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先輩「手を繋げば分かるだろ」後輩「ダメです」

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:34:16.78 ID:HyvN2CmD0
百合です

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1511685256
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:34:58.22 ID:HyvN2CmD0


~文学部棟・ゼミ生用研究室~



ガチャリ


先輩「うーっす……」

後輩「どうも」

先輩「あれ、お前だけ?」

後輩「ええ、まぁ……」

先輩「ふーん」

後輩「……」ペラ

先輩「……」

後輩「……」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:36:12.21 ID:HyvN2CmD0
先輩「……珍しいね、みんな遅ぇの」

後輩「え?」

先輩「え、って」

後輩「先輩聞いてないです?」

先輩「何?」

後輩「今日ゼミお休みですよ?」

先輩「え」

後輩「えぇ」

先輩「えぇぇ~……」

後輩「えぇ、えぇ」

先輩「『え』だけで会話する部族みたいになってんじゃねえよ。……いやぁ~、なんだよもう、来ちゃったよ今日、ゼミだけだったのにさぁ」

後輩「あらら」

先輩「連絡しろよな誰かさぁ~」

後輩「LINE来てましたよ、グループで」

先輩「……」

後輩「……」

先輩「……私んとこ、来てない」

後輩「えぇ……」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:36:55.19 ID:HyvN2CmD0
先輩「なに、やだ、ちょっと、私もしかして嫌われてる? ウザくてハブかれてるヤツ? マジ? やだぁ、ちょっとぉ……」

後輩「いや、行ってますって先輩のとこにも、連絡」

先輩「来ーぃてねえ、っつってんだろぉー! ほら! LINEみてもメッセージ――……」

後輩「……」

先輩「……あ、来てた」

後輩「……」

先輩「……」

後輩「……」

先輩「や、あるじゃん? なんかiPhoneでさぁ、LINE通知こない現象? みたいなやつ。たまーにさぁ」

後輩「さぁ……、ないと思いますけど」

先輩「いいんだよそこは、ありますぅ~! って言っとけば。あるあるぅ~って言っときゃいいんだよ」

後輩「あるあるぅ~」

先輩「……お前、よくそんな無表情でそれ言えるな。すげえ」

後輩「……」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:37:48.87 ID:HyvN2CmD0
先輩「あ! っていうか、後輩からもLINE来てる!」

後輩「……一昨日のやつ?」

先輩「一昨日のやつ! なに『先輩夜暇?』って。四字熟語かよ」

後輩「気付いてなかったんですか……」

先輩「えぇ……何よぉ、もう、言ってよ後輩ちゃぁん」

後輩「既読つかないし、嫌われてウザくてハブかれてるヤツかと思いました」

先輩「そんなわけねーだろー、たかがLINEで。気にしすぎかよ」

後輩「……」

先輩「はぁー……、ま、いいや。ごめんね」

後輩「いえ……」ペラ

先輩「……」

後輩「……」ゴクゴク

先輩「……」

後輩「……帰らないんです?」

先輩「んー、なんか疲れちゃったから」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:38:20.49 ID:HyvN2CmD0
後輩「そうですか……」

先輩「……」

後輩「……」ペラ

先輩「……」

後輩「……」ゴクゴク

先輩「……そういや、お前何しに来たん」

後輩「何って、普通に勉強ですけど」

先輩「うわ普通」

後輩「普通ですよ」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:39:18.20 ID:HyvN2CmD0
先輩「……」

後輩「……」ペラ

先輩「後輩ちゃーん」

後輩「はい」

先輩「何読んでんのー?」

後輩「論文」ペラ

先輩「あー……、秋成だっけお前、来年」

後輩「えぇ」

先輩「キツいの選んだね」

後輩「まあ、好きですし、キツいの嫌いではないですし」

先輩「ふーん……」

後輩「……」ペラ

先輩「……」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:40:00.75 ID:HyvN2CmD0
先輩「……」

後輩「……」ゴクゴク

先輩「後輩ちゃーん」

後輩「はい」

先輩「何飲んでんのー?」

後輩「水割り」

先輩「えっ? えっ?」

後輩「……」

先輩「えっ!?」

後輩「うひひひ」

先輩「は? 何お前、ペットボトルに午後ティー無糖っ! みたいな感じで水割り入れてんの!?」

後輩「好きですし」

先輩「はぁ!? え、ちょっと、一口!」

後輩「どうぞ」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:40:30.47 ID:HyvN2CmD0
先輩「……」ゴク

後輩「……」

先輩「……濃く作ったなー、お前なー」

後輩「普通らと思いまひゅけろ」

先輩「呂律」

後輩「冗談です」

先輩「はぁ……」

後輩「……」ペラ

先輩「……ってか、ゼミ室で飲むなよ、お前」

後輩「どうせ誰も来ないと思って、今日」

先輩「来たじゃん」

後輩「来ましたけど」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:41:14.95 ID:HyvN2CmD0
先輩「体壊すぞ」

後輩「お外出られないんですよ、素面だと」

先輩「大変ね」

後輩「大変です」ゴクゴク

先輩「……」

後輩「……」ペラ

先輩「……はぁ」ペラ

後輩「……」

先輩「……」ペラ

後輩「……先輩」

先輩「おー」

後輩「何読んでるんですー?」

先輩「ワンピ」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:41:46.51 ID:HyvN2CmD0
後輩「何巻?」

先輩「1巻」

後輩「1巻!?」

先輩「全巻読み返そうと思って」

後輩「全巻? 正気ですか?」

先輩「おう」

後輩「わぁー……」

先輩「……」ペラ

後輩「……またダブりますよ」

先輩「ほっとけ」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:42:45.08 ID:HyvN2CmD0
後輩「……」

先輩「……」

後輩「……」ゴクリ

先輩「……」

後輩「……」スタ

先輩「……」

後輩「……」テクテク

先輩「……」

後輩「……」パサッ

先輩「……」

後輩「……」ポフッ

先輩「うおっ」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:48:53.10 ID:HyvN2CmD0
後輩「……」

