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【美味しんぼ】山岡「1ヶ月1万円生活だって!?」

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:28:54.72 ID:2+7YQfl30
パソコン整理していたら出てきたSSですどうか生暖かい目で読んでください
※作中に登場する店舗は架空のものです事実とは異なります

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1460636934


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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:29:14.82 ID:2+7YQfl30
谷村「ああ、最近読者から我が社の究極のメニューは庶民感覚からズレているという投函が多くてな、そこで究極のメニュー担当者の二人に某番組に習って1ヶ月の食費を1万円で過ごしてもらいたい」

栗田「確かにそうね素晴らしい料理を探すのも大事だけれど、庶民の感覚を忘れてもいけない、そんな気がするのわ」

山岡「しかし、1万円だけとはね…これは厄介だな…」

栗田「確かに1万円なんてヘタしたらランチ代にもならないわね」

山岡「これは問題だな」

谷村「この企画には帝都新聞の至高のメニューも参加するそうだ」

栗田「ええっ!雄山氏も参加するんですか?」

谷村「ああ、そこで最終日、双方の考える最高の貧乏飯を用意して勝負してもらいたい」

富井「至高VS究極の貧乏飯対決ですか!? これは面白い」

谷村「そういうことだから今日から食費はこの2万円だけだ、栗田君とともに頑張ってくれたまえ」

山岡「とほほ、こんなことになるとは…」

富井「山岡、負けたら減俸3ヶ月だからな!」

山岡「そんな・・・」

《はははっ》
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:30:07.20 ID:2+7YQfl30
山岡「しかしこれは困ったことになったな…」

栗田「そうね、二人合わせて2万円しか使えないなんて1ヶ月もどうやって暮らしていきましょうか…」

山岡「とりあえずあそこに行ってみようか」

-------------------------------
冬美「いらっしゃいませー」

岡星「やあ、山岡さん今日はどうしたんです?」

山岡「じつはカクカクシカジカでね」

岡星「なるほど、1ヶ月1万円ですか…」

栗田「本当にそんなこと可能なのかしら…」

岡星「しかも相手はあの海原さんですからね、相当な覚悟が必要でしょう」

山岡「そこでなにかいい手はないかと思ってね、岡星さんなら何かしらないかな」

岡星「あいにくこちらも貧乏人相手の商売はしてないので激安料理と言われましてもね…」

栗田「岡星さんでもわからないんですね…」

岡星「そういえば、私の知り合いの店が仕入れをしている激安スーパーというのがあるそうですよ、なんでもとにかく質は悪くても安いものが売っているそうですよ」

山岡「よし、じゃあ早速行ってみよう!」

栗田「ええ!ありがとうございます岡星さん」

岡星「いえいえ、頑張ってください」

冬美「おひとり様3200円になります」

山岡「えっ!?」

冬美「ですから、お一人様3200円です合計6400円です」

栗田「お金取るんですか?」

岡星「当たり前ですよこちらも商売なんですから」

山岡「とほほ、1日目にして残り4800円か…」

岡星「ありがとうございました」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:31:16.05 ID:2+7YQfl30
~激安スーパー~
山岡「ここが激安スーパーか…」

