってんじゃねーか。だったら大人しく俺のサンドバックにでもなってろよ」



ゴォウ!!


一方通行「チッ」シュッ

934: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:44:41.67 ID:zjsllKXGo

土御門「…………なん、だと……?」ガクガク

海原「…………こ、これは」ガクガク
  

心理定規「どう、これでわかったかしら? 私の能力というものが」


土御門(…………舞夏……?)

海原(…………、御坂……さん……?)


心理定規「ふふっ、どう? 愛する人と対峙する気分は?」


土御門「……貴様……ッ!」

海原「まさか、このような悪趣味な能力だったとは……」

心理定規「そう、私の心理定規は『人の心の距離を自由に調整する能力』。人の体を操るなんてそんなくだらない能力とは違う」

海原「くだらない……ですか? 自分としてはこちらのほうが悪質だと思うのですが」

心理定規「ふふっ、そうね。私もそう思うわ」

土御門「…………くっ」

心理定規「やめた方がいいよ。貴方に愛する舞夏を攻撃する残虐性があるのなら別だけど」

土御門「貴様は……、舞夏ではない……!」

心理定規「そうね。でも心では分かっていても体は正直のようね」

土御門「クソっ」

935: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:45:17.44 ID:zjsllKXGo

海原「……この能力は基本一人にしか使えないとか条件があったのではないのですか?」

心理定規「どうしてそう思うの?」

海原「一回戦の試合を拝見させていただいたところ、貴方は一人ずつ相手を盾にしていき、最後はわざと自滅させて勝利を収めました」

海原「このことから貴方の能力は単体使用しかできないという仮説を自分は立てていたのですが……間違っていましたか?」

心理定規「間違っていないわ。事実、私の心理的距離を調整する相手は一人でいっぱいいっぱい」

心理定規「二人なんて相手にしようものなら仕事が雑になって、うまく能力が機能しない可能性もあるの」

土御門「……ならなぜ俺たちは貴様に屈している?」

心理定規「んー、そうね。私たちのリーダーは学園都市第二位のレベル5垣根帝督よ。あとはわかるわね」

海原「……未元物質のチカラの応用ですか」

土御門「これだからレベル5というものは。相変わらず無茶苦茶しやがる」

心理定規「ちなみに寒い中でも私がこんな格好が出来るのも垣根のおかげ。未元物質さまさまね」

936: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:45:44.94 ID:zjsllKXGo

土御門「…………」

海原「…………」


心理定規(……一生懸命どうするかを考えているようね。ふふっ……ん?)


心理定規「……ふふっ、どうやらお客さんが増えたみたいね」

海原「お客さん……?」

土御門「……まさかっ!?」




結標「…………、土御門君? 海原君?」ザッザ




心理定規「いらっしゃい結標さん」ニコ


土御門「結標っ! なぜここに来たっ!?」

海原「今すぐ離れてください! このままでは――!」

結標「えっ? ご、ごめんなさい。でも離れるってどういう……?」

心理定規「ごめんなさいね結標さん。貴方の座標移動は正直厄介だから、早めに無力化してもらうね」キッ

結標「!!」

土御門「クソっ!!」

937: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:46:35.70 ID:zjsllKXGo


結標「……え、あ、あ、一方通行……?」



心理定規「……成功、と。貴女はもう私に敵意は持てないわ」

結標「ど、どういうことなの、これ」

心理定規「私は誰だか分かる?」

結標「え、ええっと……たしか心理定規、さん?」

心理定規「正解。でも貴女の心の中になにか違和感があるんじゃないかしら」


結標(……この人が、この人が一方通行じゃないことはわかる。でも……なんで……?)


土御門「……悪魔め」

心理定規「私たちは暗部の人間よ。より悪を突き詰めなければ生き残っていけないのよ」

海原「彼女は暗部の人間ではありません」

心理定規「雪合戦のコートという名の戦場に立っているのだから、そういうのは関係ないわ」

心理定規「それに彼女はもともとこっち側の人間。だからそんなことを言われる筋合いはないの」

938: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:47:16.18 ID:zjsllKXGo

心理定規「さて、そろそろ終わらせてあげましょうか」

心理定規「みんな、私は貴方たちを攻撃するから絶対に防御も反撃もしないでね」

心理定規「貴方たちの愛する人からのお願いよ」ザッザ


土御門「チッ……」

海原「くっ……」

結標「ううっ……」


心理定規「よっと」シュッシュッ


バシュバシュ!


土御門「」ビー

海原「」ビー

939: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:48:02.17 ID:zjsllKXGo

心理定規「二人撃墜っと、さて次は結標さん。貴女の番よ?」

結標「ぐっ」

心理定規「はい、これでおしま――」




ヒュン!




心理定規「ッ!?」バッ


結標「えっ?」


心理定規(こ、これは雪玉? 結標さんじゃない……他の二人は無力化してるはず……、……一体誰が?)



