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【アマガミ】田中「もう薫でいいや……」

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 00:11:53.65 ID:ynw5wpED0
棚町「いや、おかしいでしょ。なんで妥協してあたしなのよ。せめて梅原君でしょ」

田中「だって梅原君はあんまりタイプじゃないし……薫は意外とかっこいいから」

棚町「かっこいいって言われても全然嬉しくないんだけど!?」

田中「薫、今は彼氏いないよね?」

棚町「今も昔も独り身よ。恵子が一番よく知ってるでしょ」

田中「お願い薫、私と付き合って~!」

棚町「だからなんでそこであたしになんのよ!」


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3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 00:18:28.16 ID:ynw5wpED0
田中「顔重視で選んでたのがダメだってわかったの! やっぱり気心の知れた人が一番だよね」

棚町「さっきあたしのことをかっこいいって言ってたのはなんなのよ」

田中「そ、それは……雰囲気だよ! 薫は顔だけじゃなくて、雰囲気もかっこいいの!」

棚町「結局外見だけしか見てないじゃない」

田中「そんなことないよ! 薫の性格はよく知ってるつもりだもん」

棚町「でも大前提として、女のあたしと付き合おうってのがおかしいでしょ」

田中「大丈夫、世間には少なからずそういう人たちもいるし」

棚町「だとしてもあたしは違うんだけど!?」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 00:26:27.15 ID:ynw5wpED0
田中「お試しみたいな感じでどう?」

棚町「イヤよ。あたしバイトだからもう帰るわ」

田中「待って、せめて話だけでも……!」

棚町「あのねぇ……いくら親友でも、そういう冗談はあんまりいい気がしないわよ」

田中「じょ、冗談じゃないもん!」

棚町「……本気だとしたらなおさら付き合ってらんないわ。じゃあね」

田中「か、薫……!」

バタン
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 00:36:39.48 ID:ynw5wpED0
翌日

棚町「むかついたからわざと足踏んでやったわよ」

橘「店にクレームがいかなくてよかったな……あ、田中さん。おはよう」

田中「おはよう、橘君……あと、薫も」

棚町「……おはよ。じゃあもう席に戻るわ。またね、純一」

橘「え? う、うん」

田中(うぅ、露骨に避けられてるよぉ……)
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 00:43:37.10 ID:ynw5wpED0
橘「田中さん、薫と喧嘩でもしたの?」

田中「喧嘩ってわけじゃないんだけど……あ、あはは」

橘「まあ薫のことだし、お昼にもなればもう忘れてると思うよ」

田中「だといいんだけどね……」

橘「それとも僕の方から薫に言おうか?」

田中「そ、そこまでしてくれなくていいよ。悪いのは私だから。あ、でも……」

橘「でも? どうしたの?」

田中(……橘君なら力になってくれるかも)
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 00:54:55.49 ID:ynw5wpED0
橘「えぇ~!? 薫に告白した!?」

田中「た、橘君、声大きい!」

橘「あ、ごめん……それって本当の話なの?」

田中「付き合ってって言っただけだよ。薫は半分冗談だと思ってるみたいだし」

橘(まさか田中さんがそういう人だったなんて……でもお宝本にも女の子同士で抱き合ってる写真があるし、現実にいてもおかしくないな)

田中「それで橘君にお願いがあるんだけど……私の手伝いをしてくれない?」

橘「手伝いって、田中さんと薫が付き合うための?」

田中「うん。ダメかな?」

橘「そんなことないよ。僕にできることならなんだってするよ」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 01:07:01.16 ID:ynw5wpED0
橘「ところで田中さんっていつから薫のことが好きだったの?」

田中「え? いつからって……昨日?」

橘「き、昨日!? 昨日好きになって、その場で告白したの!?」

田中「そ、そういうことになるかなっ」

橘(そういえば田中さんは以前からラブレターを出したり積極的だったからな。僕もこの積極性は見習わないと)

橘(よし、田中さんの手伝いをしながらいろいろと学んでいこう)

田中(すごい尊敬の眼差しで見られてるけど、なんでだろう?)
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 01:15:16.13 ID:ynw5wpED0
放課後

