武内P「アイドルの方は、名前で呼べません」
- カテゴリ:アイドルマスター シンデレラガールズ
- コメント : 0
- 124: 2018/01/07(日) 23:20:39.08 ID:KN1u4Jrjo
- 夏樹「――って、言ってたよな?」
武内P「はい。申し訳、ありません」
夏樹「ああ、良いんだ謝らなくて」
武内P「? では、何故、その話を……?」
夏樹「――アナスタシアさん、ってのは名前じゃないのかい?」
武内P「!?」
- 125: 2018/01/07(日) 23:23:54.26 ID:KN1u4Jrjo
- 武内P「それは……そう、ですが」
夏樹「つまり、名前で呼べないってのは嘘だった、って訳だ」
武内P「! ですが、アナスタシアさんの場合は……!?」
夏樹「……フッ、悲しいな」
武内P「……木村さん?」
夏樹「アタシを名前で呼ぶのは、あんなに嫌がったってのに……」
武内P「……」
みく「夏樹チャン、ものすっごく楽しそうにゃ」
李衣菜「うっすら笑ってるもんね」 - 126: 2018/01/07(日) 23:26:20.57 ID:KN1u4Jrjo
- 夏樹「そりゃ、そうだよな」
武内P「……木村さん」
夏樹「アタシは担当でもない、ただのアイドルさ」
武内P「……」
夏樹「それに、あの子に比べたら可愛げも無いしな、ははっ!」
武内P「……木村さんには、木村さんの良さがあります」
夏樹「……そうだね、木村さんには、ね」
武内P「……」
みく「これは……さすがのPチャンも折れるんじゃない!?」
李衣菜「さっすがなつきち! やっぱり違うよなー!」 - 127: 2018/01/07(日) 23:29:34.44 ID:KN1u4Jrjo
- 夏樹「悪かったね、変なこと言って」
武内P「……いえ」
夏樹「なんだか、寂しくなってさ……っく……く」
武内P「……木村さん……まさか、泣いて……!?」
夏樹「っく……ああ、いや、なんでも……うっく、ないよ……っ!」
武内P「……!?」
みく「あー、やっぱり笑いを我慢出来なかったにゃ」
李衣菜「プロデューサーの困り顔、慣れてきたら笑えちゃうもんねぇ」 - 128: 2018/01/07(日) 23:33:06.84 ID:KN1u4Jrjo
- 夏樹「……く……うっくく」
武内P「……」
夏樹「あー、もう駄目d」
武内P「夏樹さん」
夏樹「!?」
夏樹「へっ、あ……はい///」
みく「夏樹チャン、完全に虚を突かれてやられたにゃ!」
李衣菜「うっ、嘘でしょ!? なつきち……なつきちー!」 - 129: 2018/01/07(日) 23:37:37.01 ID:KN1u4Jrjo
- 夏樹「きゅ、急に名前で呼ぶから、お、驚いたよ///」
武内P「申し訳、ありません」
夏樹「い、良いって……謝らないでくれよ」
くしゃくしゃっ
武内P「まさか、貴女にそんな思いをさせていたとは……思いませんでした」
夏樹「そ、それよりさ……もう一回、名前で呼んでみてよ」
ジーッ
武内P「もう一回、ですか……?」
夏樹「う……うん」
みく「髪を下ろして、革ジャンも閉じて露出を減らしたにゃ……!?」
李衣菜「駄目だよなつきち! その口調は全然ロックじゃないよ!」 - 130: 2018/01/07(日) 23:42:06.34 ID:KN1u4Jrjo
- 夏樹「ほ、ほら……早く」
武内P「……」
武内P「夏樹さん」
夏樹「……はい///」ジュンジュワー
李衣菜「なつきち!!」
夏樹「! だ、だりー!? いつからそこに!?」
李衣菜「最初から居たよ! 何、今の!?」
夏樹「ああ……名前で呼ばせる事に、成功したぜ!」グッ!
