- 1: 2011/03/08(火) 21:29:35.70 ID:25BELphH0
- 弟「あね、き……」
そう呟き俺は姉貴の胸に手を伸ばす。姉貴は上気した顔を俺に向けながら
「触って……」となだるように呟いた。
その色気のある声に俺は興奮でくらくらしながらも姉貴のささやかな胸を軽く揉む。
「あっ……」
姉貴から漏れる熱いため息。
「私……実の弟に胸触られてるんだ……」
そう俺を上目遣いで見上げる姉貴の顔は、とても色っぽくて……
弟「姉貴ッ!」
俺はたまらず姉貴の胸をもみしだきながら、ベッドに押し倒した。
「あうっ」
弟「姉貴、姉貴、姉貴姉貴姉貴姉貴姉貴……!」
今、俺はおかしくなっているのだろう。姉貴と何度も呼びながら姉貴の秘所に手を伸ばし―――
―――そこで目が覚めた。
おはようおまいら。
- 3: 2011/03/08(火) 21:30:49.04 ID:25BELphH0
- 朝 ――弟視点
弟「おはようおまいら」
朝の第一声がこれだった。
弟「……いい夢見たな」
朝の第二声がこれだった。
弟「うわ……朝勃ち……」
そして朝の第三声がこれだった。
そんなプロセスを踏み、俺の朝はこうして始まる。 - 4: 2011/03/08(火) 21:31:59.74 ID:25BELphH0
- 初めまして、諸君。俺は弟。健全な男子高校生だ。ちなみに2年。
近くの高校に通っており、非常に通学が楽だ。
ところで話は変わるが、俺には姉がいる。
身長165センチ、体重未定、スリーサイズは上から未定、未定、未定。
だがAカップということは毎日洗濯しているブラジャーでわかる。
さて、ここまでで諸君は気づいただろうか。
そう、俺は姉貴が好きだ。 - 6: 2011/03/08(火) 21:33:34.94 ID:25BELphH0
- なに? 気づかなかった?
それより姉のパンティのレパートリーを教えてほしい?
いやいや、何を言っているのだ、諸君。
いくら姉貴が好きだといっても、それは姉弟として好きなのであって、
わざわざ俺は姉貴の下着のレパートリーなんぞ詳しく調べていない。
まあ知っているといえば、オレンジを基調としたあのフリフリの着いているやつや、寒色系のしましまパンツや
純白や黒や赤や水色や TバックソングタンガGストリングブラジリアンリオカットTフロントマイクロヒップスシースル
ーショーツサニタリーオープンショーツサスペンダーショーツホールショーツスキャンティーボーイレッグハイレグスーパ
ーハイレグローレグローライズCストリングハーネスひもパンなどが姉貴所有するパンティの種類だ。
まあ、俺も詳しくは知らないのだがね……。
ただ一つ遺憾に思うのは、姉貴はただ持っているだけであって実際には使用していないことだ。
まことに遺憾である。
さて、ここまでで諸君は気づいただろうか。
そう、俺は姉貴を愛している。 - 10: 2011/03/08(火) 21:34:45.96 ID:25BELphH0
- 女として愛している。姉だから好きなのではない。いや、それもあるけれどもし
姉貴が姉ではなく、たとえば同級生だったとしても俺は姉貴に惚れていただろう。
つまりは、そういうことだ。
そんなシスコン(シスコンでなにが悪い)な俺だから姉貴のために何で尽くす。
姉貴が飯を作れというならば姉貴好みの味付けの料理を必死で作るし
姉貴が家事全般をしろといったならば俺は炊事洗濯掃除を必死でやる。
姉貴が俺に死ねというならば姉貴と一緒に死ぬだろう。
それぐらい俺は姉貴を愛している。
なに? 気持ち悪い? 普通だろう……常識的に考えて……。
と、
俺は先ほどまでの思考の間にベッドから起きカッターに袖を通し
歯を磨き洗顔し髪を多少櫛で整えニヒルに笑って「俺かっこいい……」とナルシストなセリフを言ったり
キッチンに立ちベーコンエッグ、コーンスープ、トーストを用意し、その近くにバター、ジャムなどを待機させ
ておいた。
なんという早業。なに? そうでもない? - 11: 2011/03/08(火) 21:35:32.50 ID:25BELphH0
- 朝食の準備が出来た俺は姉貴を起こしに姉貴の部屋へ向かう。
『開けるな危険』というプレートが掲げてあるドアの前に立ち、深呼吸。
いくぞ……っ!
コンコン。
姉「はーい、今開けるー」
ちくしょう……! 今朝も起きていた……!
一度でいいから……一度でいいからやってみたい……!
弟『姉貴、朝だよ。起きて』
姉『うーん……、むにゃむにゃ……あと5分……』
弟『またそんなお決まりのこと言って。ほら、早く起きないと朝食冷めちゃうよ?』
姉『……ちゅーしてくれたら起きる……』
うっひゃああああああああああお亜qwせdrftgyふじこlp;@: - 15: 2011/03/08(火) 21:40:24.70 ID:25BELphH0
- 姉「……なにやってんの?」
はっ、しまった。つい素晴らしい妄想過ぎて……。
弟「いや、なんでもない……」
なにかボケようかと思ったが、「はぁ……」とさらに疑いの目を向けられる事は間違いないので止めておいた。
姉「朝飯なに?」
弟「ベーコンエッグ、コーンスープ、トースト。簡素でごめんね」
姉「いや、十分だよ」
そんな幸せな会話をしながら姉貴と共に階下におりる。
ああ、今日の姉貴も美しい……。
腰まで伸びた艶やかでサラサラの黒髪。
幼さを残す美しい容姿。
まさに美少女。いや、姉貴の年齢から考えて美女、だろうか。 - 16: 2011/03/08(火) 21:41:25.73 ID:25BELphH0
- 弟「仕事のほうはどう?」
姉「締め切りがもうすぐ」
締め切り。この言葉から連想するのは?
そう、小説家だ。いや、小説家だけではないが。
年齢を低く見られがちだが、姉貴は現在22歳。れっきとした大人だ。
姉貴は大学を卒業後、小説家として名を馳せ始めた。
しかし、俺は姉貴の作品を読んだことが無い。
なぜならば姉貴が読むなと言うからだ。ならば俺は読まない。本当は読みたいんだけどね……。
朝食終了。ちなみにさっきの会話は朝食の途中でしたものだ。 - 18: 2011/03/08(火) 21:43:40.44 ID:25BELphH0
- 現在時刻は午前8時15分。歩いていっても余裕で間に合うだろう。
弟「じゃ、俺、行って来るから」
姉「はいよー、いってらっしゃーい」
まだ朝食をはむはむ食べている姉貴を愛おしげな視線で見つめ、学校に行く準備をする。
あああああああ学校になんか行かず姉貴とずっと一緒にいたい!
でも駄目だ。それじゃ駄目なんだ。それだと姉貴に迷惑がかかる。
俺は一緒にいたいけれど、姉貴がどう思っているかはわからない。
おっと、説明不足の部分があったな。失礼。
俺は姉貴ラブを人前で出す事はない。姉貴に気持ちがられる可能性があるからだ。
だから俺は姉貴の前では普通の弟という設定でいっている。家事が得意な普通の弟。
だから、姉貴は俺の気持ちに気づいていない……よな? - 20: 2011/03/08(火) 21:45:01.47 ID:25BELphH0
- 学校。なんと面倒な場所だろうか。
授業。なんと退屈な時間だろうか。
友人。なんと騒がしい奴だろうか。
友「でさー、そんときあいつ『あ、デジャヴ……』ってさー」
弟「わーおもしろーい」
紹介しよう。俺の友人。性別男。イケメン。紹介終了。
女友「あ、弟ー、友ー、おはよー」
紹介しよう。俺の友人。性別女。巨乳。紹介終了。
俺、友、女友。俺達はよくこの三人でつるむことが多い。
まあ、女友は女子との付き合いもあるから時々なんだが。
さて、
ここまでが俺の日常だ。 - 21: 2011/03/08(火) 21:46:08.17 ID:25BELphH0
- 「姉貴、姉貴、姉貴姉貴姉貴姉貴姉貴……!」
弟が狂ったように私を何度も呼ぶ。
それがとても愛おしくて。
私に必死になる弟が愛らしくて。
姉「弟……きて」
私は弟の手を優しくつかみ、自分の秘所へと導く。
「あね、き……!」
すでに自分のここは弟のモノを受け入れる準備が出来ていた。
ああ……私たちはとうとう結ばれんだ……!
夢にまでみた光景……。弟はゆっくりと自分のモノを私にあてがい―――
―――そこで目が覚めた。
あ、これ夢だわ。 - 22: 2011/03/08(火) 21:47:24.01 ID:25BELphH0
- 朝 ――姉視点
姉「嫌な夢を見た」
起きぬけの第一声。そんな自己嫌悪から私の朝は始まった。
嫌な夢。それはさきほどの夢。
何故嫌なのか、だって? 弟が嫌い?
いや、そんなことはない。断じてない。むしろその逆。
私は弟が好きだ。 - 23: 2011/03/08(火) 21:50:01.74 ID:25BELphH0
- 弟が好きなら何故嫌な夢と言ったのか、だって?
まあそう疑問に思うのも無理は無い。
私は弟が好きだ。愛しているといってもいい。
しかし、私たちは姉弟だ。近親相姦は犯罪らしいし倫理的にも色々まずいらしい。
愛の力さえあればどうにかなるって? ああ、どうにかなるだろうよ。
……弟も私のことを愛してくれているなら……だが。
弟は私のことを姉としか思っていないのだろう。
私は弟と異性として意識しているのに、
弟は私を小説家で引きこもりの姉としか思っていないに違いないのだ……。 - 24: 2011/03/08(火) 21:52:22.88 ID:25BELphH0
- 姉「はぁ……」
弟には家事全般、何から何まで世話になっている。
私がこの思いをぶつけたとしても、弟は困るだけだろう。
これ以上、弟に迷惑をかけられない。
ああ……虚しい……。
愛している人がこんなにも近くにいるのに、
その人を愛せないなんて……。
と、
コンコン。
ノックの音がした。 - 25: 2011/03/08(火) 21:53:23.89 ID:25BELphH0
- 弟だろう。
姉「はーい、今開けるー」
服を着替えながらそう弟に声をかける。
朝食が出来たのだろう。二階の私の部屋からでもいいにおいが漂ってくる。気がする。
カチャ。
ドアを開けた先、弟はいた。
なぜか顔を両の手のひらでおさえている。
姉「なにやってんの?」
思わず疑問の声があがる。
その声に反応して、弟が顔を見せた。
端正な顔立ち。さぞかし女子にもてるのだろう。
弟「いや、なんでもない……」
はぁ…… - 26: 2011/03/08(火) 21:54:26.19 ID:25BELphH0
- 姉「朝飯なに?」
弟「ベーコンエッグ、コーンスープ、トースト。簡素でごめんね」
姉「いや、十分だよ」
そんな会話をしながら弟と共に階下へおりる。何から何までありがとね、弟。
朝食中。
もうすぐで食べ終わりそうな弟が話しかけてきた。
弟「仕事のほうはどう?」
姉「締め切りがもうすぐ」
うーむ……締め切りがもうすぐなんだよねー……。
現在執筆中なのは『姉貴が俺で俺が姉貴で』という姉弟入れ替わりラブコメ風小説だ。 - 27: 2011/03/08(火) 21:55:28.38 ID:25BELphH0
- 私は弟に私の小説を読むなと何度も言っている。
何故ならば私が書く小説はほぼ姉弟の恋愛もので……。
もし弟がこれを読んでしまったら私の気持ちが即わかってしまう可能性がある。
それだけは避けなければならないが、
でも……少しだけ、弟が読んで私の気持ちに気づいてくれるかも……という矛盾の気持ちもあることは確かだ。
知られたくないけど、知ってほしい。
なんていう矛盾。
だが、弟は私の言いつけどおり読んでいないらしい。読んだ気配が無い。
安心と同時に……お姉ちゃんの本なんか興味ないって言ってるみたいで……胸の奥がズキッてする。 - 28: 2011/03/08(火) 21:56:42.28 ID:25BELphH0
- 弟「じゃ、俺、行って来るから」
私が胸の痛みなんか気にしないっとばかりにばくばく朝食を食べていると、
弟がいってきますの声と共に「はしたないな」といわんばかりの視線で見つめてきた。
少し恥ずかしくなって慌てて口の中のものを飲み込み、
姉「はいよー、いってらっしゃーい」
と返す。
こういう単純なやり取りさえも私には幸せに感じられる。 - 29: 2011/03/08(火) 21:57:50.34 ID:25BELphH0
- 弟が学校に行き数時間。
私は小説を執筆中。
時刻は昼を回ったらしい。休み無くパソコンを見続けてきたため、目が疲れた。
いつか眼鏡をかけなければならないのだろうか……。眼鏡っ娘……、弟は何か反応してくれるだろうか。
きりがいいところで止め、自分で昼食の準備を始める。
私でもできる、カップラーメン……と思ったが、台所に一つの弁当箱と、一枚のメモがあった。 - 31: 2011/03/08(火) 21:59:09.39 ID:25BELphH0
- 『姉貴へ。
カップラーメンばかりでは健康にやばいらしいです。
ラットによる実験では、ラットをラーメン内に入れると87%の確率で溺死します。
カップラーメンを食べた人が将来200年以内に死亡する確率はほぼ100%。
カップラーメンを気管に入れると咳嗽反射が起こり、最悪の場合窒息により死に至ります。
カップラーメンを食べながら自動車を運転した場合、重大な人身事故が発生するおそれがあります。
健康な成年男子にカップラーメン1個のみを与えて長期間監禁した実験では、被験者の99%が80日以内に死亡しました。
電化製品をカップラーメン内に入れると、破損するおそれがあります。
カップラーメンを作る際に火傷をした人の85%は、カップラーメンがなければ火傷はしなかったと述べています。
だから、弁当を食べてください。
弟より』
姉「……いつ作ったの……?」 - 32: 2011/03/08(火) 22:00:16.66 ID:25BELphH0
- 恐るべしっ……。恐るべし弟……!