橘「薫、今日もバイトか?」

棚町「今日はないわよー。なんで?」

橘「久しぶりにどっか寄って帰ろうと思ってさ。薫も付き合わないか?」

棚町「いいわね、最近あんまり遊んでなかったし」

橘「うん。それで田中さんも一緒なんだけど、大丈夫かな?」

棚町「恵子も……? 別にいいけど……」

橘「じゃあ田中さんが下駄箱で待ってるから、はやく行こうか」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 01:21:57.30 ID:ynw5wpED0
帰り道

橘「薫はどこか寄りたいところあるか?」

棚町「あたしはどこでもいいわよ」

橘「わかった。あとから文句言うのはなしだからな」

棚町「んなこと言わないっての」

橘「どうだか。今までも何度か同じようなことがあっただろ。駅前のラーメン屋に行ったときとか」

棚町「あれはお昼にラーメンを食べてたからよ! だいたいあんただってねぇ……」



田中(なんで協力者のはずの橘君が私より薫と仲良くしてるの……)イライラ
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 01:35:03.83 ID:ynw5wpED0
橘「じゃあまずは駅ビルの中でも見ていこうか」

棚町「芸がないわねー。もうちょっと面白いところないの?」

橘「無茶言うなよ。僕は薫みたいにバイトしてるわけじゃないし」

棚町「ったく、頼りないんだから。恵子はここでいいの?」

田中「う、うん。私は薫と一緒だったらどこでも……あ」

棚町「え?」

田中「ななな、なんでもない! は、はやく中入ろ、ね?」

棚町「そ、そうね。寒いしはやく中に入っちゃいましょう」



田中(きょ、今日はじめて薫が話しかけてくれたよ~!)

橘(薫のやつ、結局文句言ってるじゃないか……)
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 01:46:13.15 ID:ynw5wpED0
棚町「あ。ほら恵子、あの雑貨屋さんまだ残ってるわよ」

田中「本当だ。小洒落たものが多くて結構気に入ってたよね、薫」

棚町「うん。っていうか考えてみると、こうやって駅ビル探索するのも久しぶりよね」

田中「そうだね。最近は商店街の方が多かったし」

棚町「よかったわね、純一。あんたのチョイスも悪くなかったみたいよ」

橘「はは、ありがと。僕はちょっと本屋見てくるから、ふたりは好きにまわっててよ」

棚町「あっそう。んじゃ見終わったらこの階に戻ってきなさいよ」

田中(橘君、グッジョブ!)
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 01:52:55.22 ID:ynw5wpED0
田中「薫、次はどこ見よっか」

棚町「あのさ、恵子……」

田中「ん? どうしたの?」

棚町「……昨日はゴメン!」

田中「え、え? なんで急に謝るの?」

棚町「恵子の話、あんまり聞いてあげなかったから……」

田中「べ、別にいいよ。私だっていきなりすぎたと思ってるし」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 02:01:29.15 ID:ynw5wpED0
棚町「あのあとね、あたしも真剣に考えてみたのよ。それでさ……」

田中(も、もしかして……告白の返事!?)

棚町「……あたしが恵子の近くにいるからいけないってわかったのよ」

田中「へ……?」

棚町「あたしが恵子といつも一緒にいるから男子は近寄ってこないし、恵子も変な勘違いしちゃったのよね」

田中「ちょ、ちょっと待って」

棚町「あ、でもあたしと恵子は親友だからね。ただ恵子に彼氏ができるまではちょっと距離をおこうって話よ」

田中(……どうしてこうなるの)
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 02:13:59.77 ID:ynw5wpED0
橘「お、いたいた。お~い薫、田中さ――うわぁっ!?」

田中「たぢばなくぅん……」ズーン

棚町「どうしたのよ、急に大声あげて」

橘「いや、なんでもないよ」

橘(一体なにがあったんだ……田中さんはどうしてここまで重い空気をまとってるんだ)

棚町「さて、と。次はどこに行く? 喫茶店でも入る?」

橘「そうだな、そうしよう」

橘(とにかく田中さんから話を聞かないと……)
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 02:20:26.38 ID:ynw5wpED0
喫茶店

薫「あたしちょっとお手洗い行ってくるから、ソーダフロート頼んどいて」

橘「わかった」

タッタッタッ……

橘「それで田中さん、なにがあったの?」

田中「薫にね、距離をおこうって言われちゃったの……」

橘「え、どうして?」

田中「私に彼氏ができないのは自分が近くにいるからだって考えてるみたいで……」

橘(たしかに、ラブレターのときの騒動があったからなあ。薫はあれで意外と男子からモテるから、余計田中さんが霞んじゃってるのかも)
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 02:28:00.26 ID:ynw5wpED0
田中「私、薫にフラれたら4連敗だよ……」

