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1: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:06:09.977 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「勿論……私も、神に仕える身ですから」

神官ちゃん「……この微力を尽くすことに、是非もありません」

神官ちゃん「……これも私の使命、ということであれば」

神官ちゃん「……わかりました、引き受けましょう」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「はぁ……」

神官ちゃん「……」
2: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:06:49.993 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……あなたのためじゃありません!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「私とて、この世の現状には憂いています」

神官ちゃん「……人々が笑顔で暮らせる世界が訪れるというのであれば」

神官ちゃん「ええ、ええ。喜んで、旅のお供をさせて頂きます」

神官ちゃん「……ええ、頂きますが」

神官ちゃん「……よもや、年頃の男と二人きりでなどと」

神官ちゃん「……くっ」

神官ちゃん「……」
3: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:07:56.047 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「では、行って参ります」

神官ちゃん「ええ、そちらもどうか息災で……ええ……」

神官ちゃん「あなた方にも、神のご加護があらんことを……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……それでは、いきましょうか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ふぅ」
4: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:09:23.409 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あの、必要以上に、話しかけてこないでください」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……いや、だから」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あの」

神官ちゃん「……あのですね? この際に、ハッキリと言っておきます」

神官ちゃん「ふー……」

神官ちゃん「……この先の道中では、私のことは女と思わないようにしてください。無論、私もあなたのことは男と思いませんから」

神官ちゃん「なぜって、使命と関係のないことだからです」

神官ちゃん「大体殿方というものは、女性と二人きりになると、何をしでかすかわからないと、常日頃母から教えを受けておりますもので」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「うるさいですね……」

神官ちゃん「……それより、私の言っていること、わかりましたか?」
5: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:11:03.193 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「もっと仲良くなりたい? そんな必要は断じてありません」

神官ちゃん「そんなのこの世を左右する重要な使命の前にはどうでもよい事です。仲が良かろうと悪かろうと私たちは旅に出なければならないのです。そこの所をわかっているのですか?」

神官ちゃん「だから私だって、あなたのようなむくつけき男の共を一人でしているというのに……!」

神官ちゃん「……むくつけてない? 男など、みんなむくつけ、むくつけき……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……流石に、興奮し過ぎました。すみません」

神官ちゃん「……あなたがどうこうではなく」

神官ちゃん「しかし、男と二人旅など、警戒して然るべきでしょう?」

神官ちゃん「信用してほしい? ええ、この先、出来れば同性の信頼できる仲間を見つけて、あなたと二人にならないでいられるようになれば、信用しなくもありません」

神官ちゃん「……はぁ」

神官ちゃん「……とにかく、わかりましたか?」

神官ちゃん「……いや、だから、何で承諾しないんですか?」
6: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:12:24.362 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「ぶっちゃけ可愛いから仲良くなりたい? はぁ? はあああぁあ!?」

神官ちゃん「な、何をふざけたことを言っているのですか!! あな、あなた、最初から、最初からそういう目で私を見ていたんですかッ!?」

神官ちゃん「勇者のくせに、最低、最低! 最低です!! この色情魔!! 破廉恥野郎!!」

神官ちゃん「そこまで言わなくても? いいえ、言わせてもらいます!! この恥知らず!! 変態!! 性欲の僕!!」

神官ちゃん「はぁ、はぁ……」

神官ちゃん「いいですか……? 断言しておきますがね、私は、私は……!」

神官ちゃん「あなたなんかと、絶対に、好い仲になんて、なりませんから!!」

神官ちゃん「はぁ……はぁ……」

神官ちゃん「ふぅ……ふぅ……」
8: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:14:00.669 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
9: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:15:20.292 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……いや、だからですね?」

神官ちゃん「どうして、私たちを見て、部屋が一つでいいだなんて言えるんですか!!」

神官ちゃん「二部屋です!! 二部屋!! お金ならあります!! 空いて無いならそこらで野宿でも何でもしてやりますから!!」

神官ちゃん「そういうのを異国の言語でセクハラと……ん? 何ですか、今この人と話をして、お、落ち着いてますよ! 別に怒ってませんから!!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……いえ、少し怒っていました、お騒がせしてすみません」

神官ちゃん「……ふー」

神官ちゃん「……いや、二部屋で。一部屋じゃなく二部屋でお願いします」

神官ちゃん「……金ならたっぷり貰っているのでしょう? こういう時のために使うのですよ」

神官ちゃん「うるさいですね。あなたと同室だなんて絶対に嫌なんですよ」

神官ちゃん「何もしない? 何をするって言うんですか? 何がしたいって言うんですか?」

神官ちゃん「……汚らわしい」
10: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:16:52.431 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……不純な気持ちなんてない?」

神官ちゃん「……どうだか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あなた、私が気付いていないと思っているのでしょうけど」

神官ちゃん「いつも私と話すとき、私の胸とか腰とかに目線が行っているんですよ。露出の少ない服だと言うのに」

神官ちゃん「戦闘の時だって、それどころじゃないって言うのに、私の破けた服のところを見てきて」

神官ちゃん「今も、ほら」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「気持ち悪いので即刻辞めて頂けますか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……神よ」
11: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:18:22.302 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……全く、いつもいつも……あなたはいつも」

神官ちゃん「いいですか? そのような不埒な事ばかりしていたら、いずれ神にも見放されてしまいますからね?」

神官ちゃん「あなたは仮にも、神に選ばれし勇者であらせられるのですから、それに相応しい行動を取っていればですね、私もこうしてつまらないことを言わなくても……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「いい加減にしなさい」
12: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:19:36.377 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「はぁー……」

神官ちゃん「……ともかく、私はもう部屋に行きますので」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……夜這いになんて来ないでくださいよ?」

神官ちゃん「フリじゃない!!」

神官ちゃん「ああ何てことを、おぞましい!」

神官ちゃん「あなたが夜中に来ても、絶ッッッ対に開けませんからね!!」

神官ちゃん「じゃあおやすみなさい!!」

神官ちゃん「明日は朝早いので早く寝てくださいよ!!」

神官ちゃん「……ふん!」
13: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:20:41.931 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……はぁー」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「ふぅ」
14: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:21:31.837 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
15: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:22:46.292 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あ! ちょっと、もう……どこに行っていたんですか」

神官ちゃん「朝早くにここの村長へ挨拶に出向く約束をしていたでしょう」

神官ちゃん「……子供たちと遊んでいた?」

神官ちゃん「何してるんですか?」

神官ちゃん「いや誘われたって……」

神官ちゃん「……後にしてくださいよ、そんなの……」

神官ちゃん「……いえ、それはまあ、子供の相手をすることは好ましいことだとは思いますが」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……その泥まみれの恰好で村長へ会いに行くつもりですか?」

神官ちゃん「てへじゃない」
17: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:24:29.000 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「とても人の好い村長さんでしたね」

神官ちゃん「泥だらけのあなたのことも、むしろ微笑ましそうに見てくれて」

神官ちゃん「村長さんの懐の広さに感謝してください」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「何を笑ってるんです……」

神官ちゃん「……ふぅ」

神官ちゃん「……本当に、ちゃらんぽらんな人」

神官ちゃん「……」
18: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:25:40.856 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……それにしても、魔物、ですか」

神官ちゃん「何です……ちゃんと聞いてましたよね? ならいいんですけど」

神官ちゃん「……ええ。話を聞くに、厄介な奴のようですね……群れをなして、家畜や人へ危害を加える」

神官ちゃん「単体なら相手にできなくもないでしょうが、魔物の群れというのは、時には竜一匹よりも危険と聞きます」

神官ちゃん「……街からの救援は、まだ時間がかかるでしょう」

神官ちゃん「すでに被害が出ているとなると……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
19: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:27:05.590 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「勇者様」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あなたは、どう思いますか?」

神官ちゃん「……!」

神官ちゃん「……ほう?」

神官ちゃん「……ふーん、そうですか」

神官ちゃん「へえ?」
20: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:28:21.223 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……いえ、少し、意外な答えだったので」

神官ちゃん「……しかし、大丈夫ですか?」

神官ちゃん「……何がって、今までに出くわした魔物よりもかなり手強いと思いますよ? 死ぬ危険性も、そう低くはないと思います」

神官ちゃん「……あなたは、ここで子供と遊んでいる方がいいんじゃないんですか?」

神官ちゃん「……いえ、半分冗談ですよ。半分ね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ふーん? 案外、勇ましいですね」

神官ちゃん「……ふーん」

神官ちゃん「……」
21: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:30:02.925 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……いえ、私も行きますよ、何を言っているのですか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……それは、まあ」

神官ちゃん「……正直に言えば、旅に出るまで、実戦経験は殆どありませんでしたよ」

神官ちゃん「……魔物との戦闘にまだ恐れていることも認めます」

神官ちゃん「ここまでも、せいぜい魔法の2、3発で済むくらいで、大したことはしていません」

神官ちゃん「……でも、私だって、足手まといにはなりません。だって」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……私は、あなたの仲間、なのでしょう?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……分かってくれて何よりです」

神官ちゃん「……私も……まあ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……た、頼りにします」
22: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:31:11.393 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……てやっ!」

神官ちゃん「ふぅ……ふぅ……」

神官ちゃん「……あっ、きゃあ!!」

神官ちゃん「ぐ、うぅ、このっ……!」

神官ちゃん「……あ、ぐっ!」

神官ちゃん「……あ、ありがとうございます!」

神官ちゃん「い、いえ、大した怪我ではありません……それより、ま、まだ、来ます!」

神官ちゃん「はぁ……はぁ……っ!」

神官ちゃん「てやぁっ!」
23: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:32:20.694 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「やぁっ!」

