サターニャ「幸せを呼ぶ青い鳥」
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- 1: 平成31年 04/04(木)20:59:30 ID:BHq
- サターニャ「何か届いてるわね。何かしら…?」ゴソゴソ
『スプレー缶と虫取り網みたい物』バーン
サターニャ「なによこれ? って、なんか手紙があるわね、どれどれ」
手紙『魔界懸賞にご応募頂きありがとうございます。貴方様には「幸せを呼ぶ青い鳥を作れる青のスプレー缶と青い鳥を捕獲する捕獲網が当たりましたので、送らせて頂きました』
サターニャ「幸せを呼ぶ青い鳥って、なに? そもそもなんで青のスプレー缶と捕獲網なのよ…」
- 2: 平成31年 04/04(木)21:05:42 ID:BHq
- サターニャ「よく見たら、下に説明が…」
説明書『使い方は簡単。まず、適当な鳥を見つけたらその鳥に青のスプレー缶を噴射して青く色付けし、捕獲網で捕獲するだけ。後は鳥かごに入れてそのままにしておけば貴方に一つだけ幸せが訪れます』
説明書『幸せが一つ訪れた後は、鳥に色付けされた青は自然と消えますので、元に戻った鳥は普通に逃がして終わりです』
サターニャ「成る程。まぁ、意味は分かったわ。ただ、本当にそれだけで幸せが訪れるのかしら?」
サターニャ「ひとまず試してみようかな…」スッ - 3: 平成31年 04/04(木)21:09:08 ID:BHq
- ~外~
サターニャ「待ってぇ~!!」ダダダッ
鳥「…」バタバタ
サターニャ「今だ!」プシューーー
鳥「!」
サターニャ「そりゃあ」ブン、パッ
サターニャ「よし、色付けした上で捕獲成功したわ」
サターニャ「偶然ゴミ捨て場に鳥かごが捨ててあったから、青い鳥はそれに入れたけど…」
籠の中の鳥「…」
サターニャ「こんなんで本当に幸せなんて…」 - 4: 平成31年 04/04(木)21:14:52 ID:BHq
- カランコロン?
サターニャ「んっ?」
店主「さぁさぁ、今日も限定10個のメロンパン…早い物勝ちだよ!」
サターニャ「あぁーー!?いつも買いに行くと売り切れになってる限定10個のメロンパンだわ!!」
サターニャ「早く行かないと!」ダッ
客A・B・C「「「ください!!!」」」
サターニャ「あぁ、客が来てどんどんと…」
店主「メロンパン、後1個だよ。さぁさぁ、早い物勝ちだよ」
他のお客たち「…」スタスタスタ
サターニャ「やばっ!?もう先に客が……あぁ、もう、なんとかならないかしら!?」
籠の中の青い鳥「!」ピーン - 5: 平成31年 04/04(木)21:18:08 ID:BHq
- 他のお客たち「うわっ!?」ステン
サターニャ「あっ、先に居る客たちが皆、転んだわ。これはチャンス!!」ダダダダッ
サターニャ「それ、貰うわよ」
店主「はい。まいどあり」
サターニャ「やったわ!!遂に限定10個のメロンパンを買えたわ♪」ウキウキ - 6: 平成31年 04/04(木)21:21:52 ID:BHq
- サターニャ「はぁー、美味しかったわ♪」ニコニコ
サターニャ「でも、なんで前のあいつら急に転んで……ハッ、まさか!」チラッ
籠の中の普通の鳥「…」
サターニャ「青色が消えてるわ!やっぱり、さっきのは青い鳥の効果だったのね!!」
サターニャ「じゃあ、本物って事でいいわよね。」
サターニャ「ひとまず、鳥は逃げさないとね」パッ
鳥「…」パタパタ
サターニャ「お礼は言っておくわ。ありがとう…」 - 7: 平成31年 04/04(木)21:30:01 ID:BHq
- サターニャ「さて、自分だけに使うのもいいけど、ここはひとまず誰かに幸せを恵むのもいいわね」スタスタ
~ヴィーネの家~
サターニャ「ヴィネット、青い鳥の幸せをあげるわ」
ヴィーネ「何言ってるの。青い鳥だか何だかは分からないけど、こうして人間界で普通に暮らせているし、今が十分幸せよ…私にとっては」
~ラフィエルの家~
