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前スレ:

後輩「ちょっと先輩!晩御飯どうするんですか!」【前編】



293: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 12:40:13.35 ID:hGFhns7U0
2年後


同僚1「えー、島井さん彼氏いないんですカー!?」

先輩「あははは」

同僚2「信じらんなーい! こんなに美人なのにイー!」

先輩「あははは」

上司「あー、じゃあ俺立候補しちゃおっかなー!?」

先輩「あははは」

同僚3「あー、不倫だぁー! 奥さんに言っちゃうゾー!」

先輩「あははは」

一同(笑)
294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 12:45:09.99 ID:hGFhns7U0
先輩「はぁー……」

先輩「疲れたぁ……」

先輩「なにが飲みニケーションだよコラ」

先輩「しんどいなぁ……会社」

先輩「あれ、メール来てる……直子かぁ。やべぇ、昼に来てたのか……」

後輩《先輩! 今度の土曜あいてますか!? 久しぶりに会いたいです! カニでも食べに行きましょうよ!》

先輩「えーっと、今度の土曜……あー、ダメだ」

先輩《すまん。合コンの数合わせにされててどうしても抜けれないんだ。また今度な》

先輩「っと……」

先輩「……あ、そういやこれで直子の誘い、5回連続で断ってんのか……」

先輩「っていうかもう……5ヶ月以上会ってねぇのか? つーか去年以来? え、マジ?」

先輩「うーん……」

先輩「よくねーな……」
296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 12:50:06.46 ID:hGFhns7U0
先輩「……」

先輩《再来週! 再来週空けとくから!》

先輩「……あー」

先輩「しんどい」

先輩「……大学に戻りてー」

先輩「寮でダラダラしてーなー……」

先輩「……やばい、泣きそうだ」

先輩「……直子ぉ」

先輩「会いてー
298: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 12:56:08.27 ID:hGFhns7U0
先輩「うぉおお、けっこういいトコ住んでんなー」

後輩「やっぱり、女の一人暮らしじゃ防犯面も重要ですからねー」

先輩「しかし……久しぶりに会ったのに、なんで家飲みなんだよ?」

後輩「先輩にうちを見せたかったので」

先輩「なんだそりゃ」


後輩「……本当に久しぶりですね」

先輩「……そうだな」

後輩「先輩、髪長いほうが似合ってたのに」

先輩「そうか? 会社じゃわりと好評なんだけど」

後輩「……ッ」ピクッ

先輩「……?」

後輩「……もう金髪にはしないんですか?」

先輩「いや、流石に社会人だし……」

後輩「それもそうか……」
299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:01:07.26 ID:hGFhns7U0
先輩「しかしまあ、お前ももうすぐ社会人2年生か。どうだ、会社には慣れたか?」

後輩「……お父さんみたいなこと言いますね」

先輩「そりゃあ、私はお前の先輩だからな」

後輩「ふふふ……そうですねぇ、やっぱ、つらいですね」

先輩「だろ?」

後輩「最近なんか、学生時代に帰りたいーしか言ってませんよ」

先輩「お前もかよ」

後輩「先輩もですか?」

先輩「……まぁなぁ」

後輩「へぇー……意外」

先輩「そうか?」

後輩「先輩なら、どこに行っても何がおきても大丈夫な神経をお持ちだと思ってましたから」

先輩「……褒めてんの? 馬鹿にしてんの?」

後輩「両方です」

先輩「このヤロー」
300: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:07:07.77 ID:hGFhns7U0
後輩「……それに、先輩、会社の人と仲良さそうじゃないですか」

先輩「はぁ? なんでだよ」

後輩「だって、いっつも飲み会とか合コンとか……」

先輩「……あー、わりぃ。そこは本当に悪いと思ってる」

後輩「……別に、怒ってはいませんけど」

先輩「お前も、会社の付き合いの面倒くささがそろそろ分かる頃だろ? 許してくれ」

後輩「だから、怒ってませんってば」

先輩「……なら、いいけど」


後輩「……雨降ってきましたね」

先輩「あ、ほんとだ。傘貸してくれ」

後輩「いいですよ」
302: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:12:11.86 ID:hGFhns7U0
後輩「……」

先輩「お前さー……彼氏とかは?」

後輩「……」ギロッ

先輩「そ、そんな目で睨むなよ。こえーよ」

後輩「……先輩は?」

先輩「あ? いるわけねーだろ」

後輩「……合コンとか行ってるのに?」

先輩「付き合いで行ってるだけだよ。途中で帰るもん私」

後輩「……嘘だ」

先輩「あ? なんて?」

後輩「先輩みたいな美人が、そんなわけない」

先輩「そんなわけないって言われてもなぁ」
303: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:17:00.45 ID:hGFhns7U0
後輩「……本当に?」

先輩「本当だって」

後輩「本当の本当に?」

先輩「……しつけーな。私の言う事が信じられないのか?」

後輩「そんなことは……ないですけど」

先輩「じゃあ、もうこの話は無しな。私から振っといてなんだけど」

後輩「……」

先輩「どうしたんだ? なんか変だぞお前」

後輩「……そんなことないです」

先輩「……」
305: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:22:20.25 ID:hGFhns7U0
先輩「……ん、なんだこりゃ? ベルト付の手錠? 手枷?」

後輩「……あっ」

先輩「おいおい、どうしたんだよこれ。なんに使うんだよ。ベルトがベッドに繋がってるけど」

後輩「……いや、別に」

先輩「さてはお前……これで緊縛プレイか監禁プレイでもやってんじゃねーだろーな」

後輩「……はぁ?」ギロッ

先輩「なんだよ。お前あんなこと言っといて、そんな相手がいるのか」

後輩「……違います」

先輩「いやでもなぁ、流石に引くなぁ。手錠はなぁ。自分の後輩がそんな趣味だとは……」


後輩「 違 う っ て 言 っ て ん だ ろ ! ! 」


先輩「わっ!」ビクッ

後輩「あっ……ご、ごめんなさい。大声出して……」

先輩「じ、冗談に決まってんだろ。なにをそんなにキレてんだよ」
306: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:27:25.78 ID:hGFhns7U0
後輩「ごめんなさい……な、なんか最近、変にイライラしてて、自分でも変なんです」

先輩「……疲れてんじゃねーのか? 今まで新しい環境に必死だったろうけど、そろそろ落ち着いてきた頃だろ。
   中途半端に肩の力抜けたら、ほっとした瞬間、がたがたっていっちまうからな」

後輩「そうなんです……かね」

先輩「力抜くなら抜くで、思いっきり抜けよ。確かにお前なんか疲れてるよ。目の下にクマできてるし
   それにちょっと痩せたか? ちゃんと飯食って、ちゃんと寝てるか?」

後輩「……最近ちょっと食欲なくて、あんまり眠れないです」

先輩「そりゃあダメだ。なんといっても身体が一番だぞ。仕事も忙しいだろうけど、休む時はちゃんと休めよ」

後輩「はい……先輩、なんか大人になりましたね」

先輩「当たり前だろ。お前の先輩なんだからな」
307: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:33:15.06 ID:hGFhns7U0
先輩「ん、これ宮古島行った時の写真か」

後輩「……」

先輩「わざわざ飾ってんのかよ」

後輩「……大切な、思い出ですから」

先輩「あの時は恥ずかしかったけど、こうやって見るといい写真だな」

後輩「先輩の貧乳ビキニが眩しいですねー。ジャンプしてるのに揺れる気配もないって言う」

先輩「ぶん殴るぞ」

後輩「どうぞ」

先輩「……」グッ

後輩「……やっぱりダメ」

先輩「……いい顔してんな。二人とも」

後輩「……はい」

先輩「楽しかったな。あの頃は」

後輩「……はい」
309: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:39:20.72 ID:hGFhns7U0
先輩「……ああ、もうこんな時間か。終電間に合うかな……そろそろ帰るわ」

後輩「あ、そうですか……泊まっていけばいいのに」

先輩「そうしたいけど、明日も仕事だからな……」

後輩「……見送ります」


先輩「じゃあ、またな。今日はご馳走様。今度は……いつになるかなぁ。ま、早いうちにこんどはどっか行こうな」

後輩「……先輩」

先輩「ん、なに?」

後輩「今からじゃ終電ギリですよ。やっぱり泊まっていって下さい」

先輩「うーん……ごめん」

後輩「……ねぇ先輩」

先輩「……なんだよ。終電ギリなんだろ」

後輩「……一緒に暮らしませんか」

先輩「……はぁ?」
312: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:46:09.96 ID:hGFhns7U0
後輩「ここでなら、二人でも十分のびのび暮らせますし。家賃も……」

先輩「いや、ここの家賃半月分で私のアパート2か月分にもならんぞ、多分」

後輩「先輩は今の所の分だけでいいですから」

先輩「……いや、それは」


後輩「……私達、なんなんですか?」

先輩「は? 何?」

後輩「……先輩が大学卒業してから、どういう関係なんですか、私達は」

先輩「……」

後輩「なんか、お互い会社の付き合いばっかりとか休日出勤とかで、ご飯にも行けず……」

先輩「……社会人っちゃ、そんなもんだろ。学生時代の先輩後輩なんて……」

後輩「もっと、特別な関係じゃなかったんですか? 私達は」

先輩「……っ!」

先輩「……そうだったな」
314: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:48:48.86 ID:NPWUaqi4i
後輩の身勝手さがすごくいいですね
すごくいいです
315: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:49:57.15 ID:hGFhns7U0
後輩「なのに、なんか……最近変です」

先輩「いや、だからほんとごめんって。これからはもっと……」

後輩「違います! ……なんか、私が、変なんです」

先輩「……」

後輩「……変なんですよ、本当に」

先輩「……疲れてるんだよ。今日はもうゆっくりした方がいい」

後輩「……先輩、これで最後です」

先輩「……」

後輩「私と一緒に暮らしてください。……そうでなくても、せめて泊まっていってください」

先輩「……」

先輩「……ごめん。明日どうしても休めないんだ」

後輩「……」

先輩「また、今度な」

後輩「……」
316: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 13:57:50.22 ID:7Z73TB6FO
-エレベーター内-
先輩「……なんか、様子がおかしかったな」