???「――はぁーい、皆さんお待ちかねぇ! 火炎銃撃電撃水流烈風薬物洗脳催眠爆発! 何でも使い放題フッツーの雪合戦大会になんと『木原』が乱入でーえす!!」


940: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:49:40.75 ID:zjsllKXGo

心理定規「だ、誰っ!?」

結標「も、もしかして……円周ちゃん!?」




円周「んー何か違うなー、ごめんねー乱数おじさん。やっぱり恥ずかしさはなかなか消せないようだね」ザッザ




結標「ど、どうしたの一体? って、そのゼッケンは……」

円周「あっ、淡希お姉ちゃんだ! こんにちはー助けに来たよー!」

結標「な、何で円周ちゃんが?」

円周「理由は二つあるよ。一つは数多おじちゃんがアクセラお兄ちゃんを助けに行け、って」

結標「木原さんが?」

円周「うん。『俺が育てた第一位がどこぞのチンピラみてーなザコに負けるのはゆるさねえ』だってさ! ツンデレだよねー」

結標「そ、そう。で、もう一つは?」

円周「打ち止めちゃんに頼まれたの」

結標「打ち止めちゃんに?」

円周「うん。もしかしたらアクセラお兄ちゃんたちがピンチになるかも、って」

結標「そっか……心配かけちゃったね」

円周「というわけで、あとは私に任せてー!」

結標「えっ、で、でも……」

941: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:50:40.39 ID:zjsllKXGo

円周「さーて、そこのドレスの人! 心苦しいけどここでアスファルトの染みならぬ雪原のイチゴ味シロップになってもらうね!」

心理定規「……なんだかよくわからないけど、貴女はそっちのチームに乱入してきたってことでいいのよね?」

円周「そうだよ。きちんと数多おじちゃんの言ったとおりにしたよー」

心理定規「数多おじちゃん……ふーん、貴女数多おじちゃんのこと好き?」

円周「うん大好きだよ! だって数多おじちゃんだもん!」

心理定規「そう……だったら――」


結標「あっダメ! 円周ちゃん逃げて!!」


円周「え、なんで?」キョトン

心理定規「遅いわ!」キッ

円周「!!」

結標「……あ」

心理定規「……ふっ」ニヤ

円周「……うん? あれ? 数多おじちゃん?」

心理定規「ふふっ、どう? これで貴方はこっちに手出しができないんじゃない?」

円周「あれれー? なんだか女の人なのに数多おじちゃんみたいだー、変だねー」

心理定規「じゃあ、円周、大人しくしてて――」


ヒュン!

942: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:51:25.30 ID:zjsllKXGo

心理定規「ッ!?」サッ

円周「……ちっ、おしいなー」

心理定規「な、なんで攻撃が……?」


ピーガガガガ


心理定規(なに……? 機械のノイズ音……?)


円周「――うんうん、わかってるよ数多おじさん。『木原』ならこうするよね」ビシュビシュ


心理定規「くっ」ササッ


心理定規(なんで攻撃が……? ちゃんと心理的距離の設定はしているはず……!)

心理定規(まさかこの子……逆上タイプ!?)


円周「いやー悲しいねー、ホント心苦しいよー。数多おじさんを倒すなんて涙で目の前が見えなくなるくらい悲しいよ」ビシュビシュビシュ

心理定規「や、やめなさい円周! くっ」サッサッ

円周「でも『木原』なんだからしょうがないよね。裏切り者は徹底的に叩かないと」ビシュビシュビシュビシュ

心理定規「ぐっ」ササッ

943: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:52:33.91 ID:zjsllKXGo

円周「ちょこまか動かないでくれない? 雪玉が当てないとこのゲーム終わらないよー?」ビシュビシュビシュビシュビシュ

心理定規(ッ! 徐々に雪玉の数が増えてる!? このままじゃ――そうだ!)


心理定規「む、結標さん!」

結標「!!」

心理定規「助けて! このままじゃやられてしまう!」


心理定規(あの子が止まらないならほかの人を使えばいいだけだわ)

心理定規(愛する人が狙われているのだから、彼女は身を挺して私を守るしかないわ……!)


心理定規「結標さん!」

結標「…………」シーン

心理定規「……え、ちょ、結標さん?」


バシュ!

