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アンパンマン「おまえの血は何色だ?」

1: 忍法帖【Lv=11,xxxPT】 【東電 86.7 %】 2011/03/29(火) 12:27:37.04 ID:oTp+XWAj0
薄暗い部屋で、傷だらけの男が目を覚ました。
辺りの景色は、意識が遠いせいで彼の視界からはぼやけてみえる。
長い時間眠っていたらしい。体の感覚が鈍く、動かしたくとも動くのは首のみ。
無骨な灰色の壁。
整然と整備された先進的な医療器具たち。
どうやら彼は病院の一室にいるようだった。

彼の全身を驚きと恐怖が支配すると同時に記憶がフラッシュバックした。


4: 1 2011/03/29(火) 12:29:28.66 ID:Xd0vAFMt0
?「ジョン!  ジョン!ジョン!」
誰かが名前を叫んでいる。

ジョン。…..俺の名前だ。
男は思いだした。

次の瞬間彼は、強烈な恐怖感と喪失感に襲われた
5: 1 2011/03/29(火) 12:30:00.20 ID:Xd0vAFMt0
男「ぐわーーーっ!!」
それ以上思い出そうとしてもできない。思い出そうとすると表現しがたい怖さに襲われる。
しまいには彼は部屋いっぱいに響く程の悲鳴を上げていた。

?「気がついたかね」
6: 1 2011/03/29(火) 12:30:50.38 ID:Xd0vAFMt0
そこには白衣の男が居た。医師だろうか?
だが様子がおかしい。白衣と言っても料理店のコックが着るようなものを着ている。ふざけているつもりなのかわからない。
頭にはシェフがかぶる帽子が。
だが逆光で顔の輪郭がぼんやりとしか見えない。
7: 1 2011/03/29(火) 12:31:33.72 ID:Xd0vAFMt0
しかし、影を生む無数のしわと白い色の口ひげから、初老の男性だということが伺えた。

?「すべて思い出してもらおうか、ジョン・キーディス少尉」

そのとき、ジョン・キーディスと呼ばれた男の脳は、もう一度フラッシュバックした。
9: 1 2011/03/29(火) 12:32:49.81 ID:Xd0vAFMt0
12時間前。
ジョン・キーディスの隣には見慣れた相棒の
デレク・フルシアンテがいいた。
彼ら2人は軍の精鋭部隊の一員。
この世界の均衡と平和を保つための警備集団「軍」に所属する軍人だ。
この世界には国境が無い。
星全体がひとつの国なのだ。しかし国境が無いからといって平和というわけではない。
11: 1 2011/03/29(火) 12:34:00.16 ID:Xd0vAFMt0
この世界には、私利私欲のため、そして人々を恐怖の力で世界を支配しようとする
“バイキン同盟”......。
そうよばれる大規模で邪悪な組織が存在しているのだ。
彼らははるか昔から、恐怖による世界の統治を目指し、戦争を起こしてきた。
だが世界の平和を保つ為に、活動する頼もしい組織もいる。

それが「軍」だ。
13: 1 2011/03/29(火) 12:34:49.37 ID:Xd0vAFMt0
そして彼ら……ジョンとデレクはその“バイキン同盟”の生物兵器を作る辺境の研究所に
今、単独潜入を開始したのだった。

ジョン「なあ、デレク。」

ジョン「今日のヤマは、たぶん今まででも最大のものだろうな。
    うまくいくかな。」
14: 1 2011/03/29(火) 12:35:34.62 ID:Xd0vAFMt0
ジョンが今いるのは研究所本館に通じる通気口ダクト。


デレク「だからお前が本館までちょちょいとたどり着けるようにオレがメインシステムに
    ハッキングする役をかってんだろ。」

デレクは離れた制御室の警備員を制圧し、セキュリティのメインシステムに
ハッキングし、相棒をサポートしていた。
彼はハッキング、工学のプロなのだ。
15: 1 2011/03/29(火) 12:36:12.63 ID:Xd0vAFMt0
デレク「ふふふーんふん♪よしっ….と!ロスで女を口説くよりもチョロいぜ」

デレク「完ぺきだ。俺の腕に狂いはないな!ハッハー!
    本館と西塔の連絡通路のセキュリティを解除した。これで本館には侵入した  
    も同然さ。」

ジョン「ありがとうよ。ハウンドドッグ、じゃあ本館で合流だ。」

デレク「了解、ミスターフリーズ」

彼らは通信用の暗号ネームで呼び合い、交信を終えた。
17: 1 2011/03/29(火) 12:37:07.68 ID:Xd0vAFMt0
ジョン「おかしい、こんなに首尾よく進むなんて。」
    
本館で合流したジョンの第一声。
たしかになにか様子がおかしい。ここにくるまで警備兵とは運良く出くわしていない。
ほとんどダクトを通ったせいもあるが、ここに至る最後のゲートには警備兵がいて当然のはず。

デレク「もともと配置交代の時間をねらったから当然だろ。
    考えすぎだって。もっと肩の力抜けよ。」

ジョン「そうか。.....そうかもな。.......おまえは楽観すぎるけど。」
19: 1 2011/03/29(火) 12:38:07.93 ID:Xd0vAFMt0
彼らが今日ここに潜入した理由。
それはこの研究所で警備で開発されているという最新鋭生物兵器の爆破任務だ。
諜報部からもたらされた情報によるとそれは、
人に“恐怖による服従の心”を植え付ける有毒なガスを、自動で動いてばらまく生物兵器..........。
その名も「KABI―LUN LUN 」だ。
20: 1 2011/03/29(火) 12:38:34.55 ID:Xd0vAFMt0
デレク「見つけたぞ。このコンテナ群だな。」

