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2: 1日目 2010/06/27(日) 00:31:25.53 ID:j7kQzo2o

1日目



―第七学区大通り 15:00―


麦野「はぁ……ったくあいつら、この私の召集を断るなんてどういうつもりかしら。
    私の誘い以上の用事なんてどこにあるっていうのよ 」 スタスタ

御坂「あいつも見当たらないし黒子も風紀委員の仕事だし、暇ねー……」 スタスタ


麦野 御坂 「「あっ」」 バッタリ


麦野「……」 ジッ

御坂「……」 ジッ

麦野「道開けなさいよ」 ギロッ

御坂「あんたこそ邪魔なんですけど」 ムカッ

麦野「ガキは大人しく言うこと聞きゃぁいいんだよ貧乳」

御坂「オバサンだからちょっと道をずれるのも億劫ってわけね垂れ乳」

麦野「……やろうっての?」 バチバチッ

御坂「アンタこそ……!」 ビリビリッ

3: 1日目 2010/06/27(日) 00:34:45.74 ID:j7kQzo2o


ヒソヒソヒソヒソ…

 ザワザワザワザワ…


麦野「……クソッ。っつかアンタ一人で何やってんの? 友達いないわけぇ?」

御坂「グサッ!……人のこと言えないでしょ! あんたこそ何やってんのよ!」

麦野「わ、私は 一人で ショッピングでもしようと思ってたところだよ!」

御坂「わ、私だって 一人で 楽しくゲコ太グッズをっ!」

麦野「……」

御坂「……」

麦野「……ねぇ、アンタ今暇なら遊んであげてもいいわよ……?」 チラチラッ

御坂「……ま、まぁあんたがどうしてもって言うなら付き合ってやるけど……?」

麦野「……そこのカフェでいい?」

御坂「う、うん……」
5: 1日目 2010/06/27(日) 00:38:07.49 ID:j7kQzo2o

―第七学区 cafe『グリフォン=スカイ』 15:10―


「ご注文はお決まりでしょうか?」

麦野「アイスティーとレアチーズケーキ」

御坂「アイスカフェラテとショートケーキ」

「かしこまりました。少々お待ちください」 ペコリッ


麦野「……」

御坂「……」

麦野(どうしよ、話題がない……)

御坂(何で黙ってんのよこの女……)

麦野(……こいつ年下なんだから気ぃ遣ってなんか喋れよ……これじゃまるで―――) イライライライラ

御坂(……こいつ自分で誘ったんだから何か言いなさいよね……これじゃまるで―――) イライライライラ


麦野御坂((―――私が人付き合い苦手な子みたいじゃないっ!))


麦野(ふざけんなっ! 私は友達がいないんじゃねぇ! 作らねぇだけだっつの!)

御坂(馬鹿にしてんじゃないわよ!? 確かに同学年で仲のいい子はいないけど、私には黒子達みたいな後輩がいるんだからね!)

7: 1日目 2010/06/27(日) 00:40:21.87 ID:j7kQzo2o

麦野「……そ、そういえばさー」 ニヘラッ

御坂「う、うんうん。何々ー?」 ニヘラッ

麦野「今日いい天気だよねー」

御坂「そう?曇ってるけど……」

麦野「……」

御坂「……」

麦野(こいつ……っ! せっかく私が無難な話題を振ってやったのになんだその返事! なんだこの空気!
    ちょっと雲出てたって充分晴れの領域だろうが! 空気読めねえのかこのスットコドッコイ!)

御坂(この女何言ってんの? っていうか天気の話題って……そんなこと話してどうするつもりなんだか……)

「ご注文の商品お持ちしましたー」 コトッ コトッ

麦野「どうも」

御坂「はーい」

「ごゆっくりどうぞー」 ペコリッ


麦野「……」 カチャ モグモグ

御坂「……」 ズズッ カチャカチャ

麦野「……美味しいわね」 モグモグ

御坂「そうね……」 モグモグ

8: 1日目 2010/06/27(日) 00:42:49.15 ID:j7kQzo2o

麦野「……ま、うちの近所の店の方が美味しいけど」

御坂「ふぅん……。この近くに住んでるの?」

麦野「そこそこね……アンタは?」

御坂「常盤台の学生寮だけど……」

麦野「あそ。……学舎の園じゃないの?」

御坂「息詰まるもん。寮則も今よりもっと厳しいしさ」

麦野「いいじゃん学舎の園。有名なお菓子屋とかケーキ屋一杯あるのに」

御坂「そんなもん学校帰りに行けるし」

麦野「そか、それもそうね」

御坂「行きたいの……?」

麦野「……別に」

御坂「そう……」

麦野「……嘘、ちょっと興味ある」

御坂「意外ね。あんたでも甘いもん食べたりするの好きなんだ」

麦野「……嫌いじゃないわ」

御坂「ま、私も。……来る?」

麦野「何が?」

御坂「だから、学舎の園。友達を招待するってことなら、中に入れるわよ」

麦野「……いつアンタと私がお友達になったのよ」

10: 1日目 2010/06/27(日) 00:46:36.93 ID:j7kQzo2o

御坂「細かいことはいいのよ。行ってみたいんでしょ、暴れて他の人に迷惑かけないなら連れてってあげる」

麦野「暴れるって……アンタ私を何だと思ってるわけ?」

御坂「超暴力的だと思ってるけど?」

麦野「テメェ……施設まるまるぶっ壊した奴がよく言うわね」

御坂「そ、そんなの今関係ないでしょ! 何よ人がせっかく誘ってあげてるのに。じゃあもういい」

麦野「い、行かないとは行ってないでしょ。気になってた店が結構あるのよ。
    『cafe de TERRA』の三種のベリーのミルフィーユとか『パティスリー・ブリリアント・キャーリサ』のブラッドオレンジタルトとか」

御坂「案外ミーハーなんだ。でもそういう有名店めちゃくちゃ並ぶわよ?
    もっと穴場で美味しいとこもたくさんあるから、そういうとこ行こうよ」

麦野「えー、でも有名店だから食べてみたいんじゃない」

御坂「そんなのテイクアウトで充分。空いてる時見計らって買ってきてあげるから」

麦野「マジ? 気が利くわね。楽しみだわ」

御坂「いいっていいって。オススメ色々あるから太る覚悟しときなさいよ!」

麦野「するする。わぁ、ありがとう」

麦野(……って何仲良くお喋りしてんだ私はぁぁああっっ!!) ガタガタッ!

御坂(急に机に突っ伏してどうしたのかしら……生理痛?) ビクッ!

麦野「……コホンッ、ま、まぁせいぜい私をもてなしなさいよ。わざわざ行ってあげるんだからね」

御坂「え、あ、うん」

御坂(あれ……?何かこの人面白い……?)

麦野(今のちょっと感じ悪かったか……? いや、別にこいつに愛想振りまく必要ないし……)

11: 1日目 2010/06/27(日) 00:49:57.08 ID:j7kQzo2o

御坂「じゃあ番号交換しよっか」

麦野「は?」

御坂「いやいや。だからメールアドレスと電話番号よ。連絡先交換しないと行けないでしょ?」

麦野「あ……あぁ、そうよね。そうそう、当たり前じゃない」

麦野(人に番号聞かれたのあいつら以外で初めてだわ……) ピッ 

御坂(そういや番号交換なんて久しぶり……) ピッ 

御坂「ありがと。第四位の麦野さんね」

麦野「第四位を強調すんな超電磁砲(レールガン)」

御坂「御坂って呼んでよ」

麦野「は、はぁ!? 何で今更……」

御坂「私には御坂美琴って名前があんの。能力が私の全てじゃないの。
    麦野さんだって、第四位第四位言われたら腹立つでしょ?」

麦野「いや別に」

麦野(そういう奴はブチ殺すし)

御坂「あっそ。でも私は嫌なの。御坂って言ってみて」

麦野「な、なんでよ……」

御坂「ほらほら早くぅ」 ウルウル 

麦野「うっ……」 ドキッ

御坂「み・さ・か」 キラキラキラキラ

麦野「……御坂」 ボソッ

御坂「はい、麦野さん」 ニコッ

12: 1日目 2010/06/27(日) 00:51:49.90 ID:j7kQzo2o

御坂「でさ、いつ行く?」

麦野「別にいつでもいいわよ。暇だし」

御坂「暇ってあんた……学校は?」

麦野「行ってねえよ」

御坂「何で? レベル5なのに不登校児?」

麦野「アンタにゃ関係ない。んなことよりアンタはいつ空いてんのよ」

御坂「今日が水曜日だから……土曜とかどう? それくらいなら申請出して通ると思うけど」

麦野「じゃあ土曜ね。っつかアンタ彼氏いないの? 休日なのに」

御坂「なっ、い、いないわよ!」

麦野「そうなの? じゃあ好きな男とか」

御坂「……」 ビクゥッ!

麦野「……おやぁん?」 ニヤー

御坂「な、何よ文句あんの!?」

麦野「いぃやぁ。くくっ、そうかそうか。アンタもいっちょ前に恋なんかすんのね」 クスクスッ

御坂「ほっときなさいよ! あんたはどうなのよ!」

麦野「私? 無い無い。いつもつるんでる中に男一人しかいないし。そいつは別の子と付き合ってるし好みじゃない」
 
御坂「どういう人が好みなの?」
14: 1日目 2010/06/27(日) 00:54:29.75 ID:j7kQzo2o

麦野「……考えたことないな。んー、まあアレよ。好きになった人がタイプってやつ?」

御坂「ふぅん。あんたって何か恋愛経験豊富そうね」

麦野「ええ? ……も、もちろんよ! 星の数ほどの男をフッてやったわよ」

御坂「うわぁ、想像つくわぁ気の毒に……」

麦野(本当は付き合ったの一人だけだし、超思い出したくないんだけど……) ヒヤヒヤ…

御坂「じゃあ、相談とか乗ってもらっちゃおっかな」 ボソッ

麦野「……はぁ?」

御坂「駄目?」

麦野「……ま、まぁこの私にかかったら男なんてギャルゲーより簡単に落ちるわよ!」

御坂「そんな簡単に落ちる男もどうなのよ……」

麦野(どうしよ……)

御坂「ありがと、麦野さん頼りになるわ。メールするね?」

麦野「かかってきなさいよ!」

御坂(……? この人そこそこいい人っぽいわね。口悪いけど)

麦野(まあいいわ。別にこいつの恋路がどうなろうと知ったこっちゃないもんね。適当に答えてたって分かんないわよ)

15: 1日目 2010/06/27(日) 00:56:45.20 ID:j7kQzo2o

―麦野宅 17:30ー


麦野(はぁ……なんか疲れた) ボフッ

麦野(でもあいつ意外と可愛げのある奴だったな。麦野さん、だって。
    絹旗達も見習えっての、ふふっ)

麦野(また遊んでやるのも悪くないか。にしても……)

麦野(恋かぁ、最近してないな。どうでもいいけど) ハァ…


PiPiPi…!


麦野「ん、メール?」 カチャッ


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:麦野さん(*´∀`)ノ
本文:
今日はありがとう(*ゝω・*)ノ
麦野さんとお茶するの楽しかった(*>艸<)
甘いもの好きなんて、やっぱり女の子なんだね
(*・∀・*)
また行こう!
――――――――――――――――――――
16: 1日目 2010/06/27(日) 00:59:29.66 ID:j7kQzo2o

麦野「ばぁか、顔文字つけすぎなんだよ」 メルメルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:私も
本文:
楽しくなくはなかったけどね。
にしてもあんたが恋愛(笑)
まあせいぜい頑張んな。
っつか顔文字ウザい
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野(……滝壺たち以外とメールするのなんていつ以来だ?)


PiPiPi…!


麦野「返信早いわねぇ。女子中学生ってこんなもん?」


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:ひどい!(*`皿´*)/
本文:
可愛いでしょ(笑)
素直に楽しかったって言いなさいよ( ̄∀ ̄*)
っていうか笑うな(`・ω・´)=〇
麦野さんは彼氏欲しいって思う?ヾ(´∀`o)
――――――――――――――――――――
17: 1日目 2010/06/27(日) 01:01:04.45 ID:j7kQzo2o

麦野「可愛くねえっつの。こいつわざとやってやがんな……」 メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:私は
本文:
今はいらないよo(≧ε≦o)
好きな人なんていないモン☆(*>艸<)
それより御坂の恋バナ聞きたいナ(*>∀<*)
彼氏欲しいの?(≧∀≦)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野「ふん、これでどう。このウザさを味わうがいいわ」


PiPiPi…!


麦野「だから早いっての。なになに……?」 カチッ


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:無題
本文:
引くわー
――――――――――――――――――――

18: 1日目 2010/06/27(日) 01:03:32.12 ID:j7kQzo2o

麦野「こ……いつ!」 ビキビキッ


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:アンタ
本文:
ムカつく。
もういい、晩御飯の用意するからまたね。
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野「ったく。……今日は作るの面倒くさいな。シャケ弁でいっか」


PiPiPi…!


麦野「何こいつ暇なの?」 カチッ


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:ごめんごめん(*´∀`)ノ
本文:
冗談よ(´ε`*)
だからもうちょっと付き合ってー(笑)
麦野さん自炊なんだねヾ(・ω・*)
今日何作るの?
――――――――――――――――――――

19: 1日目 2010/06/27(日) 01:04:31.43 ID:j7kQzo2o


麦野「……暇みたいね」 メルメルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:はいはい
本文:
今日はほうれん草と鶏肉のクリームオムライス
と、シーザーサラダ
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野「さぁて、コンビニ行こっと」 ポイッ

21: 1日目 2010/06/27(日) 01:07:29.79 ID:j7kQzo2o

―常盤台中学学生寮 二○八号室 17:40―


御坂「へぇ、麦野さんて料理上手なんだ。クリームソースのオムライスか、聞いてたらお腹減って来ちゃった」

白井「お姉様、何独り言おっしゃってますの? 先ほどからベッドに寝転がってずっと携帯をいじっておいでですし。
    新しいお友達でもお出来に……ハッ!ま、まさか恋人ですの!? お、お姉様ぁぁぁあああ!
    誰とメールをしておいでですの! 黒子にもお見せになってぇっ!」 ガバチョッ!

御坂「こら黒子っ!人の携帯勝手に見るな! そして私に覆いかぶさるな!」 ゲシゲシッ

白井「ああんっ、お姉様、もっとくださいましっ! ……あら、なんだ女性の方ですの」

御坂「あんた自分は女の子が好きなのに私が女の子とメールしても別に何も言わないのね」

白井「あらいやですわ。わたくしは女性が好きなのではなくお姉様だけを愛しておりますの。
    それにお姉様の交友関係にケチをつけるほど狭量な人間でもございません。
    黒子の心は海のように広いんですの」

御坂「あそ。あ、初春さんから黒子に内緒で遊びに行こうってメールだ」

白井「野郎初春ェッ!お姉様今すぐ電話帳登録抹消してくださいましっ!」 ガァァッ

御坂「狭いじゃないの……さぁて、麦野さんに返事しなきゃっと」


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:美味しそう(o≧口≦)o
本文:
いいな、私も食べたい!麦野さん料理上手なん
だね(*>∀<*)
っていうかお腹減ってきたよーo(≧ε≦o)
夕食の時間までまだ結構あるし、どうしよう…
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ

23: 1日目 2010/06/27(日) 01:11:05.88 ID:j7kQzo2o

白井「お姉様。そう言えば今麦野さんとおっしゃいまして?」

御坂「ん? 言ったけど?」

白井「もしかして学園都市第四位のレベル5。麦野沈利さんとお知り合いになりましたの?」

御坂「お、さすがに有名人ねー。まぁ知り合いになったというか、もともと知ってはいたというか……」

白井「どういうことですの?」

御坂「今日友達になったの」

御坂(ちょっと違うけどまあいいか)

白井(友達って……相手はそこそこの年齢じゃありませんの……?
    仮にも中学生のお姉様とお友達って……)

白井「そ、そうですの。よかったですわね。どのような方ですの?」

御坂「どんなって、んーそうねー……顔は美人よ。
    んで、スタイルがよくて、胸が大きくて髪はふわふわね。
    まあレベル5だから頭もそれなりに良いだろうし……。
    それから体力凄いし、喧嘩も強い。あとは……ああ、料理が得意みたい」

白井(……あらいやですわ。お姉様と並んだらとても素敵な図になりそうじゃありませんの) ジュルリ

24: 1日目 2010/06/27(日) 01:12:31.51 ID:j7kQzo2o

白井「それはまた随分と完全無欠な方ですのね」

御坂「あの人がぁ? 無い無い。めちゃくちゃ口悪いよ?
    目つきも怖いし何かと偉そうだしね」

白井(今度はボロクソですの。お姉様本当はお嫌いなんじゃ……。
    けれどお姉様は他人の陰口を言うような方ではありませんし、これはあの殿方と対するもの同じ匂いがしますの。
    結構気に入ってらっしゃる……?) アセッ


メールゲコ!メールゲコ!


御坂「おっとメール来た来た。ちょっとごめんねー」 カチャッ


――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:食べたい?
本文:
一食2000円ね。
っつか間食でもしてろよ。そして醜く太れ。
――――――――――――――――――――


御坂「金取るんかい! なんて一人ツッコミ」 メルメルメルメル

25: 1日目 2010/06/27(日) 01:15:48.81 ID:j7kQzo2o

白井(お姉様がこんなに楽しげにメールされるなんてあの殿方くらいのものですの……。
    何はともあれお姉様にも気の合うご友人が出来たようで黒子は寂しさ半分嬉しさ半分ですわ。
    やはり大人っぽいお姉様には同年代の方よりも年上の方のほうが話が弾むのかも知れませんわね)


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:えー(o≧口≦)o
本文:
お金とるのー?(´・ω・`)
あ、私食べてもそんなに太らない方なの(・∀・)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


御坂(意外とちゃんとメール返してくれるな。
    暇なのかしら。学校も行ってないらしいし)

御坂「あれ、何の話だっけ?」

白井「もう結構ですの。それよりお姉様、今週の土曜日はご予定はありまして?
    よろしければわたくしとショッピングでもいかがです?」

御坂「ごめんその日パス。先約あるのよ」

白井「あらま珍しい。どちらへ行かれますの?」

御坂「麦野さんが学舎の園の中にあるケーキ屋に行きたいっていうから案内することになってるのよ。
    悪いわね」

26: 1日目 2010/06/27(日) 01:18:49.03 ID:j7kQzo2o

白井「そ、そうですの。またお誘いしますわね」

白井(また麦野さんですの……? 
    先ほどはああ言ったもののこれはわたくしの立場を脅かす強力なライバル出現のようですわね) 


メールゲコ!メールゲコ!


御坂「うん、ありがと。っと、返信来た」 カチッ


――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:Re:
本文:
死ね
――――――――――――――――――――


御坂(……?ああ、太らないって書いたからか、びっくりするじゃないの) メルメルメルメル


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:ちょっとー
本文:
いきなり死ねはひどくない?(´・ω・`)
そりゃいくらケーキ食べても大丈夫だし、お菓子
も体に悪いのを除けば食べ放題みたいなもんだ
し、ダイエットなんてもんとは無縁な生活だけど、
私だって好きでこんな体質になったんじゃないん
だからねo(≧ε≦o)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ

27: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/06/27(日) 01:21:04.61 ID:w0jONGIo
美琴うぜぇwwwwwwwwwwww
28: 1日目 2010/06/27(日) 01:21:08.30 ID:j7kQzo2o

御坂「ふふん、これでどうよ」

白井(ま、まぁお姉様も今日始めたために夢中なだけで、時が経てば飽きてしまいますの。
    そうすればまたお姉様の時間は黒子の独り占めですわ。
    寂しくなんてありませんの……) イジイジ


メールゲコ!メールゲコ!

カチッ
――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:Re:
本文:
ブチコロシかくていね
――――――――――――――――――――


御坂「わ、こりゃそうとう怒ってるわね。ちょっと挑発しすぎたか」 メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:ごめんね(≧Д≦;)
本文:
冗談冗談(*ゝω・*)ノ
ってか麦野さん全然太ってないのにそんなの気
にすることないでしょヾ(´∀`o)
むしろ私はちょっとくらい胸に肉を着けたいんだけ
どどうすりゃいいのよ…
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ

30: 1日目 2010/06/27(日) 01:23:24.22 ID:j7kQzo2o

白井「はぁん、お姉様ったら。慎ましいお胸を大きくしたいのなら黒子におっしゃって下さればよろしいのに。
    誠心誠意、心を込めて揉み倒して差し上げますの」

御坂「ちょっ! 勝手に見てんじゃないわよ!」 ゴツンッ!

白井「ぐふぇッ! い、痛いですの……。だってお姉様があまりに楽しそうにしてらしたから、どんな内容か
    気になりますの……」 アタマサスリサスリ

御坂「楽しそうって。普通にメールしてるだけよ。あんただってよくしてるじゃない」

白井「お姉様が携帯をいじっておられるのが珍しいからですの」

御坂(まあ黒子は部屋に帰ればいるし、初春さんや佐天さんとたまにするって感じよね。
    あれ、やっぱ私友達少ない……?) ズーン…

白井「お、お姉様? 今度は急に沈んで、どうなさいましたの?」

御坂「なんでもない。ちょっと自分を省みただけ……」

白井「?」


メールゲコ!メールゲコ!


