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3: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:37:38.23 ID:H3R3MeV/0
!!注意!!
・【ゆらゆらアクアリウム】大崎甘奈のコミュネタバレを多く含みます。
・【ゆらゆらアクアリウム】大崎甘奈のコミュを見ている前提で話が進みます。
・【ゆらゆらアクアリウム】大崎甘奈のコミュは実際良い。



甘奈「あれから、もう一年かぁ……」

甘奈「……って、感慨にふけってる場合じゃないよね」

甘奈「そろそろ準備始めないと、間に合わなくなっちゃう」

甘奈「飾りつけをして、料理の仕上げをして、ケーキも焼いて……」

甘奈「うん、頑張らなくちゃだよね」

甘奈「だって今日は、記念のパーティーだもん」
4: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:38:19.65 ID:H3R3MeV/0
甘奈「デミグラスソースはこれで完成かな」

甘奈「味見、味見っと……よし、完璧☆」

ピンポーン

甘奈「……あれ、誰か来たのかな?」

甘奈「この時間だと、まだ誰も来ないはずだけど……誰だろ」

甘奈「はーい! 今でまーす!」



甜花「なーちゃん、三日ぶり……」

甘奈「あ! 甜花ちゃん!」

甜花「仕事、早く終わったから……」

甜花「お手伝いに、来たよ……」

甘奈「わ、本当!? めっちゃ嬉しいよ!」

甘奈「甜花ちゃんがいれば、百人力だもん☆」

甜花「家事だと……まだ、なーちゃん程には……」

甘奈「外、寒かったでしょ? 上がって上がって! 取って置きの紅茶淹れて来るから、待っててね!」

甜花「うん……」

甜花「……にへへ……」
5: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:39:32.50 ID:H3R3MeV/0
甜花「この紅茶……落ち着く……」

甜花「あ……なーちゃん、それ……」

甘奈「どうしたの、甜花ちゃん」

甜花「机の上の……お手紙、なのかな……」

甜花「『大きくなった自分へ』と、『未来の自分へ』……?」

甘奈「あ、それね。今朝倉庫の整理をしてたら出てきたの」

甘奈「自分に宛てた手紙。昔の自分から、未来の自分へ……って」

甜花「二つあるけど……どっちも……?」

甘奈「うん、どっちも」

甘奈「『大きくなった自分へ』の方が、ちっちゃい頃に書いた物」

甘奈「その数年後に、それを見て改めて書いたのが『未来の自分へ』の方かな」

甜花「そう……なんだ……」

甘奈「ちっちゃい頃の方は、小学校の授業で書いた物だったと思うから……」

甘奈「甜花ちゃんも、同じ物を書いてると思うんだけど」

甜花「……」

甜花「……全然、記憶にない」

甘奈「うーん、残念……」

甘奈「でも、それはそれで甜花ちゃんらしいのかも」
6: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:40:12.02 ID:H3R3MeV/0
甜花「その手紙……どんなこと、書いたの……?」

甘奈「古い方は色々書いてあったよ。子供が書いた物だから、無軌道に、本当に色々と」

甘奈「でも、ほとんどが自分への質問だったかな」

甘奈「『今楽しくしてますか』とか……そんな感じで」

甜花「へぇ……」

甘奈「新しい方は、質問が三つあって……」

ピピピ! ピピピピピ!

甜花「この音は……タイマー……?」

甘奈「あ、もうこんな時間! お鍋の火を止めないと……」

甘奈「甜花ちゃん、ちょっとゴメンね。その手紙見てていいから!」

甜花「え、いいの……?」

甜花(こういうのって……見られるのは、結構恥ずかしいと思うんだけど……)

甘奈「もっちろん! 甜花ちゃんだもん☆」

甜花(……)

甜花「……じゃあ、後で見せてもらうね」

甜花「まずは、パーティーの準備を終わらせてから……その為に来たんだし……」

甜花「……なに、すれば良い?」
7: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:40:57.81 ID:H3R3MeV/0
甜花「なーちゃん……にんじんの型取りと、パセリのみじん切り終わったよ……」