栗田「とにかく入ってみましょ!」

ウィーン

栗田「スーパーという割にいろいろなものが売っているのね?」

山岡「この品性の欠片もない食品の積み上げ方なんてまさに激安スーパーって感じだね」

栗田「まー見て、このフライなんて1本19円ですって!」

山岡「こうやって端数を9にするといかにも安そうに見えるよね」

栗田「確かにそうね、19円と20円なんて殆ど変わらないのに19のほうが断然安そうに感じるわ」

山岡「それにこうやってバラ売りすれば成分表示や賞味期限の表示もいらないからどんなに危ないものでも平気で売れるからね」

栗田「こっちは国産のサンマですって」

山岡「こういった店では特に国産って書きたがるもんだよな」

栗田「確かにそうね、サンマなんてほとんど輸入してないのに国産じゃないサンマを探すほうが大変だわ」

山岡「それにこうやって氷水に入れて売っていると冷凍サンマでも生だと思って買っちゃうよね」

栗田「こっちはコシヒカリが売ってるわ!」

山岡「多分この色からして古米か古々米だね、それにコシヒカリと言っても佐渡や魚沼ではないブランドすらないような地域の米だね」

栗田「まあ!? 日本人のブランド信仰もひどいものね」

山岡「だけどこうでもしなきゃこの値段では誰も買ってくれないんだ、悪いのは全部J○なんだよ」

栗田「大して働きもしないくせに○Aがピンはねしてしまうなんてひどいわ…」

栗田「それでここでは何を買うの?」

山岡「ふふふ、それはこれさ」ヒョイ

栗田「まあ、乾燥パスタ!?」

山岡「そうこの徳用の業務用乾燥パスタさこれを主食に後はスーパーの見切り品や激安の冷凍食品でしのぐのさ!」

栗田「さすがね、後はこの激安米も買っておきましょ、やっぱり日本人はお米を食べなくちゃ」

山岡「そうだな、でもこれは日本の米じゃないけどな」

栗田「まあ!?ホントだわ」

《はははっ》

山岡「よし、これで勝ったも同然だな、相手はあの雄山だ、あの贅沢で肥え太ったデブなんぞこの生活に耐えられるはずもない」はははっ
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:32:06.15 ID:2+7YQfl30
~3週間後~
栗田「…あなた、これで最後パスタよ…」

山岡「…また素パスタか…」ハァ

栗田「しょうが無いじゃない、まだ1週間もあるんだものお金は使えないわ…」

山岡「まさか1ヶ月1万円生活がこんなに大変だったなんて…」

栗田「あなたこれからどうするの?もうお米が少しあるだけよ…」

山岡「これは困ったぞ…そうだ、あの人のことをすっかり忘れていた」パシッ

栗田「あの人って?」

山岡「まあ、ついて来ればわかるよ」

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山岡「やあ、辰さんおまたせ」

辰「やあやあ、待ってたよ山岡さん」

栗田「まあ、あの人って辰さんだったの?」

山岡「ああ、ホームレスの辰さんなら、只で食事をすることにかけては右に出る人は居ないからね」

栗田「呆れたは、こんな小汚いジジイで何とかなるの?私ゴミを漁って食べるなんて嫌よ」

辰「はははっまあ任せてくれや、美味いもの腹いっぱい食わしてやっからさ」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:33:12.97 ID:2+7YQfl30
~路地裏~
辰「へへっここの生ごみは最高なんだよ」

栗田「やっぱりゴミ漁りじゃない、嫌よ私は!!」

辰「違う違う、ちょっと待ってな」

料理人「やあ、辰さんおまたせ」 つ袋

辰「おーこれこれ、いつもあんがとよ」

山岡「いつもこうして乞食に餌を与えてるんですか?」

料理人「違いますよ、こちらに特がなければこんなジジイと付き合ったりしませんよ、これも経費削減なんです」

栗田「どういうことなの?」

料理人「あれがなにかわかりますか?」

栗田「あれは廃棄物用のコンテナのようですが」

料理人「そうです、僕達料理店はこうして生ごみを一般廃棄物として専門の業者にお金を出して回収してもらわないといけないんです」

栗田「まあ!それじゃあ、おちおちゴミも出せないわね」

料理人「そうなんです、ゴミを出せば出すほどお金をとられるんですよ」

山岡「そこで辰さんの出番って訳さ」

栗田「どういうこと?」

料理人「この店で出た魚のアラや野菜の切れ端をあげる代わりにゴミを引き取ってもらっているんです」

辰「それを俺が市町村指定ゴミ袋に入れ替えてゴミ捨て場に捨ててくるってわけさ」

栗田「まあ呆れた、それじゃあ犯罪じゃない」

辰「違う違う、俺は業者じゃないんだ、たまたま引き取ったものをゴミとして捨てているだけなんだよ」ハハッ

栗田「でも辰さんは市民税すら払ってないんだからここのゴミ収集場を使うのはおかしいでしょ?」

山岡「言われてみればそうだな」

辰「そりゃないよ山岡さん…」ショボーン

《はははっ》
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:33:41.28 ID:2+7YQfl30
-------------------------------