御坂「お、来た来た」 パァッ

31: 1日目 2010/06/27(日) 01:28:31.05 ID:j7kQzo2o


カチッ
――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:あのねえ
本文:
私は太ってるなんて思ってないんだから、変な勘
違いしないでくれる?
アンタの胸のことなんか知ったこっちゃないわよ。
それにしても肩凝る。
大きいと見られるし大変なのよねー。
あー、小さい人にはこの苦労わかんないだろうな
ー。
小さい人は可愛いデザインの下着が買えて羨ま
しいわね☆
――――――――――――――――――――


御坂「ぐっ……! し、仕返しってわけね。何て返そうかな」 ウーン

白井(言葉の割りに笑顔になってますわよ。
    別に構いませんの。お姉様の幸せはわたくしの幸せ。構っていただけないのもお姉様の生活に充実があるからこそ。
    でも涙が出てしまいます……女の子ですものっ!) ホロリ

御坂「~♪」

白井(負けませんわよ麦野さんっ! これはわたくしと貴女の戦いですのっ! 
    どちらがお姉様のパートナーとして相応しいか、思い知らせて差し上げますの!) ゴゴゴゴゴ…

60: 1日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 01:11:43.43 ID:7VIWylco

―麦野宅 21:00―


フレンダ『へー、結局、今日は超電磁砲(レールガン)とお茶してたんだ』

麦野「アンタらが私の誘い断るからね」

フレンダ『ごめんごめん。私も絹旗も補習入っちゃったもんねー。浜面と滝壺はデートでしょ?』

麦野「明日浜面ひん剥いてキスマーク探しだね」

フレンダ『やだよきったないなー。それより皆でお風呂とか行って滝壺の方を嘗め回すように見たい訳よ』

麦野「それアンタが見たいだけでしょうが」

フレンダ『え、そうだよ?』

麦野「アンタとは二度とお風呂行かないからねド変態」

フレンダ『いいもん。合法的に見れないなら麦野の部屋盗撮するし』

麦野「カメラ一つでも見つかったらアンタ上下に引き裂くわよ」

フレンダ『やった。上と下で同時に麦野にご奉仕できる訳よ』

麦野「アンタきもい」

フレンダ『あはは、冗談だって』

麦野「全然冗談に聞こえねえんだっつの……。
    あ、そだ。明日仕事入った」
61: 1日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 01:13:38.05 ID:7VIWylco


フレンダ『あ、そうなの? 内容は?』

麦野「また詳しくは明日言うけど、まあいつものように適当にブチ殺して終わりよん。
    ねね、明日は何賭けるー?」

フレンダ『そだなー。この前は焼肉で、その前は居酒屋だった訳よ。
      ペアはいつも通りにする?』

麦野「そうね。私滝壺組とアンタ絹旗組。これが一番フェアでしょ」

フレンダ『麦野と滝壺の組み合わせは強過ぎると思うけど……まあ滝壺は戦ったりできないし仕方ないね』

麦野「それじゃ今回は高級中華でどう?
    殺した人数少ない方が奢りってことで」

フレンダ『わかったー。じゃあ絹旗達にも連絡しとくね』

麦野「よろしく。明日は いつもの 来れるんでしょうね?」

フレンダ『ごめーん。明日も補習な訳よ。テスト前でさー。滝壺と絹旗もだって』

麦野「チッ……わかったわよ」

フレンダ『(おおう……舌打ちですか、機嫌悪くなる前に切ろっと)』

フレンダ『っていうか、麦野はテストとかないの?』

62: 1日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 01:16:51.89 ID:7VIWylco

麦野「そんなもん楽勝過ぎて欠伸が出るわ」

フレンダ『頭良い人はうらやましいな。んじゃそろそろお風呂入って寝るね!』

麦野「え、もう? まだ九時過ぎよ?」

フレンダ『おやおや? 麦野寂しいの? そこまで言うなら今から言って添い寝をピッ』

麦野「変態の妄言には付き合わないのよ。っと、メール来てる」 カチッ


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:お風呂入ったよー(*>艸<)
本文:
気持ちよかったー(≧∀≦)
ところで麦野さんっていつも何して遊んでるの?
(´ε`*)
――――――――――――――――――――



麦野(何してって……何してんだろ。ファミレスで駄弁って……。まあたまには遊んでるけどいつもって程じゃないよな) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:私も
本文:
お風呂入ろっかな。
ファミレスで友達と喋ってたまにカラオケとか。
アンタは?
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ

63: 1日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 01:18:53.46 ID:7VIWylco

麦野(遊びかぁ……。人間殺した数で競ってるなんて言えないしね……普通の子ってどんな遊びするんだろ)


PiPiPi…!


麦野(早いっつの。……ま、暇になっちゃったし付き合ってやるか) カチッ


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:麦野さんと
本文:
お風呂入ったら凄い敗北感感じそうΣ( ̄□ ̄;)
スタイルいいよねー。
私はカフェでお茶したり、たまに買い物行ったり、
フツーだよ(≧Д≦;)
――――――――――――――――――――


麦野(そのフツーが分からねえんだって。……でも今日あいつとカフェでケーキ食べたのは……フツーだよね) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:まあ
本文:
中学生に負けてるようじゃまずいでしょ。
二十二学区にレジャーお風呂あるみたいだけど、
一緒に行く?(笑)
いいじゃん。買い物どこでしてんの?
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ

64: 1日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 01:21:28.75 ID:7VIWylco


麦野(……流れで思わず誘っちゃったけど、いいのかな)


PiPiPi…!カチッ


麦野(あいつマジで早打ちね。早漏と呼んでやろうかしら)


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:…(´д`;)
本文:
まあ私中一の子にスタイル負けること余裕である
けどね…。最近の子発育良すぎ!(≧Д≦;)
っていうか、その施設常連です(*>艸<) 
行く?

買い物はセブンスミストが多いよーo(≧ε≦o)
麦野さんは?
――――――――――――――――――――


麦野「プッ……! そりゃ悪いこと聞いたわ、くくっ」 メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:なんか
本文:
ごめん…(笑)
私から言わせりゃアンタも最近の子だけど。
っつか何でその年で銭湯の常連なんだか…。
私行ったことないから案内してよ。

セブンスミストは私よりもうちょっと年齢層下だか
らあんまり行かないわねー。
私は第五学区のショップが多いかな。
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ

66: 1日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 01:24:19.71 ID:7VIWylco

麦野(案内してなんて……初めて言ったんじゃないかしら。断りやがったら殺すわよ……!) ドキドキドキ


PiPiPi…!カチッ
――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:こらー!
本文:
謝んな!余計惨めよ(≧Д≦;)
いやキャンペーンでもらえる物が欲しくてさ…。
いいよー、行こう行こう。日取りとかは今度会った
時決めよっか(*´∀`)ノ

第五学区って大学生区画だね。
おっとなー(*>∀<*)麦野さん大学生だっけ?
――――――――――――――――――――


麦野(こいつ……たまに無自覚でイラつかせるな) ミシッ! メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:おい
本文:
麦野沈利18歳女子高生。文句ある?
そうね、そうしましょ。
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ

67: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/06/28(月) 01:24:32.71 ID:qYYUYg60
この美琴のメールはアレだ
ウザカワいい
72: 1日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 01:30:26.92 ID:7VIWylco


麦野(……でも、こんなに自然に誰かと遊びに行く約束したことあったかな……) ヌイグルミダキシメッ

麦野(あいつらともまた遊びに行ってみようかな……) モフモフ


PiPiPi…!


麦野「……これ電話の方が早くない?」


カチッ
――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:あー(≧Д≦;)
本文:
ごめん!そんなつもりじゃなかった!(o≧口≦)o
麦野さんは大人っぽくて美人で素敵!
よっ!ミス学園都市!
――――――――――――――――――――


麦野「うぜぇ……」 ピキッ

麦野(まぁ……受信メールがこんなに溜まることなんて初めてだし……いいけど。
    とりあえずお風呂入ろ……) ポイッ

73: 1日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 01:32:35.64 ID:7VIWylco

―常盤台中学学生寮 二○八号室 23:05―


メールゲコ!メールゲコ!


御坂「お、随分返信にかかったわね。本当に怒っちゃったかと思った」 ゴロゴロ


カチッ
――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:お風呂入ってた
本文:
まあぶん殴らせてくれたら許す。
っつか電話のほうが早くない?
――――――――――――――――――――


白井「ふぅー、いいお湯でしたわ。……ってお姉様まだやってますの?
    今日は帰ってきてからずっとではありませんの」 ホコホコ

御坂「あー、そだっけー?」 メルメル

白井「そろそろ黒子にも構って欲しいですの。お姉様の温もりが足りませんの!」 ダキッ

御坂「あーもう! 抱きつくんじゃないの! 分かった分かった! 明日お茶しましょ」 ジリジリ

白井「本当ですの!? お、お姉様ぁっ!」 ガバッ 

御坂「だから今は麦野さんとメールさせてちょうだい」 ヒラリッ メルメルメル

白井「あうっ!」 ボフッ!

74: 1日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 01:36:11.52 ID:7VIWylco


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:電話かぁo(≧ε≦o)
本文:
私もちょっと思ったんだけど、一応ルームメイト
がいるから…(≧Д≦;)
メールでもいい?(´・ω・`)

殴らせません(・`ε・´●)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


白井「お姉様はもう黒子のことなんていらないんですのね…。
    えーえー、だったらもう麦野さんとお付き合いしてしまえばいいんですの。
    黒子なんて捨ててしまえばよろしいんですの」 イジイジ チラッ


メールゲコ!メールゲコ!


御坂「来た来た。あ、黒子寝るなら部屋の電気消してねー」 カチッ

白井「きぃぃぃいい! お姉様なんかもう知りませんの!」 マメキュウカチッ! フトンカブリッ!


――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:そう
本文:
別にいいわよ。片手間に出来るし。
常盤台の寮って相部屋なんだね。
――――――――――――――――――――

77: 1日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 01:41:01.24 ID:7VIWylco

白井「お姉様のいじわる……ムニャムニャ」 …zzz

御坂(ふぁ~……黒子も寝たし、私もそろそろ寝よっかな) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:うん(*´∀`)ノ
本文:
ごめんね、でも麦野さんとのメール楽しいわよ
(*>艸<)
そうなの、後輩がもう寝ちゃったから私も寝るね。
今日はありがと、またメールしてもいい?(´・ω・`
)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


白井「うーん……お姉様ー……もっとぉ……」 zzz…

御坂(遊ぶ約束もしたし……)


メールゲコ!メールゲコ!


御坂(もっと色々話してみたいわね……)


カチッ
――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:あっそ
本文:
私は普通。
ま、気が向いたら返信してあげる。
おやすみ
――――――――――――――――――――

78: 1日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 01:45:00.79 ID:7VIWylco


御坂(なんだかんだちゃんと返信してくれてるのに、素直じゃないなぁ……って人のこと言えないか。
    けど麦野さんに比べたらまだ素直なほうよね、私) 

白井「フゴー……お姉様ぁん……激しいですのぉ……グォォ」 zzz…


御坂(おやすみ……か。今日は麦野さんに会ってから寝る直前までメールしてたもんね。
    こんなこと初めてだわ。……みんなこういうことしてるのかな?) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:はーい(*´∀`)ノ
本文:
じゃあまた明日もメールする(笑)
おやすみー(*>∀<*)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


白井「ぁぁん……お姉さまん……もう我慢できませんのー……スピー」 zzz… ゴロゴロゴロ

御坂(麦野さん……か。ふふっ、最初はどんな人かと思ったけど、案外いい人じゃない。
    もっと仲良くなれたらいいな……)

御坂(おやすみ、また明日ね。麦野さん) クスッ

93: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 02:46:27.65 ID:7VIWylco

2日目


―常盤台中学学生寮 二○八号室 6:30―



白井「ふぁ~ぁ……。あらお姉様……もうお目覚めですのね」 ムニャムニャ…

御坂「あ、うん。おはよ黒子」

白井「おはようございますの。七時から朝食ですわよ。お着替えになったほうがよろしいんじゃありません?」 ノビー

御坂「うん。ちょっと待って。メール打ってから」 メルメルメル

白井「朝から……。お姉様、メールのために生活リズムを崩すのは感心しませんわよ?」

御坂(……おやすみメールがあったんだから、おはようメールがあるのはおかしいことじゃないわよね?) ウーム


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:おはよう(*´∀`)ノ
本文:
いい天気だね(*>∀<*)
――――――――――――――――――――
>送信


御坂(これだけだとちょっと愛想ない?……うーん)

94: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 02:48:37.39 ID:7VIWylco


白井「お姉様、わたくしシャワーを浴びて参りますので、それまでにお着替えを済ませておいて下さいましね。
    朝食に遅れたら朝から叱られてしまいますわよ」 スタスタ

御坂「あ、ちょっと待って黒子!」

白井「なんですの? ハッ、も、もしや一緒に入ろうとかそういうことですのねー!?
    よろしくってよ、よろしくってよ! ささお姉様、朝食のことなど忘れて黒子と浴室で」

御坂「あのさ、朝起きて一発目に送るメールってどんなのがいいと思う?」

白井「まさかの全無視ですの。うーん……そうですわねぇ。『今から学校に行ってきます』とか、
    『今日もがんばりましょう』とかそういうのでよろしいんじゃありませんの?」

御坂「なるほど、ありがと」 メルメル

白井(ハッ! わ、わたくしってば何素直に答えてるんですの!? 馬鹿馬鹿馬鹿! 黒子の馬鹿!) ガッガッガッ

御坂「よーしオッケー! さ、準備して学校行こっと!」

白井(朝からお姉様をあんなに元気にしてしまえるなんて……恨めしいですの……) ゴゴゴゴゴ

95: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 02:52:26.13 ID:7VIWylco

―麦野宅 6:40―


PiPiPi…!


麦野「ぅ……ぅうん……」 ゴロリ

麦野(誰よこんな時間に……寝不足はお肌に悪いんだからね……仕事?) ガシッ

麦野(御坂か、早朝に送ってくんじゃないわよ。7時前なんてまだ明け方よ明け方。
    いいとも始まるまでに5時間もあるじゃないの……なになに?) カチッ


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:おはよう(*´∀`)ノ
本文:
いい天気だね(*>∀<*)もう起きてるかな?
今から学校行ってくるね!あんたも行きなさいよ
(*ゝω・*)ノ
麦野さんは今日は何するのー?(*>艸<)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野(どうでもいいこと送ってきやがってあのバカ。私の睡眠時間返せよ……)

麦野「……」 メルメルメル

麦野(……くそ、何て返せばいいのよ。何するかって……今日もあいつらは集合できないし、
    ブラブラして、シャケ弁買って……夜仕事して?)

96: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 02:54:36.78 ID:7VIWylco

麦野(大体いつも11時くらいに起きて、シャワー浴びてご飯の用意して、いいとも見ながらご飯食べて。
    適当な時間にファミレス行くかジム行って仕事無い日はそのまま解散。テレビ見るか本読んで一日終了か……
    うわ、こうして考えたら私の生活ってつまんねー……)

麦野「……」


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:おはよう
本文:
もちろん起きてるわよ。美容のためにランニング
してきたとこ。
今日は生活用品の買出しと部屋に置く観葉植物
でも見て回るつもりよ。その後は大学の研究施設
に顔出して実験協力と資料作成の手伝い。
ちなみに今日の朝食はベルギーワッフルとスペ
イン風オムレツ。早起きっていいわね。
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野(もうこれでいいわ面倒くさい。もう一眠り一眠り……) ガバリ


PiPiPi…!


麦野「だぁあ! アンタ返事早すぎ!」 ガッ!
97: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 02:56:48.38 ID:7VIWylco

カチッ
――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:すげえ!
本文:
オッシャレー(*>∀<*)
麦野さんって大人だね(∩∀`*)私も高校とか大学
行ったらそんな生活してみたいもんだわ。
同じ女として素直に尊敬します(`・ω・´)b+
――――――――――――――――――――


麦野「うっ……」 チクッ

麦野(ちょっと調子乗りすぎたか……。でも今更嘘なんて言えないし……。
    明日からちょっと早起きしよ……。ええと、スペイン風オムレツの作り方も調べとかないと) メルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:まあね
本文:
アンタも頑張れば私みたいになれるわよ。
まあ今日みたいな忙しい日はそんなに無いけど
…。だからあんまり買いかぶらないでね
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野(罪悪感で胸が痛い……。この私が? ふざけんな。
    無駄に素直に生まれてきやがってこのクソ中学生がぁっ。
    ……眠気覚めちゃった。オムレツ作ってみよっと……) 

100: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/06/28(月) 02:59:01.00 ID:ybV1MkDO
見栄はり麦のん可愛すぎ
101: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/28(月) 03:02:44.25 ID:7VIWylco

―第七学区 学舎の園 8:10―


御坂(買いかぶるなって言われてもねー。なんかカッコイイなー。私ってまだまだガキだわ) ハァ…

白井「お姉様、ため息などついてどうなさいましたの?」

白井(訊くまでも無いですけれど)

御坂「ううん。大人の女の人ってすごいなぁって」 トオイメ…

白井(今日は一段とお姉様が分かりませんの)

白井「麦野さんのことですの?」

御坂「木山春生もそうだけどさ。みんなちゃんとやることはやってんのよね。私なんてまだまだ」

白井「何をおっしゃいますの。わたくしからすればお姉様だって立派に充実した毎日を送ってらっしゃると思いますわよ?」

白井(立ち読みとあの殿方とのことを除けば、ですけど)

御坂「そう? ま、別に焦るつもりはないけどね」 ケイタイトリダシッ

白井「歩きながらメールははしたないですわよ?」

御坂「分かったわよ」 シブシブ

白井「お姉様は皆の憧れの的、常盤台のエースなのですから、ご自分の行動にもう少し気を配ってくださいまし」

御坂「はいはい」

白井「今日の放課後はお約束通りお茶をご一緒して頂けるんですわよね?」

御坂「忘れてないから大丈夫よ。下駄箱のところで待ち合わせね」

白井「うふふ、お姉様とデートですの。黒子、今日はお姉様のためにとっておきの下着を着けておりますのよ?」

御坂「興味ないっての……」

御坂(そういや麦野さんはそういうの気を遣ったりしてないのかしら……?
    でも今朝のメールから考えると見えないところで努力してるんだろうな。
    ……今日も会えたらいいのに)

127: カザキリ様がみてる ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:19:04.38 ID:e6JwoUoo

―常盤台中学 中庭 12:15―


ワイワイ ガヤガヤ キャッキャッウフフ


御坂(さてと……昼休みになったし、メールでも返そうかしらね……) カチッ

女生徒1「あっ、御覧になって。御坂さまがいらっしゃるわよ。お昼ご一緒していただけないかしら」 ヒソヒソ…

女生徒2「あら本当だわ。でも駄目よ。誰かとメールをなさっているご様子だし、お邪魔だわ」 ヒソヒソ…

女生徒3「ああ……今日もお綺麗ね……せめて遠くから眺めるだけでも……」 ウットリ

御坂(何か視線感じるわね……あの子達か……) ニコッ ヒラヒラ

女生徒1「きゃーっ! わたくしに笑いかけて手まで振ってくださったわよ!」

女生徒2「何をおっしゃってるの! 私よ!」

女生徒3「ああ……携帯電話を物憂げにいじっておられる様子も素敵……」 ウットリ

御坂(見られてると文打ちにくいのよねー……) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:お昼休み(*´∀`)ノ
本文:
今からお昼ご飯だよーo(≧ε≦o)
お腹減ったー!
麦野さんの今日のお昼はなーんだ?(*>艸<)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ

128: カザキリ様がみてる ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:20:32.41 ID:e6JwoUoo

御坂(ちょっとテンション高いかな。さ、ご飯ご飯。まあ購買のパンだけど) バリッ

女生徒1「あ、御覧になって! 御坂さまがパンをお召し上がりになっているわ」 ヒソヒソ

女生徒2「あれは……チョココロネですわね。私も明日の昼食はチョココロネにいたします」 ヒソヒソ

女生徒3「ああ……わたくしもパンになりたいですわ……」 ウットリ

御坂(まだいる……。昼休み終わっちゃうわよ) モグモグ


メールゲコ!メールゲコ!


御坂(おっ、早い早い。きっと今日も学校に行ってないのね) 


カチッ
――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:今いいともタイム
本文:
今日のテレホンショッキングは私の好きなマキシ
マム・ザ・カミノウセキのVo.マキシマムザアックア
なんだから邪魔しないで。

常盤台の昼ごはんってどんなの?
――――――――――――――――――――


御坂(何そのバンド……) モグモグ メルメル
129: カザキリ様がみてる ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:21:48.65 ID:e6JwoUoo

女生徒1「一体どのような方とメールをなさっているのかしら……」 ヒソヒソ

女生徒2「きっと御坂さまと親しくメール交換する仲ですもの。気品のある高レベルの素敵な方に違いないわ」 ヒソヒソ

女生徒3「ああ……御坂さまのストラップになりたい……」 ウットリ

御坂(麦野さんにも好きなアーティストとかいるのね。何にでも文句言いそうなのに) フフッ


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:何それ(´・ω・`)
本文:
どんなバンドなの?(*´∀`)ノ

今日は購買のパンだよ(*ゝω・*)ノ
チョココロネとコロッケパン。思ってるよりは全然
普通だと思う(笑)
まあ食堂には結構すごいメニューもあるけど…
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


女生徒1「今一瞬笑顔を零されたわ……」 ヒソヒソ

女生徒2「それほどまでに親しい方なのね……お互いを想い合う素敵なお二人……」 ヒソヒソ

女生徒3「ああ……笑顔が……ああ……」 ウットリ

御坂(私がベンチでパン食べてる姿の何がそんなに面白いのかしら……) ムグムグ

130: カザキリ様がみてる ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:24:04.45 ID:e6JwoUoo

―麦野宅 12:30―


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:知らないの?
本文:
今度聞かせてあげるから肌で感じなさい。

案外フツーね。すごいメニューって本当に引くくら
いすごそうだからあえて聞かない
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


『今日のゲストはマキシマムザアックアさんでしたー』

『三度の飯より飯が好きなのである』

チャーラーチャーラチャーラララーチャララッチャーララーラー♪


麦野「ふぁ~あ……」

麦野(結局朝ごはん食べて二度寝しちゃったのにまだ眠いってどうよ)

麦野(何よりこのままじゃ太る……。太ってからじゃ遅いのよね。昼は少なめに済ませたけど、
    今日の夜は仕事だしちょっと派手に暴れるか……)


PiPiPi…!


麦野(昼休みくらいクラスメイトに相手してもらえよ……。どんだけ孤独なのよ)


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:そっかー(・ω・`*)
本文:
麦野さんセンス良さそうだから楽しみ(*>艸<)

きっと引くくらいすごいわよ(笑)
朝言ってた研究の手伝いとかは終わったの?
(・∀・)
――――――――――――――――――――
131: カザキリ様がみてる ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:26:06.38 ID:e6JwoUoo

麦野(あー、そういう設定だったっけ。忘れてたわ) メルメルメル

麦野(ま、運動がてら外うろうろしに行くか……) フゥ…


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:うん
本文:
もっと褒めなさい。

もう終わって今は家よ。
今から出かけるからまたね。
――――――――――――――――――――
>送信


麦野(よしっと。……これはちょっと返事しにくいかしら……?) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:うん
本文:
もっと褒めなさい。

もう終わって今は家よ。
今から出かけるからまたね。
メールは出来るから暇なら送ってくれば?
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野(これでいいわよね。さてと……買い物でも行こっかな) ハァ…

麦野(一人でいるとため息増える。……あいつのことあんまり笑えないわね)
132: カザキリ様がみてる ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:27:58.20 ID:e6JwoUoo

―第七学区 ファミリーレストラン『ジョセフ』 16:00―


白井(お茶っておっしゃるから、素敵なオープンカフェでも連れてってくださるのかと思いましたら……
    まさかのファミレスですの……まあケーキもお茶も悪くないですけれど……) ブツブツ

御坂「え、何? 何か言った?」 ズズッ

白井「何でもありませんの」

白井(お姉様と二人きりということなら何処でも構いませんの。この際贅沢は言いませんわ) ズズッ

御坂「んー……どうしよっかなぁ」

白井「ところでお姉様、先ほどから何を悩んでらっしゃいますの? わたくしでよろしければ相談に乗りますわよ」

御坂「ん? いや、麦野さんになんてメール返そうかなぁって」

白井「また麦野さんですの……。何か御用があってメールを送るわけではありませんの?」

御坂「まあね。特に用も無く初春さんにメールしたりしない?」

白井「しませんわね。今日のように風紀委員(ジャッジメント)の活動が無い日以外は毎日顔を合わせていますし」

御坂「そうよねえ……。私もそんな感じ……あっ」 

白井「どうなさいまして? 急に窓の外なんて見て……あの機嫌の悪そうな女性が何ですの?」 チラッ

133: 二日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:30:14.48 ID:e6JwoUoo

スタスタスタスタ…


御坂「麦野さんだ! ちょっと行ってくる! 待ってて!」 ダッ!