甜花「タッパーに、入れといた……」

甘奈「ありがとね、甜花ちゃん」

甘奈「……それじゃあ、ローストビーフのソースをお願いしようかな」

甘奈「材料はそこにまとめてあるから、小鍋に混ぜて弱火で煮詰めておいて」

甜花「目安は……どれくらい……?」

甘奈「取り敢えず、ソース全体がトロッとするまで……かな。鍋底が焦げないようにだけ気をつけて」

甜花「うん、了解……」

甘奈「よろしく、甜花ちゃん」

甘奈「それじゃあ、こっちはこっちで、ローストビーフを冷やしておかないと……」

甘奈「アルミホイルはもう出したから、キッチンペーパーを……」

甜花「そういえば、なーちゃん」

甘奈「なに? 何か分からない所あった?」

甜花「ソースの事は大丈夫……だから、その事じゃなくて……」

甜花「今日は……誕生日プレゼント、持ってきたから……」

甜花「誕生日からは、もう半月経っちゃったけど……」
8: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:41:57.15 ID:H3R3MeV/0
甘奈「……仕方ないよ、甜花ちゃんは大忙しだもん」

甜花「なーちゃんだって、忙しくて……大変そうだったよ……」

甘奈「それでも甜花ちゃんの比じゃないよ。それに最近は、少しずつ仕事減らしてもらってるし……」

甜花「……だけど……」

甘奈「それでも……」

甘奈「今年度も、直接プレゼントの交換が出来そうで良かったよ……」

甘奈「ね、甜花ちゃん」

甜花「……うん」

甜花「本当に……良いこと……」

甘奈「楽しみにしててね、甜花ちゃん。アクセ、バッチリ似合うのを用意したんだから」

甜花「それは……楽しみ……」

甜花「プロデューサーさんも、自身満々だったし……」

甘奈「え……」

甜花「プレゼント……プロデューサーさんと、一緒に選んだんだよね……?」

甜花「どうせ……」

甘奈「ど、どうせ……!?」

甘奈「そ、それは、確かにそうだけど……だって……だし……」

甜花(あ、顔が真っ赤になった……)

甜花「うん……やっぱり、楽しみ……」
9: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:42:35.89 ID:H3R3MeV/0
甜花「ちなみに……なーちゃんは、プロデューサーさんに何を貰ったの……?」

甘奈「……誕生日プレゼント、だよね?」

甜花「うん……」

甘奈「その……」

甘奈「雑誌の見本誌、かな」

甜花「雑誌の……見本誌……?」

甘奈「雑誌の見本誌、一冊だけ余分に貰って来てくれたの」

甜花「何で、そんなのを……?」

甘奈「そう、頼んだから」

甜花「なーちゃんが、プロデューサーさんに……?」

甘奈「うん」

甜花「何で……?」

甘奈「その、なんというか……」

甘奈「ちょっと待ってて。確かコピーを取って、この辺りに……」

甘奈「……あった。はい、甜花ちゃん」

甘奈「これがその、雑誌の切り抜き記事」

甜花「記事のタイトル……」

甜花「『成功の秘訣・283プロの大物Pに迫る』……?」
10: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:43:49.09 ID:H3R3MeV/0
──

P「なぁ甘奈、本当にこんな物でいいのか?」

P「折角の誕生日プレゼントだし、少しぐらい値が張る奴だって……」

甘奈「いいのいいの。これが今一番欲しい物なんだから」

甘奈「別に遠慮してるわけじゃないんだよ?」

P「と言ってもなぁ……それ、俺のインタビュー記事が載ってるだけの雑誌だぞ?」

甘奈「それが見たかったんだもん」

甘奈「『プロデューサーさんの記事ってある?』……って、昔聞いたの覚えてるかな」

P「え? いや、すまん。覚えてない」

甘奈「『いつかインタビューされたらいいね☆』って言ったのは?」

P「それも覚えてないが、多分そう聞かれたら……」

P「『甘奈の記事が増えた方が良い』みたいな事を答えた……のだと思う」

甘奈「うん、正解。『俺のことはいいよ』とも言われたよ」

甘奈「それで実際に、それから『大崎甘奈』の記事は増えて……」

甘奈「283プロのプロデューサーの記事は、一つも出てこなかった」

甘奈「だから、嬉しいの。やっと見れて、とっても嬉しい……」

甘奈「本当に、嬉しいんだよ……」

P「……」

P「……まぁ、甘奈が喜んでくれてるなら良いけどさ」

──
11: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:44:30.00 ID:H3R3MeV/0
甜花「これって、プロデューサーさんの記事……?」