先輩「一緒にか……住めたらいいけどな」

ティッティロティッティロティッティロティーン
先輩「ん? 直子か?」

後輩《忘れ物してますよ。取りに来てください》

先輩「忘れ物? なんだろう……」

先輩「持って来てくれりゃいいのに」



ガチャ
先輩「おい、忘れものってなんだよ」

後輩「こっちです」

先輩「別に忘れたものなんてねーぞ」

後輩「……ここです。ベッドの横」

先輩「あー? なんだよ一体……」

後輩「……」
319: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:02:28.38 ID:hGFhns7U0
先輩「おい、忘れ物ってなんなんだよ。何にもねーぞ」

後輩「……先輩、ちょっと、手出してくれませんか?」

先輩「あ? こうか?」

後輩「……ありがとうございます」

カチャリ

先輩「……さっきの手錠か。やめろよ」

後輩「……」

先輩「おいこら、これじゃ電信柱に繋がれた犬じゃねーか」

後輩「……」

先輩「なんの冗談だ? やめろ。動けないだろ。外せ」

後輩「……」
322: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:07:10.75 ID:hGFhns7U0
先輩「おい、どうしたんだ? いい加減にしろ」

後輩「……外しません」

先輩「……おい」

後輩「……」

先輩「怒るぞ」

後輩「ごめんなさい」

先輩「いいか。外せ。いますぐ、外せ」

後輩「……ごめんなさい」

先輩「こっち見ろや」

後輩「……」

先輩「……外せっつってんだよ」

後輩「……」

先輩「聞いてんのかコラァ!?」ガタッ

後輩「……暴れないで下さい。食い込んで痛いですよ」
325: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:10:58.25 ID:hGFhns7U0
先輩「おい。おい。な、ほんと。こういうの全然おもしろくねーから。馬鹿なガキじゃねーんだから。
   こんなふうにふざけてもぜんっぜんおもしろくねーから。いい加減にしとけ」

後輩「……先輩は」

先輩「……おい、これが許されんの、今のうちだぞ。本気で」

後輩「……もう、帰れません」

先輩「警察呼ぶぞ」

後輩「呼んでみたらいいじゃないですか。……どうやって?」

先輩「……なあ直子。お前が本気で怒ってるのはわかった。確かに私も悪かった。
   会社の付き合いとか仕事ばっかりで、お前のことほったらかしといて。でもな、こういう怒り方はよくないぞ。
   私だってもうガキじゃねーんだから、自分で自分のこと悪いって思ってるよ。
   だから、もうやめろ。こんな馬鹿なこと……」

後輩「聞こえませんでしたか?」

先輩「……な、なんだよ」

後輩「先輩は、もう帰れません」

先輩「……ふざけんな」

後輩「……もう、諦めてください」

先輩「……っ ざ け ん な コ ラ ァ !」
326: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:14:46.15 ID:hGFhns7U0
後輩「ッ!」ビクッ

先輩「こっちが甘いツラしてたら付け上がりやがってよぉ! 帰れませんだぁ?
   脳ミソイカれたんじゃねーのか!? いくらお前と私の仲だからってこんなおふざけが許されるとでも思ってんのか!? 
   冗談じゃねぇ! 今すぐ外せ! じゃねーとぶっ殺すぞ! もう、本気で……」

バシィッ

先輩「つぅッ……!」

後輩「……自分の立場、わきまえてください」

先輩「直子、お前……」

後輩「……」

先輩「自分が何やってんのかわかってんのか……」

後輩「ええ。とてもよく」

先輩「……放せぇ!」ガッ

後輩「……」

ドスゥッ
327: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:16:48.28 ID:hGFhns7U0
先輩「げはッ……! げほっ! げほっ! や、やめろ……」

後輩「大人しくしてください」

先輩「……ふ、ふざけんな、この……」

ゴガッ

先輩「うぐっ……!」

後輩「黙れ」

先輩「な、直子ぉ……」

後輩「……」

先輩「ど、どうしちまったんだよ……」
329: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:21:05.16 ID:hGFhns7U0
後輩「……はい、お水のペットボトル置いときますね。とりあえず一晩なら一本で良いですよね」

先輩「……ッ」キッ

後輩「ごめんなさい。こんなことしたくないんですけど、今手錠外したら、先輩逃げるでしょ?
   しばらく、大人しく繋がれていてください。……先輩のためです」

先輩「……やめろ。もう、ほんとに、こんなこと……」

後輩「……」

先輩「……今なら、今ならなんとかなるから……後戻りできるから……やめるんだ……直子……」

後輩「……もう、戻れませんよ」

先輩「直子……」

後輩「はい。おトイレはこのバケツにしてくださいね。中にオムツの中身を入れてますから。ああ、ちゃんとフタはしてください」

先輩「なおこぉ……」

後輩「……じゃ、私もそろそろ寝ますので。この部屋は先輩の部屋にしますから、私は別の部屋で。
   あ、大声出しても無駄ですよ。最近のマンションの防音は凄いんですから……私も、先輩に酷いことはしたくないんで」

先輩「……」

後輩「そうです。そんな風に大人しくしていれば、痛いことしません。……じゃ、おやすみなさい」
331: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:24:42.18 ID:hGFhns7U0
先輩「……痛って」

先輩「……あのヤロー、本気で蹴りやがった」

先輩「……」

先輩「……なんで」

先輩「……なんでこんなことになっちまったんだよ……」

先輩「……なんで……」
332: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:25:50.78 ID:ssUXKgRq0
ん?・・・・・・・ん?あれ?
334: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:29:04.32 ID:g5cc2EU10
ヤンデレルートか
335: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:29:30.24 ID:hGFhns7U0
後輩「おはようございます。先輩。よく眠れましたか?」

先輩「……」キッ

後輩「……反抗的な目ですねぇ。捕まえられた野生の虎みたいですよ」

後輩「ま、別にそれぐらいで怒りません」

先輩「……おい、一晩寝て目ぇ醒めただろ。帰せ」

後輩「……朝ごはん持ってきますね」


後輩「食べないんですか?」

先輩「……」

後輩「意味ないですよ、そんなことしても」

先輩「……帰せ」

後輩「諦めて下さいと言ったでしょ?」

先輩「……ふざけんな」

後輩「もう聞き飽きましたよ。それは」

先輩「……」
336: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:34:29.65 ID:hGFhns7U0
後輩「あ、先輩の会社に電話しときましたよ。とりあえず風邪で休むって言っときましたから」

先輩「……」

後輩「私、先輩の声真似には自信あるんですよ。会社の人、全く疑ってませんでした」

先輩「……」

後輩「ま、そのうち会社は辞めてもらうことになると思いますけど……そこは、私が上手くやりますからね。心配しないで下さい」

先輩「……うっ」ポロポロ

後輩「……」

先輩「もう、やめろよぉ……こんなこと……」ポロポロ

後輩「……」

先輩「……うちに帰せよぉ……」ポロポロ

後輩「ダメです」

先輩「……なんでだよぉ……今なら、今なら……友達の家に泊まったってことにしとくからさぁ……
   警察にも言わねーよぉ……だから……」
338: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:39:36.48 ID:hGFhns7U0
後輩「もう、間に合いませんよ」

先輩「……」

後輩「もう、戻る場所なんてないんですよ。私には」ニヤァ

先輩「……」

後輩「もう、何もかも手遅れなんです。もう」

先輩「……ばっ」

後輩「先輩も、覚悟きめてください」

先輩「バカヤロぉおぉおおおおお!!」

後輩「……うるさいなぁ、朝から」

先輩「てめぇの言いなりになんかならねぇからな! もうゆるさねぇぞ! 殺してやる! 絶対に警察に突き出してやる!!」

後輩「……そうそう、それでこそ先輩ですよ。でも、これじゃ手錠は外せませんね」

先輩「殺すからな。絶対」

後輩「ま、そのうち大人しくなりますよ……そのうち、ね」
342: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:45:53.13 ID:hGFhns7U0
後輩「先輩、なんか臭いですよ」

先輩「……う、うう……」

後輩「あっ、もう四日もお風呂入ってませんもんね」

先輩「……死ね……」

後輩「おトイレもこんなのだし……ごめんなさい。気がつきませんでした。お風呂入りましょう」

先輩「……」

後輩「じゃあ、手錠外しますよ」

カチャリ

先輩「……ふっ!」ガバッ

後輩「キャッ」


後輩「……いけませんねぇ、そういうことは」

後輩「自分の身が危ないですよ?」

先輩「うっ……!?」
345: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:48:13.92 ID:hGFhns7U0
バチバチバチッ

先輩「すっ、スタンガン……ッ!?」

後輩「いくらなんでもこれは使いたくないんですよ。……痛いですよ? これ」

先輩「くっ……!」

後輩「ほら、大人しくお風呂入ってください」

後輩「着替えは私のでいいですよね。じゃあ、待ってますから」


先輩「……」

先輩「あー……」

先輩「……気持いいのがむかつくな」

先輩「……これからどうなるんだろう」

先輩「……うっ……」

先輩「だめだ……泣いちゃ……」

先輩「負けちゃだめだ……」
346: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:48:19.04 ID:g5cc2EU10
どこかで選択肢を間違えたな
347: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:48:43.26 ID:gpfBA1+q0
別の世界の先輩たちは平穏に暮らしてるから無問題
350: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:51:25.43 ID:hGFhns7U0
後輩「……ほら、手出してください」

先輩「……」

後輩「やっぱり、手錠なんか付けてたらだめですね……血が出てるじゃないですか。痛そう……」

先輩「……いちっ」

後輩「ちゃんと消毒しないと……結構暴れましたか?」

先輩「……当たり前だろ」

後輩「……もう手錠はやめましょうか」

先輩「えっ……」

後輩「もう1週間もこれですもんね……まあ、いいでしょう」

先輩「……」
351: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:55:38.32 ID:hGFhns7U0
後輩「はい、手当て終わりましたよ。じゃあ、もう手錠はつけなくても良いです」

先輩「……」

後輩「テレビとか本も見て良いです。CDもご自由に。好きにくつろいでください」

後輩「ただし、この部屋からは出しません」

後輩「窓も扉も私が鍵をかけますからね。……もちろん、私をどうかしようたって、無駄ですよ」バチバチッ

後輩「じゃ、私は仕事ですので」

先輩「……せ、せめて、トイレぐらいは普通に使わせてくれよ……」

後輩「……トイレは廊下に出ないといけませんから……ちょっと難しいですね。
   まあ、確かにバケツはあんまりですか。おまるか……携帯トイレでも買ってきましょう」

先輩「……うっ……うっ……うう……ひどい、ひどいよ……」ポロポロ

後輩「……」

後輩「……私が家にいる間は、別に良いです」

後輩「……じゃ、なるべく早く帰ってきますから」
352: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 14:58:12.48 ID:hGFhns7U0
先輩「あー……」