先輩「何だよお前、隣くんなよ」

後輩「いいじゃん」

先輩「そっちのソファで良かっただろ別に――……あっ、酒臭っ!」

後輩「別に先輩の隣に来たわけじゃないですぅ―、こっちのソファが良かったから移っただけですぅ―」

先輩「うざい。そして臭い」

後輩「むしろ先輩が邪魔なのでどいてください。あっち行って」

先輩「……」メリメリメリ

後輩「痛い痛い耳取れる痛いごめんなさいごめんごめん」

先輩「……ったく」

後輩「いてて……」

先輩「……」ペラ

後輩「……」ペラ
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:49:22.20 ID:HyvN2CmD0
先輩「……」

後輩「……」

先輩「……」ペラ

後輩「……」ペラ

先輩「……」

後輩「……」



テロテロテロン♪

テロテロテロン♪



後輩「……」

先輩「……」ピッ

後輩「……」

先輩「もしもーし、マコちゃんうぃーっす」

後輩「……」

先輩「えぇ? 今ゼミ室。あはは、そうそう。来ちゃってさぁ」

後輩「……」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:50:00.87 ID:HyvN2CmD0
先輩「うるせー、ほっとけっつーの!」アハハ

後輩「……」

先輩「あ、リャオちゃんいるの? 今一緒? 飲むの? 今から? ああ夕方」

後輩「……」チラッ

先輩「『小まつ』か『ナイフラ』? うーん――……」

後輩「……」チラチラ

先輩「いや、今日後輩と飲みいくんだわー」

後輩「……!」

先輩「え? そうそう、あいつもいたよ。バカだから」

後輩「……」

先輩「そゆことー。うん、また今度なー、そんじゃー」

後輩「……」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:50:45.32 ID:HyvN2CmD0
先輩「……」ピッ

後輩「……電話で人のことバカとか言わないでくださいよ」

先輩「事実だろ」

後輩「事実ですけど……」

先輩「事実じゃん」

後輩「……っていうか、何で飲みに行くことになってるんですか」

先輩「行こーぜー」

後輩「そういうことじゃなくて、本人に断る前に勝手に――」

先輩「行かないの?」

後輩「いっ――……」

先輩「……」

後輩「行きっ、ます、けどぉ……っ」

先輩「へっへっへ」

後輩「もう……」

先輩「じゃ、もうちょいしたらな」

後輩「はい」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:51:24.64 ID:HyvN2CmD0
先輩「……」

後輩「……」

先輩「……」

後輩「……先輩」

先輩「おう」

後輩「アレ、やってください」

先輩「今ぁ?」

後輩「うん」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:51:52.30 ID:HyvN2CmD0
先輩「はぁ……。じゃ、手」

後輩「はい」スッ

先輩「……」ニギッ

後輩「……」

先輩「……ふぅー……」

後輩「……」

先輩「……」

後輩「……」

先輩「寺町通り、『泉酒場』な。はいはい」

後輩「はい」

先輩「あと――……」

後輩「はい?」

先輩「……ばーか」

後輩「うひひ」





19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:52:29.78 ID:HyvN2CmD0






~少し前~


『それでは、我々の文学コースの、新たな仲間たちにー』


『カンパーイ!』


カンパーイ


ワイワイ


ガヤガヤ







後輩『て?』

先輩『うん、手』
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:53:08.62 ID:HyvN2CmD0
後輩『え、すみません。それで、何ですって?』

先輩『だからな、手、握んの。ギュッて』

後輩『……や、その先』

先輩『そしたら、お前が何考えてるか、当てるから』

後輩『……えぇー』

先輩『いいから、ほら、出してみ』

後輩『はぁ……』スッ

先輩『ん』ニギ

後輩『……』

先輩『……はぁー……』

後輩(指細いな、この人)

先輩『……』

後輩『……』
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:53:35.54 ID:HyvN2CmD0
先輩『……』

後輩『……』

先輩『……すみませーん』


ハーイ


先輩『日本酒……えー、八海山。4合』

後輩『!!!』

先輩『以上で』

後輩『……っ』ニギッ

先輩『あっ、お猪口、えー……』

後輩『……』ニギニギ

先輩『……1つで』


ハーイ


後輩『……』

先輩『……』
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:54:02.83 ID:HyvN2CmD0
後輩『……』

先輩『……』

後輩『おっ』

先輩『”お猪口は2つって言ったじゃん”』

後輩『……っ』

先輩『日本酒飲めねぇからな、私』

後輩『……』

先輩『ってかすげぇ飲むのな、お前。変なヤツ』

後輩『せ、先輩に言われたくないです……』

先輩『あはは』

後輩『あははじゃなくて……。いや、あの……』
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/26(日) 17:57:19.77 ID:HyvN2CmD0
先輩『おう』

後輩『な、何ですか、今の』

先輩『特技』

後輩『特技で済むかなぁぁ!?』

先輩『他のみんなには、秘密だからな』

後輩『は、はぁ……』

先輩『……』ジッ

後輩『分かりました、けど……』

先輩『よしよし』





29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:20:02.55 ID:98TpabzY0





~居酒屋~


後輩「……あのとき」

先輩「うん?」

後輩「先輩なんで、アレしてくれたんですか?」

先輩「んー……」

後輩「……」

先輩「お前、なんか、つまんなそうにしてたから」

後輩「えぇー……」

先輩「ビックリさせてやろ、って思って」

後輩「そんな、しょうもない」

先輩「……あと」

後輩「はい?」

先輩「……」

後輩「……」

先輩「……」

後輩「?」

先輩「ま、色々」

後輩「何ですか、それぇ」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:20:30.77 ID:98TpabzY0
先輩「ねえ、どれ飲む?」

後輩「ん~……」

先輩「これは?」

後輩「これは、福井のお酒で……、こっちの方が、多分ちょっと甘口だと思います」

先輩「へぇ」

後輩「甘口でいいです?」

先輩「いいよー」

後輩「じゃ、これ2合で」

先輩「おう」


スイマセーン


ハイヨー





31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:21:28.38 ID:98TpabzY0





後輩「……」グビグビ

先輩「あんときまだ私、酒飲めなかったんだけどな」グビ

後輩「でしたね」

先輩「お前に、色々飲まされてな」

後輩「人聞きが悪い」

先輩「嫌がるアタシに、無理矢理酒の飲み方シツケて――……」

後輩「うへへへ、本当はスキなんだろぉ」トプトプ

先輩「いやぁんバカ――……あ、飲みやす」グビ

後輩「ですよね」

先輩「おー……、美味しいかも」グビ

後輩「あんまり飲みすぎないでくださいよ、先輩超弱いんですから」

先輩「分かってるっつーの! 舐めんな!」グビグビ





32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:22:04.80 ID:98TpabzY0





~2時間後~


後輩「……」グビ

先輩「……」

後輩「……」

先輩「……」

後輩「……」グビ

先輩「……ぅ」

後輩「……先輩?」

先輩「……ぅー」カク

後輩「あー……」

先輩「……」クテン

後輩「あーあー」
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:22:37.20 ID:98TpabzY0
先輩「……ぅーん」グテー

