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236: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 20:36:20.51 ID:O0KD8HKMo
アイドル達「……」スッ

武内P「お願いします、気にしないでください」

未央「あの……」

武内P「どうしましたか、本田さん」

未央「……それ、セクハラ?」

武内P「違います。朝起きたら、こうなっていました」

アイドル達「……」
237: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 20:38:33.87 ID:O0KD8HKMo
卯月「あの……」

武内P「どうしましたか、島村さん」

卯月「……何か、入れてるんですか?」

武内P「違います。朝起きたら、こうなっていました」

アイドル達「……」

武内P「朝起きたら、1メートルを越していました」

アイドル達「……」
238: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 20:40:43.46 ID:O0KD8HKMo
凛「ねえ……」

武内P「どうしましたか、渋谷さん」

凛「……病気?」

武内P「はい。おちんちんでかいでかい病です」

アイドル達「!?」

武内P「プロデューサーが稀にかかる奇病です」

アイドル達「……!?」
239: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 20:42:57.74 ID:O0KD8HKMo
美波「あの……」

武内P「どうしましたか、新田さん」

美波「……触ってみても、良いですか?」

武内P「いけません。あくまでも、これはちんこですので」

アイドル達「……」

武内P「いけませんよ、皆さん」

アイドル達「……」
240: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 20:44:48.53 ID:O0KD8HKMo
アーニャ「あの……」

武内P「どうしましたか、アナスタシアさん」

アーニャ「……痛かったりは、しないんですか?」

武内P「はい。普段と、感覚は変わりません」

アイドル達「……」

武内P「見苦しい姿で申し訳ありません、皆さん」

アイドル達「……」
242: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 20:47:16.94 ID:O0KD8HKMo
蘭子「あの……」

武内P「どうしましたか、神崎さん」

蘭子「我が友の世界樹は、元の姿を取り戻せるのか?」

武内P「はい。明日には、戻っていると思います」

アイドル達「……」

武内P「なので今日だけ。一日限りですね」

アイドル達「……」
243: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 20:51:04.73 ID:O0KD8HKMo
杏「あのさ……」

武内P「どうしましたか、双葉さん」

杏「貧血とか、大丈夫なわけ?」

武内P「はい。私はプロデューサーですから」

アイドル達「……」

武内P「そもそも、そうでなければ、おちんちんでかいでかい病にはかかりませんが」

アイドル達「……」

武内P「……冗談のつもりだったのですが、難しいですね」
244: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 20:53:22.39 ID:O0KD8HKMo
智絵里「あの……」

武内P「どうしましたか、緒方さん」

智絵里「なんだか可愛いので……撫でて良いですか?」

武内P「いけません! これは、あくまでもちんこです!」

アイドル達「……」

武内P「皆さんはアイドルです。絶対にいけませんよ」

アイドル達「……」
245: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 20:56:55.34 ID:O0KD8HKMo
かな子「あの……」

武内P「どうしましたか、三村さん」

かな子「ワッフルを焼いてみたんです」

武内P「いけません。カロリーオーバーです」

アイドル達「……」

かな子「ワッフル美味しい~♪」

武内P「いけません」

ブルンッ! バシッ!

かな子「ああっ!? ワッフルが―!?」

アイドル達「……ちんこではたき落とした……!?」
246: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:01:10.05 ID:O0KD8HKMo
きらり「あの……」

武内P「つつつ……! やはり、ちんこはちんこでしたね……!」

きらり「やっぱり痛かったのPちゃん!? 痛いの痛いのぉ~」

さすさすっ

武内P「!? い、いけません! ん、んんっ!」ビクビクッ!

アイドル達「!?」

きらり「飛んでけ~☆」

武内P「うっ!」ビクンッ!

アイドル達「!?」

武内P「……ふぅ。諸星さん、触ってはいけませんと言いましたよね」

アイドル達「……!?」
247: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:03:53.60 ID:O0KD8HKMo
みりあ「ねぇねぇ」

武内P「どうしましたか、赤城さん」

みりあ「なんだか、さっきよりちっちゃくなってない?」

武内P「すぐに元に戻ってしまいます。残念ですが」

アイドル達「……」

武内P「……ご覧の通り、元通りです。今日一日はこうなのです」

アイドル達「……」
248: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:07:14.65 ID:O0KD8HKMo
莉嘉「ねえ……」

武内P「どうしましたか、城ヶ崎さん」

莉嘉「お姉ちゃんに、写真送っていい?」

武内P「いけません。男性の股間を撮影するのは、よろしいとは言えませんよ」

アイドル達「……」

武内P「本当に申し訳ありませんが、今日だけですので」

アイドル達「……」
249: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:11:18.92 ID:O0KD8HKMo
みく・李衣菜「あの」

