- 1: 2019/03/19(火) 19:50:50.984 ID:RMU3z6jv0
- ワイワイ…
男「みんなすっかり大人になったなー」
ギャル「ホントー! 久しぶりに会えて超感激ー!」
大男「お前、相変わらず肌が黒いな!」
色黒「お前こそ、相変わらず体がでかいな」
男「みんな、元気そうで嬉しいよ!」
メガネ「あれ、だけど……女さんがいませんね」
男「ホントだ。誘ったんだけど……ちょっと連絡してみるか」
- 7: 2019/03/19(火) 19:53:57.019 ID:RMU3z6jv0
- 男「お、返事が来た」ピロロン
ギャル「なんだって?」
『ごめん、同級会には行けません』
男「あ、やっぱ来れないのか。ならしょうがないな」
『今、牢獄にいます』
男「な、なんだと!?」 - 8: 2019/03/19(火) 19:56:20.754 ID:RMU3z6jv0
- 男「女さん、今牢獄にいるって……」
ギャル「えーっ、ウッソー!」
大男「なんでだよ!?」
メガネ「そういえば、女さんは政治活動をしていました」
メガネ「我が国の指導者のやり方を批判する政治活動を……」
色黒「そうか、それで捕まってしまったのか!」 - 9: 2019/03/19(火) 19:59:34.536 ID:RMU3z6jv0
- 男「だけど、女さんは憲法で定められた手順を踏んで政治活動をしてたはずだ」
男「それを逮捕するなんて、不当逮捕にも程がある!」
メガネ「結局、我が国の指導者は独裁者に過ぎなかったということです」
メガネ「憲法すらろくに守られないとは、我が国はまだまだ未熟だということですね」
男「だから先進国からも小国だってナメられるんだよ」
大男「許せねえ……!」
色黒「ああ、このまま友達を放っておけるかよ!」
ギャル「どーする?」
男「決まってる! 助けに行くぞ!」 - 11: 2019/03/19(火) 20:03:15.507 ID:RMU3z6jv0
- ブオオオオンッ
男「みんな、乗れ!」
大男「おお、軍用ジープじゃねえか!」
色黒「ヒュー、かっこいいねえ」
男「女さんはどこに捕えられてるんだ?」
メガネ「北にある強制収容所でしょう。政治犯は全てあそこに送られるはずですから」
ギャル「レッツゴー!」 - 13: 2019/03/19(火) 20:06:28.773 ID:RMU3z6jv0
- ―強制収容所―
番兵A「なんだ? ジープが突っ込んできたぞ!」
番兵B「撃て撃てぇっ!」
ガガガガガガガッ
ブオオオオオンッ
男「ふん、お前らのへなちょこ弾が当たるかってんだよ!」ギャルルッ
ギャル「キャー、すごいハンドルさばき! シビれちゃう!」 - 14: 2019/03/19(火) 20:10:18.161 ID:RMU3z6jv0
- ブオオオンッ
男「入り口が見えたぞ!」
男「このままこいつで突っ込むか!?」
メガネ「いえ、あの扉は頑丈です。きちんと破壊しなければ危ないでしょう」
大男「だったらオレの出番だな!」ガチャッ
色黒「出た、特大ロケットランチャー!」
大男「ぶっ壊してやる!」ボシュッ
ドゴォォォォォンッ!!!
男「さっすが大男! 一気に収容所に殴り込みだ!」 - 16: 2019/03/19(火) 20:13:27.149 ID:RMU3z6jv0
- ブオオオオンッ
男「収容所の中も、兵隊だらけだ!」
色黒「雑魚の掃討は任せておけ!」ガガガガガッ
「ぐああっ……!」 「ぐがっ!」 「ぎゃあああっ……!」
狙撃手「ちっ、侵入者か!」ズキューンッ ズキューンッ ズキューンッ
ギャル「弾は無駄遣いしちゃダメ~」ズキューンッ
狙撃手「あうっ!」ドサッ - 18: 2019/03/19(火) 20:16:03.191 ID:RMU3z6jv0
- ブオオオオオンッ
色黒「ひとまず、第一陣は片付けたぞ!」
ギャル「まだまだアタシの腕も捨てたもんじゃないでしょ!」
男「しかし、女さんはどこにいるのか……」
メガネ「すでにハッキングで収容所の構造は入手しました」カタカタッターン
大男「おいおい、この国のトップシークレットじゃねえか!」
メガネ「ボクにかかれば朝飯前ですよ」 - 22: 2019/03/19(火) 20:19:23.903 ID:RMU3z6jv0
- メガネ「女さんはあの建物にいます!」
男「あそこか!」
男「よぉし、このまま乗り込む! 群がる奴らを全員片付けてくれ!」
大男「ラジャー!」ドゴォォォォォン
色黒「ラジャー!」ガガガガガッ
ギャル「ラジャー!」ズキューンッ - 23: 2019/03/19(火) 20:23:16.953 ID:RMU3z6jv0
- 拷問官「ヒャハハッ! どうだ、鞭の味は!?」
ビシッ! バシッ! ビシッ!
女「あぐぅっ!」
女「ぐ……! 我が国では拷問は禁止されてるはずよ……!」
拷問官「ふん、国家に歯向かった危険人物を人扱いできるか!」
拷問官「このままじっくりなぶり殺しにしてやる! ヒーッヒッヒッヒ!」
女(私はこの国をもっとよりよい方向に歩ませたかっただけなのに……無念……) - 25: 2019/03/19(火) 20:27:48.834 ID:RMU3z6jv0
- ブオオオオンッ
ドゴォンッ!