甘奈「あ、やっぱり甜花ちゃんも知らなかったんだ。インタビューのこと」

甘奈「ちょっとだけ前の話なんだけど、『今話題の業界人に成功の秘訣を問う!』って企画があったんだ」

甜花「それで……プロデューサーさんに取材が……?」

甘奈「そうそう。それで結構恥ずかしがってたから、誰にも話してないのかと思ってたけど……」

甜花「……何も、聞いてない」

甘奈「予感的中、だったみたいだね」

甜花「なーちゃんは、プロデューサーさんのスケジュール知れるもんね……立場上……」

甘奈「この事を知れた時ほど、今の立場に感謝した事はなかったかも」

甜花「この記事、今読んでもいい……?」

甘奈「そう言うと思って……はい、マグネット」

甘奈「そこの小さい方のホワイトボードに貼り付ければ、鍋の面倒を見ながらでも読めるから」

甜花「さすが、なーちゃん……用意周到だね……」

甘奈「どういたしまして、甜花ちゃん」

甜花「じゃあ貼り付けて……えっと……」
12: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:49:06.19 ID:H3R3MeV/0
P『座右の銘は、易きに甘んずることなかれ、です』

記者『ほうほう、それは厳しいお言葉ですね』

P『はい。社長からの受け売りではあるんですが、間違いなく私の芯となっている言葉です』

P『ですが……昔は、この言葉を勘違いしていました』

記者『勘違い、と言いますと?』

P『深く考えずに盲信していたんです。それで、ただただガムシャラに働いていました』

P『食事も満足に取らず、寝る間も惜しんで……四六時中、気を張り詰めていたと思います』

記者『それは……体の方は、大丈夫だったんですか?』

P『全く大丈夫じゃありませんでしたね。案の定というか、ふらっと来てしまって、倒れてしまいました』

P『そしてその姿を、当時の担当アイドルの一人に見られてしまったんです』

記者『それは……最悪ですね』

P『いえ、最悪だったのはそこから何ですよ』

P『目覚めた私は、その介抱してくれたアイドルを変に気遣ってしまいました』

P『彼女の涙声の理由も考えずに、です』

P『そして、自分自身を蔑ろにするような事を言って……』

P『彼女を、怒らせてしまったんです』
13: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:50:30.24 ID:H3R3MeV/0
P『それで泣きながら怒られて、ふと思ったんですよ』

P『ガムシャラに頑張るだけという事もまた、易き、なのではないのかと』

P『自分が倒れた場合の影響を考えなかったのは、ただの怠慢で』

P『自分が頑張っていれば良いと思うのは、傲慢ではないのかと』

記者『つまり……?』

P『私は、担当アイドルと向き合う事を忘れて、ガムシャラに働くという易きに流れていました』

P『それに気付いて、成長できました』

P『言うなれば……そうですね、視野が広くなったんです。独善を知り、何の為に頑張っているのかを思い出したんです』

記者『なるほど。では、成功の秘訣というのはズバリ……』

P『ああ、これってそういう企画でしたっけ。そうですね……』

P『私が言えるのは三つです』

P『一つ目は、易きに甘んずることなかれ』

P『二つ目は、目的と常に向き合い続けろ。目をそらすな』

P『三つ目は……』

P『頑張る時には必ず、大切な人を心に思い描け、という事ですね』
14: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:52:01.64 ID:H3R3MeV/0
甜花(この話……プロデューサーさんが倒れた話……誰かから、聞いたことあるような……)

甜花(……あ……)

甜花(この『担当アイドルの1人』って、なーちゃんだ……)

甜花(あれ? 次の面に、まだ続きがある……)

甜花(ちょうど良く切れてたから、これで終わり……かと……)



記者『三つもありがとうございます。それでは、最後に何か一言頂けますでしょうか』

P『最後に……』

記者『何でも良いですよ。締めの言葉でも、関係の無い言葉でも』

P『だったら、お礼ですかね。その……気付かせてくれた彼女に』

P『あの時は、ありがとうと』

P『他の時でも、どんな時でも、支えてくれてありがとうと……』

P『彼女への、お礼の言葉で締めくくりたいと思います』



甜花(これは……)

甜花(ある意味、ちゃんと……誕生日プレゼント……)

甜花(でも……結局、これをプレゼントとして渡したプロデューサーさんって……)

甜花(まぁ……なーちゃんが喜んでるなら、いいのかな……?)