神官ちゃん「はぁっ、はぁ……!」

神官ちゃん「はぁっ……はぁっ……」

神官ちゃん「ふぅ、ふぅ、ふぅ……」

神官ちゃん「……ふぅ」

神官ちゃん「……だ、大丈夫、ですか、勇者様……」

神官ちゃん「……よ、良かった」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「はぁー……」
24: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:34:11.287 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……これで、全部なのでしょうか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ああ、確かに」

神官ちゃん「まだ、潜んでいる、可能性はありますか……」

神官ちゃん「……それでも」

神官ちゃん「……ここまでやったら、残りもどこかへ逃げていてくれてもよさそうですが……ふぅ……」

神官ちゃん「……ん? どうしました?」

神官ちゃん「……え? しばらく村に?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……い、いえ、とても良い考えだと思います」

神官ちゃん「ただちょっと、意外な提案だったので……いえ、そうですよね」

神官ちゃん「そうであれば、旅の遅れも致し方ありません」

神官ちゃん「……」
25: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:35:33.142 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……え? あ、大丈夫です」

神官ちゃん「くたびれたのと、あと、少し、血を見てしまって、気分が悪くなっただけで」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……魔物とはいえ、やはり気分の良いものではありませんね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……はい」

神官ちゃん「……こちらこそ、ありがとうございます」

神官ちゃん「……」
27: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:37:22.095 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「ゆ、勇者様」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……な、なんだかいつもと違って真面目ですね……ま、まあ、命がけの戦闘の後ですから、当然とも言えますけど」

神官ちゃん「い、いえ、そういうことが言いたいんじゃなくてですね、あの、その……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「あー……」

神官ちゃん「……あの、勇者様」

神官ちゃん「……この前は」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「いや、どこ見てるんです?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「はー」
28: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:39:34.394 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
29: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:41:09.742 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「かんぱーい!」

神官ちゃん「んっく、んっく……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ふぅ」

神官ちゃん「……どうなることかと思いましたが、こうして何とかなりましたね」

神官ちゃん「ふふふ……」

神官ちゃん「ん? あ、いえ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……村の人たちの私たちへの感謝の言葉、聞きましたか?」

神官ちゃん「ま、まあ、感謝してもらいたくてやったことではないのですが」

神官ちゃん「でもやっぱり、こうして自分たちの力で誰かを助けられたことは、とても嬉しい」

神官ちゃん「……いやー、旅に出て初めて嬉しかったって思えたかもしれません」

神官ちゃん「……流石は勇者様一行ですって」

神官ちゃん「ふふ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……んっく、んっく」
30: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:42:38.948 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……お酒は特別禁じられていませんので、少しなら大丈夫なんです」

神官ちゃん「折角村の人たちがふるまってくれてるんですから、飲まないと逆に失礼でしょうに」

神官ちゃん「何を苦笑してるんですか、偉そうに……んっく、んっく……」

神官ちゃん「……ふー」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「勇者様」

神官ちゃん「……あの、その」

神官ちゃん「まあ、何というか……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……見直しました」

神官ちゃん「い、いえ、偉そうで、申し訳ありませんが」

神官ちゃん「でも、あの、今まで、何かと突っかかってしまって」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……わ、悪かったです、ね」

神官ちゃん「……うるさいですね、真面目に言っているんです、私は!」
31: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:44:11.645 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……男の人に慣れないというのもありますけど」

神官ちゃん「……不安だったのもあったのかもしれませんし」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……でも、私たちは勇者一行なのですから」

神官ちゃん「頑張って、頑張って……また今日みたいに、誰かを助けられたら、いいですね」

神官ちゃん「んっく、んっく……」

神官ちゃん「……ぷはー!」

神官ちゃん「……ふぅ、ふぅ」
33: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:45:10.268 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「だ、大丈夫ですよ、酔ってなんかいません……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あー、もう!!」

神官ちゃん「何でしょうね、何と言ったらいいんでしょうね!!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「はい! 握手! 握手しましょう!」

神官ちゃん「いえーい! 村の英雄にかんぱーい!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……へ、へへへ」

神官ちゃん「……はー」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「まあ、これからも、二人で、一緒に」

神官ちゃん「……頑張って、いきましょー」

神官ちゃん「……うーん」

神官ちゃん「……」
34: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:46:23.334 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……ん」

神官ちゃん「んー……」

神官ちゃん「……あたた」

神官ちゃん「……あたま、いたい」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様」

神官ちゃん「……なぜ、私の部屋の床の上で、寝ているんです?」

神官ちゃん「……」
35: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:47:53.963 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……そうですか、私、酔いつぶれてしまって」

神官ちゃん「……実は、お酒は普段飲まなくて、いたた……」

神官ちゃん「それで、ここまで運んでくれたんですか……それは、申し訳ないことを……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……私に何もしてませんよね?」

神官ちゃん「……ちょっとって何?」

神官ちゃん「ちょっとってなんですか。ねえ」

神官ちゃん「てへじゃないって、おい、逃げるな!」

神官ちゃん「……はー」
36: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:49:02.163 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……まったく、勇者様にも困ったものですね、って」

神官ちゃん「……い、いたた……ぁー……わ、私も人のことは、言えないかも、しれません」

神官ちゃん「ふー……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……よし」

神官ちゃん「頑張ろう」
37: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:50:35.072 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
38: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:52:11.854 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あら」

神官ちゃん「勇者様。どうされました? こんな朝早くに」

神官ちゃん「私ですか? 私は、日課のお祈りを……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……一緒にいかがです? たまには殊勝な態度も取ってみては、なんて」

神官ちゃん「え? やります?」

神官ちゃん「……おやおや?」

神官ちゃん「ようやく勇者様も、私の言う事を素直に聞いてくれるようになりましたか。結構結構」

神官ちゃん「何とでも言ってください、ささ、私の隣にどうぞ」

神官ちゃん「私も敬虔な人に対しては……いや、近い。近い近い、離れてください」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……んんっ。えー、それでは、祈りましょう」

神官ちゃん「形式はいいのです。どうせ知らないのでしょう? それよりもただ、自分にとって大事なことを祈りましょう」

神官ちゃん「それが真摯であれば、きっと神様に届くでしょうから……」
39: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:53:19.306 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何を祈りました?」

神官ちゃん「……旅の成功を? 嘘でしょう? 嘘ですね? 嘘ばっかり」

神官ちゃん「だってそんな殊勝なこと、これまでに一度でも口に出したことがありますか?」

神官ちゃん「いいえ、ありません。ありませんったらありません。さっきだって、どうせスケベな事でも考えていたんでしょう? わかってるんですから」

神官ちゃん「ふふっ……ん? 私ですか?」

神官ちゃん「私は……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……故郷のみんなの、無事を。平和を、祈っていました」

神官ちゃん「……皆、どうしているでしょうかね」

神官ちゃん「……」
40: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:54:35.665 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……? 何です? そんなに私をじっと見て」

神官ちゃん「……故郷が恋しいかって?」

神官ちゃん「そんなの……まあ、それは恋しくないと言えば嘘になりますが」

神官ちゃん「……私も子供ではありませんので」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……どうして手を握ってくるんです?」

神官ちゃん「放してください、破廉恥な、ちょ」

神官ちゃん「……口説くなッ!」

神官ちゃん「……はぁ」

神官ちゃん「……本当に、しょうのない人ですね、あなたは」

神官ちゃん「あなたのそういうところには、中々慣れません」

神官ちゃん「いいですか? あなたはもっと常日頃からですね、この前も賭け事なんかくだらないことに興じてお金を」
41: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:56:07.126 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「く、うぐ、ぐ……!」

神官ちゃん「……っ!!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ぷはぁっ!」

神官ちゃん「はぁっ、はぁっ、はぁーっ……!」

神官ちゃん「はぁー……ふぅー……ふぅ……」

神官ちゃん「はぁ、はぁ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ぉぇ」
42: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:57:59.489 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……今のは、危なかった、です……死ぬかと……」

神官ちゃん「……待っていて、ください。今、治療魔法を……ぅ」

神官ちゃん「っ……っく……へ、平気、です」

神官ちゃん「大丈夫です……」

神官ちゃん「……だから」

神官ちゃん「……大丈夫だって、言っているでしょう!」

神官ちゃん「……」
43: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 22:59:49.653 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……はぁ、はぁ」

神官ちゃん「……っく、はぁ、くぅ……」

神官ちゃん「はぁ、はぁ……これで、大丈夫、です……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……すみません」

神官ちゃん「……少し、休ませてください」
44: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:01:17.266 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「ぅ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……いえ、凄い、ですね」

神官ちゃん「血の匂いと、肉片が」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……動きたいのは、やまやまなのですが……魔力が切れて、動けそうにありません」

神官ちゃん「すみません……」
45: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:02:24.154 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「助け、られませんでしたね」

神官ちゃん「……私たちに、助けを求めていたのに」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……仕方なくありません」

神官ちゃん「どうしてそんなことが言えるんですか? あなたはこれを見て……いえ、すみません」

神官ちゃん「……すみません」

神官ちゃん「……」
46: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:03:40.794 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……私が」

神官ちゃん「……もっと、もっと強力な魔法を使えれば、躊躇なく動けていれば」

神官ちゃん「私が、わた、ぅっぷ、ぉぇ……」

神官ちゃん「……んくっ、はぁ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様は、全然悪くありません。私が足を引っ張ったんです」

神官ちゃん「私が……」

神官ちゃん「……」
47: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:05:15.555 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……っ!」

神官ちゃん「……だ、だって!!」

神官ちゃん「だって、だって、あの人たち、私たちに助けを求めていたんですよ!?」

神官ちゃん「馬車で話してた時は、あんなに元気そうだったのに、楽しそうだったのに……」

神官ちゃん「あんなに……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何を、しているんです……? 勇者様」