先輩「清々したー……」

先輩(手錠が外れて……なんて快適なんだ……)

先輩(……私は)

先輩(手錠を外してもらって、少しでもあいつに感謝してしまった)

先輩「……外して『もらって』?」

先輩(……まずい)

先輩(まずすぎる)
357: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:02:26.05 ID:hGFhns7U0
先輩「おーいっ!」

先輩「誰かぁ!」

先輩「聞こえないのか!」

先輩「助けてくれ! 監禁されてるんだ!」

先輩「おーい!」

先輩「……ダメか」

先輩「壁は防音壁、窓には防音サッシに強化ガラスか? 雨戸まで閉めて……」

先輩「どうなってんだよこの窓の鍵は……絶対に開かねーぞこれは……」

先輩「くっそ……くそったれがぁ……」

先輩「おおおおいい! 誰かぁあああ! 助けてくれよぉおおお!」ドンドンドン

先輩「……そうだ、もっと壁を叩けばいくらなんでも隣に聞こえるはずだ」

先輩「……よし」

後輩「先輩」

先輩「ひっ!」
361: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:04:17.32 ID:hGFhns7U0
後輩「何やってるんですか」バチバチバチッ

先輩「……か、帰ってたのか」

後輩「どうも、胸騒ぎがしまして」

先輩「……」

後輩「気持はわからなくもないですが……これはちょっとお仕置きが必要ですかね?」バチバチッ

先輩「や、やめろっ!」

後輩「……先輩、自分で手錠をつけてください」

先輩「な、なに?」

後輩「ほら、ベッドの手錠ですよ。こんなんじゃ、あんまり先輩を自由に出来ませんね」
362: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:07:24.94 ID:hGFhns7U0
先輩「……」

後輩「ほら、早く」バチバチバチッ

先輩「く、くそっ……」

カチャリ

後輩「しばらく反省しててください」

先輩「くっ……」

後輩「まあ、お仕置きと言いながらこれだけというのも……そうですね。
   あ、心配しないで下さい。痛いことはしないですから。……まだ」

先輩「……」


先輩(チャンスだ。チャンスを待つんだ……)

先輩(絶対ここから脱出してやる……!)
364: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:10:35.74 ID:hGFhns7U0
先輩「……おい」

後輩「……なんですか?」

先輩「……飯を食わせろ。こんなやり方って……ないだろ」

後輩「へぇ、意外と早かったですね、弱音が出るの」

先輩「ふざけんな……もう三日も水以外なにも食ってないんだぞ」

後輩「まあ、お仕置きですからね」

先輩「……う、うう……」

後輩「言ってるじゃないですか。逃げようとしてごめんなさいって謝れば、いくらでもご飯作ります。
   それに手錠も外してあげますよ」

先輩「……くそっ……」

後輩「……下手な意地張らないで下さい。私も困ってるんです。ここは、大人しくした方が、先輩のためです」

先輩「……死ねよ、本気で……に、逃げようとしてごめんなさい」

後輩「……もうしません」

先輩「も、もうしません……」

後輩「はい、よく言えました。嘘じゃないですね? じゃあ、すぐご飯作りますからね。手錠は出来てから外しますよ」

先輩「……地獄に落ちろ……」
365: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:13:12.77 ID:hGFhns7U0
後輩「はい。沢山食べてくださいね。まあ、お腹がからっぽで、急に食べたら身体に毒ですから、まずはおかゆを少しずつ」

先輩「……」ズッ

先輩「……はぁっ」

先輩(う、美味い……)

先輩(こんなに美味いものは生まれて初めて食ったぞ……)

後輩「どうですか? 美味しいですか?」

先輩「……ふんっ」

後輩「……先輩も、あんなことしなかったら、こんな辛い目しなくて済むんですよ」

先輩「……」

後輩「今夜はご馳走にしましょう。そうだ、カニがいいですね。今の時期なら冷凍しかないでしょうけど……」

先輩「……カニ……」

後輩「楽しみにしててくださいね。あ、手錠はもうつけなくていいですよ」

先輩「……」
369: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:15:40.54 ID:hGFhns7U0
先輩「やばい」

先輩「やばい」

先輩「やばい……」

先輩「私は、あいつに手懐けられているのか?」

先輩「……しっかりしろ! 島井みなみ!」

先輩「今の状況わかってんのか!?」

先輩「……くそっ!」


後輩「……」

後輩「……よかった……先輩が折れてくれて……」

後輩「……あのまま先輩が何も食べてくれなかったら……」

後輩「……うう」

後輩「あああああああああああ……」

後輩「……ごめんなさい」

後輩「ごめんなさいいぃ……」
371: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:18:58.41 ID:hGFhns7U0
先輩(窓を開けるのは無理だ……あの鍵は壊せない……)

先輩(かといって、室内の扉を壊すのも無理だ……)

後輩「先輩?」

先輩(となると、やはり壁を叩いて助けを呼ぶしかない……)

後輩「先輩? 聞いてますか?」

先輩「……うっ」ビクッ

後輩「今日から、トイレ、普通に使って良いですよ」

先輩「えっ……」
372: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:21:58.98 ID:hGFhns7U0
後輩「これまであんな携帯トイレなんかにさせて本当にごめんなさい。今日、廊下の扉にも鍵をつけたので」

先輩「……」

先輩(なにをがちゃがちゃやってんのかと思えば……)

後輩「廊下の扉はトイレの以外は開かないようにしておきます。もちろんトイレの中に窓とかはありませんよ」

先輩「……」

後輩「下手なことは考えないで下さい……私も、つらいですから」


先輩(……少しずつ、人間らしい生活に戻っていく……)

先輩(これがあいつの作戦か)

先輩(……絶対に、乗ってたまるか)
374: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:25:12.84 ID:hGFhns7U0
後輩「先輩。家に居て暇でしょ。なんか欲しいものはないですか? 買ってきますよ。
   あ、残念ながらパソコンはダメですよ。もちろん。……あ、でもネットに繋がらないのならいいのかな?」

先輩「……」

後輩「でも、それじゃあんまり意味ないですよね」

先輩「……」

後輩「暇つぶしならゲームがいいですかね。PS3かなんか買ってきますか。一緒にやりましょう」

先輩「……」

後輩「でもwiiの方が一緒にやれるのは多いかな? どっちがいいですか?」

先輩「……」

先輩(こいつは、なんのためにこんなことをしているんだ)

先輩(私に何をするでもなし、身代金の要求なんかも……してないだろうな)

先輩(……理解できない)

後輩「あー、あと先輩、今日で正式に会社は辞めてもらいましたから」

先輩「……」ピクッ
376: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:28:10.90 ID:hGFhns7U0
後輩「むしろ3ヶ月近くも欠勤してるのに、よく今までクビならなかったですね。私の声真似もなかなかのもんだ」

先輩(もう、仕事なんてどうでもいい……)

後輩「えー、で、先輩のお母さんからも電話がありまして」

先輩「……何?」

後輩「先輩今、自分探しの旅に出てることになってますから。
   なんか案外あっさりしてましたよ。どういう親子関係なんです?」

先輩「……」

後輩「なるべく心配かけないように、ちょくちょく連絡しておきます」

先輩「……そりゃ、ご丁寧なことで」

後輩「じゃあ、ご飯作りますね」


先輩(やはり、こいつが出勤している間にやるしかない)

先輩(隣も勤め人なら辛いが……賭けるしかないな)
378: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:30:34.84 ID:hGFhns7U0
ドッドッドッ ドンドンドン ドッドッドッ
先輩「おーい!」

ドッドッドッ ドンドンドン ドッドッドッ
先輩「誰かいないか!」

ドッドッドッ ドンドンドン ドッドッドッ
先輩「聞こえたら返事してくれ!」

ドッドッドッ ドンドンドン ドッドッドッ
ドッドッドッ ドンドンドン ドッドッドッ
ドッドッドッ ドンドンドン ドッドッドッ

先輩「だめだ……留守らしいな」

先輩「次は反対側もやってみるか……」
380: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:36:00.01 ID:7Z73TB6FO
ドッドッドッ ドンドンドン ドッドッドッ
ドッドッドッ ドンドンドン ドッドッドッ
ドッドッドッ ドンドンドン ドッドッドッ

先輩「SOSのモールス信号ってこれでいいんだよな……」

先輩「おーい! 助けてくれー!」

先輩「隣で監禁されてるんだよー!」

ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン

先輩「駄目かぁ……」

先輩「時間を変えて続けるしかないか……」
382: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:41:30.99 ID:7Z73TB6FO
先輩(駄目だ……朝も昼も夕方もまったく反応がない)

先輩(やっぱり直子と同じような生活パターンで出勤してるのか)

先輩(休みの日には一人になれないし……)

後輩「あ、先輩、醤油とって下さい」

先輩「……」スッ

後輩「ありがとうございます」

先輩(……この生活が馴染んできたのが悔しい)

先輩(早くなんとかしないと、本気で慣れてしまう……自分が監禁されていることに)

先輩(どうすればいいんだ?)