辰「さてそれじゃあ料理を始めるか」

山岡「辰さん今日は何を作るんだい?」

辰「今日はこの魚のあらと野菜のクズ、後はその米で雑炊を作るのさ」

辰「まずはこの出汁をとった後の昆布でもう一度出汁をとって…」

辰「それからこの魚のアラを炭火で焼いて臭みを取る…そしてこれを鍋にぶち込んでだしを取る」

辰「そしたら、この米をいれて煮込めば…ホームレス雑炊の完成だ」

パクパク カチャカチャ

栗田「うわーあのパサパサで何の旨味もない米の形をした物がこんな味になるなんて!」

山岡「驚きだよね、魚の旨味は本来、骨の周りやアラにたくさん含まれているんだ、だからこうして出汁をとって雑炊にしてやればあの食べられたものじゃない米もまずい雑炊位にはなるんだよ」パクパク

栗田「流石は辰さんね、伊達にホームレスはやってないは」

辰「はははっ、明日はもっとうまいもん食わせてやるよ」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:34:08.92 ID:2+7YQfl30
~葬儀場~
栗田「辰さんこんなところに来てどうするの?」

辰「まあまあ、俺に任せてくれって」

山岡「まあ、ここは辰さんに任せよう」

トコトコ
辰「よし、じゃあ、ここから行くか」スッ

辰「この度は急なことでなんと言ったらよいやら、お悔やみ申し上げます」

喪主「あらあなたは?」

辰「はい、ご主人には生前大変お世話になりまして、今日のことを伺ったものですから取る物も取り敢えず、せめてお焼香だけでも、と思いまして…」グスッ

喪主「そうだったんですか…遠い所ありがとうございます、せめて大したものはございませんがお食事だけでもしていってください…」

辰「いやいや、どうもすいません、ではまず焼香を」パサパサ チーン

辰「よし、今のうちに詰め込めるだけパックに詰めちまえ」

栗田「食べては行かないの?」

辰「ああ、食べるのは後だ、まずはパックにつめるんだ…」カチャカチャ

辰「いやーごちそうになってしまって、時間もないので今日のところはこれで、また失礼しますよ…」

喪主「はい、ありがとうございました、主人も喜ぶと思います」シクシク

辰「ではこれで…」スッ

辰「よし、次の部屋行くぞ」

辰「いやいや、この度は……」

栗田「まあ、呆れた葬式会場をはしごするつもりよ…」

山岡「はははっ本当に乞食は考えることが凄いな、しかしこの寿司の不味そうなこと、作ってから何時間立ってるかわかったもんじゃないよ」

栗田「ほんとね、こっちの果物もワックスにポストハーベストまで使われてるは、こんなものを食べる人の神経がしれないわ…」

辰「おーい、早く来ないとなくなっちまうぞー」

山岡「ああ、辰さん今行くよ…」

-------------------------------
栗田「これだけ集まれば当分食べるのには困らないわね」

山岡「ああ、でもこの料理で雄山に勝てるだろうか…」

辰「なら、今度はとっておきの場所に連れてってやるよ」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:34:40.70 ID:2+7YQfl30
~山~
栗田「辰さんここは?」

辰「へへ、待ってなもう少し歩けば旨いもんにありつけるぜ」テクテク

栗田「うわーここは…」

辰「へへ、凄いもんだろ」

山岡「これはうっかりしていたな、春は山菜の時期、山に行けばこれだけうまいものが溢れている事を忘れていたよ」

辰「早く採っちまおうぜ」ヒョイヒョイ

栗田「このタラの芽の立派なこと、まるで春の木漏れ日が形になったようね…」

山岡「こっちにはウドやわらびまで、こりゃ凄い」

辰「ほれ、こっちにはたけのこもあるぞ」

山岡「これだ、この山の幸なら雄山の野郎に勝てる!!」

栗田「そうね、この新鮮な山菜なら必ず勝てるわ…」

『こりゃーそこで何しとる』

辰「やべぇバレちまった」

栗田「ええ、ここって辰さんの知り合いの山じゃないの?」

辰「いや知らねー山だ、近かったからな」

山主「こりゃお前さん方何しとるだ?」

山岡「やあ、僕たちはちょっと山歩きを…」タラタラ

辰「じゃあ、わし等はこの辺で…」コロッ

山主「こりゃ、たけのこでねーか、さてはお前たち山菜泥棒だな」

栗田「す、すいませーん」ピューン
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:35:13.53 ID:2+7YQfl30
-------------------------------