944: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/23(日) 21:53:30.78 ID:zjsllKXGo

心理定規「あう!」ビー


円周「いっえーい! 見事ぉゼッケンのストライクゾーンど真ん中に命中だぜー!」


心理定規「な、なんで……どうして……結標さん?」

円周「あっれれー? どうしてかわかんないのードレスの人?」

心理定規「一体どうして……?」

円周「実は円周ちゃんは淡希お姉ちゃんにある薬を盛りました!」

心理定規「薬……?」

円周「体を痺れさせて動けなくする毒薬だよ! 即効性のあるね」

心理定規「……まさか結標さんの体を動けなくして」

円周「そうそう。本当なら殺してしまうのが『木原』なんだろうけど、殺しちゃったら怒られちゃうからねー」

心理定規「そ、そんな馬鹿な……」ガク


ビーガガガ


円周「……うんうんわかってるよ数多おじさん。『木原』だからちゃんとTPOは守るね」


949: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:34:34.68 ID:K5U897Q4o

結標「……う、動けないぃ」ガクガク

円周「勝ったよー淡希お姉ちゃん!」

結標「ちょ、ちょっとぉ……早く何とかしてぇ……」ガクガク

円周「ごめんねー淡希お姉ちゃん。正直、座標移動に邪魔されたら面倒だったからねー」

結標「そんなことより早くぅ……」ガタガタ

円周「わかってるよー、はい解毒剤だよ。これの匂いをかいで」スッ

結標「…………!」クンクン

結標「あっ、治った!」

円周「よかったねー」

結標「よかったもなにも、円周ちゃんが薬なんて使わなきゃこんなことにはならなかったんじゃ……」

円周「さーて、次はアクセラお兄ちゃんだねー」

結標「そうだ! 一方通行は!?」



ドッゴォーン!!


950: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:35:01.51 ID:K5U897Q4o

ドゴッバゴッゴバックバァバキィドバァン!!


垣根「……ちっ、ちょこまかと逃げてんじゃねーよお前第一位だろ!」ガッ


ゴォウ!!


一方通行「反射を通り抜けると分かってて、わざわざ当たってやる義理はねェだろ」シュンシュン

垣根「あーくそ、そう考えると厄介だよなベクトル操作。攻撃、防御、回避などなど、応用能力高けーもんな」

一方通行「オマエほどじゃねェよ」

垣根「ま、避けるってならこっちにも考えがあるぜ?」

一方通行「あァ?」

垣根「人間ってのはどんなに優れた身体能力を持っていても動ける範囲は決まってんだよ」

一方通行「何が言いたい?」

垣根「つまり、オマエがどれだけ速く上下左右に三六〇度動けようが、全方位から攻撃されたら避け切れねーだろ?」

一方通行「ッ!?」

垣根「ほらほら、避けられるもんなら避けてみろよ!」


ゴバァ!!


一方通行「チッ!」ゴッ


ゴォウウ!!

951: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:35:36.22 ID:K5U897Q4o

垣根「……おっ? 風のベクトル操って回りに壁を作りやがったか。器用なこった」

一方通行「だからオマエほどじゃねェっつってンだろォが」

垣根「そうか、あらゆるベクトルを操ってんだから周りにあるもの全てが武器になってもおかしくはねーわな」

一方通行「このォ!」バッ


バシュウ!!


垣根「おっと危ない。まぁ、雪や風、太陽光その他諸々を武器にできるってやっぱ強力だよな」


垣根「だが、俺にそんな常識は通用しねーよ!」バサァ


ゴバァ!!


一方通行「性懲りもなく同じ攻撃かよ!」

垣根「だと思うか? ならテメェはそれまでだ」


ドバァン!!

952: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:36:11.33 ID:K5U897Q4o

一方通行(ッ!? 風の防壁を突破した!?)

垣根「いくら雪崩が起ころうがいくら風が吹こうがいくら太陽光を収束してビームになろうが――」


垣根「俺の未元物質にそんなちゃっちいもんは通じねえ!」


一方通行「ぐっ、逃げ場が……」



垣根「正直もう飽きたわ。大人しくゼッケン濡らして無様に退場しとけや!」



一方通行「クソッたれ!! ここまでかよ!!」

垣根「ぎゃはっ! 本日を持って、俺がメインプランだ!!」

一方通行「クッソォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」



























一方通行「とでも言うと思ったかよ?」

953: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:36:42.35 ID:K5U897Q4o

垣根「…………は?」

一方通行「ほらよ」キュイーン


ドバァン!


垣根「ぐおっ!? は、反射だと!?」

一方通行「あァ、クソが。俺としたことがこンなくっだらねェモンの解析に時間かけちまってよォ」シュタ

垣根「か、解析だと!? まさか俺の未元物質をか!?」

一方通行「あァ」

垣根「ふざけんな!! こんな短時間でそんなことができるわけねえだろ!!」

一方通行「なァに吼えてやがンだァ? 事実オマエの攻撃はそっちに跳ね返ってンだろォが」

一方通行「まァ、それが俺とオマエの差、ッつゥことだろ格下ァ」


垣根「ッ!! 一方通行ァ!!」ゴッ



ゴバァァァァァン!!



一方通行「はいはい反射反射ァと」キュイーン


ゴバァァァァァン!!