後輩「……先輩、ちょっとお話があるんですけど」

先輩「……?」
384: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:46:01.07 ID:hGFhns7U0
後輩「確か先輩、約束しましたよね、もう逃げ出そうとしたりなんかしないって」

先輩「……」ビクッ

後輩「……よくないですね、壁をどんどんどんどん叩いちゃ」

先輩「……な、なんのことだよ」

後輩「しらばっくれないほうが良いですよ」

先輩「……」

後輩「監視カメラぐらい、仕掛けます」

先輩「……なっ……!?」

後輩「……これはお仕置きが必要ですねぇ……」バチバチバチッ
387: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:52:44.60 ID:hGFhns7U0
カチャ カチャ カチャ
先輩「な、なんだよこれ……」

後輩「動けないでしょ。拘束具? 拘束着? っていうんですか。今は色んなものが手に入るんですねぇー」

先輩「ぐっ……」

後輩「いいでしょこれ。指開かせて無理矢理固定できるんですよ」

先輩「な、なにをする気だ……?」

後輩「……そろそろ、先輩にも身体で分かっていただこうかと」スッ

後輩「なにしろ、口で言っても理解してもらえないようなので」

先輩「……は、針?」

後輩「……拷問の定番といえば、爪の間に針、ですよね」
390: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:55:52.06 ID:hGFhns7U0
先輩「なっ!?」グッ

後輩「こんなこと、したくなかったんですけどね」

先輩「やっ、やめろ!!」

後輩「残念ですよ」

先輩「わ、悪かった! 私が悪かった! もう、逃げ出そうとか、助けを呼ぶとかしないから!」

後輩「……言葉じゃもう信じられないんです」

先輩「やめろ! や、やめてくれ……」

後輩「……力抜いた方が、多分まだマシですよ」スッ
392: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 15:59:10.19 ID:hGFhns7U0
後輩「……い、行きますよ」プルプル

先輩「やめろ……頼むから……」

後輩「うっ……ううううう!」グッ


ブツリッ ググッ


先輩「う、うぁああああ!」

後輩「はぁっ……はあっ……」

先輩「うううっ!」

後輩「はっ……はあっ……や、やっぱり、つ、爪はやめておきましょうか」

先輩「う、……あ?」

後輩「それでも、指先をこれだけ刺さってたら十分痛いでしょ……」

先輩「あっ、あああ……」
397: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 16:02:12.95 ID:hGFhns7U0
後輩「抜きますよ……」

ズブッ

先輩「うっ! ……いちぃいいい」ポタポタ

後輩「はぁっ……はぁっ……先輩、もうあんなことしないって約束してください」

先輩「……」

後輩「お願いです。お願いですから、約束してください……私、もう嫌です……」ポロポロ

先輩「……」

後輩「約束してくれないと……本当に爪に、刺します」

先輩「……や、約束する。もう、逃げ出そうとしたりしないから……」

後輩「あ、ありがとうございます。じゃあ、指きりげんまん……」

先輩「……」

後輩「……もう、嘘はつかないで下さい。今度嘘をついたら……もう二度とこんなことできないようにしますから」

先輩「……」
399: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 16:07:31.62 ID:hGFhns7U0
後輩「ほ、包帯巻きますね。けっこう血が出てますから……」

先輩「い、いちちち……」

後輩「……ご、ごめんなさい」

先輩「……謝るくらいなら、はじめからすんなよ、こんなこと……」

後輩「……拘束具も、外してあげます。手錠も……もういいです」


先輩「いってー……」

後輩「……ごめんなさい」

先輩「……」

後輩「……私はもう寝ますから……」

先輩「……」

後輩「……先輩、一応言っておきます」

後輩「壁なんか叩いたって無駄ですよ」

先輩「……」

後輩「この部屋の両隣も、上の部屋も、下の部屋も……全部私が借りてますから」
405: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 16:10:40.59 ID:hGFhns7U0
先輩「……!?」

後輩「知ってるでしょ……うちは、お金持ちなんです。最近どばっと臨時収入がありましてね。
   先輩の声も、壁を叩く音も、誰にも聞こえません」

先輩「……お、お前っ……」

後輩「……おやすみなさい」

先輩「……」ペタン


先輩「……あいつは」

先輩「本当におかしくなっちまったのか……」

先輩「……どうして」

先輩「……どうして……」
409: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 16:15:36.19 ID:hGFhns7U0
先輩「……あ」

先輩(宮古島の写真……まだ飾ってたのか……)

先輩(今まで見ようともしなかったけど……)

先輩「……」

先輩「この頃は……」

先輩「こんなに楽しかったのに……」

先輩「……」

先輩「あんなに、楽しかったのに……」

先輩「……うう」

先輩「……うううー」ポロポロ

先輩「うぁああああん……」

先輩「なんでだよぉ……」
414: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 16:20:39.07 ID:hGFhns7U0
後輩「……」ゴクゴク

後輩「全部」

後輩「計画通り」グビグビ

後輩「……全部」

後輩「……決めてたこと」

後輩「……」ゴクゴク

後輩「最悪だ」

後輩「最悪だ……」グビグビ

後輩「……レポートじゃないんだから」

後輩「止めれば、良かったんだよ」

後輩「……途中で、止められたんだよ」

後輩「うっ……おええぇっ」ビチャビチャ

後輩「はぁっ……はぁっ……」

後輩「先輩……ごめんなさい……」
416: そろそろ終盤です 2011/10/10(月) 16:25:34.13 ID:hGFhns7U0
先輩(……眠れない)

先輩「なんか飲むか……」

先輩(私用の冷蔵庫や電子レンジまで用意して……至れり尽くせりだよな。そこらのホテルなんかよりよっぽど)

先輩(……この部屋から出られさえすればな)

先輩「ホットミルクでも作るか……」

ガチャ

先輩「ん?」

後輩「……」

先輩「……」

先輩(なんだ、こんな夜中に……な、なにもしてないぞ、私は……)
418: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 16:30:11.33 ID:hGFhns7U0
先輩「……なんだよ?」

後輩「……」ボスッ

先輩(……そのベッドで、お前は私に拷問したんだぞ、わかってんのか?)

後輩「……先輩、こっち来てください」

先輩「……ッ?」ビクッ

後輩「……大丈夫です、何もしませんよ」

先輩「……」

後輩「嫌なら……別に良いですけど」

先輩(なんか、様子がおかしいな……)

先輩「……」
420: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 16:35:03.09 ID:hGFhns7U0
後輩「……」

先輩「……」

後輩「……私のこと、恨んでますか?」

先輩「……当たり前だろ」

後輩「そうですよね……ごめんなさい」

先輩「謝るぐらいなら、はじめからするな。謝るくらいなら、ここから出せ。そうじゃなかったら、謝るな。
    私にお前を、心の底から憎ませろ」

後輩「……ごめんなさい」

先輩「……」

後輩「……先輩、もっと、くっついていいですか?」

先輩「……あ?」

後輩「先輩……」

ギュッ
422: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 16:39:02.14 ID:hGFhns7U0
先輩「……」

後輩「……細くて、あったかい」

後輩「先輩」

後輩「先輩……」

後輩「先輩、好きです」

先輩「……」

後輩「……好きなんですよ……」

先輩「……」

後輩「先輩……」スッ
425: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 16:45:18.24 ID:hGFhns7U0
先輩「……んっ、んん……」

後輩「んうっ……んん……」

先輩「……んぐぅ……ぷはっ」

先輩「……息できねーだろ」

後輩「先輩……ん」

先輩(やわらかい……)

後輩「んじゅぅ……んんん……」

先輩(口の中で、舌がうねうねして気持悪い……)

先輩(でも……なんか頭の真ん中が……ぼーっとする)

先輩(……ああ、なんかもう……)

先輩(どうでもよくなってきた……)

後輩「先輩……」
428: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 16:50:31.39 ID:hGFhns7U0
後輩「……私達、もっと早くこうしていればよかったですね」

先輩「……」

後輩「そうしたら、こんなことにはきっとならなかったんじゃないかと……」

先輩「……」

後輩「……どこで、間違えたんでしょう、私は」

先輩「……」

後輩「……私は、先輩が欲しい」

後輩「どこの誰にも、会社にも仕事なんかにも、先輩を取られたくないって……」

後輩「ただそれだけだったはずなのに……」
430: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 16:57:11.94 ID:hGFhns7U0
先輩「……」

後輩「……私は、先輩を自分のものに出来たら、どんなに楽しいかと思ってました」

後輩「でも、でも……こんなの……楽しくないです……全然……」

先輩「……」

後輩「帰りたい……」

後輩「学生時代に帰りたい……」

先輩「……」

先輩「……私もだよ」

後輩「……」

後輩「私達、もっと早く、こうなれていればよかったのに……」


先輩(そう)

先輩(何もかも、もう遅すぎる)

先輩(……遅すぎたんだ)
433: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:02:07.18 ID:hGFhns7U0
先輩「ご馳走様」

後輩「デザートにリンゴでも切りましょうか」

先輩「うん」

先輩「……」

先輩(もう、一年か)

先輩(私がいなくても、季節も、世間もちゃんと回って行くんだな)

先輩(お母さんやお父さんは私のこと、本当に知らないんだろうか……)

先輩(本当に、自分探しの旅だなんて信じてるのか?)

先輩(……どういう風に娘のことを見てるんだか)

後輩「先輩、はい、切れましたよ」

先輩「ああ、ありがとう」

先輩(最初のうちは逃げようと頑張ったが……その度にこいつに『お仕置き』されて……それから……)

先輩(……もう、疲れた)

先輩(もう、何も考えたくない)
437: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:04:49.05 ID:hGFhns7U0
後輩「うわっ、すっぱ」

先輩「安モン買うからだよ」

後輩「今月厳しいんですよ~」

先輩(……もう、一生、このままでも……)


後輩「はぁー、落ち着いちゃう前に、洗い物しちゃお」

先輩「……私がやろうか?」

後輩「いやぁ、いいですよ。私の仕事ですからね」

先輩「……」

先輩「……ん?」

先輩「……ナイフ?」

先輩「そうか、あいつリンゴ剥いたまま……」スッ

先輩「これは……」ドクンッ

先輩「……チャンスかもしれない」ドクンッ
441: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:08:18.78 ID:hGFhns7U0
先輩(……今なら)ドクンッ

先輩(あいつをやれる……)ドクンッ

先輩(ここから、出れる……ッ!)ドクンッ

先輩(不思議だ……さっきまで、完全にあきらめていたのに)ドクンッ

先輩(今は……違う)ドクンッ

先輩「なんだ……この気持ちは」ドクンッ

先輩「……」

先輩「……嫌な、気持ちだ」

先輩「……でも」

先輩「……今しかない」
442: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:09:32.19 ID:r3UlZumW0
それはダメだ.....
446: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:13:40.33 ID:hGFhns7U0
ジャージャーカチャカチャ
後輩「んーんー……んーんんー」

先輩(相変わらず音痴だな)

先輩(こっち、向くなよ……ッ!)

先輩「……ふっ!」

後輩「ああ、そういえば先輩、この間言ってた……」

先輩「死ねっ!」ブンッ

後輩「きゃぁああああ!」ガタンッ

先輩「くそっ! 待てっ!」

後輩「せ、先輩!」

先輩「お前なんか、お前なんかぁあああああ!」ブンッ

後輩「……先輩のアホーーーーー!」

バチィッ!!