ジョン「首尾よく行こう。よし、爆弾を設置した。」

デレク「あとは、離れて爆破するだけだな!」


彼らは、爆破のために施設から脱出しようとしたそのとき。
信じられないことが起きた。
21: 1 2011/03/29(火) 12:40:02.38 ID:Xd0vAFMt0
ふたりは一瞬にしてその場から吹き飛ばされた。
辺り一面、がれきと砂ぼこりの山。
起爆装置を押していないにも関わらず、コンテナが爆発したのだった。

デレク「ジョン! ジョン…!ジョ…ン」
その声と視界は急に遠のいていった。
23: 1 2011/03/29(火) 12:42:24.55 ID:Xd0vAFMt0
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薄暗い病室。ジョンと呼ばれた満身創痍の男は12時間前の出来事をすべて思い出していた。

ジョン「俺は…そうだ。俺はあそこにいた。
    確かに起爆装置は押してない….。なのに爆発した…..。ハッ……!」

ジョン「あの生物兵器は…..KABI-LUN-LUNは...。どうなったんだ!」

?「もともとそこには”なかった”のだよ。キーディス少尉。いや、君は今となっては 
  死んだことになっているがな。」
24: 1 2011/03/29(火) 12:43:29.02 ID:Xd0vAFMt0
ジョン「何だって!?俺が死人!?どういうことだ?」

?「君も相棒も罠にはめられたのだ。そう….CAIに。」

ジョン「C...A....I….。」
25: 1 2011/03/29(火) 12:44:01.21 ID:Xd0vAFMt0
CAIとは軍と結託している、防衛総省だ。
軍よりも、隠密任務や影の任務を担当しており、表舞台には登場しない。
今回の任務はCAIからの情報、そして援助を受けたものだった。

?「きみもデレク・フルシアンテ少尉も死んだ。しかしきみの場合はまだ生き
  ている。しかし、公的にはふたりは死んだ事になっている。
  CAIが軍に報告した報告によってな。
  きみも、デレクも任務中の、誤爆で死んだと。」


ジョン「なんてことだ……..。」

ジョンは驚愕した。
27: 1 2011/03/29(火) 12:45:50.42 ID:Xd0vAFMt0
ジョン「ところであんたは何者なんだ….?
俺をどうするつもりだ….!」

?「わたしか。ドクターJとでも呼んでもらおう。
  詳しくは言えん。軍直属の秘密組織の人間としか言えない。
  CAIとバイキン同盟を極秘裏に監視している組織のな。それ以上無駄な詮索はしないでくれ。」

ジョン「なぜ俺を生かした、ドクターJ?」

ドクターJ「我々にとって必要な力になりえるからだよ。
     生きれば、きみは自分と亡き相棒を陥れた相手を突き止める事ができる。
     双方にとって損は無いだろう。」
28: 1 2011/03/29(火) 12:46:34.67 ID:Xd0vAFMt0
ジョン「条件はなんだ。」

ドクターJ「生きたいという意志、それから過去の自分の体との決別だ。」

そう言うと、ドクターJは、冷たい笑いを浮かべた。
29: 1 2011/03/29(火) 12:47:56.31 ID:Xd0vAFMt0
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彼はジョン・キーディスという過去を捨て、
生者でも死者でもない存在として、活動を開始した。
彼は最新鋭の人体改造によって、想像もできないほどの身体能力、
それから不気味な体を手に入れたのだ。

今日も世界中で、悪を行使するバイキン同盟の兵士達を排除に向かう。

30: 1 2011/03/29(火) 12:48:46.04 ID:Xd0vAFMt0
それだけではない。
バイキン同盟の侵攻、
占領によって事実上無法地帯となった場所にわずかに生きのこった人たちに食料を与える任務。
与えるものは自分自身の体の一部。
こうして彼は、体の半分をアンパンで形成する、改造人間「アンパンマン」として活動を開始したのだ。
バイキン同盟を倒し、世界に平和、均衡をもたらす為に。
31: 1 2011/03/29(火) 12:50:20.64 ID:Xd0vAFMt0
彼がその超人的な体で活動を開始して以来、各地のバイキン同盟に侵された占領地は解放され、
着々と成果が上がっていた。
しかし、彼以外の軍部の部隊はそうはいかない。
生身の人間だ。世界各地の戦地で戦死する兵士は多くいる。
アンパンマンは今日も任務を終え、基地に帰ってきた。
32: 1 2011/03/29(火) 12:50:55.33 ID:Xd0vAFMt0
体の定期的なメンテナンスは、謎の多い少女「バタコ」が
行ってくれる。無表情、感情の起伏のない、必要最低限以外しゃべらない
少女だ。ドクターJに引き取られている。
彼女にもなにか秘密の過去があるのだろうか。
33: 1 2011/03/29(火) 12:52:18.06 ID:Xd0vAFMt0
その夜もうなされた。
その夜も、というのは、過去の自分を捨ててから毎日のように悪夢におかされるのだ。
これから、一体何のために、自分は生かされ、生きていくのか。
デレクは死んでしまった。
「俺は生きている。」
改造人間として生き、生身の人間にもどれなくなるかわりに、彼はデレクが殺された真実を暴くと決めた。
真実が明らかになったら、俺は生きる意味をなくすだろうか。
そう彼は毎晩のように思っていた。
34: 1 2011/03/29(火) 12:53:04.83 ID:Xd0vAFMt0
翌朝、彼はバタコに話しかけた。
アンパンマン「なあ、バタコ。おまえはなんでここにいるんだ。」