後輩「だから言ったじゃないですかぁ」

先輩「……うるひゃいにゃあ」

後輩「呂律」

先輩「……よってねえもんー……」

後輩「嘘つきー」

先輩「ほんとだもん……」

後輩「そんなわけないでしょ」ニギッ

先輩「……」

後輩「ほらほら、分かります?」ニギニギ

先輩「……ふぅー、ぅ……」ギュ
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:23:27.93 ID:98TpabzY0
後輩「……」

先輩「ぅ……」

後輩「ベロベロになっちゃうと、使えないんですよねー、先輩はー」

先輩「うー……」

後輩「うひひ」

先輩「あぁ~……、やだぁ、わかんないよぉ……、なんでぇ……」ニギ

後輩「……」

先輩「分かんないよう、怖いよう」

後輩「大丈夫ですよー……」ナデナデ

先輩「……ふぁ」

後輩(……生あくび)

先輩「……うぅ」

後輩(耳真っ赤だし)
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:23:58.57 ID:98TpabzY0
先輩「……」

後輩(触ったら……)

先輩「……」

後輩(怒られるかな……?)

先輩「……う」

後輩「……っ」ビクッ

先輩「やば、ごめ、ちょっ――……」

後輩「あー、はいはい、トイレこっち、先輩、こっち」

先輩「……うぅぅぅっ」ヨロッ

後輩「我慢我慢、先輩、ほら」





36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:24:30.33 ID:98TpabzY0
ゴボ

ジャバー


先輩「……んぅぅ」ヨタヨタ

後輩「私のうちまで、がんばりましょうね。ほら、ゆっくりですよ」

先輩「うん……」

後輩「すみませーん、お会計ー」





37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:25:01.45 ID:98TpabzY0





~帰り道~



先輩「……」ヨタヨタ

後輩「……」ヨタヨタ

先輩「……」

後輩「……」

先輩「……」ヨタヨタ

後輩「……」ニギ

先輩「……」

後輩「……」ニギニギ

先輩「……うぅ~ん……」
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:26:11.32 ID:98TpabzY0
後輩「……先輩」

先輩「……」

後輩「……本当はね」

先輩「……」

後輩「……私もう、本当は、もう駄目なんですよ」

先輩「……」

後輩「本当に駄目で、終わっちゃってて……」

先輩「……」

後輩「頭おかしくて……」

先輩「……」

後輩「……普通にできなくて、普通にしてるの、辛くて……」

先輩「……」

後輩「耐えられなくて……」

先輩「……」ヨタヨタ

後輩「……先輩、人来てますよ、危ない」

先輩「ん~……」ヨタヨタ
39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:26:46.92 ID:98TpabzY0
後輩「……」

先輩「……」ヨロヨロ

後輩「どうしようもなくなって、飲んじゃって、私……」

先輩「……」

後輩「飲むとね……」

先輩「……」

後輩「よく分からなくなって、フワフワって」

先輩「……」

後輩「船で、どこか遠くの海を……」

先輩「……」

後輩「漂ってるみたいに……」

先輩「……」
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:28:04.34 ID:98TpabzY0
後輩「……そのときだけは、気持ちよくて、安らかで」

先輩「……」

後輩「……本当の、本当に、終わっちゃうまで、こうして……」

先輩「……」

後輩「どんどん、駄目な方に流されて行ってるんです……」

先輩「……」

後輩「でも……」

先輩「……」

後輩「先輩といるのは、こうやって、一緒にいるのは……」

先輩「……」

後輩「ちょっとだけ……」

先輩「……」

後輩「好きです……」

先輩「……」
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/27(月) 22:28:37.93 ID:98TpabzY0
後輩「でもね――」

先輩「……こうはいぃ……」

後輩「……はいはい」

先輩「なんかぁ……」

後輩「はい」

先輩「寒い……」

後輩「……そうですね」

先輩「……」

後輩「……あっためてあげましょうか?」

先輩「……」

後輩「……冗談ですよ」

先輩「……」ヨタヨタ

後輩「……ふふ」ヨタヨタ
47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:43:04.06 ID:/FjEwzFc0





~数日後~


~講堂~



「――えー、では、本日はここまでー」



ガヤガヤ

ガヤガヤ


後輩「……ぅぅ」



コーハイチャーン!!


後輩「っ!」ビクッ


マタネー

バイバイー


後輩「あ……ぅ、ぇ、えっと……」オドオド

後輩「……」ペコリ


キャッキャ


後輩「……」




48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:44:09.74 ID:/FjEwzFc0





後輩「……うぅぅっ」


後輩(無理……)

後輩(無理無理……っ)


後輩「……」ガタ

後輩「……」トボトボ


後輩(ビール……ビールでいいか……)

後輩(2本も入れれば、午後のコマの間は、何とか……)


後輩「……」トボトボ


後輩(お昼食べる前に、コンビニ行って……)


後輩「……」


後輩(学食……、生ビール置いてくれ……)


後輩「……」トボトボ

先輩「おぉーっすぅ!!」ガシィ

後輩「ひあぁぁ!?」ビクーッ
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:44:48.52 ID:/FjEwzFc0
先輩「後輩じゃーん! 元気ぃー?」ウリウリ

後輩「せ、先輩……。びっくりしたぁ……」

先輩「へっへっへ」

後輩「はぁ……」

先輩「お、今日は飲んでねぇんだな。偉い偉い」

後輩「な、何で分かるんですか……」

先輩「いや、なんか、素面だとお前、挙動不審」

後輩「……、もっとオブラートに包んでくださいよ……」

先輩「今からメシ?」

後輩「コンビニ行くとこです」

先輩「学食でいいじゃん」

後輩「いや、あの……ガソリン……、買いに……」

先輩「……」

後輩「……」
50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:46:19.95 ID:/FjEwzFc0
先輩「お前ー……」