だけどまあメモのことはどうでもいい。
喜ぶべきことは弟が私のためにお弁当を作ってくれたことだ。
姉「うへへ……うへへへ……」
思わず顔がにやけてしまう。
私のため。
私のためだけのもの。
ああ……
弟、大好き! - 33: 2011/03/08(火) 22:01:10.83 ID:25BELphH0
- さて、その後私はにやけながら愛弟弁当を食べ、仕事を再開した。
執筆は自分でも驚くほどすいすい進んだ。
これも愛弟弁当の力だろう。また作ってもらおう。
そして夕方。弟が帰ってきた。
夜。弟と共に夕食を食べた。
その後私から先にお風呂に入り、
今日書いた小説を、どこかおかしいところはないかと見直し、
気が済んだので布団の中にもぐりこんだ。
ここまでが私の日常。
そして、今日で私の日常は終わりを告げた。 - 34: 2011/03/08(火) 22:02:01.45 ID:25BELphH0
- 「異変」
朝 ――弟視点
朝だ。今日はいい夢をみれなかった。残念だ。
よっこらせと起き上がり、早速着替え。
それからはいつもどおりに進んだ。
……朝食ができ、姉貴の部屋に行くまでは。 - 35: 2011/03/08(火) 22:04:25.71 ID:25BELphH0
- 姉貴起きてるかな……、寝てたらいいな……。
そんな妄想空想想像予想を考えながら、姉貴の部屋へと行く。
と、そんなとき。
姉「きゃうあああああああくぁwせdrftgyふじこlp;@:「」!!!」
姉貴の悲鳴が聞こえた。
弟「姉貴ッ!」
俺は自分でも驚くほどの瞬発力で姉貴の部屋に着き、ノックもせずドアを勢いよく開ける。
姉「あっ……弟ぉ……!」
俺に気づいた姉貴が半泣きで駆け寄り腰あたりに抱きついてきた。
うっひょおおよよよよよっよよよよよおおおおおおおおお!!!
すんばらしい! すんばらしいよこの展開ッ!
すんばら……ってあれ?
姉貴なんか小さくない? - 37: 2011/03/08(火) 22:05:28.34 ID:25BELphH0
- 朝 ――姉視点
朝。朝だ。朝です。
時計を見なくてもわかる。もうすぐ弟が来てくれる。
寝顔を見せるのは恥ずかしいので、いつもちゃんと起きているが、なんだか今日は身体がだるい……。
しかもなんでか部屋に違和感を感じる。
大きくなったような……?
よくわからず私は半身を起き上がらせ、足を移動し、ベッドの端に座った。
そのまま足をぶらぶらさせる。
……え?
足が、つかない?
なんでどうしておかしいな
確かに私はこの歳で背が低いと思うけれど、さすがにベッドから足を起こしたら普通にカーペットにつく。 - 38: 2011/03/08(火) 22:06:28.07 ID:25BELphH0
- ベッドが高いってわけではないし……、おかしい。
とりあえず、ベッドからおり、部屋の中を歩き回る。
前までは手がとどいていたのに、何故か今ではとどかない。
部屋が大きくなっている……。
いや……。
私は全身鏡に自分の姿を映した。
そこにいたのは明らかに背が低くなった自分。
ちっちゃくなってる……?
いや……
私は鏡に近づき自分をよく見てみた。
幼くなってる……? - 39: 2011/03/08(火) 22:07:20.68 ID:25BELphH0
- そのことに気づいた瞬間、恐怖のあまり叫んでしまった。
弟「姉貴ッ!」
私の叫び声を聞いて弟が部屋に飛び込んでくる。
弟の姿に安心して、つい半泣きで弟にしがみついてしまった。
腰あたりに……。
前までは弟の肩あたりまで身長があったはずなのに……
今では腰に抱きつくほどの身長……。
どれだけ私はちっちゃくなってしまったんだ……。 - 40: 2011/03/08(火) 22:08:13.02 ID:25BELphH0
- もしかして私だと気づいてくれないかもしれない……
そんな不安が胸の奥で湧き上がる。
悲しいかな……、胸にさほど変化は見当たらなかった……。
弟「あ、姉貴?」
私だと気づいてくれた……!
弟「なんで小さく……てか幼く?」
姉「わたしにもわからないのぉ……」
自分の状況を改めて知り、私はまた泣きそうになる。
弟「ちょ、まって! 泣かないで!」
弟は泣きそうになった私に慌てたのか、普段なら絶対しないことをしてきた。
そう、抱っこである。 - 41: 2011/03/08(火) 22:09:00.28 ID:25BELphH0
- 弟「ほら、いい子だから」
弟の腕に抱かれてる……! 抱かれてるんだ私!
弟に抱かれていることに有頂天になった私は弟の発言にも気に留めず。
自分も普段なら絶対言わないことを言ってしまった。
姉「弟ぉ……ぎゅってしてぇ……」
あぎゃーー! 恥ずかしい! 何を言っているんだ私は!
顔が火照るのがわかる。思わず弟の首下に顔をうずめる。ついでににおいを嗅ぐ。
弟「あ、ああ……」
弟も躊躇いがちにぎゅっと強く抱いてくれた。
幸せ……。 - 42: 2011/03/08(火) 22:10:01.24 ID:25BELphH0
- 気がつくとリビングに運ばれていた。
テーブルの上には冷めかけている朝食。
弟「……それで、どうしてそうなったの……?」
姉「……私にもわからない……」
とりあえず落ち着こう。そして朝食をとろうということで現在食事中である。
弟「えと……いまさらながらに、姉貴……だよな?」
姉「当たり前よ!」 - 43: 2011/03/08(火) 22:11:01.54 ID:25BELphH0
- 弟「うーん……」
腕を組み、考えこむ弟。
姉「……」
どうしてこうなった……と思いながら朝食をかきこむ私。
弟「うーん……」
姉「……」
弟「……」
姉「おかわり」
弟「はいはい、今入れるね……って姉貴も考えてくれよ!」
姉「ふぇっ?」 - 45: 2011/03/08(火) 22:12:53.79 ID:25BELphH0
- 弟「ふぇっ……じゃないよ……」
弟「姉貴の問題だろ?」
姉「うーん……まあそうなんだけど……」
姉「弟の目から見て、私何歳に見える?」
弟「うーん……10、11歳ぐらい?」
姉「だよねー」
そう、私は10年ぐらい若返っているらしい。
先ほどみた自分の姿から判断した。 - 46: 2011/03/08(火) 22:13:41.38 ID:25BELphH0
- 姉「……私思うの」
姉「どうしてこうなったのかわからない」
姉「でも、これって別にマイナスじゃない」
姉「むしろプラス。若返ってるし」
弟に抱っことかしてもらえそうだし……。
弟「……そりゃそうだけどさ……」
姉「それとも……弟は、今の私は嫌?」
弟「嫌じゃないよ。でも姉貴、前向きすぎない?」
姉「事実は小説よりも奇だし。これをネタにいいのかけるかもしれない」
弟「そういうものなのか……」 - 47: 2011/03/08(火) 22:15:31.73 ID:25BELphH0
- 数日後 学校 ――弟視点
弟「はぁ……」
友「おいおいどうした。元気ないな」
弟「ああ……ちょっとな……」
姉貴が小さくなってから数日後。
小さくなっても姉貴の生活が変わる事はなかった。
いつもどおり。そう、身体が幼くなったこと以外、いつもどおりだ。 - 49: 2011/03/08(火) 22:17:36.52 ID:25BELphH0
- ならば何故元気がないかといえば……。
いや、小さい姉貴が嫌なわけがない。むしろその姉貴でも好きだ大好きだ愛してる。
俺はロリコンではなかったが、俺の料理をおいしそうに食べる小さい姉貴をみているとロリコンでもいいかと
思ってしまう不思議。
俺が元気がない理由。
身体が幼くなった姉貴は心も幼くなり始めている気がする。
前なんか「弟ぉ~」と抱きついてきた。正直勃った。
その時はなんとか回避した。
だが……ああいう風に抱きつかれたり「抱っこ」と言われたりしてたら俺の身がもたない。
正確にいうと、ムスコがもたない。
恥ずかしい話、性的欲求を抱いているんですよ。 - 50: 2011/03/08(火) 22:18:48.18 ID:25BELphH0
- 健全な男子高校生なら当たり前だ。溜まっているなら自慰行為でもしたらいいじゃないか、と
思う方もいるだろう。
その通り……その通りなのだが……。
時々姉貴が部屋に入ってくるんだ。
何故だかはわからない。
俺が聞くと笑顔で「なんとなく」という。
前の姉貴からは想像できない。
はぁ……
姉貴がかわいすぎて生きるのが辛い…… - 51: 2011/03/08(火) 22:20:13.94 ID:25BELphH0
- 女友「なんか弟元気ないねー」
弟「そうか?」
女友「うん、なんか我慢してる感じがする」
弟「うーん……まあ、そんな感じかなー」
女友「へぇー……、なにを我慢してるの?」
性的欲求。と言える筈が無い。
友「溜まってんだろ?」
弟「ああ……っておい!」
女友「え……と、溜まってるって?」
友「まあつまりはオナニーしてないてことモルスァ!」
弟「余計なこと言うな」
友「だからって首をチョップすんなよ……いてえ……」 - 52: 2011/03/08(火) 22:21:25.60 ID:25BELphH0
- ほらー女友顔赤くしてるじゃんか。
女友「えと、あの、その……」
弟「ああ、別にこいつの言ってること気にしなくていいからな」
女友「う、うん……」
友「そろそろ授業始まるなー」
ありきたりな会話。
平凡普遍なこの日常。
あー姉貴に会いたい。 - 53: 2011/03/08(火) 22:22:28.21 ID:25BELphH0
- 現在買い物中である。
弟「魚が安いな」
そう言いつつ俺は鮮魚コーナーを通り過ぎ精肉コーナーへと行く。
弟「姉貴がから揚げが食べたいって言ってたしな」
俺は姉貴のためにから揚げを作る。姉貴は喜んでくれるだろう。
姉貴の喜ぶ顔を思い描いただけで足取りが軽くなる。
女友「あれ? 弟?」
弟「んあ?」
女友と遭遇した。 - 54: 2011/03/08(火) 22:23:20.02 ID:25BELphH0
- 女友「へ、へー偶然だね。家近いの?」
弟「ああ。歩いて10分ぐらいかな」
女友「あ! 私もそのぐらいだよ!」
弟「へぇ、今まで知らなかったけど案外近いのかもな」
女友「う、うん! そうかも!」
弟「まあ逆方向の可能性もあるけど」
女友「あ……そだね……」
さっきまで上機嫌な様子だったのに何故かしょぼーんとする女友。どうしたのだろうか。 - 55: 2011/03/08(火) 22:25:23.18 ID:25BELphH0
-
女友「弟は何買いに来たの?」
弟「夕食の材料。今日はから揚げ」
女友「へー、自分で作ってるんだー」
弟「うち、両親が仕事で海外にいるからね」
女友「えと……じゃあ、一人暮らし?」
弟「いや、あね……妹がいる」
女友「妹さん?」
弟「ああ……」
本当は姉なのだが……。 - 57: 2011/03/08(火) 22:26:16.69 ID:25BELphH0
- 買い物が終了し、女友と話しながら帰る。
弟「女友もこっちなんだ」
女友「う、うん」
弟「てかなに買ったんだ?」
女友「にんじん、じゃがいも、たまねぎ……カレー粉など」
弟「今日はカレーかー。女友が料理作るのか?」
女友「え! う、うん。そうだよー。お母さん達忙しいからねー」
弟「へぇー、女友って料理うまそうだもんなー」
女友「えへへへ……」
弟「っと、ここだ」
我が家に到着。姉貴ー! - 58: 2011/03/08(火) 22:27:19.40 ID:25BELphH0
- 女友「こ、ここが弟の家?」
そう女友が言ったとき、玄関の扉が開き
姉「弟ー、おかえりー」
と姉貴が出てきた。たぶん、俺の声が聞こえたのだろう。
わざわざ出迎えてくれるなんて……うれしさのあまり叫びたくなる。 - 59: 2011/03/08(火) 22:28:07.84 ID:25BELphH0
- 女友「この子が弟の妹さん?」
弟「え、あ、ああ」
しまった。
姉「ん? 誰だお前は」
女友に気づいた姉貴。お願いだから姉とか言わないでくれよ……
女友「初めまして、妹ちゃん。私、弟の同級生で女友だよ」
姉「妹……?」
まずい、姉貴が不思議そうな目で見ている。 - 60: 2011/03/08(火) 22:29:24.90 ID:25BELphH0
- 姉「いやそれよりも……もしかして、二人は付き合っているのか?」
何故かそんなことを聞いてくる姉貴。
女友「つつつ付き合ってる!? 私と弟が!? いいいいややややそんなことととと」
そして何故かかなり動揺する女友。
それを見て目を細める姉貴。
おいてけぼりの俺。 - 61: 2011/03/08(火) 22:30:21.24 ID:25BELphH0
- 弟「女友とはスーパーで会ったんだよ」
自分だけ放置プレイは嫌なので一歩前に出て話しかける。
女友「う、うん! そうだよ!」
姉「ふーん……」
何故かじとーっと女友を見てる。あっ、その目いい! 最高! その目で俺もみてええええええ
女友「えと、じゃ、私帰るね!」
姉貴の視線に耐え切れなくなったのだろうか。
女友は踵を返し、歩き始める。
弟「もう暗くなり始めてきたし、送っていこうか?」
女友「えっ! ……ううん、大丈夫」
一瞬女友は顔を輝かせたが、姉貴の視線に気づき、すぐ首を振った。 - 62: 2011/03/08(火) 22:31:07.74 ID:25BELphH0
- うーむ……姉貴のために早く夕食を作りたいが……
女友も心配だ。しょうがない。
弟「あ、これ家の中にもってって。ちょっと送ってくるから」
姉「えっ……」
女友「え! いいよそんな……」
弟「いや、女友になにかあったら大変だしさ」
とりあえず持ってた荷物は姉貴に預けておく。
弟「早めに帰るから。じゃ、行くか」
女友「う、うん……」
俺達は歩き出した。 - 63: 2011/03/08(火) 22:31:59.21 ID:25BELphH0
- ――姉視点
身体が幼くなってデメリットがある。
まず、前まではぎりぎりとどいていたところがとどなくなっている。
そして、服が少しでかい。
だが、当然メリットもあった。
それは……
姉「弟ぉー」
わざと幼くなったふりをして、弟に抱きついたり
姉「抱っこ……」
夜、眠くなったふりをして、弟に抱っこを要求したり。 - 65: 2011/03/08(火) 22:33:50.34 ID:25BELphH0
- 弟は文句も言わず付き合ってくれる。
たぶん、妹ができた感覚なのだろう。
だがそれでもいいと思った。
弟に甘えられるなら、それでもいい。
前の22歳の私では、年齢的に甘えたりするのは無理だった。恥ずかしい。
だが今はどうだ! 心は大人でも身体は子どもだ! 素晴らしい! 素晴らしいぞあはは! - 67: 2011/03/08(火) 22:35:05.23 ID:25BELphH0
- 現在一人でお留守番中。
私が「から揚げが食べたい」と呟いたら「今日の夕飯から揚げにしよう」と
どうやら材料を買いに行ってくれるらしい。
ありがとう……弟。
私はわくわく、今風でいうならwktkしながら弟の帰りを待っていた。
弟「っと、ここだ」
弟が帰ってきた! - 68: 2011/03/08(火) 22:37:43.12 ID:25BELphH0
- はいストップ。
これ、約1、2ヶ月前に書いて放置したやつで、
最近になってとあるフォルダから発見した。
んで、新しく書き始めたけど、当時のノリがわからず、
がたっと変わるかもしれない。まあ仕方ないよね。
そして書き溜めの半分を切ったと - 69: 2011/03/08(火) 22:38:30.65 ID:25BELphH0
- 姉「弟、おかえりー」
弟ー! 私の愛しい愛しい弟ー! って、
女友「この子が弟の妹さん?」
弟「え、あ、ああ」
姉「ん? 誰だお前は」
弟の隣にいたのは、まったく知らない女。胸でか……。
女友「初めまして、妹ちゃん。私、弟の同級生で女友だよ」
ある一部分が盛り上がっている女が喋る。
姉「妹……?」
姉なんだけど……。 - 71: 2011/03/08(火) 22:40:09.62 ID:25BELphH0
- 姉「いやそれよりも……もしかして、二人は付き合っているのか?」
うん。そこ。そこめっちゃ気になる。
何故二人一緒なのか、という疑問も勿論ある。
女友「つつつ付き合ってる!? 私と弟が!? いいいいややややそんなことととと」
……この反応。
どうやら付き合ってはいないようだが、しかし……。
弟「女友とはスーパーで会ったんだよ」
私が睨んでいると、それを察したのか、弟が女友を庇うように一歩前に出た。
弟……。 - 72: 2011/03/08(火) 22:41:05.82 ID:25BELphH0
- 女友「う、うん! そうだよ!」
姉「ふーん……」
じとーっと女友を見つめる。
私の勘が正しければ……こいつ……弟のことを……。
女友「えと、じゃ、私帰るね!」
慌てたように女友は踵を返す。その際胸が揺れた。イラッ☆
ち、さっさと帰れ!