垣根「ごはっ!?」

954: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:37:10.92 ID:K5U897Q4o


一方通行「……はァ、つゥかさっきの攻撃、雪まったく使ってねかっただろ。雪合戦でそれはねェンじゃねェか?」

垣根「クソが……黙れよテメェ」ギロ

一方通行「さっきオマエに言われたことを、そっくりそのまま返してやるよ」




一方通行「正直もォ飽きたわ。大人しくゼッケン濡らして無様に退場し――」


ピー…………。


一方通行「――ろ……よ……」ガク


ドサッ




垣根「……あん?」


955: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:37:51.91 ID:K5U897Q4o

部長『な、な、な、なんと! さっきまで優勢だった垣根選手を一方通行選手が反撃し始めたと思ったら』


部長『一方通行選手がいきなり倒れたぁ!!』


結標「えっ!? 一方通行!!」

円周「あちゃー、もう電池切れかー」





垣根「……ははっ、おいおい第一位よぉ、格上様よぉ、なぁに地べたに転がってんだテメェ?」

一方通行「…………」

垣根「しかもよぉ、うまくゼッケンが濡れねーように横に倒れやがって…………ははっ」




垣根「…………ぎゃはははははははははははははははははははははははははははっ!」




垣根「おいおいおいおいおいあんだけ調子に乗っていて電池切れで終わりなんて笑えんじゃねーか!!」



結標「一方通行ぁ!!」ザッザッザ


垣根「あん? テメェはたしか結標っつったか。っつーことは……」


心理定規「」ビー


垣根「……はぁ、なぁに一般人に負けてんだよコイツはよぉ」

956: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:38:33.28 ID:K5U897Q4o

円周「ふむふむ。あれが第二位の未元物質か……」

結標「円周ちゃん、どうにかして一方通行を助けられない?」

円周「正直に言うと無理だよ。未元物質は病理おばさんの管轄だし、対未元物質の対策も持ってきてないしね」

結標「そ、そう……」

円周「ま、助ける方法はなくはないよ」

結標「ほ、ホント!?」


円周「じゃ、じゃじゃーん! アクセラお兄ちゃんの電極ー!」つチョーカー型電極


結標「えっ、それって……」

円周「アクセラお兄ちゃんが部屋で投げ捨てていったものを回収して再充電してきたんだ!」

結標「えっ、それって泥棒じゃ……」

円周「数多おじちゃんの指示だからしょうがないんだよ。『木原』だから泥棒も卒なくこなせなくちゃ」

結標「さっきから言ってるけど、『木原』って一体何の?」

円周「…………まあとにかく、これをアクセラお兄ちゃんに装備してあげれば復活して、さっきの調子からして未元物質なんてワンパンよゆーだよ!」

結標「(無視された!?)そうね。じゃあ早速それを届けるとしましょう!」

円周「うん、そうだね! ッ!? 淡希お姉ちゃん危ない!」バッ

結標「えっ」


ゴブウ!!