橘(ということは僕の知らないところで2回も)

田中「お願い橘君! これ以上私の連敗記録を伸ばさないためにも、どうにかして!」

橘「そ、そう言われても……まずは薫の誤解をとかないと」

田中「うん! 頑張って!」

橘「えぇ、僕に丸投げ!?」



棚町(気をきかせてふたりきりにしてあげたんだから、頑張りなさいよ、恵子)
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 02:38:27.72 ID:ynw5wpED0
棚町「たっだいまー」

橘「薫……大事な話があるんだ。聞いてもらえるか?」

棚町「え、あたしに? なに?」

橘「田中さんのことなんだけど……実は、田中さんは……」

棚町「う、うん……」ゴクリ

田中(橘君、お願い! 薫の誤解をとくような一言を!)

橘「――女の子しか愛せない人なんだ!」

棚町「……は?」

田中(え、えぇぇぇぇ!? なんでそんな直球なの!? 誤解をとくだけでよかったのに! それに男の子も愛せるよ!)
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 02:50:18.77 ID:ynw5wpED0
棚町「女の子しかって……え、も、もしかして恵子からなんか聞いてんの!?」

橘「な、なんのことかな? 僕にはさっぱり……」

棚町「恵子! あんた、こいつになに話したの!?」

田中「ひっ!? た、ただ私が薫のことを好きだって話しただけで……」

棚町「またその話!? それは勘違いだって言ったでしょ!?」

田中「か、勘違いなんかじゃ……」

橘「薫、なんで田中さんの気持ちをお前が勝手に勘違いって決めつけるんだ。もっとちゃんと話を聞いてやれよ」

棚町「フツー女が女を好きにならないでしょうが! もうあんたは黙ってて!」

橘「いいや、黙らないね。田中さんは普通じゃないから薫を好きになったんだ」

田中(橘君、さりげなくひどいこと言わないで!)
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 03:01:55.86 ID:ynw5wpED0
橘「薫は田中さんのことをどう思ってるんだ。好きじゃないのか?」

棚町「もちろん好きよ。親友としてね」

田中「う……」

橘「本当にそうか? 実は親友以上に田中さんを好きだったりするんじゃないのか?」

棚町「ないない、ありえないから。あたしはノーマルだもん」

橘「それは自分の本当の気持ちに気づいてないだけかもしれないぞ」

棚町「だからありえないって――」

橘「だから試してみよう。薫が田中さんのことを好きかどうか」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 03:10:48.33 ID:ynw5wpED0
翌日

田中「えへへ、かおるぅ」ギューッ

棚町「あーもう、鬱陶しいからあんまりくっつかないでよ」

田中「でもこれくらいじゃないと恋人っぽくないでしょ?」

棚町「そうだけどさ……」

田中「ほら、薫も私のことを抱きしめないと」

棚町「しょうがないわね……これでいい?」ギュウゥ

田中「うん。嬉しいよ、薫」

棚町(なんであたしがこんなことを……うーっ、これも全部あのバカのせいよ!)
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 03:19:27.13 ID:ynw5wpED0
昨日

橘「ということで薫には1週間田中さんの恋人になってもらう」

棚町「はぁ!? どうしてそうなんのよ!?」

橘「1週間恋人として接して、それでも田中さんを好きにならなかったら薫は本当にノーマルなんだろう」

棚町「わざわざそんなことしなくてもあたしはノーマルだっての!」

田中「うぅ……ぐすっ」

橘「頼む、薫。このままじゃ田中さんも諦めるに諦めきれないだろうから」ボソボソ

棚町「な……恵子のために恋人のふりしろって言うの?」ボソボソ

橘「お前だって泣いてる田中さんを突き放したくないだろ? 少しでも夢を見させてやってくれ」ボソボソ

棚町「……わかったわよ。そのかわり1週間だけだからね。延長とかなしだからねっ」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 03:30:02.69 ID:ynw5wpED0
棚町(なーんてついつい受け入れちゃったけど……)