先輩「あがぁああっ!」
449: 注意:ここからまた痛いです 2011/10/10(月) 17:16:48.18 ID:hGFhns7U0
後輩「はぁっ……はぁっ……」

先輩「あっ、がっ……!」

後輩「はぁっ……はぁっ……」

先輩「か、あ、が……!」

後輩「先輩……」

後輩「……先輩……」

後輩「……どうして」

後輩「……もう、終わりですか。私達は」

先輩「あっ、なっ、お……こっ……」

後輩「……嫌ですよ。こんなのは」

後輩「……約束を破る人には……」

後輩「……お仕置きです」
454: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:20:43.85 ID:hGFhns7U0
カチャ カチャ カチャ
後輩「またこの拘束具を使わなきゃいけないなんて……」

後輩「がっかりですね」

先輩「……」

後輩「ほら、指広げてください。無駄な抵抗はやめて」

先輩「……今度こそ、爪に針か?」

後輩「……いえ」

ゴトッ

先輩「……? おい、なんだよ、それは……」

後輩「見て分かりませんか? 出刃包丁とトンカチです」

先輩「……何をする気だ」

後輩「……約束も守れないような、そんな指、切っちゃいましょう」

先輩「……なっ」

後輩「カニの足と、同じようなもんでしょ? 切れますよ」

先輩「……お、まえ……!」
460: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:24:01.01 ID:hGFhns7U0
先輩「嫌だ! やめろ! やめてくれ! 悪かった! 私が悪かった!」

後輩「……決めてたことですから」

先輩「どうかしてたんだ! 二度とあんなことしないから!」

後輩「……包丁を小指の間接にあてて」

先輩「ずっと! ずっとここにいるから! 一生一緒にいるから! やめてくれ!」

後輩「……刃の背を、トンカチで、叩く、と」

先輩「なおこぉ……ゆるして……ゆるしてくれよぉ……」

後輩「先輩……」ポロポロ

先輩「直子ぉ……」

後輩「……後で、私のことを、殺して良いですから」ポロポロ

先輩「なおこ……」

後輩「憎しみもうらみも痛みも、全部私に返して良いですから」ポロポロ

先輩「や、めろ……」

後輩「これはやらなきゃいけないんですよぉおおおお!」
469: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:27:23.06 ID:hGFhns7U0



ブンッ

ガンッ

ばつんっ


先輩「ッ……ッ!!!!」

後輩「……ううううッ!」
473: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:29:32.18 ID:hGFhns7U0
先輩「ぁ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ あ ! ! ! 」

後輩「ほ、ほんとに切れちゃった……」

後輩「うっ……ううっ……おえええっ……」

先輩「ああ……ああ……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……」

後輩「せ、先輩……」

先輩「ひぃ、ひぃ……ああああああ゛あ゛あ゛あ゛!」

後輩「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」

先輩「あー、あー、あー……」

後輩「血を、血を止めなきゃ……血を止めなきゃ……血を……」

先輩「うううう……い゛い゛た゛あ゛い゛い゛い゛い゛! 触るなぁああああ!!」

後輩「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……でも血を止めないと……」

先輩「はぁーっ……はぁーっ……なおこぉ……なおこぉ……いだいよぉ……」

後輩「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」

先輩「なおこぉおおお……なあああぉおおおこぉおおおおおお!!」

後輩「先輩……先輩……ごめんなさい……ごめんなざいいぃいいい……」
474: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:30:13.76 ID:hGFhns7U0
先輩「ひぃー、ひぃー……」

後輩「はぁ……はぁ……せ、先輩、病院行きましょう」

先輩「ひぃ……あ? そ、そんなことしたら……うっ、うぅ」

後輩「いいから、いいから行きましょう……くそっ、外れろ! 外れろ!」カチャカチャ

先輩「ううう、ゆらすなぁあああ」

後輩「は、外れましたよ。さあ、早く、タオルはそのまま押さえて、私の車に……」

先輩「いたいよぉ……いたいよぉ……なおこぉ……」

後輩「大丈夫です。大丈夫ですから。大丈夫ですから……」

先輩「うう……ううう……なおこぉ……」
480: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:32:05.77 ID:hGFhns7U0
後輩「その、カニを食べようとしていて、包丁で切ろうとしたんですけど、手が滑ったみたいで……」

医師「ほう、カニをね……それで、切れた指は?」

後輩「えっ……?」

医師「切れた指があれば縫合できるかもしれません」

後輩「あっ、えっ、あっ……と、取ってきます! すぐ持ってきます! わ、私慌てて、その、あの……」

医師「落ち着いてください。指はビニール袋に入れて、氷を入れた袋に……」

後輩「すぐに、すぐ戻ってきます! すぐ戻ってきますから!」ダッ

医師「あっ! ちょっと!」

医師「……大丈夫かな」

看護婦「先生、準備整いました」

医師「よし、とりあえず止血して、感染症予防処置を……」
482: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:33:44.85 ID:hGFhns7U0
後輩「指! 指ぃ! 先輩の指ぃ!」バタバタ

後輩「どこ!? どこにあるの!?」バタバタ

後輩「無い……無い……無いっ!」ガタガタ

後輩「何で無いの!? どこに……」ガタガタ

後輩「おちつけーおちつけーおちつけー、先輩を押さえて、縛って、包丁をあてて、トンカチを……」

後輩「ト……ン……カ……チ……を……」

後輩「あああああああああああああ!!!」

後輩「ごめんなさいぃいいいい!!!」

後輩「どこぉおお!? どこに行ったの!? 先輩の指ぃいいいい!」バサバサ

後輩「先輩の……先輩の……」

後輩「私が切った……」

後輩「先輩の……指ぃいいいい!!!」
484: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:35:22.83 ID:hGFhns7U0
先輩「うう……」

医師「大丈夫ですか? もう血は止まりましたからね」

先輩「……」

医師「今、あなたのお友達が切れた指を捜しに行ってくれていますよ。ちゃんとくっつきますからね」

先輩「……」

医師「……えー、それで何故こんな怪我を? なにをしていたんですか?」

先輩「……えっ?」

医師「工場で勤務されている方が指を切断する事故というのは、割と良くあるんですが、女性の方が自宅でとは……」

先輩「……えっと」
486: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:37:36.22 ID:hGFhns7U0
先輩「その、カニを……」

医師「カニ?」

先輩「カニを、鍋に入れようと思って、力任せに切っていたら、指まで包丁の下に入って……」

医師「……ふむ」

先輩「その、それだけ、です」

医師「……なるほど、分かりました。……それにしても、ちょっと遅いですね。お友達は」


後輩「……無いよ……」ポロポロ

後輩「……無いよぉ……」ポロポロ

後輩「……先輩の指……」ポロポロ

後輩「……うぁあああああん……」


先輩「……」

先輩「……なんで、私は……」
490: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:42:29.93 ID:hGFhns7U0
私は監禁されている。大学の後輩に、もう、1年と半年も。

指は結局くっつかなかった。直子が指を捜すのに手間取って、しかも冷やさずに病院まで持ってきたかららしい。

「先輩、晩御飯どうしましょうか」

「あー、なんでもいいよ。カップ麺でいいんじゃねーの」

「駄目ですよそんなんじゃ」

退院した私を迎えに来た直子は、マンションの部屋に戻るなり、私に包丁を渡した。これで私を殺せ、と言って。

もちろん、私にそんなことは出来なかった。

「それに、もうカップ麺残ってませんよ。先輩お昼に食べたでしょ?」

「そうだっけ? お前も食っただろ」

「私はちゃんと自分の分作りましたよー、お昼」

私は知っている。

夜毎、一人浴びるように酒を飲んでは、狂ったように懺悔の言葉を叫ぶ直子のことを。

「っていうか、たまには先輩がご飯作ってくださいよ」

「えー、やだよ面倒くさい」

私の腕に抱かれ、必死に現実逃避をするように、嬌声と呻き声を交互に繰り返す直子のことを。
491: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:43:31.21 ID:hGFhns7U0
何故直子が私の指を切らなければならなかったのか、直子がなにを考えていたのか、それはわからない。

ただ、もう部屋の窓にも扉にも、鍵はかけられていない。それどころか、玄関の扉だって、自由に開ける事が出来る。

もちろん、手錠や拘束具で繋がれる事も、ない。

だけど、私は、相変わらず監禁されている。

私は……私の心も、身体も、全て直子に壊されてしまった。

私はもう外の世界では生きられない。この、下界から断絶されたマンションの一室でしか、私は生きられない。

「ほら、冷蔵庫にあった野菜やなんかででっちあげましたよ」

「おー、すげーじゃん」

「ただ、味はどうかな……」

「……うん、まあ、個性的でいいんじゃねーの」

「……そりゃ光栄です」

こんな会話は、単なる憧れだ。芝居だ。私が、直子が、ずっと憧れていた会話だ。

――私達は、かつてはこんな会話を、なんの気負いも無く、なんの演技も無くこなしていたはずだ。

あの、オンボロの学生寮に、いた頃は。
492: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:44:35.50 ID:hGFhns7U0
「そんなに言うなら、今度は先輩が作ってくださいよ」

「えー、めんどくせーな。キャラメル食って水で腹膨らませとけよ」

「……いやいやいや」

私達の未来に待っていることなど、分かっている。

どんな形にせよ、それは早いか遅いかだけで、いつか必ずやってくる。

「あー、なんか大学が懐かしいですねー」

「……そうだな」

私達は、後ろを向いたまま、破滅へと歩いている。

決して、前を見ようとせずに、ただ、あの美しかった過去だけを見ている。

それしか、私達が生きていく道が、ないから。絶対にそこには戻れないというのに。

そう、私達はもう、何処にも戻れない。何処にたどり着くことも出来ない。

私達はもう、何もかもが手遅れだ。

ただ、いつまで歩いていられるのか。どこに、破滅への落とし穴があるのか。

それだけだ。
497: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:47:13.40 ID:hGFhns7U0
ピンポーン
先輩「……」ビクッ

インターフォン「宅配便でーす」

後輩「はーい」

後輩「えーっと、一応奥にいてくださいね」

先輩「分かってるよ」


ピンポーン
後輩「はいはい、ちょっと待って」

ガチャ
後輩「ご苦労様で……」

刑事「失礼」ズズイッ

後輩「なっ……!?」

刑事「騙すような手を使って申し訳ない。廣田直子さんですね。我々は警察の者です」

後輩「け、警察……」

刑事「何故来たかわかりますね。この部屋に捜索令状が出ています。ほら、これよく読んで」

後輩「捜索令状……」
503: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:50:30.98 ID:hGFhns7U0
刑事「逮捕監禁及び傷害の容疑です。あなたが人を監禁しているということで。
    傷害については医師から通報が……いえ、それよりも中を調べさせてもらいます」