白井「ちょっ! お姉様!?」

白井(どうしてこうなった……ですの。ああ、お姉様がお茶に誘ってらっしゃる……。
    黒子と二人きりの時間はものの30分でお飽きになってしまいましたの?
    いいえ、負けては駄目よ黒子! 相手の戦闘力を推し量るチャンスですの!
    ここでお姉様に恥をかかせてはパートナーとして失格!
    わたくしの完璧な立ち振る舞いでむしろ向こうに嫉妬させて差し上げますわぁぁあああッ!) ゴゴゴゴゴゴゴ


カランカラン イラッシャイマセー  アッ、ツレガイルンデー


麦野「ちょっと……本当にいいの?」

麦野(ウィンドウショッピングしてただけなのに何でこんなことに……) ヤレヤレ…

御坂「大丈夫大丈夫! 私たちもちょうど暇してたとこだし、昨日メールで言ったルームメイト紹介するね!」

白井(きっ、きましたわー!) ガバッ!

御坂「こっちこっち。麦野さん、紹介するわね。後輩の……」

白井「お初にお目にかかりますの。 わたくし常盤台中学1年の白井黒子と申します。
    お話はかねがねお伺いしておりますわ。 いつもお姉様がお世話になっているようでありがとうございますの」 キラキラキラキラ

白井(どうですのっ! 伊達にお嬢様学校に通っておりませんわよ! 
    御覧なさい! わたくしの楚々とした貞淑な立ち振る舞いに周囲の羨望が集約していますわー!) ゴゴゴゴゴゴゴ

御坂「……ま、まぁこういう子」

麦野「はじめまして。麦野沈利よ。ごめんなさいね、二人でお茶してたのにお邪魔して。
    一杯だけ飲んだら帰るから。ふふっ、可愛いリボンだね」 スッ キラキラキラキラキラ
134: 二日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:31:50.35 ID:e6JwoUoo

白井「むっ……は、はいですの……いえ、ありがとうございますの……」 ドキドキドキ

白井(なんですのー! ドキドキしてる場合じゃありませんのー!
    確かにお姉様と並んで歩く画はこれ以上無い程麗しいと思わなくもないですけれど、
    その位置は生涯わたくしだけのものですのよー!) ニコッ

麦野(しちめんどくせぇ……何のつもりだ御坂。とりあえず無難に振舞って適当に切り上げて帰ろ。今日は仕事もあるし) ニコッ

御坂(二人して誰よあんたら……)

「お客様ご注文はお決まりでしょうか?」

麦野「ドリンクb……アイスティーで」

「かしこまりました、少々お待ちください」 ペコリ

御坂「今ドリンクバー頼もうとした? 頼んでよかったのに」

麦野「つい癖でね。ここよく来るのよ」

御坂「いつもお友達とファミレスで喋ってるって言ってたよね」

白井(ファミレスで駄弁って時間を潰しているなんて、レベル5ですのに随分と庶民的ですのね……。
    見た目だけなら名門お嬢様学校の箱入りさん達と遜色ないですのに) ズズッ

麦野(何見てんだこいつ……?)

麦野「あー、まあね。今テスト期間だとかで集まってないんだけどさ。っつかアンタらはテストとかないわけ?」

御坂「あるにはあるけど、テスト勉強なんかしないわよ? ね、黒子」

白井「そうですわね。普段からやっていればそんなもの必要ありませんの。いつも通りに学校へ行けばいいんですもの」
135: 二日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:33:44.87 ID:e6JwoUoo

麦野「あいつらに聞かせてやりたいわ……」

「お待たせしましたー。アイスティーでございます」

御坂「あ、この人です。っていうか、あんたは無いの? 学校も行ってないんでしょ?」

白井「ブボッ!」

御坂「わっ! 何やってのよ黒子っ!」

白井「げほっごほっ! し、失礼しましたの……」 フキフキ

白井(学校に通ってないって……学園都市で何してますのこの方……。
    レベル5なのにスキルアウトと同じじゃありませんの……。
    お姉様に良くない影響を与えてしまわないか心配になってきましたわ……)

麦野「テストはあることはあるけど研究協力で全部免除。
    来年は霧ヶ丘女子大に入学も決まってるし、もう行く意味ないのよ。
    授業なんてメイクしながら聞いてても欠伸出る程簡単だしね」 アイスティーチゥー

白井(そういうところはやはりレベル5ですのね。
    でも行く意味が無いなんて、この方学校を何だと思ってらっしゃるのかしら……) ズズッ

御坂「そんなもんかしらねー。でも推薦なのに意外、アンタだったら長点上機でも行けるんじゃないの?」

麦野「ああいう大した実力も無い癖にエリート意識丸出しのとこには行きたくないわね」 チゥー

御坂「大した実力って……一応学園都市最高峰の学校よ? もちろん大学だって他に無い規模の研究機関持ってるし……」

麦野「私の能力開発以外の研究なんてどうだっていいわ。いくらエリート面してたってあいつらの中にレベル5が何人いるっていうのかしら。
    それに雑食過ぎて肌に合わないのよね。使える奴はとりあえず集めとけの精神っていうの?
    霧ヶ丘も実力主義って言えばそうだけど、ギラギラしてないというか、次はアレその次はコレっていう風にカリキュラム押し付けてこない
    とこが気に入ったの。結果出してりゃそこそこ放っておいてくれるみたいだし」 チゥー…ズズッ!

御坂「結局次から次に研究協力させられたりするのが嫌ってことね」
136: 二日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:35:50.64 ID:e6JwoUoo

麦野「まそういうことね」

白井(学園都市のお偉方とのパイプも太い長点上機をこうもあっさり蹴るなんて……次元が違いすぎてついていけませんわ)

麦野「ところであなた風紀委員(ジャッジメント)なの?」

白井「ええ、そうですわよ。よくご存知ですわね」

麦野「ポケットから腕章見えてるよ。そんなに小柄なのに大丈夫なの? 走り回ったりするんでしょ?」

白井「小さいは余計ですの。訓練を積んでいるので問題ありませんわ」

御坂「この子これでもレベル4の空間移動能力者(テレポーター)だからね。やりすぎてビルぶっ潰したりするのよ?」

白井「お、お姉様! 人聞きの悪いこと言わないでくださいまし!」

御坂「だって本当のことじゃん」

麦野「へぇ……」

白井「そういえば麦野さん、研究協力というのは、どのようなことをなさってますの?」

麦野「主に工業分野ね。鋼板切ったり、マイクロチップの小型化の研究開発とか。
    基本的には壊すことに特化した能力だから。」

白井(あら、意外と社会貢献なさってますのね)

御坂「へぇ、あんたでもそういうのちゃんと協力してるんだ。ちょっと意外かも」

麦野「報酬は悪くないし、精密な操作はまだまだ伸びしろがあるみたいだから。
    照準操作の短縮や連射性能が今後の課題ってとこかしら。
    今のままだと寝てる時に急に敵に襲いかかられたらすぐ殺せないし」

白井「こ、殺……なんですの?」

御坂「ちょ、ちょっと黒子ごめん! 麦野さんトイレ行こう!」

麦野「はぁ? 私女同士のああいうツレションって嫌いなのよ。一人で行きな」

白井「お姉様、お手洗いならわたくしがご一緒いたしますわよ?」

御坂「い、いいから!」 ガッ!
138: 二日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:37:34.37 ID:e6JwoUoo

タッタッタッタッ ガチャッバタンッ


麦野「……何よもう」

御坂「ナチュラルに殺すとか言ってんじゃないわよ!
    あんたが普段何してる人でも別にいいけど、黒子を巻き込まないで!」 ヒソヒソ

麦野「ああ、そか。ごめんごめん」

御坂「ったく気をつけてよね。というか、あんたほんと普段何してるのよ」

麦野「……知らない方がいいよアンタは。知って良いことなんか一つもないから」

御坂「……でも」

麦野「ほら戻るわよ。あの子が心配するんじゃない? 私とアンタがトイレでいかがわしいことしてるんじゃないかって」 ククッ

御坂「な、何よいかがわしいことって……!」

麦野「セックスとか」

御坂「なっ! どっからそんな発想出てくんのよ!」 カァッ///

麦野「あれ、お嬢様学校ってそういうもんじゃないの? あの子からそういう匂いもするし」

御坂「匂いって……でも違うとも言い切れないところが恐ろしいわね……」

麦野「さ、戻りましょ」 クスクスッ


ガチャッ カツカツカツカツ

139: 二日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 02:40:28.06 ID:e6JwoUoo

白井「あら、お早いお帰りでしたわね。
    わたくしてっきりお二人で密室でいかがわしいことでもなさっているのかと思っておりましたわ」 クスクスッ

御坂「……」

麦野「あはは、いいね。アンタ面白い」

白井「はぁ。何のことをおっしゃってるのかは分かりかねますけれど」

麦野「さて、私は帰るわ」

白井「あら、もうですの? 今来たところではありませんの」

御坂「そうよ。まだ来てから30分も経ってないわよ?」

麦野「私も色々忙しいのよ。ここは払っておいてあげるわ、じゃね」 ピラッ

御坂「あ、またメールするねっ!」 ガタッ

麦野「はいはい。いつでもどうぞ」 ヒラヒラ


カツカツカツカツ 

1540エンニナリマース チリーン アリガトーゴザイマシター


白井「なんだか色々な意味で潔い方ですわね。颯爽と去って行きましたわ……」

白井(まともとは言いがたいですけれど……)

御坂「そう……ね」

御坂(……いつでも、か。ふふっ……)

白井(お姉様の機嫌がいつにも増してよくなりましたの……むぅ)

155: カザキリ様がみてる ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 21:55:44.93 ID:e6JwoUoo

―第十九学区 裏路地 21:00―


 ―――あんたが普段何してる人でも別にいいけど、黒子を巻き込まないで!


麦野沈利は虚空を見上げて佇んでいた。
十九学区の大通りから曲がりくねった路地を抜けたところに、抹殺対象である研究者達が潜伏しているアジトがある。
学園都市の能力開発に関する研究データを海外に売り飛ばして小銭を稼いでた連中の粛清が今回の仕事内容だった。
達成条件は至って単純。首謀者を含む研究員十数名を悉く抹殺。
狩場となった路地裏は瞬く間に赤い色で闇を染め上げていった。
絶叫と悲鳴が辺りに木霊するも、獣の穴倉のような路地裏で放たれたそれが表通りを歩く人間達に届けられることは無い。
逃げ惑う中年の男達へ、麦野は鋭い眼光とドス黒い殺意を向けて掌を翳し電子線を放つ。
辺りに転がる赤く黒い人であった者たちの残骸を踏みつけながら、麦野は青白い閃光を纏いながら淡々と屠殺場を作り上げていった。


麦野(何してる人でもねぇ……)


麦野は昼間御坂に言われた言葉を思い返していた。
今こうやって自分と二回り以上も年の離れているだろう男達をグチャグチャの肉塊に変えているところを見たら、
果たして御坂は何と言うのだろう。
軽蔑するだろうか。
罵倒するだろうか。


「誰か助けてくれぇええ!」

「俺たちが悪かった! もう二度としへぶっ!!!」 
156: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 21:58:30.41 ID:e6JwoUoo

フレンダ「そっち行ったよ麦野ー!」 


あちこちに仕掛けた爆弾に発火テープで火を着け、逃げ惑う人間の手足を爆風で引きちぎるフレンダ。
無残に転がった男の頭部に向けられた青白い閃光が、黒いコンクリートに鮮烈な真紅の花を咲かせた。


麦野「オラオラ走れ走れクソ虫どもがぁっ! 最後尾からブタみてぇに殺してやるよぉっ!」 


「た、助けッギャァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」 


残りは3人。
我先にと路地裏から逃げ出そうとする男達を、麦野はありったけの侮蔑を込めて罵倒する。
阿鼻叫喚の中に在る彼らがどうすればより恐れ、より苦しむかを考えながら。
生粋のドSである麦野は彼らの人体パーツを一つ一つこそぎ落としていくように末端から焼き切って行く。


麦野「命乞いする奴はどいつだぁ? ブタは人語は喋れねえはずなんだけどなぁああ、アハハハハハハ!」


悪魔のような笑い声。
快楽殺人者のような形相で、ヒューヒューと呼吸する元人間の躯をヒールで踏みつけて、
麦野は沸きあがってくる情欲に心地よく身をゆだねていた。


絹旗「今日の麦野はノリにノッてますね」

フレンダ「滝壺にアレ使わせずにこうだもんね。結局、何か良い事でもあったんじゃない?」

157: 忘れてた。ややグロ注意で ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:03:02.98 ID:e6JwoUoo

だが一つ注意しておきたいのは、別に彼女は殺人が好きだというわけではない。
これはあくまで仕事と割り切っているからこその彼女の行動だ。
テンションが上がりきっているため少々やりすぎてしまうきらいがあるだけである。


「た、頼む! 見逃してくれっ!」


最後の一人となった脂ぎった太めの男が尻餅を付き、眼前に立つ麦野から少しでも離れたいと後ずさる。
糞尿を含んだズボンが重く、ズリズリと黒い後をアスファルトに残していった。


麦野「ァあん? つまんねぇこと言ってんじゃねえぞゴミクズ。テメェで最後だ。
    とびっっきりグロテスクに殺してやるからビデオの準備は出来てんだろうなぁ?」

「ぐっ! お願いだっ! 礼ならする! 金ならいくらでもあるっ!」


顔面に靴底を押し付ける。
男から見れば麦野の黒いレースの下着が丸見えとなる構図だが、麦野にとってはその視線を追うのも一つの楽しみだった。
自らの命のかかったこの状況下でも下着に目が行ってしまう男の性のなんと悲しいことか。
生命の危機に瀕して種を残さんとする本能によって起立する下腹部のソレを目にして、不快なものでも見るかのごとく麦野は顔を歪めて嗤った。


麦野「能力開発の極秘データを海外に売り飛ばそうってんだ、そりゃあ金は入ってくるよなぁ?
    けど、テメェを枯れた蓮の花みたいな体にしたってギャラは出るのよねぇ。
    ほらほら、この私に顔面踏まれて嬉しいだろぉ? 汚ねぇ×××勃起させながら愉快におねだりしてみなぁ」 


何度も何度も顔面を蹴りつける。
男は血の気の引いた顔で幾度となく命乞いをしていたが、それは遂に最後まで麦野の笑い声にかき消されていた。

158: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:05:58.25 ID:e6JwoUoo

フレンダ「うっへぇ、いいなぁ」


それを見てフレンダがもの欲しそうにポツリと呟く。


滝壺「どっちが?」


滝壺が首を傾げて尋ねると、フレンダは愚問だとでも言うように返した。


フレンダ「んなもん決まってる訳よ」

「お……お願いじまずっ! 命だけは助げてくだざいぃっっ!!」 


血と涙でグチャグチャになった顔で、男はもう一度心からの懇願を麦野に向ける。
死にたくないという強い思念が瞳に宿り、真っ直ぐに麦野に突きつけられた。
そして。
麦野はその生きたいという男の最後の願いを、とびきりの笑顔で踏みにじった。


麦野「駄ぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ目ぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええええ!!!
    ギャハハハハハハハハハハハハハハッッッッ――――――!!!!!!!」 


青白い球体が男を取り囲み、赤い穴を男の肉体に開けて血の噴水が涌きあがる。
弾け飛ぶ男の四肢と臓物がグチャリと壁や地面にへばり付き、恵みの雨であるかのようにそれを浴びながら、
麦野は高らかに唇を歪めて笑っていた。

159: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:08:39.65 ID:e6JwoUoo

絹旗「うぇっぷ……今日のはさすがに……」 

滝壺「……うん、ミートソースは当分食べれない……」 

フレンダ「あはははー、麦野いいよいいよー。今日も素敵な訳よー!」 


口元を押さえる絹旗や滝壺。やや顔色が悪いが麦野の雄姿を収めんと携帯電話のカメラを向けるフレンダ。
仕事終わりの弛緩した空気が場に流れ始めた。


麦野「ふぅ。フレンダ、車」


先ほどまでの凶暴性はどこへなりを潜めたのか。
麦野は頬についた血を拭いながらフレンダに一言告げる。


フレンダ「はいはーい」 

フレンダ「もしもし、こちらフレンダ。任務終了。片付けよろしくねん。あと帰るから浜面寄越してー」


すぐに携帯電話を操作し、下部組織に後始末の指令を送るフレンダ。
その様子を尻目に、麦野は自らが築き上げた死体の山を眺めて再び御坂のことを考えていた。


麦野(……こんな私でもいいのかしらね、御坂)


自分が時に殺戮を辞さない学園都市暗部であることに、麦野は一抹の不安を抱えていた。
仕事内容に不満はない。しかし、これを知った御坂はどう言うだろうか。
多少暗部へ関わった彼女なら、受け入れることはしないまでも、さほど驚かないような気もするが果たして。
160: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:11:06.48 ID:e6JwoUoo

麦野「おっとメールか、気付かなかった」


携帯を取り出して確認すると、一件の着信メールがあった。


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:こんばんはー(*´∀`)ノ
本文:
今日はご馳走様(*ゝω・*)ノ
お礼に土曜日はケーキ奢るからね(*>∀<*)
今日は晩御飯何作ったの~?(・∀・)
――――――――――――――――――――


麦野(……だから顔文字多すぎんだっつの) 


胸中とは裏腹に笑みを零す麦野。
その様子を見て麦野の携帯ディスプレイを覗き込むフレンダ。


フレンダ「麦野、5分で来るみたい……って、誰とメールしてんのー?」 

麦野「み、見るな! 誰だっていいでしょっ!」


バッと携帯を胸に押し付けてフレンダの視線をかわす。


フレンダ「はぁん。さては男って訳?」

絹旗「何ですって!? 麦野にもとうとう彼氏が超できたんですか!?」

滝壺「おめでとう麦野」

麦野「ちがうっつの! んなことより今日の戦果は文句なしに私が多いわよ。
    絹旗フレンダは帰り奢りなさいよ!」
162: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:13:08.53 ID:e6JwoUoo

口々に好き勝手なことを言う面々に麦野が話題を必死で逸らそうと早口でそう言った。


絹旗「ぶー、麦野今日テンション超高すぎです」


口を尖らせる絹旗とフレンダ。


フレンダ「ちぇー、勝ってご褒美に麦野の使用済みナプキンもらおうと思ってたのにー」

麦野「本気で引くわアンタ……」


フレンダの発言に顔をしかめる麦野。


フレンダ「そろそろ生理始まるでしょ? 麦野ん家泊めてくれたら勝手にトイレで回収する訳よ」

麦野「何でアンタが私の生理周期把握してんのよ……」


確かにそろそろ来る予定だが、何故そんなことを知っていると背筋に薄ら寒いものを感じた。


滝壺「むぎの、タオル使う? 血で顔も体も真っ赤だよ」


唇の端をピクピクと引きつらせる麦野に、本日はまるで出番のなかった滝壺はスッと綺麗な
ハンドタオルを差し出してきた。
全身血濡れだった麦野だが、そんな綺麗なタオルを汚い血で汚すわけにはいかない。
麦野は微笑んでやんわりと首を振った。


麦野「ああ、ありがと。でもいいよ、今日の車シャワー付いてるからそこで落とすわ」
163: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:15:33.79 ID:e6JwoUoo

本日は大型キャンピングカーで出勤の一同。
簡易シャワーが備え付けられているので、そちらで落とすことにした。


滝壺「それもそうだね」

フレンダ「麦野ー、一緒にシャワー浴びようよ」

麦野「あんな狭いとこに二人も入れるかバカ!」


一人分のスペースしかないのに加え、麦野が引くほどの変態であるフレンダと密室に入ったら
何をされるか分かったものではない。
麦野はフレンダの頭を小突きながら携帯の画面に視線を戻した。


麦野(それよりメールメール……) 


ポチポチと手早く文章を打つ。
すっかり御坂とのメールが習慣化してしまったとぼんやり思い、苦笑する。


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:こんばんは
本文:
いいよ別にそんなの…。
年下に奢ってもらうのもちょっとね。
今日は今から友達と中華。
どっかいいお店知ってる?
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ
164: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:18:48.90 ID:e6JwoUoo

麦野(……ふぅ。……って何癒されてんのよ。相手は超電磁砲よ? 
    けどとりあえずもうこいつに無駄な嘘つくのはやめよ。付き合い長くなりそうだし)


御坂の気の抜けた女の子らしい可愛いメールを思い出して胸が熱くなる麦野。
変に見栄を張って後で恥をかくのは嫌なので、そろそろ気をつけていったほうがいいなと反省するのだった。


絹旗「麦野があんなに楽しそうにメールしてたことなんてありましたっけ?」 

滝壺「ううん。私がはまづらとメールしてたら怒られたことあるよ」

フレンダ「結局、よっぽど仲のいい相手な訳よ。腹立たしい」 


ひそひそと好き勝手を言ってくれる彼女らをどついてやろうかと青筋を浮かべた時、
路地裏の出口付近に一台の大型キャンピングカーが止まった。
車幅ギリギリだが、スイスイ運転してくる浜面の運転技術はなかなかのものだと感心する麦野。


絹旗「あ、浜面が超来ましたよ」


エンジンをかけたまま、パワーウィンドウを下ろして浜面が笑みを浮かべた。
だが彼の視線が麦野たちの背後にチラリと向った時、その顔から血の気がサッと引いていく。
そこにあるのは、臓物を撒き散らし、赤黒い血の海に沈んだ肉の塊だったから。


浜面「待たせたな、って麦野今日はまたえらく派手にやらかしたな。
    うぇっ……見ちまった気持ち悪ぃ……あれ内臓だよな……うぷっ」

165: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:20:38.30 ID:e6JwoUoo

麦野「ああ、たぶんね。ホルモン焼きもいいかも」 


嗚咽する浜面に軽口を飛ばしながら麦野は車に乗り込む。


絹旗「マジ勘弁です。今日は超中華でしたっけ? 店は決まってますか?」

滝壺「マンゴープリンと胡麻団子があるところがいい……」

フレンダ「結局、それくらい何処でもあるんじゃない? どうする麦野」 


三人もそれに続いて車に乗り込んだ。


麦野「シャワー浴びるわ。店はちょっと待って、知り合いにメールで聴いてるから知ってるかも」


車内の端にある電話ボックス程度のシャワールームの前で携帯を取り出して皆にそう告げる。


浜面「まとりあえずここ離れるぞー」


まだ青白い顔の浜面が苦笑いをしながらアクセルを踏み込み、後片付けのためにやってきた下部組織の連中と
入れ違いに車を発進させた。
何の変哲もない、いつものアイテムの仕事風景である。
166: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:23:44.58 ID:e6JwoUoo

―アイテム専用キャンピングカー車内 22:20―


麦野「ふぅ、いいお湯だった」 


シャワールームの扉を開け、機嫌良さそうに麦野が体から湯気を漂わせて出てきた。
シャンプーの優しい香りが車内に広がっていく。


フレンダ「次私ー! 麦野の残り香ハァハァ」


それと入れ違いに、フレンダがシャワールームへ駆け込む。
胸元の開いた麦野の服を見て、彼女の呼吸が荒くなっていた。


麦野「排水溝の陰毛漁るんじゃないわよー」


茶化すように麦野。


フレンダ「ハッ!そ、その発想は無かった訳よ! 早速試してみるわね!」

麦野「浜面の拾えバカ」


本当に試してみようという顔つきで、フレンダがガチャリとシャワールームの扉を閉めた。


浜面「お前らもう少し女らしい会話できねえのか……

麦野「女に幻想抱くな。皆が皆滝壺ちゃんみたいにピュアじゃないのよん」

浜面「最悪だ……。っつか、店はどうするんだ? もう第七学区まで戻ってきちまったぞ」


下品すぎる会話に浜面がゲッソリとしながらそう告げた。
帰りに皆で食事をするということだったので、麦野がシャワールームから出てくるのを待っていたらしい。
慌てて麦野が携帯を取り出してメールを確認する。
167: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:26:01.17 ID:e6JwoUoo