李衣菜「かもしれないけど、明らかに負けてたよ!」
みく「……ふっふっふ!」 - 131: 2018/01/07(日) 23:46:50.77 ID:KN1u4Jrjo
- みく「やっぱり、ロックなんてそんなもんにゃ!」
夏樹「おいおい、それは聞き捨てならないな」
李衣菜「なつきちは、今ちょっと黙ってて」
みく「やっぱり時代はネコミミ! キュートなアイドルが勝つにゃ!」
ガチャッ
菜々「キャハッ! 皆さん、ここに居たんですね!」
みく「菜々チャン! みく達の、大勝利にゃー!」
菜々「へっ!? 大勝利!?」
みく「いえーい!」
菜々「な、なんだかわからないですが……い、いえーい!」
夏樹・李衣菜「……」 - 132: 2018/01/07(日) 23:52:36.47 ID:KN1u4Jrjo
- 夏樹「みく、一方的な勝利宣言はロックじゃないぜ」
李衣菜「そうだね、なつきちの言う通りだよ」
みく「……つまり、二人は、菜々チャンも名前で呼ばれてみろ、って?」
夏樹・李衣菜「……」コクリ
みく「良いよ! その勝負、受けて立つにゃ!」
菜々「えっと……どういう事なんでしょうか?」
みく「菜々ちゃんが、Pチャンに名前で呼ばれて平気だったら勝ちだよ!」
菜々「ふえっ!? な、ナナがやるんですか!?」
みく・夏樹・李衣菜「勿論!」
菜々「……!?」
武内P「……」 - 133: 2018/01/07(日) 23:57:49.30 ID:KN1u4Jrjo
- 菜々「えーっと……なんだかそういう話らしいので、お願いします」
武内P「あの……安部さんを名前で呼ぶのは、さすがに」
菜々「そ、そうですよねー」
夏樹「……これは、アタシの不戦勝かな」
李衣菜「うん、ステージに立ててすらいないんだもん」
みく「菜々ちゃーん! 頑張ってー!」
菜々「がっ、頑張る!?」
菜々「これが若い子のノリ……!? うぅ、キツいです……!」ボソボソ
菜々「と、とにかく! ナナを名前で呼んでください!」
武内P「……申し訳、ありません」
菜々「……!? ど、どうすれば……!?」 - 134: 2018/01/08(月) 00:04:03.21 ID:yuli92kpo
- みく「菜々チャン……!」
夏樹「……フッ、見てられないな」
李衣菜「……なつきち、見てるだけって、ロックじゃないよね?」
みく「二人共……?」
夏樹「――行くぜ、お前達! 菜々に、熱い想いを届けてやるんだ!」
みく・李衣菜「!」
みく・李衣菜・夏樹「――ミンミンミン、ミンミンミン、ウーサミン!」
みく・李衣菜・夏樹「ミンミンミン、ミンミンミン、ウーサミン!」
菜々「これは……ド級のありがた迷惑ですよ……!?」
武内P「……」 - 135: 2018/01/08(月) 00:09:20.70 ID:yuli92kpo
- 菜々「あの……名前で、呼んでくれませんか?」
武内P「ですが、それは……」
みく・李衣菜・夏樹「ミンミンミン、ミンミンミン、ウーサミン!」
菜々「もうホント! ホントあの……キツいので、はい」
武内P「……」
みく・李衣菜・夏樹「ミンミンミン、ミンミンミン、ウーサミン!」
菜々「えっと、土下座とかします?」
武内P「!? いけません、土下座は! それは、あまりにも!」
みく・李衣菜・夏樹「ミンミンミン、ミンミンミン、ウーサミン!」
菜々・武内P「……」 - 136: 2018/01/08(月) 00:14:03.02 ID:yuli92kpo
- 菜々「それじゃあ、どうすれば? メルヘンチェンジしますか?」
武内P「……いえ、名前で呼びますので、ご安心を」
みく・李衣菜・夏樹「! やった!」
菜々・武内P「……」
菜々「えっと……じゃあ、お願いします」
武内P「……はい」
武内P「菜々」
菜々「……」
みく・李衣菜・夏樹「呼び捨て!?」 - 137: 2018/01/08(月) 00:19:56.04 ID:yuli92kpo
- 菜々「……はい」
武内P「これで……よろしかったでしょうか?」
夏樹「……さすが、菜々さんだ。動じてない」
李衣菜「菜々、さん?」
みく「菜々ちゃーん! みくは……菜々ちゃんを信じてたにゃ!」
菜々「あの……ちょっと、ウサミン星から電波が来てたので」
くいっ
武内P「あの……何故、上着の裾を引っ張って……」
菜々「もう一回、呼んでくれないと駄目かもです……///」
夏樹・李衣菜「……あちゃー」
みく「菜々ちゃーん!? キュートだけど、負けてるよ!?」 - 138: 2018/01/08(月) 00:25:46.96 ID:yuli92kpo
- 菜々「……」
武内P「……菜々」
菜々「……頑張ったね、菜々……で、お願いします」
武内P「いえ、それは……」
菜々「お願いします」
武内P「……」
武内P「頑張ったね、菜々」
菜々「……えうっ……!」ポロッ
武内P「!?」