弟「もう暗くなり始めてきたし、送っていこうか?」
私が念を送っていると、弟が何か世迷い言を口にした。
え? 何?
女友「えっ! ……ううん、大丈夫」
帰れ帰れ帰れ帰れ。 - 73: 2011/03/08(火) 22:42:11.18 ID:25BELphH0
- 弟「あ、これ家の中にもってって。ちょっと送ってくるから」
姉「えっ……」
そんな……弟……。
女友「え! いいよそんな……」
弟「いや、女友になにかあったら大変だしさ」
弟……。もしかして……。
弟「早めに帰るから。じゃ、行くか」
女友「う、うん……」
弟達は歩き出した。 - 74: 2011/03/08(火) 22:43:42.19 ID:25BELphH0
- 姉「もう! 弟の馬鹿!」
私は怒りながら冷蔵庫に入れる物はきちんと入れておく。
姉「……」
はぁ。
何怒ってるんだろう。私。
むしろ喜ぶことじゃん。弟が、女の子を気遣えるような紳士になって。
うん。喜ぶこと。
うん……。
別に、弟があの女友が好きだからとか……。そんなの無いよね?
ないよね……? - 75: 2011/03/08(火) 22:44:47.38 ID:25BELphH0
- 本当はわかっていた。
弟が、私以外の女と一緒にいるのが嫌なことを。
だから怒っていることを。
私は自己中心的で我侭で、本当に、今の容姿のままに子どもっぽい性格だ。
弟をとられたくない……。
そんな思いが私の胸中に渦巻く。
姉「私……ほんとさいてー」
弟は私のものじゃないのに。
あーあ……。
弟も、私から離れていくんだろうなー。
あーあ……。
……。 - 76: 2011/03/08(火) 22:45:45.63 ID:25BELphH0
- 弟視点――
女友「よかったの?」
弟「ん? なにが?」
女友「妹さん、一人で大丈夫?」
弟「ああ、大丈夫だろ」
あれでも成人してるから。
俺は今女友を家まで送っています。
なんか青春してるなーって感じがする。
まあ青春とか、姉貴がいればどうでもいいんだけど。
女友の家は意外と俺の家と近くて、数分歩いてすぐ着いた。 - 78: 2011/03/08(火) 22:46:40.16 ID:25BELphH0
- 弟「あれ、案外近かったんだな」
女友「う、うん。そだね」
さて、帰るか。
弟「んじゃ、帰るわ」
女友「あ、ちょっと待って!」
え?
女友「え、えと……あのね……」
なにやらもじもじしている女友。なに? トイレか?
女友「家、近かったしさ……。あの、明日から……」
女友「……一緒に学校行かない?」
顔を赤くして、上目遣いでそう問う女友。
両腕を前にしているため、胸が寄せられ強調される。 - 79: 2011/03/08(火) 22:47:41.42 ID:25BELphH0
- 上目遣い、あんど胸強調。
正直クラッときた。
はっ! ごめん! 姉貴。浮気じゃないよ! 本当だよ!
弟「あ、ああ。いいよ。そのぐらい」
女友「え! 本当!」
やった! と本当に嬉しそうに飛び跳ねる女友。あ、揺れた。まあ何がとは言わないが。
じっと女友の胸を直視していると、女友は夜なのに太陽のような笑みで
女友「ありがとう! また明日ね!」
と家に入ろうとした。
しかし、くるりとまた俺のほうを向き、
女友「送ってくれてありがとう!」
とまたお礼を言い、手を振りながら今度こそ家に入った。 - 80: 2011/03/08(火) 22:48:52.13 ID:25BELphH0
- 弟「走れ! 走れ俺!」
姉貴のために! ただ姉貴のために!
女友を無事家まで送った後、俺は走れメロスのように風になって走っていた。
まあ、誇張表現だが。
弟「ただいまー」
帰宅。さあ、姉貴は……。 - 81: 2011/03/08(火) 22:50:08.59 ID:25BELphH0
- 姉「くー……」
寝ていた。
リビングの机に突っ伏すように眠っていた。
弟「……」
可愛い……。
今まで、姉貴の寝顔を見たことが無かった。
朝も、俺が行くころにはいつも起きていたし、
昼寝とかもあまりしなかったからなー。
しかし……。
無防備な、この寝顔。
ああ……可愛いよ……姉貴。 - 82: 2011/03/08(火) 22:51:05.81 ID:25BELphH0
- やばい、つい理性が飛んで姉貴に襲い掛かるところだった。
弟「でも、まあ……」
ほっぺたつんつんなら……いいよね?
つんつん
姉「ん……」
つんつん
姉「んあ……」
つんつんつんつんぷにぷにぷにぷになでなでなでなでぺろぺろ……はっ!
姉「ん……やあっ……」
ちょいまてえええええええ、俺何をした!? まじで何をしたあああ!?
姉貴の反応を見る。どうやら、まだ眠っているようだ。よかった。
弟「……夕食の準備をしよう……」 - 83: 2011/03/08(火) 22:52:13.98 ID:25BELphH0
- 姉視点――
嫌な夢を見た。
弟が、誰か知らない女の子と手を繋いで楽しそうに笑っている夢。
私は、木陰に隠れてその様子をただ見つめていた。
あのポジションが私ではないのを恨みながら。
本当に、嫌な夢を見た。
弟「姉貴ー、起きてー」
弟が笑いながらその娘と話している。
弟「姉貴ー、ご飯だよー」
ご飯の話題って……。
姉「て、へ?」
弟「ああ、起きた?」 - 84: 2011/03/08(火) 22:53:03.97 ID:25BELphH0
- 姉「あ……、おかえり。弟」
弟「ただいま、姉貴。待たせてごめんね」
いつの間にか弟が帰ってきていた。ていうか、私は寝ていたのか。
目の前には、おいしそうな夕食。弟……ありがとう。
弟「さ、早く食べよう」
姉「う、うん」
『いただきます』 - 85: 2011/03/08(火) 22:53:55.78 ID:25BELphH0
- おいしい。やはり弟の料理はおいしい。
私ががつがつ食べていると弟が笑いながら話しかけてきた。
弟「それにしても、俺、姉貴の寝顔初めて見たよ」
え……?
姉「え……見たの?」
弟「うん」
そ、そんな……。今まで恥ずかしくて見せられなかった、いや見られたくなかった寝顔が……
こんなにもあっさりと……。私の今までの努力は一体……?
姉「ああばばばばばばbbb」
弟「ちょ、姉貴どうしたの?」
いやー見ないでー私を見ないでー!
姉「ん、ちょっとお味噌汁が熱くて、ね」
しかし必死でごまかす私。 - 86: 2011/03/08(火) 22:54:49.58 ID:25BELphH0
- 弟「え!? ご、ごめん! ふーふーしようか?」
慌てたように言う弟。
てかふーふーて。
ふーふーて……。
ふーふー。
弟のふーふー。
弟が私のためにふーふーして、それを「はい、どうぞ」っていいながら私に……。
姉「いいっ!!」
気がつくと、私はあまりの妄想の素晴らしさにそう叫んでいた。
やばっ……と思ったが、しかし……。 - 87: 2011/03/08(火) 22:55:43.11 ID:25BELphH0
- 弟「え……、あ、ごめんね。子ども扱いして」
え?
弟「流石に失礼だよね。ほんと、ごめん」
え、え?
弟「……ごちそうさま。食器、水に浸けといてくれれば洗うから。後、お風呂沸いてるから先にどうぞ」
そう呟くように早口で喋り、食器を持って席を立つ弟。
え、ふーふーは?
え、えー?
あれぇー? - 88: 2011/03/08(火) 22:56:43.63 ID:25BELphH0
- 入浴中――
姉「はぁ……」
もっっったいない。本当、もったいない。
あの時、「うん、お願い」って言えば弟のふーふーが……。
姉「はぁ……」
俯き、自分の貧相な身体を見る。
姉「やっぱり、胸が大きい子が好きなのかな……」
思い出すのは、先ほどの子。
姉「はぁ……」
自分のまな板とも言える胸を触る。
……揉んだら、大きくなると聞いたことがある。 - 89: 2011/03/08(火) 22:58:13.03 ID:25BELphH0
- 数分後。
私は何故か自分の大切な場所に指をいやらしく這わせ、
もう片方の手で自分の胸の突起部分をつまんだりしていた。
姉「はぅ……。ん、くぅ……」
どうしてこうなった。
ただ、揉んでいただけなのに。
そしたら気分が高揚してきて……。
姉「ふぁっ……。おとうとぉ……」
もうだめ……きもちいい……。
姉「ってなにやっとるんだ私は」
私は風呂を出た。 - 90: 2011/03/08(火) 22:59:04.15 ID:25BELphH0
- 弟視点――
「いいっ!!」
姉貴が叫ぶ。それは怒りの叫びなのかそれとも嫌悪の叫びなのか……。
姉貴に強く断られたショックで、俺にはわからなかった。
姉貴……。そこまで強く言わなくても……。
俺は涙をこらえ、姉貴に二、三言葉をかけ、食器を片付け部屋に戻った。
そして。
現在。
入浴中である。 - 91: 2011/03/08(火) 22:59:53.21 ID:25BELphH0
- はっぁああああああぁぁぁぁ!
姉貴が入った後のお風呂!
これって、もう俺と姉貴が同化しているってことだよね! ね!
ああああすんばらしいいいいいいいいいいいいい!!!