武内P「アスタリスクのお二人も、私のちんこに関する質問ですか?」

みく・李衣菜「!?」

武内P「そんなに、興味がお有りですか?」

みく・李衣菜「……何でもないです」

武内P「それを聞いて安心しました」

アイドル達「……」

武内P「それでは皆さん、今日も一日よろしくお願いします」

アイドル達「……」

武内P「……皆さん?」
250: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:14:32.00 ID:O0KD8HKMo
武内P「あの……まだ、何か?」

未央「私も触ってみたい!」

武内P「!? 本田さん、何を……!?」

卯月「きらりちゃんだけ、ずるいです!」

武内P「あれは、事故のようなもので……!」

凛「逃げないでよ! アンタ、プロデューサーでしょ!?」

武内P「落ち着いてください!」

アイドル達「触りたい! 私も触りたい!」

武内P「皆さん、どうか落ち着いてください!」
251: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:19:13.49 ID:O0KD8HKMo
武内P「これは、あくまでもちんこなんですよ、皆さん!」

美波「でも、今日しか触るチャンスは無いんですよね!?」

武内P「チャンス!? そう思ったのですか!?」

アーニャ「ダー! 限定、はとても心がひかれる言葉、です!」

武内P「ですがちんこです! ちんこなんですよ!?」

蘭子「ふっふっふ! さあ、我が腕の中でイキ絶えるがよい!」

武内P「なんですか、そのドスケベゾーマは!?」

アイドル達「……!」

武内P「こ、来ないで……来ないでください……!」
252: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:23:32.53 ID:O0KD8HKMo
智絵里「フォーメーション・クローバー!」

武内P「!? 囲まれた!?」

かな子「ワッフル美味しい~♪」

武内P「! 三村さんがワッフルに夢中……四葉ではない!」

杏「捕まえたら、後で杏にも触らせて~」

武内P「参加者がそもそも一人!? フォーメーションとは一体!?」

アイドル達「逃がすな―!」

武内P「くっ……早く逃げなくては……!」
253: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:29:19.45 ID:O0KD8HKMo
みく「おっと、Pチャン!」

李衣菜「ここは通しませんよ!」

武内P「あんな所で、100万回生きた猫とロックの神様が戯れている!?」

みく・李衣菜「えっ、どこどこ!?」

武内P「お二人を見ていると、たまにとても不安になります」

武内P「しかし、これで逃げ道は確保出来――」


ガチャッ


武内P「!?」


ちひろ「おはようござ――」


キンッ!


ちひろ「? 何かに当たった……?」


武内P「」
254: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:32:01.87 ID:O0KD8HKMo
ちひろ「ぷ、プロデューサーさん!?」

武内P「」

ちひろ「わ、私がドアを開けた拍子にぶつかって……!?」

武内P「」

ちひろ「これは、おちんちんでかいでかい病!?」

武内P「」

ちひろ「大変……それなのに、思いっきりぶつかっちゃうなんて!」

武内P「」

アイドル達「……」
255: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:34:49.27 ID:O0KD8HKMo
ちひろ「しっかり! しっかりしてください、プロデューサーさん!」

さすさすさすさすっ

武内P「……ん、んんん……!」ビクビクッ

アイドル達「……蘇生した!」

ちひろ「目を覚ましてください、プロデューサーさん!」

さすさすさすさすっ

武内P「……うっ! うっ! うっ! うっ! うっ! うっ!」ビクビクビクビクッ!

アイドル達「!?」
256: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:38:48.94 ID:O0KD8HKMo
ちひろ「頑張ってください、プロデューサーさん!」

さすさすさすさすっ

武内P「うっ! うっ! うっ! うっ! うっ! うっ!」ビクビクビクビクッ!

アイドル達「死んじゃう! 死んじゃう!」

ちひろ「起きてください! 目を開けてください!」

武内P「うっ! うっ! うっ! うっ! うっ! うっ!」ビクビクビクビクッ!

武内P「――うっ!……ふぅ」

武内P「」

ちひろ「プロデューサーさん!? ぷ、プロデューサーさあああん!」

アイドル達「……」
257: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:43:01.81 ID:O0KD8HKMo
  ・  ・  ・

武内P「……昨日は、おかげで助かりました」

ちひろ「もう、しっかりしてくださいね!」

武内P「いつもありがとうございます、千川さん」

ちひろ「私があんな事するの、貴方だけなんですから///」

武内P「……」


ガチャッ!