サターニャ「って言う訳なんだけど…」
ラフィエル「ふふふっ♪ 私はある意味恵まれてますし、今幸せである事は確かですよ」
サターニャ「やっぱ、あんたに青い鳥は必要なかったわね」
ラフィエル「うふふ、私にとってサターニャさんという存在が居ることさえ幸せなんですよ」
サターニャ「えっ?」
ラフィエル「もちろん、おもちゃ的…でですが♪」ニコリ
サターニャ「私、帰るわ。じゃあ!!」ダダダッ、バタン
ラフィエル「あっ……行っちゃいましたか」 - 8: 平成31年 04/04(木)23:24:06 ID:BHq
- サターニャ「まったく、周りは幸せだらけなのね…んっ?」チラッ
ガヴリール「…」ムスッ
サターニャ(前からガヴリールが。だけど、あの顔…イライラしてるわね)
サターニャ「ガヴリール!」
ガヴリール「あぁん?」ギロッ
サターニャ「ひぃっ!!」ビク
ガヴリール「チッ、なんだよ、サターニャかよ。」
サターニャ「なんだよ、はないでしょ。それより、そのイライラした顔…さては不幸な目に遭ってるって事ね」
ガヴリール「…」ギロリ
サターニャ「その感じは図星ね。なら、ちょうど良かったわ、不幸な奴が見つかって…なーはっはっはww」
ガヴリール「!」プチン
ガヴリール「この野郎、私が不幸なのがそんなに嬉しいか!!!!!」バキッ
サターニャ「ぐえっ!!?」 - 9: 平成31年 04/04(木)23:32:22 ID:BHq
- ガヴリール「私はこれから大事なネトゲのイベントがあるんだぞ。それなのに、急にノートパソコンの調子が悪くなってイライラしてんだよ!!」ギリギリ
サターニャ「く、苦……しい……」
サターニャ「わ、分かった…。だったら、あんたに幸運を呼ぶ青い鳥を連れてくる、連れて来るわ!!」
ガヴリール「なに?青い鳥だと!? もし、本当ならそいつが幸運を呼べるのか?」
サターニャ「よ、呼べる…。幸運は必ず訪れるわ!」
ガヴリール「よぉし、分かった。だったら、その青い鳥を今すぐ連れてこい」
サターニャ「え、えぇ…」
ガヴリール「それと、制限時間は30分以内だ。もし、30分以内に連れて来れなければ、その時はお前が不幸になる…分かったか?」ポキポキ
サターニャ「ヒィッ、は、はい!?」ダッ - 10: 平成31年 04/04(木)23:40:40 ID:BHq
- サターニャ「と、言っても、急に鳥が見当たらなくなって…どうしよう」キョロキョロ
男「うぅ…」トボトボ
ドン
サターニャ「うわっ!?」
男「ひえぇ!?」
サターニャ「って、びっくりしたわね! どこ見て歩いてんのよ!!」
男「す、すみません。ちょっと借金に困っててつい…」
サターニャ「はぁっ、借金?」
男「その赤の他人に話してもしょうがないとは思いますが、実はある所から金を借りたのですが、この額だけなのに利子が増えていつの間にかこんな額になってまして…おかげで怖い借金取りに追われてます」
サターニャ「ええぇーー、それは酷いわね! じゃあ、人間相手に癪だけど、今回だけ特別に青い鳥で幸運を呼んで助けてあげるわ」
男「何だか知りませんが、本当ですか!?」
サターニャ「もちろんよ。期待して待ってなさい」
男「その、よろしくお願いします!!」 - 11: 平成31年 04/04(木)23:46:39 ID:BHq
- サターニャ「青い鳥を二羽も連れて行かないと、いけなくなったわね」
鳥「…」パタパタ
サターニャ「と、言った傍から一羽見つけたわ。待ちなさい!」ダッ
鳥「…」パタパタ
サターニャ「このぉ」プシューーー
鳥「…」パタパタ
サターニャ「待ってぇ」プシューーー
鳥「…」パタパタ
サターニャ「すばしっこいわね」プシューーー
サターニャ「今度こそ、狙いをつけて…」
サターニャ「今だ!」プシューーーーーー
強面の男「うおっ!?」
サターニャ「あっ?!」 - 12: 平成31年 04/04(木)23:53:43 ID:BHq
- 強面の男「…」