飲もうか。飲んでしまおうか。いや、俺はそこまで変態ではない。
変態では、無いのだ。
ただ一つ言っておくと、味はわからなかった。興奮して。 - 92: 2011/03/08(火) 23:00:55.68 ID:25BELphH0
- そして、次の日。
姉貴と共に朝食をとる、いつも通りの幸せな日常。
俺が食べ終わり、「いってきます」と声をかけると、
姉貴は「玄関まで見送る」と言って何故か着いてきた。
今までこんなことなかったのに、何でだろう。
まあ俺にとっては嬉しいことなんだけど。
俺が、玄関の戸を開けたとき、
女友「お、おはよう!」
女友が目の前にいた。
ああ、そういや、一緒に行くんだっけか。忘れてた。
弟「ん、じゃあ、いってきます」
後ろにいた姉貴に声をかけて、俺は外に出る。
その時、俺は、姉貴の顔をよく見ていなかった。 - 93: 2011/03/08(火) 23:01:56.28 ID:25BELphH0
- 姉視点――
ずっとこんな日々が続くと思っていた。
弟と一緒に朝食を食べ、仕事をし、帰ってきた弟とお話し、
夕食を弟と食べる。
ずっと、ずっと続くと、いや、続けばいいと思っていた。
しかし……。
女友「おはよう! 今日もいい天気だね!」
邪魔者が、現れた。
弟「いってきます」
弟は、いつも私を見ずにその言葉を言う。
その視線の先には、明るく笑う女友の姿。
それが。
毎日毎日毎日毎日。
続いた。 - 94: 2011/03/08(火) 23:02:58.65 ID:25BELphH0
- 今日も、女友は来た。
昨日も来た。
明日も来るだろう。
弟は最近、女友の話をよくする。
私をだんだん、見てくれなくなった。
なんでだろう。
いや、わかりきっているか。
あーあ。
いやだなぁ……。
悲しいなぁ……。
あーあ……。 - 95: 2011/03/08(火) 23:04:19.10 ID:25BELphH0
- 弟「最近姉貴、元気ないけど大丈夫?」
弟が優しく声をかけてくれる。
それだけで、もううれしい。
私は心配をかけないよう、「うん、大丈夫」と笑いながら言う。
弟は、安心したように笑い、「それでさー、女友がさー」と
また
また
また
女友の話をする。
楽しそうに。
嬉しそうに。
私は、それを、表面上はにこにこしながら聞いていた。
心の中では呪詛を吐きながら。 - 96: 2011/03/08(火) 23:05:10.47 ID:25BELphH0
- 弟視点――
あれから毎日女友と学校に通うようになっていた。
学校でも、女友と一緒にいる。あ、友も一緒だ。
前は、どっちかというと女友は女子グループにいた。
しかし、今では俺達とよくいる。
そして、いつの間にか友は他の男子グループのとこにいた。
奴曰く、「うまくやれよ」だそうだ。
意味がわからない。
なんだか、俺の日常が変わり始めている。
隣に女友がいるのが当たり前になってきていた。
友人からも、「付き合ってるの?」とか言われる。
俺は、姉貴を愛しているから、そんなわけがない。
あー姉貴に会いたい。 - 97: 2011/03/08(火) 23:06:23.94 ID:25BELphH0
- ある日、学校のこと話してよ、と姉貴は俺に言った。
俺の口からすんなり出てきたのは、何故か女友のことだった。
姉貴は、にこにこしながら聞いてくれた。
姉貴が笑ってくれるのが嬉しくて。
俺は
色んな話を姉貴にした。
そして、
いつも話し終わってから気づく。
女友の話が多かったな、と。
まあ、姉貴が笑ってくれたからいいか、とも思った。
そんな日がしばらく続いたある日。
女友「あ、あのさ……。今度の日曜、暇?」
女友からの誘いがあった。 - 100: 2011/03/08(火) 23:07:23.53 ID:25BELphH0
- 姉視点――
弟「あ、そういえばさ、明日、女友と出かけるから」
姉「……へぇ」
弟「お昼、作っておこうか? それとも何か出前とっとく?」
姉「……出前でいいよ。弟も毎日大変でしょ?」
弟「そんなことないって」
姉「……ありがとう」
そんな会話をした次の日。
私は、お昼まで布団の中でごろごろしていた。
起きる気にならない。
姉「弟……どうしてるかな……」 - 101: 2011/03/08(火) 23:08:28.78 ID:25BELphH0
-
姉「はっ」
気がつくともう夕方だった。おい。寝すぎだろ。てか展開速すぎだ……。
ちょっとメタ発言にもとれることを思いながら、汗をかいたからシャワーでも浴びようと
私は階下へ降りた。いや、降りようとした。
しかし。
女友「あ、あのね!」
誰かの声。その声はどこか聞き覚えがあった。
女友「わ、私……弟のことが……」
その声はリビングから聞こえた。
私はそっと音をたてないようにドアを少し開ける。
女友「私……弟のことが……好きですっ!」
そこにいたのは、顔を真っ赤にした女友と、その前の席にいる弟の姿。
その光景と、先ほどの言葉を認識したとき、私は――――、 - 157: 2011/03/09(水) 12:13:29.45 ID:OS66yTzC0
- 弟視点――
女友「きょ、今日はありがとねっ!」
疲れた……。
今日は女友の買い物に付き合ったわけだが、
女の子の買い物って大変なんだな。
弟「いや、いいよ。俺も楽しかったし」
姉貴へのプレゼントも買えたしな。
弟「よかったら家寄って行くか? 何か飲み物でも出すよ」
女友「え、へ? いいの?」
弟「いいって」
俺には計画があった。
その名も、「姉貴と女友を仲良くさせよう」作戦。 - 158: 2011/03/09(水) 12:14:16.62 ID:OS66yTzC0
- 姉貴も、俺一人と話してばっかじゃ、退屈だろう。
俺が学校行っている間、いつも一人って言ってたし。
女友と仲良くなれば、姉貴も同性の友達ができる。
あ、しまった。姉貴に「俺の妹っていう設定でお願いします」って言うの忘れてた。
まあいいか。後で言えば。
姉貴も喜んでくれるだろう。
いつも、女友の話聞いてにこにこしてたし。
あー、姉貴今どうしてるかなー - 159: 2011/03/09(水) 12:16:16.33 ID:OS66yTzC0
- 家に到着。
女友「お、お邪魔しまーす」
弟「そんなに畏まらなくていいって」
女友と共にリビングへ。
弟「紅茶でいい?」
女友「うん、ありがとう」
紅茶を入れ、女友に持って行く。
女友はきょろきょろとリビングを見回していた。 - 160: 2011/03/09(水) 12:17:28.72 ID:OS66yTzC0
- 弟「そんなに大層なものはないよ」
紅茶を机に置き、女友の後ろに立って言う。
女友「ひゃんっ!」
びくっと跳ねる女友。あ、結構面白い。
弟「そんな驚かなくても。紅茶入ったよ」
女友「う、うん。ありがとう」
女友と俺は席に着き、紅茶をゆっくりと飲む。
女友「あ、美味しい……」
弟「だろ? この前、両親が送ってきてくれたんだ」
女友「へー……」
どこか、心ここにあらずといった体の女友。
一体、どうしたのだろうか。 - 161: 2011/03/09(水) 12:19:02.78 ID:OS66yTzC0
- カチャ。
紅茶を飲み終わり、俺が「お代わりいるか?」と聞こうとしたとき、それは起こった。
女友「あ、あの!」
弟「ん?」
女友「あ、あのね。わ、私、弟に、伝えたいことがあるの」
弟「なに?」
伝えたいこと?
てか女友顔真っ赤だな。
風邪か?
女友「あ、あのね!」
女友「わ、私……弟のことが……」
女友「私……弟のことが……好きですっ!」
それは、俺が初めて受ける告白だった。 - 162: 2011/03/09(水) 12:20:03.56 ID:OS66yTzC0
- 姉視点――
姉「い、嫌だ……嫌だ嫌だいやだ……」
私は今自室に戻り、布団の中で震えていた。
弟の返事は聞いていない。
聞きたくも無かった。
弟が……女友と付き合うことになったら……どうしよう。
さらに私を見てくれなくなったら……?
こういう日が、いつか来る事はわかっていた。
でも、でも、でも、心が納得しなかった。
布団にの中で震えながら、私は昔のことを思い出していた。
まだ弟が「お姉ちゃん」と言っていた、あの頃……。 - 164: 2011/03/09(水) 12:21:17.66 ID:OS66yTzC0
- 弟『お姉ちゃん!』
姉『んー? どうしたの?』
弟『あのね! 僕、決めたんだ!』
姉『何を?』
それは両親が長期の出張でいなくなった日の晩。
宅配ピザを頼み、それをうめえと思いながら食べていた時、弟が何かを決意した目で口を開いた。
弟『僕、お姉ちゃんとずっと一緒にいるよ!』
弟『掃除も洗濯も料理だってお姉ちゃんのためにするよ』
弟『だから、お姉ちゃんも』
弟『僕から離れないで』
姉『……』
弟『お姉ちゃんのこと、大好きだから!』 - 165: 2011/03/09(水) 12:22:08.66 ID:OS66yTzC0
- あれから本当に弟は甲斐甲斐しく家事を始めた。
私が何か手伝おうか、と言っても、お姉ちゃんは休んでて、なんて断られて。
手持ち無沙汰になった私は、それでも何か弟の為になにかしたいと言った。
しかし、弟に断られてばかりだった。
特に洗濯を自分がやる、と言って聞かなかった。
私は、自発的に掃除をしようと思い立った。
さらに部屋が汚れた。
何か料理をしようと思った。
キッチンの一部が焦げた。
私は、自分の駄目さを目の当たりにし、次第に弟に依存するようになっていた。
弟は、それを喜んでいた節があった……気がする。 - 166: 2011/03/09(水) 12:22:54.05 ID:OS66yTzC0
- 過去の思い出。
素晴らしい、過去の思い出。
姉「弟ぉ……」
そうだ、そうなんだ……。
何を考えているんだ、私は。
今までが異常だったんだ。
弟離れ、これが普通なんだ。
そうだ……。
今度は、私が恩返しをする番なんだ……。
弟のために、家事をしたり……。
そしたら、また、弟は、
私を見てくれるかな……。 - 168: 2011/03/09(水) 12:24:06.96 ID:OS66yTzC0
- いつの間にか、もう夜になっていた。
日の光は既に無く、電灯も点けていないこの部屋を暗闇が支配していた。
コンコン。
弟「姉貴ー。ご飯だよ。ん? もしかして寝てる?」
ドアが開けられ、その周辺だけ闇が退く。
私は、未だに布団の中で縮こまっていた。
弟「姉貴?」
弟の近づく足音。
それを、私は――
姉「来ないで」
――拒絶していた。
何を言っているんだろう。私は。
弟に何の非も無いのに。悪いのは私なのに。 - 177: 2011/03/09(水) 13:05:10.51 ID:OS66yTzC0
- 弟「あ、姉貴……?」
姉「いいから……部屋から出てって」
弟「……」
姉「ご飯もいらない。今は、弟の顔、見たくない」
弟「……」
口が、止まらなかった。
本当に最低な私。
しかし、今、弟の顔を見たくないのは事実だった。
もし、見たら、泣いてしまうから……。 - 178: 2011/03/09(水) 13:06:01.68 ID:OS66yTzC0
- 弟「あー、もしかして、今日いなかったから?」
姉「違う」
弟「……俺、何かしたっけ?」
姉「何もしてない。弟は悪くない」
……悪いのは、私。
弟「なら、どうして……」
弟が近づいてくるのがわかる。
姉「うるさい!」
がばり、と布団を押しのけベッドの上に立ち上がる。
ベッドの近くにいた弟が、急に叫んだ私に目を見開いていた。 - 179: 2011/03/09(水) 13:07:16.47 ID:OS66yTzC0
- 弟の姿を目にした途端、やはり涙がこぼれた。
それと同時に、今まで押さえ込んでいた気持ちが爆発する。
無理矢理納得させていた部分も、箍がはずれたように暴れまわった。
姉「どうして弟はそんなに優しいの?」
姉「こんな、私に、何も出来ない私にどうしてそんなに優しいの?」
涙が頬を伝わるのがわかる。
姉「嫌なの!」
姉「弟が他の女と一緒にいるのは嫌なの!」
姉「弟は私だけの、優しい弟なの!」
姉「自己中心的でも我侭でもいい!」
姉「弟は私だけのものなの!」 - 181: 2011/03/09(水) 13:08:24.39 ID:OS66yTzC0
- 弟「あ、姉貴?」
私は、ベッドから降り、弟に抱きつく。
弟の腰あたりにぎゅうっと抱きつく。
姉「他の子なんて見ないで! ずっと私だけを見て!」
姉「ずっと私と一緒にいて! ずっとずっとずぅっと……」
弟「あ、姉貴……。なんで……?」
姉「弟が好きだから……。愛してるから……」
姉「女友なんかに、弟は渡さないもん! 弟は私のだもん!」
弟「!? 姉貴、聞いて……」
姉「私のほうが弟のこと好きだもん! 女友なんかより、私のほうが、ずっとずっと……」 - 182: 2011/03/09(水) 13:09:31.54 ID:OS66yTzC0
- 私は身体を反転させ、弟をベッドへと押しやり、
トサッ。
弟を押し倒した。
弟「え……?」
すぐ近くに弟の顔。
今、私はベッドに押し倒された弟の上に跨っていた。
姉「弟、弟、弟弟おとうとぉ……」
姉「一緒になろうよぉ……、おとうとぉ……」 - 185: 2011/03/09(水) 13:11:31.49 ID:OS66yTzC0
- 弟視点――
弟「……え?」
女友が、俺のことを、好き?
好き?
まじで?