後輩「な、なんですか」

先輩「ほんとダメ子だなぁ……」

後輩「ほっといてくださいよ……」

先輩「ダメダメの実の全身ダメ人間」

後輩「ムカつく……っ」

先輩「飴ちゃんやるから、ほれ、これで我慢しろって」ガサゴソ

後輩「無理ですよ……、午後から2コマもあるし……」

先輩「あ、私も2コマ」

後輩「文学棟です?」

先輩「いや、ハルちゃん先生の――……」

後輩「え……、もしかして、基礎教養……?」

先輩「おう」

後輩「……先輩、5年生にもなって、そんな……」

先輩「うーるせぇ。はい、飴ちゃん」

後輩「……、……もらいます、けど」

先輩「おう」
51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:46:59.79 ID:/FjEwzFc0
後輩「……ありがとうございます」パク

先輩「……」

後輩「……」コロコロ

先輩「……」

後輩「……」コロコロ

先輩「……」

後輩「……」ゴリリッ

先輩「……!?」

後輩「……」ゴリッ バリッ

先輩「…………」

後輩「……」バリ ボリ

先輩「………………」

後輩「……」ボリボリ

先輩「……早くない?」

後輩「えぇー?」ゴクン





52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:47:42.06 ID:/FjEwzFc0





~ゼミ生室~


先輩「お前パンの人だっけ?」

後輩「パンの人です」

先輩「ふーん」

後輩「先輩は?」

先輩「今日は弁当の人」

後輩「わ、ちゃんとしたやつだ……」

先輩「別に、ちゃんとはしてねぇけど」

後輩「自炊できるの、意外ですよね、先輩」

先輩「意外とか言うなバカ」

後輩「授業、終わったらどこか行きます?」

先輩「あー……、今日バイト」

後輩「あ、そうでしたか」
53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:48:45.72 ID:/FjEwzFc0
先輩「バイト終わりなら、行けるけど」

後輩「えー……」

先輩「『ナイトフライト』とか、開いてるだろ、普通に」

後輩「遅いのキツいです」

先輩「それは、まあ」

後輩「あと、元町通りとか、あっち知り合いいそうだし……」

先輩「いいじゃん、別に」

後輩「よくないです……」

先輩「あっそ。んじゃ、今日はパスだな」

後輩「はい……」

先輩「……あ、そうそう」

後輩「はい?」

先輩「ちょっと手、貸して」

後輩「なんです?」

先輩「いいから」グイ
54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:49:22.52 ID:/FjEwzFc0
後輩「やっ、ちょ……そんな急に……」

先輩「どうでもいいこと、考えてろ」ニギ

後輩「どっ――……」

先輩「……スゥ――……」

後輩(札幌カニ食べ放題フリープラン、札幌カニ食べ放題フリープラン……)

先輩「はぁー……」ギュッ

後輩(札幌カニ――……)

先輩「……あ、やっぱダメだ」

後輩「――え?」

先輩「いや、いつものアレ、できなくなってるわ。はい、ありがと――……」

後輩「えっ、え、えぇぇぇっ!?」ガバッ
55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:50:06.62 ID:/FjEwzFc0
先輩「うぉっ、びっくりしたぁ」

後輩「ど、どど、どういうことですかぁ!?」

先輩「あ? どうって……、別に普通に、見えなくなって、的な?」

後輩「い、い……いつから」

先輩「さぁ……? 今朝からかなぁ? なーんか、いつもと調子違う感じで」

後輩「な……っ」

先輩「今日は調子悪いみてーだなー」

後輩「今日は……って……、よ、よくあるんですか、そ、そういうの……」

先輩「いや? 生まれて初めて」

後輩「っ!?」

先輩「変な感じだったから、一応、確認したかったんだけど」

後輩「……」

先輩「でも試せる他人なんて、お前くらいだしなー」

後輩「……」

先輩「いやー、午前中モヤモヤしっぱなしでさぁ」

後輩「な、なんで……」

先輩「ん?」

後輩「なんで、そんな……、へ、平気そう……なんですか……」
56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:50:45.68 ID:/FjEwzFc0
先輩「あぁ? 別に大した話じゃねーよ。普段の生活困らないし」

後輩「……」

先輩「できないなら、できないで、影響ねーしさぁ」

後輩「う…………」







『あぁ~……、やだぁ、わかんないよぉ……、なんでぇ……』


『分かんないよう、怖いよう』








後輩(……嘘だ)

先輩「後輩、お茶一口もらうぞー」
57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:51:38.83 ID:/FjEwzFc0
後輩「……」

先輩「……また水割りじゃねぇだろうな……」

後輩「……」

先輩「なぁ後輩……後輩ー……?」

後輩「……わ、私が」

先輩「あぁ?」

後輩「私が先輩に、いっぱいやらせすぎたから……」

先輩「はぁ? どうした急に?」

後輩「ど、どうでもいいことで、チカラ? みたいなの? 使わせすぎちゃってっ、それで……っ」

先輩「あっはは、何だそりゃ」

後輩「だって……っ、急にそんなの、おかしいじゃないですかっ」

先輩「いやぁ、関係ねぇと思うけどなぁ」
58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/28(火) 21:52:11.65 ID:/FjEwzFc0
後輩「でも……」

先輩「つーか、チカラってお前」

後輩「……じゃ、じゃあ私が、先輩にお酒、飲ませすぎて……それで……」

先輩「はぁ……、後輩ちゃーん……」

後輩「先輩の身体に、悪い影響あって、それでおかしくなっちゃって……、飲んだ時みたいに、先輩……」

先輩「お前なー……」ワシャワシャ

後輩「わぷ……っ」

先輩「なーんで、後輩ちゃんの方が切羽詰まってんのよ。えぇ?」

後輩「だって……、先輩がアレ、するの……私だけ……なんですよね?」

先輩「まあ、うん」

後輩「だったら、私が……、わたっ、わ、私の何か……」

先輩「だーからさぁ……、大した話じゃねーんだって」
63: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:04:56.29 ID:h+dgClfC0
後輩「でも……っ、もし私が……」