田中「薫のからだ、あったかぁい」ムギュムギュ

棚町「ここまでベタベタなんて聞いてないわよ……」ボソッ

田中「え? 薫、なにか言った?」

棚町「ううん。それよりも他にしてもらいたいことないの?」

田中「なんでもいいの?」

棚町「恋人がするようなことだったらね」

田中「そ、それじゃあね……で、でも学校じゃまずいような……うう、ど、どうしよう……」テレテレ

棚町(だいたいなんでこれで彼氏ができないのよ。うちの学校の男子はみんな見る目がないわけ?)
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 03:49:46.31 ID:ynw5wpED0
田中「よ、よし! 決めた!」

棚町「ん、なに?」

田中「薫……き、キスしてっ!」

棚町「いぃっ!? き、キスぅ!?」

田中「うん。すごく恋人らしいことでしょ?」

棚町「そりゃまあ……でもここですんの?」

田中「イヤ……?」

棚町(だあぁぁぁっ! そういう顔は卑怯でしょ!? 断れないじゃないのぉ!)
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 03:58:56.27 ID:ynw5wpED0
棚町「い、いくわよ」

田中「うん……」ドキドキ

バタン

棚町「うひゃぁ!?」

絢辻「わっ!? ど、どうしてそんな驚くの?」

棚町「な、なんでもないわよ! それより絢辻さんがなんで屋上に?」

絢辻「棚町さんを探してたのよ。あなただけ数学のノートをまだ出してないから。あとそろそろ授業よ、ふたりとも」

棚町(ふぅ、助かったわ。絢辻さん、心の中でお礼を言っておくわ! てんきゅ!)

田中(ううぅ、あと少しだったのにぃ……)
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 04:12:12.17 ID:ynw5wpED0
2日目

田中「薫、今日はバイトないよね?」

棚町「うん、ないわよ」

田中「じゃあ、あの……」

棚町「……あたしんち来る?」

田中「い、いいの!?」

棚町「あたしから誘ってんだからダメなわけないでしょ」

棚町(まぁ、部屋で遊ぶくらい前からしてるしね。ちょっとはこっちからも恋人らしいことしてやんないとね)
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 04:23:56.64 ID:ynw5wpED0
放課後

田中「わぁーい、薫のベッドだぁ」ボフン

棚町「どこの子どもよ。普通にしてなさいよ、普通に」

田中「だって薫のベッドに寝てると薫に抱きしめられてるみたいなんだもん」

棚町「抱きしめるくらいならあたしがしてあげるわよ」

田中「……抱きしめるだけ?」

棚町「他になにがあるのよ」

田中「昨日は邪魔されちゃったけど……キスの続きとか」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 04:32:41.37 ID:ynw5wpED0
棚町「ほ、本当にいいのね?」

田中「うん。薫とキスしたいの」

棚町「じゃあ……目つむってよ」

田中「はい……」スッ

棚町(だ、大丈夫、キスくらい友だち同士ですることもあるって言うし、全然特別なことじゃないのよ!)

ちゅっ……

棚町「ど、どう? これでいい?」

田中「薫……もっと」

棚町(な、なんか恵子がやけに可愛く見えるけどこれは気のせい気のせい、気のせいったら気のせいなんだからーっ!)
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 04:40:50.80 ID:ynw5wpED0
3日目

橘「お、薫。田中さんとの恋人生活はどうだ? もう慣れたか?」

棚町「……」ムカッ

ドゴォ!

橘「ぐおっ!? な、なんで急に殴る!?」

棚町「むかついたから、なんとなく」

橘「なんとなくってお前なあ……あ、さては田中さんとうまくいってるんだな」

棚町「っ……!」イッラァッ

バキッ!

橘「すいませんでした……」
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 04:50:02.06 ID:ynw5wpED0


田中「薫、今日もお昼は食堂?」

棚町「うん、そのつもりだけど」

田中「あのね……か、薫の分のお弁当も作ってきたから、食べてくれたら嬉しいなぁ……な、なんて、あはは」

棚町「本当に? もちろん食べるわよ。じゃあ屋上でも行きましょ」

田中「あ、ありがとう!」

棚町「ちょっと、なんで恵子がお礼言うのよ。それは作ってもらったあたしの台詞でしょ」



橘(あれもただの恋人のふりなのか? あ、薫の方から手をつないで……まさか薫のやつ、本当に……)
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 04:57:12.49 ID:ynw5wpED0
屋上