後輩「……ッ! 先輩! 逃げて!」ダッ

刑事「! 取り押さえろ!」

後輩「うぅうっ! 先輩! 先輩!」

刑事「さっさと調べろ! 中にいるはずだ!」


ドタドタドタ
先輩「直子、どうし……」

警官「いたぞ!」

先輩「ひっ!?」
504: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:52:31.93 ID:hGFhns7U0
警官「大丈夫ですか!?」

警官「さあ、こっちに!」

先輩「な、なんだよお前ら! おい! 直子! 直子! どうしたんだ!」

後輩「先輩!」

刑事「よし! 廣田直子、逮捕監禁の現行犯で逮捕する!」

先輩「直子! やめろ! おいコラジジイ! なにやってやがんだ! 直子を放せよコラァア!」

警官「大分錯乱してるぞ!」

警官「落ち着いてください!」

先輩「放せ! なんだお前ら! 直子! 待て! 直子をどこに連れて行く気だ!」

刑事「なにをやってるんだ! はやく保護しろ!」

先輩「直子! 直子ぉおおおお!」

後輩「せんぱぁあああああい!!」
509: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:54:47.42 ID:hGFhns7U0
「みなみ! よかった……本当に良かった!」

「だから俺は言ったんだ! 突然自分探しの旅だなんておかしいって!」

「ゆ、指が……ああ、なんてこと……」

「1年半も監禁されていただなんて……とにかく、命だけは無事でよかった」

「あなた! みなみの指が切られているんですよ! それをよくも無事だなんて!」

「何を言っているんだ! 殺されていてもおかしくない状況だったんだぞ!」

先輩(……ああ)

先輩(うるさい……)

先輩(なんてうるさいんだ……)

「大丈夫だからね、みなみ。これから、いくらでも人生やり直せるから……」

「とにかく、まずはゆっくりうちで休め。辛かっただろう。本当に辛かっただろうな……」

先輩(……うるさい……うるさい……)
510: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:55:50.95 ID:hGFhns7U0
「じゃあ、最初の1週間、手錠でつながれてたんだね?」「絶対に許せないわ。死刑よ! そんな女は……」「ふんふん、なるほど」

「弁護士に相談を……」「島井さん! 監禁されてたって本当?」「みなみ、何でも好きなもの食べていいからね」

「お前と相部屋だった女なのか。だから俺は寮なんかより一人で暮らした方がいいと……」「そいつイカレてるんじゃないの?」

「みなみん! ニュース見てびっくりしたよぉ~」「で、君には他に何もしなかったの?」「おい、外の記者どもをおっぱらえ!」

「……を一年六ヶ月にわたり監禁していた容疑で25歳の女を逮捕……」「先輩! ニュースで……まさか廣田が……」

「これからどうすんの?」「じゃ、これにサインして」「うーん、もちろん気の毒だとは思っているけど、やっぱり再入社は……」

「へぇー、ちゃんと皮膚で覆われるんだね」「痛かった?」「何されたの?」「……なんでそんなかばうようなことを言うのかね」

「手錠かけられたって?」「逃げ出せなかったの?」「なんでそんなことを……」「廣田さんがそんなことをするなんて……信じられない……」

「大学の後輩だったんだって?」「あんまりそういうことは言わないでもらいたいねぇ、こちらとしては」「辛かったろうねぇ……」

「なんでそんなことになったんだ?」「廣田容疑者は一貫して黙秘を……」「そういうのをストックホルム症候群とだね……」

「逃げようと思えば逃げられたんでしょ」「かわいそう……」「大丈夫で良かったね」「指不便じゃない?」

先輩(うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい……)

先輩(帰りたい……帰りたいよ……)

先輩(もう……いやだ……)
512: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 17:58:45.49 ID:hGFhns7U0
刑事「だからぁ、どうしてこういうことをしたんだ。動機だよ、聞いたことあんだろ。動機」

後輩「……」

刑事「けっ、延々と黙秘権の行使ってか。小娘が味な真似をなぁ」

刑事「……警察を舐めてんじゃねぇぞこらぁ!!」バァン!

後輩「……」

刑事「ちっ……耳が聞こえねぇのかてめぇは。……それとも、自分が仕出かしたことがわかってねぇのか」

後輩「……」

刑事「……お前の監禁していた女だがよぉ」

後輩「……」ピクッ

刑事「ビルから飛び降りたんだぞ」

後輩「……っ!? なっ……ど、どういうことですか!?」ガタンッ

刑事「そのまんまだよ。ビルからぴょーん、ひゅー、ぐちゃーで、今も意識不明だ」

後輩「そんな……そんな……」

刑事「……お前が殺したようなもんだな」

後輩「先輩……先輩……せん……ぱい……」
516: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:00:32.25 ID:hGFhns7U0
「……など極めて入念な計画による犯行というべきである。また、被告人は監禁されている部屋よりの脱出を試みるという被害者として

 当然の行為に対して『お仕置き』と称し、指に縫い針を刺したり、手錠を用いて拘束し食事を与えないなどの著しい虐待行為を行い

 挙句に左手小指を第二間接より切断するという残虐な傷害行為に及んでいるが、これは、被害者の反抗心を抑圧し脱出

 救出への望みを絶とうという極めて身勝手な動機によってなされたものであり、被告人本人が行為の際に心苦しいとの

 罪悪感に苛まれていたとはいえ、むしろその罪悪感によって行為を中止しなかった点においても、強い非難に値する。

  このように被告人の刑事責任は重大なものであると言わざるを得ない。
  
  他方、犯行当時、被告人が父親の人脈により就職した勤務先において孤立し、人間関係などに悩みながらも相談する相手も無く
 
 大学時代の先輩である被告人にも、図らずとは言え度々食事等の誘いを断られ、ここに父親の死去という事情も重なって

 鬱状態に近いほど精神的に追い詰められた状況にあったこと、ある時期以降は室内の鍵を全て撤去し被害者が出て行こうと思えば出て行ける状況に

 あったのに、被害者は自らの意思で留まっていたこと、被害者の小指を切断した際に犯行の発覚の恐れをも省みず
 
 自ら被害者を病院に搬送したこと、また実際にこのことが事件発覚の端緒となったこと、さらに被害者より寛大な処分を求める嘆願書が

 繰り返し提出され、被害者が自殺未遂を図った際の遺書にも同趣旨の記載があるなど、被告人に酌むべき事情が存在する。

 また、被告人は被害者の監禁中において、度々多量の飲酒をし前後不覚になりながら、被害者への謝罪や後悔の言葉を繰り返しており、

 警察官による取調べや公判廷においても、落涙しながら必死に被害者への謝罪の言葉を述べ、さらには、既に被害者へ被害弁償金として

 500万円を支払い、被害者への償いに生涯を奉げる旨の供述をするなど、心からの真摯な反省悔悟が窺える。これらの点に加えて被告人は25歳と若く、前科もないものであり……」
519: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:02:03.19 ID:E5kZ2pD10
収入ってそういう・・・
520: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:02:16.73 ID:hGFhns7U0
病室のテレビが、ある裁判の判決を伝えている。

あんなことをして、刑はこんなものなのか。裁判のことは良く分からない。

女が女を監禁していたということで、ほんの少しだけ、世間の好奇の目が私達に集中した。

だがどうせ、皆、明日起きれば私達のことなんか忘れている。世間にとって私達にはその程度の価値しかない。

それでも、逮捕直後に連行されていく直子の姿をテレビで見たときは、頭の真ん中でめまいがした。

――直子は悪人じゃない。

ただ、間違えただけだ。

悪人なんて、この世にはいない。

皆、どこかで間違えるだけだ。

ただ、一度間違えたら、もう間違える前には絶対に戻れないのも、この世だ。

それでも人は間違える。

直子は、ただ間違えただけだ。
521: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:02:48.83 ID:hGFhns7U0
めまいは、ずっと続いている。

私はもう二度とまともに歩けないらしい。

あのめまいにやられて、飛び降りたことは、後悔していない。

――私は帰りたかった。あの、薄暗いマンションの一室に。

あの、カビの臭いがする、寮の相部屋に。

私は、ただ帰りたかった。帰れると、思った。

結局帰れは、しなかったけれど。


これから、どうしよう。

直子は私から、なにもかもを奪ってしまった。

あの美しかった過去すらも、私にはもう残っていない。

私にはもう、帰れる場所も、帰りたいと願う場所すらも無くなってしまった。

だというのに、私は生きていかなければならない。

「……キツイな」

テレビはもうとっくに何の関係もない次のニュースに移っている。
522: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:03:12.64 ID:hGFhns7U0
この責任は、全部、直子にとらせる。

あいつが出所するその日に、一番に迎えに行ってやる。

そして、今度は私が、あいつの全てを手に入れてやる。

私の人生を、全部あいつに背負わせてやる。あいつの人生を、全部私のものにしてやる。

泣こうが喚こうが、ずっと、一緒にいてやるんだ。

きっと苦しいだろうな。あいつも、私も。

だがまあ、あいつのしたことの代償としたら、妥当な所だろう。

無いはずの左手の小指が、ずきりと痛い。


「……あ、そうだ」

「パリ、行ってねー」

よし、とりあえず当面の生きる目的が出来た。

それまで、どうしよう。

どうにかするか。

どうにかなるだろ。

たぶん。
524: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:04:26.44 ID:hGFhns7U0
これで終わりです。
保守してくれた人ありがてぇ。そしてごめんなさい。いやマジで。
551: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:12:41.86 ID:4v5jjKUE0
ヤンデレ百合とか大好物ですありがとうございました
525: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:05:07.64 ID:gYqpuWj10
さぁ、ループ開始だ
529: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:05:46.02 ID:gYqpuWj10
どこでこうなったのか産業で
533: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:06:34.04 ID:r3UlZumW0
で ハッピーエンドのifは?
534: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:06:35.28 ID:B7n18OaS0
パラレルはループするのが筋だろう?
546: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:10:21.88 ID:hGFhns7U0
というわけでもう一つのパラレルワールドです。こっちは短いですけど。
時間軸は>>312の次からです。
548: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:10:50.00 ID:E5kZ2pD10
きたぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁ
552: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:13:26.96 ID:hGFhns7U0
後輩「なのに、なんか……最近変です」