先輩「あーもう、ウザったい」

後輩「もし先輩、治らなかったら……」

先輩「しつこいっての! いい加減怒るぞ」

後輩「ぅ……」

先輩「……」

後輩「……」シュン

先輩「……はぁ」

後輩「……」

先輩「……ま、そのうち治るんじゃねーかな」
64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:05:50.59 ID:h+dgClfC0
後輩「……」

先輩「それまではお前、言うことあったらな、ちゃんと口に出して言えよな」

後輩「……」

先輩「すーぐ面倒臭がって、手ぇ握らそうとするからなぁお前は」

後輩「分かりましたよぅ……」

先輩「あはは」ナデ

後輩「……」

先輩「……」ナデナデ





65: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:06:24.32 ID:h+dgClfC0





~数日後~


後輩(あれから……)

後輩(やっぱり先輩の、不思議な特技は、使えないままで……)

後輩(けれど先輩は……)



先輩「……えっ、嘘、今日私あたる番!?」

ゼミ生A「そうだよぉ、やってないの?」

先輩「うっわ、やってないやってない」

ゼミ生B「アハハ、先輩チャン、アカンやつ、アカンやつ」

先輩「やだぁ、マジかぁ……。誰かやってない? 見せてくれない?」

ゼミ生A「……はぁ、天気いーねー」

ゼミ生B「……そうネー」

先輩「露骨に目ぇそらすねアンタたち!」



後輩「……」
66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:07:00.45 ID:h+dgClfC0
後輩「……」

後輩(……いつもと変わらなくて)

後輩(……気にしていないっていうのも、虚勢でもなんでもない、様子で)

後輩(……でも、私は――……)

後輩「……」

後輩(私は……)

先輩「後輩ぃ!」ガッ

後輩「わっ」

先輩「ここ! ここの現代訳、やってある!?」

後輩「え……えぇ、やりました……、けど……」

先輩「あぁぁっ、神! 神いた!」

後輩「えぇ…………」
67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:07:49.45 ID:h+dgClfC0
先輩「頼む! 写させて! お願いしますっ! 後輩サマっ!」

ゼミ生A「見て、年下に縋り付いてるよ」

ゼミ生B「悲しいセンパイだナー」

先輩「そこ! うるさい!」

後輩「……」



後輩(……先輩は、いつも通りなのに)

後輩(……いや、いつも通りだからこそ……)



後輩「……」

先輩「……後輩?」

後輩「……え」

先輩「……」

ゼミ生A「後輩ちゃーん、もうちょっと焦らしな」

ゼミ生B「そのうち靴舐めてくれるヨ、そのコ」

先輩「しゃらーっぷ!」

後輩「…………今度、一杯おごりですよ」

先輩「うぉぉ、奢る奢る! あーりがとーぉぉ!」
68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:08:18.24 ID:h+dgClfC0
後輩(私が、いつも通りでいることに、戸惑ってしまっている……)

後輩(ぎこちなく、なっているのが、分かる……)


後輩「……」チラッ

先輩「……どうした?」

後輩「い、いえ……、何でもないです……」

先輩「……」

後輩「何でも……」

先輩「……」




69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:08:44.62 ID:h+dgClfC0





~後輩のアパート~


後輩「……ふぅ」

後輩「……」カシュッ

後輩「……」グビ


後輩(……ふと思うのは)

後輩(……先輩にとって、私は……)

後輩(毒なのではないか、ということ……)


後輩「……」

後輩「……」


後輩(……先輩は優しいから)

後輩(きっとそんな風には、思わないのだろうけれど)
70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:09:17.06 ID:h+dgClfC0
後輩(彼女の何かを……、侵し、擦り減らし……)

後輩(苦しめているのではないかということ……)


後輩「……」

後輩「……」


後輩(私自身が、転がり落ちている堕落に……)

後輩(先輩も……、巻き込んでしまっているのでは、ないか……)

後輩(とか)



後輩「……」

後輩「……ふぅ」


後輩(これ以上は、先輩に迷惑かけたくない……)

後輩(これ以上は、先輩の何も欠けさせたくない……)

後輩(私は――……)
71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:09:49.09 ID:h+dgClfC0
後輩「私……」

後輩「しっかりしなくちゃ、なぁ……」

後輩「……」

後輩「……」スク

後輩「……お酒」

後輩「……」

後輩「……やめようか……」ジャー

後輩「……」ドポドポ



ザバッ

ジャバー



後輩「……先輩」





72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:10:20.49 ID:h+dgClfC0





~数日後~


~大学構内~


先輩「おう、後輩じゃん」

後輩「……」

先輩「後輩? こーうはいちゃーん?」

後輩「……へ? あ、あぁ、先輩」

先輩「うわ、疲れた顔してんねぇ」

後輩「いえ、疲れてるわけじゃないですけど……」

先輩「そうなん?」

後輩「……お酒、我慢してて、最近」

先輩「あっはは、面白いこと言うね、お前も」

後輩「……、……本当ですよ」

先輩「えっ」

後輩「……」

先輩「……」

後輩「……」

先輩「えっえっ」

後輩「ガチのビックリの顔やめてください……」
73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:10:57.20 ID:h+dgClfC0
先輩「えぇ、いや、偉いけどさ……、どうしたの急に」

後輩「……いや、別に……、何となく」

先輩「飲まないとシンドい、って言ってたじゃん」

後輩「……シンドいんですよ、だから……」グデー

先輩「あー」

後輩「周りの音、大きくないです……? 耳痛くて……」

先輩「大丈夫?」

後輩「だい……」ハッ

先輩「ん?」

後輩「……だいっ、だ、大丈夫ですっ」ガバ

先輩「わっ、そ、そう?」

後輩「ええ! 心配、ないですから!」

先輩「な、ならいいけど……。あ、そだ」

後輩「何です?」
74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:11:25.18 ID:h+dgClfC0
先輩「手ぇ出して―」

後輩「!」サッ

先輩「はい、飴ちゃ――……」

後輩「……」ニギ

先輩「……」

後輩「……あ」ギュウ

先輩「……ん?」

後輩「あ……ご、ご――……」

先輩「……」

後輩「ごめんな、さい……」スッ

先輩「え、いや、別にいいけど……」

後輩「……」

先輩「……後輩?」

後輩「……」

先輩「……」






75: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:11:54.58 ID:h+dgClfC0





~ゼミ生室~



先輩「……」

先輩「……」

ゼミ生A「最近さー」

ゼミ生B「ン?」

ゼミ生A「後輩ちゃん、元気ないよねー」

ゼミ生B「そうナー」

先輩「……」

ゼミ生A「余裕さそうっていうか」

ゼミ生B「ハキなかったケドナ、前は」

ゼミ生A「ハキ?」

ゼミ生B「覇、の気」

ゼミ生A「あぁ」
76: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:12:25.99 ID:h+dgClfC0
先輩「……」