麦野「悪い忘れてた、今確認するわ」

絹旗「お腹超ぺこぺこです」

滝壺「私も……」

麦野「悪い。あ、来てる来てる」


受信メールが一件。もちろん御坂からだった。


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:いやいやー(*´∀`)ノ
本文:
こういうときは持ちつ持たれつでしょ(*ゝω・*)ノ
奢るったら奢るのっ!
中華いいなぁ(*>∀<*)第七学区でいいんだよね
?ちょっと高いけど学舎の園の近くにある中華飯
店『火織』って店が美味しいよー。


――――――――――――――――――――


麦野「えっと、中華飯店『火織』ってとこが美味しいみたいよ。
    学舎の園の近くだって。ナビで検索してみてくれる?」


内容を確認し、店名を浜面に告げる。
彼は運転席に搭載されたカーナビを手探りで操作し始めた。
168: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:27:35.06 ID:e6JwoUoo

浜面「あいよー」 

滝壺「私がやるからはまづらは前見て……よいしょ」


その様子にやや不安を覚えたのか、滝壺が助手席に移ってナビの操作を交代する。
ピッピッという電子音を聞きながら、麦野はもう一度そのメールに視線を移しふと気付いた。


麦野(あれ……まだ続きがあるな)


下の行に文章が続いていることを意味する矢印が見えた。
カチカチと十字キーを押して文章を下へ送る。
そこにあった文面に、麦野は大きく目を見開いて息を呑んだ。


――――――――――――――――――――

?ちょっと高いけど学舎の園の近くにある
「中華飯店『火織』」って店が美味しいよー。









麦野さんいつも挨拶返してくれて嬉しいよ(∩∀`*
)
――――――――――――――――――――
169: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:29:53.26 ID:e6JwoUoo

麦野「っ……」


心臓が内側から叩かれるような衝撃を感じた。
何てことの無い文章であるはずなのに、御坂から向けられた明確な好意にドキリと胸が高鳴る。
しばし呆然とソレを眺める麦野。頬がやや熱くなるのを感じながら、驚きとも照れともとれる表情を浮かべた。


滝壺「むぎの、あったよ。まだ開いてるみたい。ここ向うね。……むぎの?」

麦野「ハッ……あ、ええ、お願い……」


携帯をガン見していたので滝壺の声が全く耳に届いていなかった。
慌てて麦野は頷き、さらにもう一度その文章を読み込む。


麦野(……ムカつく……ちょっと可愛いじゃないのよ) 


素直な言葉に麦野は弱かった。
それは彼女がひねくれた人間だからでもあるし、あまり人から好意を向けられる立場にいないからでもある。
だが何より、それがあの殺し合った相手である超電磁砲から送られてきたものだという事実が麦野に驚きを与えた。
返信メールを打つ麦野。
一先ず礼を打ったところで彼女の手が止まった。


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:ありがと
本文:
行ってみるわね。
――――――――――――――――――――
>送信
170: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:31:23.45 ID:e6JwoUoo

麦野「……」


唇をわずかに引き結んで麦野は続きを打ち始める。
自分だけが年下の御坂に翻弄されるなど癪だった。
平静を装いつつも、年上の余裕と威厳を見せ付けてやろうと、麦野はゆっくりと一言を付け足した。


――――――――――――――――――――

行ってみるわね。









生意気(笑)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野「ふん……」


息を吐いて携帯を閉じる。
彼女がこれを見てどう感じるかは分からないが、やられっぱなしは性に合わないという麦野のささやかな逆襲だった。
171: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:33:26.10 ID:e6JwoUoo

絹旗「おやおやー? 麦野何やら顔が赤いですねぇ。彼氏からのラブメールでも超届きましたぁ?」

浜面「お、麦野彼氏出来たのか!?」

滝壺「さっきも言ってたね。どんな人なの?」


にやにやと笑う絹旗や、興味深深と言いたげな浜面滝壺カップル。
面倒くさそうにため息をつきながら髪をかきあげる麦野。


麦野「彼氏じゃねえっての……友達よ」


言ってから思うが、友達というのも少し違う気がする。
二人の関係を言い表す言葉が思い浮かばないので、一応メール友達という意味でそう告げるが、
しっくりとこないなと麦野は思うのだった。


フレンダ「麦野に恋人が出来たと聞いて―――っ!」 


次の瞬間。フレンダがシャワールームから飛び出してきた。
全裸で。
水を含んで重たくなった金色の髪から水気を撒き散らし、ペッタンコの胸板も、色素の薄い白い肌も、
下腹部のデリケートな部分も全てを露にして。


浜面「うぉおお!フレンダお前なんで全裸なんだよ!」


バックミラーでフレンダの裸体を確認した浜面がハンドル操作を誤って車体が大きく左右に振られた。
キャーッという悲鳴が車内に木霊する。
172: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:35:04.44 ID:e6JwoUoo

絹旗「うひゃっ! 浜面はちゃんと超前見て運転してください!」


なんとか体制を保った絹旗がぜぇぜぇと荒い呼吸で浜面に怒りの言葉を向ける。


浜面「わ、悪い……つい」

浜面(フレンダはやっぱり下も金髪なのか……ヤベッ鼻血)


男なものでと浜面が冷や汗をかきながらフレンダの全裸を思い返した。
隣で滝壺が頬を膨らませているのがチラリと見えて、浜面は苦笑いをしながら取り繕う。


滝壺「むぅ……」

浜面「あ、あはは、滝壺怒るなって……」

フレンダ「やっぱり本当なの麦野!?」


そんな様子を気にも留めず、フレンダは麦野にくってかかった。
愛しい麦野の一大事。裸如きが何だというのか。
そう言わんばかりの、ともすれば今にも泣きそうな顔でフレンダは麦野に縋りついた。


麦野「だから違うっつの! っつかアンタはその前に体拭け服を着ろーッ!」


いい加減しつこいと、麦野はフレンダの頭をゴツンをゲンコツでぶん殴ってシャワールームに再度放り込んだのだった。

173: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:36:38.32 ID:e6JwoUoo

―常盤台中学学生寮 二○八号室 22:35―


御坂美琴は寮の自室。ベッドの上に座って携帯をボーとした目つきで眺めていた。


――――――――――――――――――――

行ってみるわね。









生意気(笑)
――――――――――――――――――――


御坂「……」 


麦野から来たメールを見て、御坂は己の携帯を慎ましい胸に抱え込む。


御坂(……なんか私まで恥ずかしいんですけど……)


頬が赤くなり、ドキドキ高鳴る鼓動に妙な気分になってくる。
どこか気恥ずかしいような照れくさいような。
言葉では言い表し難い不思議な感情だった。


御坂「……と、とりあえず返事返そ」 


誰にともなく取り繕うように、御坂は携帯を操作する。
嫌が応にも浮かぶ麦野の眉目秀麗な顔立ちが、御坂の鼓動に加速をつけた。
174: 2日目 ◆S83tyvVumI 2010/06/29(火) 22:38:27.66 ID:e6JwoUoo

――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:えっと…
本文:
こういうの照れるね(笑)
お店どうだったか感想教えてね(∩∀`*)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


御坂「ふぅ……」 

御坂(こういうの久しぶりだな……。あいつと会うとき以来……。
    土曜日、恋愛相談乗ってもらおうかなあ……)


恋する乙女。御坂美琴。
想い人である相手のことを知らない年上の麦野になら、気兼ねなく恋愛相談が出来そうだ。
経験豊富そうな大人っぽいお姉さんなので、非常に頼りになりそうな雰囲気がある。
いい人と知り合いになれたなと思っていると、浴室の扉が少しの湯気とともに開かれ、
そこからルームメイトの白井がタオルで髪を拭きながら入ってきた。


白井「お姉様、お先にお湯頂きましたわ。……あら、お顔が赤いようですけれど、熱でもありますの?」

御坂「え? ああ、大丈夫大丈夫。さ、私もお風呂行ってこよっと」 


その顔の赤さは誰を思ってのことか。
御坂は自分でも判断のつかない事柄から逃れるように、カエル柄のパジャマとタオルを持って浴室へと入っていった。


白井(麦野さんに夢中のようですの。……ふて寝してやりますの……)


お姉様のことなら手にとるように分かる白井黒子。
彼女が携帯電話を抱えていたその様子だけで、何があったのかはある程度見て取れた。
少しだけ寂しそうにそう思いながら、白井はベッドの中に潜って枕を抱えて瞳を閉じた。

211: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/01(木) 23:42:49.75 ID:JYqcH0Yo

3日目 


―第七学区大通り 16:00―


スタスタスタスタ…


麦野(今日は久しぶりにファミレスだな)

麦野(そういや昨日あれから帰ってすぐ寝ちゃったからメール返してなかったっけ……) カチッ メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:こんにちは
本文:
昨日返事返せなくてごめん。
教えてもらったお店美味しかったよ。
友達も喜んでた。胡麻団子食いすぎて喉に詰ま
らせてた子がいたくらい(笑)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野「よし、オッケー」

麦野(滝壺胡麻団子ばっか食べてたわね……美味しかったけど)


ドンッ


??「ってーな」
213: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/01(木) 23:46:09.98 ID:JYqcH0Yo

麦野「あ、ごめんなさいっ」 アセッ

麦野(やば、完璧余所見ぶっこいてたわ)

??「おいおい、メール打ちながら歩いてんじゃねぇぞ原子崩しァ」 ニヤッ

麦野「あァ?……げっ、未元物質(ダークマター)ァ……」

垣根「げっ、とはご挨拶だな。元彼に向って」 ハァ~

麦野「……テメェみてえなヤリチン野郎と付き合ってたことが私の人生最大の汚点だよ」 キッ

垣根「だったらテメェの人生最大の失敗はこの俺のようなイケメン超能力者と別れちまったことだな」

麦野「うるさい。アンタと話すことなんて何一つとしてないから消えろ」

垣根「まだ怒ってんのかぁ? あんときゃ間違いなくお前が一番だったぜぇ?
    他に女がいたのは認めるが、本気だったのはお前だけだ」

麦野「クズは大体みんなにそういうのよ」

垣根「ククッ、確かにな。だが、こいつは本当だ。お前に電子線ブチこまれて泣きながら別れようって言われた時は  
    結構凹んだもんさ。お前ほど顔がキレーで胸もでかい女はなかなかお目にかかれねえからな。
    それに、よく鳴いてくれる女も」 クククッ

麦野「……言ってろ。結局体かよ。テメェが下手糞なだけだろうが」 

垣根「くははっ、照れてやんの。今男はいねえのか?  ああ、安心しろ。もうお前にゃ未練はねえ。
    だが、一応俺なり本気だった女だ。ちょっとした興味があるのは許してくれよ」

214: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/01(木) 23:48:09.23 ID:JYqcH0Yo

麦野「アンタにゃ関係ない。未練はねえけどヤリたいって? お生憎。テメェに股開くことは一生無いわ。
    私の×××が見たきゃ産婦人科か泌尿器科にでもなりなゲス野郎」 フンッ

垣根「口の減らねえ女だな。日照ってんなら助けてやろうと思ったのによ」

麦野「テメェみたいに下半身と脳みそが直結してねえんだよ。
    たかだか膜くれてやった程度で偉そうなこと言うな租チン」

垣根「よく言うぜ、散々感じまくってたくせに」

麦野「2年も前のことグダグダ抜かすな糞転がし。抜きたきゃ山ほどいるアホ女共のケツに突っ込んでクソでも食ってろ」

垣根「それがどいつもこいつも学校やら仕事やらで相手してくれなくてよー。
    こういうときのために1から23学区まで全部に女作ったんだぜ?
    俺の苦労返せってんだよな。仕方ねえからこうして久しぶりにナンパでもしようと思ってぶらついてたんだ」 ケッ

麦野「あわよくば昔の女に会えないかなって?」 ハッ

垣根「自惚れんなよ。この辺りにゃ学舎の園にあるお嬢様学校に通ってる純粋な女共が多いからな。
    たまにはお嬢様を食うのも悪かねえかと思って来たんだよ」

麦野「そうかよ。お好きにどうぞ。私は待ち合わせがあるからテメェと無駄話してる暇ないの。じゃあね」

垣根「おい待てよ沈……ん、なんだあれ?」

麦野「あン?」


ドドドドドドドッ マテゴルァッ! ビリビリッ! マテルカァッ! ウォーーーーー! ドドドドドドドドッ!


麦野「御坂……」

216: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/01(木) 23:49:50.33 ID:JYqcH0Yo

御坂「ごるぁっ! 上条当麻ぁっ! 待てっつってんのが聞こえないのー!?」 ダダダダダダ!

上条「止まったらお前の電撃食らっちまうだろうがぁっ!」 ドドドドドドド!

御坂「右手出しゃなんとかなるでしょうがぁっ!」 ダダダダダダ!

上条「分かってんのに追いかけてくるんじゃねぇっ!」 ドドドドドドド!

御坂「右手ごとまる焦げにするつもりで撃ってんのよこっちはぁっ!」 ダダダダダダ!

上条「殺す気じゃねえかっ! うぉおおおっ!」 ドドドドドドド!

御坂「止まれっつってんd……っ」 

麦野「あ……っ」 


ドドドドドドドドッ!


麦野(……御坂と目ぇ合った。やばっ、こいつと一緒にいるとこ見られたんじゃ……) ドキドキドキ…

麦野(って、別にヤバくないじゃん……。何焦ってんの……意味わかんない……) 

217: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/01(木) 23:51:25.73 ID:JYqcH0Yo

垣根「ふーん、超電磁砲か。元気なこった」 ジー

麦野「ちょっ! あいつには手ぇ出すんじゃないわよ!」

垣根「はぁ? なんで」

麦野「な、なんでって……あいつは中学生なのよ!?」

垣根「……ま、確かに。中学生はさすがになー。どこぞのモヤシ野郎と違ってロリには興味ねえんだわ」

麦野「中学生は本職から言わせりゃババァらしいわよ。そういう奴から見りゃ私なんて魔女ね魔女」

垣根「業が深いな。なぁ沈利、お前の友達とか紹介してくれよ」

麦野「便器にされるって分かってんのにするわけねえだろ」

垣根「そりゃ言いすぎだぜ。ちゃんと愛してやるさ。便器だってピカピカに磨かれれば嬉しいはずだろ」

麦野「便器の気持ちが分かる能力は持ってないもんでね」

垣根「っつかお前友達いねえもんな」

麦野「い、いるわよっ!」

垣根「ふぅーん。まいいや。じゃあ沈利、ヨリ戻さねえか?」

麦野「死ね。未練タラタラじゃねえか」
218: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/01(木) 23:54:44.05 ID:JYqcH0Yo

垣根「まあそうなるか。仕方ない、今日は気分も乗らねえし帰るわ」

麦野「とっとと帰って冷蔵庫の中で永久に冬眠でもしてろ。そしてアンタが地獄に落ちますように」

垣根「罵倒のバリエーションが豊富すぎんぜ沈利ちゃんよぉ。
    まあお前も適当に彼氏でも作ってまともな恋愛しろよ。俺みたいな奴に引っかかっちゃ駄目だぜ?」 ククッ

麦野「全くだわ。アンタと出会ったことを一分一秒でも早く忘れたいから能力で初めからいなかったこととかにしてくんない?」

垣根「はいよ、もう消えるっつの。っつかお前、超電磁砲大事にしろよ」

麦野「は?」

垣根「目と目で会話しちまって。通じ合ってるじゃねえかよ」 ククッ 

麦野「そ、そんなんじゃないわよ!」

垣根「人間の壊し方しか知らねえお前と仲良くしてくれる貴重な存在だろ。丁寧に扱ってやれよ。じゃあな沈利」 ヒラヒラ


スタスタスタスタ…


麦野「ど、どういう意味よ……つか沈利って呼ぶな!」
219: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/01(木) 23:55:19.61 ID:JYqcH0Yo

麦野(……言われなくたって結構気ぃ遣ってるわよ)


PiPiPi…!


麦野「ひゃっ!……ビックリさせないでよね……」 カチッ



――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:さっきは(≧Д≦;)
本文:
恥ずかしいとこ見られちゃったね(´・ω・`)
てか胡麻団子の子は大丈夫なの?Σ( ̄□ ̄;)

あ、明日何時にする?ヾ(・ω・`*)
――――――――――――――――――――


麦野「……ふふっ」 クスッ
220: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/01(木) 23:56:54.94 ID:JYqcH0Yo

―第七学区 ファミリーレストラン『ジョセフ』 16:40―


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:ああ
本文:
あれが御坂の好きな人?
随分変わった遊びしてるのね。
ケロッとした顔でマンゴープリン食べてたから大
丈夫じゃない?

どうしようかしら。お昼ごはんも一緒に食べるなら
昼からでもいいし、ケーキだけなら3時くらいでも
いいわよ。
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野「~♪」 カチャッ

絹旗「昨日といい今日といい、麦野やけに機嫌いいですね」

麦野「えー? そう見える? うふふっ」 キラキラ

絹旗「何かありました?」 チゥー

フレンダ「うんうん。気になる気になるー」 チゥー…ズズッ

麦野「えー、どうしよかっなぁ」

絹旗「機嫌悪いよりは全然マシですがこれはこれで腹立ちます」 ブクブクブクブク

滝壺「はよ言え」 ボソッ
222: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/01(木) 23:58:48.45 ID:JYqcH0Yo

フレンダ「こ、こらこら滝壺……」

麦野「いや別に何もないよ。ちょっと仲良くなった子がいるだけ」

フレンダ「あ、それってもしかして超電磁砲? 電話で言ってたよね」

絹旗「マジですか。麦野あの人のこと超嫌いだと思ってました……」

麦野「いや、案外いい子だったよ。なんてねー」

浜面「うぇーい、麦野アイスティーお待ちー」 ヒョイッ

麦野「ありがと浜面」

浜面「む、麦野が礼だと……」 ビクビク

麦野「何よ、私だってお礼くらい言うっつの」

フレンダ「浜面ー、私メロンソーダ」 ポィッ

浜面「おっと。纏めて言えよ」

フレンダ「ジュースくらい自分のペースで飲みたい訳よ。ほら行った行った。
      よっ!かっこいいぞドリンクバー職人っ!」

浜面「嬉しくねえよ。滝壺も絹旗もいらねえか?」

絹旗「大丈夫です」

滝壺「うん」

浜面「あいよー」 スタスタスタ

223: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/02(金) 00:01:30.60 ID:vTJpTQ6o

フレンダ「でも麦野と超電磁砲がねー。意外過ぎて想像できないなー」

麦野「まあねー」 カチカチカチカチ

絹旗「何してるんです? 麦野」

麦野「いや、着信音変えようと思って。電子音じゃ味気ないし、耳障りだから……よし、おっけ」

フレンダ「麦野がそんな携帯パチパチやるなんて。現代っ子になっちゃって私は悲しい訳よ」

麦野「アンタが一番携帯いじってる率高いじゃないの」

滝壺「私浜面とメールしてたら怒られたのに……」 プゥ

麦野「ごめんごめん、惚気られてるみたいだったからさ。お詫びにデザートでも奢ったげるよ、何がいい?」

滝壺「ほんと?……じゃあこのウルトラジャンボトロピカルパフェ」 (*・△・*)ワクワク

麦野「絶対食いきらねえだろ……もったいないから別のに」 ハァ…


ハーナテココローニキザンダユメモミライサエオーキーザーリーニシーテー!


麦野「いいタイミングだわ」 カチッ


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:うん…
本文:
実はそう(∩∀`*)

ケーキセットあるお店あるからそこでお昼一緒に
食べよ(*ゝω・*)ノ 12時に学舎の園のゲート奥
の広場で待ち合わせでどう?
私の名前言えば通れるはずだから(≧∀≦)
――――――――――――――――――――
224: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/02(金) 00:04:06.39 ID:vTJpTQ6o

麦野「……」 メルメルメル

浜面「ほらよフレンダ」 ドンッ

フレンダ「サンキュー」

浜面「昨日もそうだけど、麦野がメールしてるとは……」

絹旗「女が超出来たらしいですよ」

浜面「げっ、マジか。確かに女にもモテそうだな」

フレンダ「麦野は私のっ! 私は麦野のっ!」 ガタンッ

浜面「まあ麦野に友達が増えたってのはいいことじゃないの。さ、やっと昼飯の続きが……」

絹旗「浜面、コーラで」 ハイッ

浜面「テメェっ……俺はいつになればこの冷え切った和風ハンバーグを食えるんだ、チクショー!」 ガタッ

「ウルトラジャンボトロピカルパフェお待たせしましたー」 ドーン!

滝壺「うん、それ無理……」 ヒキッ

麦野「いつの間に頼んでたんだよ……ったく……」 メルメルメルメル

フレンダ(こ、これは……麦野が、とられる……!)

225: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/02(金) 00:07:07.78 ID:vTJpTQ6o


―常盤台中学学生寮 二○八号室 17:30―


御坂「ふぁ~あ……」

御坂(今日は結構走ったから眠いわねー……仮眠しようかしら……けど夕食までに起きられない気もするし……)

御坂(おっ、メール来てるわ)


――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:わかった
本文:
そう。
ハードな鬼ごっこにしか見えなかったけど。

それでいいよ。
楽しみにしてる。
――――――――――――――――――――


御坂(……楽しみにしてくれてるんだ……)
226: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/02(金) 00:08:49.20 ID:vTJpTQ6o


御坂(気合入れて案内しなくっちゃ。と言っても六時には目ぼしい店閉まっちゃうからなぁ……。
    でもそんな何軒も周るのも変よね。
    お昼ご飯を兼ねた一軒目はあそこにするとして……二軒目はどうしよっかな) ウーン…

御坂(ってか何真剣に悩んでんのよ私は……。別に何だっていいでしょそんなもん……) ベッドニゴロリ

御坂(んー……でも楽しみにしてくれてるのよねー。
    そういやレベル5の人と仲良くなるの初めて……。
    一方通行と心理掌握はアレだし、二位と六位と七位は顔も知らないし……。
    本気で殺されかけた相手にこんなこと思うなんて……私もどうかしてるわね) ハァ…

御坂(そういえば麦野さん男の人と一緒にいたな。
    あの人どっかで見たような……うーん、誰だったんだろ……彼氏とか。
    いないって言ってたような……) ズキッ

御坂(……? 何か苦しい……変なの。いいや、寝よ) ゴロン

227: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/02(金) 00:10:12.75 ID:vTJpTQ6o

―麦野宅 22:20―
   
 
麦野(明日何着て行こうかなー。あいつは制服じゃないと駄目なんだっけ。
    となるとあんまり気合入れるのも浮くよね。中のお嬢様共も制服ばっかだろうし。
    ……私も制服で行くか?)


ハーナテココローニキザンダユメモミライサエオーキーザーリーニシーテー!