弟「え、えと……本当なの?」
女友「は、はい! 私と付き合ってください!」
顔を赤く染めながらさらに言う女友。
……まじかよ。
本音を言うと、少しだけ。本当に少しだけ嬉しい。
だけど……。 - 186: 2011/03/09(水) 13:12:33.97 ID:OS66yTzC0
- 弟「……ごめん」
女友「……え?」
弟「……ごめん。女友とは、付き合えない」
弟「俺……好きな人がいるからさ」
弟「ずっと昔。一緒にいるって約束したんだ」
弟「女友の気持ちは嬉しい。ありがとう。……でも、ごめん」 - 187: 2011/03/09(水) 13:13:24.47 ID:OS66yTzC0
- 女友「……そう」
女友「ご、ごめんね! こんなこと急に言って……」
女友「……」
女友「え、えと。今日はもう帰るね。ありがとね、買い物に付き合ってくれて」
女友「紅茶も、ご馳走様……」
弟「……」
女友「……あのね」
女友「これからも、友達のままで、いてくれる?」
弟「ああ、勿論」
そういうと、女友は少しだけほっとしたように笑い、荷物をもって玄関に向かった。 - 188: 2011/03/09(水) 13:15:27.52 ID:OS66yTzC0
- 女友「……また、明日ね」
弟「ああ、また明日」
玄関口。女友は、こちらを見ずにそう言い、少し足早に帰っていった。
ごめん、女友。
でも、俺は姉貴が好きなんだ。愛しているんだ。
好き好き大好き超愛してるんだ。
弟「そういや、姉貴、どうしてるかな」
もう夕方だし……。夕食の準備するかな。 - 199: 2011/03/09(水) 13:34:27.65 ID:OS66yTzC0
- コンコン。
姉貴の部屋をノックする。
弟「姉貴ー。ご飯だよ。ん? もしかして寝てる?」
ノックしても反応が無いので、ドアを開きながら言った。
……布団が盛り上がっている。
本当に寝てるのか?
弟「姉意?」
寝ているのかどうかを確かめるため、姉貴に近づいた。
まあ寝顔を見たかったという理由もあるけれど。
姉「来ないで」
え?
姉貴、起きていたのか、と思う前に。
来ないで、という言葉に一瞬思考が停止した。
姉貴が俺に……来ないで? - 201: 2011/03/09(水) 13:35:48.84 ID:OS66yTzC0
- 弟「あ、姉貴……?」
姉「いいから……部屋から出てって」
弟「……」
姉「ご飯もいらない。今は、弟の顔、見たくない」
弟「……」
な、なんでなんでなんで?
姉貴、俺嫌いになった?
うそだ、うそだうそだうそうだうそだうそだあqwせdrftgyふじこlp;
ま、まて、一旦冷静になろう。 - 202: 2011/03/09(水) 13:36:34.83 ID:OS66yTzC0
-
弟「あー、もしかして、今日いなかったから?」
姉「違う」
弟「……俺、何かしたっけ?」
姉「何もしてない。弟は悪くない」
え……?
弟「なら、どうして……」
そう言い、姉貴に近づいたとき。
姉「うるさい!」
姉貴が叫び、がばりと布団を押しのけベッドの上に立ち上がった。
な、なんで……。
なんで姉貴……泣いてるんだよ……。 - 204: 2011/03/09(水) 13:37:42.48 ID:OS66yTzC0
- 姉貴が泣くところなんて初めて見た。
それはとても美しく、泣いている姉貴もいいなぁなんて、
こんな事態なのに、思ってしまった。
姉「どうして弟はそんなに優しいの?」
姉「こんな、私に、何も出来ない私にどうしてそんなに優しいの?」
姉貴が泣きながら口を開く。
何も出来ないって……そんなことないよ。
姉貴は、一緒にいるだけで、それで――
その思いは、言葉にする前に姉貴の声により遮られた。
姉「嫌なの!」
姉「弟が他の女と一緒にいるのは嫌なの!」
姉「弟は私だけの、優しい弟なの!」
姉「自己中心的でも我侭でもいい!」
姉「弟は私だけのものなの!」
え……それって……。 - 205: 2011/03/09(水) 13:38:37.91 ID:OS66yTzC0
- 弟「あ、姉貴?」
姉貴がベッドから降り、俺に抱きつく。
いつもならばすんばらしいいいいいいいいいいいいいい!!!と言っているところだが、
今はそんな素晴らしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!
姉「他の子なんて見ないで! ずっと私だけを見て!」
姉貴が俺の腰に抱きついたまま、顔を腹にぐいぐい押し付けながら言う。
姉「ずっと私と一緒にいて! ずっとずっとずぅっと……」
さらに強くなる、姉貴の腕。
弟「あ、姉貴……。なんで……?」
我ながら、馬鹿な質問をした。
なんで、って、もう決まっているじゃないか……。 - 208: 2011/03/09(水) 13:40:02.86 ID:OS66yTzC0
- 姉「弟が好きだから……。愛してるから……」
その言葉に……俺は嬉しさのあまり泣きたくなった。
姉貴が……、俺を好きだと言った。
俺を愛していると言った。
あああああああ! 嬉しい嬉しい嬉しい!
俺のこの思いは一方通行じゃなかったんだ!
姉「女友なんかに、弟は渡さないもん! 弟は私のだもん!」
弟「!? 姉貴、聞いて……」
姉「私のほうが弟のこと好きだもん! 女友なんかより、私のほうが、ずっとずっと……」
あ、姉貴……。俺も、姉貴のこと……。
って、え?
トサッ
いつの間にか、俺は姉貴に押し倒されていた。 - 210: 2011/03/09(水) 13:41:29.95 ID:OS66yTzC0
- すぐ近くに姉貴の顔。
今、俺はベッドに押し倒され姉貴が上に跨っていた。
姉「弟、弟、弟弟おとうとぉ……」
姉貴……。
姉「一緒になろうよぉ……、おとうとぉ……」
……姉貴……。 - 219: 2011/03/09(水) 13:51:52.66 ID:OS66yTzC0
- ……俺は迷っていた。
姉貴と一緒になる。それは夢にまで現れるほど夢見たことで……。
だけど……。
俺は、このまま姉貴と一緒になってもいいのか?
姉貴も俺が好き。
俺も姉貴が好き。
ならいいじゃないか。
心の奥底で、そう思う自分がいた。 - 220: 2011/03/09(水) 13:52:53.23 ID:OS66yTzC0
- 姉「弟ぉ……!」
弟「姉貴。聞いてくれ」
姉貴の涙で潤んだ瞳を見つめて、
俺は言葉をつむぐ。
いつも、心の中で紡いでいた、あの言葉。
弟「俺も、姉貴を愛している」
姉「え……」
その言葉に、呆然とする姉貴。 - 221: 2011/03/09(水) 13:54:00.92 ID:OS66yTzC0
- 姉「え……、弟、本当に……」
弟「ああ」
姉「で、でも、弟、女友に告白されて……」
弟「ああ、確かにされた」
弟「でも、好きな人がいるって言って、断ったよ」
姉「!?」
弟「俺が好きなのは……。姉貴、一人だけだよ」
ぶわ、とまた涙が零れ落ちる。
その涙の雫は、俺の胸に落ち、すぐに消えた。 - 222: 2011/03/09(水) 13:54:56.21 ID:OS66yTzC0
- 姉「じゃあ、私たち……」
弟「ああ。両想いってやつかな」
ちょっと照れくさいけど。
俺は言葉にした。
姉「弟ぉ……!」
弟「姉貴……」
『愛してる』
二人の言葉が重なった後。
俺達は初めての口付けを交わした。 - 223: 2011/03/09(水) 13:56:34.98 ID:OS66yTzC0
- そして、朝――
- 271: 2011/03/09(水) 22:10:02.58 ID:OS66yTzC0
- 最初は、唇を合わせた、単純なキスな筈だった。
しかし。
姉貴が舌を入れてきたことによって、それはディープなキスへと変わった。
「ん……くちゅ……はぁ……」
淫靡な音をたてながら、姉貴は俺の口内を舌で蹂躙する。
ちょ……姉貴……激しすぎるって……。
俺もやられてばかりではない。
姉貴の舌を自身の舌で押し返す。
「んん!? んむ……ちゅ……ぷはぁ」
ようやく離れた口付け。
少し垂れた唾液がエロス。
幸せだ……。 - 272: 2011/03/09(水) 22:11:01.90 ID:OS66yTzC0
- 「はぁはぁ……キスって気持ちいいんだね……」
顔を真っ赤にした姉貴が言う。その唇に、また目を奪われ……。
「姉貴!」
俺は、理性の箍がはずれた。
俺に跨っている姉貴の肩をつかみ、
優しく、しかし荒々しく姉貴との位置を逆転する。
今現在俺は、姉貴に覆いかぶさっている状態になっている。
知らぬ他人が見れば、俺が小さい子どもを襲っているように見えるだろう。
「お、弟……んむっ!?」
慌てたように開いた口を、俺の口でふさぐ。
そして、姉貴が先ほど俺にやったように、姉貴の口内を俺の舌で蹂躙してやった。
「んむっ……ちゅる……ん……」
姉貴は、驚いたような顔をしながらも、俺のキスを受け入れてくれた。
「ん、ぷは……弟……」
「姉貴……愛してる……」
「私も……」 - 273: 2011/03/09(水) 22:12:10.09 ID:OS66yTzC0
- 「姉貴……触っていい?」
「うん……いいよ……」
俺は、姉貴の……姉貴の、おおおおぱぱぱぱぱっいいいいいいをををを
服の上から、ゆっくりと触った。
「ん……、直に触っても、いいよ」
「え……まじで?」
「うん……」
やべえ……やべえ……。
俺はかなり興奮しながら、姉貴の服をたくしあげる。
あまりの興奮に手が震える。
どうやら、姉貴はブラジャーをしていないようだ。
そして、とうとう見える、姉貴の、桜色の突起。
うわあああああああああ、かわいいいいいよっよおおおお。 - 274: 2011/03/09(水) 22:13:06.11 ID:OS66yTzC0
- 「きゃ、ひゃんっ!」
姉貴の声を無視して、俺は一心不乱に、その無いとも言える小ぶりすぎる胸を触った。
「ちょ、つよ、い……、あんっ!」
くいっと、姉貴の胸の先端部分を摘み上げる。
「あ、ちょ、いたっ……」
興奮で頭が真っ白になる。
「ん……、あ……、な、舐めないでぇ」
まずは、胸の周りから、外周から内へと、舌を這わせる。
「あっ、そこはぁ……」
そして、先端部分に舌を這わせる。
そこは既に硬くなっており、ああ、身体は幼くても感じているんだな、と
舐めながら思った。
左手は、左胸の先端部分を摘み、右胸に顔を寄せ、吸い上げたり、舐めたりしている。
現在の姉貴は幼くなっているので、
第三者からみれば、犯罪のような光景だ。 - 275: 2011/03/09(水) 22:14:00.05 ID:OS66yTzC0
- 「む、うう、そんな、胸ばっかりぃ……」
「じゃあ、ここもいい?」
そう言い、姉貴のスカートの内部へと手を伸ばす。
「っ!?」
「へぇ……。これが濡れるってやつか」
俺はスカートのホックをはずし、スカートをそこらへんに放り投げる。
「やぁ……はずかしい……」
想像してほしい。
上半身、服を胸までたくし上げ、
下は縞パンツとニーソのみ着用。
ベッドに仰向けに転がり、
赤面しながら涙目で俺を見上げる姉貴。
俺の興奮度がマックスに達した。いや、突破した。 - 276: 2011/03/09(水) 22:14:55.82 ID:OS66yTzC0
- 「姉貴、姉貴、姉貴姉貴姉貴姉貴姉貴……!」
今、俺はおかしくなっているのだろう。姉貴と何度も呼びながら姉貴の秘所に手を伸ばした。
「弟ぉ……」
少し身体をこわばらせた姉貴。そんな姉貴の緊張を解くように、
俺はゆっくりと下着の上から割れ目をなぞる。
そこはかなり濡れていて、くちゅ……という水音さえ聞こえた。
「あ……」
思わず、と言った感じで声を漏らす姉貴。
もしかして……感じてくれているのかな?
先ほどよりも強く、なぞる。
「ん……、あぁん」
……かわいい。 - 278: 2011/03/09(水) 22:15:50.27 ID:OS66yTzC0
- ああ、姉貴が可愛すぎて生きるのが辛い。
「姉貴、脱がすよ、脱がすからね」
「う、うん……」
姉貴の了承を得る前に、俺はかわいらしい縞々パンツを脱がす。
だが、全部は脱がさず、片足に引っかかるように残しておく。
……じーっ。
「ゃぁ……そんなに見ないでよ……」
「……綺麗だよ、姉貴」
初めて見る、女性の秘所。
もう俺のモノはいきり立ちすぎて、痛いほどだ。 - 280: 2011/03/09(水) 22:16:57.13 ID:OS66yTzC0
- 俺は黙って、姉貴の秘所を攻める。
「んんっ! や、おとうとぉ……」
指一本入れるだけで、もうきつい。
この中に、俺のモノは入るだろうか……。
まあ入れるんだけど。絶対。
俺は入れやすくするために、姉貴の花弁に舌を這わせる。
「!? そこっ、だめぇっ……」
姉貴の声も耳に入らず、俺はまたもや一心不乱に舐めた。
舌を入れる
蕾を摘む
胸も弄る
などなど、童貞の愛撫でどれほどの効果があるかはわからないが、必死でやった。 - 282: 2011/03/09(水) 22:18:12.55 ID:OS66yTzC0
- 「あ、あぁんっ、おとうとぉ……」
……そろそろか?