バタコ「しらない。」

アンパンマン「そうか….。ドクターJは何者なんだ?知ってるのか?」
35: 1 2011/03/29(火) 12:54:22.21 ID:Xd0vAFMt0
バタコ「しらない….。なにも答えられないわ。」

アンパンマン「知りたくないのか?自分がなんでここにいるのか。
       なんのために生きてるのか?おかしなやつだな。」

バタコ「知ってどうするの?」

アンパンマン「悩んだり…….そうだな、苦しくなったりしないのか?」

バタコ「苦しいってなに?」

アンパンマン「……..。なんでもないよ。」
36: 1 2011/03/29(火) 12:55:19.85 ID:Xd0vAFMt0
バタコは感情そのものを失っているらしかった。
悲しくならないし、嬉しくならない。
だから、記憶はあっても、思い出そうとしないのだろう。
ある意味幸せなのかもしれない。悩まなくてすむのなら。

その考えあぐねていたとき。
ドクターJ「アンパンマン、問題が起きた。」
37: 1 2011/03/29(火) 12:56:35.30 ID:Xd0vAFMt0
ドクターJに呼ばれ、彼は問題を知らされた。
バイキン同盟の新兵器が戦闘を開始したらしい。
聞けば、KABI-LUN-LUNではないという。

ドクターJ「カビ・ルンルンより、ある意味やっかいだ。」

アンパンマン「なぜです」

ドクター「おまえと同じだからな。」
38: 1 2011/03/29(火) 12:57:10.97 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマンは単身、新兵器の攻撃が報告された地点へと向かった。
空中を旋回しながら、地上をみた。

ひどい。
兵舎、工場をもつ中規模の街だったが、手ひどくやられ街は至る所で煙と炎をあげていた。
地上には今まさに逃げ惑う人々に、射撃を加えている、全身黒のバイキン兵たちが見えた。
すぐに飛行態勢をやめ、敵の部隊に向け、急降下した。
39: 1 2011/03/29(火) 12:58:55.03 ID:Xd0vAFMt0
数百メートルの落下のエネルギーを利用し、上空から1人に蹴りとばす。
両サイドの兵士が、急の出来事に気づき、とっさに銃をアンパンマンに向けた瞬間、
彼は両手でそれぞれの顔にストレートを与えた。
二人の兵士が、パンチをくらい、両側に吹っ飛ばされたところふたりの首をつかみ、またひきよせる。
42: 1 2011/03/29(火) 12:59:55.38 ID:Xd0vAFMt0
その二人を、物音で振り向いた、前の三人の兵士のうち二人に投げつけた。
残されたひとりがあわてふためき銃を乱射した。
だが弾道が、アンパンマンをとらえた時には、すでにその地点に彼はいなかった。

アンパンマン「後ろだ」

そう言われ、驚いて振り向いた兵士に、頭のてっぺんから一打を食らわせた。
ここまで、わずか数秒。
さっきまで、市民を襲っていた敵の部隊は全員気絶してそこら中にのびていた。
44: 1 2011/03/29(火) 13:00:34.88 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「アンパンチを使うまでもなかったな。おっと….あんたら大丈夫 
       か。」

市民「ああ、助かった、大丈夫だ…..あッ、後ろ!!!」

アンパンマン「なに….?  ウッ!!!」

とっさに振り向いたアンパンマンに強烈な打撃が加えられ、彼は遠くに吹き飛ばされた。
45: 1 2011/03/29(火) 13:01:13.81 ID:Xd0vAFMt0
?「俺の部下に何か用か?アンパンマン..だっけな。ダサい名前だな。ハッハー」

そこには、他の兵士と明らかに違うを様相の紫色の男、そして彼を乗せた飛行型の円盤マシンがいた。マシンには手足、ドリルが取り付けられている。

アンパンマンはそのマシンに足をつかまれ、空中に宙づりになった。

アンパンマン「そうか、あんたが新兵器だな」
46: 1 2011/03/29(火) 13:01:52.07 ID:Xd0vAFMt0
バイキンマン「バイキンマンと呼んでもらおうか。
       それからその名前、俺と似過ぎてる。
       改名すべきだな。まあ、死ぬんだから意味ないか。」

バイキンマンは円盤マシンの窓越しにそう言うと、足をつかまれ
逃げられないアンパンマンに回転するドリルを近づけた。


アンパンマン「フッ、ほざけ。」

そう言うと彼は、手からマシンめがけてアンコを発射した。
47: 1 2011/03/29(火) 13:03:09.56 ID:Xd0vAFMt0
そのアンコの固まりは窓を覆い、紫色の操縦士の視界を塞いだ。

バイキンマン「グッ。なんだこいつは!ちくしょう!前が見えねえ!」

アンパンマン「とどめだ。むらさき野郎。」

さらにもう一回アンコを、マシン下部の排気口にむかって放射した。
とたんに、回路がショートし、マシンは操縦不能になる。

アンパンマンは振り落とされるも、とっさに空中で回転し、着地した。
48: 1 2011/03/29(火) 13:03:43.02 ID:Xd0vAFMt0

バイキンマン「くっ、覚えてやがれ!どちらかが死ぬまで続くぞ、アンパンマン!
       また会おう!バイバイキーーーーーン!!」

バイキンマンを乗せた円盤マシンは、不安定な飛行で遠くに消えていった。
49: 1 2011/03/29(火) 13:04:47.94 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「どちらかが死ぬまで。そうかもしれない。
       俺は毎日、永遠に終わらない殴り合いを続けている。」