先輩「いや、だからほんとごめんって。これからはもっと……」

後輩「違います! ……なんか、私が、変なんです」

先輩「……」

後輩「……変なんですよ、本当に」

先輩「……疲れてるんだよ。今日はもうゆっくりした方がいい」

後輩「……先輩、これで最後です」

先輩「……」

後輩「私と一緒に暮らしてください。……そうでなくても、せめて泊まっていってください。話したいこともあるし……」

先輩「……」

先輩「そこまで言うなら、泊まっていってもいいけど……」

後輩「本当ですか!?」

先輩「まあ、明日ここから直接会社行ってもいいからな。ちょっと早起きになるけど」

後輩「あ、ありがとうございます!」

先輩「いや、お礼を言われる筋合いもないけど……」
556: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:17:41.74 ID:hGFhns7U0
後輩「ほら、まだまだありますよ。ガンガン飲みましょう」

先輩「いや、私はもういいよ。つーかお前ももう止めとけ。また吐くぞ」

後輩「いやいや、学生時代の私とは違うんですから、余裕です。さ、さ、まあお一つ」

先輩「不安だ……」

後輩「かんぱーい!」

先輩「しかもなんでそんなにテンション高いんだよ……」


後輩「うぇっ……うぅぅ……」

先輩「ほら、言わんこっちゃない」

後輩「お、おかっしいなぁ……うぐっ!」

先輩「こら! せめてトイレで吐け!」

後輩「ぞ、ぞうじまず……」ダッ

ウボエー ビチャビチャ

先輩「なんにも変わってねぇなぁ……」

先輩「なんか、ちょっとほっとしたな。……いや、ダメだけど」
560: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:21:24.70 ID:hGFhns7U0
後輩「あ゛ー……」

先輩「どこが余裕なんだよ」

後輩「いやはや、面目ないぃ……」

先輩「いい加減、酒の飲み方ぐらい覚えろ」

後輩「ごめんなさいぃ……」

先輩「……」

先輩「……どうかしたか?」

後輩「え?」

先輩「なんかあったんだろ?」

後輩「……」

先輩「私のこと、あんなに引き止めたり、無茶に酒飲んだり……」

後輩「……」

先輩「話してみろよ。そのために私を泊めたんだろ」

後輩「……」
564: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:26:14.85 ID:hGFhns7U0
後輩「……お父さんが、死にました」

先輩「えっ……」

後輩「2ヶ月ほど前に」

先輩「……そうか、知らなかった」

後輩「言ってませんから」

先輩「なんか……すまん。知らないで、お前の誘い断ってて」

後輩「……先輩が謝る必要は」

先輩「ちょっと、お前のことほったらかしにし過ぎたな」

後輩「……」

後輩「……私、今の会社、お父さんのコネで入ったんです」

先輩「えっ……そうなのか」

後輩「はい」

先輩「……」
567: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:30:40.85 ID:hGFhns7U0
後輩「だからかどうか知らないですけど、入社した時から正直、職場で浮き浮きなんですよ、私」

先輩「……そうか」

後輩「先輩の人も、同期の人も、どうも……なんか、合わなくって」

先輩「まあ、会社の人間関係がややこしいのは、よくあることだよ」

後輩「それでお父さんが死んで、ますますなんか……居場所が……」

先輩「……」

後輩「誰かに相談できればいいんですけどね。友達もこれといって出来ないし……」

先輩「……すまん」

後輩「あっ……その、先輩を責める気じゃ」

先輩「わかってるよ」

後輩「……」
572: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:35:40.70 ID:hGFhns7U0
後輩「……先輩、キツイです。正直」

先輩「……そういう時期なんだよ」

後輩「そのうち、なんとかなるんですかね」

先輩「なるさ」

後輩「……」

先輩「まあ、今は……」

先輩「泣いとけ。私がいるうちに」

後輩「先輩……せんぱぁい……」

先輩「ほれ、どーんと飛び込んで来い」

後輩「せんぱぁああああああああい!!」ガバッ

先輩「よしよし、寂しかっただろうな」

後輩「うわぁああああああああん!!」
573: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:39:22.23 ID:hGFhns7U0
後輩「うーうー」

先輩「よーしよし。ほら、スルメ食えよ」ナデナデ

後輩「うー……いらない……」

先輩「……これからは、いつでも電話してこいよ。それに、なるべく休みの日も空けるようにするから」

後輩「……」

後輩「……一緒に」

先輩「それは……」

後輩「私、本気ですよ」

先輩「……」

後輩「私は……先輩が欲しい」

先輩「直子……」
575: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:42:48.85 ID:hGFhns7U0
後輩「どこかの誰かにも、先輩の会社にも仕事にも、先輩を取られたくない」

後輩「先輩は……私だけの先輩でいて欲しい」

後輩「……最近は、こんなことばかり考えてます」

先輩「……そっか」

後輩「変ですよね」

先輩「……ああ」

後輩「もちろん、そんなこと無理だってこと分かってますよ」

後輩「誰かに……っていうのはともかく、仕事や会社に取られたくないって言うのはいくらなんでも」

先輩「うん。それは間違いない」

後輩「でも……それでも、私は、先輩が欲しい」

後輩「この気持だけはどうしても止められないんです」
579: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:47:19.81 ID:hGFhns7U0
先輩「……」

後輩「私は……怖い」

先輩「怖い?」

後輩「この気持ちが、どこに向かっているのかということを考えると、とても怖い」

後輩「この気持ちが止められなくなったら、どうなってしまうのかが……とても怖いんです」

先輩「……まあ、普通じゃないもんな」

後輩「……そうですね。普通じゃないです」

先輩「でもまあ今更じゃねーの? 正直大学時代からそういう感じだったし……」

後輩「……」

先輩「ほら、私が卒業した日……あ、あれな。ちゅ、チューしたじゃん」

後輩「……あー」

先輩「うん。まあ、正直忘れてたけどな、色々と。いや、大変なんだよ、私も」

先輩「まあ、そういう意味じゃたしかに普通じゃないかもしれんが……」

後輩「……ぷっ」
581: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:51:25.76 ID:hGFhns7U0
先輩「あ? なんだよその笑いは」

後輩「い、いえいえ。別になんでもないです」

先輩「なんでもないことねーだろ。『ふふっ』ならともかく『ぷっ』ってなんだよ」

後輩「なんでもないですったら」

先輩「嘘つけ! 吐け! いやさっき吐いてたけど、もう一度!」ガバッ

後輩「ちょっ、なにするんですか!」

先輩「おらおらどういうことだよ。何がおかしいんだぁ?」コチョコチョ

後輩「キャハハハ! ちょっ、こらっ! くすぐったい! ギャハハハハハ! やめてやめて!」ジタバタ

先輩「やめねぇーなぁー。言うまでやめねぇーぞぉー。ゴーモンだぁー」コチョコチョ

後輩「ごめんなさいごめんなさい! 言いますから! 言いますからギャハハハハハ!」バタバタ
582: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:55:24.06 ID:hGFhns7U0
先輩「おうおう、どういうことだよ。なんで人を笑ったんだぁ? 動機だよ動機」

後輩「い、いえ、その……」

先輩「白状しろよぉ」

後輩「人と、自分の考えてることが、微妙にずれてる時ってなんであんなにおかしいんでしょうね」

先輩「はぁ? どういう意味だ?」

後輩「いや、真顔で勘違いしてる人ってなんであんなに滑稽なのかと」

先輩「……」

ゴッ

後輩「痛い! ちょっとなにするんですか!」

先輩「なんだかよくわかんねーがお前私のこと馬鹿にしてるだろ!」

後輩「ち、違いますよ!」

先輩「嘘つけ! このヤロウ! お仕置きだ!」コチョコチョ

後輩「ギャハハハハ! ちょっ、やめてやめて! ええい、おかえしだー!」バタバタ

先輩「よぉーしかかってきやがれ!」
586: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 18:58:52.43 ID:hGFhns7U0
後輩「はー……」

先輩「……午前2時かぁ」

後輩「……二人あわせて50歳近いのがやることじゃないですよぉ。くすぐりあいは……」

先輩「あわせなくていいだろ……」

後輩「……」

後輩「……ぐすっ」ポロ

後輩「……ううううっ」ポロポロ

先輩「……変わってねーなぁ。泣き出すタイミングの意味不明さが」

後輩「だって……」

後輩「またこんなふうに先輩と遊べるなんて……」

後輩「夢みたいです……」

先輩「そ、そこまで言うか?」

後輩「ほんとに……学生時代以来です……こんな楽しいの……」

後輩「……幸せです」
587: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:02:20.23 ID:hGFhns7U0
先輩「そうか……」

先輩「……」

先輩「……一つ確認するけど」

後輩「……なんでしょう」

先輩「結局お前はレズなの?」

後輩「……」

後輩「……情緒ってものを知りませんね、先輩は?」

先輩「じ、情緒ってなんだよ」

後輩「そうですね……」

後輩「うーん……」

後輩「……」

後輩「まあ、レズでもいいです」

先輩「なんだよいいですって……」
589: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:06:02.96 ID:hGFhns7U0
後輩「……この気持ちを何かの言葉で正当化できるっていうんなら、レズでもなんでもいいです」

先輩「……直子」

後輩「だから……いや、だからでもないですけど、一緒に暮らしませんか」

先輩「……」

後輩「私は、安心したいんです。先輩がどこかに行ってしまっても、帰ってくる場所が、ここだっていう安心が」

先輩「……」

後輩「……そんな安心が、欲しいんです」

先輩「……」

後輩「……あ、やっぱりレズってのは撤回でもいいですか」

先輩「なんで?」

後輩「いやだって、その方が先輩も安心して同棲してくれるかと……」

先輩「そういうことなら、もう遅いだろ」

後輩「えー……」
592: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:09:19.57 ID:hGFhns7U0
先輩「……」

先輩「……まあ、別にいいんだけどさ」

後輩「え、どれがですか?」

先輩「……一緒に暮らすっていうの」

後輩「……ま、まじすか」

先輩「うん」

後輩「……お」

後輩「おー……」

先輩「なんかムカつくな……もうちょい喜べよ」

後輩「い、いや、こんなあっさり返事がもらえるとは思ってなくて」

先輩「まあ、学生時代は3年一緒に暮らしてたんだからな」

後輩「……そうですね」

先輩「今の中途半端な関係も良くないし……えーっと、じゃあ、次の土曜……いや日曜に荷物とかこっちにやるから」

後輩「え、え、い、いくらなんでも急すぎませんか」

先輩「決まった以上ちんたらしててもダメだろ」
594: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:12:26.37 ID:hGFhns7U0
先輩「ええっと、あっちの大家さんに言って、こっちの管理人に挨拶して、あと隣近所に……あれ、忙しいぞこれは」