菜々「……うっ、ひっ……! ううぅ……!」ポロポロッ
みく・李衣菜・夏樹「泣いた!?」
武内P「……!?」オロオロ - 139: 2018/01/08(月) 00:31:19.70 ID:yuli92kpo
- ・ ・ ・
ちひろ「……それで、その後はどうなったんですか?」
武内P「何とか、必死で安部さんをなだめました……」
ちひろ「あら、もう名前では呼ばないんですか?」
武内P「……はい」
ちひろ「でも、その方がプロデューサーさんらしいかも知れませんね」
武内P「ええ……やはり、慣れない事は、するものではありませんでした」
ちひろ「それじゃあ、慣らしていけばいいのでは?」
武内P「……」
武内P「はい?」 - 140: 2018/01/08(月) 00:36:36.79 ID:yuli92kpo
- ちひろ「今回の事は、普段とギャップがあったから起こったと思うんです」
武内P「ギャップ……ですか」
ちひろ「いつもと違って、親しげに名前で呼ばれたから、ですね」
武内P「だから……普段から、名前で呼んで私も慣れろ、と?」
ちひろ「はい♪」
武内P「しかし……やはり、アイドルの方を名前で呼ぶのは……」
ちひろ「あら、ここに良い練習相手が居るじゃありませんか」
武内P「千川さんを名前で……ですか」
ちひろ「はい♪」
武内P「……」 - 141: 2018/01/08(月) 00:42:31.79 ID:yuli92kpo
- 武内P「ち……」
ちひろ「……」
武内P「ちひろ、さん」
ちひろ「さん、は無しで」
武内P「ちっ……ちひろ」
ちひろ「はい、もう一回」
武内P「……ちひろ」
ちひろ「はい、もう一回」
武内P「ちひろ」
ちひろ「……」
ちひろ「……!」ムフー!
武内P「……」 - 142: 2018/01/08(月) 00:48:55.18 ID:yuli92kpo
- ちひろ「……ゴホン! 中々、良いと思います」
武内P「そう……でしょうか? 自分では、よく……」
ちひろ「だけど、やっぱり練習が必要ですね」
武内P「……口調は、結局なおりませんでしたからね」
ちひろ「なので、私が良いと言うまで、他の子を名前で呼んじゃ駄目ですよ?」
武内P「はい……わかりました」
ちひろ「よろしい」 - 143: 2018/01/08(月) 00:53:52.24 ID:yuli92kpo
- 武内P「元々……アイドルの方を名前で呼ぶのは、抵抗がありましたから」
ちひろ「それをなくすため、二人っきりの時、私は名前で呼びましょうね♪」
武内P「これからよろしくお願いします、千川さん」
ちひろ「んー? 千川さんー?」
武内P「……すみません」
ちひろ「はい、もう一回」
武内P「……これからよろしくお願いします、ちひろ」
ちひろ「……!」ムフー!
武内P「……」 - 144: 2018/01/08(月) 00:56:56.99 ID:yuli92kpo
- 武内P「……では、質問なのですが」
ちひろ「はい、何ですか?」
武内P「呼び方で距離感が変わるならば……」
ちひろ「?」
武内P「私の呼ばれ方も、名前にした方が良いのでしょうか?」
ちひろ「え、っと……それは……その」
武内P「? どうか、されましたか?」
ちひろ「……」
ちひろ「プロデューサーの方は、名前で呼べません」
おわり - 148: 2018/01/08(月) 15:58:49.19 ID:yuli92kpo
- 書きます
武内P「人妻が溢れそう?」 - 149: 2018/01/08(月) 16:00:52.00 ID:yuli92kpo
- 美波「はい……! もう、限界です……!」
アーニャ「美波! しっかりしてください!」
武内P「あの……人妻が溢れそう、とは……?」
美波「落ち着くのよ美波……! 私、まだ独身……独身……?」
アーニャ「ダー! 美波は、まだ結婚してない、です!」
武内P「……!?」 - 150: 2018/01/08(月) 16:03:21.11 ID:yuli92kpo
- 武内P「あの、新田さん……?」
美波「新田さんだなんて、もう! 昔の呼び方ですか?」
アーニャ「ニェート! いけません、美波!」
武内P「昔も何も……私は、いつも通りに……」
美波「美波、って呼ぶ約束でしょう?」
武内P「!?」
アーニャ「いけません……! アー、人妻が、溢れてしまいました!」 - 151: 2018/01/08(月) 16:06:48.84 ID:yuli92kpo
- 武内P「人妻が、溢れた……?」
アーニャ「ダー。今の美波は、アー、貞淑な人妻、です」
美波「優しい夫。だけど、刺激が無く、物足りない日常……」
武内P「待ってください! 不穏なモノローグを語りだしています!」
アーニャ「ダー。所詮は、人妻です」
美波「今は、とても幸せ。そう、そのはずなのに……」