サターニャ「その、ごめん…なさい」
強面の男「……このアマ、なにすんじゃあぁーー!!」ダッ
サターニャ「ヒィィィーーー!?」ダッ
強面の男「待ちやがれー!!」ダッダッ
サターニャ「ヒィィィーーーー!!」ダッダッダ
~ガヴリールの家~
ガヴリール「チッ、サターニャの奴、まだかよ…」
バタン
サターニャ「ヒィィィーーーー!?」
強面の男「待ちやがれーー!!」
ガヴリール「っ!!?」
サターニャ「ひぇぇぇーーー!!」ゲシッ
ガヴリール「あっ!?」
強面の男「逃げるなぁーー!!」ダッダッダ
サターニャ「逃げるわよぉーー!!」ダッダッダ
バタン
シーーーーーーーン
ガヴリール「………んっ?」チラッ - 13: 平成31年 04/04(木)23:58:16 ID:BHq
- サターニャ「ひぇぇーーー!!」ダダダ
強面の男「待ちやがれーー!」ダダダ
サターニャ「あんた、しつこいわね!?」ダダダダッ
強面の男「俺は執念深いんじゃ!!」ダダダダッ
バタン
サターニャ「ひえぇーー……んっ?」
男「あっ」
サターニャ「あれ、あんた…さっきの?」
強面の男「追い詰めたぞ!」ガシッ
男「ゲッ、借金取りだ!?」
サターニャ「えっ、借金取り? まさか、こいつが!!」チラッ - 14: 平成31年 04/05(金)00:07:21 ID:ZSM
- 借金取り「………………」
借金取り「あああぁぁーー、なんでだ!? 俺はなんでこんな悪い事ばっかやってんだよ!!?」
サターニャ「はっ?」
男「えっ?」
借金取り「決めた、もう悪い事から足を洗おう。おい!」
男「は、はい!?」
借金取り「借用書だ。お前の借金はチャラにしてやる」スッ
男「えっ、い、いいんですか?!」
借金取り「あぁ。俺はもうこの仕事を辞めることにしたから、借金なんて返さなくたっていい!」ダダダッ
サターニャ「言う事だけ言って行っちゃったわね…」
男「おかげさまで借金はチャラになりました。本当にありがとうございます」ペコリ
サターニャ「いや、私はなにも…(どうなってるのかしら?)」 - 15: 平成31年 04/05(金)00:16:09 ID:ZSM
- ガヴリール「おい、サターニャ!」
サターニャ「あ、ガヴリール…。(まずい、もうすぐ30分経つところ!?)」
ガヴリール「……………お前にしては助かった。悔しいが、礼は言ってやる…ありがとな」
サターニャ「えっ?」
ガヴリール「ほら、例のノートパソコン…さっき、お前が私の部屋に上がり込んだ時、お前ノートパソコン蹴っ飛ばしただろ?」
サターニャ「え、あ、あぁ……そういえば、借金取りの奴に追われていた時に、そんな事があったような、なかったような…」
ガヴリール「実はお前が蹴っ飛ばした衝撃で調子が悪かったのが、急に直ってな。また動くようになったんだ」
サターニャ「ええぇぇーーー!?」
ガヴリール「私から以上だ。んじゃあ、イベントがあるから、またな」ダッ
サターニャ「えっ、ちょっ……」
サターニャ「一体、どうなってるのよ…?」 - 16: 平成31年 04/05(金)00:23:00 ID:ZSM
- ~その夜~
サターニャ「あ~ぁ、スプレー缶の中身があの借金取りにかけたのが最後で切れたわね…」
サターニャ「けど、気になるわね。なんで借金取りに青く色付けしただけなのに、青い鳥並みの幸運が訪れたのかしら…」
サターニャ「はぁー、ま、いいわ。とにかく幸運が訪れてあの人間とガヴリールは助かったようだし、いいにしましょうか」
サターニャ「それと、私は悪魔。幸運を授けるような事は、今回限りにしないとね…」
おしまい
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- ガヴリール「んっ、あっ、だめぇ、みるなっ、みるなってばあぁサターニャぁ…♡、あっ、あっ♡」パンパンパン
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