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ヒカル「佐為、お前が打てよ」

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 15:06:06.87 ID:w7XPMgkr0
佐為「いいのですかヒカル?」

ヒカル「塔矢もそれを望んでるし……それに名人とだって打ちたいだろ?」

佐為「もちろんです。ですが……」

ヒカル「神の一手を目指すんだろ?俺はさ、お前と誰かが打ってるの見るだけで十分勉強になるから気にすんなよ」

佐為「ヒカル……」

ヒカル「俺が打つよりも、お前が打ったほうが喜ぶ人がいっぱいいるんだよ。分かるだろ……」

佐為「わかりました。ヒカル、あなたの想いしかと受け止めました。任せて下さい!」

ヒカル「ありがとな……」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 15:07:58.21 ID:T2d6a75U0
佐為の碁
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 15:19:47.37 ID:w7XPMgkr0
ヒカル「和谷!1組に上がったよ!」

和谷「1組のドンケツな」

ヒカル「うっ……!」

和谷「若獅子戦に出るなら1組の16位までにならなきゃな」

ヒカル「なってみせるさ!」

和谷「浮かれんのもいいけどさ、分かってんのか?これからの相手は俺たちだぜ?」

ヒカル「うん、まぁ……」

伊角「でも、まあ意外と早く上がってきたじゃないか。ようこそ一組へ」

ヒカル「よ、よろしく……!」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 15:29:36.78 ID:w7XPMgkr0
ヒカル「やった!1組の1位だ!これで若獅子戦に出られるぞ!」

和谷「よ、よかったな……」

伊角「おめでとう……」

奈瀬「1組に上がってから全勝って……すごい」

ヒカル「これで塔矢と再戦できる!あいつに今の俺の実力を見せつけてやる!」

伊角「頑張れよ。応援してるから……」

ヒカル「ありがとう、伊角さん!」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 15:42:40.67 ID:w7XPMgkr0
若獅子戦

村上「ま、負けました……」

ヒカル「ありがとうございました」

村上「くっ……院生1位がこんなに強いなんて……!」

ヒカル「検討しますか?」

村上「いや、いい……ありがとうございました……」



???「ありません……」

塔矢「ありがとうございました」ガタッ

???「あの、検討は?」

塔矢「すみません。見たい対局があるので失礼します」

???「あ、うん……」

塔矢「(進藤の対局はもう終わったのか。勝ち進んだのは………進藤!?)」

塔矢「(プロの2段では相手にならなかったのか……!?)」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 15:56:48.86 ID:w7XPMgkr0
塔矢「(もう進藤の成長は予測がつかない。僕自身の手で推し量るしかないのか!?)」

和谷「凄いな、進藤!プロに勝つなんて!」

ヒカル「相手が手をかけすぎてたからね。ガンガン地を稼げちゃったよ」

和谷「伊角さんも真柴に勝ったし、院生組大活躍じゃん!」

ヒカル「ありがと、和谷」

和谷「次の相手はライバルの塔矢か。なんかお前ならいいトコまでいきそうな気がするな。頑張れよ!」

ヒカル「うん!」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 16:03:25.93 ID:w7XPMgkr0
佐為「塔矢アキラと対局するのも久しぶりですね。彼の成長ぶりが楽しみです♪」

ヒカル「そうだな。ところで佐為」

佐為「はい、なんでしょう?」

ヒカル「あいつには全力で頼む。今までみたいな指導碁は無しで」

佐為「し、しかし、それは……塔矢アキラの才能の芽を摘むことになりかねませんよ?」

ヒカル「院生に公式戦でボコボコにされる天才少年棋士……くっくっく、おもしろそうじゃん!」

佐為「ヒカル……っ!あなたはまさかこの機会を狙って……!」

ヒカル「いや、冗談だよ。でもさ、あいつは手加減されるの嫌だと思うんだよね。中学の大会では俺が打ったらキレてたし……」

佐為「そういうこともありましたね……ですが」

ヒカル「まあ、全力出すかどうかは佐為に任せるよ」

佐為「ヒカル……」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 16:16:05.93 ID:w7XPMgkr0
若獅子戦 第2局