武内P「新田さん! 戻ってきてください、新田さーん!」 - 152: 2018/01/08(月) 16:10:53.59 ID:yuli92kpo
- アーニャ「このままでは、美波が!」
美波「私は、何を求めているのかしら?」
武内P「これは……一体、どうすれば!?」
アーニャ「このままでは……寝取られ? て、しまいます!」
武内P「アナスタシアさん、そんな言葉をどこで!?」
美波「わからない……誰でも良い……教えてちょうだい」
アーニャ「美波に教わりました♪」
武内P「新田さーん!?」 - 153: 2018/01/08(月) 16:14:10.29 ID:yuli92kpo
- ガチャッ
今西部長「――おお、ここに居たのかい」
武内P「! 部長! 新田さんの様子が、おかしいのです!」
部長「何?」
美波「お義父さん……あっ、駄目です……!」
アーニャ「ニェート! 部長は、お義父さんではない、です!」
部長「ふむ……何が、駄目だと言うのかね?」
武内P「部長も乗らないでください!」 - 154: 2018/01/08(月) 16:19:27.30 ID:yuli92kpo
- 美波「駄目……いけません、こんなの……!」
部長「だから、何が、駄目だと言うのかね?」
美波「駄目よ美波……! 夫を裏切れないわ……!」
アーニャ「プロデューサー! 夫として、美波を止めてください!」
武内P「何故、私が!?」
アーニャ「はやくしないと、取り返しがつかなくなります!」
美波「夫もアーニャちゃんも見てます……! いけません……!」
武内P「どんなシチュエーションですか、一体!?」 - 155: 2018/01/08(月) 16:22:37.96 ID:yuli92kpo
- 美波「でも、もう……駄目ぇ……!」
武内P「! 待ってください!」
美波「!? あ、アナタ……これは、違うの!」
武内P「新田さんは、私の大切な担当アイドルです」
美波「アナタ……いえ、プロデューサーさん……」
部長「ほう……ならば、目を離すべきではなかったねぇ」ニヤリ
武内P「部長、少し黙っていてください」 - 156: 2018/01/08(月) 16:26:07.71 ID:yuli92kpo
- 武内P「申し訳ありません、新田さん」
美波「……いえ、そんな」
武内P「貴女の人妻が溢れるのを止めることが出来ませんでした」
部長「何を言っとるんだねキミは」
武内P「……私も、何を言っているかわかりません」
美波「でも……おかげで、人妻が溢れるのを抑えられました」
アーニャ「ハラショー! プロデューサー、すごいです!」
武内P「はぁ……そう、でしょうか」 - 157: 2018/01/08(月) 16:31:13.93 ID:yuli92kpo
- 武内P「しかし……これは、困りましたね」
美波「はい……私も、困ってたんです」
アーニャ「いつもは、私が、アー、当て身をして止めていました」
武内P「気絶させて止めていたのですか!?」
アーニャ「ダー。そうでないと、止められなかった、です」
武内P「……!?」
部長「ふむ……これは、キミのお手並みを拝見するとしようか」
武内P「待ってください! これは、かなりの大問題では!?」 - 158: 2018/01/08(月) 16:36:57.73 ID:yuli92kpo
- 武内P「なんとか、人妻を溢れるのを止めなくては……!」
美波「頼りにしてます……アナタ♡」
武内P「もう早速溢れているじゃないですか!」
アーニャ「美波、とっても幸せそう! 美波、可愛い、です!」
美波「ふふっ、アーニャちゃんも祝福してくれてますね♪」
武内P「助けてください、部長!」
部長「すまない、ちょっと煙草吸ってきても良いかい?」
武内P「はい!? よりによって、今ですか!?」 - 159: 2018/01/08(月) 16:42:05.89 ID:yuli92kpo
- 部長「ちょっと吸ってくる間に、何とかしておきなさい」
武内P「待ってください! それは、あまりにも!」
部長「キミに、一つだけ忠告しておこう」
武内P「っ……忠告、ですか?」
部長「……」
ガチャ…バタンッ
武内P「――何も言わないのですか、部長!」
美波「ふふっ……二人っきり、ですね♡」
武内P「違いますから! アナスタシアさんがいらっしゃいます!」 - 161: 2018/01/08(月) 16:46:59.23 ID:yuli92kpo
- 武内P「アナスタシアさん! 新田さんを止めてください!」
アーニャ「ニェート。それは、出来ません」
武内P「!? 何故、ですか!?」
アーニャ「アーニャと呼んでくれないと、駄目、です」
武内P「……!?」
アーニャ「夫婦だから、アー、愛称も無しはいけませんよ♡」
武内P「溢れた人妻の影響を受けてるじゃないですか!?」 - 162: 2018/01/08(月) 16:51:52.88 ID:yuli92kpo