まゆ「助けてくださいっ!」


武内P「……佐久間さん?」
258: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 21:49:55.68 ID:O0KD8HKMo
まゆ「あの……」

武内P「どうしましたか、佐久間さん」

まゆ「……まゆのプロデューサーさんの股間が、その」

武内P「……彼も、ですか」

まゆ「彼も……?」

武内P「佐久間さん、彼は今、どこにいますか?」

ちひろ「……行くんですか?」

武内P「同期が困っているのは、見過ごせませんから」

まゆ「教えてください。何が起こってるんですか? 病気なんですか?」


武内P「はい。おちんちんでかいでかい病です」



おわり
261: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 23:11:21.05 ID:O0KD8HKMo
甘いの書きます
262: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 23:20:36.42 ID:O0KD8HKMo

「~♪」


 吹き付ける風がとっても気持ちよくて、思わず歌ってしまう。
 伴奏は、風と、揺れる木々が奏でる音。
 それに合わせてランランと歌うだけで、特に曲は意識していない。
 ふふっ、これじゃあアイドル失格かしら?


「高垣さん」
「はい、何ですか?」


 観客は一人だけ。
 背の高い、無表情で、とっても可愛らしい彼だけ。


「あまり遠くに行くと、戻るのに時間がかかってしまいます」
「は~い♪」


 私達は、田舎の温泉街に来ている。
 ……と言っても、彼の担当する子達も一緒のロケ。
 此処には、お仕事で来ているのだ。


「あの……」
「うふふっ、だって、こんなに綺麗な空気の中をお散歩しないなんて、勿体ないと思いません?」
「……」


 彼は、右手を首筋にやりながら、困った顔をした。
263: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 23:32:07.08 ID:O0KD8HKMo

 けれど、あんまり困らせちゃ可哀想よね。
 だって、彼には無理を言って付き合ってもらってるんですもの。

 ……それにしても失礼しちゃうわ!
 高垣さんを一人で散歩に行かせるのは不安だ、って皆口を揃えて言うのよ。
 私だってね、子供じゃないんですから。


「私も、そう思います」
「ですよね!」


 あっ、話してた事と話してた事の答えが一緒で、大げさに答えちゃった。
 でも、この人も散歩するのは悪くないと思ってるのは、嬉しい。
 私の我儘に付き合わされてると思われるより、断然良い。


「ですが……残念ですが、もう戻りませんと」
「……はーい」


 渋々といった体で返事をしたけど、私だってわかってたのよ。
 だけどしょうがないじゃない。
 こんな機会、滅多に無いんだもの。


「撮影が終わったら……良い日本酒を用意していますので」
「まあ! 本当ですか?」
「はい」


 それを早く言ってくれれば良いのに!
264: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 23:45:00.75 ID:O0KD8HKMo

「おっさけ~♪ おっさけ~♪」


 行きも帰りも楽しいというのは、とても素晴らしい散歩だと思う。
 見慣れない光景を映して進むのはワクワクするし、
戻ってからの楽しみがあると思うと、同じ光景なのに帰り道もまた違って見える。
 楽しみすぎて、歌に歌詞がついちゃったわ。


「戻ったら~♪ 温泉~♪ おっさけ~♪」
「……」


 少し後ろを歩く彼から、呆れるような気配が漂ってくるが気にしない。
 だって、今私がこんなにご機嫌なのは彼のせいなんですもの。
 呆れる資格なんて、ありませんからね。


「前半の撮りとテンションが違いすぎてしまうと思ったので……黙っていたのですが」
「私にお酒があると伝えて、失敗だと思いました?」
「半分成功で、半分失敗ですね」
「……?」


 どういう意味かしら?


「今の高垣さんは、とても良い笑顔をしていますから」
「あら、だったら次の機会があれば、今度は最初からお酒を――」
「――飲んでいて良い……と、言うと思いますか?」


 思いません。
 思いませんけど、


「ただ、言ってみただけです。うふふっ、タダ酒は美味しいって言うでしょう?」
「……」
265: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/18(月) 23:59:15.37 ID:O0KD8HKMo

 そんな、旅館への帰り道の途中で、ベンチに腰掛ける二人を見かけた。
 とても可愛らしいおじいちゃんとおばあちゃんで、穏やかに、とてもゆっくりとした時間を過ごしている。
 二人共浴衣姿なので、ご旅行にでも来てるのかしら。


「――こんにちは」


 おじいちゃんの方が、こちらの姿を見ると挨拶してきた。
 左手に杖を持ち、右手で帽子をひょいと持ち上げるのがとても様になっている。
 でも、挨拶されるとは思わなくて、ビックリしてすぐには返せない。