957: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:39:09.26 ID:K5U897Q4o

円周「うっ」ビー

結標「円周ちゃん!?」

円周「……むむー、ゼッケンが濡れちゃった。ごめんね数多おじさん、他人を助けるなんて『木原』らしくないよね、うん」

結標「……一体誰が」


垣根「そりゃ俺に決まってんだろ」


結標「……未元物質」

垣根「それを一方通行に付けりゃ復活すんだろ? だったらさせるわけにはいかねーだろ」

結標「くっ」

垣根「俺はムカついてんだ。だから、このクソ野郎をボコボコにいたぶってから表彰台に上がってやるぜ」

結標「…………」ザッ

垣根「おおっとやめとけやめとけ」

結標「!?」

垣根「お前らの周りには未元物質を配置しておいた。下手に動くと体中びしょ濡れになっちまうぜ」

結標「……もはや雪合戦ではないわね」

垣根「心配ねえよ、自覚はある」

結標「でもここまでしたらさすがに審判が止めにくるんじゃ……」

垣根「それも心配ねえ。暗部っつーのは汚ねーヤツらの集まりだからな」

結標「どういうこと?」

円周「あの審判は敵に買収されてるんだよ」

結標「買収……ってことは」

垣根「そうだ。いくら俺たちが反則攻撃したところでお咎めなしっつーことだ」

結標「……ひどい」

垣根「ま、テメェらはそこで大人しく見てろよ。序列が変わる瞬間ってのをな」ザッザッザ

958: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:40:08.03 ID:K5U897Q4o

結標「ど、どうしよう」オロオロ

円周「仕方がないね。淡希お姉ちゃんこれを」スッ

結標「一方通行の電極……これをどうすればいいの?」

円周「アクセラお兄ちゃんに届けるんだよ」

結標「で、でもどうやって? 周りには未元物質があるんでしょ?」

円周「周りといっても見たところ周囲二、三メートルってところだよ」

結標「何メートルだろうと触れたら即アウトでしょ? ルール上ゼッケンが濡れた時点でそこから動くことは許されないし」

円周「……淡希お姉ちゃんの能力はなに?」

結標「…………そうか! テレポート!」

円周「そうだよ。テレポートを使えば未元物質なんて関係なくアクセラお兄ちゃんに電極を届けられる」

円周「いくら未元物質でも十一次元の世界にまで関与してるとは思えないしねー」

959: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:40:45.01 ID:K5U897Q4o

結標「……でもそれって一方通行の頭のちょうどいい位置に直接電極をテレポートさせるってことよね?」

円周「うん。できるでしょ?」

結標「む、無理よ! いくらなんでもそんな精密作業不可能よ! ただでさえこんなに距離が離れているわけだし!」

円周「そーなの? だったら自分自身をテレポートさせて自分で電極を入れ替えるしかないね」

結標「えっ……」

円周「それなら出来るでしょ?」

結標「で、出来ないことはないけど……」

円周「じゃあ急いだほうがいいよー、早くしないとアクセラお兄ちゃんがやられちゃうよ」

結標「…………」ゴクリ

円周「……どうしたの?」

結標「…………」


一方通行『オマエ、自分自身の転移をやめろ』


円周「淡希お姉ちゃん?」


一方通行『記憶を失う前のオマエにはトラウマがあったンだ』


結標(……私は)


一方通行『オマエはそのトラウマを思い出すたびに著しく体調を崩すような体質だった』


円周「ねー、どうかしたの?」


一方通行『だから、自分自身の転移はこれ以上はやめとけ』


結標(…………私は……!)キッ

960: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:41:43.63 ID:K5U897Q4o






『わ、わ、私の……私の足が、、、あああァあああああああああああァあッああああああああ!!!!!』








結標「ッ!? ごほっごほっ!!」

円周「? 風邪でも引いたの?」

結標「はぁ、はぁ、ご、ごめんね円周ちゃん……少し黙ってもらえないかしら?」

円周「……うん、わかった」

結標「……はぁ、はぁ」

961: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:43:27.41 ID:K5U897Q4o


結標(……体が震える。まるで猛獣とでも対峙したみたいに)

結標(もうすでに演算の式は立てられている。あとはイコールキーを押すだけ、電卓で気軽に計算するように)

結標(でもそれができない。ただ演算する、それだけのことができない。本能が私自身を食い止めてしまう)

結標(これがトラウマだっていうの? 私が体験したことないことだというのに?)

結標(……ふざけないでよ。こんなことのために、一方通行が傷つくのをただ見てろって言うの?)

結標(ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな――)

結標(それ思ってもできないものはできない。しようとすると正体不明の不安が私に襲い掛かってくる)

結標(怖い。嫌だ。気持ち悪い。駄目。助けて。助けて。助けて――)






『――――結標さん!』




962: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:44:03.99 ID:K5U897Q4o


結標(ッ!? だ、誰っ!?)


『頑張ってください結標さん。あと一歩、あと一歩踏み出すことができれば……」


結標(で、でも……)


『……、怖い、のですね?』


結標(……う、うん。でも一方通行を助けてあげたい! あげたい……けど)


『…………わかりました。あなたに……力を』


結標(ちか、ら……?)


『はい。でもそんな直接的なものじゃないです。あなたの背中をちょっと押すだけです』


結標(背中を……押す……)


『それからは……あなた次第です、結標さん』


結標(ま、待って! 貴方は一体――)


『……頑張って、ください』

963: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:44:41.94 ID:K5U897Q4o

円周「…………」

結標「…………よし!」

円周「淡希お姉ちゃん?」

結標「じゃあ円周ちゃん。行って来るわね!」

円周「うん! いってらっしゃい淡希お姉ちゃん!」


結標(……不思議だわ。怖さは感じるし、不安だってある)

結標(でも……なんだか今は、それと同じくらいに希望がある)

結標(心が、気持ちがぐっと軽くなってる、そんな感じがする)

結標(もしかしたら……いけるかもしれない、できるかもしれない……!)

結標(このトラウマを……トラウマを…………!)






結標「――っていうか、そもそも私にトラウマなんてない!! トラウマなんてとっくの昔に忘れたわよ!!」




シュン



964: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:45:10.62 ID:K5U897Q4o


一方通行「…………、…………」


垣根「……けっ、惨めな姿だと自分で思わねーか? なあ一方通行」


一方通行「…………、…………」


垣根「っつっても、今のお前に人の言語を理解できるだけの知能はねえ、か……」


一方通行「…………、…………」


垣根「さあて、こっから俺の憂さ晴らしに付き合ってもらうぜ――」



シュン



垣根「――ハァ?」



965: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:45:48.15 ID:K5U897Q4o



結標「――あ、一方通行ぁ!!」




垣根「……テメェは座標移動か? たしかテメェは自分自身の転移は……!?」

結標「はーい一方通行ー、ちょっとじっとしててちょうだいねー」スッ

垣根「ッ!? 換えの電極かッ!? やらせるかよぉ!!」バッ

結標「これで!!」カチャ


ゴォウ!!