甜花(……)

甜花(この感じだと……あの事は、やっぱり単なる思い過ごし……?)
15: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:53:54.58 ID:H3R3MeV/0
甘奈「料理はもう温めて出すだけだから……これは、まるを付けて良くて」

甘奈「テーブルクロスも敷いたし、食器も並べてるから、これとこれもオッケーで……」

甘奈「うん! これで準備完了だね☆」

甜花「お疲れさま、なーちゃん……」

甘奈「甜花ちゃんもお疲れ様。手伝って貰えて、すっごく助かっちゃったよ」

甜花「後は……プロデューサーさんが帰ってくるのを待つだけ……?」

甘奈「うん。他のみんなも連れてきてくれると思うから、帰ってき次第パーティー開始かな」

甘奈「あ、それも書いとこっと……」

甘奈「『甜花ちゃんと一緒に帰りを待つ☆』っと……」

甜花「準備の行程……ホワイトボードに、全部まとめてたんだね……」

甜花「さっきまで……全然、気がつかなかった……」

甘奈「段取りを先にまとめておくと、色々と効率的だもん。便利だし」

甜花「なーちゃん、昔から計画立てるの得意だったもんね……」

甜花「……それにしても……」

甘奈「それにしても?」

甜花「リビングに、大きなホワイトボードが在ると……」

甜花「まるで、ここが事務所みたいだね……」
16: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:57:30.74 ID:H3R3MeV/0
甘奈「言われてみると、そうなのかも……」

甘奈「でも、それも当然だよ」

甘奈「だって……二人が落ち着ける場所と言ったら、やっぱり事務所だもん」

甜花「……」

甜花「……『今楽しくしてますか』」

甘奈「甜花ちゃん?」

甜花「『勉強はちゃんとしてますか』」

甘奈「それ、古い方の手紙の……」

甜花「なーちゃんが最後のチェックしてる間に……古い方は、全部読んだよ」

甜花「それで……古い方の手紙の質問……」

甜花「手紙のお願いは、ちゃんと叶ってるんだよね……?」

甘奈「それは……うん。今は楽しいし、色んな勉強だって出来てる」

甘奈「前に読んだ時……新しい方の手紙を書いた時も、ちゃんと叶ってたと思うよ」

甜花「それじゃあ……新しい方の手紙は……?」

甜花「まだ読んでないけど……さっき少し言ってた、三つの質問……」

甜花「その三つのお願いは、叶ってるの……?」

甘奈「それは……」

甘奈「……最初の二つは、今は半分だけ」

甘奈「最後の一つは、まだ分からないかな」
17: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:58:27.20 ID:H3R3MeV/0
甘奈「書斎の仕事机……ちょっと、整理してくるね」

甜花「それは、プロデューサーさんの?」

甘奈「うん。多分散らかってるから、誰か酔って入っちゃうと危ないし」

甘奈「だから、新しい方の手紙……読んでみてね。甜花ちゃん」

甜花「……うん」

甜花(……)

甜花(あれから、一年……だよね……)

甜花(……それは、それとして……)

甜花(宛先は……『未来の自分へ』……)

甜花(『アイドルとして、しっかりと輝けていますか』)

甜花(『ファンのみんなを、今よりもっと笑顔にできていますか』)

甜花(これが、なーちゃんに取っては半分だけ……)

甜花(なーちゃんが、もうアイドルじゃないから……なのかな……?)

甜花(それで、三つ目が……)

甜花(『そして』)

甜花(『甘奈の大切な人は』──)



ガチャリ
18: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:59:01.26 ID:H3R3MeV/0
P「たっだいまー。甘奈ー、いるかー?」