麦野「あいつだ。本人に聞くか」


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:おはよー(∩∀`*)
本文:
うとうとして寝ちゃってたら夕食食べ損ねた(笑)
と思ったら後輩の子が確保してくれてて今部屋
で晩御飯中~(*>∀<*)
麦野さんは何してるの?(*ゝω・*)ノ
――――――――――――――――――――


麦野(寮生活も大変ねー。自炊しなくていいのは楽だけど) メルメルメル
228: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/02(金) 00:11:47.43 ID:vTJpTQ6o

――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:おはよう?
本文:
おやすみの時間だけど?(笑)
こんな時間に食べて、油断してるとほんといつか
太るわよ。

明日着ていくもの考えてる。学舎の園って制服
じゃないと駄目ってことない?
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野「むしろ太れ忌々しい」 フンッ

麦野(訊いてはみたものの、学舎の園にある学校じゃないんだから制服だってどっちにしろ浮くわよね……)


ハーナテココローニキザンダユメモミライサエオーキーザーリーニシーテー!


麦野「はや」 カチッ


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:ほんとにね(笑)
本文:
眠く無くなっちゃったどうしよ(´д`;)
太らないもーん( ̄+ー ̄)キラン

別に大丈夫だよー。
でも麦野さんの制服姿見たいッ!(*>∀<*)
――――――――――――――――――――
229: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/02(金) 00:13:43.59 ID:vTJpTQ6o

麦野(……そ、そこまで言うなら……考えてあげてもいいけど……) カァッ…

麦野(えと……制服どこだったかな……)ガサガサ

麦野「あったあった。仕方ないわね、今回だけよ」 メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:ムカつく
本文:
寝ろ。

気が向いたらね。
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野(ま、あいつがどうしてもって言うからね。……アイロン当てとこ……) ササッ
 

アイロンダイガチャコンッ! フシュー…


麦野(っつか、あのツンツン頭があいつの好きな奴かぁ……。何かフツーの奴だったわねー。
    ま、変に気取った男とかよりああいうのの方が好感持てるけどさ) フシュー…ススス

麦野(彼氏かぁ、御坂の恋路が上手くいったら、もう連絡くれなくなるかな……) ズキッ フシュー… 

麦野(……って、別にいいだろ。あいつなんかただの暇つぶしの相手なんだから。
    向こうだって相手が他に出来りゃ私なんて用済みなわけだし……) ズキズキッ

230: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/02(金) 00:15:19.89 ID:vTJpTQ6o

麦野(……くそっ、それはそれでムカつくな……。
    だからってあいつに相手してくれって頼めっての? 冗談、私を誰だと思ってるのよ。
    そもそもそれ以前にあいつとは4つ以上も年が離れてるのよ……。
    友達って考えてもちょっとおかしいのに……けど絹旗を考えたら別に……?
    うーん、でもやっぱ納得いかない……) ……ジュー

麦野「やべっ!」 サッ!

麦野「あー……ブラウスの袖焦がしちゃった……」 コゲェ


ハーナテココローニキザンダユメモミライサエオーキーザーリーニシーテー!


麦野「くそっ、テメェの所為だぞ分かってんの?」 カチッ


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:ごめーんo(≧ε≦o)
本文:
怒っちゃいやー(≧Д≦;)
眠れないんだから相手してよー(∩∀`*)

制服すっっっっごく楽しみにしてるわね(*>∀<*)
――――――――――――――――――――


麦野「……ばぁか」 

麦野(何か独り言増えたな私。……こいつと会話してる気分だからか。
    ……独りには慣れてたのに、随分と私も日和ったもんね) メルメルメルメル
231: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/02(金) 00:17:02.92 ID:vTJpTQ6o

――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:まったく
本文:
仕方ない子。


――――――――――――――――――――
>送信 


麦野(……まあでも、こうしてアンタとメールするのは嫌いじゃないよ。認める) カチカチカチ

麦野(アンタもそう思ってくれてたら……私はどうするのかな……)


――――――――――――――――――――

仕方ない子。











ちょっとだけね。
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ
232: 3日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/02(金) 00:18:29.09 ID:vTJpTQ6o

麦野「……レベル5(アンタら)は寂しがりやだね」

麦野(……そしてきっと……私も)


ハーナテココローニキザンダユメモミライサエオーキーザーリーニシーテー!


カチッ
――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:やった(≧∀≦)
本文:
麦野さん大好き(´ε`*)
――――――――――――――――――――


麦野「――――――っ!」

麦野(困ったな……)



麦野(―――アンタを手放したくなくなりそうだ……)


272: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:33:09.41 ID:LY7DzVoo

4日目


―学舎の園 入場ゲート 11:50―


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:おはよう
本文:
今ゲート着いたからもうすぐ行く。
眠いんですけど…
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野「常盤台中学の御坂美琴さんの招待で来た、麦野沈利です」

警備員(女)「少々お待ちください……」

麦野(初めて来たけど、なるほど厳重ね。周囲は高い壁だし、監視カメラもここから見えるだけでもかなりの数……。  
    こりゃ箱入りお嬢様養成所と言われるだけあるわ。 
    石畳に白壁の地中海風の街並……女の子の憧れってのは分かるけど、綺麗なナリした監獄みたいだ)

警備員(女)「はい、申請されてますね。どうぞ」 ニコッ

麦野「どうもー」 スタスタスタ

麦野(警備員も女ばっか。ここから一歩も出ない純粋培養ちゃん達に思いっきり卑猥な単語ブチ撒けてやりたくなるわね。
    ……っと御坂は……いたいた)
273: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:35:24.59 ID:LY7DzVoo

御坂「あ、麦野さんおっすー。わぁ、制服可愛いね。似合う似合う」

麦野「中学生に制服褒められてもね……。アンタこそいつもの常盤台の制服、板についてるわね」

御坂「これ以外滅多に着ないしねー」

麦野「あら、ヘアピンかーわいい」 ツンッ

御坂「あはは、ありがと、照れるわね。立ち話もなんだし、ご飯食べ行こっか」 スタスタ

麦野「そうね。……寝不足の胃に優しいもんがいいわ」 スタスタ

御坂「ごめんごめん、結局明け方までメールしてたもんねー。先に寝てくれてもよかったのに」

麦野「っつかアンタはなんでそんなケロッとしてんのよ……」

御坂「なんでって聞かれると分かんないけど、ほら、麦野さんと遊ぶの楽しみだったから……なんて、あはははは……は」 ドキドキ…

麦野「……ば、ばかじゃないの……」 カァッ

御坂「な、何よその反応! 言ったこっちが恥ずかしくなってくるでしょっ!」 カァッ

麦野「言われた方はもっと恥ずかしいんだよ……」

御坂「あんただったら適当に受け流すと思ったのよ……」 

麦野「……生意気よ、年下のくせに」

御坂「沈利お姉様ッ、今日はいっぱいいっぱい楽しみましょーね☆」 (*ゝω・*)-☆バチコンッ
274: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:37:30.34 ID:LY7DzVoo

麦野「……」 ( ゜Д゜)

御坂「……」 (*ゝω・*)…

麦野「……」 (((((; ゜Д゜)))))

御坂「……」 (;ゝω・*)…

麦野「キモい」 ハァ…

御坂「わ、分かってるわよ! やってみたかっただけよ!」

麦野「やってみたかったって何。つまり私のことお姉様って呼びたかったのかにゃーん?」 ククッ

御坂「んなわきゃないでしょ!」

麦野「っつかアンタ目上に対する礼儀がまるでなってないのよね。
    一応私アンタの年上なんだから、あんた呼ばわりってどうなのよ。
    常盤台じゃ上下関係そんなに杜撰なわけ?」

御坂「そ、それは……!」

麦野「そんなんで後輩達を導いていけるとでも思って? お・ね・え・さ・ま・?」

御坂「うー……」 シュン…

麦野(あら可愛い。ちょっと自覚してたとこあったってわけね。ふふん、いじめがいありそうだけど、
    周りにゃこいつの信者も大勢いそうだし。後ろから刺されたくないからこの辺でやめといてやるか)
275: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:39:26.28 ID:LY7DzVoo

麦野「なーんてうっそぴょー」

御坂「すみませんでした、麦野先輩」 ペコリ

麦野「……あン?」

御坂「確かに先輩の言う通りです。以前例の研究所でお会いしたときとは違いますもんね……。
    麦野先輩は私より4つも年上の方なのに、言葉遣いも弁えず、不快な思いをさせてしまいました……。
    本当に申し訳ありませんっ!」 フカブカー

麦野「ちょっ……ぅええ!? ア、アンタ誰よ!」

御坂「え……? 御坂美琴です。もうお名前も覚えて頂けないほどに私のことを嫌いになってしまわれたんですか……?」 シュンッ

麦野「やめやめやめやめー! キモい! さぶいぼ出てきたっ! 敬語禁止! あんたで結構!
    だからその気色悪ぃ言葉使いを今すぐやめろっ!」

御坂「うん、分かった」 ケロッ

麦野「なっ…!」

御坂「うー、寒気したわ。慣れないことするもんじゃないわねー」

麦野「て、テメェ……図りやがったな……」 ムカッ

御坂「あら嫌ですわー。てめぇ、だなんて。言葉遣いがお悪いですわよ沈利お姉さま。
    ここは学舎の園。郷に入っては郷に従えって言葉ご存知ですかしら?
    そのような乱暴な言葉遣いではつまみ出されても文句は言えなくってよ?」

麦野「く……か……て……め」 ギリギリギリ
276: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:40:50.90 ID:LY7DzVoo

御坂「肩こったー。私は敬語使う必要ある相手にはちゃんと使うわよ」 コキッコキッ

麦野「……私にゃその必要ねえってか。はっ、お偉いこったな第三位サマは。
    アンタにとって目上ってのはカミサマか何かのことなのかねえ。
    親しき仲にも礼儀ありって言葉知ってる?」

御坂「違うわよ」 クスッ

麦野「……あァ?」 

御坂「あんたとの間に、敬語とかそういうので先輩後輩の壁を作りたくないだけ」

麦野「……」

御坂「上手く言えないけど、あんたとは対等な関係でいたいの。気を遣わない間柄になりたいなって、思ってるのよ」 ニコッ

麦野「……勝手な」

御坂「ああでも確かに勝手なのは分かってるわよ? 
    あんたの言うとおり年下は私なんだし、あんたがちゃんと敬語使いなさいって言うならそうするわ。
    麦野さんとは長い付き合いになりそうだから」

277: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:41:52.29 ID:LY7DzVoo

麦野「……好きにしなよ」

御坂「いいの?」

麦野「アンタがそうしたいんなら、いいよ。正直最初からそんなもんどうだってよかったんだから」

御坂「ありがと」

麦野「……別に」

麦野(クソッ……何なのよこいつ……。気を遣わない間柄になりたいとか、対等でいたいとか……)

御坂「あ、もうお店すぐそこよ。行こ行こっ!」 
    
麦野(……私はもうアンタのことそういう風に思ってるわよっ!)

278: 店名等の固有名詞は魔術サイドの単語から適当にチョイスしています ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:44:57.64 ID:LY7DzVoo

―学舎の園 cafe 『スマートヴェリー』 12:20―


「ご注文の料理はお決まりでしょうか?」 ニコッ

御坂「日替わりパスタのケーキセット一つと……あんたは?」

麦野「んー、私も同じもん」

「ドリンクとケーキをお選びください☆」 ニコッ

御坂「ガトーショコラとセイロンティーお願いします」

麦野「……どれがオススメ?」

御坂「そうねえ、木苺のミルフィーユとかレモンタルトが美味しかったわよ?」

麦野「じゃあレモンタルトとアイスミルクティーで」

「かしこまりました。少々お待ちくださいませ☆」 ニコッ ペコリー

麦野「可愛いお店ね。よく来るの?」

御坂「ううん、たまに。学舎の園の外で遊ぶことの方が多いから」

麦野「ああ、例の彼と?」 ニヤー

御坂「なっ! ち、違うわよ! 友達と! 何にやけてんのよ!」 アセッ

279: ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:45:58.03 ID:LY7DzVoo

麦野「あら、アンタ友達いたの」

御坂「いるわよっ! 一昨日だって会ったでしょ!?」 ダンッ!

麦野「あの子って後輩じゃないの?」

御坂「後輩だって友達は友達でしょ! 他にもそこそこいるんだからねっ!」 フンッ

麦野「ああ、例の彼ね」 ニヤー

御坂「だからにやけるなっ! と、友達じゃないもん……」

麦野「あれ、付き合ってんの?」

御坂「……ううん」 フルフル

麦野「え、でも……」

御坂「う、うるさいわねー! 友達って言ったら負けでしょうがっ!」

麦野「ああ、確かに。好きな人だもんね」 ニヤニヤ

御坂「……う……ち、ちが」

麦野「違わないでしょ。アンタメールで言ってたじゃん」 ニヤニヤ

御坂「そ、そうだけど……」
280: ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:47:49.11 ID:LY7DzVoo

麦野「どこに惚れたの?」 ニヤニヤ

御坂「…………私を、対等に扱ってくれるとこ……かな」

麦野「……ふぅん」

麦野(理屈で言えば私にも当てはまるような……) ドキッ

御坂(あれっ何よこのリアクション……あっ、そういやさっき麦野さんにそんな感じのこと言ってしまったような……) ドキッ

麦野「……」

御坂「……」

「お待たせ致しましたー。日替わりパスタでございます☆」 ニコッ


ゴトッ ゴトッ 


「ごゆっくりどうぞー☆」 ニコッ

麦野「え、えーっと……食べよっか」

御坂「そ、そうね……!」


イタダキマース


麦野「……あの男とはよく会うの?」 カチャカチャ チュルンッ

御坂「んー……モグモグ……学校行くときと帰る時にたまに……」 カチャカチャッ
281: ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:49:23.15 ID:LY7DzVoo

麦野「年は?」 チュルンッ モグモグ

御坂「二個上」 ウマウマ

麦野「そうなんだ」 ウマウマ

麦野(おいおい……相手の男こいつに手出したら犯罪だろ……。
    まあ御坂ってガキッぽいけど幼くはないから高校生に見えなくもないけど) モグモグ

麦野「ふーん……遊びに行ったりとかしないの?」 モグモグ

御坂「……しないかも」 カチャカチャ チュルンッ

麦野「どうして?」 カチャ…

御坂「だっていっつもあいつ逃げちゃうし……やっぱ誘った方がいいかな?」 モグモグ

麦野「まあ仲良くならないことにはね……」 カチャカチャ チュルンッ

御坂「そうよねぇ。どういうとこに誘えばいいと思う?」

麦野「知らないわよそんなの。自分で考えな」 モグモグ

御坂「お、お願い麦野さんっ! 麦野さんならそういうの詳しそうだから……」 ガシッ!

麦野「う……」 ビクッ 

麦野(どうしよ……目がマジだわ……。最初は適当に考えてたけどここまでくると下手なこと言えないし……)
282: ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:50:52.14 ID:LY7DzVoo

御坂「だ……駄目……かな?」

麦野「いや……その。い、いいわよ、任せなさい!」 ドンッ!

御坂「ほんとっ!? 頼りになるなー」 パァッ!

麦野(私のアホ――――――!!!)

御坂「昔の彼氏とはどういうとこ行ってたの?」

麦野「ええ? そうねぇ……」 ウーン…

麦野(あいつとの過去なんて思い出したくもないけど……仕方ないな。
    えっと……確か最初はあいつの家で……。
    あれ? その次もあいつの家……。次は私の家で……。
    あれあれ? その次はホテルで……そのあとすぐ別れたから……あれー) ムムムッ

御坂(すごい……真剣に考えてくれてる……。やっぱり麦野さんってば恋愛エキスパートなのねっ!
    もうこれは勝ったも同然! 覚悟しときなさいよ上条当麻ェっ!)

麦野「……」

御坂「wktk」 キラキラキラキラ

麦野(私……デートしてないじゃん……) ズーン…

御坂「ど、どうしたの? 何か聞いちゃ駄目なこと聞いちゃった……?」 オソルオソル…

283: ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:52:38.76 ID:LY7DzVoo

麦野「いいの何でもない……私って都合の良い女だったのね……」 ハァ…

御坂「なっ……お、大人発言……」 カァッ

麦野「ごめん、私の意見あんま参考になりそうにないわ」

御坂「え……でも、ほんと何でもいいんだけど」

麦野「ホテルでも?」

御坂「うっ……そ、それは」 カァッ

麦野「けど今の子って初体験早いんでしょ? おまけに相手はヤリたい盛りの高校生。
    どっちにせよ連れ込まれる覚悟くらいは決めといたほうがいいかもね。
    好きな相手なんだし」 カチャカチャ ムグムグ

御坂「え、そういうもんなの?」

麦野「知らないけど。まあ一応アンタ可愛いしさ。男だったらヤリたくなんじゃないの?」

御坂「あ、あいつでも……?」

麦野「だから知らないって。でもそうね、私がそいつの立場で、アンタみたいな純粋な子が相手だったら……」 クィッ

御坂「……っ」 ドキッ

麦野「欲しくなっちゃうかもね。ソース付いてるよ」 フフッ スッ

御坂(……悔しいけどドキッとしちゃった……)

御坂「……ど、どうしよ」 ドキドキドキ
284: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:58:30.65 ID:LY7DzVoo

麦野「ま、誘うだけ誘ってみたら? 何もしなくてもこのままなんだし」

御坂「け、けど……初体験とか……そんな」

御坂(あいつもやっぱりそういうこと考えるのかな……そ、そんなの無理っ)

麦野「周りの子でいない? お嬢様学校じゃいないか」

御坂「分からないけど……」

麦野「っつか今電話しなよ」

御坂「はぁっ!?」 ガタンッ!

麦野「うるさい、周りの迷惑でしょが。明日休みなんだから丁度いいじゃん」

御坂「で、ででででもっ!」

麦野「つべこべ言わない! 遅かれ早かれどうせいつかみんな膜ブチ抜かれんだよ。ほら、携帯出す」 グィッ

御坂「膜とか言わないで!」 トリダシ 

麦野「番号は? 知ってる?」

御坂「知ってるけど……一応あいつとペア契約した携帯だから」

麦野「そこまでやっといてなんでメールとか電話しないのよ」

御坂「何話せばいいか分からないもんっ!」

285: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 01:59:50.75 ID:LY7DzVoo

麦野「はぁー……まいいや、意地張らずちゃんと伝えなさいよ」

御坂「よ、よし。行くわよ」 ピッ!


prrrrrrrrrr…


御坂(な、なんでこんなことに……。でも麦野さんの言う通り待ってたってあいつは気付いてくれないんだから、
    私から誘わないと駄目なのよね……)


prrrrrrrrr…ガチャッ


上条『もしもし。なんだ、御坂?』

御坂「あ、あの……!」

上条『ん?』

御坂「あ、明日暇!?」

上条『お? ああ、まあ暇って言えば暇だけど。何で?』

御坂「あ……あの……その……」 チラッ

麦野(腹括れよ……) ヒラヒラ

上条『なんだよ?』

御坂「明日、遊びに行かない?」

286: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 02:01:31.89 ID:LY7DzVoo

御坂(言っちゃったー……!) カァァ…

麦野(……よしよし) クスッ…ズキッ

麦野(……何よこれ)

上条『あー……いいけど』
 
御坂「ほんと!?」

上条『ん……。どこ行くんだ?』

御坂「どこって……」

御坂(考えてなかったわ……) チラッ

麦野「とりあえず後でメールするとでも言っておいたら?」

御坂「あ、なるほど」

上条『なるほど?』

御坂「ううん、こっちの話! あとでメールするね!」

上条『お、おう分かった』

御坂「うん、それじゃあね。突然悪いわね」

上条『上条さんは宿題くらいしかやることが無いので構いませんよっと。じゃメール待ってるな』

御坂「はーい。バイバーイ」 ピッ!
287: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 02:02:22.32 ID:LY7DzVoo

麦野「上手くいったみたいね」

御坂「えへへ、おかげさまでね」 テレッ

麦野「よかったじゃない」

御坂「ありがとう麦野さん!」

麦野「お礼言われるようなことしてないわよ。さ、デザート持ってきてもらいましょ」

御坂「うん! ふふっ」 ニコニコ

御坂(あいつとデートかぁ……麦野さんの言うとおり、自分から行動しないと始まらないわね。
    麦野さんと仲良くなれてほんとよかった) フフッ

麦野(……こいつが喜んでるならそれでいいんだけどね……ほんと何かしらこのモヤモヤしたの……) ハァ…

288: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 02:03:39.17 ID:LY7DzVoo

―学舎の園 大広場 14:00―


カランカラン アリガトーゴザイマシター


御坂「んー、美味しかったー」 ノビー

麦野「悪いわね、奢ってもらっちゃって」

御坂「この前のお礼だし、気にしないで。それよりどうだった? ケーキはお気に召しまして? お姉さま」 バチコンッ!

麦野「うん。美味しかったよ」

御坂「……あ、あれ……?」

麦野「何よ?」

御坂「いやー、麦野さんだったら『普通』 とか『微妙』 とか言ってくると思ってたもんだから」

麦野「あら、ちょっとは私のこと分かってきたみたいね。
    けど、美味しいもんには素直に美味しいって言うわよ。その逆も然りだけど。おわかり?」 バチコンッ!

御坂「う、うん……」 テレッ

御坂(麦野さんのウィンクは反則でしょ……私もこれくらい綺麗だったらあいつとももっと上手くいくのかなぁ……)

289: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 02:05:25.49 ID:LY7DzVoo

麦野「んで、次はどこ連れてってくれるの?」

御坂「すぐ行く? 私お腹一杯だからちょっと腹ごなししたいけど」

麦野「実は私も。あ、じゃあ明日のデートの準備でもする?」

御坂「準備って?」

麦野「服……は制服だもんね。そだ、ヘアピン買ったげる」

御坂「えぇっ!? い、いいわよそんなの!」

麦野「焚きつけたのは私よ? たまには年下らしく素直に奢られなさいよ」

御坂「で、でも……」

麦野「うるさい。ゴチャゴチャ言ってる暇あんならとっとと可愛いヘアピン売ってる雑貨屋でもアクセサリーショップでも案内しなさい」

御坂「……う、うん」

麦野「そうよ。素直にお姉さんの言うこと聞いてりゃいいの」

御坂(お姉さんかぁ……妹みたいに思われてんのかな) チラッ
290: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 02:06:29.81 ID:LY7DzVoo


スタスタスタスタ


御坂「でもほんと明日どこ行こうかしらねー」

麦野「映画とかいいんじゃない?」

御坂「遊園地とかのほうがデートっぽくない?」

麦野「遊園地は実は初デートには向かないのよ」

御坂「へー、何で?」

麦野「並んでる待ち時間に会話が持たないから。
    喋れる自信あるならともかく、日中何度も並ぶようなとこは疲れもイライラも溜まってよくないわよ」

御坂「ほー。さっすが麦野さん。経験者は語るってやつよね、頼りになるー」 カンシン!