一方通行「…………、…………」


グボォォォン!!


966: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:46:22.66 ID:K5U897Q4o

垣根「……ぜぇ、ぜぇ、あ、ぶねー。チクショウが焦らせやがって」

垣根「ったく、ふざけんじゃねえよこの野郎が!」

垣根「チッ、ま、これであいつはもう終わり――」



「――ほォ、どこのどいつが終わったンだァ?」



垣根「ッ!? て、テメェ!!」



一方通行「もしかして俺のことかァ? それなら違うだろォ、なァオイ」



垣根「く、クソッたれが、間に合わなかったってのかよ!?」

一方通行「いや、十分に間に合ってるぜ。おかげでオマエの言葉がよく理解できる」

垣根「……おいおい、会話が成立してねーぞクソ野郎。電極機能してねえんじゃねーか!」

一方通行「あァン? オマエを叩き潰せるチカラが戻って来たってンだ。関係ねェだろンなことォ」




垣根「……あ、一方通行ァあああああああああああああああああああああああああああッ!!」ゴッ

一方通行「……もォ終わりしようぜ垣根ェ! オマエはこっち側に入り込む資格はねェンだよ!!」タッ





ドグシャァァァァァア!!





垣根「――がはっ」ビー


一方通行「…………俺含めて、な」カチ

967: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:46:58.79 ID:K5U897Q4o


部長『決まりましたぁ!! 優勝はチーム一方通行です!!』



<ワーワーワーキャーキャー!!