その夜、結果報告を終え、バタコのメンテナンスを受けながら彼は、呟いた。

バタコ「だからどうしたの。」

アンパンマン「意味のない事の繰り返しだ。デレクは死に、俺は生きた。
       生かされた俺は彼の為にとめいうってまた戦ってる。」
50: 1 2011/03/29(火) 13:05:12.34 ID:Xd0vAFMt0
デレク、という言葉を聞いたときわずかに幼い少女の顔が
変わった様な気がした。バタコは今まで表情を変えたはない。

アンパンマン「ん…?ああ、デレクってのは俺の昔の親友だ。お調子者だが、 
       俺に勇気を与えてくれた。いつでもな。」

バタコ「わたしも貰えるの?」

アンパンマン「ん….なにがだ?」
51: 1 2011/03/29(火) 13:05:43.56 ID:Xd0vAFMt0
バタコが質問するなんて初めてだ。

バタコ「ゆうき。」

アンパンマン「いつかもらえるんじゃないか。自分と….そう、自分が生きる意
       味、なんのために生きるかを考えればな。」

アンパンマンは不思議だった。
バタコへの言葉のはずが自分の問いに自分で答えているようだった。
52: 1 2011/03/29(火) 13:06:12.31 ID:Xd0vAFMt0
バタコ「……。」

そして彼女の瞳も、このとき確かに、今までにないものがうつっているようだった。
53: 1 2011/03/29(火) 13:07:13.86 ID:Xd0vAFMt0
バイキンマンが出現して以来、軍の戦局は振るわなかった。

確かに損害を受けながらも、バイキン同盟にも損害を与えてはいた。
だが、バイキンマンが出現した戦地は圧倒的な猛攻を受け、撤退をよぎなくされた。

今日、比較的近くの都市部でバイキンマンの部隊が出現したという報告が入った。
アンパンマンは、ドクターJに命じられ、その場所へすぐに向かった。
54: 1 2011/03/29(火) 13:07:48.32 ID:Xd0vAFMt0
到着して違和感を感じた。
確かに損害をすこしは受けていはいるものの、大きくない。
下には友軍がいた。

アンパンマン「おおおい!」

兵士「ん、はっ!おつとめご苦労様です!」

アンパンマン「ここは守れたのか!?
       君たちだけでバイキンマンは撃退できたのか?」
55: 1 2011/03/29(火) 13:08:35.58 ID:Xd0vAFMt0

兵士B「?….いいえ、バイキンマンなんてきてません。
    確かに敵の部隊は来ましたが、申し訳程度の小規模な強襲でした。」

兵士A「ええ、あんなもん、入隊訓練のほうにくらべたらチョロいもんです。ハハハ!」

アンパンマン「なんだって….!? まさか!」

兵士B「そうだ、奥でビールでもどうです?
    軍人にあなたのファンじゃないやつはいない。
    武勇伝を聞かせてください!」
56: 1 2011/03/29(火) 13:09:10.87 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「遠慮しておこう。ああっと、よくやった。
       今後も頑張れ!」

兵士A「そうですか….それは残念だ。では気をつけて!」

アンパンマンは可能な限り、早いスピードで基地へ飛んだ。

基地の全景が見えてきた。
なんてこった。
いやな予感は的中した。
57: 1 2011/03/29(火) 13:09:44.38 ID:Xd0vAFMt0
基地は煙を上げ、炎が立ちのぼり、壊滅していた。
そのとき地上で、倒れた兵士を見つけた。

アンパンマン「おおおい、おまえ!大丈夫か!」

兵士「ウッ….。やつが……、バイキンマンが。
   バイキンマンたちがきたんだ。不様なもんだ。ウッ…!」

アンパンマン「無理するな…!そうだ!ほかのけが人はどこに?」
58: 1 2011/03/29(火) 13:10:31.13 ID:Xd0vAFMt0
兵士「順番に......第2基地に運ばれた。」
   
アンパンマン「ほんとうか!…」

兵士「それと…アンパンマン。必ず….倒してくれ…。あいつを….。バイキンマンを」

兵士は息を引き取った。
次の瞬間には彼は、今までに無いスピードで基地に向かってとんでいた。
59: 1 2011/03/29(火) 13:10:51.87 ID:Xd0vAFMt0
彼の中で一番の恐怖。
バタコの死だ。彼女だって俺と同じ境遇のはずだ。
そう思っていた。
これ以上、だれかの死は見たくない。
そのときに彼の全身を支配していたのは最大の恐怖だった。
60: 1 2011/03/29(火) 13:11:34.48 ID:Xd0vAFMt0
果たしてバタコは生きていた。
しかしながら彼女は少なからず傷を負っていた。
病室に行くと、背広の幹部数名とドクターJがバタコのベットをかこっていた。

ドクターJ「バタコの命に別状はない。大丈夫だ。」

アンパンマン「そうか、よかった。あんたは大丈夫だったのか。」

ドクターJ「ブリーフィングで地下シェルターにいたのだ。」
61: 1 2011/03/29(火) 13:12:29.11 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「そうか……。バイキンマンは俺のいなくなった途端、こちらに
       来た。陽動をだったんだ。俺への通達は仕組まれていた。」