俺も我慢の限界だ。
「姉貴……入れるよ……」
「うん……、来て、弟……」
俺は、姉貴の秘所に、いきり立ったモノをあてがい、ゆっくりと中に押し込めた。
「んっ、あぁ! いっ……つぅ……」
苦しそうに声を上げる姉貴。
「だ、大丈夫か? 姉貴」
「大丈夫……。大丈夫だから続けて……」
かなり痛いのだろう。それなのに、姉貴は唇をぎゅっとかみ締め、耐えていた。
「姉貴……、力を抜いて……」
強張った姉貴の緊張を解かせるため、俺はキスをする。
キスをしながら、ゆっくりとモノを押し込んでいった。 - 288: 2011/03/09(水) 23:03:21.74 ID:OS66yTzC0
- 「んむぅ……ちゅ、ん」
三度交わす深いキス。
しかしそれよりも、俺は下半身のある部位に気をとられていた。
気持ちよすぎる……。
姉貴のナカはキツく、俺のモノを強く締め付けていたが、痛みよりも快感が勝った。
「やば……、姉貴、ごめん」
「え……?」
「気持ちよすぎて、止まんないかも……」
「え、え?」
ずん、と一気に押し込む。
一瞬の何かの抵抗の後、俺のモノは完全に姉貴の中に入った。 - 289: 2011/03/09(水) 23:04:13.69 ID:OS66yTzC0
- 「かっ……はぁっ……!」
あまりの痛みに、息が出来なくなったのだろうか。
普段の俺ならば、姉貴を気遣い、ここでじっとしおくのだが……。
理性の箍が外れた俺は、止まらなかった。
「あっ、あっ、あっ、ちょ、ちょっとまってぇ」
腰を振る。
「やぁ、いたいっ、いたいよぉっ!」
もっと快感を味わいたい、とばかりに腰を振り続ける。
「やぁん、お、と、う、とぉ! とまってぇ!」
ずちゅっ、ずちゅっ、と水音が鳴り響く。
「あ、あ、あぁん! こわ、れるっ、こわれちゃうよぉ!」
俺は、腰を振りながら姉貴にまたキスをした。
「あっ、ぅむっ!? ん、ちゅ、んんっ!」 - 290: 2011/03/09(水) 23:05:03.94 ID:OS66yTzC0
- 「姉貴ぃ、姉貴姉貴姉貴姉貴ぃ!」
「おと、うとぉ……」
姉貴、大好きだっ! 愛してる!
「ずっと、ずっと一緒だよ、姉貴ぃ!」
「や、あぁんっ! う、ん、ずっと、いっしょぉ!」
「姉貴ぃ! 俺、もうっ」
「おとうとぉ……、いいよぉ、だして、いいよっ!」
その言葉を機に、
俺は、姉貴の中で果てた。 - 291: 2011/03/09(水) 23:06:02.33 ID:OS66yTzC0
- 姉「もう! 本当に痛かったんだからねっ!」
弟「ごめんなさい……」
現在叱られています。
なぜかって?
そりゃあ、無茶しすぎたからさ。
俺もやりすぎたという自覚はある。
でも気持ちよかったんだ。
しょうがないんだ。
童貞卒業したんだ。
姉「まったく、もぅ……」
弟「ごめんなさい……」 - 293: 2011/03/09(水) 23:07:45.05 ID:OS66yTzC0
- 姉「もういいわよ……。でも! 今度あんなふうにしたらもっと怒るからねっ!」
弟「え、今度って……」
姉「ええぃ、私の口から言わすな! 少ししか気持ちよくなかったんだからぁ!」
姉「私も気持ち良くなるまでやるからねっ!」
まじか……、いや、嬉しいのは確かだが。
弟「あ、じゃあ今から」
姉「今は駄目。疲れちゃった。それに……」
途中で言葉を切り、姉貴はベッドを見る。
俺の白濁液と、それに混じる赤いもので汚れたシーツ。
姉「後片付けもしなきゃいけないし」
弟「あ、俺がやるよ」
掃除なら任せろ! - 295: 2011/03/09(水) 23:09:48.63 ID:OS66yTzC0
- 姉「ううん、いい」
弟「へ?」
姉「私ね、今回のことで気づいたの」
姉「弟に助けられてばっかりだって」
弟「いいよ、そんなの気にしなくても……」
姉「駄目。それじゃ駄目なの」
姉「私だけが、弟に依存するんじゃなくて」
姉「弟も私がいなきゃ生きられないようにするの!」
姉「そのための第一歩は! 家事!」
姉貴……。感動したよ……。
まあ、もう姉貴無しじゃ生きられないわけだけど。 - 296: 2011/03/09(水) 23:12:04.51 ID:OS66yTzC0
- 姉貴は俺に依存していると言った。
俺も姉貴に依存している。その関係で、いいのだろう。
弟「なあ、姉貴」
姉「なに?」
弟「愛してる」
姉「私も、愛してる」
今、俺は世界一幸せなんだろう。
ちなみに、今、姉貴は下半身ニーソのみ(服は元に戻っている)の状態。
俺もムスコ丸出しの状態。
よさげにキメたけど、
この状態を見るに、まったくよさげじゃなかった。
―メイン完― - 298: 2011/03/09(水) 23:12:57.77 ID:OS66yTzC0
- ―後日談―
姉「おっとうとぉー!」
どすんっ
弟「んぎゃあっ!」
いってえええ、いきなりなんだ!?
目を開けると、姉貴が俺の腹の上に乗っていた。
姉「おっきろー、朝だよ!」
弟「ああ……おはよう」
姉「朝ごはんできてるよ、早く降りてきてね!」
弟「……ああ」
二人が結ばれたあの日から、姉貴は俺よりも早く起きて、朝食を準備してくれるようになっていた。
正直、嬉しい。姉貴が俺のために、俺だけのために朝食を準備してくれるなんて……。
しかし、問題が一つだけある。 - 305: 2011/03/10(木) 00:03:09.31 ID:5zt2BxNA0
- 俺が着替えて階下に下りると、姉貴がにこにこしながら待っていた。
姉「ほらっ、見て。この卵焼き、昨日よりうまく焼けたでしょ?」
そう言いながら見せたのは、ただのスクランブルエッグ。
弟「うん……やったね……」
俺は表面上では笑いながら、用意された朝食を見回す。
味噌汁っぽいスープ
市販の納豆
俺が炊いておいた白米
スクランブルエッグ(姉貴によると卵焼き)
焦げた焼鮭
生のほうれんそう
うん。
姉貴は料理が下手なんだ。
まあ、昔よりはかなりましになったけど。 - 306: 2011/03/10(木) 00:04:12.39 ID:5zt2BxNA0
- でも、まあ。
姉「さ、食べましょ」
弟「うん」
こういうのも……
『いただきます!』
幸せってやつじゃないかな。
弟「なんでこのほうれんそう生なの?」
姉「水に浸したから、ほうれんそうのおひたしだよ?」
水に浸しただけかよ……。 - 308: 2011/03/10(木) 00:05:07.02 ID:5zt2BxNA0
- ―学校―
女友「おはよー」
弟「おお、おはよう」
友「おっはー」
あれから、女友と一緒に通学しなくなった。
しかし、「弟のこと、諦めたわけじゃないから」だそうだ。
友も戻って、また前みたいに三人でつるむようになった。
まあ、俺としては、こういうのが一番いい。
さあ、もうすぐお昼だ。
姉貴が作ってくれたお弁当を食べよう。
……なにかの汁が、こぼれていた。
弟「……姉貴」 - 309: 2011/03/10(木) 00:05:59.03 ID:5zt2BxNA0
- 次からくだらない話
- 310: 2011/03/10(木) 00:07:00.89 ID:5zt2BxNA0
- 「弟の夢精パンツ事件!?」
姉「……」
私は今、最大の選択に迫られている。
私は今、自室のベッドの上で、
目の前に置かれているある物を見つめている。
それは、男性下着で、いわゆるトランクスというものだ。
誰のかって? もちろん弟の物だ。
これは、ただのトランクスではない。
前面にべっとりと付着した、白濁液がそれを物語っている。
まあ、この状況を端的に示すならば……
弟の精子付きパンツを私は微動だにせず見つめていた。 - 312: 2011/03/10(木) 00:08:30.92 ID:5zt2BxNA0
- ことの原因はこうだ。
最近私は家事を行うようになっていた。
そして、今日、洗濯物を洗濯機の中に入れようと、籠を覗いたわけだ。
その中に、まるで隠すように弟の精子付きパンツが紛れ込んでいた。
咄嗟に持って、部屋まで直行。
考える暇なんてなかった。
何をやっているんだろう、私。
さて……、これ、どうしよう。 - 313: 2011/03/10(木) 00:10:13.00 ID:5zt2BxNA0
- ……元に戻しておこうか。
いや……でも……
こんな機会滅多にないし……
匂いでも……嗅いでみようか……
いや、私はそんなことをする変態ではない。
弟のパンツ(精子付き)を嗅ぐ、など正気の沙汰だ。
気がつくと、私はそれを手に取り、鼻に近づけていた。 - 314: 2011/03/10(木) 00:11:28.27 ID:5zt2BxNA0
- な、なにをやっとるんだ私はぁー!?
と、思った瞬間。
弟「な、なあ、姉貴。今日の洗濯は俺がやるよ――って……え?」
がちゃっという音と共に、弟が私の部屋に入ってきていた。
弟「……」
姉「……」
弟「……」
姉「……」
現在の状況。
部屋に入ってきた弟。
弟の下着を顔に近づける私。
固まる二人。 - 315: 2011/03/10(木) 00:12:09.60 ID:5zt2BxNA0
- 弟「ってぇ! なにやってんの姉貴!? それ俺のやつじゃん!?」
姉「……」
弟「しかもそれって今朝――!」
姉「……」
くんくんくんくん。
弟「うおぉい! 嗅ぐなぁ!」
瞬間、私の手から弟の恥ずかしパンツが盗られた。
弟「なにやってんの!?」
姉「……変なにおいだった」
弟「いや、においではなくて……」
なんか元気になれる日だった。 - 347: 2011/03/10(木) 12:11:08.18 ID:5zt2BxNA0
- 「大きくなった姉」
……雀の鳴き声が聞こえる。
弟「……もう朝か」
ん、と布団の中で伸びをしようとした。
だが、
誰かにしがみつかれて身動きがとれなかった。
弟「まあ、姉貴なんだけど……」
現在、俺は姉貴と同じ布団で眠っている。
昨日はお楽しみだったため、両者とも裸。
今の姉貴は裸で、俺に抱きつくように眠っていた。
……腕に当たるふにふにといた感触が、もう……。 - 349: 2011/03/10(木) 12:12:05.82 ID:5zt2BxNA0
- 弟「姉貴ー、朝だよー」
とりあえず、姉貴を起こさないことには俺も身動きがとれないので、
動かずに声だけかけてみる。
弟「姉貴ー」
姉「んー……」
お、起きた?
姉「くー……」
って寝るな寝るな。
弟「姉貴ー、早く起きないと生理現象で勃ってしまったこれを姉貴の
すべすべの足にこすりつけてはぁはぁしちゃうよー?」
姉「……」
弟「いいの? やるよ? 俺本当にやるよはぁはぁはぁはぁ」
姉「すとーっぷ!」
がばっ。 - 350: 2011/03/10(木) 12:12:59.25 ID:5zt2BxNA0
- 布団を押しのけ、俺から離れる姉貴。
弟「ちっ、起きたのか」
姉「そりゃ、起きるでしょ」
もっと楽しみたかった……。
弟「ん、今日は俺が飯作るから、姉貴待っててね?」
姉「うん、ありがとう」
そう言って姉貴は、服を着るためにベッドから降り……ん?
弟「……姉貴、なんかでかくない?」 - 351: 2011/03/10(木) 12:13:39.76 ID:5zt2BxNA0
- 姉「へ?」
姉貴が不思議そうに俺を見る。
いや、いやいやいや。
でかくなってる……よね?
俺もベッドから降り、姉貴と背比べをするように並ぶ。
なんとびっくり、姉貴の身長は少し、俺を越していた。
昨日まではちっちゃかったのに……、どうして……?
姉「……」
弟「……」
姉「これが、成長期ってやつなの……?」
弟「いや、成長しすぎでしょ」 - 352: 2011/03/10(木) 12:14:31.02 ID:5zt2BxNA0
- 大きくなった姉貴。
年齢は、小さくなる前と同じ、22歳っぽい。
全裸で呆然としている姉貴をよそに、俺は冷静に観察を始める。
スレンダーな体つき。
胸も、前よりでかくなっていた。
まあ、AからBに変わっただけの気がするが。
てか……、むっちゃスタイルええやん……。
胸以外は。
姉「……ああ、これって逆バージョンってこと?」
弟「あー、たぶんそうかも。まあ厳密に言えば違うけど」
年齢は元に戻ったようだし。
変わったのは身体だけかな。 - 353: 2011/03/10(木) 12:15:20.15 ID:5zt2BxNA0
- 姉「いやっほおおおおおおう!」
弟「ど、どしたの姉貴!?」
姉「んふふふ。やった。やったわ。私、弟より大きいのよ」
弟「まあ少しだけね」
姉「越しているのに変わりはないわ」
むふふ、と姉貴が妖しげに笑う。
ま、まさか……
姉「ねぇ、おとうとぉ……」
姉貴がゆっくりと近づき、俺の耳にふぅっと息を吐きかける。
思わずびくっとなる俺。
姉「おねえさんと、えっちなことしない?」
興奮した。 - 354: 2011/03/10(木) 12:16:03.66 ID:5zt2BxNA0
- くっ、まさか昨日の仕返しか?
昨日はさんざん焦らして攻めたりしてたからな……。
姉貴が妖艶に笑いながら俺のまだ勃起したままのアレを優しく握る。
弟「ん、くっ」
かぷっ
弟「うあっ!」
くそ、耳を甘噛みだと? 昨日俺がやってたことじゃないか!