- 美波「ねぇアナタ……♡」
アーニャ「マーマでも良い、です……パーパ♡」
武内P「……!?」
武内P「お二人とも、いけません!」
武内P「私達は、プロデューサーとアイドルです!」
武内P「それに、まだお昼ですよ!」
武内P「嬉しいですけど……夜まで我慢なさってください♡」
武内P「……」
武内P「――私にも人妻の影響が!?」 - 163: 2018/01/08(月) 16:57:08.73 ID:yuli92kpo
- 武内P「いけない……! 気をしっかりもたなくては……!」
武内P「私はプロデューサーだ……! 決して、人妻ではない!」
武内P「人妻には、決して負けない!」
美波「もう……意地悪言わないでください♡」
アーニャ「ロシアでは……普通、です♡」
武内P「ダーメ! ゴハンとお風呂を済ませてから、ね♡」
武内P「……」
武内P「んあああああ!?」 - 164: 2018/01/08(月) 17:02:40.17 ID:yuli92kpo
- 武内P(どうすれば……どうすれば、人妻から逃れられる!?)
武内P(助けを……いや、駄目だ。人妻が増えるだけだ)
武内P「……」
武内P「!」
武内P「――そう言えば、お二人ともそろそろお子さんは?」
美波・アーニャ「えっ?」
武内P「……」
武内P(私だけ、人妻で無いから夫にされてしまうのだ……)
武内P(ならば……私も人妻になってしまえば良い!) - 165: 2018/01/08(月) 17:07:15.86 ID:yuli92kpo
- 美波「子供……ですか」
アーニャ「それは……アー」
武内P「子供って、良いですよね」
美波・アーニャ「……」
武内P「お二人の子供だから、やっぱりアイドルになったり」
美波・アーニャ「……」
武内P「あっ、もうこんな時間。それじゃあ、私はこれで……」
ガチャッ…バタン
武内P「……」
武内P「……なんとか、脱出する事が出来た……!」 - 166: 2018/01/08(月) 17:11:13.73 ID:yuli92kpo
- 武内P「部屋の外までは、人妻の影響は無いようですね……」
武内P「新田さんと、アナスタシアさんには申し訳ないですが……」
武内P「……落ち着くまで、中に居て貰うしかありません」
ドンッ!
武内P「!? いけません、今、外に出ては!」
美波『開けてください! どうして、閉じ込めるんですか!?』
アーニャ『ひどい、です! これは、アー、家庭内暴力、です!』
ドンドンッ!
武内P「違います! これは、そういうのではないですから!」 - 167: 2018/01/08(月) 17:19:53.85 ID:yuli92kpo
- 美波『閉じ込めておきたいほど、愛してるって事ですか!?』
アーニャ『ハラショー! そこまで、私を愛して!?』
ドンドンッ!
武内P「なんてパワーだ!? ドアが悲鳴を上げている……!?」
武内P「落ち着いてください! お二人とも、落ち着いてください!」
美波『「さよならだね」って、さ~い~ご~のこ~とば♪』
アーニャ『耳に、残る、から、い~たいよ今も♪』
美波・アーニャ『愛し~ているから♪』
ドンドンドンドンドンドンドンドンッ!
武内P「うおおおおおおっ!?」
武内P「何故『Memories』を歌うとパワーが急激に上がるんですか!?」 - 168: 2018/01/08(月) 17:24:17.73 ID:yuli92kpo
- 武内P「これが……パワーオブスマイル……!?」
未央「ねえ……何、やってるの?」
卯月「中に……誰か、閉じ込めてるんですか?」
凛「ねえ、どういうこと? 説明して」
武内P「! 皆さん、これには、事情が……!」
美波『!? 今、女の人の声がしたわ!』
アーニャ『ニェ――ット! どういう事、です!?』
武内P「それはしますよ! アイドル事務所ですから!」 - 169: 2018/01/08(月) 17:29:45.05 ID:yuli92kpo
- 蘭子「我が友よ! この狂乱の宴は、一体何事ぞ!?」
智絵里「閉じ込めるのは……可哀想、です」
かな子「クレープ美味しい~♪」
杏「良いなー、杏も引きこもって楽したいよー」
武内P「これには、事情が!」
美波『事情って何ですか!? ひどい……ひどすぎるわ!』
アーニャ『泣かないでください、美波。償いは、きっちりとさせましょう』
みく「うっわ……Pチャン、最低にゃ」
李衣菜「見損ないましたよ、プロデューサー」
武内P「待ってください! 本当に、事情があるのです!」 - 170: 2018/01/08(月) 17:37:00.45 ID:yuli92kpo
- 莉嘉「とにかく、二人を出してあげようよ!」
みりあ「うんうん! さんせー!」
武内P「待ってください! そんな事をしては!」
きらり「閉じ込めたりしないで、皆でハピハピするにぃ☆」
ガチャッ!