ドクターJ「十分わかっている。どうやらCAIのお偉いは俺らに恨みがあるみた
     いだな。」

アンパンマン「なんだって?今回の出動命令の本元も…。」

ドクターJ「現地のCAIの諜報員からだった。少なくとも、“そういう事になって
      いた”と言ったほうが正しいがな。」
63: 1 2011/03/29(火) 13:13:03.60 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「バタコ….、大丈夫か。」

バタコ「大丈夫。」

アンパンマン「ドクターJ、それからお前ら、ちょっと席をはずしてくれないか。」

ドクターJ「バタコと話すことなんてあるのか。」

アンパンマン「べつに構わないだろう。」

ドクターJ「……..ふむ。いいだろう。」
64: 1 2011/03/29(火) 13:13:42.51 ID:Xd0vAFMt0
バタコを見た。
頬には傷が付いていた。だが、恐怖におびえている様子も無かった。
しかし、気のせいかもしれないが、すこしだけ表情に変化があった気がした。

アンパンマン「なにがあった?」

バタコ「バイキンマンとバイキン兵がせめてきた。」

アンパンマン「それで。」

バタコ「それで…?それだけ。わたしも襲われた。でも助かった。」
65: 1 2011/03/29(火) 13:14:18.25 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「そうか、よかった。」

バタコ「なにがよかったの。なぜ笑うの。」

アンパンマン「バタコが助かったからだ。
       少なくとも君は死なれてよかっと思う人間じゃないしな。
       ここ最近関わる連中の中じゃ珍しく。」

バタコ「わたしが生きててよかったと思ったの?」

アンパンマン「うん、まあ、そうだな。」
66: 1 2011/03/29(火) 13:15:33.64 ID:Xd0vAFMt0

だが恐怖は消えていなかった。もしバタコが死んでいたら。
バタコはデレクと似ても似つかないが、かつての相棒に望んだように
救いや安堵感を求めているのかもしれない。
デレクは彼にとって「勇気」だった。
バタコは言ってみれば、恋愛感情などではない、純粋な「愛」なのかもしれない。
67: 1 2011/03/29(火) 13:16:12.30 ID:Xd0vAFMt0
今日は運がよかったが、またいつ、バタコに危険が降りかかるかもわからない。
彼女は、こんな争いの犠牲になるべきじゃない。
それが恐怖を生み出していた。
そして、この恐怖感こそが、バイキン同盟が人の心を支配する根源となるものだったのだ。
68: 1 2011/03/29(火) 13:16:40.31 ID:Xd0vAFMt0
バタコ「わたしは知ってるわ。」

アンパンマン「えっ、なんだって。」

彼はあっけにとられてバタコの顔を見た。

バタコ「バイキンマンは最初からわたしをさがしていた。
    わたしの場所をしっていて、わたしが目的できた。」

バタコは今まで見せた事無い顔で、それも自分から語り始めた。
69: 1 2011/03/29(火) 13:17:23.98 ID:Xd0vAFMt0
バタコ「わたしの存在なんてわかるはずないのに。」

アンパンマン「なんのために?」

バタコ「あなたに恐怖をあたえるため。
    “恐怖”で人は誰しもバイキンマンになる。
    あなたもバイキンマンになってしまう。」

たしかにアンパンマンは、異常なまでの恐怖に支配されていた。
そして、たしかに彼は善悪の判断が鈍っているように感じた。
71: 1 2011/03/29(火) 13:18:03.70 ID:Xd0vAFMt0
バタコ「知っていることはまだある。」

バタコ「まだある。それをだれかに言いたかった….。でも気づかなかったの。
    いままで、その気持ちにすら、気づかなかった。」

驚いた事に、バタコは目に涙を浮かべ始めた。
はじめて感情を表にだしたバタコにアンパンマンは驚きを隠せなかった。

バタコ「アンパンマン…….。バイキンマンは、もうひとりのあなた。
    彼の正体はデレク。彼もまた生きていて、
    あなたと同じように改造されたの。」
72: 1 2011/03/29(火) 13:19:35.86 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「………….!?なんだって」
デレクが生きている。そしてこの娘は、彼もまたアンパンマンである自分と同じ境遇にいるというのだ。
ここにいたるまでのすべてのことが仕組まれているのだというのだ。

バタコ「でも、デレクは記憶をけされているの。
    そう、だれかに。」

アンパンマン「なんてことだ…..。でもなんでそんな事をきみが…。
       知ってるんだ?」
73: 1 2011/03/29(火) 13:20:00.35 ID:Xd0vAFMt0
バタコ「それはね…….。」

それは、想像を絶する驚愕の事実だった。
75: 1 2011/03/29(火) 13:21:02.28 ID:Xd0vAFMt0
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2時間後、俺は人の住まなくなった荒廃した街にいた。
寂れて、めちゃくちゃになった町並みを背中に、バイキンマン、いや、デレクを待った。

バイキンマン「会いたかったぜ、アンパン野郎。」

あいつが来た。円盤マシンに乗って。
計画通りだ。来る事はわかっていたのだ。
76: 1 2011/03/29(火) 13:22:10.54 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「来ることはわかっていたぞ。
       いいか、バイキンマン。おまえの悪行は今日、ここで終わる。」