山岡「ハァハァ、もう大丈夫だろう…」

栗田「ひどい目にあったわ…」

山岡「あんなに歩きまわって収穫なしか…」グー

辰「仕方ない、ここはあそこに行くか…」

栗田「辰さん今度はどこに連れてってくれるの?」

辰「いいとこだよ…」

~マクド○ルド~
栗田「辰さんここって?」

辰「ああ、マッ○さ、今丁度、ポテトの食べ放題をやっているのさ」

山岡「○ックのポテトが食べ放題だって!?」

辰「ああ、セットを買った人はポテト食べ放題になるんだ」

栗田「じゃあ、一番安い500円のセットを買って3人で分ければ…」

山岡「すごい、167円でポテトが食べ放題なんだ」

辰「さあ、早速食べよう」

栗田「でも私、マッ○のポテトって好きじゃないのよね」

山岡「確かにここのポテトは油は古くて臭いしじゃがいもは遺伝子改良されたじゃがいもかも怪しいものだからね…」

辰「まあまあ、そう言わずに」パクパク

栗田「それじゃあ…」パク

栗田「ん、これは…」

山岡「驚いたな、ポテトがこんなに美味しかったなんて…」

辰「ははっ、アルバイトのガキに新しいのを揚げさせたからな」

栗田「いえ、それだけじゃないは、お腹よ、お腹が減ってるからこんなに美味しいんだわ」

山岡「そうか、空腹は最高の調味料…一日中歩きまわって食べたからこんなに美味しいんだ」

山岡「これだ、これなら雄山に勝てる!!」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:35:43.31 ID:2+7YQfl30
~料亭~
大原社主「では、これより至高の貧乏飯VS究極の貧乏飯を始める、では山岡、料理をお出ししろ」

山岡「はい、では皆さんまずはこちらにいらしてください」つ車

陶人「ほほ、士郎の奴一体何を食わしてくれることやら」ガチャン

山岡「ではしばらくお待ち下さい」ブロローン

京極「かなり山奥まで来たようだな…」ガタガタ

山岡「ええ、もうすぐですよ」

~山奥~
山岡「到着です、皆さん降りてください」

大原「何だ山岡、なにもないじゃないか?」バタン

陶人「一体ここに何があるんじゃ?」

京極「えらい山奥でんなー」パタパタ

山岡「よし、運転手さん車をだしてくれ」ブロローン

大原「おい山岡、わしらを置いてどこに行くんだ」

山岡「皆さん、自分の足で歩いて街まで帰ってきてください、そこで究極の貧乏飯をお出しします」ブロローン

陶人「こりゃあ士郎待たんか~」

~10時間後~
大原「ハアハア、やっとついたぞ」

陶人「士郎のやつ、殺してやる…」クター

山岡「お待ちしておりました、では料理をお出しします」つポテト

京極「こ、これは…マッ○のポテトやないかい」

大原「どういうつもりだ山岡、こんなものを食わせるつもりか」

陶人「…いや、ここはもう○ックのポテトでもいい、もう腹が減って腹が減って…」グー

京極「そうですな、もうかれこれ10時間も何も食べてへんですし」

大原「くそ、山岡め…」パク

陶人「んん、これは…」

京極「なんや、なんなんやこの味は…」パクパク

山岡「良かったらこちらのコーラもどうぞ」

京極「うまい、ごっつ美味いでこのポテト」バクバク

大原「それにこのコーラ、乾ききったわしの体にすっきりと入り込んでくる…」

陶人「コーラ、ポテト、コーラ、ポテトの順で食べると止められん…」バクバク
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:36:24.41 ID:2+7YQfl30
京極「ぷはっ~、こんな美味いポテトを喰ったんは初めてや」