武内P「……ああ、なんてことだ」
CPアイドル達「……さあ、説明してください」
CPアイドル達「ねっ、アナタ♡」
武内P「人妻が溢れてしまった」
おわり - 171: 2018/01/08(月) 19:45:08.27 ID:xXbLn9RUO
- 人妻と夜の生活編はよ
- 172: 2018/01/08(月) 20:24:57.88 ID:yuli92kpo
- では、夜をドタバタ書きます
- 173: 2018/01/08(月) 20:33:03.99 ID:yuli92kpo
-
「……」
夜、寝苦しくて目が覚めた。
季節は夏――シンデレラプロジェクトの、恒例の合宿中だ。
普段と枕が違うと眠れない、という細やかな神経では無いつもりだったのだが、
蒸すような気温と、寝相で乱れたシーツのシワが気になる。
「……」
聞こえるのは、虫の鳴き声。
田舎の虫は大きく、数も多いためその鳴き声は都会の比ではない。
だが、今はその鳴き声も夜のBGMとしては相応しい。
「……」
モゾモゾと体を動かし、少しだけ体勢を変える。
それだけで、また安らかな眠りの世界に戻れる。
そう、思ったのだが、
「グッスリ寝てる」
「プロデューサーさんの寝顔、可愛いです♪」
「ふーん。まあ、悪くないかな」
私の部屋に、侵入者が居た。
「!?」
今の声は、ニュージェネレーションズの三人。
何故、私の部屋に居るのですか、という疑問は一先ず置いておこう。
今は、一刻も早く体を起こし、彼女達に注意をしなければいけない。
よし、体を起こ――
「……!?……!?」
――まさか、ここで、金縛り……!? - 174: 2018/01/08(月) 20:40:35.07 ID:yuli92kpo
-
体が、動かない。
「……!……!」
声が、出ない。
「……!?」
金縛りは、疲れている時になるものだと聞いたことがある。
しかし、まさか今、この状況でなるとは最悪の一言に尽きる。
ニュージェネレーションズの彼女達の意図はわからないが、
このままでは、為す術無く思い通りに事が運んでしまう。
「さあ、宴の始まりぞ」
神崎さん!?
まさか、貴女まで居たのですか!?
「しーっ、蘭子ちゃん。あんまり大きな声を出しちゃ駄目よ」
「ダー。美波の言う通り、です」
ラブライカのお二人まで!?
「プロデューサー……気持ちよさそうに寝てますね」
「まな板の上の鯉、だね~」
「どうせなら、一緒に飴玉も欲しいかなー」
キャンディアイランドの方達も!?
「……!?」
どれだけ、この部屋に集まっているのですか!? - 175: 2018/01/08(月) 20:49:51.57 ID:yuli92kpo
-
「にょわー☆ Pちゃん、お酒飲んでたもんねぇ」
諸星さん……!
「でも、莉嘉チャンとみりあチャンは良かったの?」
「寝ちゃってたもん。しょうがないって」
アスタリスクのお二人まで……!?
しかし、城ヶ崎さんと赤城さんが居ないのは……不幸中の幸いか。
「……!」
体の自由がきかないため、耳に神経を集中する。
私の耳に届かないように話しているつもりなのかもしれないが、
今の私は、押し殺した彼女達の息遣いさえ聞こえる気がする。
彼女達は、一体何をしようと言うのか?
「それじゃあ、寝起きドッキリの練習開始だね」
……成る程、そういう訳だったのか。
彼女達には、そういった仕事を入れた事はないが、今後に備えて、という事だろう。
だとすればまあ、合点がいかないでもない。
しかし、プロデューサーである私で練習とは……皆さん、今回限りにしてください。
「はいっ♪ まず、ぬるま湯を股間にかけるんですよね?」
「うん。そうすると、漏らしちゃうって話だけど……確かめないと」
練習にしては、内容がハードすぎませんか!? - 176: 2018/01/08(月) 21:01:40.25 ID:yuli92kpo
-
「……!」
待ってください! それは、あまりに危険すぎます!