バイキンマン「ほう…..。俺を止められるか。おまえを殺して、おまえの仲間も
       殺す。」


アンパンマン「残念ながらそれは無理だ。全部知ってる。」


アンパンマン 「おまえもわかってるはずだ!  
        毎晩、自分が誰なのか知りたくて悩むはずだ!
        知ろうとして怖くなるはずだ!」
77: 1 2011/03/29(火) 13:23:16.57 ID:Xd0vAFMt0
バイキンマン「……..クソッ!だまれ!だまるんだ!」

アンパンマン「誰かを傷付けたことを思い出し、怖くなるはずだ。
       そしてその怖さがさらにおまえを悪に染める!」

バイキンマン「えーーーい!そんなに殺して欲しいか!」

バイキンマンはものすごい剣幕で襲いかかってきた。
最初の一打はかわしたものの、大きなアームにつかまれ地面に押さえつけられた。身動きが取れない。
78: 1 2011/03/29(火) 13:23:43.86 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマンはアンコをマシンに向かって飛ばそうとした。

バイキンマン「おっと、それは無しだ。
       かわりにこいつを食らえ!」

アンパンマンは手を押さえつけられた。

アンパンマン「ぐわああああっ」

バイキンマンはアンパンの顔めがけ、砲身から大量の水を放射したのだった。
79: 1 2011/03/29(火) 13:24:43.35 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「顔が濡れて….力が出ない…..。」

バイキンマン「すごく会いたかったぜアンパンマン、心からな!
       おまえを殺してやるよ、アンパンマン。」


身動きのとれないアンパンマンの頭上にドリルが迫った。

アンパンマン「………や…めろ..。思い出せ、デレク。
       デレク!デレク・フルシアンテ!」
80: 1 2011/03/29(火) 13:25:02.21 ID:Xd0vAFMt0
ドリルの動きが止まった。

バイキンマン「…..なん..だ?くそっなんなんだ。頭がいてええ!!」

アンパンマン「くっ….お前の名は、デレク・フルシアンテ!
       陸軍特殊部隊の少尉。
       そして….、俺の名は…ジョン…..キーディス。おまえの相棒だ。」
81: 1 2011/03/29(火) 13:25:52.71 ID:Xd0vAFMt0
バイキンマン「やめろ….!!そんなやつ知らない!」

アンパンマン「そうだな…そういやおまえを呼ぶときはこうだった。
       ハウンドドッグ…。意味は…女ったらしだ。」

バイキンマン「ぐわあ!!あああ!」

マシンが墜落した。
しばらくして、バイキンマンが這い出てきた。目に涙を浮かべて。
82: 1 2011/03/29(火) 13:26:10.41 ID:Xd0vAFMt0
バイキンマン「よう、ジョン。」

アンパンマン「久しぶりだ…よかった….よかったよ」

アンパンマン「もう一度、力を貸してくれるな?」


アンパンマンはバタコから聞いたすべて、自分の知っているすべてをバイキンマンに話した。
83: 1 2011/03/29(火) 13:26:56.52 ID:Xd0vAFMt0
暗い軍の地下の最大極秘レベルの倉庫。
ここに出入りを許されているのは、わずかな軍幹部、ドクターJ、それにバタコだけだ。

バタコは、念入りに封筒に補完された書類を手に、大きなコンテナの前にたっていた。

?「やはりここにいたか。」

バタコが振り向いた。
そこにはコック姿の初老の男、ドクターJが立っていた。
84: 1 2011/03/29(火) 13:27:47.02 ID:Xd0vAFMt0
ドクターJ「それをもとあった場所に戻してもらおうか。 
        それにしても許可なくここにくるとはな。」

バタコ「……。」

ドクターJ「まさかとは思ったが、おまえに自我が芽生えるとは。
     わたしはおまえの事を信頼していたのに。
     いつまでも、何も喋らない、何も考えないわたしの人形でいれば、命を危険にさらさずにすんだのにな。」

バタコ「………わたしは、あなたの人形なんかじゃないわ!」
85: 1 2011/03/29(火) 13:29:38.05 ID:Xd0vAFMt0
ドクターJ「言うようになったな。おまえを信頼して、真実の管理を
     させていたのに。書類もなにもかも。
     感情を持たないおまえに極秘書類の管理をさせていたのは
     わたしの大きなミスだったな。」

ドクターJ「だが、おまえの自我の芽生えに気づけて幸いだったよ。  
     病院にアンパンマンが来たとき、おまえとの会話は聞かせてもらった。
     そのおかげで、おそかれ早かれ、おまえがそのコンテナの秘密を暴きにここに来るというのが分かった。」
86: 1 2011/03/29(火) 13:30:32.45 ID:Xd0vAFMt0
バタコ「そう、そして、このKABI-LUN-LUNの書類もわたしに管理させていたわ。」

ドクターJ「そうとも!だが、ここに来るのがわかってむしろよかった。
     誰もいないところで始末できる。
     自分を恨むんだな。いつまでもおとなしくしていれば、こんなに
     若くして死ぬことも無かったのにな。」

ドクターJは、拳銃を構えた。
恐怖もなにも現れていない、冷たい表情の少女にむけて。
87: 1 2011/03/29(火) 13:30:52.50 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「それはどうかな。ドクターJ。」

ドクターJ「!?」

バイキンマン「おまえのそのアホみたいな帽子を、
       ケツの穴に突っ込んでやりたいぜホモ野郎。」

ドクターJ「なっ…なぜ….ふたりが!?」
88: 1 2011/03/29(火) 13:32:08.74 ID:Xd0vAFMt0
ドクターJ「…..ふふ…. ハッハッハ。….そうか、面白い。  
     全て伝達済みだったか。ということは真実が知れたのだな。」