大原「ええ、まさかマッ○のポテトがこんなに美味しかったなんて…」

山岡「それだけではありません、これだけの距離を歩いたからこそこの味が味わえるんです」

陶人「そうか、士郎のやつわしらを山奥に置き去りにして腹を空かせたのか」

京極「そういや~昔は食うもんもなくて一日中働いて、その後に食う飯のうまかったこと…」

大原「そうですな、昔はこんなにも食事が楽しかった、なのに今の時代ときたら…」

山岡「その通りです、空腹こそが究極の調味料なんです」

栗田「空腹があるからこそ、こんなゴミみたいなポテトもおいしく食べられる、これこそが私どもの考える究極の貧乏飯です」

陶人「空腹ならどんなものでもおいしく食べられるというわけだな…ん~よく考えたわい、こりゃ雄山も危ないかもしれんの?」

雄山「ご冗談を、こんなゴミみたいなもので私に勝とうなど片腹痛いわ…」

山岡「なにを、ならお前の料理を見せてみろ」

雄山「よろしい、ではこちらも召し上がっていただこう」パチパチ

雄山「まずは山菜を使った前菜です、わらびの白和えに蕗の薹の天ぷら、コゴミは出汁で炊いてゴマダレを掛けてあります」

陶人「おお、こりゃ美味い」モグモグ

京極「おおーまるで春の風が口の中を駆け抜けていくようでんな」

雄山「次はたけのこの西京焼きです、朝採れたてのたけのこを炊いて私特性の味噌床に付け、さっと炙りました」

大原「おお、こちらもなんと美味いこと、たけのこのエグ味なんてまったく感じさせんぞ」バクバク

山岡「雄山め、馬脚を現したな、山でとったから只ですなんて考え通ると思っているのか…」

栗田(でも、あの自信に満ちた顔、あの自信はどこから来るのかしら…)

雄山「次は、旬の桜鯛を昆布締めにしました、鯛はそのままでも美味いが一晩寝かせることでより旨味を増す…」

陶人「うむ、こいつも美味い…、しかし、これはそんじゃそこらの鯛ではないな?」

雄山「さすがは先生、よくご存知だ…、この鯛は何人もの漁師を雇い釣ったその場で締めた鯛です、なのでまったく旨味が損なわれることなく調理することができるのです」

栗田「それでこの味が出せるのね…市場で買った鯛ではこうはいかないわ…」パクッ

雄山「次は牛肉の朴葉焼きです、肉には岩手の短角牛のチャンピオン牛を使いました」

山岡「な、なんだと、これが貧乏飯と言えるのか」ダンッ

陶人「まあまあ、落ち着け士郎、ここは雄山の料理をすべて食べてから話しを聞こう」パクッ

京極「いやーこの牛もうまいでんなぁー」バクバク

雄山「短角牛は脂肪の乗りが細かく赤身の美味い牛だ、その肉を特性の朴葉味噌で味付けしてある」

陶人「この濃いめの味が日本酒にピッタリじゃな」グビグビ

雄山「以上が私の至高の貧乏飯です」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:37:19.38 ID:2+7YQfl30
陶人「んん~確かに美味い、美味いがなぜこれが貧乏飯なのじゃ?わしには士郎のほうが優っているように感じるが…」

雄山「先生ともあろう方が情けない…」

陶人「情けないじゃと、貴様師匠に向かって…」グヌヌヌ

雄山「もう一品食べていただきたいものがあります、どうぞこちらを」パチパチ

山岡「こ、これは…」

栗田「私達が出したマッ○のポテトだわ」

大原「これは山岡たちが出したものと同じようだが…」

雄山「まずは召し上がってみてください」

陶人「何を言ってるんじゃまったく…」パクッ

陶人「……んん~これは!?!?!?!?」

京極「まずい、ごっつまずいでこのポテト!!!」

山岡「…そうかしまったっ!」ハッ!