麦野「ほっときなさいよ」

麦野(まあ雑誌に書いてあっただけなんだけど。
    っつか今日だってアンタと会話持たせるために色々調べてきてんだよこっちは。
    ……でも意外と大丈夫だったわね) フゥ…

御坂「映画はどうして良いの?」

麦野「喋らなくていいからよ」

御坂「それってデートの意味なくない?」
291: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 02:07:52.72 ID:LY7DzVoo

麦野「そりゃ映画上映開始10分前とかに集合して終わったら即解散みたいなのじゃ意味ないけどさ、まあ普通そんな奴いないでしょ」

御坂「あーそっか。終わった後感想とかで会話のネタに困らないもんね!」

麦野「そうそう。暗闇の中で同じ時間を共有できるっていうのも良いよね」

御坂「すごーい。あんた詳しいわねー。どこでそんなの教えてくれるの?」

麦野(いつも読んでる『CunCum』と『学園都市Walker』と『びあ』のおかげよ)

麦野「んー、ほら。日ごろから色んなもんにアンテナ張ってんのよ」 シレッ

御坂「んじゃ映画にするね。あいつにメールしとこ」 カチッ…メルメルメル

麦野(微妙にスルーしやがったなこいつ……)

麦野「メイクは? 大丈夫?」

御坂「いやー、それがうちの学校化粧も禁止なのよねー。まあ淑女の嗜み(レディライクマナー)とか言って一見分からないくらい
    薄くしてる子も多いんだけど」

麦野「休日だしリップくらい塗ってたってわかんないでしょ。して行きなさいよ。
    ああけどそれだけだと逆に不自然か……?ファンデも……うーんでも無くても別に」 ブツブツ

御坂(麦野さんほんと親身になってくれてるなー)

292: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/03(土) 02:10:37.42 ID:LY7DzVoo

御坂「あいつに分かるかどうか微妙だしいいわよ」

麦野「分からなくてもするの。好きな人とのデートなんだから、ちょっとでも可愛いって思ってもらえるようにしといた方がいいでしょ」

御坂「なるほどね。可愛いか……そういうのにとことん鈍い奴だからねー」 ハァ…

麦野「苦労するわね。まあ何も言ってもらえなかったら私のところに来なさい。
    今度は完璧な化粧を施して嫌でも可愛いって言わせてやるから」

御坂「案外優しいわよね、麦野さん」

麦野「は?」

御坂「世話焼くの好きでしょ。もっと冷たい人だと思ってたけど、そんなことなくて良かった」 フフッ

麦野「……そう」

麦野(私が世話焼くのなんてアンタくらいのもんよ……鈍いのはアンタも同じじゃないのよ)

御坂「よーし! 応援してくれる麦野さんのためにも、明日のデートは何が何でも成功させてみせるわよ!」 オー

338: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 01:34:20.74 ID:0yhYAWso


―学舎の園 アクセサリーショップ『カヴン=コンパス』 14:00―

ガヤガヤ…

御坂「この店とかどうかしら」

麦野「なかなか流行ってるみたいね。ヘアピンコーナーは……あったあった」

テクテクテク

麦野「結構色々あるじゃない。どんなのがいい?」 ガチャガチャ

御坂「麦野さんが選んでよ」 ガサガサ

麦野「そのつもりだけど。うーん……こんなのは? フラワーモチーフだけど、今つけてるのとかぶっちゃうか」

御坂「同じもんじゃないしいいと思うけど」 ガサガサ

麦野「新鮮さが無いじゃない。じゃこれは? モノトーンのチェック柄。あー、でもアンタのキャラじゃないなー。
    どっちかって言うとこういうチャームが大きい奴の方が似合うわね」 アワセアワセ

御坂「ハートはちょっと着けるの恥ずかしいわねー」

麦野「いっそこんなんどうよ。稲妻型」

御坂「そこまでして電撃使い(エレクトロマスター)を主張しなくても……」

麦野「あはは、見てこれ。カエルのマスコットだって。さすがにこんなの頭に……」

339: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 01:35:39.76 ID:0yhYAWso

御坂「……」 ジー

麦野「……これがいいの?」

御坂「ハッ!……そ、そんなわけないじゃない! 誰がそんなガキッぽいもの……を」 チラッチラッ

麦野「そ。じゃこれは無しで」 ナオシナオシ

御坂「ぁ……」 (´・ω・`)

麦野「……」

御坂「……」 シュン…

麦野「ぷっ……あっははははははははは!」

御坂「なっ、何笑ってんのよ!」

麦野「ふふっ、だってアンタこれ戻したらすんごいしょんぼりしてんだもん。
    いいよいいよ、これ買ったげる、くくっ」

御坂「い、いいわよそんなの! どうせ子供っぽいって思ってるんでしょ!?」

麦野「思ってるわよ」

御坂「くっ!」

麦野「いいじゃん。好きなんでしょ? 悪いとは言わないわよ」
340: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 01:37:40.44 ID:0yhYAWso

御坂「え……ほんと? ハッ……! ち、違うわよ! さすがの私も着けたりはしないわよ!?
    ただちょーっとだけ……ほんとにちょびっとだけ可愛いかなーって思っちゃっただけでゴニョゴニョ」

麦野「まあこれ着けてきたら思いっきり笑ってやるけど。可愛いのは可愛いんじゃない?」

御坂「……あ、ありがと」

麦野「けどこれでデートは駄目ねさすがに。他には……」 ガサガサ

御坂「一つで充分よ」

麦野「こんな315円の小学生アイテムレジに持ってく私の身にもなりなさいよ」

御坂「ごめん」 ガサガサ

麦野「うーん……あっ、これいいんじゃない?」

御坂「どれ? あ、ガラス製の花……?」

麦野「合わせてみて。……うん、可愛い可愛い。じゃこれ買ってくるわ。先店の外出てていいわよ」 スタスタスタ
    
御坂「はーい」

御坂「……」

御坂(…………あ! そうだ!) 


スタスタスタ
341: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 01:43:32.70 ID:0yhYAWso

アリガトーゴザイマシター


麦野「えーっと、御坂は……」

御坂「ごめんごめん! 待たせちゃった?」 タッタッタッ

麦野「いや今出たとこだけど。まだ店の中いたの?」

御坂「うん、ちょっとね」 ササッ

麦野「ふーん? はいじゃあこれ……」

キャッキャッ ウフフ

麦野(なんだ? 常盤台の連中がこっちジロジロ見てるな……)

女子1「ねえ見て見てあそこにいらっしゃるの御坂様じゃないかしら?」 ヒソヒソ

女子2「え!? あ、ほ、ほんとですわ! あぁ……今日もお綺麗ね……」 ウットリ

女子3「ご友人の方は先輩の方かしら。お二人並んでいるととても素敵だわ……」 ウットリ

女子1「ねぇ、お声をかけてみましょうか?」

女子2「ええ? でもご友人の方とご一緒の様ですし、ご迷惑じゃないかしら……」

女子1「ちょっとだけなら大丈夫よ。あのー、御坂美琴お姉さまですか?」

御坂「え? うん、そうだけど」

342: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 01:44:41.80 ID:0yhYAWso

女子1「私達常盤台中学の1年の1子と申します。こちらは2子さんと3子さん。ほら、がんばって」 ヒソヒソ

女子2「あ、あの握手してもらえませんか!?」 バッ

御坂「えぇ? いやいや、芸能人じゃないんだから……」 アセッ

女子2「み、御坂様は芸能人よりよっぽど素敵です!」 ズイッ

女子3「そ、そうですわっ! 御坂様とお近づきになりたいとクラスメイトの友人も皆申しておりますもの!」 ズズイッ

麦野(さすがお嬢様学校。こういうこともあるのね……) ヒキッ

御坂「あー、わかったわかった。はい、それじゃ……」 ギュッ

女子2「キャーーー!」 ギュッ

女子3「ありがとうございますっ!」 ギュッ

女子1「わ、私もせっかくなのでぜひっ!」 ギュッ

麦野(おいおい……アイドルねまるで……)

御坂「これでいい?」

女子1「はい! お買い物中失礼いたしました」 ペコッ
343: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 01:46:08.42 ID:0yhYAWso

御坂「いいよいいよ。学校で会ったら遠慮なく声かけてね」 ニコッ

女子2「そ、そんな滅相もない……! 御坂様を遠くで眺められるだけで幸せなんですっ!」 ドキドキドキ

女子3「そ、そうですわ! わたくし達みんなの御坂様ですものっ、畏れ多くてそんなこと……」 ドキドキドキ

御坂「ほんとそんなの気にしないで欲しいんだけどなぁ……同じ学校に通ってるんだし……」

女子1「御坂様、お邪魔して申し訳ありませんでした。それでは私達はこれで……」 ペコッ


パタパタパタ… キャー! アクシュシテイタダイッチャッター ワタクシキョウテアラワナイデオコウカシラ ワタシモー キャッキャッ ウフフ


御坂「あっ、ちょっ……!もう……」 フゥ…

麦野「御坂様ファンの子?」

御坂「あー……まあそんなとこ。ごめんね、放っといちゃって。行こ」

344: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 01:48:53.68 ID:0yhYAWso

スタスタスタ


麦野「面白いもんが見れたからいいわよ。にしても、隣に第四位がいるのに見向きもしないってのは
    怒りを通り越して笑えるわ。レベル5への憧れというよりはアンタ個人への崇拝って感じね。
    目が蕩けきってたし」

御坂「まあ慕ってくれるのは嬉しいんだけどねー。
    あんまこっちの事情はお構いなしというか、フレンドリーに接してるつもりなんだけどなあ」

麦野「そういうところが逆に信者増やしてんじゃない?
    あのテの学校じゃアンタみたいに誰でも分け隔てなく接する子は珍しいでしょ」

御坂「分け隔てなくはともかく、派閥ってもんがあるからねーウチは。
    私みたいな奴は珍しいってとこは当たってるわ」

麦野「名誉有る孤独ってやつ? 聞こえはいいけど結局一人なのは変わらないもんね」

御坂「あんたみたいな人が先輩に居てくれりゃよかったんだけど。
    私二年生なのに先輩からもあんな感じなのよ? 気ぃ遣うっつの……」 ハァ…

麦野「あははっ、まあいいじゃない。アンタがそれだけ魅力的に映るんだよ。それにしても……」

御坂「うん?」

麦野「あの子達今日は握手した手でオナニー三昧だろうね」 ククッ

御坂「アンタがあの子達の前で喋らないでいてくれてほんとよかった」

346: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 01:50:16.78 ID:0yhYAWso

―学舎の園 cafe『エンゼル=フォール』 15:30―


「ご注文がお決まりになりましたらお声をおかけください」

麦野「結構こじんまりしたお店ね」

御坂「そ。だからあんまり人がいなくてゆっくり出来るのよね。今日はここで最後にしときましょ。
    はいメニュー」 スッ

麦野「ありがと。どれにしようかな……」 ウーン

御坂「さっきチョコだったから今度はさっぱりしたもんにしよっと」

麦野「確かに私もそっちの気分だわ。……よし、決めた」

御坂「何にするの?」

麦野「苺とシャンパンのジュレ」

御坂「あー、それ狙ってたのにー」

麦野「同じもん頼めばいいじゃん」

御坂「テーブルの彩りが無いじゃない」

麦野「分かるような分からないような……」

御坂「よし決まった。すいませーん」 スッ


ハーイタダイマー

347: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 01:51:41.91 ID:0yhYAWso

パタパタパタ…


「お待たせいたしました。お伺いいたします」

御坂「ドリンクセット二つで、イチゴとシャンパンのジュレが一つと、オレンジムース一つ」

「はい。お飲み物は?」

御坂「キャラメルマキアートと……あんたは?」

麦野「レモンティー、ホットで」

「かしこまりました。少々お待ちください」 スタスタスタ

御坂「あんた紅茶好きなの? 毎回頼んでるわよね」

麦野「そうね。割と。あ、そだ。はいこれ、ヘアピンね」 スッ

御坂「ありがとう。大事するねっ!」 ニコッ

麦野「しなくていいから壊れるまで使いなさい」

御坂「そういう言い方麦野さんらしくて好き。……ねえ、麦野さん」 オズオズ

麦野「ん、何よ」

御坂「これ……受け取ってくれる? ヘアピンのお礼」 スッ

348: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 01:52:57.06 ID:0yhYAWso

麦野「……さっきの店の袋……。アンタわざわざ……」

御坂「うん、麦野さんがレジ終わってからこっそり買った。ねね、開けてみてよ」

麦野「……ったく余計な気遣って……あ、ヘアクリップだ」

御坂「麦野さん髪長いからヘアピンじゃちょっと小さいし足りないと思ってさ。黒だったら何にでも合うしどうかな?」

麦野「へぇ、ブラックビーズとスワロフスキーが綺麗ね。アンタにしちゃいいセンスしてるわ」

御坂「それ褒めてんの?」

麦野「褒めてるわよ。ふふっ、ありがと。お礼のお礼なんてしてたらキリがないわよ、まるで憎しみの連鎖のようね」

御坂「例え悪いって」

麦野「冗談、嬉しいよ」 クスッ

御坂「えへへ、よかったー」 

「お待たせいたしましたー」 コトッ コトッ

御坂「お、来た来た」

「ごゆっくりどうぞー」 ニコッ
349: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 01:58:46.04 ID:0yhYAWso

麦野「美味しそう。いただきます」 カチャッ パクッ

御坂「私もー。……んー! 美味しいっ!」 モグモグ

麦野「確かにこれは悪くないわ……。あ、はい一口。アンタもこれ狙ってたんでしょ?」 スッ

御坂「わ。ありがと! あーん……」 パクッ

御坂「ん! 口当たりサッパリしてて美味しいわね。次は私もこれにしよっと。
    じゃお返しにはいどうぞ」

麦野「い、いいわよそんなの……」

御坂「いいからいいから。グッとグッと」

麦野(……な、なんか妙に恥ずかしいのよね……)

御坂「ほらほら、遠慮せずにパックンといっちゃいなさい」

麦野「あ、あーん……」 パクリ

麦野「ムグムグムグ……ん、美味しい……」

御坂「ね。甘いものってどうしてこう魅力的なのかしら」

麦野「そ、そうね。っつか、初めて親以外の人からプレゼントなんてもらったわよ」

御坂「え? 麦野さん彼氏から誕生日にもらったりしなかったの?」

麦野「……」

御坂「麦野さん?」

350: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 02:00:09.83 ID:0yhYAWso

麦野「……あいつにそんな甲斐性なかったわよ……」 ハァ…

御坂「……そ、そうなんだ……」

麦野「……」

麦野(雰囲気悪くしちゃったか……?)

御坂「……もしかして……昨日一緒にいた男の人って……」

麦野「……うん」 ピクッ

御坂(余計なこと言っちゃったかな……)

麦野「やっぱ見られてたか……。あー……まあ、そう」

麦野(こいつもしかして気にしてる……? そろそろ白状しとくか……) フゥー…

御坂「そうなんだ……」 
    
麦野「うん。この際だから告白するけど、私付き合ったのそいつだけ。星の数程どうとかいうの嘘。ごめんね」

御坂「えっ!? ふぅん……それは、なんていうか……」 ホッ

御坂(って何安心してんの私!? っつかそれじゃあさっき都合の良い女って言ったのはあの男に……) カァァァ

351: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 02:01:50.85 ID:0yhYAWso

麦野「気になるの?」

御坂「な、何が?」

麦野「顔に出すぎなんだよバカ。アンタの思ってる通り、あいつは最っ低のクソ野郎だから街で声かけられても絶対着いていくなよ。
    ガキには興味ねえとか言ってたけどヤレるもんはとりあえずヤッとくような奴だし」 ケッ

御坂「や、ヤッとくって……」 カァァッ

麦野「とにかく4回目くらいのデートであいつには他に何十人も女いること分かってフッたの。
    あいつに4回も体許したことが死ぬほど腹立たしいわ……私も初めての彼氏で浮かれてたんだろうな」 イラッ

御坂(こ、こんな生々しい話初めて……) ボー

麦野(とか思ってんだろうな。詳しく話したら頭爆発するんじゃない? これ以上思い出したくないから絶対言わないけど)

麦野「ま、そんなわけだから。恋愛相談に関してはそんなに力には……」

御坂「私だったら……」

麦野「ん?」

御坂「私だったら、麦野さんにそんな酷いことしないのにっ!」 ガタッ!

麦野「ちょっ!……な、何立ち上がってんの!」 アセッ

御坂「こんな可愛い彼女がいてどうして浮気なんてできんのよ! あー腹立つ! 何その男!
    別れて正解よそんなの! 気にすること無いわよ麦野さんっ! そんな男のことなんて……」 スゥッ

麦野「い、いやだから今は別にどうでも……」


御坂「私が忘れさせてあげるからっっっ!!!」


麦野「」

352: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 02:03:34.32 ID:0yhYAWso

シ――ン…


御坂「……」

麦野「……」 ポー…

御坂(あ、あれ……?)


ヒソヒソヒソ… アノフタリソウイウカンケイナノカシラ… トキワダイノコガトシウエノセンパイニコクハクヲ… ヒソヒソ…


御坂(……わ、私何言ってんの――――――!!!!?) ガタッ!

御坂(ハズカシー……!勢い余ってあんなことっ! 今日は楽しく遊んで嫌なことは忘れようって言いたかったのに、
    あの文脈じゃ私が麦野さんを体で……) カァァッ

御坂(と、とにかく麦野さんの誤解を解かなきゃ……) チラッ

麦野「……」 ポー

御坂(うわーっ! 呆れてる! 視線が痛い!)

麦野(……こ、これって告白……? い、いやでもあいつ好きな男が……。
    も、もしかしてそれとは別で私を関係を持ちたいってこと……?ど、どうしよ……) ドキドキドキドキ

353: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 02:05:23.15 ID:0yhYAWso

御坂(な、何から説明すればいいのよ……!) アウアウアウアウ

麦野(……いやいや、いくらなんでもそれは無いでしょ。私に気ぃ遣って言ってくれたのか……)

御坂「えと、麦野さん。今のはその……」

麦野「あーいいよいいよ。私を気遣って言ってくれたんでしょ? ありがとね」

御坂「あ……う、うん……」 

御坂(よかった。誤解してなかったみたい)

麦野(……おかしいな。誤解だって分かってるのに……ドキドキする。まさかこれ……) チラッ

御坂「な……なんか今日楽しいわね! こんなに誰かとゆっくり遊ぶのも久しぶりだしねー!」 モグモグ

麦野「そう。ま、私も面白くないことはないわよ?」 クスッ

御坂「ったく、素直じゃないんだから」

麦野「うるさい」

麦野(……まさか、ね) フゥ…

354: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 02:09:10.06 ID:0yhYAWso

―第七学区 常盤台中学学生寮前 17:50―


御坂「悪いわね、わざわざ送ってもらっちゃって」

麦野「帰り道の途中だし、いいわよ別に。これが常盤台の学生寮ね」 フーン

御坂「上がってく? と言ってももう門限まで時間あんまり無いけど」

麦野「また今度お邪魔するわ」

御坂「麦野さん家も遊びに行かせてよ」

麦野「……ま、いいけど」

麦野(掃除しておかないとな……)

御坂「どこ住んでんだっけ?」

麦野「ここから15分くらい歩いたとこにあるマンション」

御坂「んじゃ今週行くわね!」

麦野「こ、今週!? いきなりだな……」

御坂「いやー、その……ね、もうちょっと恋愛相談乗って欲しいかな、なんて」 エヘヘ
355: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 02:10:54.76 ID:0yhYAWso

麦野「あー……」

御坂「やっぱ駄目かな……?」

麦野「もう何でもいいよ。いつ来るの?」

御坂「火曜日は?」

麦野「その日なら空いてるから大丈夫」

御坂「いつでも空いてんじゃないの?」 フフッ

麦野「黙れ。まあその通りだけど」

御坂「うん。じゃあその日に行くわね! 泊まりで!」

麦野「了解。ってはぁあ!? 何で泊まる必要があんのよ」

御坂「せっかくだからパジャマパーティしたいじゃない」

麦野「私とあんたは出会って1週間も経ってないのよ? そんな相手にスッピン見せろっての?」

御坂「私いつもスッピンだし。出会ってからはもっと経ってるよ。それに、そんなの期間の問題じゃないでしょ」

麦野「そりゃそうかもしんないけどアンタねぇ……」

356: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 02:11:58.98 ID:0yhYAWso

御坂「あ、もちろん無理だったら全然構わないわよ」

麦野「いいけど……。大したもんないわよ」

御坂「いいのいいの。楽しみにしてるわね!」

麦野「はぁ……分かった分かった。そのつもりしとくからそろそろ中入りな。
    二階の窓からこっち睨んでる人がいるわよ?」

御坂「ゲッ、寮監だ。寮の前で長話してたから……。ごめん部屋戻るわ。
    暗くなってきたから帰り気をつけるのよ」

麦野「誰に言ってんだ中学生。じゃ、帰るわ。バイバイ」 スタスタスタ…

御坂「麦野さーん!」

麦野「まだ何かあんの?」 クルッ

御坂「今日はありがとー! また遊ぼうねー!」 ニコッ

麦野「……」

麦野「はいはい。またね」 ヒラヒラ

357: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 02:13:13.40 ID:0yhYAWso

スタスタスタスタ…


麦野(やれやれ、自分の家の前で恥ずかしいこと叫んじゃってまぁ) 

麦野(けど、私も楽しかったかな。……次の約束もしちゃったし) クスッ

麦野(……メールしとくか) カチャッ


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:今日は
本文:
ありがとね。初めて入ったけどなかなか面白いと
ころだったわ。
それからヘアクリップもありがと。普通に気に入っ
たから使わせてもらうわよ。

明日、頑張ってね。
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野(あいつ明日デートか。けしかけた手前上手くいってもらいたいもんだけど……) ズキッ

358: 4日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 02:14:32.18 ID:0yhYAWso

麦野(何であいつがデートってだけでこんなモヤモヤすんのよ。私まで緊張してんの?)

麦野(……はぁ、最近御坂のことばっか考えてるな。他に考えることも無いんだけど……) ハァ…


ハーナテココローニキザンダユメモミライサエオーキーザーリーニシーテー!


麦野(……あいつとメールするようになってからまだ4日だけど、結構仲良くなれてきたかな) カチッ


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:こちらこそ(*´∀`)ノ
本文:
ありがとう(*ゝω・*)ノ
また行きたくなったらいつでもどうぞ(*>∀<*)
私もヘアピン明日付けていくからねっo(≧ε≦o)

色々相談乗ってくれたし、明日の結果はちゃん
と報告するから!麦野さん家も楽しみにしてるね
!(*>艸<)
――――――――――――――――――――


麦野(……火曜日、またあいつに会えるのね) クスッ

362: VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/07/06(火) 02:42:00.94 ID:c.AwmwDO
乙!
むぎのんがだんだんデレてきてうれしいな!
378: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 23:50:44.41 ID:0yhYAWso

5日目


―麦野宅 13:00―


ジリリリリリリリリリリリリリリッッ!!


麦野「んー……んぅ…………」 ゴロリ


リリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリッ!!!


麦野「あと5分だけ……」 ゴロゴロ


リリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリッ!!!


麦野「ん…………」 イラッ


リリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリッ!!!


麦野「目覚まし時計如きが私に指図してんじゃねぇえええぇぇぇっ!!!」 ガバッ! 


ビシュゥゥゥゥゥゥウウウウウッッ! ガチャーンッ!