神官ちゃん「……ぁ」

神官ちゃん「……わ、私も、手伝います」

神官ちゃん「……せめて、遺品を持ち帰ってあげないと」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……神よ」
48: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:06:58.222 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……あーあ」

神官ちゃん「……え? 大丈夫ですよ」

神官ちゃん「……勇者様こそ、名指しだったじゃないですか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ボロボロに貶されてしまいましたね」

神官ちゃん「……分かっていますよ。身内が殺されては、流石に心穏やかではいられないでしょうから」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……私たちが殺したわけでは、ありませんけどね」

神官ちゃん「……そんなの、あの人もわかってるか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者のくせに、ですか」
49: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:08:41.449 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何で私なんでしょうね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様は、お強いじゃないですか。心も体も」

神官ちゃん「私は、私は……いつも……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
50: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:10:19.626 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「もう、どれくらい経ちますか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……これまで、いくつの街を渡ってきたでしょうか」

神官ちゃん「知らない人たちと、何人とも知り合いになれて、友人となって、敵対して……」

神官ちゃん「……誰かを助けて、助けて、死なせて」

神官ちゃん「感謝されて、恨まれて、恨まれて……」

神官ちゃん「……何体も魔物を殺して」

神官ちゃん「……殺して」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そういう時」

神官ちゃん「……これが、使命だと、いつか自分にわざわざ言い聞かせるようになってしまって」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「最近は……」

神官ちゃん「……少し、疲れました」
51: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:12:02.545 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……結構です。勇者様もお疲れでしょう?」

神官ちゃん「勇者様とあの人たちはとても気が合っていましたから。私なんかより余程、傷付いていらっしゃるはずです」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……大丈夫です。私のことはお気遣いなく」

神官ちゃん「これ以上、重荷になりたくないですから……」

神官ちゃん「……とにかく! 私はもう、平気ですから……!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……おやすみなさい」

神官ちゃん「……」
52: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:14:01.660 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……今頃、みんなはどうしているのでしょうかねぇ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……今頃の時期なら、きっと収穫祭で賑わっているのでしょうね」

神官ちゃん「踊って、歌を歌って、酒を飲んで……きっと、豊作でしょう」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……手紙は読んでもらえているでしょうか」

神官ちゃん「忙しくても、こまめに色々なことを書いて送っているのですが、届いているのでしょうかねぇ……」

神官ちゃん「……最近は、あまり良い近況も書けませんけど」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……最近は、祈る時間が増えました」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……みんなは元気でやっているでしょうか。つつがなく毎日を過ごせているでしょうか」

神官ちゃん「……」
53: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:16:06.949 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……え?」

神官ちゃん「あ、すみません……ボーッとしていました」

神官ちゃん「……折角の温かい食事が冷めてしまいますね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何がですか?」

神官ちゃん「大丈夫ですよ、別に……」

神官ちゃん「……」
54: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:17:13.114 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ここの人たちはなんだか、随分とピリピリしているようですね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……グリフィン?」

神官ちゃん「へえ、この辺りにも出るのですね……」

神官ちゃん「……家畜が?」

神官ちゃん「ふうん……」

神官ちゃん「……」
55: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:18:23.934 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……なんだかすごく厄介者を見る顔をされましたね」

神官ちゃん「……まあ、よそものの勇者だのなんだの、ここの人たちには関心が無いという事でしょう」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「あちらがそうお望みなら、こちらとしても長居することは……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様?」

神官ちゃん「……どうされたのですか?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ああ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様は」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……本当に、お優しい方ですね」
56: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:20:17.045 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「誰かに頼まれたわけでもないのに」

神官ちゃん「誰かに親切にされたわけでもないのに」

神官ちゃん「……誰かに、感謝されるわけでもないのに」

神官ちゃん「それでも、あなたは魔物と闘って、傷つけられて、殺して」

神官ちゃん「……それでも、人を助けるんですね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そうですか」

神官ちゃん「……そう、ですよね。それが、勇者様ですものね」

神官ちゃん「……本当に、お優しい」

神官ちゃん「……っ」
57: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:21:34.746 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……な、何を言っているんですか」

神官ちゃん「わ、私も行きますよ……と、当然じゃないですか」

神官ちゃん「だって、だって、私は、勇者様の……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……む、無理をしないでいいって、なんですか」

神官ちゃん「わ、私が! いつ、無理だなんて言ったんですか!!」

神官ちゃん「ふざけないでください!!」
58: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:23:30.486 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「私がいないで、どうやって傷を癒すって言うんですか!?」

神官ちゃん「……薬? 道具? ああ、そう、そうですか」

神官ちゃん「つまり、私なんかいらないって言いたいんですね? そうなのでしょう?」

神官ちゃん「違わなくなんかありません!! 私が足手まといだって、相応しくないって!」

神官ちゃん「私なんかいらないって、思っているのでしょう!?」

神官ちゃん「はぁっ……はぁっ……!」

神官ちゃん「……っ」

神官ちゃん「……すみません、そんな顔、させるつもりじゃ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……どうして、そんなことを言うんですか?」
59: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:24:46.463 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「帰りませんよ、私」

神官ちゃん「ここで帰ったら、馬鹿みたいじゃありませんか、私」

神官ちゃん「どうしてそんなことを言うんですか?」

神官ちゃん「限界? 勇者様にはそう見えるのですね? 私がもう駄目だって、そう……」

神官ちゃん「……ああ、お優しいのですね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……なら、一人で行けばいいじゃないですか」

神官ちゃん「……」
60: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:26:42.626 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あーあ」

神官ちゃん「……勇者様が帰ってきたら、何て言えばいいのでしょう」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……まあ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……私には」

神官ちゃん「……この辺りが、潮時なのかも、しれませんね」

神官ちゃん「ふぅ」
61: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:28:14.631 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
62: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:29:43.342 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
63: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:31:07.076 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……遅いですね」
64: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:32:17.788 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
65: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:33:36.651 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……勇者様、野営の支度は持って行ったのでしょうか? いやでも、そんなの、大体、まだ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……それとも、ここには戻っていないだけでしょうか」

神官ちゃん「……どこか、別のところに帰ってきていたり」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……まあ、大丈夫でしょうけど、一応、村の人たちへ確認に行きますか」

神官ちゃん「……」
67: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:35:02.911 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「どこにもいない……」

神官ちゃん「……まだ、戻ってきていない?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……まさか、まさかですよね」

神官ちゃん「グリフィンなんて、今まで何回も倒してきている相手ですし……」

神官ちゃん「……」
68: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:36:05.589 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
69: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:37:20.921 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「あの、すみません」

神官ちゃん「……あの、勇者様が、まだ、帰っていなくて」

神官ちゃん「そ、それで……え? 何でって」

神官ちゃん「……今朝勇者様が伝えに来たでしょう? グリフィンを退治するためだって」

神官ちゃん「……そんな、そんな言い方はないでしょう?」

神官ちゃん「……え?」

神官ちゃん「面倒ごと、を、増やすな?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「ああ、そうですか」

神官ちゃん「……そうですか」

神官ちゃん「もういいです」
70: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:38:31.146 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「はぁ、はぁ……ふぅ……」

神官ちゃん「……勇者様ー? 勇者様ー」

神官ちゃん「はぁ……はぁ」

神官ちゃん「勇者様ー! 聞こえていたら、返事をしてください」

神官ちゃん「はぁ、はぁ……ふぅ……ふぅ」

神官ちゃん「……はぁ、はぁ」
71: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:39:44.218 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「はぁ……はぁ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……っ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様ー」

神官ちゃん「勇者様ー! 返事をしてください、勇者様ー!」

神官ちゃん「勇者様……」
75: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:41:26.679 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「はぁっ、はぁ……」

神官ちゃん「……あれ?」

神官ちゃん「……これ、もしかして、勇者様の荷物、なんじゃ」

神官ちゃん「なんで、こんなところに……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ひっ!」

神官ちゃん「……ぇあ、あ?」

神官ちゃん「ち、血の跡……? な、なに、これ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「え、あ、う……」

神官ちゃん「あ、あ、あ、うあ」

神官ちゃん「ど、どこにいるんですか!! 勇者様!! 勇者様!!」

神官ちゃん「勇者様ぁっ!! 勇者様!!」

神官ちゃん「返事をしてください、勇者様!! 勇者様ぁっ!!」
77: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:43:02.214 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「! ゆ、勇者様!」

神官ちゃん「勇者様ぁっ!! 勇者様っ!」

神官ちゃん「ああ、そ、そんな、血まみれで、今、今治療しますから!!」

神官ちゃん「だ、大丈夫って、そんな、だって、こんな、血が、血が……」

神官ちゃん「……グ、グリフィンの血? あ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「け、怪我をして、動けないで、いた、のですか……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……良かった」

神官ちゃん「……良かったよぉ……うっ……」
79: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:44:28.194 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ごめんなさい」

神官ちゃん「私が、ついていれば、こんなことには……」

神官ちゃん「……不覚? どうして、不覚なんて……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……それだって、私のせいじゃ、ないですか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ごめんなさい……ごめんなさい」

神官ちゃん「……ごめんなさい、ごめんなさい、勇者様」
80: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:46:00.619 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「わ、私、いつも偉そうな事ばっかり言って」

神官ちゃん「……でも、私、弱くて、足手まといで」

神官ちゃん「本当は、勇者様の方が、ずっと、ずっと立派なのに」

神官ちゃん「それなのに、私、本当に、な、情けなくて」

神官ちゃん「勝手に、へそまげて、勇者様に当たって」

神官ちゃん「わ、わ、私なんかの、せいで、勇者様、怪我、怪我しちゃって」

神官ちゃん「ごめんなさい、ご、ごめんなさ、ひっく、うぇ」

神官ちゃん「うえええぇ、ひっく、うぇ……」
81: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:47:03.031 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ず、ずっと」