田中「薫、どう? おいしい?」

棚町「すっごいおいしいわよ。あたしもこれくらい料理できたらいいんだけどねぇ。あ、恵子、ご飯つぶついてるわよ」

田中「え、こっち? 右?」

棚町「ううん、こっち」スッ

ぺろっ

田中「ふぇ、えぇぇ!? 薫、今ぺろって……!」

棚町「なに驚いてんのよ。今は恋人なんだからこれくらいしたっていいでしょ」

田中「そ、そうだけど、そうだけど……!」

田中(こ、これもただのふりなんだよね!? そうだよね、薫!? ちゃんと言ってくれないと私、勘違いしちゃうよ!?)
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 05:16:29.29 ID:ynw5wpED0
4日目

橘「田中さん、薫との恋人関係はどう?」

田中「うまくいってるよ。薫ってとっても優しいから」

橘「いくらなんでもそれは褒めすぎだよ」

田中「本当だよ? 薫って気配り上手なの。ふたりで歩いてるときもね、絶対車道側を歩いてくれるの。男らしくてかっこいいでしょ?」

橘(男が言われたら嬉しい言葉ではあるけど、薫が聞いたら怒りそうだな)

田中「まぁ今だけだと思うけどね。恋人のふりしてるだけだと思うし」

橘「田中さん……」

田中「大丈夫だよ。これが終わったらちゃんと薫のこと諦めるから」

橘(全然大丈夫そうに見えないよ、田中さん……)
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 05:30:10.27 ID:ynw5wpED0
放課後

絢辻「ほら、ちゃんとストレッチして。こんなところまで面倒くさがらないでよ」

棚町「わかってるわよ。恵子、背中押してー」

田中「はいはい」

絢辻「……あなたたちって本当に仲良いのね」

棚町「まぁね。高校からの付き合いだけど」

絢辻「あら、それだけとは思えない仲の良さに見えるけど?」

棚町「どういう意味よ」
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 05:38:18.38 ID:ynw5wpED0
絢辻「この前、屋上でキスしようとしてたでしょ?」

田中「ふぇっ!?」

棚町「な、な……あ、あんた気づいてたの!?」

絢辻「ええ。昨日も手をつないで帰るあなたたちを見かけたし」

田中「そ、そんなところまで見られてたんだ……」

棚町「絢辻さん、このことは他の人には……」

絢辻「もちろん言わないわよ。でもひとつ条件があるわ」

棚町「……条件ってなによ」

絢辻「今度から水泳の授業はサボらないようにね。他にもやることあるのに、あなたたちの監督しなきゃいけないの面倒くさいのよ」
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 05:45:41.63 ID:ynw5wpED0
絢辻「じゃあ私は少し外すけど、ちゃんと課題やっておいてね」

田中「はーい」

タッタッタッ……

田中「はぁ、絢辻さんにバレてるとは思わなかったよ」

棚町「でも絢辻さんなら信用できるわ。それにしても……」

田中「どうしたの?」

棚町「恵子って意外と胸大きいわよね」

田中「そこまでじゃないよ。薫だってきっと大きくなるだろうし」

棚町「だといいんだけどねぇ……」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 05:55:43.23 ID:ynw5wpED0
棚町「ねぇ、ちょっと触らせてよ」

田中「えぇ、胸を!? な、なんで……?」

棚町「あたしもちょっと恵子のご利益にあやかろうと思って」

田中「ご、ご利益って……そんなのないよ」

棚町「少しくらいいいじゃない。恋人だったらこれくらいするでしょ?」

田中「そうかもしれないけど……」

棚町「んじゃ決定。ほら、大人しくあたしに触らせなさい」

田中「め、目が怖いよ、薫……」
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 06:06:48.01 ID:ynw5wpED0
棚町「あー柔らかい。たまんないわねぇ」

田中「薫、もういいでしょ? そろそろ泳がないと絢辻さんに怒られちゃうよ」

棚町「待って、もうちょっとだけ」

田中「んっ、あっ……」

棚町「ちょ、ちょっと! 変な声出さないでよ!」

田中「か、薫が変な触り方するから……!」

棚町(いちいち可愛すぎんでしょ……なんかもうメチャクチャにしてやりたい)

棚町「恵子……」スッ

田中「薫……? あ……」



絢辻「……プールにも入らないでなにしてるのよ、あなたたちは」
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 06:13:24.28 ID:ynw5wpED0
5日目