379: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 23:53:50.03 ID:0yhYAWso

プスプスプス……


麦野「……また壊しちゃった。まいいや。ストックまだ20個くらいあるし……もうこんな時間か。
    昼ごはんどうしよっかな」 ポリポリ

麦野(……メール来てるかな) カチッ

麦野(げっ! なんだこれ、フレンダからの着信が15件? 電話の女からも3件……。
    寝てて気付かなかったからフレンダに連絡が行ったのか……。メールは……2件) ピッピッ


――――――――――――――――――――
from:フレンダ
件名:こらー麦野ー!
本文:
寝てるでしょ!今夜仕事だって連絡入ったよ!
起きたら私に至急折り返し電話!
そして罰として麦野の体液付シミ付下着を私にく
――――――――――――――――――――


麦野「これ以上は読む必要ないわね」 ピッ
380: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 23:55:18.04 ID:0yhYAWso

麦野「もう一件は御坂か」 ピッ


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:おはよう(*´∀`)ノ
本文:
今から行ってくるわ!
昨日もらったヘアピンばっちり付けてるからね!

待ってろよ上条当麻ぁ~!(`・ω・´)b+
――――――――――――――――――――


麦野(おーおー張り切っちゃって) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:今起きた
本文:
楽しんでる?(笑)
良い雰囲気になったら告白しちゃえ!
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野(こいつの恋路が上手くいったら私の肩の荷も下りるってものよ。……きっとね)

麦野「さて、シャケ弁買ってフレンダに電話しないと」 ヨッコイセ
381: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/06(火) 23:57:45.55 ID:0yhYAWso

―第七学区 ファーストフード店 13:10―


メールゲコ!メールゲコ!


御坂「あ、ごめん、メールだわ」 モグモグ

上条「おう」 モグモグ

御坂(麦野さんか、もうお昼よ……なになにー?) チューッ…ズズッ


――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:今起きた
本文:
楽しんでる?(笑)
良い雰囲気になったら告白しちゃえ!
――――――――――――――――――――


御坂「ブフーーーーッッ!!!」 ブバァッ!

上条「うぉあ! 何やってんだ御坂?」

御坂「え、な、なんでもないわよ!」

上条「?」

382: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:00:02.41 ID:0o2ksPso

御坂(何送ってきてんのよ! こ、こここ、告白って! そんなこといきなりできるわけないでしょ!)

上条「何かあったのか?」

御坂「あ、ううん! 友達から来てただけ! ほ、ほら。早く食べて映画館向うわよ!」 ガツガツガツッ!

上条「ああ。いや、そんなに急がなくてもまだ時間あるぞ」

御坂(変なメールしてこないでよっ……! めちゃくちゃ意識してきちゃったじゃないの!) カァァ ガツガツッ

上条「おーい、御坂さーん?」


ヴーンヴーンヴーン


上条(聞いちゃいねえ。……っとメールか、誰だ?) カチッ

上条(……姫神? 話があるから今日の夜時間ちょうだいって、何だろ)

御坂「誰からのメール? ま、まさかまた女の子とか言うんじゃないでしょうね」

上条「クラスメイトだよ。それより今日映画何見るんだっけ?」

御坂「忘れたの? 『GEKOTA the MOVIE~愛と追憶の日々~』 よ。
    ゲコ太の完結編となる待望の劇場版なんだから心して見なさいよね!」

上条「ほほー……」

御坂「……じゃ、じゃなくてっ! たまたまチケットもらっただけよ! 
    他に見たいものいっぱいあったけど偶然この映画だけだったんだからね!」

383: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:02:39.94 ID:0o2ksPso

上条「ふーん。ま、無料だし俺は何でもいいけどな」

御坂「そ、それよりほら、何か気付いたこととかないの?」 チラッチラッ

上条「気付いたこと……?」 ウーン

御坂(ヘアピンとリップよ! 気づけこの馬鹿っ!
    麦野さんに言われた通り、朝から黒子に隠れてわざわざしてきたんだからねー!)

上条「ん~?」 マジマジ

上条(正直分からんが……何かに気付いて欲しいというのは分かる……ここは一つ賭けに出るか)

御坂(そ、そんなに見ないでよ……) カァァ

上条「お前痩せた?」

御坂「変わんないわよ!」 ガァァ!

上条(外しても喜ぶかと思ったけどそんなことなかったな……失敗した) ポリポリ

御坂「はぁ、もういいわよ。食べ終わったし行こ」 ハァ…

上条「お、おう」

上条(ちょっと怒らせちまったかな……。映画見ながら考えとくか)

384: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:05:25.97 ID:0o2ksPso

―麦野宅 13:40―


麦野「だーからっ! 悪かったっつってんでしょ。っつか休日は昼まで寝てるって知ってんでしょが!」 ワリバシパキッ

フレンダ『そうだけど電話何回も鳴らしたのに気付かないってどんだけ寝てる訳よ!』

麦野「はいはい申し訳ありませんでしたぁっ! いいからさっさと仕事の内容教えろっつの!」 シャケベンモグモグ

フレンダ『もうっ! 今日はこの前の続きだよ。能力開発に関する研究データをどっかの国に売り飛ばそうとしたバカを殲滅』

麦野「主犯連中はこの前全員ブチ殺したでしょ。今日は何?」 モグモグ

フレンダ『結局、今度はそれを仲介したブローカーのいるアジトを襲撃して皆殺しにしてきてくれってさ』

麦野「殺しちゃっていいの? 仲介人締め上げて取引相手割り出してそっちも消しといたほうがいいと思うんだけど」 ムグムグ

フレンダ『その辺はもう割れてんじゃない? 何にせよ仕事内容はそれだけ。十七学区にアジトがあるらしいから
      今夜21時頃迎えに行くね』

麦野「はいはい了解。ま、私らの考えることじゃないしね。今日も何か賭ける?」 モグモグ

フレンダ『今日はやめとく。この前のお店高かったし。ところでさ麦野』

麦野「あン?」

フレンダ『寝坊の罰として麦野のムレムレの下着をくれるっていう約s』 ピッ

麦野「誰がやるか変態」  ピッピッ
385: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:07:39.02 ID:0o2ksPso

麦野(メール確認メール確認っと) イソイソ


カチッ
――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:できるかー!
本文:
ビックリさせないでよ(o≧口≦)o
今から映画見てくる…
――――――――――――――――――――


麦野(いや告白しないと始まらないでしょ。焦る必要無いけど、あんまりもたもたしてるのも良くないわよ……) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:そう?
本文:
言わなきゃ伝わんないと思うけどね…。

何見るの?
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野(まあ私も人のこと言えないけどね。夜まで暇だし掃除でもするか……)
386: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:18:02.29 ID:0o2ksPso
―第七学区 劇場前 16:50―


御坂「んー! 面白かったわねぇ。入場者全員プレゼントのゲコ太フィギュアも手に入ったことだし、満足満足!」 ホコホコ

上条「よかったな」

御坂「あんたはどこが面白かった? 
   私はやっぱピョン子が『もう一度生まれ変わって、オタマジャクシになってもめぐり合いましょう』ってことね。
   名台詞誕生キタ――――――! って感じよ。
   正直劇場版は原作アニメからの改変がすごいから賛否両論って意見がファンの間でも多かったんだけど、
   今回の内容見ると全然そんなことなかったわよね。そりゃピョン子もゲコ太も確かに大人蛙になって言動も落ち着いてたわよ?
   けどやっぱゲコ太の根本は変わってないっていうか、あーでもこれ大人が見たほうが楽しめる映画だったかも知れないわね。
   特に最後に宿命から開放されてオタマジャクシに転生して故郷の河で泳ぐゲコ太達は子供達にはちょっと分かりにくい
   演出だったんじゃないかしら。けどけど私としてはやっぱりあれくらいシリアスにやってくれたほうがいっそ清清しくて   
   いいと思うのよね。あんたはどう思う?」 ペラペラペラペラ

御坂「……って、さっきゲコ太ファンっぽい人が言ってたわよ……?」 カァァ

御坂(やっば、テンション上がっちゃってた……)

上条「ああ、俺もお前と同じ意見だ」

上条(さっぱり分からん)

御坂「わ、私じゃないわよ!それより、これからどうする? 
    私門限あるから6時には帰らなくちゃ駄目なんだけど……お茶くらいする?」

上条「んー、どうしようかなー……」

387: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:19:46.26 ID:0o2ksPso

御坂(こういうときに……
   
    上条『今日は帰したくないっ!』

    御坂『えっ……で、でも、寮監や黒子に怒られる……』

    上条『悪い御坂。いや、美琴。俺のために怒られてくれ! 今日はお前と一緒にいたいんだっ!』 ガバッ

    御坂『あっ……と、当麻……』 ギュ…
  
    上条『愛してる、付き合おう。美琴……』 ギュッ!

    御坂『嬉しいっ! わ、私も好きだよ……当麻!』 ギュッ!

    上条『今夜は寝かさないぜ……』 キランッ

    御坂『やだっ……恥ずかしい……』
  
    なーんてことになったらいいのに) フッ…


上条(そう言えば姫神が何か話あるとか言ってたな。あんま遅くなってもアレだし、帰りに寄ってみるか)

上条「そういうことなら今日は帰るか。目的の映画も見れたしな」

御坂「えっ」

上条「ん?」

御坂(そりゃこいつならそう言うわよね……はぁ、結局今日は映画見ただけで終わりか……
    ……まいいや、とりあえず二人で遊べたし) ハァ…
388: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:21:22.84 ID:0o2ksPso

上条「あ、そだ御坂」

御坂「何よ」

上条「ヘアピンいつもと違うな。あー……その、似合ってるぞ?」

御坂「!」

御坂(やっ……やだっ! こいつ気付いてくれてたの……? どどど、どうしよ、めちゃめちゃ嬉しい……) アウアウアウ…

上条(映画中チラチラこいつ見ててようやく気付けた……正解っぽいな……危ない危ない) フゥッ…

御坂「……ありがと、あんたに褒めてもらいたくて……付けてきたの……」 チラッ ドキドキ

上条「そ、そうなのか」 ドキッ

上条(なんだなんだ何なんですかこの反応は。
    御坂が可愛く見えるってどういう……いやでもこいつ見た目は悪くないし……。
    ちょっと乱暴なところを除けば実はすげえ可愛げのある奴なんじゃ……)

御坂「……」 ドキドキドキ…

上条「……」 ドキドキドキ…

御坂(あれ……なんかいい雰囲気……?)


 ―――良い雰囲気になったら告白しちゃえ!


御坂(……!!! こここ告白って! どどどどうやりゃいいのよ!?) ドッドッドッ…
389: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:23:58.62 ID:0o2ksPso

上条(いやいやまさかなー……。大体相手は中学生だぞ。気は合うけど。
    はぁ……上条さんにもこれくらい可愛い彼女が欲しいもんですよ。
    それ以前に出会いが欲しい……) ハァ…

御坂「あ、あの……上条!……さん」 ドッドッドッ

上条「!?」

上条(さ、さん付けですとー!? 上目遣いで瞳も潤んで……うわなんだこいつめちゃくちゃ可愛いぞ……) ドキドキドキ

御坂「そ、その……私ね……」 ドッドッドッ

上条お、おう。なんだよ」 ドキドキドキ

上条(も、もしかして……もしかするのか……?) ドッドッドッ

御坂「その……だから……」 ドドドドドド

上条(そうだとしたらどうする……? 相手は中学生だが……いや、愛に年齢は関係ねえはず! 
    上条さんはオッケーしちゃいますのことよ!) ドドドドドドド

御坂「き、気をつけて帰るのよ……!」 ニヘラ

上条「へ?」

御坂(……や、やっぱり言えない! ……恥ずかしいもん……。そういうのは男から言ってくれるもんでしょ……) カァァ
390: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:24:59.77 ID:0o2ksPso

上条(そ、そうだよな! 何勘違いしてんだ俺は! 中学生だ何だ言ってるけどこいつは常盤台のお嬢様だぞ?
    もっと相応しい相手もいるし、結局年齢が……くそっ、ちょっと残念だな……) ハァ…

上条「心配してくれてありがとな! お前こそ気を付けて帰れよ!」 ニコッ

御坂「う、うん。今日は付き合ってくれてありがと」

上条(ふぅ……危うく恥かくところだった。あー、彼女欲しいな……) ハァ…

御坂(ま、また今度言えばいいわよね……。よし、次会ったとき言おう! うん、そうしよう……) ハァ…

御坂「あ、あんた彼女とかいないのよね……?」

上条「んなもんいるわけねえだろ……」

御坂「……欲しいって思う?」 ジッ

上条(また上目遣い……可愛いけど、こいつにそんな気あるわけねえしな)

上条「ま、まあ人並みにはな……」

御坂「……そう」

御坂(よっしゃキター! ならいっそこいつから告白してくれないかしら……)
391: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:25:56.77 ID:0o2ksPso

御坂「ちょ、ちょっとでもいいなって思う子には素直に告白しなさいよねー……! 
    あ、案外向こうも自分のこと好きだと思ってるかもしれないんだからっ!」

上条(何言ってんだこいつ……? 彼女欲しいって言ったからアドバイスしてくれてんのか? へぇ、やっぱ根はいい奴だな)

上条「そうだよな! そんな場面が来たら迷わず素直になるようにするわ!」

御坂「そ、そうよその調子っ! ……次は楽しみにしてる」 ボソッ

上条「ん?」

御坂「な、なんでもないのよ! じゃ、帰りましょうっ!」

上条「おう。んじゃまたな」

御坂「うん、バイバイ。またね」


タッタッタッ…


御坂(はぁ……なかなか告白って難しいな……。
   でもあいつヘアピンのこと気付いてくれたし……うん、今日は楽しかった!) フフッ

御坂(負けないわよ! 次は覚悟しときなさいよねー!
    それにもしかしたら次はあいつから……なんて、ふふふっ!) 
392: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:29:00.60 ID:0o2ksPso

―アイテム専用キャンピングカー 車内 21:20―


ブォーン…


麦野「……」 ジー


――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:結果報告(*ゝω・*)ノ
本文:
あいつヘアピンのこと気付いてくれたよ(∩∀`*)
結構いい雰囲気になったし(*>艸<)
これも麦野さんのおかげだね!

でも告白は恥ずかしくて出来なかった…。
あいつから言ってくれればいいのにな…(´・ω・`)
でもでも、それとなくそっちから伝えて欲しいなっ
て言ってみたから、次はもしかしたらあっちから
言ってくれるかも☆
なんて、さすがにそこまで上手くいくとは思って
ないけどね(´д`;)
――――――――――――――――――――


麦野(あのバカ……) フゥ…

絹旗「どうしました麦野、ため息なんかついちゃって。 さっきから携帯超眺めたままで」

麦野「ん? 何でもないよ」 カチッ

フレンダ「また超電磁砲? ぶー、たまには私ともメールしてよー」

麦野「アンタとはしょっちゅう顔合わせてんだろ。電話だって毎日のようにかけてくるじゃない」

393: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:29:37.67 ID:0o2ksPso

フレンダ「ふえーん、滝壺ー。麦野を超電磁砲にとられたー」 ビー

滝壺「よしよし。健気なフレンダを私は応援してる」 ナデコナデコ

麦野「アンタねぇ……」

浜面「おーい、もうすぐ着くぞ。そろそろ準備しとけよー」

絹旗「今日もつまんない仕事になりそうですね」

滝壺「眠い……」

フレンダ「ははぁん、結局、浜面が寝かせてくれなかったって訳ねー? やーらしー」 キャッキャッ

浜面「ばっ! フレンダお前何言ってんだよ!」

滝壺「……」 カァァ…

フレンダ「げっ、マジで? えーっと……あはは、ごめんごめん」

絹旗「どうすんですかこの空気」

フレンダ「だって本当にそうだと思わなかったんだもーん。麦野ー」

麦野「……」 ボー

394: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:30:33.44 ID:0o2ksPso

フレンダ「麦野? 具合でも悪いの?」

麦野「え? ううん、違う違う」


ブォー…ドドド…


浜面「よし、着いたぞ。しっかり稼いでこいよ」 ビッ!

絹旗「何で浜面が超上から目線なんですか」 ゲシッ

フレンダ「そうだそうだ! 結局、私らの下っ端ってこと忘れないでよね!」 ゲシッ

浜面「いてぇ! いちいちブン殴るな……はっ、麦野!」 ビクッ

麦野「……」 スッ

滝壺「……?」

浜面「麦野が俺を殴らないなんて……」 ガクブル

麦野「アホなことやってないで行くわよ。チリ一つ残さずブチ殺してやりましょ」

麦野(……はぁ、あいつが頭から消えないなんて……何なんだかね、私は……)
395: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:31:34.11 ID:0o2ksPso

―常盤台中学学生寮 二○八号室 22:00―


――――――――――――――――――――
to:上条当麻
件名:今日は
本文:
ありがと。
まあわりと楽しかったわよ?
よかったらまた行こ
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


御坂「んー……麦野さんから返事来ないなー」 ボフッ

御坂(いつも結構早いんだけどな……。色々と相談したいことあったのに……) ゴロゴロ

御坂(なんか私最近麦野さんばっかりだ……。苦手な相手だったのに、随分仲良くなっちゃったな) フゥ…

白井「お姉様元気がありませんわね。何かありましたの?」 カミトカシトカシ

御坂「べっつにー……大したことじゃないわよ」 ゴロン

白井「では露骨にため息など吐かないでくださいまし。気になってしまいますわよ」

御坂「そうよね、ごめん……」

白井「?」
396: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:32:34.78 ID:0o2ksPso

御坂(さすがに黒子にあいつのことは相談できないしね……。っていうか、麦野さん以外に話したことないし……) ゴロリ

御坂(麦野さんって学園都市の暗部?だっけ。そういう人なのよね……)ゴロゴロ

御坂(どういう目で見りゃいいのかしら……? 悪い人? ……でも仕事でやってるみたいだし。
    麦野さん本人は面白くていい人だと思うし、うーん……) ゴロゴロゴロ

御坂(訊きづらいなぁ……。知らない方がいいとも言ってたもんね。
    でも私の話ばかりじゃなくて、麦野さんのことももっと知りたい……) ゴローン

御坂(よしっ! やっぱり思い切って訊こう!) ガバッ!

白井(お姉様が挙動不審ですの……) アセッ

御坂(あいつとも何か上手くいってる気がするし、最近良いことが続いてるわね) フフッ

白井(お、お姉様……何か悪いもので食べましたの……?) ヒキッ


メールゲコ!メールゲコ!


御坂「麦野さん!?」 ガバッ!

白井「……」
397: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:34:02.13 ID:0o2ksPso


カチッ
――――――――――――――――――――
from:上条当麻
件名:Re:
本文:
おう。チケットありがとな
上条さんは今日良いことがあったので今度はお
前に何か奢ってやるよ。今日のお礼に
――――――――――――――――――――


御坂「なんだあいつか……」 ハァ…

御坂(って、なんだって何よ!……私はこいつのことが好きなんでしょ? 
    なんで麦野さんじゃなかったらってため息つくわけ、意味わかんない……! 
    ちょっと麦野さんのこと気にし過ぎなのよ。
    同じレベル5で、能力も似てるし気が合うのは合うからいいんだけど……) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:上条当麻
件名:良い事?
本文:
って何よ?
すっごいもん奢らせてやるんだからね!
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ

398: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:34:50.48 ID:0o2ksPso

御坂(良い事ってなんだろ)

御坂(まあどうせ卵が安かったとかそんなことでしょ。やれやれ、こっちの気も知らないで) ハァ…


メールゲコ!メールゲコ!


御坂(あいつにしちゃ早いわね。言いたくて仕方ないってこと? 子供かっつの) クスッ


カチッ
――――――――――――――――――――
from:上条当麻
件名:Re:
本文:
な・い・しょ・(^_-)-☆
なんてな(笑)今度会ったときに教えるよ。
じゃあ明日も学校だからそろそろ寝るわ。
またなー
――――――――――――――――――――


御坂(何こいつ……。まいいか、近々どうせ合うでしょ。
    あれ、でも次会うときは告白か……どどど、どうしよ) カァァ…
399: 5日目前半 ◆S83tyvVumI 2010/07/07(水) 00:36:20.22 ID:0o2ksPso

御坂(ま、まあ何とかなるでしょ! 麦野さんに相談してから考えよ!) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:上条当麻
件名:そう?
本文:
ウィンクすんなキモいわよ(笑)
どうせ大したことじゃないんでしょうけど( ̄∀ ̄*)
じゃね、おやすみー
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


御坂(案外メールしてみると普通ね。もっと緊張するかと思ったけど)

御坂(けどもうちょっと顔文字とか使った方がいいかしら?
    でも多いって言われてるし……まこれでいいか)

御坂(……麦野さん今。何してんのかなあ) ポイッ

白井「……」 
438: カザキリ様がみてる ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:08:05.34 ID:fG9FuNUo
ごきげんよう
ごきげんよう
今日も投下していきますね。

>>436
そういうわけではないですが、割かしマイナーキャラに食指が動くところはあります。
今でこそ麦野SSは多いですが、2ヶ月程前までは『とある科学の超電磁砲5巻』が発売していなかったこともあり、
麦野はそれはそれは登場頻度の少ない不遇なキャラでした。
五和は今でもそうですが…。
今回の麦琴も百合ということで受け入れられるのかという不安はあったものの、
意外とたくさんの方に見ていただけているようで嬉しいです。
この先さらに濃厚な百合(というかもはやレズ)描写になっていきますので、
今のうちに注意を促しておきたいと思います。
439: カザキリ様がみてる ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:13:15.68 ID:fG9FuNUo

―第十七学区 不穏分子アジトビル 1F  22:00―


墓穴の底から響くような声がそこかしこから聴こえてくる。
十七学区の路地裏。今は使われていない廃ビルの正面玄関前、絹旗、フレンダ、滝壺の三名は
辺りに転がった無残な死体の山を見下ろして一息ついたところだった。


絹旗「何とか片付きましたね」


額の汗をぬぐいながらふぅと息を吐く絹旗。
足元には鉄骨や車の下敷きにされた男達の死体が転がっている。


フレンダ「結局用心棒の能力者がちょっと厄介だったけど、追いかけてった麦野大丈夫かな?」

絹旗「麦野が負けることなんて、それこそレベル5でも出てこない限り超あり得ません」


本日の仕事は先日の能力開発関連のデータを海外に売り裁くにあたって仲介人となったブローカー達の抹殺だ。
アジト内部に売人と用心棒である『風力使い(エアロシューター)』がまだ逃亡中のため、麦野がそちらの掃討。
3人は外の敵を潰しつつ、このビル唯一の入り口である正面玄関を封鎖しているところだった。


フレンダ「いや、そっちの心配じゃなくて。派手にやらかし過ぎて野次馬が寄ってくるような騒ぎにならないかなって」


苦笑しているフレンダ。
麦野の『原子崩し』はとにもかくにも目立つ能力だった。
光輝くわ轟音はすごいわ、おまけに能力者の麦野自信がハイになるとそれはそれはよく吼える。
弱い犬ほどよく吼えるというが、例外もいるのだということを証明しているかのように。
とにかく相手の自尊心を粉々に粉砕するまで罵倒し続ける麦野。
街中だったら5秒で『警備員(アンチスキル)』や『風紀委員(ジャッジメント)』が飛んでくることだろう。

440: カザキリ様がみてる ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:16:15.74 ID:fG9FuNUo

絹旗「……それは、何とも言えませんね」


絹旗も呆れてため息をついた。


滝壺「二人とも、データが入ったディスクも回収したよ」 


ブローカーの一人が持っていたアタッシュケースの中から、データが入ったディスクの一つを取り出して滝壺がぼんやりと言う。
いくつかに分けて所持しているようで、中にいる連中も恐らく持っているだろう。