神官ちゃん「……ずっと、つ、辛くて」

神官ちゃん「……死ぬ思いして、魔物を殺して」

神官ちゃん「それなのに、怒鳴られたりして、びっくりして、辛くて」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……で、でも」

神官ちゃん「本当は、勇者様だって、傷付いてたのに」

神官ちゃん「それなのに、わ、私……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……こ、怖かった、怖かったん、です」

神官ちゃん「……もし、勇者様が、いなくなったらって」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「本当に、こ、怖くて、恐ろしく、て」

神官ちゃん「ごめ、ごめん、なさい、ひっく、もう、一人で、行けだなんて、ひっく、絶対に、」

神官ちゃん「もう、絶対に、言わ、言い、ません」
82: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:48:29.947 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「ひっく、ひっく……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……は、はい、はい」

神官ちゃん「わ、私、も」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「私も、あなたが、いて、くれれば」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……もう、それ、だけで、いいです」
83: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:49:35.983 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
84: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:50:39.345 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「勇者様」

神官ちゃん「……ここにいらしたんですね……どちらにいかれるのですか?」

神官ちゃん「……なんです、そんなに狼狽して」

神官ちゃん「もしや何かやましい事でも……」

神官ちゃん「……賭け事に? ふうん」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……まあ、いいのではないでしょうか?」

神官ちゃん「……ん? もしかして、私に反対されると思ったのですか? 確かに好ましいとは思いませんが、別に、まあ、節度を守っていただければ……」

神官ちゃん「私なんかが口出さずとも、勇者様なら、そこまで堕落しないと思っていますし」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……一人で行くんですか?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……私もついていっていいですか?」

神官ちゃん「……どうして、それほど驚くのです」

神官ちゃん「……いえ、別に……賭け事になんて興味ありませんが」

神官ちゃん「……でも」

神官ちゃん「……べ、別に、いいでしょう? 大体、歯止めをかける人間もいた方がいいでしょうからね」
85: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:51:58.708 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……珍しい? ……私って、それほど潔癖で口うるさい印象ですか?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……見てるだけでも、案外楽しいかもしれませんし」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何です?」

神官ちゃん「……最近、やたらとまとわりついてくるなあと?」

神官ちゃん「そこまでは言っていない? そうですか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……い、嫌ですか?」

神官ちゃん「嫌なら……自重しますけど……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そ、そうですか」

神官ちゃん「……まあ、勇者様が巻き上げられないかも心配ですし?」

神官ちゃん「そんなことない? どうだかなぁ。だって、勇者様って、根がお人よしだから……」
86: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:53:14.883 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「あー、あー……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「負けちゃいましたね」

神官ちゃん「まさかあそこであんな手が出てくるだなんて……」

神官ちゃん「どうします? もう手持ちのお金ないんでしょう?」

神官ちゃん「……引き下がるしかないでしょう。しょうがないじゃないですか、そういう日もありますって」

神官ちゃん「……元気を出してください。なんなら、帰りに何か奢ってあげても……え? それなら今お金を貸してくれ? 倍にして返すから?」

神官ちゃん「……んー」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……しょうがないですねえ。まったくもう」

神官ちゃん「はい、どうぞ。別に期待してませんので、倍に返してもらわなくても……ん? 何を驚いているのですか?」

神官ちゃん「……え? いらないんですか?」

神官ちゃん「……そ、そうですか? それで勇者様の気が済むのなら、別にいいですけど」

神官ちゃん「……」
87: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:54:22.357 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……いやあ、案外、悪くありませんでしたねぇ」

神官ちゃん「……賭場というものを初めて見ましたが、熱気もあって、良く言えば活気がある」

神官ちゃん「まあ、少し荒くれな人と性に明け透けな人がいたのが、ちょっと気にかかりましたけど」

神官ちゃん「世の中、それが許される息抜きの場も必要なのでしょうね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ですが、勇者様? あまり羽目を外しすぎて、大金を失うということにならないようお気を付けくださいね?」

神官ちゃん「とはいえ、勇者様はああいう場で身を持ち崩すような人とは違いますから、私もあまり深刻に心配しているというわけでもないのですが……」

神官ちゃん「……勇者様?」

神官ちゃん「……どうされました? 私の話、聞いてましたか?」

神官ちゃん「……そうですか? ならいいのですけど」

神官ちゃん「……それで話の続きですが、心配はしていませんが、ただ入りびたりになるのも好ましい状態ではありませんから」

神官ちゃん「気晴らしという趣旨であれば、私にも付き合えることもあると思うので、何なりとご相談いただければと」

神官ちゃん「日頃、勇者様にはお世話になっていますから、微々たるものの、何かお返しできれば幸いといった話でありまして」

神官ちゃん「勿論日頃からコミュニケーションの回数を増やすことで戦闘での連携にも何か貢献があるという話でもありますし」

神官ちゃん「私は勇者様のことを大変頼りにしていますが、勇者様も私のことを頼りにしてくれるよう、阿吽の呼吸でツーと言えばカーの領域に至れればと……」

神官ちゃん「……聞いていますか? 勇者様?」
88: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:56:25.051 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……か、変わったなあ? ど、どの辺りがですかね? 私には何のことやら見当もつきませんけれども」

神官ちゃん「……な、仲良く? い、いえ、まあさっきのはそういう趣旨も含まれている発言であると否定はあえてしませんけど」

神官ちゃん「……な、なんです? 何が言いたいのですか? 何かあるのならはっきりと仰ってください」

神官ちゃん「いえ、やっぱりいいです。仰らなくて結構です」

神官ちゃん「……何ですか、どうして気晴らしに付き合うという話が、こう私を揶揄う流れになるのか」

神官ちゃん「……どうにも勇者様は根本的に意地悪なんですかね、今だってにやにや意地の悪い笑いを……」

神官ちゃん「……きゃっ! も、もう! いきなり肩を抱かないでくださいよ!! 毎度毎度……」

神官ちゃん「……もー」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……振りほどかないのって」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ふ、振りほどいてほしいんですかっ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ど、どうして謝るのですか」

神官ちゃん「……そしてなぜ離れるのか」

神官ちゃん「……具合なんて、悪くありません!!」
89: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:58:03.204 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……何ですか、もう」

神官ちゃん「……実は、勇者様は嫌がられるのがお好きなんですか?」

神官ちゃん「そういう訳じゃない? そうなのですか? そうですか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……調子が狂うというのなら、いつも通りにお相手差し上げますけど?」

神官ちゃん「まあ別に? いつもと違うことをしているつもりなんてないんですけどね!」

神官ちゃん「……なあっ、だからどうして謝るのですか!! これじゃあ、まるで私が謝られることをされているみたいじゃありませんか!!」

神官ちゃん「う、うるさいですね!! もう、知りません!! 勝手にしてください!! こっちを見ないでください!! ど、どこかに行ってください!!」

神官ちゃん「ふん!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何です、服の裾を掴んではいけないのですか」

神官ちゃん「……いえ、本当にどこかへ行かれてしまうのは、嫌です」

神官ちゃん「……」
91: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/02(木) 23:59:35.416 ID:6OOCqmLB0
神官ちゃん「……大丈夫ですか、勇者様。今治療魔法をかけますから、じっとしていてください」

神官ちゃん「いえ、大したことはなくとも、万全の状態でいませんと。万が一この傷が原因で倒れでもしたら大変でしょう?」

神官ちゃん「魔力にはまだ余裕があります。何でしたら今から街に戻ってもいいんですからね」

神官ちゃん「……過保護? 用心深いと言っていただきたいですね」

神官ちゃん「……最近は、出てくる魔物もかなり強くなってきましたから」

神官ちゃん「万全を期さないと」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……いえ、本当に魔力はまだ余裕があるのですよ」

神官ちゃん「今回は様子見ですし、道具を消費するのは長期的に考えてリスクがありますから、魔力に余裕が無くなりそうになったら、街に戻ればいいでしょう」

神官ちゃん「……この先誰かさんが、有り金全額すってしまう可能性も、まあなくもありませんし?」

神官ちゃん「……ふふ」
92: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:01:26.724 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……何です? た、頼りになる? へ、へえ、そ、そうですか」

神官ちゃん「そ、そう言っていただけるのは、嬉しいですね。日頃、修練を続けている甲斐が、あるというものです」

神官ちゃん「……そうなのです。実は、日課のお祈りの時間を、最近では魔法の修練の時間に充てていまして」

神官ちゃん「おかげで、以前よりも魔力も魔法の威力も格段に……え?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ああ。信心を、捨てたわけではありませんが」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……それよりも、大事なことがあると気付きましたから」

神官ちゃん「祈っている時間も勿体ないですよ」

神官ちゃん「……私はまだ弱いのですから」

神官ちゃん「……」
93: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:03:01.310 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……ですから、勇者様も、これからもっともっと私に頼っていただけるようになればいいなと思いま……へ?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「や、ま、まあ、まあ……」

神官ちゃん「……ま、まあ?」

神官ちゃん「ゆ、勇者様が私を、そ、そこまで信頼なさってくれてるのは、ええ、う、う、嬉しいんですけどね?」

神官ちゃん「で、ですが、わ、わ、私も、それに慢心するようでは、まだまだ未熟というもので、これから一層、き、気を、引き締めて」

神官ちゃん「……あ、あう、く、くぅぅ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「に、にやけてなんて、ないです」

神官ちゃん「……うるさい」

神官ちゃん「……」
94: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:04:07.792 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何です?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……私の方は、どうかなんて」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そんなの」