「――こんにちは」


 少し後ろから、彼の低い声が聞こえた。
 とっさの挨拶にもすぐ返せるのは、職業的なもの?
 私だってアイドルだけど……ちょっと、人見知りなのだ。


「こんにちは。ご夫婦で、ご旅行ですか?」


 だけど、ここで何も言えないでは負けた気がする。
 だから、挨拶に続く言葉は私が先に言ってやるんだから。


「こんにちは。ええ、ごめんなさいね。この人ったら、美人を見るといつもこうなの」
「まあ、私もそういう人に心当たりがあります」


 私達の視線に、おじいちゃんは帽子で顔を隠し、彼は右手を首筋にやって返した。
266: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/19(火) 00:13:37.99 ID:cpQj0swpo

「あら、とっても真面目そうに見えるのに!」
「……」


 おばあちゃんが驚いているが、事実だから彼は何も言い返せずにいる。
 可愛い子が居たら、すぐ笑顔が見たいって声をかけますものね。


「あいや! そいつはイカンよキミ!」


 おじいちゃんも、自分への追求を恐れてか彼へと口撃。
 ……した途端、隣に居たおばあちゃんに腕をつねられている。
 それがとても仲睦まじく、様式美のような流れに見えるのは、いつもの事だからだろう。
 うふふっ、とっても簡単に想像出来るのが不思議ね。


「おぉ、痛い痛い!」
「貴方が調子に乗るからですよ。人のことが言えますか」
「言えるともさ」


 おじいちゃんは、自信満々に言い切った。


「お前とこんな歳まで一緒に居るんだ。そりゃ言えるよ」


 呵呵と笑うおじいちゃんを、おばあちゃんは呆れ顔で見ている。
 私には、そんな二人がとても輝いて見えた。
267: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/19(火) 00:26:08.83 ID:cpQj0swpo

「だからキミ。こんな美人の奥さんが居たら、目を離しちゃイカンよ!」


 美人の奥さん。
 それは……もしかして、私の事を言ってるのかしら?


「待ってください。私達は、夫婦では――」
「何? まだ結婚してないのかい?」
「まだ、という話でなく――」
「あいや! そりゃあ尚更目を離せんな!」
「……」


 彼が頑張って口を挟もうとしているが、おじいちゃんの勢いに押されっぱなし。
 その様子が可笑しくて、私は笑う事しか出来ない。
 本当は何か言わなきゃいけないんだろうけど、駄目、笑っちゃう!


「うふふっ!」


 まさか、お散歩の帰り道で、こんなに面白いものが見られるだなんて!


「あの……笑っていないで、助けてください」
「ご、ごめんなさい……ふふっ! でも……あぁ、おかしい、ふふっ!」
「……」


 彼は何も言わず、笑う私をただ見ていた。
268: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/19(火) 00:41:20.66 ID:cpQj0swpo

「――ほら、あんまり引き止めちゃ悪いですよ」
「おおう、それもそうだな」


 おばあちゃんがおじいちゃんを窘めて、話はおしまい。
 あれだけ勢いがあったのに、ピタリとそれが止まるのは夫婦ならでは?


「いいえ、とても楽しいものが……うふふっ、見られましたから」
「そう言って頂けると助かります。主人も、余計な事を言っちゃったようですから」
「確かにその通り。キミ、すまなかったね」
「いえ……お気になさらず」


 心なしか、二人が彼に向ける視線が優しげになっている。
 さっきのやり取りで、そうなる理由があったかしら?
 けれど、優しげな視線を向けられて駄目な理由は無いわよね。


「それでは……失礼します」
「失礼します」


 私と彼は、二人揃って、おじいちゃんとおばあちゃんに軽く会釈。


「「良い旅を」」


 それに対して、綺麗に揃った二つの声が返された。
 私達は旅行で此処に来ているのでは無いし、この人達が思うような関係ではない。
 でも、それを今言うのは野暮というもの。
 だから、今はこう返すのが正解。


「「良い旅を」」


 二つの声が、綺麗に揃った。
269: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/19(火) 00:55:48.82 ID:cpQj0swpo
  ・  ・  ・

「とっても可愛らしい方達でしたね」
「……はい。私も、そう思います」


 もうすぐ旅館に到着する。
 お散歩は、帰り着くまでがお散歩だ。


「夫婦と間違われちゃいましたね」
「……」
「そんなに熱々に見えたのなら、ふぅふぅしないといけませんね」
「そうですね……とても、困りました」


 ええ、それは見ていてわかりましたよ。
 だけど……うふふっ、思い出しても笑えちゃう。


「だけど、これから温泉です。ふぅふぅしても、また温まっちゃうわ」
「……確か、水風呂があったと思います」
「まあ! 冷たいことをおっしゃるのね!」


 あのおばあちゃんなら、こんな時どうするかしら?
 ……あっ、そうだわ!


「えいっ」
「痛っ!? た、高垣さん!?」


 こうやって腕をつねれば良いのよね。



おわり

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