アンパンマン「ああ。」

バイキンマン「おかげさまですっかり。」

ドクターJ「面白い。なるほど、バタコはおとりか。
     俺をひとりでおびきよせるための。闇から誘い出すための。」
89: 1 2011/03/29(火) 13:34:35.63 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「細菌兵器KABI-LUN-LUNの任務はCAIでもバイキン同盟でも
       ない。あんたが仕組んだものだったんだな。
       軍の一部の連中と結託して。」


バイキンマン「そして、俺らを現地に向かわせ、名前ばかりの任務を遂行させた。
       そしてわざと俺らを瀕死にして生かした。」

アンパンマン「KABI-LUN-LUNが目的じゃなかったんだ。
       爆発が目的だ。人間のDNAと結びついて細胞のはたらきを驚異的、超人的にしてしまう粒子。
       それを、爆発でまき散らさせ俺らに吸わせたんだ!」

91: 1 2011/03/29(火) 13:36:40.11 ID:Xd0vAFMt0
バイキンマン「あのときから、手術なんて受けなくても、
       俺らは再生するような体になってたんだ。そして、俺にもジョンにも同じうたい文句を理由に改造手術を….受けさせた。
       ……フリをした。別の場所ではあるが。同じ人物の説明によって……..」

アンパンマン「そう、ドクターJ、あんたによって!
       あんたは軍の秘密組織の幹部でもあり、同時に
       バイキン同盟の黒幕でもあったんだ!」

アンパンマン「デレクと俺、どちらも実験の結果しだいで、軍部に運用される
       はずだった。」
92: 1 2011/03/29(火) 13:37:38.47 ID:Xd0vAFMt0
バイキンマン「しかし、ドクターJ、あんたの目的はちがう。
       あんたは軍、そしてバイキン同盟、本当はどちらの人間でもない。」

アンパンマン「あんたの目的は軍のアンパンマン、そして同盟のバイキンマン、
       対立するふたつの組織の司令塔として、ふたりを争わせ、
       おたがいの組織の力を消耗させること。」
93: 1 2011/03/29(火) 13:38:26.66 ID:Xd0vAFMt0
バイキンマン「そしてふたつの組織が双方、弱り切り、共倒れするのをもくろんだんだ。
       このふたつの大きな勢力はあんたにとって邪魔だからな」


アンパンマン「そして、邪魔者がいなくなったところで、爆破事件のとき
       軍部としてに手に入れたKABI-LUN-LUN…そう、それだ。」

アンパンマンはそこにあった大きなコンテナを指差した。

アンパンマン「それを使って、世界中を恐怖で支配する。
       あんたの大帝国の天下というわけだ。見事なシナリオだな。」
94: 1 2011/03/29(火) 13:39:10.06 ID:Xd0vAFMt0
バイキンマン「あんたのそのふざけた計画の為に、俺とジョンは利用された。
       そして、あんたは自分では管理しきれない膨大な極秘計画の
       データを自分の娘に管理させた…..バタコに!」

言い終わると、ドクターJは余裕のある笑みを浮かべ、拍手しながら言った。

ドクターJ「……お見事だ。すばらしい。たしかにお前達の登場は予想外だった。」
96: 1 2011/03/29(火) 13:40:38.73 ID:Xd0vAFMt0
ドクターJ「だが状況は変わらない。お前らがわたしを倒せると思ってるのか。」

アンパンマン「なに?」

ドクターJ「お前らを超人的にした改造遺伝子。実験は成功と知ってわたしは自
     分に投与した。それも2倍の強さのものを。
     その遺伝子を開発したのはこのわたしなのだ!」

そう言うと、コック姿の初老の男はものすごいエネルギーを体から放出した。
白衣が破れ、血管が走った人間のそれとは似ても似つかない体が現れた。


97: 1 2011/03/29(火) 13:41:17.11 ID:Xd0vAFMt0
ドクターJ「けしとべえええええ!!!」

ドクターJが、凄まじい音を出しながら、突進しようとしてきたたそのとき。 

バタコ「100人に聞いてみた、街頭アンケート~ジャムとバターあなたはどっち~」

ドクターJ「!?」
98: 1 2011/03/29(火) 13:42:14.32 ID:Xd0vAFMt0
バタコ「ジャムとか考えられない。サクッとしたトーストに合うのはバターだ
    け。(東京自治区:うさみみ:28歳:職業OL)」

ドクターJ「…..なにを…..している!」

バタコ「ジャムは俺の心のふるさと。心そのもの。(ニューヨーク、ブルックリン自治区:DJカバオ:30歳:職業MC)」

バタコ「ジャムをこぼしたときのあのベタベタ感、耐えられない。  
    だいっきらい!(大阪:熊女:21歳:大学生)」
100: 1 2011/03/29(火) 13:42:52.65 ID:Xd0vAFMt0
ドクターJ「やめろ!!やめるんだ!!ぐう….」

バタコ「バター大好き。バター大好き。バターしかありえない。(未記入:無記名:13歳:職業:パン職人)….へへ。」   
       
ドクターJ「うわあああああああああああ。 
      ぐわああああああああああ。」

ドクターJの体が急激に縮みはじめ、彼は耳をふさいで悲鳴を上げた。
101: 1 2011/03/29(火) 13:43:27.32 ID:Xd0vAFMt0
アンパンマン「ドクターJ、あんたの正体はただのチンケなジャムだ!
       ただのペクチンで出来てる。」