神官ちゃん「……信頼しているに、決まっているでしょう」

神官ちゃん「……」
95: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:05:03.299 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
96: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:06:05.573 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「ふぅー……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様? 勇者様、いらっしゃいますか?」

神官ちゃん「……すみません、夜分遅くに」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様」

神官ちゃん「今、よろしいでしょうか?」
98: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:07:04.068 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……おお」

神官ちゃん「いえ、勇者様の泊まる部屋に、初めて入ったなあと……」

神官ちゃん「……ふーん、へーえ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……え?」

神官ちゃん「……いえ、大した用事もないのですが」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「少しお話ししたいなと……」

神官ちゃん「……珍しいでしょうか? そうかもしれませんね」

神官ちゃん「自分でも柄にないことをしているような気がしています」

神官ちゃん「……」
99: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:08:09.768 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そうですね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何を話したら、いいのか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あ、ありがとうございます」

神官ちゃん「……」
100: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:09:08.256 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……じゃあ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……自分の話をしていいですか?」

神官ちゃん「……旅に、出てから」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……たまに、とても寂しくなるんです」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……夜に寝る時とか、知らない人がたくさんいるところとか、そういう時には」

神官ちゃん「……とても、不安になるんです」
101: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:10:15.200 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「心細くなるんです」

神官ちゃん「故郷では、何の不自由なく暮らせていたんです。自分のことに何の疑いももっていませんでした」

神官ちゃん「……でも、旅に出てからは、常に何かを要求されて」

神官ちゃん「……辛くて」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……でも」

神官ちゃん「だからって、それを表に出したら、駄目じゃないですか?」

神官ちゃん「……辛くたって、それを誰かに見せたら、弱いって思わせたら、駄目じゃないですか?」

神官ちゃん「自分は強いって、周りに思わせないと」

神官ちゃん「……私は弱くないって、くだらない人間じゃないって、思わせないと」

神官ちゃん「頑張らないとって」

神官ちゃん「……私、いつも、そう思っていて」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……誰にも、見せないで、いたんです」
102: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:11:22.486 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「寂しいときも、心細いときも、祈って、誤魔化して」

神官ちゃん「それでも駄目な時は、一人でうずくまって、じっとして、過ぎるのを待って」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……でも」

神官ちゃん「最近は、あなたと、話がしたくなって」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……聞いてもらいたくなって」

神官ちゃん「……一緒に」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……いて、欲しくなって」
103: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:12:24.621 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「ご迷惑でしょうか? お邪魔でしょうか?」

神官ちゃん「あなたには、迷惑に思って欲しくないんです」

神官ちゃん「私のことを疎ましいだなんて、思って欲しくないんです」

神官ちゃん「……あなたには、私のこと」

神官ちゃん「……あっ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ありがとう、ございます」

神官ちゃん「……勇者、様」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……っ」

神官ちゃん「……い、いえ……胸が……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……胸が、なんだか、苦しく、て」

神官ちゃん「……だ、大丈夫です」

神官ちゃん「……~~っ」
104: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:13:31.406 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……っ」

神官ちゃん「……あの、勇者、様!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あ、い、いえ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……や、やっぱり」

神官ちゃん「……何でも、ありません」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……きょ、今日は、もう、寝ます!」

神官ちゃん「お、お話聞いてくれて、あ、ありがとうございました!」

神官ちゃん「おやすみなさい!」

神官ちゃん「……」
106: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:14:50.676 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「はぁー、はぁー……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ふぅー」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……うううう」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「はぁー……」
108: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:16:01.679 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「お、おはようございます……」

神官ちゃん「……な、なんです? どうして私のことをじっと見ているのですか?」

神官ちゃん「……べ、別に、顔なんか赤くありませんよ。普通です」

神官ちゃん「そ、それより、ご飯食べましょう。冷めちゃいますよ!」

神官ちゃん「ふー……」

神官ちゃん「……」
109: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:17:25.209 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……はえ?」

神官ちゃん「……あ、えあ? あ、い、いえ、た、食べてますよ、ええ、食欲だって、問題ありません!」

神官ちゃん「はー、おいしいなあ……」

神官ちゃん「……へ? いえ、何もついてませんけど……」

神官ちゃん「え、えあ? い、いえ? あなたの顔なんて見てませんけど? 見てませんよ、何言ってるんですか……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あの」

神官ちゃん「……き、昨日は、ありがとうございました」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……また」

神官ちゃん「……お邪魔しても、いいですか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……!」

神官ちゃん「……は、はい! ありがとうございます!!」

神官ちゃん「へへ……」

神官ちゃん「……~♪」 
111: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:18:40.515 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
112: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:20:01.935 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
113: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:21:03.852 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
114: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:22:04.732 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ふぅー」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あ、勇者様」

神官ちゃん「……こっちは収穫特にないんですけど」

神官ちゃん「そっちはどーなんですか」

神官ちゃん「そーですか」

神官ちゃん「そーなんですね」
115: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:23:12.096 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何を怒っているんだって?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「別に怒ってないです」

神官ちゃん「……別に街の情報収集くらい二人一緒にやればいいのにって」

神官ちゃん「ふてくされてるわけではありませんからね!」

神官ちゃん「……む」

神官ちゃん「……そりゃあ、確かに、効率は良いでしょうけども」

神官ちゃん「でも別に、聞くところも限られているんだから、そこで効率優先しなくてもいいんじゃないですかって」

神官ちゃん「言っても、聞いてくれないしー……?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ええ、ええ」

神官ちゃん「……ごもっとも、ごもっともですよ!」

神官ちゃん「流石は勇者様ですね。流石のご判断です勇者様。ご立派ご立派!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……拗ねてなんかないですよ」

神官ちゃん「……何を苦笑しているんですかね」

神官ちゃん「……むう」

神官ちゃん「……」
116: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:24:46.829 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……どうせ、今」

神官ちゃん「……どうせ、私のことを子供みたいだって、内心呆れているんでしょう?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……嘘ばっかり。あなたのことなんてわかってるんですから」

神官ちゃん「……なんか、最近は、私のこと、ちょっと過保護じゃないですか?」

神官ちゃん「……過保護ですよ。子ども扱いしているみたい」

神官ちゃん「……誤解だって、そう言いますけどね。その証拠に、最近、私に浮ついた言葉を言わないじゃないですか」

神官ちゃん「……い、言われたいとか、言われたくないとかの話じゃなくてですね」

神官ちゃん「なんか、私への態度が、子供扱いっぽいって話なんですよ!」

神官ちゃん「……だって」

神官ちゃん「……戦闘でだって、私のことを心なしか庇い気味に闘うようになっていますし」

神官ちゃん「……私のやることなすことチラチラ見て大丈夫? 大丈夫かって」

神官ちゃん「それはまあ、気にかけてもらえるのは嬉しいですし、最初はまんざらでも、まあ、あれなんですけど」

神官ちゃん「でも私だって、二足歩行になったばかりの幼児じゃないのですから……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あなたの部屋で、時々夜を過ごさせてもらうようになってから」

神官ちゃん「……なーんか私って、子どもとして見られているんじゃないかって、思うようになったんですよね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そんなことないって、言われましてもね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「私、お悩み相談にくる近所の子供みたいに思われているのかなって……」

神官ちゃん「そんなことないって、さっきから言っていますけどね」

神官ちゃん「……」
117: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:26:07.094 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……きっと」

神官ちゃん「……きっと、勇者様は……経験豊富な大人の色気がお好みなんですねー」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「私みたいな初心なねんねは、お呼びじゃないんでしょうねー……」

神官ちゃん「……なんでそうなるんだって?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……知ってるんですから」

神官ちゃん「知ってるんですから、私」

神官ちゃん「勇者様が定期的にこっそり夜の街に繰り出してたこと……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そんなに吹き出して。気付かれていないとでも思っていたのですか?」

神官ちゃん「まあ殿方にはそういうのが必要だって理解してますし、スケベな勇者様なら当然の嗜みなのかもしれませんけど、って……何です、そんなに慌てて……最近は行ってないって」

神官ちゃん「いや、わ、わかりました。そんなに必死になられるとは、はい、最近、行ってない、はい」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……いや、別に、汚らわしいとか、そんなの言うつもりは全然ありませんけど。確かにもやっとはしますけど、私、勇者様のこと尊敬していますし」

神官ちゃん「軽蔑もしませんよ、なんですか、そんな訳ないでしょう、いえ、最初の頃の私ならどうだか知りませんけど」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……な、何なんですかもう……ふてくされにくいじゃないですか……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「私は今、ふてくされているんですよ? 全くもう」

神官ちゃん「……はぁ? 何にって?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……知りませんよそんなの」

神官ちゃん「ぷー」
118: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:27:33.247 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……わかってます、面倒くさいことを言い出しているって」

神官ちゃん「わかった上でのあれです」

神官ちゃん「すみませんね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あの、もしかして」

神官ちゃん「……め、迷惑ですか?」

神官ちゃん「……迷惑なら、やめますけど」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「そ、それなら、いいんですけど」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
119: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:28:50.510 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……なんですか、アクセサリー?」

神官ちゃん「……これ、買ってきてたのですか? 私のために?」

神官ちゃん「……ふーん」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「これで、私が許すと思うんですか」

神官ちゃん「まあ、許すんですけど」

神官ちゃん「というか、ありがとうございます」

神官ちゃん「嬉しいです」

神官ちゃん「ずっと、大事にします……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……えへへ」
121: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:30:16.703 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……それで、そちらの収穫って?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ほう? 荷物の護衛を?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……なるほど、なるほど」

神官ちゃん「それに便乗して次の街までってことですね」

神官ちゃん「流石は勇者様。冴えてますねえ、えへへ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……でも、よくそれほど急に護衛へ紛れ込めましたね?」