ゼミ生B「でも、今の方が、アカンな」

ゼミ生A「ね」

ゼミ生B「先輩ヨー」

先輩「んー?」

ゼミ生B「何か聞いテルカ?」

先輩「んー」

ゼミ生A「先輩ちゃーん?」

先輩「おっ――……」

ゼミ生B「ドナイした?」

先輩「へっへっへ。ブラックバス釣れたー」

ゼミ生A「アンタねぇ……」
77: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:12:51.07 ID:h+dgClfC0
先輩「禁酒中って言ってたよ、アイツ」

ゼミ生A「えっえっ」

ゼミ生B「えっえっ」

先輩「うん、まあ、そうなるよな」

ゼミ生A「そっかー」

ゼミ生B「ソラ余裕ないナ」

先輩「あっ、カブトムシ捕れた」

ゼミ生A「それ楽しい?」

ゼミ生B「何ソレ何ソレ」

先輩「んー? えーっと……」





78: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:14:00.28 ID:h+dgClfC0






『えーっと――……』



『いつのことだったか……、時期は、よく覚えていません』

『ただ、とても幼いころ……』

『日暮れ時の公園で、父の手を握ったときに、ソレが起こったことは、覚えています』



『私が何か問いかけ、父がそれに答えるより早く』

『伝わってきました、手のひらから』

『突然のことです』
79: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:14:36.09 ID:h+dgClfC0


『そのことで、父が私のことを、とても深く愛していると知れましたが』

『その喜びよりも、不可思議なことが起きた、奇異の念よりも……、私は……』

『ただ、恥ずかしかった』

『直感的な羞恥心に、私は襲われました』

『まるで、父の頭に噛みつき、舐め回し、その味で品定めをするような……』

『してはいけないこと、恥ずべきことをしたという感覚に、苛まれました』

『父に叱られると思い、ひどく泣きじゃくったと思います』

『ソレが何であるかも、理解していないのに……』


80: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:15:08.33 ID:h+dgClfC0


『本能にも、羞恥心というものは、備わっているのでしょうか』

『羞恥心、忌避感、罪悪感、生理的な嫌悪感――……』

『そういうものは、今でも……、強く、感じます』

『卑しい……、……淫らだとさえ……、思います……』



『幸い、目を閉じるように、耳をふさぐように……』

『ソレを感じないようにすることは、簡単にできました』

『気にしなければ、気にならない。そうやって、ソレと付き合うことができました』

『誰にも話さず、誰にも気づかれず、誰かの心を盗み見ることもせず……』

『そうしてきました』



『けれど――……』


『けれど、あのとき――……』


『あのとき、私は――……』





81: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:15:42.11 ID:h+dgClfC0





~別の日~


先輩(あのとき、私は――……)

先輩(私は――……)

教授「……――さん、先輩さん」

先輩「……へ? あ……え?」

教授「授業、始めますよ」

先輩「え、あ……あぁ」

教授「聞いてます?」

先輩「すみません……」

教授「ふぅ……、それで、後輩さんは?」

先輩「……」

教授「……?」

先輩「……え?」

教授「誰か聞いてませんか? 今日は、お休みでしょうか?」

ゼミ生A「……先輩ちゃん?」

先輩「…………」





82: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:16:13.73 ID:h+dgClfC0





~夕方~


先輩「……ハッ ハッ」

先輩(大学にもいねぇ)

先輩(……アパートも、気配なかったし)

先輩「ただのサボりだって……」

先輩「落ち着け私……」

先輩「……」プルルルル

先輩「……っ」

先輩「出ろやバカタレぇ……」タッ


タタッ





83: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:16:39.51 ID:h+dgClfC0





~居酒屋~


先輩「はぁ……、はぁ……」

先輩「……」

先輩「大将、あの、すんません」

大将「……」

先輩「あの、いっつもよく来る、ちっこいヤツ。あの、女で……」

大将「……」

先輩「今日って来てなかった――……」

大将「……」クイッ

先輩「……あ」
84: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/29(水) 22:17:13.95 ID:h+dgClfC0
大将「……」

先輩「え、これアイツ一人で飲んだの?」

大将「……」コクン

先輩「うわぁ……、バカだぁ……」

バイト「あの子、今、あっちッスけど」

先輩「あっち――……、……トイレ?」

大将「……」

バイト「もうちょいしたら、救急車呼ぶかって、話してたんスけど」

先輩「大バカじゃぁん……もぉ……」
88: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:18:40.95 ID:1wJnu6GP0





先輩「……」


コンコン


先輩「後輩ー」


コンコンコン


先輩「おーい、後輩、こ、う、は、い!」コンコン


ガチャ


先輩「お」

後輩「ぅー……」

先輩「後輩……」

後輩「しゅみましぇん……、いま、どきましゅから……」フラフラ ドサッ
89: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:19:14.19 ID:1wJnu6GP0
先輩「おい、しっかりしろって! 私だよ、分かるか!?」

後輩「え……あれぇ……? あっ」ヘタリ

先輩「後輩! ってかパンツ履けお前!」

後輩「あ……先輩……?」

先輩「そうだよ! 先輩だよ! 分かったらパンツ履け!」

後輩「あぁ……、先輩……私……」

先輩「なんだよ!」

後輩「……私、飲んじゃった」

先輩「パンツを! 履け!」





90: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:19:51.55 ID:1wJnu6GP0





先輩「お前は……本当にもう……」

後輩「……ごめん、なしゃい……」

先輩「しっかりしろよなー」

後輩「……」

先輩「ほれ、立てるか?」

後輩「もう……」

先輩「……ん?」

後輩「私なんかにぃ……、構ってたら、ダメです、先輩はぁ……」

先輩「何だよ」

後輩「わたひ……もう、駄目で……、最低で……」

先輩「……」

後輩「いつだって、何だって、台無しにしちゃって……」

先輩「……」

後輩「先輩のことも……」

先輩「……」
91: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:20:31.04 ID:1wJnu6GP0
後輩「一緒にいたら……、先輩まで、ダメにしちゃうからぁ……」