後輩「はぁー……」

先輩「なんだよ、ため息なんかついて。お前の念願だったんだろ」

後輩「……」

後輩「……なんか、ほっとして」

先輩「ほっと? どういうことだよ」

後輩「……いや、こっちの話です」

先輩「?」

後輩「……いや、ほんとにうまくいくとは思ってなかったので。なんか気が抜けて……幸せだなぁーって」

先輩「そりゃ良かった」

後輩「はぁー……」
598: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:17:38.25 ID:hGFhns7U0
先輩「あ、で、もう一つ確認」

後輩「なんですか?」

先輩「やっぱり……せ、セックスとかすんの?」

後輩「え? ……えっ? ……えええええええええええええええええええええええええ!?」

先輩「夜中だぞ。大声出すなよ。いやだって、お前レズなんだろ?」

後輩「い、いや、いやいやいや、まままままだそんなことはとてもとてもとてとても考えられられられられ……」

先輩「……落ち着けよ」

後輩「えーっと、えーっと……そ、その、保留で……」

先輩「……まあ、いいけど」

後輩「せ、先輩って案外……でもないか。ノーコン速球派ですよね」

先輩「……速球派はともかく、ノーコンってなんだよ」
602: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:23:16.10 ID:hGFhns7U0
私は同棲している。大学時代の、女の先輩と。

女同士でルームシェアというのは、よくあるのかも知れないけど、私達は、たぶん、ちょっと違う。

「不燃物の日っていつでしたっけ?」

「……自分で見ろよ。ゴミ捨て日の表」

「えーっと、今月の……二十日ですね」

そう、私達は『そういう』関係だ。いや、ゴミはカンケーない。

まあ私も先輩もはじめっから『そういう』嗜好で、というわけじゃないと思う。

……いや? どうなんだろう? ……まあ、いいか。

とにかく、私は幸せだ。

本当に。

先輩とこんな関係になれて、本当に、良かった。
603: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:24:16.06 ID:hGFhns7U0
「不燃物って、何捨てるんだ?」

「……まあ、ちょっと。別に気にしないで下さい」

「……?」

あの時、先輩が私のマンションに泊まってくれなかったら、どうなっていたんだろう。

あの時、私が先輩に自分の思いを伝える事が出来なかったら、どうなっていたんだろう。

そんなことを考えると、ぞっとする。

カチャリ

もし、そうだったなら、きっと、私はこれらを使っていた。

バチバチッ

この、見るもおぞましい道具を。

私の、先輩の、全てを壊してしまう、この道具を。
604: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:25:20.39 ID:hGFhns7U0
「なんだ今の音ー? 電気がはじけるみたいな音したけど、大丈夫かー?」

「大丈夫でーす。気にしないでくださーい」

本当に、危ない所だった。

私は、この部屋の上下左右の部屋を借り切るところまで、行ってしまっていた。

こんな道具を、こっそりと手に入れるところまで、行ってしまっていた。

私がちょっと思い立てば、全てが実行できる所まで、行ってしまっていた。

私がちょっと間違えれば、何もかもが、終わっていた。

「おい、不燃物なんかより……はやくこっち来いよ」

「はいはい。焦らない焦らない」

今から考えれば、何故あそこまで思いつめていたのか、理解できない。

今から考えれば、本当にぞっとする。

良かった。

「あっ……先輩……せんぱいっ……」

本当に、良かった。

私は、どうやら間違えずにすんだ。
606: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:26:27.87 ID:hGFhns7U0
「本当に……良かった……」

「……おいおい、お前のこと、そんなこと言うような淫乱女に育てた覚えはないぞ」

「え? な、何が? い、淫乱?」

「……え、いや。今のタイミングだとさっきのがよかった、っていう意味にしか」

「……へ?」

「そんないつもと変わったところいじってねぇけどなぁ、みたいな」

「……あ。なっ! せ、先輩のアホーーーーー!」バシバシ

「い、痛い痛い! やめろ!」

こんな日々は、どこかで一歩踏み外せば、決して存在しなかったはずだ。

本当の意味で先輩と一緒になんか、いられなかったはずだ。
607: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:27:18.60 ID:hGFhns7U0
それだけに、私は、今の日々があまりにも愛おしい。

これからどうなるのかは分からない。

正直、不安なことの方が多い。

それでも……先輩なら、私が間違えそうになったら、きっと教えてくれるに違いない。

先輩となら、私はきっと、間違えなくてすむ。

私はそう信じている。


「……なぁ、今度有休も使ってさ、旅行行かないか? 貯金もそこそこできたことだし」

「旅行? いいですねぇー。どこ行きます?」

「……パリ」

「あっ……はい!」


私は、先輩と一緒なら、どこにだって行ける。

そう、思う。
608: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:27:35.44 ID:mkWdAWx90
BAD ENDを見た後だと、よけいに感動するな…
609: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:27:57.53 ID:hGFhns7U0
以上、今度こそ終わりです。長々とお付き合いありがとう御座いました。
611: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:28:23.15 ID:B7n18OaS0
えんだああああああああ
612: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:28:42.43 ID:zIheH6P/i
いやああああああああ
617: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:29:34.26 ID:tpg8XL6d0
>>405
この臨時収入って親父の保険金か

よく考えられてるな
622: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:31:36.21 ID:05Wlmsih0
>>609
社会的にも二人が認められるエンドまで届け!
即興でもなんでもいいから
もしくは先輩が俺の嫁になるエンドを…
630: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:40:03.40 ID:hGFhns7U0
正直、ネムルバカを読んだあまりの衝撃に浮かんだのを形にしたものなので、次回作の予定はありません
っていうか>>2で死ぬほどビビりました。いやマジで。

まだスレがあまってるので、せっかくなので日常パートで没ったのをいくつか投下します。
635: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:41:52.22 ID:hGFhns7U0
後輩「先輩、なに読んでるんですか?」

先輩「……主婦向けのマンガ雑誌」

後輩「お、面白いですか? それ」

先輩「凄いぞこれ。ぱらぱらっとめくってみるだろ。目が全く引っかからないでそのまま全部めくり終えられるぞ」

後輩「要するに読むものがまるで無いと」

先輩「スープだと思って飲んだら、白湯だった、みたいな感覚」

後輩「……なんでそんなもん買ってきたんですか」

先輩「いやぁ、なんかふらっと本屋行ったら無性に無駄遣いがしたくなってさぁ」

後輩「そんなアソビが出来るほどのお金もってないでしょ……いや、そんな言うほどの金額でもないけど」

先輩「それにしてもこの毒にも薬にもならないけど、ちょこっと毒にはなりそうな気もする感じはひどすぎる……」

後輩「ほんとに無駄遣いですね……」
637: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:43:29.50 ID:hGFhns7U0
後輩「せんぱいってぇ、Sですかぁ? Mですかぁ?」

先輩「はぁ? いきなり何言ってんだお前」

後輩「ええー、いいじゃないですかぁ。お互いのこともっとよく知りましょうよぉ」

先輩「まったくもうこの酔っ払いが……」

後輩「でぇ、どっちですかあ?」

先輩「……ドM」


後輩「ぶーーーっ!」

先輩「うわっ! きったねぇ! アホっ!」
ゴッ

後輩「へでっ! なっ、なっ、なななななっ……」

後輩「なんすかそれぇええええ!」

先輩「いや、なんすかって言われても……」
639: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:44:37.43 ID:hGFhns7U0
後輩「嘘つけぇええええ! んなわけないでしょぉおおお!」

後輩「先輩がドMぅううう!? 私が単位全取りするぐらいありえないですよぉおおお!?」

先輩「……いや、いいのか、その例えは」

後輩「うっそだぁ! うそはいけませんよぉ!」

先輩「そうだな。うん。嘘だ。私がいじめられて喜ぶわけねーだろ。それこそお前が飛び級で2年で卒業くらいありえねーよ」

後輩「はぁああああああ?」

先輩「いやぁ、お前が無様に慌てふためく姿を見るのは楽しいなぁ、と。期待通りの反応をありがとう。堪能した」

後輩「……ひどい」

先輩「そういうお前はどうなんだよ」

後輩「私ですかぁ? ……へっへっへ、こう見えて、私結構Sですよぉ」

先輩「自分でS宣言する奴は本当のSじゃないってのが私の持論だ」

後輩「いやいや、先輩のこと一度泣かせてみたいと思ってますもんねぇ。縛ったりとか、えーっと、縛ったりとかして」

先輩「……えらいイメージが貧困だなオイ」

後輩「えとえとそれから、ムチとローソク! なんかこう、ボンデージ着て! 女王様とお呼び! みたいな!」

先輩「……やっぱダメだお前」
641: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:47:02.97 ID:hGFhns7U0
あれ、もうない
おわり
643: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:48:00.03 ID:arG/IUdo0
ちょっと離脱してたけど追いついた
途中怖かったけど全体的に本当にいい作品だった
>>1乙!
647: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 19:50:55.85 ID:05Wlmsih0
>>641
即興いけんだろ
いや、いけください
666: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 20:35:03.39 ID:hGFhns7U0
後輩「先輩、提案です! えっちは一週間に一回にしましょう!」

先輩「おう。おっけ」

後輩「……」

後輩「は?」

先輩「いや、は? て。だから、了解」

後輩「な、なにいってんすか! もっとこう、残念がりなさいよ! いやーそんなのガマンできないー! みたいな!」

先輩「……なに言ってんだ、お前」

後輩「いやですね、私達も10年後には今とは同じでいられないと思うんですよね、お互い年取るし」

先輩「まあ、そうだろうな」

後輩「となると、セックスレスの問題も出てくると思うんですよ!」

先輩「……ほー」

後輩「そのために、週一回は必ずやるってのを決めておいたらいいんじゃないかと! 今から習慣にしとけばいいんじゃないかと!」

先輩「なんだそりゃ……」

先輩「……じゃ、ま、その習慣を始める前に、十分堪能しておくか」ガサガサ

後輩「え、ちょっ、あのっ、キャ~~~~……えへ」
667: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 20:36:01.83 ID:mkWdAWx90
>>666 ありがとう!
669: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 20:50:58.50 ID:zIheH6P/i
素晴らしい。神スレだな
671: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/10(月) 20:56:05.83 ID:gYqpuWj10
おっつうううううううううううううう

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