甜花「……あ、お帰りなさい。プロデューサーさん」

甜花「お邪魔、してるね……」

P「もう来てたのか、甜花。ひょっとして仕事早めに終わったのか?」

甜花「だいぶ、早く終わった……」

甜花「プロデューサーさんも、予定時刻より早いけど……」

P「無理矢理にでも仕事を終わらせてきたんだよ。今日くらいは、神様だって許してくれるさ」

甜花「それは、たしかに……」

P「それで、甘奈は……」

P「……おぅ……」



甘奈「……後ろ」

P「ああ、書斎の方にいたのか」

P「しかし、その、だな……」

P「……そうやって抱きついてると、俺の背中は冷たくないか?」

甘奈「外、寒かったんだね……」

甘奈「……お帰りなさい、パパさん」
19: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 01:59:35.27 ID:H3R3MeV/0
P「パ、パパさん……!?」

P「その呼び方は気が早くないか、とも思うが……」

P「凄く思うが……けど、悪くはないな」

甘奈「えへへ」

P「ただいま、甘奈」

甘奈「うん……!」



甜花「……」

甜花「……あの、プロデューサーさん……?」

P「何だ?」

甜花「その……また聞くのも、アレなんだけど……」

甜花「本当に、二人きりじゃ無くていいんだね……?」

甜花「一年目の、結婚記念日」
20: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 02:00:18.39 ID:H3R3MeV/0
P「みんなの予定が合いそうだったからな」

P「それなら、ホームパーティーでもやった方が良いのかと……」

甜花「本当に……それだけ、だったんだね……」

P「? 甜花、何か怒ってないか……?」

甜花「別に……そんな事は、無いよ……」

甜花(初の結婚記念日なのに、二人っきりで過ごさないから……)

甜花(珍しく、喧嘩でもしたのかと思ったけど……)

甜花(さっきのやり取りで……完全に、ただの思い過ごしだって分かった……)

甜花(……あぅ……)
21: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 02:00:54.95 ID:H3R3MeV/0
P「千雪さん達も、もう少ししたら到着するってさ。社長だけは遅くなるらしい」

甘奈「うん、了解だよ☆」

P「それと何人か、飛び入りでの参加がいるらしい」

甘奈「そうなの? お料理、足りるかな……」

P「大丈夫だろ。飛び入り組には、何か一品ずつ買って来て貰えばいいさ」

P「一応、今ある料理の情報を送っておこうかな。ローストビーフにオムレツ、パエリア、シーフードサラダ……」

P「ん? 手紙……?」

P「『未来の自分へ』……」

甘奈「それ、覚えてる?」

P「ああ。これは覚えてるぞ。甘奈が、自分のWINGの年に書いた奴だろ」

P「だから……もう、10年も前か」

甘奈「こっちは、覚えててくれたんだね」

P「甘奈の事だからな」

甘奈「自分の事は?」

P「そっちは、忘れないように努力してる。心を入れ替えた後は、特にな」

甘奈「それなら安心……かな」
22: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 02:01:35.31 ID:H3R3MeV/0
P「その……願い事は、叶ってるか?」

甘奈「三つあって、最初の二つは……半分だけ」

甘奈「『アイドルとして、しっかりと輝けていますか』」

甘奈「『ファンのみんなを、今よりもっと笑顔にできていますか』」

甘奈「もうアイドルじゃ無いから、微妙かなって」

P「それは叶ってる換算でいいんじゃないか?」

P「引退する二年前までは、トップアイドルと言って差し支えなかったわけだし……」

甘奈「だけど、手紙を発見したのは今朝だもん」

P「まぁ……納得しているなら、良いけどな。それが何よりだし」

P「それじゃあ、三つ目の願い事は?」

甘奈「三つ目は……」

甘奈「三つ目の、願い事は……」

甘奈(『そして』)

甘奈(『甘奈の大切な人は』──)

甘奈「……」

P「何だ? 俺の顔を見つめて……」

P「正面から見つめられると、未だに少し恥ずかしいな。ははは……」

甘奈「……!」

甘奈「……うん……」
23: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 02:02:22.95 ID:H3R3MeV/0
甘奈「三つ目の願い事は、ちゃんと叶ってるよ」

甘奈「私のPさん♪」
24: ◆/rHuADhITI 2018/12/24(月) 02:03:21.37 ID:H3R3MeV/0
終わりです。お目汚し失礼しました。



新甘奈のコミュが最高すぎます。
trueも勿論いいですが、二番目のコミュの『社長の~』の選択肢を選んだ後の、甘奈の表情変化が本当に良い。
是非是非いろんな人に見てもらいたい。
シャニPの人となりが見えてくるのも、とても良いです。

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