姉「昨日は、さんざん焦らされたりしてたけど……今日は、そうはいかないわよ?」
姉貴が耳元で囁きながら、俺のモノをゆっくりとしごく。
わざと胸を俺の胸板に擦り付け、足も絡ませる。
く、これってまじでエロい……。 - 355: 2011/03/10(木) 12:16:40.93 ID:5zt2BxNA0
- 耳をはむはむしながら、姉貴はモノをしごくスピードをどんどんあげていった。
弟「くっ、ああ……」
姉「んふふ……」
姉貴の、細いすべすべした指が淫らに俺のモノをつかんで、
しごく様はかなりの快感を俺に与えていた。
弟「く、やば、出るっ……」
姉「だーめっ」
ぱっと手を離す姉貴。
え? え?
弟「な、なんで……」
姉「まだだめよ。もっと気持ちよくなってから」
弟「えー……」 - 356: 2011/03/10(木) 12:17:26.14 ID:5zt2BxNA0
- 姉「さ、ベッドに横になってー」
く、完璧に主導権を握った気になってるな。
だが、そうはいかん!
弟「姉貴!」
俺は叫びながら姉貴をベッドに押し倒した。
姉「きゃんっ」
弟「ふふふ、姉貴、主導権を握れると思ったら、大間違いだよ」
姉「……」
む、押し倒しているのに無反応……ではなく、姉貴はにやりと笑っていた。
え? - 361: 2011/03/10(木) 13:18:33.30 ID:5zt2BxNA0
- 今、俺の状況は、姉貴に覆いかぶさっているような感じだ。
いきり立った俺のモノを見て、姉貴はまた淫らに笑った。
いきなり膝をたて、俺のモノをそのすべすべとした両腿ですりすりし始めたのだ。
弟「うあっ」
やば、気持ちいい……、手でやるのが手コキならこれは腿コキか?
姉「それそれー、どう? 気持ちいい?」
弟「くぅ……、き、気持ちよくなんてない!」
つい、そんなことを言ってしまう俺。
姉「ふーん、なら、これは?」
そう言って、力の抜けていた俺を押しのけ、今度は姉貴が上になる。
マウントポジションを取られた。 - 363: 2011/03/10(木) 13:22:26.99 ID:5zt2BxNA0
- 姉「……これ、やってみたかったんだよね」
そう言って、途中でやめられ、射精できなかった俺のモノに唾を垂らし始める。
それは、俺の先走りの液と混ざり合い、淫靡に映った。
姉「ん、んしょ」
俺の両足の間に入り、その、少し大きくなった胸を、俺の、モノに、押し付けた。
姉「どう? 気持ちいい? ネットで学んだんだよ、これ」
すりっ、ずりっ、と動く姉貴。
これって……いわゆる貧乳パイ○リってやつじゃぁ……。
いや、名前なんてどうでもいい。これ、やばい。かなり気持ちいい。
姉「ん、はぁん……」
ずりゅ、ずりゅ、とさらに水音が大きくなる。
時々また唾を垂らし、顔を赤く染めながら俺の反応を楽しそうにみる姉貴は……
とても淫らで、美しかった。 - 364: 2011/03/10(木) 13:23:23.81 ID:5zt2BxNA0
- 弟「もう、でるっ」
姉「まだだめー」
うえええええ!?
弟「な、なんで……?」
姉「昨日の仕返しー」
えええええええ……そんな……。
姉「じゃー今度はー」
姉「ここっ」
弟「うわぁ!」
ちろ……と姉貴は……俺の乳首を舐めた。
姉「ふふ、男の子もここは感じるってネットにあったもんねー」
ちろ、ちろ、と舐めながら、姉貴はまたモノをしごき始める。
それからが、俺にとっての地獄だった。 - 365: 2011/03/10(木) 13:24:07.93 ID:5zt2BxNA0
- 出そうになったら止められ、
一旦波が引いたらまたしごかれ、
キスされたり、乳首を甘噛みされたりなど、
生殺しのような目にあった。
その状態が、数十分……。
弟「あ、あねき……まじでださせて……」
何度自分でしごいて出そうかと考えただろうか。
しかし、姉貴はこちらの考えに気づいたかのように、
絶妙なタイミングで腕を抑えたり、しごいたりしてくる。
姉「んー、私も、もう耐えられないし……」
姉「いいよ、いれよっか」
きたーーーーーっ!! - 366: 2011/03/10(木) 13:25:02.96 ID:5zt2BxNA0
- 姉「私が上になるから」
そう言い、俺のモノの上に跨る姉貴。
姉「この体勢って初めてだね……、ん、くぅ……」
にちゃ……と卑猥な水音をたて、俺のモノはゆっくりと姉貴のナカに吸い込まれていく。
姉「ん……、入ってくる……、弟のが入ってくる……」
弟「あ、あねきぃ……」
そして、完全に、俺のモノは、姉貴のナカに入った。 - 368: 2011/03/10(木) 13:26:05.73 ID:5zt2BxNA0
- 姉「くっ、あ、あ、あぁん! やぁん!」
姉貴が揺れる。淫らに腰を振る。
姉「ん、これ、気持ちいぃ……!」
姉貴が愛しげに俺を見る。
姉「おとうとは? あ、あぁん! お、と、う、と、は、きもちいい?」
ああ、気持ちいいよ……姉貴。
だけど……やられてばっかりは嫌だからな。
俺は姉貴の細い腰をつかみ、ふんっっと自分のモノを突き上げる。
姉「あ、ああああぁん!」
突き上げる、引く、突き上げる
姉「そ、んなぁ! はげっしぃ! お、とうとぉ!」
姉貴を引き寄せ、腰を振りながら姉貴にキスをする。
姉「ん、んんんむ、むぅ、ぷは、はぁはぁ」
ああああああ、腰が、とまらない! - 369: 2011/03/10(木) 13:26:45.61 ID:5zt2BxNA0
- 姉「ああん! だめ、いく、いっちゃうよぉ……!」
弟「俺も……!」
姉「おとうとぉ……、おとうとぉ……!」
弟「姉貴ぃ!」
姉「おとうとぉーっ!」
姉貴がいくと同時に、ナカもきつく締め付け、
俺も今まで焦らされ、溜まりに溜まった俺の種を、姉貴のナカに放出した。 - 370: 2011/03/10(木) 13:27:30.23 ID:5zt2BxNA0
- 姉「はぁ……はぁ……はぁ……」
弟「こういうのも……いいな……」
姉「むぅー……、せっかく私がリードしようと思ったのに、最後駄目だったよー」
弟「あ、はははは……」
姉「なれない事はするもんじゃないねー」
弟「シャワー……浴びるか……」
姉「……そだね」
もう一戦したのは言うまでもない。
次の日、姉貴は元に戻った。
ロリ化でもなく、大きくもなく、
最初の姉貴に。
―完― - 430: 2011/03/11(金) 12:56:30.14 ID:wIjcIxi30
- なんか弟が小さくなった話が出来たから、投下します
ノリが変な事になっているので、つまんないと思う。
あと、終わってから想ったけど、弟小さくなった意味がなかった
エロないです - 431: 2011/03/11(金) 12:57:26.29 ID:wIjcIxi30
- 「小さくなった弟」
ずっと疑問に感じていた。
なぜ姉貴は小さく――いや、幼くなってしまったのかを。
いくつかの可能性を考えてみた。
1.大宇宙の意思
2.遺伝
3.なんかの薬を知らぬ前に飲まされたため
この三つの他に候補はあったが、多すぎるので割愛しておく。
そして、今日、俺はわかった。
身をもって知った。
たぶん、答えは、2だ。
弟「だってなぁ……」
俺は自分の身体を見下ろす。
小さくなった、自分の身体を。 - 433: 2011/03/11(金) 12:57:58.15 ID:wIjcIxi30
- 鏡を見たところ、俺は確実に○学生低学年まで若返っていた。
弟「……なんでだろうなぁ……」
親父やお袋にも聞かなきゃなぁ……。
親父達も、若返ったことがあるのかを。
まあいいけどさ。
これ、いつ直るの?
姉「おっとうとぉー」
がちゃり、という音と共に、姉貴が俺の部屋に入ってきた。
弟「あ、姉貴……って、え」
姉「きゃああああ! 弟が、弟が小さくなってるー!」
あ、姉貴!? - 434: 2011/03/11(金) 12:58:32.59 ID:wIjcIxi30
- 姉「弟ぉー!」
弟「うわ、ちょ、急に抱きつかないでよ!」
急に抱きつかれて頬すりすりされました。
うっひょおおおお最高最高最高最高最高おおおおお!
弟「あ、姉貴! 落ちついて!」
しかし、心の中の動揺を隠して、努めて冷静に喋る俺。
姉「かわいいー! まさか、弟も小さくなるなんてねー……」
世の中何が起きるかわからないねー、と呟きながら、ようやく離れる姉貴。
ああ……かなり残念。
姉「いやーちょうど春休みでよかったねー」
弟「ほんとだよ。学校ある日だったら、休まなきゃならないところだった」
姉「……別に、そのままでもいいんじゃない?」 - 435: 2011/03/11(金) 12:59:47.43 ID:wIjcIxi30
- 姉「……ね、あのさ、弟」
弟「んー、なに?」
現在、昼食を食べています。
作ったのは姉貴。俺が作ろうと思ったけど、何故かさせてくれなかった。
姉貴曰く、「危ないでしょ!」だそうだ。
危ないかなぁ……。
姉「……あのね」
弟「どうしたの?」
姉「……お、お姉ちゃんって呼んでくれないかな!」
えー……。 - 436: 2011/03/11(金) 13:00:24.67 ID:wIjcIxi30
- 弟「お姉ちゃん?」
首を傾げながら言う。
てか、何でいきなり……。
姉「ぶっ」
弟「ちょっ、鼻血出てる鼻血!?」
姉「ご、ごめん……、興奮して」
弟「お姉ちゃん、で興奮するの?」
姉「最高……!」
弟「……」
いや、嬉しいことだけどさ。
姉貴ってどんどん自分の内を見せてくれるようになったよね。
姉貴が、「も、もう一回お姉ちゃんって言ってみて」と言ったとき、それは起こった。
ピンポーン
まあ、インターホンのチャイムなんだけどね。 - 437: 2011/03/11(金) 13:01:19.49 ID:wIjcIxi30
- 弟「あ、俺が出るよ」
姉「誰だろう、宅配業者さんかな」
とてとてと……あ、自分で言ってて悲しくなってきた。
どたどたと足音をたてながら俺は玄関までいった。
後ろでは、「とてとてグッジョブ」なんて言ってる姉貴の声が聞こえた気がした。
弟「はーい、どちらさまですかー?」
がちゃり、と玄関の戸を開けて、そこにいる人物を見ると――
女友「久しぶりー、弟ー」
――女友が、そこにいた。
女友「ん? あれ? なんか小さくなってない?」
弟「……」
女友「あ、もしかして弟の弟くん? あれ? でも妹はいても弟はいなかったような……?」
やべえ……、すっかり忘れてた。 - 438: 2011/03/11(金) 13:03:00.75 ID:wIjcIxi30
- 今日、女友と友と一緒に遊びに行く約束だった……。
朝からバタバタしてたから、すっかり忘れてた……。
女友「えーっと、お兄さん、いるかな?」
弟「……いません」
女友「あ、もしかして、もう出かけた?」
弟「……」
どう答える? 俺。
女友「……電話かけてみよう」
じーっと見てる俺に気まずくなったのか、女友は、俺に電話をかけ始めた。
ぷるる、ぷるる
着信音が聞こえてくる。
俺のポケットから。 - 439: 2011/03/11(金) 13:03:46.88 ID:wIjcIxi30
- ちくしょがあああ、携帯電話ポケットに入れたままだったああああ。
女友「……あれ?」
弟「……」
どうしよう……。
姉「弟ー、誰だったの?」
と、ここで姉貴が登場。
これには俺も苦笑い。さらに状況が悪化する可能性あり。
姉「あっ……」
女友「あ、こんにちわー……って、あれ?」
「妹さん? なんかおっきく……」と姉貴を見て小さく呟く女友。
そんな女友を睨みつけている姉貴。
女友「……この視線。前会った妹さん……だよね?」
姉「違うわ。家を間違えているんじゃない?」
女友「えー、そんなわけは……」 - 440: 2011/03/11(金) 13:04:27.92 ID:wIjcIxi30
- と、黙り込む女友。
女友「……小さくなった弟。大きくなった妹さん…………、ま、まさか!」
なっ、気づかれたのか!?