土御門「……ふっ、どうやら勝ったようだぞ」

海原「はい。結局、自分たちはなにもできませんでしたね」

土御門「いいさ。別に俺たちは活躍するためにここにいるわけではないだろう?」

海原「ふふっ、そうですね。では自分はこれで……」ザッ

土御門「行くのか?」

海原「これ以上は自分のような人間は不必要です。それに……」

海原「少しおつかい頼まれているので、早く売店に寄らなければ」ニコ

土御門「今度はなんだ? 菓子か?」

海原「少しストラップを……」

土御門「そうか、大変だな……お前も」

海原「いえ、これが自分の仕事ですから……では、あとはよろしくおねがいします」ザッザ

土御門「ああ」







円周「…………よしよし。これにて任務かんりょー」

円周「アクセラお兄ちゃんも淡希お姉ちゃんも助けたからこれで問題なしだよねー」

円周「これ以上は『木原』がここにいても不自然だよね」


ピーガガガ


円周「……うんうんわかってるよ数多おじさん。木原ならここでクールに去っていくんだよね」

円周「…………」

円周「……クールに去るってどうやるのかな?」

968: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:47:30.26 ID:K5U897Q4o

~観客席~


小萌「……ふぅ、一時はどうなるかと思いましたが、何とか無事に大会を終えることができましたねー」

黄泉川「そうじゃんね。少しばかり怪我とかあるかもしれないけど、まあ大丈夫だろ」

芳川「……私は無事じゃなかったけどね」ボロ

打ち止め「どうかしたのヨシカワ? ってミサカはミサカは律儀に質問してみる」

芳川「何度も何度も試合を止めようとする愛穂の阻止を率先して行ったのよ? アンチスキルの相手は分が悪すぎでしょ?」

黄泉川「あ、あははーそうだったっけ?」

小萌「そうですねー、黄泉川先生何回席を立ったことか」

打ち止め「もう、心配性だねーヨミカワは!」

芳川「そういうキミも木原さんのところに助けを求めたじゃない?」

打ち止め「え、えへへー、そうだったっけー、ってミサカはミサカは口笛を吹いて誤魔化してみたり」スピューピュー

黄泉川「吹けてないじゃん」

969: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:48:00.02 ID:K5U897Q4o

~休憩所~


禁書「……とうま! あくせられーたたちが優勝したみたいだよ!!」

上条「ああもう耳元で大声出すな! 聞こえてるっつーの」

吹寄「さすがアクセラね。きっちりやることはやってくれるわね」

青ピ「それに比べてボクらぁなんつー体たらくなんやろうな」

姫神「開始五秒で狙撃された青髪君のいう台詞じゃない」

青ピ「あれはそもそもメイン盾のカミやんがな――」

上条「テメェ、俺がどれだけ活躍したかわかってねーな?」

吹寄「どれだけ活躍したのよ? あの頭にリングをつけた人を倒してすぐに気絶しちゃったから知らないのよね」

上条「孤軍奮闘だったぞ! 謎のチカラを使う垣根っつーヤツ相手に精一杯防戦一方――」

吹寄「防戦一方なのに活躍したって言うのかしら?」

上条「うるせえ!! 別にいいだろうが!!」

姫神「でも上条君が守ってくれたから。私は軽症で済んだのかもしれない」

上条「ほらぁ! さすが姫神さん、俺の活躍を素直に評価してくれてる。見習えテメェら」

青ピ「姫神ちゃんのカミやんへの評価はアテにならへんからなー」

吹寄「そうね。珍しく同意だわ」

上条「て・め・え・ら……!」

970: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:48:49.37 ID:K5U897Q4o

風斬「…………、…………」

禁書「……ひょうか!」

風斬「……どうかしたの?」

禁書「あくれされーたたち優勝だって!」

風斬「う、うん知ってるよ。さっき放送で聞いたから」

禁書「そうなの? でも何か嬉しいよね優勝って!」

風斬「……そうだね」

禁書「これは祝勝パーティーを開くべきだと私は思うんだよ!」

風斬「それはあなたがたくさん食べたいだけでしょ?」

禁書「そうとも言うんだよ!」フン

風斬「あはは……」

禁書「とにかくみんなが無事だったからよかったんだよ! じゃあ、ちょっと会場の様子を見に行ってくるね!」タッタッタ

風斬「いってらっしゃい……」

風斬「…………、…………」


風斬「……ほんと、よかったですね。ふふっ」


971: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:49:22.48 ID:K5U897Q4o

~会場~


一方通行「…………あァ疲れたァ」

結標「そうね。私もすっごく疲れたわ」


土御門「二人ともお疲れだぜい! これは今夜は優勝パーティーだにゃー」


結標「……ふふっ。やっぱり土御門君はそのしゃべり方のほうが似合ってるわ」

一方通行「そォか? ウザさがねェ方が良くねェか?」

土御門「まあそれより入賞チームは表彰があるにゃー! 早めに向かうとしようぜい」

一方通行「面倒臭せェ。オマエらだけで行ってこい」

結標「なに言ってるのよ? 貴方はリーダーなんだからきちんと出ないと」

一方通行「俺ァ一度もリーダーなンて名乗った記憶ねェぞ。どちらかと言ったら指揮を執っていた土御門がリーダーだろ?」

土御門「いやいや、そんな馬鹿なことはないぜい。俺みてーな下っ端がリーダーなんてありえないにゃー」

一方通行「……つゥか海原はどこにいった?」

結標「そういえば見ないわね……って、そういえば円周ちゃんもいないわ!」

一方通行「円周? 木原ンとこのガキか?」

結標「そうそう。いろいろと助けてもらっちゃったのよ、その電極だって円周ちゃんが持ってきたものだし」

一方通行「……チッ、向こうに帰ったらあのオッサンがうっとォしそォだな」

土御門「どうやらスクールやアイテムの連中もいないみたいだにゃー」

一方通行「だろォな。アイツらがこんな大会に出ること事態異質なンだ。表彰台に上がろうなンて馬鹿なことは考えねェだろ」

結標「なんだかよくわからないけど、シャイなのねあの人たち」

一方通行「馬鹿かオマエは」

972: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:49:57.41 ID:K5U897Q4o

おっさん『――ではー優勝チームのチーム一方通行ーリーダーの一方通行君前へ』


一方通行「チッ、名指しかよ」

結標「ほら、早く行かないと!」

土御門「そうだぜーい、我らがリーダーアクセラちゃん!」

一方通行「分かった分かった。行けばイインだろチクショウが」スー


おっさん『――ということで、ここにその栄誉をたたえーこれを賞します』

おっさん『おめでとう』


一方通行「……あざァす」スッ


パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ


おっさん『――ではー、優勝チームには副賞としてー』


結標「あれ? 副賞とかあったの?」

土御門「さ、さあ? 俺は別にそんなものは聞いていないにゃー」







おっさん『――春休みに使えるスキー場のフリーパスをー』








三人(い、いらねー……)