「……!?」
金縛り!
何故、こんな重要な時に私は金縛りにあっているのだ!
「聖杯より、我が友へ降り注げ」
ちゃぷん、という音が聞こえる。
彼女達は、本気で私の股間にぬるま湯をたらすつもりでいるらしい。
何故、後先を考えないのか。
もし、本当に私が漏らしたらどうするつもりなのか。
「布団はもう剥ぎ取ったわ」
いつの間に!?
「浴衣は、アー、はだけさせますか?」
いけません! 貴方達は、アイドルなのですよ!?
「それは……寝てても、寒そうだからやめてあげよう?」
「だねー。それは、さすがに気が引けるよ」
「うんうん、パンケーキ美味しい~♪」
皆さんの優しさの基準が、私にはわかりません!
そして三村さん、パンケーキの匂いが尋常でなく鼻につきます!
この時間に、他人の部屋で焼きたてパンケーキを食べないでください! - 177: 2018/01/08(月) 21:15:27.64 ID:yuli92kpo
-
「それじゃあ~、Pちゃんの股間に~……」
まさか、もう!?
待ってください、心の準備が!
「どうなるのか……ぷくく、楽しみにゃ」
「ちょっと、笑ったら起きちゃうって……うくく」
後で、アスタリスクのお二人には個別で話をします。
「行くわよ、皆」
新田さん……貴女をシンデレラプロジェクトのリーダーに指名したのは、
最初の合宿の時でしたね。
それがまさか、こんな事になるとは思ってもみませんでした。
彼女達の、統率の取れた動きは……恐らく、貴女によるものなのでしょうね。
「シンデレラプロジェクト、ファイトぉぉぉ……」
おーっ、という、いつもの彼女達の掛け声は聞こえない。
代わりに部屋に響いたのは、バシャリと、勢い良く私の股間に降り注いだ、
「んああああああああっ!?」
熱湯、そして、私の叫び声だった。
ぬるま湯とは明らかに違う、生易しい温度でないそれに、
私の体は危険信号を発し、金縛りを彼方へ吹き飛ばした。
「……!?」
私の叫びを聞いた彼女達は、あまりの驚きに絶句している。
「うわあああああっ!? あっ、ああああっ!?」
図らずも、逆ドッキリが成功した。 - 178: 2018/01/08(月) 21:29:05.05 ID:yuli92kpo
- ・ ・ ・
「……」
私の前で、城ヶ崎さんと、赤城さんを除く、シンデレラプロジェクトメンバー12人が正座している。
事情はわかっているので、特に聞くことはない。
聞くことはないが……説教だ。
「皆さんの今回の行動は、行き過ぎています」
いつもよりも低い私の声に、メンバー達は体をビクリと震わせる。
彼女達を憎いとは思わない。
だが、ここでしっかりと話をしておかなければ、私が今後もたない。
「今後は、絶対にこのような事は無いように、お願いします」
はい、と、全員が揃って返事。
その肩は震えていて、泣くのをこらえているのだろうか。
しかし、泣いても今回ばかりは簡単に許す訳にはいかない。
「……あの」
「はい、何ですか本田さん」
本田さんが、おずおずと挙手をした。
何か、言いたいことでもあるのだろうか。
「ドッキリした?」
彼女の言葉に対する私の返事をメンバー達はワクワクとした顔で待っている。
此処に来てその質問が出来るとは、恐れ入ります。 - 179: 2018/01/08(月) 21:45:46.55 ID:yuli92kpo
-
「そうですね……はい、とても驚きました」
私の答えを聞き、メンバー達は顔を見合わせ、笑った。
それは、とても良い笑顔で、思わず見とれそうになるもの。
しかし、心底腹が立った。
「では、イタズラのお仕置きとして、一発尻を叩こうと思います」
メンバーがざわつく。
私の表情を伺おうとしているが、恐らく、何の表情もしていないだろう。
反省を促すためとは言え、体罰はしたくはない。
だが、それが彼女達にとって必要な事ならば、私は鬼になろう。
「それじゃあ……リーダーの私から、お願いします」
新田さんが手を上げた。
その顔は、仕方ないという諦めの色が強い。
まずは、彼女に反省してもらう事にしよう。
「では、両手を壁について、尻をこちらに向けてください」
聞きようによっては、とても艶めいた言い回し。
彼女もそう思ったのか、他のメンバーを安心させるためか、少しおどけた口調で、
「んっ……プロデューサーさん、優しくしてくださいね?」
と、のたまった。