雄山「どうやらわかったようだな…」

大原「どういうことなんだ山岡?」

山岡「俺達の考えた空腹は最高の調味料…この考えは正しい…しかし」

雄山「そう!空腹は最高の調味料、だが逆に言ってしまえば、ある程度腹が膨れていたら、○ックのポテトは所詮○ックのポテトということだ!!!」

陶人「そうか、士郎たちの料理は死ぬほど腹が空いていたからこそ美味かったのか!!!」

雄山「そういうことです、どうとり繕ったところで所詮は臭い油で上げた謎の芋、料理の最高峰である日本料理に敵うはずもないのだ!!」

京極「それにこの料理は料理人が食べる人のことを真剣に考え心を込めて作った至高の料理や、そのへんの鼻たれボーズが作ったポテトなんぞ敵うわけもない」

山岡「しかし、これは貧乏飯対決だ、この料理はどう考えても1万円でも済まないはずだ、どうなんだ雄山!!」ダンッ

陶人「確かに士郎の言う通りじゃな、どうなんじゃ雄山?」

雄山「ふふ、それはこれを見ていただきたい」つ明細票

栗田「ど、どういうことなの?」

大原「どうしたんじゃ栗田くん」

栗田「雄山氏の残金が9320円もあるんです」

山岡「9000円だって、そんなバカな!?」

雄山「これでわかった自分の愚かしさが」はははっ

山岡「どうやってこれだけ残金を残したんだ…」

雄山「フフ、まだわからんか…ならばついてこい」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:37:45.75 ID:2+7YQfl30
~高級寿司屋~

店主「これは海原様ようこそいらしゃいませ」ペコ

雄山「ふむ、この辺でうまい寿司を食わす寿司屋があると聞いてな…」

店主「どうぞお掛けください」

栗田「こんな高級店に来てどうするつもりなのかしら…」

店主「一品目は旬のシロウオを桜の葉に挟んで蒸したものです、味はついていますのでそのままどうぞ」つ≦≧

雄山「ふむ、踊り食いで有名なシロウオを桜蒸しにするか…面白い」パクッ

京極「これはホンマにうまいな、蒸したシロウオは初めてやが桜の香りのなんとも言えんこといくらでも喰えそうや」

店主「二品目です、サヨリに細工をしました」つ≦≧

大原「これはわらびだな、目にも美しい寿司なことか」パクッ

雄山「ほう、サヨリを生ではなく昆布締めにしたか…それにこの味はオボロだな」

店主「はい、サヨリはどうしても水っぽいので昆布で締めて旨味を閉じ込めました、隠し味にほんの少しだけオボロを一緒に握りこみました」

栗田「それでこの旨味の後に自然な甘みが残るのね」

店主「では次はこれを槍烏賊の印籠詰めです」つ◎

栗田「まあ、綺麗なお寿司」パクッ

山岡「普通のお店ではイカが赤くなって固くなるまで煮ているお店が多いけどここはさっぱりと白煮にしているのか」

雄山「中の具もさっぱりとガリと大葉、煎ったゴマか…」

店主「詰めが塗ってありますのでそのままでどうぞ」

店主「次は…  その次は……」

雄山「ふむこれもなかなかだな」パクパク

栗田「これだけの寿司を出すなんてまだまだ知らない凄いお店はあるものね」パクパク

山岡「ああ、でもこれがあの明細書とどう関係するんだ…」

店主「とりあえずこの辺りで締めになりますがもうよろしかったですか?」

雄山「ああ、堪能させてもらった」フキフキ
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:38:16.49 ID:2+7YQfl30
女将「ありがとうございます、では最後に甘味とコーヒーをどうぞ」つ∪