棚町「恵子……ちゅ、ちゅ……」

田中「ん、ちゅ、ん……かおるぅ、すきぃ」

棚町「……あたしも恵子のこと好きよ」

田中「あはは、そこまで無理しないでいいよ、薫」

棚町「無理なんてしてないわよ」

田中「好きでもない人に好きって言うのは辛いでしょ?」

棚町「恋人が好きじゃない人なんていないわよ」

田中「そこまで恋人のふりしてくれなくてもいいのに……薫は優しすぎるよ」
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 06:27:26.87 ID:ynw5wpED0
棚町「あたしが優しくするのは恵子だけよ」

田中「えへへ、ありがと……でも、もう薫の優しさに甘えるのもやめようと思うの」

棚町「は? どういうこと?」

田中「もう恋人のふりしないでいいよ、薫。この関係も今日でオシマイ!」

棚町「え……なんでよ、まだあと2日も残ってるでしょ?」

田中「だってこれ以上薫に近付いたら、きっと諦めきれなくなっちゃうもん。薫だってもう恋人のふりするの疲れてきたでしょ?」

棚町「そんなことないわよ! あたしはすごく、楽しくて……!」

田中「だから無理しないでいいって。私のワガママに付き合ってくれてありがとう。もう、充分だから、だから……」

棚町「……」

田中「明日からはまた親友に戻ろうね、薫」
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 06:35:11.86 ID:ynw5wpED0
棚町「け、恵子の……」

田中「え?」

棚町「恵子のバカーッ!」

田中「ひゃあっ!?」

棚町「なにひとりで勝手に完結させてんのよ! あたしは全然納得してないんだけど!?」

田中「で、でも薫だって恋人のふりはもうイヤでしょ?」

棚町「もちろんイヤよ」

田中「じゃ、じゃあ……」

棚町「恋人のふりなんてもうイヤ! ふりなんかじゃ我慢できないの!」
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 06:49:07.74 ID:ynw5wpED0
棚町「最初は確かに嫌々だったわよ。恵子のことは親友としか思えなかったし」

棚町「でも今は違う。今は恵子のこと、好きなの。友だちとしてじゃなくて、その、つまり……つ、付き合いたいとかそういう意味で好きなの!」

田中「ほ、本当に……?」

棚町「本当よ! く、悔しいけど純一の思いどおり……恵子のこと好きになっちゃったのっ!」

棚町「だ、だいたいあんたのせいなんだから! あんたがキスとかねだってきて、可愛いことばっか言うから、あたし意味がわかんなくなって……!」

棚町「親友だと思ってたのに、変な目で見るようになっちゃって……昨日だってあたし、なんかおかしくて」

棚町「あたしのことこんなふうにしたのに、今さらただの親友に戻ろうなんて絶対許さないんだからっ!」

田中「薫……私の恋人になってくれるの? ふりじゃなくて、本当の恋人に」

棚町「なってあげるんじゃないわよ、あたしがなりたいの。あたしを恵子の恋人にしてよ。あたしを選んで、恵子」

田中「……もうずっと前から選んでるよ、薫」
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 06:57:32.46 ID:ynw5wpED0
?日目

棚町「というわけで、恵子と付き合うことになったから」

橘「それを僕に言ってどうするんだ」

棚町「あんたが仕掛け人だから一応報告しとこうと思ったの。祝福しなさいよね」

橘「祝福はしてるよ。田中さん、おめでとう」

田中「ありがとう。これも全部橘君のおかげだよ」

橘「まさか。もともと薫は田中さんのことが好きだったんだよ。恋人のふりをすることを承諾したのがその証拠さ」

棚町「あ、あれはただ恵子がかわいそうだったから……!」

橘「だからって普通、同性の恋人になんかならないよ。僕が梅原に迫られても絶対に断ってる」

田中「たしかにその画は絶対に見たくないね……」

棚町「変なもの想像させんじゃないわよ……」
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 07:02:16.91 ID:ynw5wpED0
絢辻(あたしも祝福しといてあげるわ。おめでとう、ふたりとも)


おわり
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 07:11:30.15 ID:OV8FhR7h0
もじゃかわいいよもじゃ
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/07(水) 07:48:31.14 ID:BqzKOcpu0
いいね
よかったよ

 

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カテゴリをあいうえお順にしました、

時折修正していきますので、今後ともよろしくお願いします

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