神官ちゃん「……ん? 私のおかげ? 何です、後ろめたそうに」

神官ちゃん「……ああ、なるほど」

神官ちゃん「……いえいえ、むしろ光栄です。私が勇者様のお役に立てたってことですから」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……今から話を?」

神官ちゃん「……確かに万能の魔法ってわけではありませんからね」

神官ちゃん「……ふむ」

神官ちゃん「詳しい条件はお話しする必要はあるでしょう」

神官ちゃん「……わかりました、伺いましょう」
122: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:31:21.624 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
123: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:32:34.176 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……この帰還の魔法というのは、帰還地点が固定されています」

神官ちゃん「帰還地点に必要なものは、ちゃんとした設備と私を特定する物」

神官ちゃん「現在は、ここの街の教会に帰還地点が固定されています」

神官ちゃん「ですから、私が道中で帰還魔法を使用すれば、問答無用でここに戻ります」

神官ちゃん「途中の距離の長さなど関係なく、瞬時に転移されます」

神官ちゃん「転移対象の個体差による影響も、基本的には存在しません」

神官ちゃん「……ここまで、よろしいでしょうか?」

神官ちゃん「では次に、帰還魔法の使用条件をお話ししましょう」

神官ちゃん「転移は一回につき一人ずつ。消費魔力は多大なので、薬による補助がなければ全員を転移することはできないでしょう」

神官ちゃん「発動には転移対象に私の手が触れている必要があります。触れている箇所はどこでも構いません。服の上でも、鎧の上からでも可能です。荷物越しは難しいかもしれません」

神官ちゃん「私自身が帰還するためには、私の手が私のどこかに触れている必要があります」
124: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:34:01.982 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「例えば、盗賊や魔物が荷物を襲ってきたとしましょう」

神官ちゃん「ここで帰還魔法を使う場合、一人ずつ私が魔法をかけていく必要があります」

神官ちゃん「あなた方は私の手の届く範囲にいる必要がありますし、一人に使用するたびに薬で魔力の補充をしなければいけないので、時間もそれなりにかかるでしょうね」

神官ちゃん「ですから、撤退の手筈を事前に整える必要があります。敵を足止めしつつ、非戦闘員である主要人物を帰還させるためのパターンを可能な限りにいくつか」

神官ちゃん「撤退の優先順位はあらかじめ決めておく必要があるでしょう」

神官ちゃん「まず、雇い主であるあなたはまず初めに帰還させるとして……え? 荷物の方が先?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……まあ、荷物にも可能ですが」

神官ちゃん「ただ、荷物の量によっては一度に帰還させることは……一つとして認識されるものでしたら、重量などは関係ないのですが」

神官ちゃん「そうですね、雑貨類は袋にまとめて入れて頂ければ、一度で転移可能かと……」

神官ちゃん「はあ、荷物の優先順位を検討するので手伝ってほしい?」

神官ちゃん「……あの、お話しした通り、この魔法の消費魔力はかなり大きいので、全部運ぶとなるとかなり時間がかかりますから、まず物ではなく人を帰還させることを」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……いや、あの、命あっての物種ともいいますし」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「いい加減にしてください」
126: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:35:44.518 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……はー!」

神官ちゃん「……何なんですかね、あの人! 馬鹿なんじゃないですかね!?」

神官ちゃん「……ああ、すみません。口が悪かったですね」

神官ちゃん「……いえまあ、仕事上大事だって言うのはわかりますけど、にしても普通自分の命よりも荷物優先させますかね?」

神官ちゃん「今後私の専属にならないかとか誘われましたが、冗談ではありませんね。あのような脂ぎった人となんて、待遇を良くされても嫌です」

神官ちゃん「……まあ、確かに、この魔法が使える人は貴重でしょう。使いようによっては、物流界の革命が起きるかもしれませんし」

神官ちゃん「……ですが、私とてお金のためにこの魔法を習得したのではありません。私が習得したのは、いざという時……」

神官ちゃん「……といいますか、まあひいては旅の助けになればということですね」

神官ちゃん「……」
127: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:37:45.590 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……勝手に話を持ってきて悪かったって?」

神官ちゃん「……いえ、でも確かに、あの人の護衛をやって次の街に渡るしかないですよ」

神官ちゃん「この辺りは魔物の巣窟です。二人で渡るには厳しい場所です」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「使うような状況にならなければ、いいのですよ」

神官ちゃん「……ですが、そうですね」

神官ちゃん「……確かに、そうなった場合には」

神官ちゃん「私は、かなり危険な役回りになりますね」

神官ちゃん「……まあ、責任を持って、やりますよ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……いざとなったら? いやいや、やだなぁ」

神官ちゃん「……あなたらしくもない」

神官ちゃん「……私が先に転移したら、誰が皆を転移させるんです?」

神官ちゃん「あはは、何を言っているんですかね、もう」

神官ちゃん「……いずれにせよ、私にしか使えない魔法なのですから、私がどう使うかを最終的に判断するしかないでしょう?」

神官ちゃん「何より、あなたが死んだら、使命も何もなくなるのですから……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そんなに厳しい顔をされても困ります」

神官ちゃん「大丈夫ですよ、準備をして臨めば、いざという時も皆で帰還できますよ……」

神官ちゃん「……」
128: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:39:10.980 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
129: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:40:34.435 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……改めまして、短い間ですがよろしくお願いします」

神官ちゃん「……こちらこそ。皆さん、歴戦の冒険者だと伺っております」

神官ちゃん「……ええ、頼りにしています」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ん? ああ、喧嘩というほどでもありませんけど」

神官ちゃん「少し、意見の相違がありまして……仕事には支障の出ないようにしますので……」

神官ちゃん「……あはは」

神官ちゃん「……ち、痴話喧嘩、というわけでは、ええ、まあ、そう言う間柄でもありませんので」

神官ちゃん「……はは」
130: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:42:01.323 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……ええ、ええ。これまで、ずっと二人で」

神官ちゃん「最初は私も未熟で、勇者様にもお手数ばかり……」

神官ちゃん「……いえいえ、とんでもないです。私もまだまだ学ぶべきことは多くて」

神官ちゃん「……そうですね。とても大変でした」

神官ちゃん「どうにかこうにか、これまでやっていけています」

神官ちゃん「……え? いえいえ、そういう訳には。お誘いは嬉しいんですけどね?」

神官ちゃん「私にも使命がありますもので……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……いえいえ、ご心配なさらずとも」

神官ちゃん「……大丈夫です。二人旅で人間関係こじらすとか、そういうのとは私たち無縁ですから」

神官ちゃん「いえ、それはまあ、確かに今までに何度もお互いが衝突することもあり、まあほとんど私から突っかかっていましたけども……」

神官ちゃん「今も少し気まずい状況ですが、それだってお互いを思いあってのことですから……」

神官ちゃん「幾たびの試練を乗り越えて、私と勇者様は、ふ、深い信頼関係で結ばれているので、だ、大丈夫なんです」

神官ちゃん「……ねっ! 勇者様!」

神官ちゃん「……」
132: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:43:17.796 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……反応に困るって言われましても」

神官ちゃん「……私だって、恥ずかしいことを言っていると思いますけど、仲直りのために頑張って流れを作ったんじゃないですか……」

神官ちゃん「……わ、わかり辛かったですか?」

神官ちゃん「……わかった上でのあれですか?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……っ!」

神官ちゃん「……ゆ、勇者様はやっぱりお優しいですねえ、そう言う所も二人旅円満の秘訣なんですよ?」

神官ちゃん「わかってるんだからなぁ勇者様は……」

神官ちゃん「……ま、まあ、今は護衛の最中ですから、それに差し障ることがあったら問題ですから」

神官ちゃん「勇者様ならそう言ってくださると、私わかっていましたけど……」

神官ちゃん「んふふ……」

神官ちゃん「……んんっ! お気を煩わせてしまいすみませんでした、皆さん」

神官ちゃん「気を引き締めて、頑張っていきましょう」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何ですこの空気」
133: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:45:20.335 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……ん?」

神官ちゃん「ああ、勇者様……」

神官ちゃん「……ちゃんと眠られましたか? 見張り番、一緒によろしくお願いしますね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そうですね、ここの辺りはまだ、比較的魔物の数も少ないそうですから」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
134: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:46:44.080 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……荷物、一つの袋に入れられているの、見ました?」

神官ちゃん「……発想が凄いですよね。あれ、ちゃんと一つとして転移できるんですよ」

神官ちゃん「提案されたときはびっくりしました。それで実際にできるのですから、案外魔法って大雑把ですよね」

神官ちゃん「あれ、人にも同じことはできるのでしょうか。試すのは少し怖いですけど」

神官ちゃん「……まあとりあえず、憂いが一つ消えて何よりです」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あの」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……まだ、昨日のことを気にしています?」
135: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:48:04.284 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……率直に言います」

神官ちゃん「勇者様の言っていること、おかしいです。理屈に合いません」

神官ちゃん「……だから、勇者様もハッキリと反対しないのでしょうけど」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……実際問題、全員が生還しようとしたら、私が最後にならざるを得ないじゃないですか」

神官ちゃん「だって、私が先に行ったら、誰かがその場に取り残されるわけですからね」

神官ちゃん「勇者様としても、誰かが犠牲になることは絶対に避けたいのでしょう?」

神官ちゃん「それがないよう、今回だって入念に準備を重ねたのですから」

神官ちゃん「私が一番危険な役割であることは、そうでしょうけども」

神官ちゃん「でも、私にしかできないことなのですから」

神官ちゃん「私は、勇者様の仲間として、使命を果たすべく行動するのですから」

神官ちゃん「本当なら、何の反論の余地もないはずでしょう?」
136: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:49:06.785 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そんな顔をさせたいわけではないのですけど」