雄山『『コーヒーだと!! 店長を呼べ店長を!!』』

店主「はい、私が店長です…」

雄山「貴様か、貴様は一体何を考えている、寿司といえば料理の最高峰ともいえる日本料理を代表する料理だ」

雄山「その締めにコーヒーだと?死ね、死んで償え、貴様のように伝統を重んじれないような奴がいるから料理界は衰退していくのだ」

店主「それは、お客様にさっぱりしてもらおうと…」

雄山「貴様は私を誰だと思っている、美食倶楽部の海原だ、わかっているのか」ガッシャーン

店主「申し訳ありませんでした、これからも精進いたします、今回は代金も結構です、どうかこの度は穏便に…」つ札束

雄山 ススッ「ふん、わかればいいんだ、これからも精進せよ」ガラガラ ビシャーン

栗田「お会計しなかった上に店主からお金までせびり取ったわ…」ハァ-

雄山「こういうわけです皆さん、私はこの1ヶ月店長のご行為で只で食事をしてきたわけです、先ほど皆様に食べてもらった料理もデザートに難癖を付けて只にしてあります」

雄山「つまり皆様の先ほど食べた食事は0円、士郎のポテトは100円といったところでしょう。只より安いものは無いということです、これでも士郎のほうが上だと?」

山岡「くそ、そんなことは詭弁だこの勝負は貧乏飯対決だぞ」

雄山「ふむ、まずそこからお前は勘違いをして折ることにまだ気づかんとは情けない…」ハァ

雄山「昨今、新聞各紙では政治家や高給取りが料亭やホテルのバーで食事をすることを庶民感覚とズレていると報道している新聞社が多いようだが、果たして彼らは庶民か?」

雄山「今日の審査をしていただいた先生方もそうだ、京極さんや大原社主は庶民か?士郎?」

山岡「ぐ、それは…」

雄山「人間には格というものがある、本来なら先ほどの料理なんぞこの方達から見ればはした金だ、エンゲル指数でいえば貧乏人がマッ○に行くほうがよっぽど贅沢だ」

雄山「貴様は審査員のことまで考えて料理を選んだのか?自分にとって安かったというだけであの腐れポテトを出しただけだろう、腹をすかさせてポテトを食わせて美味いと言わせるなんぞ無礼千万だ!!」

雄山「貴様には料理を選ぶ以前に食べてもらう人のことを考えるという料理に関わるものとしての初歩的な事ができておらんのだ!!!!」

山岡「くそ、俺の完全に負けだ…」

雄山「負け犬は犬らしく残飯でも漁っていろ、おい中川車をだせ、口が生臭いコーヒーでも飲みに行くぞ」

中川「は、はい只今!」ブロローン

栗田「お父様、今日はありがとうございました」

雄山「礼を言われるようなことをした覚えはないが…」

栗田「それでも、ありがとうございました」

雄山「フン、中川早く車を出せ」ブロローン
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 21:38:49.88 ID:2+7YQfl30
谷岡「今日は海原氏に完敗だな…」

山岡「くそ…あんな小細工で」ダンッ

栗田「あれは多分海原氏なりの激励だったと思うのよ」

山岡「なんだって?」

栗田「最近我が社にも庶民感覚とズレていると指摘されることが多くなってきました、しかし私達の目指す究極のメニューとはそんなものなのですか?」

栗田「究極のメニューは、限りなく高い目標に向かって努力を続けるべきものです、そのへんの貧乏人がどう言おうが最高に美味しいものを追い求めるべきです、それを海原氏は気づかせてくれたんです」

栗田「そうした社会からのバッシングに負けずにより良い記事を書き続けろという海原氏なりの激励だったとおもうんです」

山岡「確かにそうだな…」ハッ

谷村「山岡くん…」

山岡「俺達は貧乏人どもの食事を考えてるわけじゃない、この世界にはまだまだ俺達の知らない美味いものがたくさんある、それを読者共の払った金で食い漁り、その価値のわかる人にだけわかって貰えばいい、そういう仕事なんだ」

山岡「俺もまだまだだったみたいだな」

栗田「ええ、そうね」

~後日~
その後この一件を記事にした東西新聞、帝都新聞両社は世間から激しいバッシングを受けて株価が急落、購読部数も激減し潰れることとなった」

~完~
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/14(木) 22:44:48.60 ID:M1vhXsr9o
オチが当然すぎてワロタ
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/15(金) 11:55:29.51 ID:l1ywo9zto
オチが残当すぎてwwww
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/04/16(土) 16:01:40.09 ID:XjdT1QchO
究極のメニューはいわば憧れ
庶民がどうこうはズレていることだけは共感できる

 

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