さすがはリーダーですね……今の言葉を聞いて、メンバー達の緊張が少しほぐれたようです。
「いえ、駄目です」
私は、それを無慈悲に打ち砕いた。 - 180: 2018/01/08(月) 22:01:05.44 ID:yuli92kpo
-
「……!」
天を貫くように、右手を高く振り上げる。
イメージするのは、鞭。
硬さだけでなく、しなやかさも併せ持つ鋼の鞭だ。
「ぷ、プロデューサーさん……?」
呼吸を整え、心を落ち着かせて、全身に回る血液を意識する。
細胞の一つ一つを掌握し、全身の、髪の毛一本に至るまでの全てを連動させる。
今の私は、プロデューサーではない。
ただ一個の、尻を叩くためだけに存在する、兵器だ。
「あのっ!? や、優しく! 優しくお願いします!」
筋肉が、爆発の時を待ち、今か今かと叫び声を上げている。
骨が、寸分の狂いも無く尻を打ち据えるため、残忍な笑い声を上げている。
一瞬で、何十、何百回と、理想の尻叩きをイメージしては、最高のものに近づけていく。
「……」
果たして、それは成った。
「や、やめ……おねが」
「プロデュゥゥゥ――スッ!!」
円運動の軌跡を描き、鋼と化した私の右手が、
新田さん……いや、イタズラをした少女の尻に叩き込まれた。
破裂音にも似た打撃音。
衝撃は尻だけでは止まらずに、彼女の体を一直線に突き抜け、パプリと鼻水を噴出させた。
「はああああっ!? ほっ、ほあああああ!?」
辺りに、アイドルらしからぬ叫び声が響いた。 - 182: 2018/01/08(月) 22:12:30.69 ID:yuli92kpo
-
「……」
お仕置きとは言え、彼女はアイドル。
その体に痕が残るような打ち方はしていない。
「んんんんん! これやば、んんんんん!」
だが、私のプロデューサーとしての全てを用いて、尻を叩いた。
その結果が、これだ。
新田さんは、その場で尻を押さえてのたうち回っている。
「では、次は誰にしますか?」
私が視線を向けると、残されたメンバーがビクリと肩を震わせた。
彼女達に、こんな顔をさせるのはとても心苦しい。
しかし、やらなければならないのだ。
「皆あああああ! 逃げてえええええ!」
新田さんが、残された力を振り絞り懸命に他のメンバーを逃がそうとする。
鼻水を垂らしながらにも関わらず、仲間を思いやるその姿勢には胸を打たれる。
「では、次も新田さんという事で、宜しいですか?」
その思いには、応えなければならないだろう。
「アーニャちゃああああん! ファイトおおおおお!」
「ミナアアアアミ!? なんで、私ですかあああ!?」
わかりました、次はアナスタシアさんですね。 - 184: 2018/01/08(月) 22:37:08.69 ID:yuli92kpo
- ・ ・ ・
「ねえねえ、昨日の夜何かあったの?」
赤城さんが、不思議そうに首を傾げている。
「なんか皆、お尻を気にしてるみたいなんだよねー?☆」
城ヶ崎さんの、お尻、という言葉を聞いて昨夜のメンバー達がビクリと動きを止める。
休憩時間中だと言うのに、他のメンバーは全員立ったままだ。
いや、双葉さんはうつぶせの状態で寝転がっているか。
「いえ……私には、よくわかりません」
右手を首筋にやろうと動かした途端、メンバー12人が身構えた。
何故か、数名ほど壁に手をついて尻をこちらに向けているが、放置する。
「あっ! そういえば、昨日の夜のドッキリどうだった?」
「そうそう! アタシとみりあちゃん、寝ちゃったんだよねー☆」
お二人の言葉を聞いて、少し考える。
「そうですね……成功、だったと思います」
確かに、かけられたのが熱湯でなければギリギリセーフだったかもしれない。
ドッキリ自体は私の金縛りがあったにせよ、成功だったとも言える。
「あーん! みりあも参加したかったー!」
「それじゃあそれじゃあ、今晩はアタシ達がドッキリしにいくねっ☆」
「……あらかじめ言ってしまっては、駄目なのでは」
そう、言ってみたものの、赤城さんと城ヶ崎さんはやる気になっているようだ。
「皆さん……赤城さんと城ヶ崎さんを止めてください」
私の言葉を聞いて、数名ほどが必死で彼女達の説得に回ってくれた。
残ったメンバーが軒並み壁に手をついて尻をこちらに向けているのを見て、私は頭を抱えた。
おわり
- 関連記事
コメント
お知らせ
サイトのデザインを大幅に変更しました。まだまだ、改良していこうと思います。