先輩「後輩……」

後輩「私みたいなのぉ……触っちゃ、いけないんです……」

先輩「……」

後輩「ほっとかなきゃ、ダメなんですよぉ……」

先輩「……ほっといてほしいのか?」

後輩「……」

先輩「はぁ……」

後輩「ごめんなさ……うぅ、ぅ……」

先輩「とりあえず、行くぞ。ほら、立てるか?」グイ

後輩「優しくしないでよぉ……」フラフラ

先輩「うるせぇ、腰抜けるまで酔ってるやつが、何言ってんだ」

後輩「ぅぅぅ……」ヨタヨタ





92: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:21:05.84 ID:1wJnu6GP0






バイト「あの……」

先輩「あ、すみませんね、どうも」ペコリ

後輩「……」

バイト「いえ。……大丈夫ッスか?」

先輩「大丈夫ッス」

後輩「ダメダメッス……」

先輩「……」ベシッ

バイト「」ビクッ

後輩「あぅっ」

先輩「一応、意識とかもあるっぽいんで。まぁ、私連れて帰りますから……」

バイト「あ、あはは……」
93: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:21:35.45 ID:1wJnu6GP0
先輩「えぇっと、お会計お願いします」

バイト「あ、じゃあこちら、お願いします」サッ

先輩「うぉっ」

後輩「……」

先輩「お、おぉぉ……マジか」

バイト「な、なんか、すみません」

先輩「ああ、いえ。……カードって使えます?」

バイト「はい、使えますよー」

後輩「……」

先輩「トロとか食ってんじゃねーよバカ!」バシッ

バイト「」ビクッ

後輩「……」フラフラ





94: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:22:04.60 ID:1wJnu6GP0





~帰り道~


先輩「後輩ー……」ヨタヨタ

後輩「……」

先輩「……返事なくなったら、救急車呼ぶからな」

後輩「大丈夫、です……」

先輩「大丈夫だなー」

後輩「……いえ、大丈夫では、ないですけど」

先輩「あはは、どっちだよ」

後輩「……」ヨタヨタ

先輩「……」ヨタヨタ

後輩「……」

先輩「……」
95: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:22:37.01 ID:1wJnu6GP0
後輩「……」

先輩「……なあ、後輩」

後輩「……ひゃい」

先輩「お前にさ、話したことあったっけ?」

後輩「……」

先輩「何でお前に、アレしたか、って……」

後輩「……ビックリさせたいとか、なんか……」

先輩「……」

後輩「違いましたっけ?」

先輩「……いや」

後輩「……」

先輩「本当はさ……」

後輩「……え?」

先輩「本当は、私……アレすんの、すげー苦手でさ」

後輩「……」
96: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:23:04.90 ID:1wJnu6GP0
先輩「すごい悪いことしてる気がして……」

後輩「……」

先輩「だから、誰にもしたことなかったし」

後輩「……」

先輩「……こんなの、できない方が良いって、ずっと思ってた」

後輩「……」ヨタヨタ

先輩「……人来てるぞ、危ない」

後輩「ぅ……」ヨタヨタ
97: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:23:35.96 ID:1wJnu6GP0
先輩「人の考えが分かるなんて、気持ち悪いし」

後輩「……」

先輩「他人が、何を考えているかなんて……」

後輩「……」

先輩「考えたくもなかった」

後輩「……」

先輩「でも……でもな」

後輩「……」

先輩「あのとき……、お前に初めて会ったとき」

後輩「……」

先輩「思っちゃったんだよ」

後輩「……」
98: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:24:11.16 ID:1wJnu6GP0
先輩「『この子は今、何を考えているんだろう』って」

後輩「……」

先輩「『この子が思っていることを、知りたい』って」

後輩「……」

先輩「……生まれて初めてだったよ、そんなこと」

後輩「先輩……」

先輩「我慢しようと思ったんだけどさぁ、でも、我慢なんて……」

後輩「……」

先輩「後輩にさ、死ぬほど申し訳なくて、死ぬほど恥ずかしくて……」

後輩「……」

先輩「それでも、やっちゃったんだ」

後輩「……」
99: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:24:45.77 ID:1wJnu6GP0
先輩「なぁ、後輩……」

後輩「……はい」

先輩「私はさ……」

後輩「……」

先輩「どうしても知りたかったんだ、お前のこと」

後輩「……そんなの」

先輩「後輩は、お前は……、私をダメにするって言うけど」

後輩「……」

先輩「だから、構うなって言うけど……」

後輩「……」

先輩「違うんだよ」

後輩「……」

先輩「私が、お前といたいんだ」

後輩「……」

先輩「一緒に」
100: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:25:24.61 ID:1wJnu6GP0
後輩「……でも、でも……」

先輩「……」

後輩「私……ダメで、終わってて、もう……」

先輩「……」

後輩「生きていることも、不安なくらいダメで……」

先輩「ま、そこはさ、しっかりしろよ、とは思うけど」

後輩「……」

先輩「……いいさ。お前がしっかりできるまで」

後輩「……」

先輩「隣にいてやるよ」

後輩「……」

先輩「ダメになるのも、少しくらいなら、付き合ってやる」

後輩「……先輩」
101: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:25:52.77 ID:1wJnu6GP0
先輩「……なんてな、あはは」

後輩「……先輩、あの……」

先輩「うん?」

後輩「大事な、こと……」

先輩「……何だよ」

後輩「あの……」

先輩「言ーえーよー。言わなきゃ分からねぇんだぞ、今の私はー」

後輩「家の鍵、どっか行った」

先輩「……」

後輩「……」





102: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:26:37.45 ID:1wJnu6GP0





~ありました~




103: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:27:27.56 ID:1wJnu6GP0





~後輩のアパート~


先輩「いい加減にしろよお前……」

後輩「すびばぜん……」グスグス

先輩「泣くなよ……」

後輩「うぅ……」

先輩「はぁ」

後輩「……グスッ、……せんぱぁい」

先輩「おう」

後輩「……私、いっつも先輩に、アレで、手握らせてたの……」

先輩「……」

後輩「あれ、嫌だった?」

先輩「別に」

後輩「……」

先輩「お前以外のやつだったら、絶対嫌だったけどな」

後輩「……うへへ」
104: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:27:59.73 ID:1wJnu6GP0
先輩「ほれ、水飲んどけ」ヒョイ