塔矢「久しぶりだな進藤」

ヒカル「ああ、ネットでの対局以来だな」

塔矢「ネット?……!!じゃあやっぱりお前がsaiだったんだな!?」

ヒカル「いや、嘘だよ。本気にすんなよ」

塔矢「……っ!!!」

ヒカル「とりあえず、この対局で今の俺の実力をお前に認めさせてやる!覚悟しろよ」

塔矢「いいだろう。君の成長を見せてみろ!」

佐為「………打つのは私なんですけどね」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 16:36:42.58 ID:w7XPMgkr0
塔矢「く……っ!」パチ

ヒカル「……」パチ

塔矢「………っ!」

塔矢「(右辺は断点だらけで繋がらない……!中央に生きを求めようにもこの実力差では……無理か……)」

塔矢「あ、ありません……!」

ヒカル「ありがとうございました」

ヒカル「(ありがとな佐為、最初から本気で打ってくれて)」

佐為「ええ、塔矢も強く望んでいたことですからね」

塔矢「(あの時……、進藤と初めて対局した時よりも、さらに高い壁を感じる……)」

塔矢「(僕は……もう、彼に勝てない………)」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 16:44:21.58 ID:w7XPMgkr0
塔矢「……ありがとうございました」

ヒカル「検討するか?」

塔矢「いや、必要ない……最期に君と打てて楽しかったよ。進藤……」

ヒカル「ああ、俺もだよ。また打とうな!」

塔矢「………そうだな」

ヒカル「?」

佐為「様子がおかしいですね……」

ヒカル「いつもあんな感じだろ。躁鬱が激しいんだよ。このまま優勝するんだから、集中してくれよ佐為」

佐為「塔矢のことが気になりますが……そうですね。今は大会に集中ですね」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 16:57:15.11 ID:w7XPMgkr0
司会者「え~、では今大会を優勝しました進藤ヒカルくんにコメントを頂きたいと思います。」

ヒカル「僕が優勝できたのも、院生の皆さんとの対局が僕の実力を引き上げてくれたからだと思います。」

司会者「仲間同士の切磋琢磨がプロの皆さんと引けをとらない棋力を生み出したのですね」

ヒカル「はい。それに応援してくれる友達がいたからこそ負けられないと奮起出来ました」

司会者「応援の力は心強いですね~。ありがとうございました~」

和谷「やったな進藤!」

伊角「もうプロ試験合格は決まったようなもんだな。あの塔矢に勝っちゃうんだからな」

和谷「来月の『月刊碁ワールド』にお前絶対載るぞ!取材用のコメントちゃんと考えとけよ」

ヒカル「ははは、そうだね」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 17:04:35.30 ID:w7XPMgkr0
次の日

ザワザワ

ヒカル「あれ、みんなどうしたの?」

和谷「それがさ、塔矢アキラが行方不明なんだってさ……」

ヒカル「えっ?」

伊角「若獅子戦の後、自宅に帰ってないらしい。囲碁関係者は大慌てだよ」

越智「進藤に負けたのがよほど悔しかったんじゃない?」

和谷「おい!」

越智「和谷は関係ないと思ってるの?」

和谷「それは……」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 17:17:31.29 ID:w7XPMgkr0
進藤「……」

伊角「気にするな進藤。誰だって負けるのは悔しいが、1日経てばケロっと忘れるさ」

和谷「たぶん今頃、遊園地とかで気を紛らわしてるって!明日には『皆さんご迷惑おかけしました』コメント出すぜ、きっと!」

進藤「う、うん……そうだよね」

和谷「そうだって!」


だが、3週間経っても依然、塔矢の行方は分からなかった……


佐為「ヒカル……。やはりあの時私は本気をだすべきではなかった」

ヒカル「もう、過ぎたことだろ……気にするなよ」

佐為「あれだけの才覚を持つ者を……この手で潰してしまった……!」

ヒカル「やめろよ!今日だって対局あるんだぞ!お前がしっかりしてくれないと困るんだぞ!」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 17:26:51.75 ID:w7XPMgkr0
佐為「ですが……」

ヒカル「とにかく棋院にいこうぜ。打って、気を紛らわせろよ」

佐為「はい……」



ヒカル「ありがとうございました」

福井「ありがとうございました」

ヒカル「(ふぅ~、やっぱ打つと強いな佐為は)」

佐為「………」

ヒカル「(まだ落ち込んでんのか……俺も後悔してるけどさ……まさかいなくなるなんて思ってなかったし……)」

ヒカル「(……ああ~!くそ……っ!ウジウジ考えんのはやめだ!)」

ヒカル「(さっさと帰ろうぜ佐為!)」

佐為「そう……ですね」

ヒカル「……ったく、こっちも気が滅入るよ……」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 17:35:07.51 ID:w7XPMgkr0
塔矢「どうしてだい?」