女友「妹さんが弟の生気を吸い取ってこうなったのね!?」
どうしてそんな考えが浮かぶのやら。
姉「……まあ、確かに精気は吸い取ったわね」
字が違う、とわかるのは俺だけだろう。
女友「や、やっぱり……。は、はやく弟を元に戻して!」
姉「……いいわ。あなたとじっくり話したかったことだし」
姉「中に入って。立ち話もなんだし」
女友「あ、はい……」
……どうなるのだろうか。 - 441: 2011/03/11(金) 13:05:00.68 ID:wIjcIxi30
- 誰か助けて……。
女友「……」
姉「……」
何故か両者とも睨みあったまま、動きません。
弟「……なあ姉貴」
姉「なに?」
女友「姉貴? 妹さんじゃ……」
弟「うん、そのことなんだけどさ……。姉貴、もう話しちゃわない?」
姉「……」
弟「このままだと何も進まないしさ……」
女友「えっ? えっ?」
姉「……わかった」
姉「だけど、条件がある」
と、姉貴は女友を強く見つめ……というより睨みつけ……。 - 442: 2011/03/11(金) 13:05:31.10 ID:wIjcIxi30
- 姉「これから言う事は、絶対に他言無用よ」
女友「え、う、うん……」
弟「じゃあ、俺が話すよ」
――――
女友「そんなことってありえるんだね……」
弟「まあ、事実は小説よりも奇なりっていうしね」
女友「弟のお姉さんなら、口調を改めなければいけませんね」
そう言い、居住まいも正す女友。
ちなみに、説明したのはちっちゃくなったりおっきくなったりしたことだけだから。
姉貴と結ばれた、なんて言えない。 - 443: 2011/03/11(金) 13:06:07.75 ID:wIjcIxi30
- 弟「んで……友は?」
女友「あ、忘れてた。なんか友今日来れなくなったんだって」
弟「へー……」
女友「……今日、どうする?」
弟「俺もこんなだし……、今日はやめようか」
女友「えー……」
弟「しょうがないよ」
姉「と、いうわけで」
と、急に割り込む姉貴。
姉「今日はもう貴方は帰ったほうがいいわ」
女友「え?」
姉「だって、今から私と弟はぁ……」
と言って、見せ付けるように隣に居た俺を抱き寄せ、頬ずりする姉貴。 - 444: 2011/03/11(金) 13:06:41.51 ID:wIjcIxi30
- 女友「なっ……」
姉「いちゃいちゃするんだから、ね?」
いや……、ね? と言われましても……。
ほら……、女友、顔赤くしてるじゃん……。
女友「な、なななな……。し、姉弟なのに!」
姉「姉弟だからなに? 姉弟だからいちゃいちゃしちゃいけないっていうの?」
女友「むむむ……、お、弟も何か言ってよ」
弟「はぁー……きもちえぇ……」
姉貴の頬ずりさいっこおおおおおおおぉ!!
女友「んなっ……」
かーっと赤くなるのは羞恥だろうか。怒りだろうか。 - 445: 2011/03/11(金) 13:07:20.26 ID:wIjcIxi30
- 姉「……あなた、前、弟に告白したわよね」
女友「!? 聞いてたんですか?」
姉「聞こえたのよ」
女友「……人はそれを言い訳といいます」
姉「……それで、『好きな人がいる』って断られたわよね?」
女友「……」
姉「その、弟の好きな人が私よ」
女友「え……」
サーっと女友の顔が青ざめていく。
弟「あ、姉貴……」
姉「弟は私とずっと一緒にいるの。愛し合っているの」
女友「……姉弟なのに」 - 453: 2011/03/11(金) 14:31:27.13 ID:wIjcIxi30
- 姉「姉弟だとしても、この気持ちに変わりはないわ」
女友「……」
姉貴……。
あ、嬉しすぎて鼻血でそう……。
女友「……私だって……」
俺が鼻血を止めようとがんばっていると、女友はポツリと呟いた。
女友「私だって、弟のことが好きです! 愛しています!」
え、えー!? - 454: 2011/03/11(金) 14:32:12.24 ID:wIjcIxi30
- 今の女友はやばい。なんか顔赤いし、正常な判断が出来ていなさそう。
姉貴の俺に対する想いやなんやらで、混乱したのだろうか。
だからだろう。女友が、あんな行動を起こすとは、誰も思わなかった。
女友は、愛していると言った後
俺の近くに歩み寄り
姉貴の腕から俺をもぎとり
あっと姉貴が何か言う前に、俺を抱えて走り出した。
姉「あっ、ちょっと!」
女友は玄関まで走り、急いで靴を履き、戸を開け放ち、一目散に走り出した。
女友「弟はもらっていきます!」
ちょ、急展開なんだけど……。 - 455: 2011/03/11(金) 14:32:48.66 ID:wIjcIxi30
- 姉「っ!? このっ……!」
すぐ追いかける姉貴。しかし、ずべしゃぁとこけた。
弟「姉貴!?」
姉「弟ぉー!」
女友「私だって私だって私だって弟のこと弟のこと弟のこと……!」
弟「お、おおおちちちつつつつけけけけ」
ゆ、揺れる揺れる!
女友「近親相姦は犯罪なんだよ! 犯罪犯すよりも私と一緒にいたほうがいいよね? 弟!」
犯罪なんてどうでもいい! 俺は姉貴と一緒にいたいんだ!
という俺の思いは口に出せなかった。
……舌を噛んだからだ。 - 457: 2011/03/11(金) 14:33:20.11 ID:wIjcIxi30
- いたい、いたすぎる……。
俺の痛さゆえの涙目をどう解釈したのか、女友は俺の目を覗き込み、嬉しそうに言った。
女友「涙目になるほど嬉しいなんて……! そうだよね! 私と一緒のほうがいいよね!」
ちっがーーーう!
くそ! 元に戻れ! 俺の身体! 小さいままだからこうなるんだ!
女友「ずっと、ずっとずっとずっと私が養ってあげるからね! 弟!」
弟「くそ、離せ!」
暴れて抵抗してみるが、がっちりとホールドされてやがる。
こんなに力強かったか? 女友……。
もしやこれが、火事場の馬鹿力ってやつか……? - 458: 2011/03/11(金) 14:33:55.86 ID:wIjcIxi30
- 女友「はぁはぁはぁ……」
女友の家に到着。降ろされたときが勝負どころだ。
女友「はぁはぁはぁ……ふぅ、ついたよ、弟」
弟「いまだ!」
するり、と女友の腕を抜け、駆ける俺。
しかし回り込まれた。
女友「ねえ、なんで逃げるの? 私のほうがいいって言ってくれたじゃん……」
弟「ごめん、言った覚えが全然ない」
何故脳内変換した……。 - 459: 2011/03/11(金) 14:34:31.00 ID:wIjcIxi30
- 弟「ごめん、女友。女友の気持ちは嬉しいけど、俺は姉貴を――」
女友「嬉しい? ならいいじゃん。私と一緒にいようよ」
弟「あの……俺の話を聞いて……」
女友「ねぇねぇ、部屋は私の部屋でいいよね? それがいいよね? 今夜は一緒に寝ようか。きゃっ! 照れちゃう」
弟「……」
今のうちに逃げよう。
ダッと走り出したが、またもや捕まえられそうになった。
しかし、それを小柄な身体を生かし潜り抜け――
女友「えいっ」
――ようとしたが無理でした。 - 460: 2011/03/11(金) 14:35:04.16 ID:wIjcIxi30
- 弟「女友より姉貴のほうがいいんだよ! 好きなんだ! 愛してるんだ!」
女友「え!? 好き? 愛してる? やった! 私たち両想いなんだね!」
弟「女友じゃねえええええっ!」
もうなんでだよ!?
女友「そんなに照れなくてもいいよ。さ、私と一緒に……」
弟「くっ、ごめん!」
最終手段。
俺は女友の腕を軽く噛み、女友が驚いた拍子になんとか逃げ出した。
女友「あ、ちょっと……!」
姉貴、姉貴姉貴姉貴姉貴……!
まっててね、姉貴……! - 461: 2011/03/11(金) 14:35:43.54 ID:wIjcIxi30
- ―家―
弟「姉貴っ!」
家に帰ったが、姉貴はどこにもいなかった。
弟「くそ、俺を探しているか!?」
姉貴の携帯に連絡を……って着信音が二階から聞こえてくる。置いていったのか。
弟「くそ、早く探さないと……」
女友「誰を探すの? 私はここにいるよ?」
弟「う、うわあああああああああああああっ!?」
いつの間にか後ろには女友。玄関の鍵をかけ忘れた! - 462: 2011/03/11(金) 14:36:32.78 ID:wIjcIxi30
- 女友「ひどいなぁ……。弟は。急に噛み付くなんて」
女友「ほらぁ……、弟の歯型がついちゃったよ……、弟の唾液もついてるよ……」
歯型を俺に見せつけ、それをじっと見つめた後……。
ぺろっと舐めた。
弟「!?」
女友「ふふふ、舐めちゃった。舐めちゃったよぉ……、これって、弟とちょっとは交わったってことだよね」
こわ……。なにこの子……。
女友「んん……、でも、これじゃあ足りないなぁ……」
女友「お姉さんよりも、もっともっと交わるためにはさぁ……」
女友「アレ、するしかないよねぇ……」 - 467: 2011/03/11(金) 15:13:31.75 ID:wIjcIxi30
- 弟「あ、アレって……?」
ごくり、と生唾を飲み込みながら言う。
この状況をどう切り抜ければ……。
女友「そんなこと、決まってるじゃん……」
瞳に妖しげな光を湛えながら、女友はじりじりと近づいてくる。
そして、俺は壁際まで追い詰められた。
弟「な、なにを……」
女友「キス、しよっか……」
え、キス?
弟「キス?」
女友「そう、キス。お姉さんとはたださっきみたいにいちゃいちゃしてただけで、キスはしてないでしょ?」
女友「弟はずっと彼女いなかったって聞いてるしぃ……、弟のファーストキスは……」 - 468: 2011/03/11(金) 15:14:05.26 ID:wIjcIxi30
- 姉「私がもらったわ」
女友の後ろから聞こえてくる声。
弟「あ、姉貴!?」
女友「……」
いつの間にか、姉貴が女友の後ろにいた。
額に汗を浮かべ、はぁはぁと息遣いが荒くなっている姉貴。
あ、あの汗舐めたい、と何故か俺は思った。
姉「残念だったわね、弟のファーストキスはありがたぁく私がもらったわ」
女友「……」
姉「私と弟の間に、あなたなんか入り込む隙もないから、さっさと帰りなさい」
姉「弟をさらったことは今なら許してあげるから」
女友「…………です」 - 469: 2011/03/11(金) 15:14:49.61 ID:wIjcIxi30
- 姉「え?」
女友「不潔です! 姉弟で、キスなんて……! 近親相姦は犯罪です!」
姉「犯罪でもなんでも! 私は弟を愛してるの!」
女友「私だって愛してます! 弟のためだったらなんでも出来ます!」
姉「へぇー、じゃあ、何ができるっていうの?」
女友「……う、そ、それは……」
姉「どうしたのー?」
女友「……け、結婚だってできます!」
結婚、その言葉を聞いて、姉貴の顔から表情というものが消えた。
女友「お姉さんじゃ、弟と結婚できませんよね? 弟のお嫁さんになれませんよね!」
姉「……」 - 470: 2011/03/11(金) 15:15:26.54 ID:wIjcIxi30
- 姉「……なれるわよ」
女友「えっ?」
姉「なれるわよ。弟のお嫁さん」
姉「どこか遠いところに行って! それで、それで、私たちのことを誰も知らない場所で、
結婚式を挙げて、それで弟とずっとずっとずっとずっと一緒に、幸せに暮らすのよ!」
姉貴……、嬉しいよ……。
あ、なんか涙出てきた。
女友「な、な、なんで……」
姉「弟のことを愛しているから」
女友「……」
姉「愛してるからよ……」 - 471: 2011/03/11(金) 15:16:03.63 ID:wIjcIxi30
- 数秒間の沈黙。
女友「……弟は、どうなの?」
ポツリ、と女友は呟いた。
女友「弟も、お姉さんと同じ気持ちなの?」
弟「ああ……」
女友「……」
弟「俺も、姉貴を、愛してる。どんなことになっても、愛し続ける」
姉「弟……」
女友「……」
はぁ……、と女友は、ため息を吐いた。
そのため息にどれほどの感情がこめられていたのだろうか。
それほど、重い、溜息だった。 - 472: 2011/03/11(金) 15:16:46.40 ID:wIjcIxi30
- 女友「……本当に、入り込む隙なんてなさそうですね」
女友「わかり、ました。わかりましたよ」
姉「……諦めてくれるのね?」
女友「いえ、諦めません」 - 473: 2011/03/11(金) 15:17:36.04 ID:wIjcIxi30
- 姉「なっ!?」
女友「私のこの想いは簡単に諦められるものではありません!」
女友「だから……だから!」
そう言い、女友はくるりと俺のほうに向き直り――
弟「むぐっ! うぅ!」
――キスをしてきた。
絡み合う舌。
呆然とした表情の姉貴。
動けない俺。
女友「んっ、ぷはぁ……」 - 475: 2011/03/11(金) 15:18:07.88 ID:wIjcIxi30
- 姉「な、なななななな、なにを!」
女友「これでお姉さんと対等です! 絶対、絶対諦めませんから!」
女友「今日はこれで退きます! だけど、絶対弟を諦めませんから!」
そう叫び、きっと姉貴を睨みつけ、女友は帰っていった。
ぽけーと突っ立ったままの俺。
女友の去った方向ををまだ睨みつける姉貴。
しかし、ふっと視線を緩めて……、俺に向き直り――
弟「んむむ……」
――キスしてきた。
あれ、これってさっきと同じじゃ……。 - 476: 2011/03/11(金) 15:18:59.94 ID:wIjcIxi30
- 姉「ん、はぁ……。これで、上書きしたわ」
弟「う、上書き?」
姉「さっきのは夢、忘れるのよ! 絶対!」
弟「え、あ、うん」
姉「……ねえ」
姉「…………ずっと、私と一緒にいてくれるよね?」
弟「何をいまさら。当たり前だろ、姉貴。ずっと一緒だよ」
姉「んふふ、そうだよね!」
弟「そうだよ」
しばらくの間、俺達は笑いあった。
……今日は疲れた。 - 484: 2011/03/11(金) 16:06:30.39 ID:wIjcIxi30
- それからというもの。
女友は毎日俺の家に来た。
そして、帰るときは必ず、「諦めませんから!」と言う。
姉貴も、口ではさっさと帰れ、などと言っているが、実は女友のことを嫌っていないと思う。
一途に誰かを想い続けることは、素晴らしいことだから――とかなんとか。
次の日、俺は元に戻った。
姉貴はかなり残念そうだった。
―完― - 486: 2011/03/11(金) 16:09:09.08 ID:oJXarsDd0
- 激しく乙です
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お知らせ
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