拷問官「ぐはぁっ!?」ドチャッ
女(!? ジープが突っ込んできた……!?)
男「女さん!」
女「男くん!? どうしてここに……」
男「さっき君が送ってくれたメッセージを読んで、助けに来たんだ!」
男「さあ、早く乗って!」
女「でも……」
男「この国を変えたいんだろう!? なら迷うことないだろ!」
女「うん……ありがとう!」サッ
大男「よっしゃ、後は脱出するだけだな!」 - 26: 2019/03/19(火) 20:30:15.447 ID:RMU3z6jv0
- ブオオオオオッ
男「飛ばすぞぉ! ベロ噛むなよ!」
ギャル「キャーッ!」
メガネ「後ろから、収容所の兵士達が追跡してきます!」
色黒「手榴弾をくれてやる!」ピンッ ポイッ
ズガァァァァァンッ!!!
ウワァァァ… グワァァァ… ヤラレター - 28: 2019/03/19(火) 20:34:04.598 ID:RMU3z6jv0
- ブオオオオンッ
男「これからどうする……?」
女「今回の件で、私の仲間も奴らに大勢殺された。私はこの国に心底失望したわ」
女「まともな手段じゃ未熟なこの国を変えることはできないって……」
男「だとしたら、俺たちで変えちまうか!」
女「え?」
男「このまま革命しようよ!」
大男「いいな、それ!」
ギャル「さんせー!」
色黒「乗ったぜ!」
メガネ「女さんを逮捕して独裁者も油断してるでしょうし、今が最大のチャンスかもしれませんね」 - 29: 2019/03/19(火) 20:36:24.783 ID:RMU3z6jv0
- 女「ダメよ! そんなことしたら、みんなまで私の巻き添えになってしまう!」
男「なにいってんだ。強制収容所を襲撃した時点でアウトだろ」
女「そうかもしれないけど……」
男「決まりだな」
男「行くぞっ、独裁者の宮殿へ!」
ブオオオオンッ - 31: 2019/03/19(火) 20:40:12.752 ID:RMU3z6jv0
- ―宮殿―
守備兵「……なんだ?」
ブオオオオンッ
色黒「独裁者覚悟ォ!」ガガガガガッ
大男「喰らいやがれェ!」ボシュッ
ギャル「眉間にドッキューン!」ズキューンッ
守備兵「ぐぎゃあああっ!」
女「す、すごい……」
メガネ「三人揃えば怖いもの無しですね」 - 32: 2019/03/19(火) 20:43:46.591 ID:RMU3z6jv0
- 独裁者「ふぉっふぉっふぉ、愚民どもを干物にするほど搾り取った血税で食うディナーは美味いわい」
側近「大変です!」
独裁者「なんだ、食事中であるぞ」
側近「先日捕えた政治犯の女が脱出し、手勢を率いて宮殿に乗り込んできました!」
独裁者「収容所の連中は何をしていたのだ! すぐに排除しろ!」
側近「すでに守備兵は壊滅状態で……」
独裁者「な、なんだとぉ!?」 - 33: 2019/03/19(火) 20:45:40.021 ID:RMU3z6jv0
- 独裁者「……どうすればよいのだ!?」
側近「今は逃げるしかないかと……」
独裁者「ならば、早く手配せい!」
側近「屋上にヘリを用意しております!」
側近「ひとまずここは退散し、じっくりと反乱分子を壊滅させましょう!」
独裁者「うむ……そうだな! 反乱者は家族も友人も全て皆殺しにしてやる!」 - 35: 2019/03/19(火) 20:48:51.688 ID:RMU3z6jv0
- ババババババ…
男「あれは……ヘリ!? まずい、逃げるつもりか!」
女「逃げられて潜伏されたらお終いだわ!」
ギャル「アタシにまっかせて!」ジャキッ
男「あんな遠くのヘリに当てられるのか?」
ギャル「2kmまでなら大丈夫!」 - 37: 2019/03/19(火) 20:52:18.284 ID:RMU3z6jv0
- ギャル「操縦士を狙うよ~」ズキューン…
ビシッ
ババババババ… キュルルルルル… ヒュルルルルル…
グワシャァァァァァンッ!!!
ギャル「撃墜ィ!」
男「よっしゃあ!」
女「これで……未熟な独裁政権が終わりを告げたのね」 - 39: 2019/03/19(火) 20:57:23.560 ID:RMU3z6jv0
- 男「しかし、独裁者が死んでめでたしめでたしじゃない。むしろ大変なのはここからだ」
男「これからのこの国の運命は、君の手にかかってる!」
女「ええ、素晴らしい国を作るわ!」
ギャル「女ちゃんならきっといい国作れるよ!」
メガネ「ええ、ボクが保証します」クイッ
色黒「俺たちもサポートするからさ!」
大男「期待してるぜ!」
女「ありがとう……みんな」
男「そうだ! さっそく新しい国家建設に向けて、スローガンを決めないか?」
女「そうね……」 - 40: 2019/03/19(火) 20:59:15.303 ID:RMU3z6jv0
- 女「私は、より大きく……より成熟した国家を……建設したい!」
略して――
大成建設!!!
完
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