絹旗「あとは上の階に上っていった麦野だけですか。まあ何か問題が起こるとは超考え辛いですが」


窓ガラスが割れて煤けた30階建ての廃ビルを見上げて絹旗が頭をポリポリとかく。
少々てこずっているのか遊んでいるのか、やけに静かな夜だった。


フレンダ「とりあえず、終わったら車戻るように麦野に言われたし、退散しよっか」

絹旗「ですね、いつ頭上から電子線の雨が降ってくるか分からないですし」


敵を追いかけてビルに入っていった麦野は最初こそ罵詈雑言を吐き連ねながら電子線を乱射していたが、
それは威嚇のつもりだったのだろう。今はねっとりと舌なめずりでもしながら狩を楽しんでいるのに違いない。
物音のしないビルを見上げて、フレンダと絹旗は同時にゴクリと唾を飲み込んだ。
次の瞬間には、ビルが跡形もなく消し飛ぶような攻撃を放つかもしれないのだから。


滝壺「むぎの、今日も随分はりきってるね」


ビルを見上げているのか、その中にいる麦野を見ているのか、滝壺は上を向いたままポツリと呟いた。


フレンダ「麦野が本気出してくれたらこっちも楽だしいいんじゃない?」

絹旗「確かに、麦野は楽しい、私達は楽。みんな超ハッピーです。おっと、相手さんは不幸になるだけでしたね」

フレンダ「あはは、それ言えてる。結局、今日はどんなことやらかしてくれるのかしらね」


軽口を叩きあって、フレンダは携帯電話で少し離れたところに待機している浜面を呼び寄せようとボタンを操作し始めた。
441: 5日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:18:54.47 ID:fG9FuNUo

―第十七学区 不穏分子アジトビル 3F  22:10―


廃墟と化したビルの内部。
二人の男が息を殺して誇りまみれの部屋の隅で辺りの様子を伺っていた。
そのうちの一人は某国へ学園都市の能力開発関連のデータを売り捌くべく学園都市内部に侵入していたブローカーであり、
小奇麗なスーツと趣味の悪い宝石がこれでもかとちりばめられた金時計を腕に巻く太めの男。
もう一人は学園都市内部の能力者で、金ほしさにブローカーに協力しているレベル4の『風力使い』である。


カツーン… カツーン…


女のヒールが床を叩く音が遠くから響いている。
ゆっくりとした足取り。
彼らの姿を探して歩いているようだ。
がらんとした無人の廃墟に、嫌に鮮明に足音が響いていた。


売人「はぁ……はぁ……ここまで足音聴こえてきやがる……な、なんなんだあの女!」


壁に100キロ近くある体重を預けて汗をぬぐいなら男が荒く呼吸した。
ほんの30分ほど前のことを思い出す。
突如アジト前に横付けされた巨大なキャンピングカーの中から現れたのはたった4人の少女だった。
警備を任せていた二人の屈強なボディーガードを瞬き一つの間に肉片へ変えた一人のモデル風美女は、
彼らの眼前に降り立つなりこの世のものとは思えない恐ろしい笑顔でこう言い放った。


  「ブチコロシ、かくていね」
442: 5日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:23:37.92 ID:fG9FuNUo

アジト内から飛び出していく学園都市内で雇った勇敢なチンピラ達は、まるで餌に釣られた肉食獣のようだった。
突如目の前に現れた可憐な少女達をとっ捕まえて欲望のはけ口にでもしてやろうと、軽い気持ちだったのだろう。
しかし、ブローカーはその時既に危険を察知していた。
長年こういった仕事をしている者としての勘が告げたのだ。
今すぐ逃げろと。
あの女の前に立てば、並大抵の苦しみで殺してなどはくれない。
たっぷりねっとりと。
骨の髄までしゃぶりつくして、吐き出した吐しゃ物をもう一度骨に刷り込んでまた嘗め尽くすような、
それはそれは凄惨で無慈悲な殺され方をするだろう。


カツーン… カツーン…


響く足音を聞きながら隣で冷や汗を流している用心棒の男を一瞥する。
レベル4の『風力使い』で、修羅場をくぐることにかけてはそれなりに慣れているとのたまった男だが、
彼もあの女の前では何の役にも立たなかった。
ただただ一方的な虐殺を前に尻尾を巻いて逃げ出すことしか出来なかった。
だが無理もない。
あんな風に解体されていく人体など、ブローカーは40年近い人生で一度もお目にかかったことはなかった。
初めて潜入した学園都市はまさに人外の魔境であったのだ。


風力使い「こっちが聞きてえよ! あんなの出てくるなんて聴いてねえぞ! 邪魔してくる奴を
     ぶっ飛ばすだけで金がもらえるからって手伝ってやったのにっ! 何だよあの化け物女!」


レベル4『風力使い』。小学生のころから順当に成長を続け、それなりの苦労をしつつこの位置まで上り詰めた。
そこそこの努力をして、だが学生生活も適当にこなしてきた。友人にも恵まれ、レベルも高いことから女にもそれなりにモテた。
そんなつまらない日常に、ちょっとした刺激をと思って始めた今回の仕事。
路地裏のスキルアウトをボコボコにして正義の味方を気取っていたこともある。
今回も、そんな簡単な仕事の一つだと思っていたのだ。

443: 5日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:26:14.24 ID:fG9FuNUo

カツーン… カツーン…


だが、これはそんな生易しいものではなかった。
強すぎるという言葉で片付けるのは簡単だろう。
犯罪に与しているというのはなんとなく分かっていたが、自分はストレスの解消と小遣い目当てだから大して罪悪感も無い。
アホ面下げてやってきた連中を吹っ飛ばす。
それだけのことだと思っていたのに。
キャンピングカーから出てきた彼女を見たとき、まず最初に思ったのは、今まで付き合ったどの女よりも美人だということだった。
2秒後。
それは幼いころ見た夢に出てくる怪物のような、恐ろしいものであると理解した。
青白い閃光を纏って侵略してくるただ一人のインベーダー。
フレディよりも、ジェイソンよりも、エイリアンよりも。
もっと恐ろしい化け物。
紛れもない『レベル5』。
学園都市の頂点に君臨するその存在に、レベル4以下の数字など何の価値もないのだと悟った。


売人「あいつ俺達を探してるぞ……お前レベル4なんだろ! あの女それでどうにかならねえのかよ!?」


無理だ。
それは学園都市外の彼よりも、内部の人間の方がよっぽど分かっている。
レベル5にまともに勝てる人間なんて、この世にはいない。


カツッ…


風力使い「さっき散々試しただろ! クソッ! 何とか逃げ道探さねえと、俺達どうなっちまうんだ……」

444: 麦のんは化け物じみてるくらいが可愛い ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:28:08.50 ID:fG9FuNUo

忌々しげに歯噛みする風力使い。
すると、突如目の前のブローカーがこちらを指差してガクガクと歯を鳴らし始めた。


売人「あっ……あ……」 


青白い顔。尋常ではない怯え方だった。


風力使い「ど、どうしたんだよ?」


大の大人の恐慌状態を目の当たりにして焦りが生じた。
故に判断が遅れる。


売人「う、後ろ……」


彼は、こちらを指差していたのではない。
部屋の扉の僅かな覗き窓。


風力使い「え?」



そこから、女の目がこちらを見ていた。



 「   み   ぃ   つ   け   た   」 


445: 5日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:30:27.85 ID:fG9FuNUo

吹き飛ぶドア。
口を耳まで引き裂くように嗤う彼女を見つけた瞬間、
風力使いは迷わず手近のロッカーを女に向けて射出しようと手を動かした。


風力使い「テメェぶっ殺」


だが能力が発動することなどない。
風力使いの右腕は、女の手から放たれた青白い光によって胴体と別れを告げた。


麦野「トロいんだよ遅漏が。乾いちまうだろぉがぁぁあ!! ギャハハハハハハハッ!」 


異様なテンションで馬鹿笑いをする女の声などもう届かない。
吹き飛んだ右腕から絶え間なく吹き出る大量の鮮血が部屋中を赤く染め上げていった。


風力使い「ギャァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!
       腕がっ! 俺の腕がぁああああアアアアアァァッッ!!!! 」 


のた打ち回る男。
床に転がった彼にはもう興味を無くしたように、今度は小便を漏らして床にへたりこんでいるブローカーを
ニマニマとねめつけている。


麦野「ギャーギャー喚くなよド低能。私は今めちゃくちゃ機嫌がいいの。
    特別サービスよ。面白いもん見せてあげる」

売人「う、うわぁぁぁっ!!!」 


もはや逃げる以外の選択肢など頭の中には無かった。
少しでもこの化け物から遠ざかりたいという欲求に、ただの人間である彼が勝てるはずもない。
446: 5日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:33:54.54 ID:fG9FuNUo

麦野「ばぁかっ! このビルにもう逃げ場なんざねえんだよっ!」 


心底馬鹿にするような声で、女は右から左に腕を薙いだ。
同時に室内に広がる青白い閃光。
360度、全方向に向けて放たれる極太の光の槍。
何枚もの壁を粉砕し、その向こうから夜空が覗き見えた。


売人「ひっ! や、やめてくれ! た、頼むっ!」 


それは一つとして男に当てられることは無かったが、威嚇としては充分な効果をあげたようで、
彼はでかい尻から床に転げて両手を前に突き出し命を乞う。
だが、女は今度は無表情のまま唇を動かした。


麦野「あー、もうそれ無理だわ。今の一発で終わったから」

売人「は?」 


終わった?
まだ自分は生きているし、風力使いの男もそこで転がって血の気を失いガタガタと震えている。


麦野「このビル30階建ての廃ビルだっけ? テメェら二人の棺桶にくれてやるよっ!」


轟々とした地鳴りがビル全てを襲った。
青白い顔をした風力使いがさらに顔を青くして呟く。

447: 5日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:36:26.77 ID:fG9FuNUo

風力使い「ま……ま、まさかこの音って……」

売人「こ、こんなことしらお前まで死ぬんだぞっ!」


そう。彼女は先ほどの一撃で。
ビルにある支柱全てを破壊してしまったようだった。
ゆっくりと歩き回っていたのは広さを把握するためだったらしい。
しかしこのままでは女も心中だ。
ブローカーはそれがハッタリであることを願うように、女に問いかける。


麦野「そりゃ困る。だから窓から逃げるわ」


無機質な微笑みで、女は窓の欄干に足を掛けてこちらに向けて手を振った。


風力使い「な、なっ……た、助け」


愕然として、風力使いの男が誰にともなく手を伸ばす。


麦野「ばいばーい」


そして女は、もう一度ヒラヒラと手を振って彼の願いを踏みにじる。

次の瞬間。
30階建てのビルは粉塵の中、世界の終わりのような音を立てて瓦礫の山へと成り果てていった。

448: 5日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:38:05.97 ID:fG9FuNUo

―第十七学区 不穏分子アジトビル前  22:20―


浜面「おいおい……なんかビルが倒壊していくんだが俺の気のせいか?」

絹旗「奇遇ですね。私にも超そんな幻覚が見えてますよ」

滝壺「……むぎの、やりすぎ」

フレンダ「早く逃げないと面倒なことになる訳よ。麦野のアホー!」

麦野「誰がアホだって?」 スタスタスタ

フレンダ「げっ……」

麦野「3階なんてものの高さじゃないっつの。これで証拠も隠滅。経年劣化によって突如崩壊したビルの中から
    グチャグチャになった男達の死体らしきものが見つかるけど、事故じゃしょうがないよね」

フレンダ「うん。それは仕方ない訳よ」

絹旗「超事故ですからね。にしてもなんでこんな真似を?
    ここまでやらなくてもいつも通り死体ごと消滅させるか下部組織の連中に処理させたほうがよかったんじゃないですか?」

麦野「べっつにー。ちょっとやってみたかっただけ」

麦野(あの白井とかいう風紀委員のマジメちゃんに出来てこの私にできないはずないことを証明したかっただけよ)
449: 5日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:42:57.75 ID:fG9FuNUo


浜面「んじゃ後片付けは他の連中に任せて帰るか」

麦野「そうね。ご飯食べて帰る? フレンダ、アンタには迷惑かけたからなんか奢るよ?」

絹旗「超行きたいです。気分的にはカレーですね」

麦野「何でアンタまで奢られる気なのよ。フレンダだけ」

絹旗「ぶー……麦野はいちいち器が超小さいですね」

麦野「あらあらまあまあ。体まで小さいあなたには言われたくないわねー」

絹旗「ガァァッ! 麦野だってでかいの乳だけでしょうっ!」

麦野「あァん? 乳すら小さい奴が何言ってんのよ。分かった分かった、全員私が奢ったげるわよ」

絹旗「おや、珍しい。麦野がこんなに簡単に折れるなんて」

麦野「やっぱ無しにすんぞチビ旗」

絹旗「冗談です。何がいいですかねー」

フレンダ「まあまあ二人とも。せっかくの奢りなんだからいいものを食べたい訳よ」

浜面「あー、悪い。今日は俺達パスするわ」

麦野「なんでよ」

浜面「それはだな……えっと……」

滝壺「今日ではまづらと付き合って一ヶ月だから、お祝いしたいなって」

麦野「一ヶ月でお祝いって、毎月やるつもり?」

滝壺「ううん、次は半年かな」

450: 5日目 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:45:03.92 ID:fG9FuNUo

フレンダ「まあまあ。二人が記念日っつってんだから仕方ない訳よ。そういうことなら今日はやめとこっか」

絹旗「そうですね。麦野、また今度お願いします」

麦野「分かったわよ。にしても一ヶ月ねえ? どう、付き合ってて。何か変わった?」

浜面「何かって?」

麦野「楽しい?」

滝壺「楽しいよ。いつも一緒にいられるし」

麦野「ふぅん……」

麦野(そういう楽しさ私にゃ一っつも分からなかったけどね……やっぱ恋人がいるっていうのは楽しいことなのかしら)

絹旗「何照れてんですか超浜面のくせに」 ニヤニヤ

フレンダ「結局、あんまり滝壺を独占しないでよねー」 ニヤニヤ

浜面「う、うるせえな。ほらとっとと乗れよ。まだ仕事中だろ」

絹旗「浜面に仕事のことで注意されるなんて超心外です」 ブー

フレンダ「帰ってご飯作るのめんどくさーい。帰りどっかコンビニ寄ってよ」

浜面「はいよ」

滝壺「むぎの? どうしたの、帰ろう」

麦野「……ん、ああ。行く行く」

麦野(恋人ねえ。こういうの見てると欲しいとは思わなくもないけど……。欲しいからって作るもんでもないわよねえ)
451: 5日目後半 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:46:48.14 ID:fG9FuNUo

―常盤台中学学生寮 二○八号室 24:00―


御坂(結局今日は返ってこなかったなぁ。色々話したかったのに……)

白井「……」 zzz…


ヴーン! ヴーン!


御坂「き、きたっ!」 ガシッ!

白井「……ん……ぅうん……」 ゴソゴソ

御坂(おっと、黒子起こしちゃ悪いわよね。静かに静かに…) カチカチ


――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:こんばんは
本文:
返事遅れて悪い。ちょっと立て込んでた。
上手くいったみたいでよかったね。
と言いたいところだけど、いけそうなチャンスには
いっといたほうがよかったと思うわよ?


――――――――――――――――――――


御坂(やっぱそうなんだ……。失敗したかなぁ……で、でも時間はいくらでもあるわよ!
    次は大丈夫! ちゃんと心の準備していくんだから!……っと、続きある) 
452: 5日目後半 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:48:40.36 ID:fG9FuNUo

――――――――――――――――――――

いっといたほうがよかったと思うわよ?








まあでもアンタにしては頑張ったんじゃない?
――――――――――――――――――――


御坂(褒めて……くれてるのよね……) ドキドキ

御坂(よーし……私も……)メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:うん(*>艸<)
本文:
次はがんばるっ!麦野さんの応援を無駄にしな
いためにも、あいつを仕留めてみせるわよ!


――――――――――――――――――――
>送信 

453: 5日目後半 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:49:40.15 ID:fG9FuNUo

御坂(ふふっ……麦野さんを照れさせてやるわよ)


――――――――――――――――――――

いためにも、あいつを仕留めてみせるわよ!








前にも言ったけど、麦野さんのそういうとこ好きだ
よ(∩∀`*)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


御坂(はー……麦野さんからの返事待つのなんでこんな緊張するんだろ……。
    あいつは意外とそうでもなかったのに……) ドキドキドキ

御坂(自分でも思ってるより麦野さんのこと好きなのかなぁ……) トクンッ

御坂(って、何考えてんのよ! そりゃ嫌いじゃないけど好きのベクトルをあいつと同じに考えちゃ駄目でしょ!
    女の子同士なんだから……) 

454: 5日目後半 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:51:16.14 ID:fG9FuNUo

御坂(女の子同士だから、緊張するのかしらね……。どう付き合っていいかまだ分からないし……。
    だけど麦野さんとのこの距離は、もっと縮めていきたいなって思うのよね……。
    長い付き合いじゃないけど、そこそこ深い付き合いだもん。 
    その方向が変われば……もっと麦野さんに近づけるのかな……)


メールゲコ!メールゲコ!


御坂(着信音が鳴るだけで麦野さんの顔が浮かぶ……。結構私重症なんじゃない?)


カチッ
――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:無題
本文:
私も好きよ。美琴


――――――――――――――――――――


御坂(ええええええええええええええええええっっっ!!!???) ガタッ!

白井「ぅ……うぅん……お姉様ぁ……ムニャムニャ」 zzz…

御坂(やばっ! ごめんね黒子。
    ビ、ビックリしたぁ……な、何これ……) ドキドキドキドキ…

455: 5日目後半 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:52:12.28 ID:fG9FuNUo

御坂(あれ……? 続きある……?)


――――――――――――――――――――

私も好きよ。美琴











ドキッとした?
したならアンタは女子高に染まり過ぎてます。
ご注意(*ゝω・*)-☆キャピッ
――――――――――――――――――――


御坂(……そ、そんなの……!)

御坂(何よ……後半の方がドキッとしちゃったじゃないの……) ドキドキドキ
456: 5日目後半 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:54:41.31 ID:fG9FuNUo

―麦野宅 浴室 24:30―


チャプッ…


麦野「~♪」

麦野(極楽……。あー、そういや御坂とお風呂行こうって約束まだ日取り決めてなかったな) チャポッ

麦野(けどあいつ明後日来るんだっけ? せっかくだからその時行くか)


ハーナテココローニキザンダユメモミライサエオーキーザーリーニシーテー!


麦野(おっ。さてさてさて、何て返してくれるんでしょうかね、美琴ちゃんは) ニヤニヤ

麦野(っつかお風呂にまで携帯持って入るって……どうよこれ。なんつって。
    だって早く反応見たいんだもん☆ ビニールで包んでりゃ全然大丈夫だしねー) ククッ


カチッ
――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:驚かせないでよo(≧ε≦o)
本文:
ドキッとなんてするわけないでしょっ!
下の名前で呼ばれるなんてそうそう無いからそこ
はビックリしたけどね(´・ω・`)

随分帰り遅いのね。
……仕事ってやつ?
――――――――――――――――――――
457: 5日目後半 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:57:10.31 ID:fG9FuNUo

麦野「なんだつまんない」

麦野(仕事のこと突っ込んできやがったな……。よせって言ったのに) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:ちっ
本文:
つまらねーの。
まだ起きてていいの?ガキは寝る時間よ。

それに関してはコメントを差し控えさせて頂きます
っつか詮索すんなよ超電磁砲。
私はアンタとの間に仕事の話を持ち込むつもりは
無い。それがお互いのためだしね。
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野(ま、これが正解でしょ。私らとは一切関わり無いところにアンタがいてくれるから
    私はこうして楽しくメールできんだしね)

麦野(楽しく……ね。受け入れ過ぎでしょ私。暇つぶしだったはずなんだけど……。
    私はこいつとどうなりたいんだか……)

458: 5日目後半 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:58:31.15 ID:fG9FuNUo

ハーナテココローニキザンダユメモミライサエオーキーザーリーニシーテー!


麦野(もう日付変わってんだから寝ろよ……)


カチッ
――――――――――――――――――――
from:御坂美琴
件名:もうちょっとo(≧ε≦o)
本文:
もうちょっとだけ麦野さんと話してたい…。
だめ?(´・ω・`)

分かった。変なこと聞いてごめん!
――――――――――――――――――――


麦野(……ったく。ちょっと言い過ぎたか?) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:御坂美琴
件名:仕方ないわねえ
本文:
私のこと大好きなのね(笑)

いいよ。ところで、明後日泊まりに来るなら前言っ
てたレジャーお風呂はその日の夜行く?
っつかアンタって泊まりとか大丈夫なの?
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


麦野(書いててちょっと恥ずかしいじゃないのよ) チャプン…ブクブクブク

麦野(体洗おうっと) ザバァッ

459: 5日目後半 ◆S83tyvVumI 2010/07/08(木) 23:59:55.39 ID:fG9FuNUo

―常盤台中学学生寮 二○八号室 24:50―


御坂(大好きって……変に意識してるときにそんなこと言われたら余計寝れないじゃないっ!)

御坂(明日寝不足確定ねー……いいけど) メルメルメル


――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:まあ
本文:
普通に好きだよ(*>艸<)

それいいわね。そうしましょ☆
わー、友達の家に泊めてもらうの初めて!
すっごい楽しみ!(∩∀`*)
水曜日はテスト休みで休日なのよん(*´∀`)ノ
外泊申請出しといたから大丈夫ヾ(・ω・*)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


御坂(お風呂かー。いよいよ敗北感を味わう羽目に……) 

御坂(麦野さんスタイルいいわよねー……私もああなりたいけど、ま、これからよねっ!) フフッ 
460: 5日目後半 ◆S83tyvVumI 2010/07/09(金) 00:01:45.56 ID:DJx/cTQo

メールゲコ!メールゲコ!


御坂(お泊りってどうしてこうワクワクするのかしら) フフッ


――――――――――――――――――――
from:麦野沈利
件名:あっそ
本文:
素直でよろしい(笑)

そんなに期待しないでよ。何も面白いものなんて
無いんだから。
まあご飯くらいは作ってあげるけどね。
1泊2食で10万円になります(*ゝω・*)-☆キャピッ
――――――――――――――――――――


御坂「う……」

御坂(ヤバ……また麦野さんのウィンク思い出しちゃった……。
    あれだけ美人なんだからもうちょっと言葉遣い直したらすごいことになるんじゃないかしら) メルメルメル

461: 5日目後半 ◆S83tyvVumI 2010/07/09(金) 00:03:48.49 ID:DJx/cTQo

――――――――――――――――――――
to:麦野沈利
件名:えー(*´∀`)ノ
本文:
麦野さんって色々こだわってそうだから部屋オシ
ャレっぽい(*ゝω・*)
お金取るなってのo(≧ε≦o)
麦野さんの手料理も楽しみだわー(・∀・)
――――――――――――――――――――
>送信 ピッ


御坂(……もう一時過ぎか……さすがに寝ないと明日しんどいだろうな……)

御坂(……けど麦野さんと話していたいというジレンマ……。うーん、けど向こうだって眠いわよね。
    ここらで切り上げた方がいいかも……でもなぁ……んー) ウトウト

御坂(……あー……寝そう……麦野さん……から……返事…………) ウツラウツラ……


ヴーンヴーン


御坂「……くー」 zzz…



次スレ:

麦野「美琴、私のものになりなよ」【2】


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