神官ちゃん「……でも」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様は」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「もしかして、私を、馬鹿にしているのでしょうか?」
137: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:50:13.213 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「なぜって?」

神官ちゃん「……だって、勇者様のしていることって、そういうことでしょう?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……命を懸けて、自分を犠牲にして」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そうやって、誰かを助けて」

神官ちゃん「見知らぬ人だって、気に入らない人だって、感謝もしてくれないような人にだって」

神官ちゃん「今まで、勇者様は、体を張って助けてきたじゃないですか」

神官ちゃん「それで……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……どうして、私がそれをやったら駄目なのですか?」
138: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:51:41.239 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「私が庇護対象だからですか? 仲間だと思っていないからですか?」

神官ちゃん「同じく使命を共にする仲間とは認めてくれてはいないのですか?」

神官ちゃん「そんなことはない? ああ、そうですか……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ああ、それとも」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……私を、仲間から外しますか?」

神官ちゃん「……相応しくないとして」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「一人で旅を続けますか?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様」

神官ちゃん「ねえ、勇者様」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「例えば……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「勇者様が、たまらなく怖くなって」

神官ちゃん「辛くなって、震えて、怯えて、動けなくなって」

神官ちゃん「何もかもがどうでもよくなって、何もかもから逃げたくなったら」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「私は喜んで、あなたと一緒に逃げますよ」
139: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:53:04.975 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ガッカリしました?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……すみません、そんな、顔」

神官ちゃん「……させたいわけじゃ、なかったんですよ」
140: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:54:06.355 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あの、勇者様」

神官ちゃん「……私、私は……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……? 今、何か」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……っ!? 勇者様!! 危ない!!」

神官ちゃん「……ぐっ!!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……竜?」

神官ちゃん「こんなところにまで……いや」

神官ちゃん「それより、なんで突然……」
141: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:55:30.140 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……! 勇者様!!」

神官ちゃん「……っ」

神官ちゃん「……今、防護魔法をかけました! しばらく持たせてください!!」

神官ちゃん「……くっ、はぁっ、はぁっ」
142: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:56:44.943 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「わかりません、突然現れました! それより、早く勇者様の援護をお願いします!!」

神官ちゃん「あなたは、早く帰還しないと! 撃退? 無理です! 何より、ここにいたら最悪ブレスで巻き込まれますよ!?」

神官ちゃん「……わかっています! 荷物からでしょう!?」

神官ちゃん「うるっさいなあ、もう!!」
143: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:58:08.777 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……んっく、んっく」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ぷはぁっ」

神官ちゃん「……はぁ、はぁ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……よし」

神官ちゃん「……はやく、援護に行かないと!」
144: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 00:59:10.352 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……はぁっ、はぁっ」

神官ちゃん「……! 勇者様!」

神官ちゃん「……怪我をしているんですね!? 今、治療をします!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……戦況はどうです?」

神官ちゃん「……悪くない? 竜相手に?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……おぉ」

神官ちゃん「……ははぁ、凄腕ですね、あの人たち」

神官ちゃん「……いえいえ、勇者様も、負けてませんよ」
145: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:00:42.624 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……よし、傷はこれで大丈夫でしょう」

神官ちゃん「……それで、どうします?」

神官ちゃん「……このまま、竜を倒せますか? それとも、援護しつつ逃げた方がいいでしょうか?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……そうですね、逃げた方がいいでしょうね」

神官ちゃん「それでは勇者様は加勢しつつ、護衛対象を全部退避させたことを皆に伝えてください。私はここで撤退の援護を……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……魔力の揺らぎ、が……っ!?」

神官ちゃん「まさか、魔法を」
146: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:02:06.683 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「使っ……!?」

神官ちゃん「……なあっ!?」

神官ちゃん「強制、転移……!? 上空に!?」

神官ちゃん「反則、でしょう!? こんなの!?」

神官ちゃん「……まずい」

神官ちゃん「まずい、まずい、まずい、まずい!!」

神官ちゃん「……っ」

神官ちゃん「……っ!! いた!!」

神官ちゃん「勇者様!!」

神官ちゃん「……手を!!」

神官ちゃん「……っ!!」

神官ちゃん「手を、伸ばしてください!!」
147: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:03:21.784 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
148: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:04:43.766 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ぐっ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……げほっ、かはっ! おえぇっ、ごぼっ!」

神官ちゃん「……はぁ……はぁ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あれ……生き、てる」

神官ちゃん「……はぁ……っ! ぐぅ……」

神官ちゃん「……うぅ」
149: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:06:03.624 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……ああ、そうか」

神官ちゃん「……これ、マジック、アイテム、だったんだ……」

神官ちゃん「……壊れ、ちゃった……一生、大事に、しようと、思ったのに……」

神官ちゃん「……っ! かはっ、けほっ、おぇ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……それと、防護魔法と、木の枝と……」

神官ちゃん「……この、下敷きに、なってる」

神官ちゃん「……不運な、生き物の、おかげか……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ごめんね」

神官ちゃん「……ごほっ、おぇ、はぁ、はぁ」

神官ちゃん「……いや、私も、もう、死ぬと、思う、けど」
150: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:07:22.638 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……うぐっ、せめて、魔力、残って……」

神官ちゃん「はぁっ、はぁ……」

神官ちゃん「……薬が、近くに、落ちてるはず」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あそこ、か」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……さすがに、歩かないと、届かない、な」

神官ちゃん「……届いても、割れてる、だろうけど、少しでも、啜れば……っ、ぁっ!!」

神官ちゃん「あぐっ、くぅぅぅぅ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……う、動け、ない」

神官ちゃん「……ていう、か」

神官ちゃん「……動い、たら、死ぬ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……いや、このままでも、死ぬ、けど」
151: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:09:06.690 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「はぁ、はぁ……」

神官ちゃん「……落ちて、どれ、くらい、気、失って、たの、かな」

神官ちゃん「ここ、どこ、だろう……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……他の人、死んだ、だろう、な」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ごめん、なさい」

神官ちゃん「……」
152: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:10:12.794 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……無理やり、だったけど、怒ってる、かな」

神官ちゃん「……勇者、様」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……救援は、無理、かな」

神官ちゃん「……近かった、としても、場所が、わからない」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ああ」

神官ちゃん「……本当に、死ぬんだ、私」
153: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:11:20.187 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……まぁ」

神官ちゃん「……いいかな」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……頑張った、でしょう」

神官ちゃん「……私に、しては」

神官ちゃん「……」
154: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:12:28.357 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
155: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:13:23.308 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「悲しむ、かな……?」
157: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:14:24.610 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「悲しむ、だろうなあ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「嬉しい、けど……嫌だ、なあ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……きっと、一人で、旅、続けるん、だろうなあ」

神官ちゃん「辛い事も、悲しいことも、きっと、一人で、背負い、込むんだろう、なあ」

神官ちゃん「……」
158: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:15:15.235 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ああ」

神官ちゃん「そんなの、嫌、だな」

神官ちゃん「……」
159: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:16:38.312 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……っく」

神官ちゃん「……はぁっ……はぁ、っ!! ぅぁっ!!」

神官ちゃん「……ぁぐっ……っ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……う……くぅ、はぁ、はぁ……はぁ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……はっ、はぁ、ぐっ、はぁ、はっ」

神官ちゃん「~~っ……」
160: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:17:55.203 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……はぁっ、はぁっ」

神官ちゃん「……ここまで」

神官ちゃん「……ここまで、頑張ったん、だからっ」

神官ちゃん「……だったら」

神官ちゃん「最後までっ、頑張ら、なきゃ」

神官ちゃん「意味が、ない!」
161: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:19:05.473 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

神官ちゃん「……っく、はぁ」

神官ちゃん「はぁ……はぁ……」

神官ちゃん「……は、ずずっ、んむ、はぁ、ずず、ん、んむ」

神官ちゃん「……ん……ぷはぁっ」

神官ちゃん「……はぁ……はぁ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……はあ」

神官ちゃん「やった……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……はぁー」
162: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:20:00.965 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……回復したのは、いいのですけど」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ここ、どこなのでしょう?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……動いたら、まずいんでしょうね、きっと」

神官ちゃん「……うーん」
163: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:21:17.528 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
164: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:22:09.024 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
165: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:23:06.762 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……もしかして、私」

神官ちゃん「このまま、餓死するのでは……ん」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様」

神官ちゃん「……何ですか、幽霊でも見たような顔をして」
166: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:24:09.061 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……大丈夫ですか? 酷くお疲れのようですけど」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……どうやってここが見つかったのですか?」

神官ちゃん「運ですか? それとも何かこう第六感的な何かで?」

神官ちゃん「……空中から見たときに位置を把握した? それ本気で言っています? あの一瞬で? ほへー……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……やっぱり」

神官ちゃん「……勇者様は、凄いですねえ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何を、泣いているのですか」

神官ちゃん「……まるで、悲しいことがあったみたいじゃありませんか」

神官ちゃん「……」
167: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:25:58.515 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……あの、歩けますってば」

神官ちゃん「こうして私を背負っていると、いざという時に不便でしょう?」

神官ちゃん「……勇者様が大丈夫というのなら、大丈夫なのでしょうけど」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あの、拗ねています?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ごめんなさい」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「一応聞いておきますけど、他の方は……」

神官ちゃん「……そうですか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……また、同じことが起きても」

神官ちゃん「……私はまた、同じことをすると思います」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あなたは、そうではないのですか?」

神官ちゃん「……」
168: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:27:49.476 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「あの、こういう時に言うのもあれなのですが」

神官ちゃん「好きです」

神官ちゃん「あなたのことを愛しています」

神官ちゃん「……物凄い声しましたね今」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……こう言ってしまうと軽蔑されるかなと今まで黙っていたのですが」