973: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:50:29.23 ID:K5U897Q4o

エピローグ.約束

‐宿泊所・食堂‐


ワイワイガヤガヤ


青ピ「いやー、こう盛大に祝勝会を開けるのも全部アクセラちゃんのおかげやなー!!」

土御門「そうだにゃー、まさかスキー場に来て雪合戦大会で優勝するなんて思わなかったぜい」

打ち止め「いっえーい!! 関係ないけどミサカもはしゃぐぜい! ってミサカはミサカはぴょんぴょん飛び跳ねてみたり!」

黄泉川「お前らー、あんまりはしゃいで宿泊所の人に迷惑かけるんじゃないぞ?」

小萌「そうですよー! 一応みなさんはこの施設を借りているのですよー」

青ピ「もうセンセ、そないな堅いこと言わずに楽しみましょうよー」

芳川「そうよ。研修じゃないんだから」

打ち止め「さすがヨシカワ! どうでもいいことには極力関与しない!」

小萌「限度がありますぅ!!」

974: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:50:57.00 ID:K5U897Q4o

吹寄「しかしラッキーだったわね。他の二チームがいなくなったから繰上げであたしたちが準優勝になるなんて」

姫神「そうだね。上条君がいるのにラッキーだったね」

上条「それはどういうことですかな姫神さーん?」

禁書「ご飯がいっぱいなんだよもぐもぐ」

上条「今度こそ食いすぎて宿泊所を食料難にすんじゃねーぞ?」

禁書「善処するんだよ!」モグモグ

上条「……善処するってやる気のねーやつが言う言葉ってどっかで聞いたぞ」

土御門「それが本当なら明日も食料難だにゃー!」

上条「わかってるよなインデックスゥうううう!?」ユサユサ

禁書「わ、わかってるから! わかってるから頭を揺さぶらないでー」

青ピ「……あれ? そういえばアクセラや姉さんがおらへんなー」

上条「一方通行なら疲れたから寝る、って言って部屋に帰ったぞ」

吹寄「結標さんはちょっと用事があるって言ってどこかへ行ったわよ?」

青ピ「へー、二人とも欠席か……はっ! これはなにかよからぬ展開が――」


吹寄「余計なこと考えてないでピザでも食ってなさい!」ダッ


ゴツン


青ピ「ほげえ!?」ガクッ

975: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:51:38.82 ID:K5U897Q4o

‐宿泊所・地下ゲームセンター‐


一方通行「…………」ズズズ

一方通行「あァ、コーヒーうめェ」プハァ

一方通行「…………」


結標「あ、一方通行……」


一方通行「よォ……」

結標「ちゃんと覚えていたのね、約束」

一方通行「そりゃまァな。……約束、だからな」

結標「いろいろあったから忘れてたと思ったわ」

一方通行「あの程度のことで忘れるかよ。俺を誰だと思ってやがる」

結標「そうね。学園都市第一位の一方通行様だったわね」

一方通行「チッ、エラく癇に障る言い方じゃねェか」

結標「ふふっ、ごめんごめん」

989: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/26(水) 07:14:00.12 ID:n5TYJQ9Mo

結標「……さて、どのゲームで遊ぶ? 私的には格ゲーとかやってみたいんだけど」

一方通行「その前に少しイイか?」

結標「ん? 何よ?」

一方通行「オマエ大丈夫かよ?」

結標「大丈夫って?」

一方通行「アレだアレ、決勝の時に自分自身をテレポートさせただろ?」

結標「えっ、ああ、アレね!」

一方通行「吐き気とかあったりすンじゃねェだろォな?」

結標「あはは、大丈夫大丈夫。なんともないわよ」

一方通行「本当かよ?」

結標「本当よ。貴方の心配性は打ち止めちゃんだけじゃなかったの?」

一方通行「違げェよ。つゥか俺は心配性じゃねェぞ」

976: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:52:05.04 ID:K5U897Q4o

結標「はいはいそうですねー。まあ、そんなに心配なら大丈夫って証拠、見せてあげようか?」

一方通行「証拠だァ?」

結標「うん、はい!」


シュン


一方通行「ッ!? テレポートした……?」

結標「ふっ、後ろだ……」

一方通行「……オマエ、本当に大丈夫なのかよ?」

結標「大丈夫よ、この通りテレポートしてもピンピンしてるわよ」

一方通行「克服したっつゥことか、トラウマを……」

結標「トラウマもなにも、そもそもそれは昔の私のものであって今の私には関係ないし」

一方通行「そォかよ」

結標「はい、じゃあ気を取り直して遊ぶとしましょ?」

一方通行「おォ……」

977: ◆ZS3MUpa49nlt 2012/12/24(月) 21:53:33.56 ID:K5U897Q4o

結標「~~~~♪」テクテク

一方通行「…………、なァ結標」スー

結標「今度はなに?」

一方通行「……アリガトよ」ボソ

結標「……えっ?」

一方通行「……その、アレだ。一応助けてもらった身だからよォ、言っとこォと思ってな」

結標「…………」

一方通行「……な、なンだよ?」

結標「…………ふふっ」





結標「どういたしまして!」ニコ






一方通行「もォ今年も終わりか」結標「何だかあっという間よね……」


                 ~おわり~


関連記事
タグ:

コメント

 

お知らせ

サイトのデザインを大幅に変更しました。
まだまだ、改良していこうと思います。

カテゴリ

今週の人気記事

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:


※メールの打ち間違いにお気をつけください。
返事無い時は、メールの打ち間違いの可能性がありますので、再度送信していただくか、コメント欄をご使用下さい。

ブログパーツ ブログパーツ ブログパーツ アクセスランキング