進藤「どうしてって……それは塔……と、塔矢!!」

ザワザワ

篠田「塔矢くん!今までどうしてたんだい!?みんな心配してたんだよ!」

塔矢「申し訳ありませんでした。少々山篭りをしていまして……」

篠田「や、山篭り……?」

塔矢「事情は後でお話します……さて、進藤。今度は僕が君を追いかける番だ、覚悟はいいか?」

ヒカル「あ、ああ……」

塔矢「僕の復帰戦に付き合ってもらうよ」

ヒカル「いいけど……」

塔矢「では、ニギッてくれ」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 17:43:21.37 ID:w7XPMgkr0
塔矢「僕の先手だね。お願いします。」

ヒカル「……お願いします」

ヒカル「(佐為頼む!)」

佐為「私はどう打てば……?」

ヒカル「(一刀両断にしろ。人に散々心配させといて山篭りとか……ふざけやがって!)」

佐為「ですが、また同じ事が起きたら……」

ヒカル「(こいつはそう簡単に死ぬような奴じゃないから安心しろ)」

佐為「それもそうですね。わかりました……」

塔矢「……」パチッ

ヒカル「……」パチッ
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 17:50:49.22 ID:w7XPMgkr0
塔矢「………」パチッ

ヒカル「(おい、佐為。序盤から打ちにくくされてるぞ!)」

佐為「大丈夫です。この後、徐々に彼の手を潰していきますから」

ヒカル「(そうか。それならいいんだけど……)」パチッ

塔矢「………」パチッ

佐為「これは……!」

ヒカル「(おい、なんだこの手は!?)」

佐為「誘っている手なのでしょうか……ですが受けなければいいだけのことです」

ヒカル「(そうだな……)」パチッ
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 17:58:20.00 ID:w7XPMgkr0
塔矢「………」パチッ

ヒカル「………」パチッ

塔矢「………」パチッ

ヒカル「………!」パチッ

塔矢「………」パチッ

ヒカル「………!!」パチッ

塔矢「………」パチッ

ヒカル「(おい、佐為!形勢が目に見えて悪くなってるぞ!)」

佐為「まさかこれほどの実力をつけていたとは……!」

ヒカル「(さっきの手もこの展開を読んだ手だったのか……)」

佐為「複雑な盤面にして隙を窺っていたのですね」

ヒカル「(どうするんだよ?)」

佐為「まだ、逆転の手はあります。いきますよヒカル!」

ヒカル「(頼もしいぜ!)」パチッ!
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 18:03:52.99 ID:w7XPMgkr0
佐為「これで終局です」

ヒカル「(よっしゃ!)」パチッ

塔矢「うっ……ぐっ……ありま……せん……!」

院生「おおぉ……」

和谷「つ、強すぎる……!」

伊角「こんな化け物がいて、俺はプロでやっていけるんだろうか……」

奈瀬「あ~あ、なんかもうやってらんないな~」

飯島「クソ……ッ!なんなんだよこいつら……っ!!」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 18:26:03.69 ID:w7XPMgkr0
塔矢「ぐっ……!くぅ……!」

佐為「恐ろしく強くなっていました。もはや高段の棋士と遜色ないでしょう」

ヒカル「(マ、マジかよ……まだこいつ2段だぞ)」

佐為「それを言ってしまえばヒカル、あなたはまだ院生ですよ」

ヒカル「(あっ、俺のほうが異常なのか……)」

塔矢「なぜ……、なぜ勝てない………!!」

ヒカル「あのさ、お前は十分強いよ。もっと誇っていいぞ」

塔矢「今決めたよ。僕は……君を追い続ける……!一生をかけて君に追いつく……っ!」

ヒカル「………………」

佐為「ヒカル、塔矢に激励の言葉を」

ヒカル「(そうだな……)」

ヒカル「あぁ……追ってこい!」



オワリ
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/22(火) 18:38:12.38 ID:w7XPMgkr0
塔矢「………」スクッ

ヒカル「………?」

塔矢「上から目線でムカツクんだよッ!!」バキィッ

ヒカル「がぁ……っ!!」

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