神官ちゃん「正直なところ、もう使命なんてどうでもいいんです」

神官ちゃん「今まであなたのために頑張ってきました」

神官ちゃん「あなたの力になりたいんです」

神官ちゃん「あなたにはずっと笑っていて欲しいし、喜んでいて欲しい」

神官ちゃん「少しだって辛い思いも、悲しい思いもして欲しくない」

神官ちゃん「それが無理なことなら、せめて」

神官ちゃん「あなたとずっと、一緒にいさせて欲しいんです」
169: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:29:03.071 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……はぁー」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……聞こえていますか?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……無視ですか?」

神官ちゃん「……」
170: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:30:14.525 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「もしかして、迷惑でしたか?」

神官ちゃん「……すみません、全部言いたくなったんです」

神官ちゃん「こうしてあなたの背に掴まって、直に体温を感じていると……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……今になって、怖くなって、きて」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……っ」

神官ちゃん「……はぁー……っ」

神官ちゃん「……」
171: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:31:20.511 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……もう会えないんだろうなって、思ったんですよ」

神官ちゃん「……でも、今、こうして、あなたがいるって、会話ができているって、思ったら」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……っ」

神官ちゃん「はぁー……」

神官ちゃん「……ずずっ」

神官ちゃん「……」
172: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:32:44.500 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ねえ」

神官ちゃん「今夜は、一緒にいていいですか……?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……何可愛い声を出しているんですか……? 今の驚いた声なんですか……?」

神官ちゃん「ねえ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様?」

神官ちゃん「……このままだと、私」

神官ちゃん「……なんだか、寂しくって」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様」
173: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:34:19.528 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……お願いします」

神官ちゃん「……お願いします」

神官ちゃん「……一度だけで、いいんです」

神官ちゃん「……それで、満足できますから」

神官ちゃん「……お願いします」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……今、心の中が」

神官ちゃん「……なんか、凄くぐちゃぐちゃで」

神官ちゃん「……もう、耐えられなくって」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……お願いします。お願いします」

神官ちゃん「……勇者様」

神官ちゃん「好きです、好きなんです」

神官ちゃん「勇者様。勇者様」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……今夜、伺います」

神官ちゃん「……」
174: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:35:34.860 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
175: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:36:35.570 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……はぁー」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様」

神官ちゃん「……入ってもよろしいでしょうか?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……失礼します」
176: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:37:35.686 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様。勇者様」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様?」

神官ちゃん「もう寝て……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……寝たふり?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「そーですか」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:1341adc37120578f18dba9451e6c8c3b)
177: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:38:55.703 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「駄目ですか私」

神官ちゃん「そこまで魅力ありませんか」

神官ちゃん「一晩の価値すらありませんか」

神官ちゃん「そーですか、そーですか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……すみ、ませんでした」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……も、戻り、ます」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……えあっ!?」

神官ちゃん「え? え? え? え、え……」

神官ちゃん「……え?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……あの」

神官ちゃん「一瞬抱き着いてきてベッドにすぐ戻るのは、何ですか? 悪霊のつもりですか?」
178: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:40:09.143 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……勇者様?」

神官ちゃん「いや寝たふりでしょ……勇者様?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「耳真っ赤ですね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ふ」

神官ちゃん「ふふ、ふ、ふふ、ふははっ、ははっ……」

神官ちゃん「な、なんです、い、今の奇行、ははっ」

神官ちゃん「ど、どうしたらいいか、くく、わからなかったり、してます? くふっ、ふふっ」

神官ちゃん「は、は、恥ずかしいんですか? もしかして、恥ずかし、ははっ、あははっ」

神官ちゃん「お、おじけついて、寝たふりしてたんですか? そ、そうなんですか?」

神官ちゃん「くくっ、くくく、はははっ!」

神官ちゃん「あはははははっ!!! あははははははははは!!!!!」

神官ちゃん「可愛い、お可愛、あは、あはははははっはあははは!!!!!!」

神官ちゃん「あははははははははっ!!!」
179: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:41:30.102 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……はぁー」

神官ちゃん「……意外としょうがないですね、勇者様は」

神官ちゃん「実は言うほど経験ないんですか?」

神官ちゃん「……それとも、それほど私が大切なんですか?」

神官ちゃん「……い、今びくってしましたけど」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……案外、わかりやすいんですね」

神官ちゃん「……はぁー、普段スケベ面してるくせに純情なんですねー」

神官ちゃん「あれですか? 愛と性欲は分けるタイプなんですか?」

神官ちゃん「今まで恋とか知らなかったタイプだったりしますか? 実は今初恋なんですか?」

神官ちゃん「……私も勇者様のこと大切ですよ、大好きですよ、ちゅっちゅしたいですよ、初恋ですよー」

神官ちゃん「両想いですよ? 嬉しいですね、勇者様」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……もう首元まで赤いんですけど」

神官ちゃん「……ま、まあ私もやってて火照ってきたんですけど」

神官ちゃん「あつー……」
181: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:43:20.031 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……はぁー」

神官ちゃん「なんかもう、すっきりしたので、寝ます」

神官ちゃん「……お邪魔します」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ああ、温かい。それに、落ち着く匂いがします。なにより安心感が違いますね」

神官ちゃん「……私もあなたにとって、そうありたいです」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……これなら、ゆっくり眠れそう」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……大丈夫ですよ」

神官ちゃん「優しくされようと、酷いことをされようと、私、あなたのことは絶対に嫌いになりませんから……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「それでは、おやすみなさい……」

神官ちゃん「……勇者様」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
183: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:45:11.065 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
184: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:47:05.607 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……うー……ん」

神官ちゃん「はぁっ、よく眠れました」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……旅に出てから、初めてかもしれませんね」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様?」

神官ちゃん「……目が赤いようですが」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……す、すみません」

神官ちゃん「……眠れませんでしたか」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ちょっと、調子に乗り過ぎましたか……?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……な、なら、いいのですけど」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……も、もしかして、今、て、照れてます? ねえ、照れてるんじゃ」

神官ちゃん「……あ、あはは、すみません」
185: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:49:21.931 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……でも」

神官ちゃん「……勇者様、今日くらいはゆっくり休みませんか?」

神官ちゃん「……私も、昨日の今日で、さすがに精力的に動く気にもなれませんし」

神官ちゃん「……それに、勇者様だって」

神官ちゃん「……昨日は、その、大変だったのでしょう?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……え、あ、う」

神官ちゃん「……あ、あの、そ、そんなに、抱きしめられると」

神官ちゃん「い、痛い、です……あの、勇者様」

神官ちゃん「……勇者様」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ありがとうございます」

神官ちゃん「私を見つけてくれて……」

神官ちゃん「やっぱり、凄いです。勇者様は」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……はい。今日は、ゆっくり休みましょう」
186: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:52:05.464 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……昨日、一人でいるときに考えていたんですけど」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「私、勇者様のお話しが聞きたいです」

神官ちゃん「……勇者様のことが知りたいんです」

神官ちゃん「た、例えば、故郷のお話しとか……勇者様はどちらの……え?」

神官ちゃん「……も、もう、ない? あ……」

神官ちゃん「す、すみません! は、配慮が足りなくて……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……お、お祖母様に育てられたのですか?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……へえ。それは、素敵なお祖母様だったのですね」

神官ちゃん「……はい、はい」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「まあ、ふふふ……」

神官ちゃん「……勇者様は、子供の頃からそうなのですね」

神官ちゃん「……あはは」

神官ちゃん「……ふふっ! ふふっ、ははははっ」

神官ちゃん「な、なんです、それ……? ははっ……」

神官ちゃん「……はい、はい」

神官ちゃん「へー……」
187: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:53:42.110 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「私のところは、さして大きくもないところなんですけどね」

神官ちゃん「勇者様も訪れたことがあるでしょう? 私が教会で神官を務めていたところです」

神官ちゃん「本当によくあるような、ありふれたところです。まあでも、住人は中々良い人柄をしているのですよ」

神官ちゃん「……勇者様は、ご覧になってないかもしれませんが」

神官ちゃん「……中央くらいに、とても大きな、木が生えているんです」

神官ちゃん「……春になると、とても綺麗な花を咲かして」

神官ちゃん「……本当に、鮮やかで、綺麗なんです」

神官ちゃん「その時期になると、住人もわらわら辺りに集まって、酒盛りしたり、話をして……中には、仕事を放棄してくる人もいるんですけどね……」

神官ちゃん「……私も仕事を済ませた後に、人だかりに混じって花を観賞するんです」

神官ちゃん「その瞬間が、とても楽しくて……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……勇者様にも、見せたいなぁ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」
188: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:55:12.420 ID:jgPQYvzM0
神官ちゃん「……勇者様」

神官ちゃん「……旅が終わったら、私の故郷に来ませんか?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「勇者様にも、見せたいんです」

神官ちゃん「……それで、その隣に、私も座って」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……は、はい!」

神官ちゃん「じゃ、じゃあ、約束です! 約束!」

神官ちゃん「ちゃ、ちゃんと守ってくださいね!? ま、まあ、勇者様なら、きっと守ってくれるのでしょうけども!」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……はい、はい」

神官ちゃん「きっと、きっとですよ?」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ふ、ふふ」

神官ちゃん「えへへ……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……ああ」

神官ちゃん「……」

神官ちゃん「……楽しみだなぁ」

神官ちゃん「……」
189: 以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします 2019/05/03(金) 01:57:01.203 ID:jgPQYvzM0
終わりです
長すぎ
むしゃくしゃしてるし連休だしでドロドロにエロくしようとしたら
全然そんな空気じゃなくなってアルェー (・3・)ってなった
ていうか長いわ

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