バイキンマン「あんたはペクチンと言う名の醜いエゴの固まりなのさ。
       だれかに必要とされたい、バターに移り気になってほしくない。
       そんな不安定な恐怖感があんたを支配している。
       
アンパンマン「人を恐怖で支配し、貪る力が無くなれば、
       あんたの正体はただのジャムで出来た中年おやじ….
       ジャムおじさんだ。」
102: 1 2011/03/29(火) 13:44:46.66 ID:Xd0vAFMt0
ジャムおじさん「あああああああああああああああ!やめろ!
       くそっくそっ!もうこのさい..しかた….が..ない.....お前らだけでも」

ジャムおじさんは、KABI-LUN-LUNの起動スイッチに手をかけようした。

アンパンマン「させるか!」

バイキンマン「.......悪いバイ菌は消毒だ。くらえ!」

アンパンマン「.......おまえのジャムは何色だ?見せてみろよ!」

二人の拳が同時にジャムおじさんにめり込んだ。
103: 1 2011/03/29(火) 13:45:17.71 ID:Xd0vAFMt0
「うあああああああああ!」

その瞬間、老人の体はじけ、消えてなくなった。
辺りには、マーマレード、イチゴ、ブルーベリー。
色とりどりのジャムが飛び散っていた。


バタコ「バターっていいよね。バター….大好き」

アンパンマン「….バタコ、もういいぞ。」
104: 1 2011/03/29(火) 13:48:16.05 ID:Xd0vAFMt0
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数時間後、事がおさまり、軍部の司令部にジョン、デレク、そしてバタコは呼び出されていた。

偉い人A「よくやってくれた。それにしても、まさか彼が黒幕だったとは。見落としていた。」

偉い人B「君たちには勲章を授与しよう。軍にはもちろん復帰していい。」

デレク「.....なんだと!?クソみたいに都合のいい人間だな!
     以前は捨て駒として利用しようとしたくせに!」

デレクは顔を赤くし、憤って吠えた。

デレク「使えると分かったとたんに大歓迎ってか。
    この野郎!この場で鉛弾ぶちこんでやる!」
105: 1 2011/03/29(火) 13:49:22.31 ID:Xd0vAFMt0

ジョン「デレクやめとけ、無駄なことだ。…..いいか、そこの偉そうなの二人。」
    
ジョン「俺らは軍には二度と戻らない。ただ…サイキン野郎どもはまだ
    消えてない。だから……俺たちは自分たちで組織を作らせてもらう。
    あんたらには協力しない。....デレク、落ち着け。」

デレク「….わかったよ。俺はフロリダに行って犬一匹と、女の子が10人は欲しい
    んだがな。まあ犬一匹でガマンするか。」
106: 1 2011/03/29(火) 13:50:59.00 ID:Xd0vAFMt0
偉い人A「ふむ、実は、バイキンマンの後継者を名乗るバカがでてきたらしい。。   
     たったさっきあった報告だ。もう一度聞く。軍に協力してくれないか?」

ジョン「そのバカは必ず倒す。......だが、俺らは俺らでやらせてもらう。
    バタコは俺の頭部の製造、デレクは俺のメンテナンス係としてな」

デレク「!?......おい、まさかあのださいコック姿になれってかよ…おい」

ジョン「しかたないだろ?表向きにはパン屋として活動するしかない。」
107: 1 2011/03/29(火) 13:52:06.48 ID:Xd0vAFMt0
偉い人B「そうなれば、我々は援助もできんぞ。」

ジョン「構やしないさ。」

アンパンマンはそう言って、他の二人と共に司令室を出ようとした。

偉い人A「我々みたいな友だちが必要なんじゃないか?頼もしい友だちが。
    ジョン・キーディス。…..いや、アンパンマン」

デレク「だれが友だちだ!けっ」
108: 1 2011/03/29(火) 13:52:55.91 ID:Xd0vAFMt0
ジョン「そうさ、俺に友だちは必要ない。俺にとって友だちは….」


ジョン、いやアンパンマンとして再び戦う事を決意した男は立ち止まり、背を向けたままこう言った。

アンパンマン「俺の友だちは愛と勇気だけだ。」







             ~おわり~
109: 1 2011/03/29(火) 14:01:14.77 ID:Xd0vAFMt0
殆ど需要なかったっぽいけど、最後まで見てくれた人がいたらありがとうございました!

誤字脱字とか、文の風体も読みにくかったようですいません。
わずかながらいた支援してくれた方々、ありがとうございました。
ほとんど叩かれてばっかでしたがw
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/29(火) 14:30:57.55 ID:xmsOo+pc0
スレタイで敬遠してたけど読んでみたら意外と面白かった
117: 忍法帖【Lv=9,xxxP】 2011/03/29(火) 14:47:58.33 ID:Xd0vAFMt0
どうでも良い事を付け足しですが
ハリウッド版アンパンマンみたいなのを作るため
「ゴールデンアイ」とか「バッドマンビギンズ」をイメージして書いたので

今から読む人は
ジョン/アンパンマン=クリスチャン・ベール

ドクターJ=アンソニー・ホプキンス

みたいな感じで、イメージして読んでいただけると面白くなるかもです。

では、ありがとうございました!
118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/29(火) 14:55:41.70 ID:25jsA8eu0
最後でワロタwwww
乙!
119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/29(火) 15:19:11.47 ID:TUO58ywd0
かっけえwww
また書いたら見たい

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