後輩「あ、ありがとう……ございます……」

先輩「おー」

後輩「……私も」

先輩「お?」

後輩「しっかりしなきゃ……ですね……」

先輩「あはは、無理すんな」

後輩「えぇー」

先輩「リバウンド? ぶり返し? っていうの? 耐えられなかった時、お前すごいじゃん。こんななってるじゃん」

後輩「こんなって、どんな」

先輩「鏡ごらんなさいよ」

後輩「むぅ……」

先輩「あはは」
105: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:28:30.07 ID:1wJnu6GP0
後輩「……でも、ちょっとは……」

先輩「うん?」

後輩「がんばり、ます……」

先輩「……」

後輩「がんばって、それで……ダメでも」

先輩「おう」

後輩「ダメでも、先輩は、隣にいてくれるんですよね?」

先輩「あー……」

後輩「……」

先輩「まあ……、うん」

後輩「……ふふ」

先輩「何だよぉ」

後輩「ねぇ、先輩」

先輩「ん?」
106: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:28:59.85 ID:1wJnu6GP0
後輩「ちょっと、こっち来てください」

先輩「何よ」

後輩「いいから。ちょっと……座って、隣」

先輩「……うわ、酒臭」

後輩「うふふ」ニギ

先輩「ん」

後輩「……」ギュッ

先輩「何してんのさ」

後輩「……」

先輩「……別に、何も伝わらないよ」

後輩「違いますよ」

先輩「……」

後輩「先輩の手、握りたかっただけです」ギュウ

先輩「そっか」
107: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:29:45.30 ID:1wJnu6GP0
後輩「……それに、本当に大事なことは……、自分で直接、伝えたいから」

先輩「どうしたー? 今度は何なくしたんだよ?」

後輩「そうじゃなくて! もう! いいから聞いてください!」

先輩「何だよ、もぉ……。分かったよ」

後輩「はぁ……」

先輩「手ぇ熱いぞ、お前」

後輩「いいから! ……――先輩、私……先輩のこt」

先輩「あっ――!!」

後輩「えっ?」

先輩「あっ、わ、待って! あ、あ、来てる」

後輩「ちょ、あの、先輩……、今大事な――……」

先輩「待てって! あああ、来た来た来た!」

後輩「な、何がですかぁ!」
108: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:30:29.63 ID:1wJnu6GP0
先輩「今できる! 絶対できる! アレ戻ってきたのたった今!」

後輩「はぁっ!?」

先輩「マジだって! いいかー見てろよ――……」

後輩「……」パッ

先輩「やっ、ちょ、何で離すの後輩ちゃん!」

後輩「ダメです!」

先輩「なーんでだよぉ! さっきなんか、言いかけてただろー!」

後輩「だからそれは、ちゃんと私が言いますから!」

先輩「何だよ、言えよ」
109: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:31:01.76 ID:1wJnu6GP0
後輩「……あのっ……、あ、待って……」

先輩「がぁぁっ! イラつく!」

後輩「こ、心の準備が……」

先輩「……」スッ

後輩「……」パッ

先輩「逃げんな!」

後輩「やーだぁーっ! ちゃんと伝えさせてくださいぃーっ!」
110: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:31:33.69 ID:1wJnu6GP0


先輩「手を繋げば分かるだろ!」

後輩「ダメです!」


111: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:32:02.06 ID:1wJnu6GP0


~おわり~


112: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:32:53.99 ID:1wJnu6GP0





~アフター~


~先輩のアパート~




後輩「ねぇ、先輩ー」

先輩「おー?」

後輩「先輩、アレするの、嫌いって言ってたじゃないですかー」

先輩「あー、うん。まぁ」

後輩「アレしてるときって、どんな気持ちなんですか?」

先輩「どんな? えー、うぅーん……」

後輩「……」

先輩「なんか……なんだろ、ヘンタイになった気持ち」

後輩「えぇ……」

先輩「ちょっと嫌だろ」

後輩「ちょっと嫌ですね」

先輩「な」
113: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:33:41.58 ID:1wJnu6GP0
後輩「……でも、じゃあ」

先輩「うん?」

後輩「私にしてる時も、気持ち悪い感じだった?」

先輩「……」

後輩「正直に言ってくださいよ! 私、先輩が本当に嫌だったら、やりませんから!」

先輩「ぅーん……正直に……」

後輩「はい! 真剣に、正直に」

先輩「うん、あの……正直に言うよ?」

後輩「……はい」

先輩「正直言って――……」

後輩「……」

先輩「背徳感あって……」

後輩「……」

先輩「割と興奮する……」

後輩「……」

先輩「……」

後輩「……」

先輩「……」

後輩「……」スゥゥゥ

先輩「やめて! 無言でドン引きするのやめて!」
114: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:35:19.75 ID:1wJnu6GP0
後輩「ちょっとぉ……」

先輩「ごめんって! 悪かったって!」

後輩「はぁ……、でも、良かったです」

先輩「え?」

後輩「先輩も、私と手を繋いでる時、ドキドキしてくれてたんですね」

先輩「あの、えっと……私『も』?」

後輩「ふふ……」グイッ

先輩「ちょ、後は――……わっ」ドサッ

後輩「せんぱぁい……今私が、何考えてるか、分かります?」

先輩「やっ……ちょっと、後輩ちゃん、顔近っ……あっ、酒臭ぇ! また飲んでやがったコイツ!」

後輩「当ててみてください……」ギュッ

先輩「あっ……」

後輩「先輩……っ」ニギッ

先輩「ちょっ、ストップ! ウェイト! こうは――わ、わわわわっ、待っ――……
115: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:35:53.34 ID:1wJnu6GP0


~(ほんとに)おわり~


116: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/30(木) 23:37:25.50 ID:1wJnu6GP0
おわりです

お読みいただいた方、ありがとうございました
コメントくださった方、すごく嬉しかったです。ありがとうございました

お酒は飲んでも飲まれるな
それでは
117: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/01(金) 00:11:12.96 ID:yFzJjRdqo

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